JP2979546B2 - 酸化物超電導コイルの製造方法 - Google Patents
酸化物超電導コイルの製造方法Info
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- JP2979546B2 JP2979546B2 JP7130589A JP7130589A JP2979546B2 JP 2979546 B2 JP2979546 B2 JP 2979546B2 JP 7130589 A JP7130589 A JP 7130589A JP 7130589 A JP7130589 A JP 7130589A JP 2979546 B2 JP2979546 B2 JP 2979546B2
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Description
【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、液体窒素を冷媒として使用可能な酸化物超
電導材を利用したコイルの製造方法に関するものであ
る。
電導材を利用したコイルの製造方法に関するものであ
る。
［従来技術］ 酸化物超電導体を使用してコイルを作製する場合、金
属系超電導線材をコイル化する場合と同様に、超電導性
を示す粉末、例えばＹ−Ba−Cu−Ｏ系、Bi−Pb−Sr−Ca
−Cu−Ｏ系或はTl−Ba−Ca−Cu−Ｏ系の粉末を金属管中
に充填したものを減面塑性加工して金属被覆線材とした
後、その線材をコイル巻きし、最後に粉末粒子間を接合
させるために焼結熱処理を施すことが考えられる。
属系超電導線材をコイル化する場合と同様に、超電導性
を示す粉末、例えばＹ−Ba−Cu−Ｏ系、Bi−Pb−Sr−Ca
−Cu−Ｏ系或はTl−Ba−Ca−Cu−Ｏ系の粉末を金属管中
に充填したものを減面塑性加工して金属被覆線材とした
後、その線材をコイル巻きし、最後に粉末粒子間を接合
させるために焼結熱処理を施すことが考えられる。
前記金属被覆線材を熱処理した場合、その線材の液体
窒素温度における臨界電流密度（Jc）は、Ｙ−Ba−Cu−
Ｏ系で2000〜3000A/cm2、Tl−Ba−Ca−Cu−Ｏ系で4000
〜7000A/cm2が得られる。
窒素温度における臨界電流密度（Jc）は、Ｙ−Ba−Cu−
Ｏ系で2000〜3000A/cm2、Tl−Ba−Ca−Cu−Ｏ系で4000
〜7000A/cm2が得られる。
［発明が解決しようとする課題］ 金属系超電導線材をコイル化する場合の熱処理温度
は、通常600〜800℃程度であるのに対し、酸化物超電導
線材をコイル化する場合は800〜1000℃で焼結熱処理が
行われることになる。
は、通常600〜800℃程度であるのに対し、酸化物超電導
線材をコイル化する場合は800〜1000℃で焼結熱処理が
行われることになる。
ここで挙げた酸化物超電導線材は、金属被覆材と酸化
物超電導体の複合体であり、焼結熱処理時の熱膨張差に
よって酸化物超電導体の芯部にクラックが発生し、Jc特
性が低下することが考えられる。
物超電導体の複合体であり、焼結熱処理時の熱膨張差に
よって酸化物超電導体の芯部にクラックが発生し、Jc特
性が低下することが考えられる。
本発明の目的は、前記した従来技術の欠点を解消し、
コイル化後も酸化物超電導線材の特性を出すことができ
る酸化物超電導コイルを提供することにある。
コイル化後も酸化物超電導線材の特性を出すことができ
る酸化物超電導コイルを提供することにある。
［課題を解決するための手段］ 本発明の要旨は、酸化物超電導線材の被覆材質より小
さな熱膨張係数をもつ材料によってコイル外側を拘束す
ることにあり、それによってJcを向上させたものであ
る。
さな熱膨張係数をもつ材料によってコイル外側を拘束す
ることにあり、それによってJcを向上させたものであ
る。
尚、コイルに用いる酸化物超電導線材は、一般的な金
属、例えばAg、Ag−Pd、Ag−Mg、Au、SUS等によって酸
化物超電導体を被覆した線材であって、酸化物超電導体
としては、液体窒素温度以上の臨界温度（Tc）をもつ組
成のもの、例えば前記したものの他にBi−Pb−Sb−Sr−
Ca−Cu−Ｏ系等が挙げられる。
属、例えばAg、Ag−Pd、Ag−Mg、Au、SUS等によって酸
化物超電導体を被覆した線材であって、酸化物超電導体
としては、液体窒素温度以上の臨界温度（Tc）をもつ組
成のもの、例えば前記したものの他にBi−Pb−Sb−Sr−
Ca−Cu−Ｏ系等が挙げられる。
また、線材を拘束する材料は、熱膨張係数が被覆材料
のそれより小さいものであれば良い。線材を巻くボビン
の材質も同様のものを用いればより効果的である。
のそれより小さいものであれば良い。線材を巻くボビン
の材質も同様のものを用いればより効果的である。
［実 施 例］ 以下に本発明の実施例を説明する 外径6.0mmの銀管中に、臨界温度120Kを有するTl2Ba2C
a2Cu3Oxの組成の超電導微粉末を充填し、これを外径2.0
mmまでスウェージャーにより減面塑性加工し、更にその
線材に圧延加工を施して厚さ0.1mmの銀被覆テープ状線
材とした。そのテープ状線材について、外径30mmのマグ
ネシア（MgO）製のパイプに、１ターン及び10ターンを
間き、各ターンの外側に夫々42Cu合金製のテープを巻き
付けた。この場合、42Cu合金と線材との巻及び線材の間
に夫々MgO系の絶縁テープを挾み込んだ。
a2Cu3Oxの組成の超電導微粉末を充填し、これを外径2.0
mmまでスウェージャーにより減面塑性加工し、更にその
線材に圧延加工を施して厚さ0.1mmの銀被覆テープ状線
材とした。そのテープ状線材について、外径30mmのマグ
ネシア（MgO）製のパイプに、１ターン及び10ターンを
間き、各ターンの外側に夫々42Cu合金製のテープを巻き
付けた。この場合、42Cu合金と線材との巻及び線材の間
に夫々MgO系の絶縁テープを挾み込んだ。
その後、845℃の酸化雰囲気中で２時間熱処理を施し
てパンケーキ状コイルを作製した。得られた各コイルの
Jc値を線材の短尺品と比較して示す。Jcの定義は、１μ
Ｖの発生電圧時の電流値を超電導体芯部の断面積で割っ
た値とし、その測定は４端子法で行った。
てパンケーキ状コイルを作製した。得られた各コイルの
Jc値を線材の短尺品と比較して示す。Jcの定義は、１μ
Ｖの発生電圧時の電流値を超電導体芯部の断面積で割っ
た値とし、その測定は４端子法で行った。
第１表の結果から、ターン数が１及び10ともに、外側
を熱膨張係数の小さい材料で拘束することによりJcが大
幅に向上したことが判る。また拘束のないコイルは短尺
品とほぼ同一の値といえ、拘束熱処理を施したコイルは
短尺品よりさらに特性が向上するといえる。
を熱膨張係数の小さい材料で拘束することによりJcが大
幅に向上したことが判る。また拘束のないコイルは短尺
品とほぼ同一の値といえ、拘束熱処理を施したコイルは
短尺品よりさらに特性が向上するといえる。
［発明の効果］ 以上のように本発明によれば、焼結熱処理時の熱膨張
が拘束できるため、クラック発生等を防止してコイルの
Jc特性を向上させることができる利点がある。
が拘束できるため、クラック発生等を防止してコイルの
Jc特性を向上させることができる利点がある。
Claims (1)
- 【請求項１】金属被覆酸化物超電導線材を適用してパン
ケーキ状コイルを製造するにあたり、熱膨張係数が前記
線材の金属被覆のそれより小さい値をもつ材料で前記線
材の熱膨張を拘束して焼結熱処理することを特徴とする
酸化物超電導コイルの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7130589A JP2979546B2 (ja) | 1989-03-23 | 1989-03-23 | 酸化物超電導コイルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7130589A JP2979546B2 (ja) | 1989-03-23 | 1989-03-23 | 酸化物超電導コイルの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02249204A JPH02249204A (ja) | 1990-10-05 |
| JP2979546B2 true JP2979546B2 (ja) | 1999-11-15 |
Family
ID=13456794
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7130589A Expired - Lifetime JP2979546B2 (ja) | 1989-03-23 | 1989-03-23 | 酸化物超電導コイルの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2979546B2 (ja) |
-
1989
- 1989-03-23 JP JP7130589A patent/JP2979546B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02249204A (ja) | 1990-10-05 |
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