JP2978755B2 - 野球用ヘルメット - Google Patents

野球用ヘルメット

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JP2978755B2
JP2978755B2 JP8032712A JP3271296A JP2978755B2 JP 2978755 B2 JP2978755 B2 JP 2978755B2 JP 8032712 A JP8032712 A JP 8032712A JP 3271296 A JP3271296 A JP 3271296A JP 2978755 B2 JP2978755 B2 JP 2978755B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、庇部を備えた野球
用ヘルメットの通気構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、野球用ヘルメットではクーリン
グ対策が施されていない。真夏の晴天時に野球用ヘルメ
ットを着用すると、その内部の温度は50℃程度まで上
昇する。そこで、ヘルメットのライナの前頭部に貫通孔
を複数個形成し、この貫通孔に連ねてライナに溝を複数
本形成したヘルメットが提案されている(実開平2−4
6822号公報参照)。また、ライナに溝を十文字に形
成したヘルメットも提案されている(実開平6−763
36号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの先行
技術では、溝の幅が狭く、また、ヘルメットのライナの
内側に設けられるパッドについての考慮がなされていな
いため、十分なクーリング効果が得られていない。ま
た、野球用ヘルメットでは、他のスポーツや乗物用ヘル
メットと異なり、投手が投げる投球に対する耐衝撃性を
確保するのが必要かつ十分な条件となる。
【0004】したがって、本発明の目的は、投球に対す
る耐衝撃性を損なうことなく、クーリング効果を高め得
る野球用ヘルメットを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本野球用ヘルメットは、
まず、頭の上部を覆う半球殻形状の本体部および該本体
部から前方に突出する庇部とが一体に形成された樹脂製
のシェルと、このシェルの本体部の内側に設けられた半
球殻形状のライナと、このライナの内側に沿って設けら
れ頭の上部を覆う薄い第1パッドと、前記ライナの内側
に設けられ少なくとも側頭部を覆う帯状の厚い第2パッ
ドと、この第2パッドを内側から覆う被覆材とを備えて
いる。本発明では、前記目的を達成するために、前記ラ
イナにライナの前頭部から頭頂部を通って後頭部に連な
る溝を設けると共に前記第2パッドの前後頭部を切欠し
て通気通路を形成し、前記シェル、ライナおよび第1パ
ッドの頭頂部に前記通気通路に連なる貫通孔を設け、前
記庇部近傍の溝の入口幅を40mm以上100mm以下
に設定したことを特徴とする。なお、溝の入口幅は、8
0mm以下とするのが好ましく、より好ましくは60m
m以下に設定する。
【0006】つぎに、本発明の原理について説明する。
野球用ヘルメットは、打撃時の安全を図るためのもので
あるが、走者となって出塁した後に、そのまま着用する
ことがある。このような場合に、ヘルメットの着用時間
が長くなるのであるが、この際、走者は走るので、走る
ことによって、図9に示すように、空気Aの流れが生じ
る。この空気Aは、ヘルメットHの上面や側面に沿って
流れる一方で、庇部12の下方では、空気Aが顔に衝突
する。ここで、野球用ヘルメットHには庇部12がある
から、庇部12がガイドとなって空気Aを案内するの
で、庇部12の近傍に空気Aの流入口を設ければ、空気
AをヘルメットHの内側と頭との間に導くことができ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態を図
面にしたがって説明する。まず、野球用ヘルメットHの
概略の構造について説明する。図1において、野球用ヘ
ルメットHは、シェル1、ライナ2、第1パッド3,第
2パッド4および被覆材5からなる。
【0008】シェル1は樹脂製で、頭の上部を覆う半球
殻形状の本体部10と、この本体部10から下方に垂下
し耳を覆う耳当部11と、本体部10から前方に突出す
る庇部12とが一体に成形されている。前記ライナ2
は、たとえば発泡スチロールからなる半球殻形状の衝撃
吸収部材であり、前記本体部10の内側に設けられてい
る。前記第1パッド3は、薄いスポンジゴムからなり、
ライナ2の内側に沿って設けられ、頭の上部を覆う。前
記第2パッド4は、第1パッド3よりも厚い帯状のスポ
ンジゴムからなり、側頭部および前後頭部の一部を覆う
と共に、野球用ヘルメットHの着用時に押し潰されて、
シェル1が頭に対してズレないようにするためのもので
ある。被覆材5はビニール布などからなり、第2パッド
4を内側から覆って、第2パッド4などに汗が吸い込ま
れないようにするためのものである。
【0009】つぎに、本発明の要部について説明する。
図2に示すようにライナ2には、前頭部20から頭頂部
21を通って後頭部22に連なる1本(単一)の溝23
が設けられている。溝23の幅Wは、前頭部20から後
頭部22までの略一定で、たとえば50mmに設定され
ている。また、溝23の深さは、前頭部20から後頭部
22まで略一定で、たとえば1.0mm〜5.0mm程
度に設定される。一方、前記第2パッド4は、前頭部お
よび後頭部がライナ2の溝幅と同じ幅Wだけ切欠され
て、切欠部40,42が形成されて、図1および図3の
ように通気通路6が形成されている。
【0010】前記第1パッド3は、図2のように、3分
割されており、ライナ2の溝23に貼着される中央部3
0と、ライナ2の両側頭部に貼着される側頭部31,3
1とからなり、中央部30と側頭部31,31とは異な
る色彩に設定されている。前記第1パッド3,ライナ2
およびシェル1には、通気通路6(図1)に連なる貫通
孔34,24,14が複数個設けられている。図3の被
覆材5は、第2パッド4の内面に貼着されていると共
に、図2の第2パッド4の切欠部40,42において
は、ライナ2の溝23に貼着されている。
【0011】前記構成においては、ライナ2に溝23を
形成するだけでなく、第2パッド4の前後頭部40,4
2を切欠して図3の通気通路6を形成しているから、厚
い第2パッド4を切欠することで、大きな通気通路6を
確保することができる。さらに、第1パッド3,ライナ
2およびシェル1に貫通孔34,24,14を設けてい
るので、通気通路6に流れ込んだ空気が貫通孔34,2
4,14を通って抜けるから、クーリング効果が促進さ
れる。その一方で、溝23が中央に1本だけ形成されて
いるから、投球が当たる側頭部のライナ2は厚いので、
野球用ヘルメットHの本来的な機能を損なうおそれもな
い。
【0012】ところで、本実施形態では、図2の第1パ
ッド3を3分割して、中央部30と側頭部31とで色彩
を変えている。そのため、ユーザは、ヘルメットHの内
側の構造がどのような構造になっているのか、購入時に
分かり易い。
【0013】図4は第2実施形態を示す。この第2実施
形態では、第2パッド4の前後頭部を切欠した切欠部4
0,42(図示せず)において、被覆材5が切欠されて
いる。なお、被覆材5は、一方の切欠部40(42)に
おいて切欠され、他方の切欠部42(40)においてラ
イナ4の溝23に貼着されていてもよい。
【0014】図5は第3実施形態にかかるライナ2を示
す。この実施形態では、ライナ2の溝23の深さDが一
定ではなく、前頭部20から頭頂部21に行くに従い浅
く形成されていると共に、頭頂部21から後頭部22に
行くに従い深く形成されている。たとえば前記溝23の
深さDは、前後頭部20,22において5mm程度、頭
頂部21において1mm程度に設定されている。なお、
前記ライナ2の厚さTは、前頭部20から頭頂部21に
行くに従い薄く、また、頭頂部21から後頭部22に行
くに従い厚く設定されている。
【0015】ところで、前記実施形態では、溝23の幅
Wを一定としたが、溝23は、図6のように、前頭部2
0から頭頂部21の間や頭頂部21から後頭部22の間
において滑らかに幅狭としてもよい。このようにする
と、幅狭な部分において、空気の流速が速くなるので清
涼感が得られる。また、溝23は図7のように、入口部
(前頭部)23aから分岐していてもよい。但し、これ
らの場合も庇部12の近傍の溝幅Wは、40mm以上1
00mm以下に設定する必要がある。なお、図6および
図7では、溝23および貫通孔24以外の部分に斜線を
施している。
【0016】
【実施例】
実施例1 溝23の幅Wを50mm、深さDを2mmとして図1〜
図3に示す野球用ヘルメットHを用いた。 比較例1 溝23を設けずに貫通孔14,24,34のみを設けた
野球用ヘルメットHを用いた。 比較例2 幅Wが17mm、深さDが2mmの溝を3条形成し、貫
通孔のない野球用ヘルメットHを用いた。 試験方法 野球用ヘルメットHを人形に被せ、室温が40℃となる
ように白色光を野球用ヘルメットHに照射しながら、前
方4mから扇風機によって風を送った。風の強さは微風
に設定し、頭頂部および前頭部に熱電対を設置した。 試験結果 図8(a),(b)の図表から、頭頂部および前頭部の
測定点とも、実施例1のヘルメットがクーリング効果が
優れていることが分かる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ライナの前頭部から頭頂部を通って後頭部に連なる溝を
ライナに設けるだけでなく、第2パッドの前後頭部を切
欠して通気通路を形成したので、大きな通気通路を形成
することができると共に、第1パッド、ライナおよびシ
ェルの頭頂部に貫通孔を形成したので、昇温した空気が
貫通孔から上方へ逃げるため、空気の流れがスムースに
なって、クーリング効果が発揮される。
【0018】また、請求項2の発明では、ライナの前頭
部の溝が深いので、空気の流入がスムースになって、ク
ーリング効果が高まると共に、頭頂部に行くほど溝は浅
いので、ヘルメットの耐衝撃性を損なうおそれがない。
【0019】また、請求項3の発明では、第2パッドの
前後頭部を切欠した切欠部において、被覆材がライナの
溝に貼着されているか、あるいは、切欠されているの
で、被覆材が通気の妨げになるおそれもない。
【0020】請求項7の発明では、ライナの側頭部に溝
が形成されていないから、耐衝撃性を損なうおそれがな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す野球用ヘルメット
の断面図である。
【図2】シェル、ライナ、第1パッドおよび第2パッド
を示す分解斜視図である。
【図3】野球用ヘルメットの斜視図である。
【図4】第2実施形態を示す野球用ヘルメットの斜視図
である。
【図5】第3実施形態にかかるライナを示す縦断面図で
ある。
【図6】第4実施形態を示すライナの底面図である。
【図7】第5実施形態を示すライナの底面図である。
【図8】試験結果を示す図表である。
【図9】一般的なヘルメットを示す断面図である。
【符号の説明】
1:シェル 10:本体部 12:庇部 2:ライナ 20:前頭部 21:頭頂部 22:後頭部 23:溝 24:貫通孔 3:第1パッド 34:貫通孔 4:第2パッド 40:切欠部 42:切欠部 5:被覆材 6:通気通路 W:幅

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 頭の上部を覆う半球殻形状の本体部およ
    び該本体部から前方に突出する庇部とが一体に形成され
    た樹脂製のシェルと、このシェルの本体部の内側に設け
    られた半球殻形状のライナと、このライナの内側に沿っ
    て設けられ頭の上部を覆う薄い第1パッドと、前記ライ
    ナの内側に設けられ少なくとも側頭部を覆う帯状の厚い
    第2パッドと、この第2パッドを内側から覆う被覆材と
    を備えた野球用ヘルメットにおいて、 前記ライナにライナの前頭部から頭頂部を通って後頭部
    に連なる溝を設けると共に前記第2パッドの前後頭部を
    切欠して通気通路を形成し、 前記シェル、ライナおよび第1パッドの頭頂部に前記通
    気通路に連なる貫通孔を設け、 前記庇部近傍の溝の入口幅を40mm以上100mm以
    下に設定したことを特徴とする野球用ヘルメット。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記ライナの溝の深さが、前頭部から頭頂部に行くに従
    い浅く形成されている野球用ヘルメット。
  3. 【請求項3】 請求項1もしくは2において、 前記第2パッドの前後頭部を切欠した切欠部において
    は、前記被覆材が前記ライナの溝に貼着されているか、
    あるいは、切欠されている野球用ヘルメット。
  4. 【請求項4】 請求項1,2もしくは3において、 前記シェル、ライナおよび第1パッドに前記貫通孔が、
    複数個形成されている野球用ヘルメット。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3もしくは4において、 前記ライナの溝が単一の溝からなる野球用ヘルメット。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3もしくは4において、 前記ライナの溝の幅が、前頭部から頭頂部に向って滑ら
    かに幅狭となっている野球用ヘルメット。
  7. 【請求項7】 請求項1,2,3,4,5もしくは6に
    おいて、 ライナの側頭部には溝が形成されていない野球用ヘルメ
    ット。
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