JP2977566B2 - 厨芥処理装置 - Google Patents

厨芥処理装置

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JP2977566B2
JP2977566B2 JP1262636A JP26263689A JP2977566B2 JP 2977566 B2 JP2977566 B2 JP 2977566B2 JP 1262636 A JP1262636 A JP 1262636A JP 26263689 A JP26263689 A JP 26263689A JP 2977566 B2 JP2977566 B2 JP 2977566B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、台所作業で発生する厨芥を乾燥処理する
厨芥処理装置に関するものである。
[従来の技術] [発明が解決しようとする課題] 従来より台所で発生する厨芥を処理するために様々な
提案がなされているが、現実的な有効な手段は今だ提供
されていない。
これまでの提案及び製品化された商品では次のような
ものがある。
まず、最も簡便な手段としては流し台のシンクの隅に
金属製ないし樹脂製のゴミ容器を配置するようにし、こ
こに厨芥を収納し、水切りをしてから廃棄するようにす
るものであった。しかし、シンク内に常に配置されるこ
とになるので清潔感に乏しくなることが避けられなかっ
た。
そのため流し台のシンクの排水口に続けて比較的大き
な排水容器を連設し、ここに取り外し自在な網籠を収納
し、この網籠に厨芥を収納するようにしたものが現在は
広く普及している。
そして、排水容器の底部側にはベルトラップやS型ト
ラップを設けるようにしてある。
しかし、このような構成の網籠を採用すると、網籠内
はシンクからの排水の通路となるので、厨芥の水切りは
期待できず、単に厨芥を集めておくに過ぎないことにな
っていた。
また、厨芥容器をキャビネット内に設け、引き出し式
にしたり、あるいはテーブルトップに投入口を設け投入
口を蓋板にて開閉自在としたものが提案されている。し
かし、厨芥容器をキャビネット内に設置するのは、キャ
ビネット内に臭気が漏れないように気密にしたり、防臭
のために別途ファンを設けたりする必要があり製作コス
トが必然的に高くなることは避けられなかった。
そのため最近では、厨芥を加熱乾燥して処理する方法
が提案されている(特開昭61−211201号公報、特開昭61
−217403号公報)が、これらのものは、装置そのものが
大掛りでコスト高とならざるを得なかった。
[課題を解決するための手段] この発明は以上述べた従来の技術の抱えるすべての課
題を解決すべく発明したもので、その要旨とするのは、
流し台などのシンク底部の排水口に続けて蓋板を備えた
排水容器を設け、この排水容器中の取り外し自在な網籠
中の厨芥を乾燥する装置であって、排水容器に対向する
ように送風管、排気管を連結し、送風管には温風を供給
するための温風送風機を、排気管は排水容器下方のトラ
ップから続く排水ホースに繋ぎ、送風管及び排気管の途
中に風圧弁を介在させるように構成したことを特徴とす
るものである。
[実施例] 第1図は、この発明に係る厨芥処理装置の概略図であ
り、流し台のシンクSの底部1の排水口2に続く排水容
器3を連設し、この排水容器3中に取り外し自在な網籠
4を収納するようにしてあり、排水口2を塞ぐ蓋板5が
あり、この蓋板5によりシンクSに水を溜めることがで
きるようにするものであり、また、厨芥を乾燥させると
きに排水容器3内をふさぎ効率良く乾燥できるようにす
るためのものである。
排水容器3には、対向するように上向きの送風管6及
び排気管7を連設してある。これら送風管6及び排気管
7と排水容器3との連結部6a,7bは太く構成してあり、
温風が排水容器3中に満遍なく広がり、次いで排気管7
により排出されるようになっている。そして、直ちに温
風が排気されることがないように排気管7を送風管6よ
りも径が細くなるようなものを採用することが望まし
い。
送風管6の端部には温風送風機を設けるものである
が、図示の例ではシロッコファン8及びヒータ9を架台
10上に設けて構成してある。シロッコファン8の近くに
設けた風圧弁11はトラップ13や排水容器3内の水蒸気が
ヒータ9やシロッコファン8へ侵入するのを防ぐための
ものである。
排気管7は途中の風圧弁12を介して排水容器3下方の
トラップ13から続く排水ホース14に繋ぐように構成して
ある。
この途中の風圧弁12は下水からの臭気が排水ホース1
4、排気管7を通ってシンクSに上昇してこないように
するためのものである。
15は風圧弁11の外面に設けた温度センサーでヒータ9
が過熱したときに電源を切り安全を保つために設けたも
のである。詳細な図示は省略するが、ヒータ9にも過熱
防止のために温度センサーを設けておく。風圧弁11外面
の温度センサー15は72℃、ヒータ9内のそれは85℃をセ
ンサー感知温度と設定しておく。
第2図、第3図は網籠4と蓋板5の詳細を示すもので
ある。
第2図において網籠4は胴体部および底部に通水孔41
を多数設けたステンレス製のもので水切り及び乾燥のし
易さを図るために底面を斜状に構成すると共に底面から
山状の凸部42を設けるようにしてある。43は網籠4をシ
ンクSの底部1などに置くときに安定するように設けた
脚である。そして、水切りを良くするために網籠4の最
も底部に通水孔41を配するようにしてある。勿論、網籠
4全体を線材にて屈曲形成するものにあってはこのよう
にする必要はない。
この網籠4には厨芥乾燥中に排水できるようにするた
めに網籠4内面に沿い底面で屈曲し開口するバイパス管
44を取り付けるようにしてある。
この網籠4には蓋板5を被せるもので、この蓋板5
は、蓋板本体51と小蓋52からなる。
蓋板本体51は周縁にドーナツ状のゴム盤511を備え、
前記網籠4のバイパス管44に差し込む短管512を連設す
るようにしてなり、中央には小蓋52を回転取り外し自在
にとめるために表面四方に凸起を備えた軸体513を設け
てある。
小蓋52は、短管512を塞ぐ止水アダプタ521を有すると
共に、この止水アダプタ521の近傍に通水孔522を複数設
けてあり、中央には軸体513上から落し込み回転させる
ことにより止めるための相似形の連結孔523を設けるよ
うに構成してなる。
そして、第3図Aに示すように止水アダプタ521を短
管512に合致させることにより止水しシンクSに水を溜
めて用いることができる。また、第3図Bに示すように
止水アダプタ521を回動させて短管512及びバイパス管44
を開口させると、シンクSからの汚水が網籠4を通らず
に排水できることになる。
第4図は別の実施例を示す網籠4でバイパス管44を周
胴部に半分入り込むように配置した例を示すものであ
る。
図示の例では、小蓋52を設けてバイパス管44を開閉す
るようにしているが、小蓋52の代わりにチェーンを備え
たゴム栓を設けるようにしてもよい。
第5図は、別の実施例を示すものであり、バイパス管
44を網籠4に設ける代りにゴミ籠は従来のものを用い、
従来二漕式の流し台において広く用いられていたトラッ
プ13を共用する型式の排水容器3を採用した例を示すも
のである。
すなわち、シンクSの底部1の排水口2とは別に小型
の排水口21を設け、ここに別途ゴム栓22を設けるように
し、ここからの排水ホース23を排水容器3のトラップ13
の上部に連結するようにしたものである。
このような構成を採用すると、網籠4に特別の加工を
施す必要がなくなる。この場合でも第6図、第7図に示
すように水切りのよい網籠4を採用することが望まし
い。
第6図に示すものは底面を傾斜するように構成してな
り、使用状態における最下部に通水孔41が位置するよう
に構成してある。第7図に示すものは底部中央を盛り上
るように構成し、温風の接触面積を広く構成し、かつ、
底部に通水孔41が位置するようになっている。
これは、従来のステンレス製ないし合成樹脂製の網籠
は底面がフラットであり、かつ、底面の通水孔が疎らで
あって表面張力により底面に水分が残ることが多かった
のを上記構成を採用することにより網籠4内に残る水分
を減らし乾燥を迅速にできるようにしたのである。
詳細な図示は省略するが、網籠4の表面に摩擦係数が
少なく厨芥の付着が困難となる平滑層を設けるように形
成し、乾燥した厨芥が付着しないようにすることが望ま
しい。発明者らが、ステンレス製の網籠4をフッソ樹脂
に浸漬し焼付けることにより製作したものを用いて実験
したところ、温水を流すのみで厨芥は流されて表面に付
着することはなく、従来生じていた表面のぬめりなども
生じることがなかった。
さらに、従来掃除が困難で汚れたまま放置されがちで
あったトラップ13に摩擦係数が少なく厨芥の付着が困難
となる平滑層を設けるようにすれば汚れが流されて付着
することなく、したがって汚れによる悪臭が台所に漂う
ことがないのである。
第5図におけるように、トラップ13を収納する下部排
水容器31及びトラップ13を別途金属製部材にて構成し、
これにフッソ樹脂を塗布し、焼付けることにより平滑層
を設けるようにすることが望ましい。
なお、平滑層を形成するのにフッソ樹脂を塗布し乾燥
させるのみで足りるものであれば、焼き付ける必要がな
い。
次にこのような構成からなる厨芥処理装置の運転作動
に関して説明する。
網籠4に厨芥を収納した後に蓋板5を被せてからシロ
ッコファン8およびヒータ9を作動させ温風を送風管6
を通じて排水容器3内に満たし、網籠4内の厨芥を乾燥
させ、発生する水蒸気と厨芥から生じる臭気を排水管7
を通して排水ホース14に導くようにするのである。
このとき、作動時間は適宜30分、1時間、1時間半、
2時間、3時間を選択できるスイッチを設けると共に、
ヒータ9を切ってから10分乃至30分程度シロッコファン
8のみを回転させて送風するようにする。例えば、タイ
マーにより自動的にヒータ9を切った後、シロッコファ
ン8のみ作動させて所定時間送風するように構成する。
ヒータ9を切ってそのままにしておくと排水容器3内の
温度が低下することにより水蒸気が過飽和状態となって
水滴となり周囲に付着するからである。
第8図に示したのは本装置を作動させた場合の流し台
各部の温度上昇を探った実験結果を示すものである。こ
こに図示した装置においては排気管7を排水容器3の背
面に巡らせるように構成したものを示したが、これはキ
ャビネット内のスペースの有効利用を図るためのもので
ある。
この試験においては、ヒータ500W,モータ35W温風4時
間後と、冷風30分後の各部の最高温度℃で示したもの
で、従来蓋とは切れ目を有するゴム製のものであり、改
造蓋とは第2図に示したものでΦ13mmの空気抜き穴を備
えるものである。
これによれば、温風4時間後はキャビネット内では熱
風の通る送風管6、排水容器3、排気管7で顕著に上昇
するが、キャビネット内は上部で若干の温度が上昇する
のみで室温+12℃以内で収まるものである。温風を通し
た後に冷風を通すことにより室温に近くなるものでキャ
ビネットへの悪影響はほとんど認められなかった。
また、排水容器3内の温度を75℃〜85℃とすると厨芥
の重量軽減、最近死滅に非常な効果があり、処理済みの
ものを放置してもカビ、細菌、ハエの発生が著しく少な
いが、70℃以下とすると乾燥して重量軽減の効果はある
が、処理物の形、量による影響が大きく細菌死滅にはほ
とんど効果が認められなかった。
そこで、排水容器3内の温度を75℃〜85℃程度となる
ようにすることが望ましい。
また、図示は省略するが、乾燥した厨芥の処理の簡略
化を図るために網籠4にポリエチレン製の水切りネット
を入れて用いることが望ましい。
[発明の効果] 以上述べたようにこの発明は、従来の流し台の排水容
器を基本的に維持しつつ、流し台のキャビネット内に送
風管および排気管を設け、温風により厨芥を乾燥させる
と共に細菌の活動を不活発ないし死滅させるものであ
り、かつ、排気管はそのまま排気ホースに繋げるので乾
燥に伴なう厨芥から生じる悪臭の処理も併せてできるこ
とになるのである。この装置は構成が比較的簡単なもの
で従来デッドスペースとなりがちであったシンクの底部
に装置を配置するもので、低コストで提供できるのであ
る。
また、送風管及び排気管の途中に風圧弁を介在させる
ように構成したことにより温風や下水の悪臭が逆流せ
ず、快適に用いることができるのである。
さらに、送風管、排気管を排水容器から上昇するよう
に連結することにより汚水が送風管、排気管の内部に入
り込み難いことになるのである。
加えて、連結部を介して排水容器と送風管及び排気管
を繋げ、かつ送風管を排気管より太く構成することによ
り温風が排水容器内にて満遍なく広がり、変形な構成と
した網籠内の厨芥への接触面積が広くなり均一な乾燥を
するのに効果がある。
乾燥装置を作動させて使用中に流し台を用いる必要が
生じることが、このときのために乾燥させる網籠を迂回
する手段として、網籠内のバイパス管を設けることで対
応することができるのである。
【図面の簡単な説明】
図面はこの発明の実施例を示すもので、第1図は概略
図、第2図は網籠及び蓋板の詳細を示す断面図、第3図
A、Bは蓋板の使用状態を示す平面図、第4図は蓋板を
外した状態の平面図、第5図は別の実施例を示す厨芥処
理装置の要部断面図、第6図、第7図は網籠の別の実施
例を示す側面図、第8図は流し台各部の温度上昇を示す
表である。 S……シンク、1……底部 2……排水口、3……排水容器 4……網籠、5……蓋板 6……送風管、7……排気管 8……シロッコファン、9……ヒータ 10……架台、11……風圧弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B09B 3/00 B09B 5/00 F26B 9/00 F26B 9/06 E03C 1/226

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流し台などのシンク底部の排水口に続けて
    蓋板を備えた排水容器を設け、この排水容器中の取り外
    し自在な網籠中の厨芥を乾燥する装置であって、排水容
    器に対向するように送風管、排気管を連結し、送風管に
    は温風を供給するための温風送風機を、排気管は排水容
    器下方のトラップから続く排水ホースに繋ぎ、送風管及
    び排気管の途中に風圧弁を介在させるように構成してな
    ることを特徴とする厨芥処理装置。
  2. 【請求項2】流し台などのシンク底部の排水口に続けて
    蓋板を備えた排水容器を設け、この排水容器中の取り外
    し自在な網籠中の厨芥を乾燥する装置であって、排水容
    器に対向するように送風管、排気管を連結し、送風管に
    は温風を供給するための温風送風機を、排気管は排水容
    器下方のトラップから続く排水ホースに繋ぎ、送風管、
    排気管を排水容器から上昇するように連結し、送風管、
    排気管に汚水が滞留しないように構成したことを特徴と
    する請求項1記載の厨芥処理装置。
  3. 【請求項3】送風管及び排気管と排水容器の連結部を径
    の漸次太くなる連結管を介して繋げ、かつ、送風管を排
    気管より太く構成し、温風が排水容器内に満遍なく広が
    るように構成したことを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の厨芥処理装置。
  4. 【請求項4】網籠の内側胴部にバイパス用の導水管を設
    けると共に、蓋板により導水管の上面開口を開閉自在と
    するようにして排水をトラップに導くように構成し、厨
    芥の乾燥中に排水を流せるようにしたことを特徴とする
    請求項1、請求項2または請求項3記載の厨芥処理装
    置。
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