JP2977308B2 - 機械加工用のセラミックス焼結体 - Google Patents

機械加工用のセラミックス焼結体

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JP2977308B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックス焼結体に
関し、特に例えば軸受鋼等の高硬度材料の高速切削加工
に用いて最適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来において、被削材の硬度がロック・
ウェル硬さ(HRC)で、60以上の高硬度材料の加工
は、切削加工が困難であるため、主としてダイヤモンド
砥粒等による研削加工を行っている。しかしながら該研
削加工は、加工速度が遅いため、工程短縮が思うように
ならない。
【0003】この問題を解決するため、高硬度材料を切
削加工する工具として、 WC−Coを主成分とする
超硬合金工具,TiC−TiN−Ni−Mo系のサー
メット工具,Al2 3 を主成分とするセラミックス
工具,CBN粒子を高温高圧で焼結したCBN焼結工
具が種々開発されており、新しい機械加工の分野が展開
されつつある。そしてこの高硬度材料の切削加工用工具
としては、(イ)工具摩耗量が小さいこと、(ロ)切削
された被削材の加工面粗さが良好なこと、等の性能が必
要とされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
高硬度材料用工具のうち、超硬合金工具やサーメット工
具は金属バインダが加工時の発熱により塑性変形を起こ
し、摩耗が短時間に進行するため適用できないという問
題がある。また、セラミックス工具は、超硬合金やサー
メットと比較して欠損しやすいこと、及びチッピング
(微小領域での剥離亀裂現象をいう)を起こしやすいこ
とから、加工面の粗さが悪く、適用できないという問題
がある。更に、CBN焼結工具は高硬度材料の切削加工
用の要求性能には合致しているものの、CBNを焼結す
るために1600℃以上の高温及び5万気圧以上の高圧
が必要であると共に製造設備が特殊なもので高価とな
り、該CBN焼結工具の製造は非常に高価になるという
問題がある。
【0005】本発明はこのような事情に鑑み、高硬度材
料の高速切削加工に用いて最適なセラミックス焼結体を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明に係る機械加工用のセラミックス焼結体は、ロック・
ウェル硬さ60以上の高硬度材料の機械加工用のセラミ
ックス焼結体であって、40〜80体積%のTiNと、
バインダの主成分としてのAlNとの混合粉末を焼結し
てなることを特徴とし、また、上記機械加工用のセラミ
ックス焼結体において、バインダの一部を,SiCウィ
スカ、Al2 3,ZrO2 及びY2 3より選ばれた一
種以上で置換したことを特徴とする。
【0007】本発明に係るセラミックス焼結体は、Ti
N(窒化チタン)をベース成分とし、これを40〜80
体積%用いる。TiNをベースとするのは切削後の被削
材の表面粗さの向上に顕著な効果が見られるからであ
る。ここで、TiNを40〜80体積%とするのは、4
0%未満では表面粗さが低下する傾向が高まり、一方、
80体積%をこえると焼結するが緻密化が不十分で欠損
し易い傾向が高まり、共に好ましくないからである。
【0008】本発明では、TiN以外のバインダの主成
分としてAlN(窒化アルミニウム)を用いる。本発明
で主バインダとしてAlNを用いるのは、上述したTi
Nの作用と相俟って被削材の表面粗さの低下を防止する
ためである。すなわち、主バインダとしてAlNを用い
ることにより、結晶粒の脱落によるチッピングの発生が
防止される。因みに、主バインダとしてAl2 3を用
いてTiNと共に焼結すると、切削時に結晶粒の脱落が
生じて、被削物の表面粗さが低下する。これは、Al2
3 の熱伝導率が低いためと考えられている。つまり、
材料の熱伝導率が低いと、工具にした場合に被削材との
界面で発生した熱が伝わりにくく、工具表面と内部との
間に温度差がついて大きな熱応力が発生する。そして、
この熱応力によって、極端な場合は欠損を生じ、また、
欠損を生じなくても結晶粒の脱落によるチッピングが生
じる。したがって、このようなAl2 3 を用いた場
合、被削材の硬度が高くなるにつれて、また、切削速度
が上昇するにつれて、上述した理由により熱応力が大き
くなって欠損あるいはチッピングが生じ易くなる。
【0009】上述したように、本発明のセラミックス焼
結体は、TiNとAlNとの組合せにより、結晶粒の脱
落によるチッピングの発生が大幅に減少し、被削材の表
面粗さの向上を図ることができるが、AlNの一部をS
iCウィスカ,Al2 3,ZrO2 及びY2 3から選
ばれる一種以上と置換すると、さらに抗折力を高め、大
きな欠損を防止することができる。これらの他の成分の
中で、SiCウィスカが最も効果的であり、このSiC
ウィスカを配合することにより、抗折力が大幅に向上し
て大きな欠損を生じにくくなる。また、SiCウィスカ
以外の成分であるAl23,ZrO2 及びY2 3は、
主にSiCウィスカを配合した場合の焼結性の低下を防
止するために用いられる。すなわち、これらを添加する
ことにより、SiCウィスカを添加した場合でも焼結を
良好に行うことができるようになる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の好適な一実施例について詳細
に説明する。
【0011】(焼結体の製造方法例)主成分として平均
粒径が1.5μmの市販のTiN粉末及び平均粒径0.
3μmのAlN粉末、その他の成分として平均直径0.
3μm,平均長さ2μmのSiCウィスカ;平均粒径が
0.3μmの市販のAl2 3 粉末;平均粒径が0.3
μmの3mol%Y2 3 部分安定化ZrO2 粉末;を
原料として用い、下記表1に記載の組成に配合し、更に
エタノールを加えて湿式混合し、その後乾燥して原料粉
を得た。この原料粉を所定の温度で真空中でホットプレ
ス(圧力400kgf/cm2 )し、焼結した。その後、スロ
ーアウェイチップ(ISO記号SNMN432(加工後
寸法12.7mm×12.7mm×4.76mm,コーナ半径
0.8mm))の形状に加工して工具とした。
【0012】得られた工具を用い、以下の条件で切削試
験を行ない、それぞれの評価を行った。 ・被削材:SVJ2(HRC62程度) ・切削速度:100m/min 150m/min ・切り込み:0.1mm/rev ・送り:0.12mm/rev ・工具摩耗量:逃げ面摩耗巾 ・加工面粗さ:被削材の加工面粗さ この切削試験結果を表1に示す。尚、ここで比較材とし
たCBN焼結工具は、他社市販品である。
【0013】
【表1】
【0014】表1の結果より、TiNをAlNを主バイ
ンダとして用いて焼結した3〜7は、高速切削加工に用
いて最適なものであることがわかる。
【0015】
【発明の効果】以上実施例と共に説明したように本発明
によれば、欠損や結晶粒の脱落によるチッピングが防止
されたセラミックス焼結体を提供でき、例えば特に軸受
鋼等の高硬度材の切削加工等に使用した場合、優れた性
能を発揮できるという効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 35/58 101 C04B 35/80

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロック・ウェル硬さ60以上の高硬度材
    料の機械加工用のセラミックス焼結体であって、 40〜80体積%のTiNと、バインダの主成分として
    のAlNとの混合粉末を焼結してなることを特徴とする
    機械加工用のセラミックス焼結体。
  2. 【請求項2】 請求項1において、バインダの一部を,
    SiCウィスカ、Al2 3,ZrO2 及びY2 3より
    選ばれた一種以上で置換したことを特徴とする機械加工
    用のセラミックス焼結体。
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