JP2976824B2 - 内燃エンジンの排気浄化触媒装置 - Google Patents
内燃エンジンの排気浄化触媒装置Info
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Description
化触媒装置に係り、特に浄化効率復活機能を備えた装置
に関する。
空燃比を理論空燃比(14.7)よりも燃料希薄側(リ
ーン側)の目標値(例えば、22)に制御して、エンジ
ンの燃費特性等を改善する空燃比制御方法が知られてい
る。このようなリーン空燃比制御方法において、従来の
三元触媒装置では排気ガス中の窒素酸化物(NOx)が
充分に浄化できないという問題がある。
(酸化雰囲気)において排気ガス中のNOxを吸着し、
吸着したNOxを炭化水素(HC)過剰状態(還元雰囲
気)で還元させる特性を有した排気浄化触媒、所謂NO
x触媒を使用して、大気へのNOx排出量を低減させる
ことが知られている。このNOx触媒では、リーン空燃
比制御時にNOxを吸着させることになるが、リーン燃
焼運転を連続して行うと触媒の吸着量に限度があるため
に吸着が飽和量に達したときには排気ガス中のNOxの
大部分が大気に排出されることになる。そこで、NOx
触媒の吸着量が飽和に達する前に、空燃比を理論空燃比
またはその近傍値に制御するリッチ空燃比制御に切換
え、還元雰囲気(リッチ状態)でNOxの還元を行うよ
うな方法が、特開平5−133260号公報等により知
られている。
からリッチ燃焼運転への切換えタイミングをリーン空燃
比制御を開始してからの経過時間に基づいて制御し、所
定時間が経過した時点でリッチ空燃比制御に切換えた
後、リッチ空燃比制御により触媒に吸着されていたNO
xの還元が終了した時点で再びリーン空燃比制御に戻す
ようにしており、このようにリーン燃焼運転とリッチ燃
焼運転とを交互に繰り返すことによって、NOx触媒の
吸着能力を維持し、NOx量の低減を図るようにしてい
る。
物質は、NOxだけならよいが、実際にはNOx以外の
物質、例えば、硫黄やその化合物等も付着する。このよ
うなNOx以外の物質(以下、浄化能力低下物質とい
う)は、本来NOxが吸着されるべきところに、NOx
の替わりに付着することになるため、結果的にNOxの
吸着能力を低減させることになる。
以外の浄化能力低下物質は、上述の公報に開示されるよ
うな空燃比制御を行っても取り除くことができず、時間
の経過とともに、その付着堆積量は増加することにな
る。このような浄化能力低下物質の堆積を放置しておく
と、NOxの吸着能力は低下する一方となり、NOx触
媒がその機能を充分に果たさなくなる虞がある。
になされたもので、その目的とするところは、窒素酸化
物(NOx)以外の浄化能力低下物質が付着しても、内
燃エンジンを運転させたまま浄化能力低下物質を確実に
除去し、排気浄化触媒(NOx触媒)の機能を維持可能
な排気浄化触媒装置を提供することにある。
を達成するために、請求項1の発明では、内燃エンジン
の排気通路に配設され、リーン燃焼運転時に排気ガス中
の窒素酸化物を吸着する排気浄化触媒を備えた内燃エン
ジンの排気浄化触媒装置において、前記排気浄化触媒に
付着した浄化能力低下物質の付着量を推定する付着量推
定手段と、前記付着量推定手段により推定された付着量
が所定付着量に達したとき、前記排気浄化触媒に向かう
排気ガス中への酸素付加制御を実施して前記排気浄化触
媒の温度を上昇させる触媒昇温手段とを備えることを特
徴とする。
素酸化物の浄化能力を低下させる浄化能力低下物質の付
着量が良好に推定され、その付着量が所定付着量を超え
ると、排気浄化触媒に向かう排気ガス中への酸素付加制
御の実施によって排気浄化触媒の温度が上昇させられ
る。そして、浄化能力低下物質が排気浄化触媒から良好
に燃焼除去されることになり、排気浄化触媒への窒素酸
化物の吸着能力が復活する。
手段は、前記内燃エンジンを理論空燃比での運転を含む
リッチ燃焼運転に切換える切換手段と、前記排気通路中
の前記排気浄化触媒よりも上流部分に二次空気を供給す
る二次空気供給手段とを備えることを特徴とする。
ンがリッチ燃焼運転に切換えられると、排気ガス中には
未燃炭化水素が多く含まれることになり、このとき二次
空気供給手段によって二次空気が供給されると、未燃炭
化水素は二次空気中の酸素の存在により排気通路内で燃
焼する。そして、排気温度が上昇し、その熱によって排
気浄化触媒が昇温させられる。
供給手段は、前記内燃エンジンのエンジン回転数と体積
効率とに基づいて前記二次空気の供給量を設定すること
を特徴とする。これにより、二次空気の供給量はエンジ
ン回転数と体積効率に応じて好適に設定されることにな
り、リッチ燃焼運転の実施により排気ガス中に含まれる
未燃炭化水素量に適した量の二次空気が排気通路に供給
される。
説明する。先ず、実施例1について説明する。図1は、
本発明に係る排気浄化触媒装置を備えた内燃エンジンを
示す概略構成図である。
ン、例えば、V型6気筒ガソリンエンジン本体であり、
燃焼室を始め吸気系や点火系等がリーン燃焼可能に設計
されている。このV型6気筒ガソリンエンジン本体(以
下、単にエンジン本体と記す)1は、片方側(左側)バ
ンク1aと他方側(右側)バンク1bにそれぞれ気筒が
3気筒ずつ配設されている。左側バンク1aと右側バン
ク1bの各気筒毎に設けられた吸気ポート2a,2bに
は、燃料噴射弁3a,3bが取り付けられた吸気マニホ
ールド4を介し、エアクリーナ5、吸入空気量Afを検
出するエアフローセンサ6、スロットルバルブ7、IS
C(アイドルスピードコントロール)バルブ8等を備え
た吸気管9が接続されている。
式エアフローセンサ等が好適に使用される。ISCバル
ブ8は、アイドリング回転数を制御するためのものであ
り、図示しないエアコンの作動等によるエンジン負荷L
eの変動に応じバルブ開度を調節して、吸入空気量を変
化させ、アイドリング運転を安定させる働きをするもの
である。また、このISCバルブ8は、後述する点火時
期補正制御ならびに空燃比補正制御時には開弁側に作動
し、エンジン出力の低下を補うように作用する。
には、排気マニホールド11a,11bを介して、空燃
比を検出するための空燃比センサ(リニアO2 センサ
等)12の取り付けられた排気管14が接続され、この
排気管14には、排気浄化触媒13を介して、図示しな
いマフラーが接続されている。排気管14には、エアク
リーナ5から延びる二次空気導入管30が接続されてお
り、この二次空気導入管30には、二次空気を排気管1
4に供給するためのエアポンプ32が介在されている。
これにより、必要に応じて排気管14に空気を供給する
ことができる。尚、このエアポンプ32は、電流値等を
変化させることによってその出力を調節可能になってい
る。
三元触媒13bとの2つの触媒を備えており、NOx触
媒13aの方が三元触媒13bよりも上流側に配設され
ている。NOx触媒13aは、酸化雰囲気においてNO
x(窒素酸化物)を吸着させ、HC(炭化水素)の存在
する還元雰囲気では、NOxをN2(窒素)等に還元さ
せる機能を持つものである。NOx触媒13aとして
は、例えば、耐熱劣化性を有するPtとランタン、セリ
ウム等のアルカリ希土類からなる触媒が使用されてい
る。NOx触媒13aには、触媒温度センサ26が接続
されており、NOx触媒13aの温度を高温域まで検出
可能になっている。
酸化炭素)を酸化させるとともに、NOxを還元する機
能をもっており、この三元触媒13bによるNOxの還
元は、理論空燃比(14.7)付近での燃焼時において
最大に促進されるようになっている。エンジン本体1に
は、吸気ポート2a,2bから燃焼室15a,15bに
供給された空気と燃料との混合ガスに着火するための点
火プラグ16a,16bが各気筒毎に配置されている。
また、符号18は、カムシャフトと連動するエンコーダ
からクランク角同期信号θCRを検出するクランク角セン
サ、符号19はスロットルバルブ7の開度θTHを検出す
るスロットルセンサ、符号20は冷却水温TWを検出す
る水温センサ、符号21は大気圧Pa を検出する大気圧
センサ、符号22は吸気温度Taを検出する吸気温セン
サである。
Neは、クランク角センサ18が検出するクランク角同
期信号θCRの発生時間間隔から演算される。また、体積
効率ηv は、上記エアフローセンサ6により検出された
空気流量Afと上記エンジン回転速度Ne等とから演算
され、大気圧センサ21が検出する大気圧Pa 、吸気温
センサ22が検出する吸気温度Ta等によって補正され
る。さらに、エンジン負荷Leは、スロットルセンサ1
9により検出されるスロットル開度θTH、上記体積効率
ηv 等から演算される。
の制御プログラムを内蔵した記憶装置(ROM、RA
M、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、計
時手段として機能するタイマカウンタ等を備えたECU
(電子制御ユニット)23が設置されており、エンジン
本体1の空燃比制御、点火時期制御、吸入空気量制御や
後述する排気浄化触媒装置のリフレッシュ制御等を行っ
ている。ECU23の入力側には、車両の走行距離を車
速パルスの積算値等によりカウントする距離メータ25
や上述した各種センサ類が接続され、これらセンサ類か
らの検出情報が入力される。一方、出力側には、上述の
燃料噴射弁3a,3bや点火ユニット24等が接続さ
れ、これらに向けて各種センサ類からの入力情報に基づ
いて演算された最適値が出力されるようになっている。
燃料噴射弁3a,3bは、ECU23からの指令によ
り、パルス状の電流が供給されて駆動するものであり、
その電流のパルス幅によって燃料噴射量が決定される。
点火ユニット24は、ECU23からの指令により、各
気筒の点火プラグ16a,16bに高電圧を出力する。
媒装置の作用について説明する。図2および図3に示す
フローチャートは、ECU23が実行するリフレッシュ
制御手順を示している。このリフレッシュ制御は、NO
x触媒13aに付着するNOx以外の付着物(浄化能力
低下物質)、例えば硫黄やその化合物等が所定量に達し
たと判定されたら、エンジン本体1の燃焼ガスの温度制
御によって、NOx触媒13aを高温状態に昇温させる
リフレッシュ運転を実施し、その浄化能力低下物質をN
OxがNOx触媒13aに吸着するときの障害とならな
いように除去しようというものである。
は、浄化能力低下物質の付着量が車両の走行距離Dに略
比例して増加することから、距離メータ25によって車
両の走行距離Dを読み込んで、NOx触媒13aに付着
堆積している浄化能力低下物質の量を推定する(付着量
推定手段)。次に、ステップS12では、浄化能力低下
物質が所定量に達したか否かを、ステップS10で読込
んだ走行距離Dが所定値D1 (例えば、1000km)
以上であるか否かで判別する。この所定値D1 は、実験
等により適宜値に設定され、浄化能力低下物質の付着量
が許容量を越えない範囲、つまり、浄化能力低下物質の
付着によって増加するNOx排出量が法規等の規制値を
越えない範囲内の値に設定される。判別結果がYes
(肯定)の場合には、浄化能力低下物質が所定量を越え
たと判定でき、次にステップS16に進む。一方、判別
結果がNo(否定)で走行距離Dが所定値D1 (100
0km)に達していない場合には、次にステップS14
に進む。
リが、車両整備の実施等のために一旦外され、再度接続
された直後であるか否かを判別するステップである。こ
の判別は、バッテリが外された際、ECU23のRAM
に記憶された走行距離Dに基づき推定される浄化能力低
下物質の付着量の推定値が一旦ゼロ値にリセットされ、
付着量の推定値と実際の付着量との整合性がとれなくな
ることを防止すべく実施されるものである。
定)の場合には、バッテリは接続されているが、ステッ
プS12での走行距離Dの判別結果が未だ所定値D1
(1000km)に達していない状態と判定でき、この
場合には何もせずに当該ルーチンを終了する。一方、判
別結果がYes(肯定)で、バッテリ再接続直後の場合
には、ステップS12のYes(肯定)の判別結果と同
様に、次にステップS16に進む。尚、バッテリが外さ
れても、ECU23のバックアップ機能等により、走行
距離Dに基づく付着量の推定値が確実に記憶保持される
ような場合には、ステップS14の判別を実施しなくて
もよい。
転状態が、リフレッシュ運転を実施しても良い状態であ
るか否かを、各種センサ類からの信号値に基づいて判別
する。ここでは、エンジン回転速度Ne、エンジン負荷
Leの要素である体積効率ηv および冷却水温TW が判
定の対象となり、それぞれの値が下記(1) 乃至(3) に示
す不等式の範囲内となるか否かが判別される。
値を示し、例えば、Ne1 は1500rpm 、Ne2 は5
000rpm 、ηv1は30%、ηv2は85%であり、TW
1 は、例えば暖機運転が完了したとみなせる50℃に設
定されている。これらの閾値は、エンジン本体1の運転
状態が、所謂中負荷域から高負荷域となる値を示してお
り、この場合、エンジン本体1の排気温度は所定温度T
EX(例えば、600℃)以上であると推定される。
中負荷域から高負荷域となるような運転状態をリフレッ
シュ運転実施の成立条件とするのは、例えば、Ne1 、
ηv1よりも小さい低負荷域においてリフレッシュ運転を
実施すると、エンジン本体1の出力が安定せず、運転フ
ィーリングが悪化する虞があるためであり、またNe、
ηv の値がNe2 、ηv2よりも大きい高負荷域において
は、排気ガス温度が高温であり、これによりNOx触媒
13aも高温状態となっていることから、この状態でリ
フレッシュ運転を実施すると、NOx触媒13aが過熱
され、焼損する虞があるためである。
定)、すなわちNe、ηv 、TW のいずれかが上記の範
囲から外れている場合には、リフレッシュ運転を行うべ
きではない状態と判定でき、この場合にはリフレッシュ
運転は実施せず、ステップS18を経て再度ステップS
16を実行し、このステップS16の実行は、その判別
結果がNo(否定)でなくなるまで繰り返される。尚、
ステップS18では、後述するフラグf(RF)がゼロ値に
リセットされる。
(肯定)で、Ne、ηv 、TW の全ての値が上記不等式
(1) 〜(3) の範囲内にある場合には、エンジン本体1の
運転状態が中負荷域から高負荷域にあってリフレッシュ
運転を実施してもよい安定した状態であるため、次にス
テップS20に進む。このとき、ECU23のタイマカ
ウンタが経過時間tの積算を開始する。
モード運転が実行されたことを記憶する前記フラグf(R
F)が値1であるか否かを判別するステップである。ステ
ップS16の判別結果がYes(肯定)でリフレッシュ
運転が可能となった直後においては、このフラグf(RF)
の値はリセットされたゼロ値の状態(f(RF)=0)であ
るため、この場合には、ステップS20の判別結果は必
然的にNo(否定)となり、次にステップS24に進
む。
転を実行するステップである。ステップS24およびス
テップS26はリフレッシュ運転のうち昇温モード運転
を構成するステップであり、ここではNOx触媒13a
の温度TCAT をNOx触媒13aから浄化能力低下物質
を燃焼除去するのに充分な所定温度T1 (例えば、65
0℃)まで昇温させる(触媒昇温手段)。
本体1の各気筒の点火時期補正を行う。この点火時期補
正は、全ての気筒についてその点火時期を遅角させるも
のである。このように遅角させることにより、各気筒の
排気弁が開弁されたときでも燃焼が未だ完了せずに維持
される。従って、エンジン本体1から排出される排気ガ
スは、燃焼した状態を保ったままに排気管14に流出す
ることになり、排気管14内の排気ガス温度は高いもの
となる。
ジン回転速度Neおよび体積効率ηv に基づいて予め設
定され、これらの関係を示すマップがECU23のRO
Mに記憶されている。そして、点火時期補正時には、エ
ンジン回転速度Neおよび体積効率ηv に応じた補正量
がこのマップから読み出され、この補正量に従い適正な
補正が実施される。
次にステップS26に進む。このステップS26では、
ISCバルブ8を調節して吸入空気量の補正を行う。こ
の吸入空気量の補正は、点火時期を遅角させたことによ
り、燃焼効率が低下し、エンジン出力が低下することを
防止すべく実施されるものであり、ここではISCバル
ブ8を開弁側に作動させて吸入空気量を増加させる。こ
れにより、燃焼がより良好に実施されることとなり、エ
ンジン出力は低下することなく安定して一定に保持され
る。
場合と同様に、エンジン回転速度Neおよび体積効率η
v に基づいて予め設定されており、それらの関係を示す
マップがECU23のROMに記憶されている。そし
て、吸入空気量補正時には、このマップからその補正量
が読み出されて吸入空気の補正が適正に実施される。
尚、この吸入空気の補正量が大きく、ISCバルブ8の
調節だけでは充分にその補正を実施できない場合には、
スロットルバルブ7を回避するようにして別途吸気管9
にバイパス管(図示せず)を設け、このバイパス管に介
在するエアバイパスバルブを操作して吸入空気量を増量
するようにしてもよい。
温モード運転が実施されると、NOx触媒13aは急速
に昇温させられ、NOx触媒13aの温度TCAT は、N
Ox触媒13aに付着した浄化能力低下物質が燃焼除去
されるに充分な所定温度T1(650℃)にまで達する
ことになる。次のステップS30では、触媒温度センサ
26によって検出された触媒温度TCAT が、所定温度T
1 (例えば、650℃)以上に達したか否かを判別す
る。判別結果がNo(否定)で触媒温度TCAT が所定温
度T1 (650℃)未満の場合には、未だ浄化能力低下
物質を燃焼除去させるに充分な温度ではないと判定で
き、前述のステップS16に戻ってエンジン本体1の運
転状態が安定するのを待つ。一方、判別結果がYes
(肯定)で触媒温度TCAT が所定温度T1 (650℃)
に達したと判定された場合には、次にステップS32に
進む。
16の判別結果がYes(肯定)となり、リフレッシュ
運転の実施とともに計時を開始した経過時間tが一定時
間t s (例えば、5秒)経過したか否かを判別する。判
別結果がNo(否定)で未だ一定時間ts (5秒)が経
過していない場合には、エンジン本体1の運転状態が不
安定であるとみなすことができ、この場合にはステップ
S16に戻り、エンジン本体1の運転状態が安定するの
を待つ。一方、判別結果がYes(肯定)で一定時間t
s (5秒)が経過したと判定された場合には、エンジン
本体1の運転状態は安定したとみなすことができ、次に
ステップS34に進む。
レッシュ運転のうちリフレッシュモード運転を構成する
ステップであり、ここでは所定温度T1 (650℃)に
達したNOx触媒13aの温度をその所定温度T1 (6
50℃)に維持し、浄化能力低下物質(硫黄やその化合
物)をNOx触媒13aから略完全に燃焼除去させるよ
うにする。
テップS34で空燃比補正を行う(切換手段)。この空
燃比補正では、空燃比をリッチ側に補正することにな
り、このときの空燃比はエンジン回転速度Neおよび体
積効率ηv に基づくマップから求められるが、その値は
例えば13.7である。このように空燃比をリッチ側に
設定することにより、排気ガス中には、昇温モード運転
のときよりもCOや未燃HCを多く含むことになる。そ
して、この未燃HCは、高温下で燃焼除去した浄化能力
低下物質と反応することになり、これによって浄化能力
低下物質が再びNOx触媒13aに付着することなく確
実に除去される。また、この未燃HCはNOxを還元す
ることから、NOx触媒13aに吸着されているNOx
も同時に除去されることになる。
合と同様にして、点火時期を遅角側に補正し続けて排気
ガス温度を高温に保持し、NOx触媒13aの温度TCA
T を所定温度T1 (650℃)に維持する。そして、ス
テップS38では、やはり昇温モード運転の場合と同様
に、ISCバルブ8を開弁側に調節したまま吸入空気量
の補正を行い、エンジン出力の低下を補うようにする。
尚、このリフレッシュモード運転では、NOx触媒13
aの温度TCAT を所定温度T1 (650℃)に維持すれ
ばよいことから、昇温モード運転時に比べて点火時期補
正量や吸入空気補正量を小さく設定し、温度維持に最小
限必要なだけの量に限定するようにしてもよい。
量補正、空燃比補正を行う際には、これらの補正を急激
に行うとエンジン本体1の運転状態に変動が生じ、運転
フィーリングが悪化する虞があるため、徐々にその補正
値に近づけるようにしてその補正を実施することが望ま
しい。
ら、次にステップS40に進み、フラグf(RF)に値1を
設定して、リフレッシュモード運転が実行されたことを
記憶し、ステップS42に進む。ステップS42では、
当該ステップS42が実行される毎に、累積時間CSTが
次式(8) により演算される。ここでは、触媒温度TCAT
が所定温度T1 (650℃)を越え、かつリフレッシュ
運転開始時に計時し始めた経過時間tが一定時間t
s (5秒)経過した後のリフレッシュ運転の継続時間が
積算される。
ときのみ値1だけカウントアップされるものであるた
め、上述したステップS16の判別結果がNo(否定)
の場合や、ステップS30あるいはステップS32の判
別結果のいずれかがNo(否定)の場合には加算されな
いことになる。従って、ステップS16、ステップS3
0およびステップS32の判別結果が全てYes(肯
定)であり、リフレッシュモード運転が確実に実行され
た場合の時間だけが正味時間として累積されることにな
る。ここに、カウントアップする値1は、例えば、当該
ルーチンの実行周期に応じて設定された基準時間Xt に
対応したものである。
のステップS44において、予め実験等により設定され
た所定時間t1 (例えば、600秒)に対応する所定値
XCと比較され、リフレッシュ運転を所定時間t1 (6
00秒)に亘って行ったか否かが判別される。この所定
時間t1 (600秒)は、浄化能力低下物質が充分に除
去されたとみなせる時間であり、判別結果がNo(否
定)で累積時間CSTが所定値XC に達していない場合に
は、浄化能力低下物質の除去が充分でないと判断でき、
ステップS16に戻りリフレッシュ運転を継続する。
ず、再びステップS16が実行されたときにおいて、そ
の判別結果がYes(肯定)でエンジン本体1がリフレ
ッシュ運転に良好な運転状態であればステップS20に
進む。今回は、既にリフレッシュモード運転が実行され
てフラグf(RF)が値1に設定されていることから、この
ステップS20の判別結果はYes(肯定)となる。こ
の場合には、昇温モード運転を実行することなくステッ
プS34に進み、リフレッシュモード運転のみを実行し
て触媒温度TCAT を所定温度T1 (650℃)に維持す
る。
にもかかわらず、エンジン本体1の運転状態がリフレッ
シュ運転域から外れ、ステップS16の判別結果がNo
(否定)となった場合には、リフレッシュ運転を中止し
て次にステップS18に進む。このステップS18では
フラグf(RF)の値をゼロ値にリセットする(f(RF)=
0)。このようにフラグf(RF)の値が一旦ゼロ値に戻さ
れると、次回ステップS16を経てステップS20が実
行されたときには、その判別結果はNo(否定)とな
り、ステップS24以降の昇温モード運転が再度実行さ
れることになる。これにより、リフレッシュ運転の中止
によって低下した触媒温度TCAT を再び所定温度T1
(650℃)にまで戻すことができる。
定)となり、累積時間CSTが所定値XC に達したと判定
された場合には、浄化能力低下物質が略完全に除去され
たとみなすことができ、リフレッシュ運転を終了して、
最後にステップS46を実行する。ステップS46で
は、リフレッシュ運転の終了により、積算されていた累
積時間CST、走行距離Dおよびフラグf(RF)の値をゼロ
値にリセットする。これにより、次回のリフレッシュ運
転の実行に備える。
て燃焼ガスの温度制御を実施し、これによりNOx触媒
13aを昇温させて浄化能力低下物質を除去するように
したが、NOx触媒13aを昇温させる触媒昇温手段は
これに限られるものではなく他の方法を適用することも
できる。以下、実施例2について説明する。実施例2
は、NOx触媒13aを昇温させる触媒昇温手段とし
て、排気ガス中への酸素付加制御、すなわち未燃HCを
含む排気ガスに二次空気を投入する方法を採用したもの
である。
触媒装置において、図2および図3に示したフローチャ
ートのうち、昇温モード運転とリフレッシュモード運転
の制御内容のみを変更してNOx触媒13aのリフレッ
シュ制御を実施する。以下、実施例2におけるリフレッ
シュ制御について説明するが、昇温モード運転とリフレ
ッシュモード運転以外のステップについては、図2およ
び図3に示したとおりであり、それらのステップについ
ては前述したのでここでは説明を省略する。
うに、ステップS241で空燃比補正を実施する(切換
手段)。この空燃比補正では、前述した実施例1での空
燃比補正(ステップS34)と同様に、各気筒の空燃比
をリッチ側に補正する。このときの空燃比はエンジン回
転速度Neおよび体積効率ηv に基づくマップから求め
られるが、その値は固定値でもよい。この補正により、
排気ガス中には未燃HCが多く含まれることになる。
例1での点火時期補正(ステップS24)と同様の点火
時期補正を実施し、各気筒の点火時期を遅角させる。こ
れにより、排気ガス温度を上昇させる。そして、ステッ
プS281において、前述したエアポンプ32を作動さ
せ、排気管14に二次空気導入管30を介して二次空気
を供給する(二次空気供給手段)。このとき、上述した
空燃比補正の実施により、排気管14内には多くの未燃
HCが含まれており、さらに点火時期の遅角補正が実施
されて排気温度が高温域に達していることから、二次空
気中の酸素の存在によって未燃HCは燃焼し、排気管1
4内の排気温度がさらに上昇することになる。そして、
この高温の排気ガスが通過することにより、NOx触媒
13aの温度TCAT が急速に上昇する。
℃)にまで達し、ここでは図示しないが、前述したステ
ップS30およびステップS32の判別結果がYes
(肯定)となる場合には、次にリフレッシュモード運転
を実施する。このリフレッシュモード運転では、前述の
昇温モード運転の場合と同様にして、ステップS341
において空燃比補正を実施し、各気筒の空燃比をリッチ
側に補正した後、次にステップS361において点火時
期補正を実施するようにして、各気筒の点火時期を遅角
させる。尚、このリフレッシュモード運転では、昇温モ
ード運転時に比べて空燃比補正量や点火時期補正量を小
さく設定するようにしてもよい。
様にして、二次空気を供給することになるが、ここで
は、エアポンプ32の出力を小さくなる側に調節し、量
を絞った二次空気を排気管14に供給する。このように
二次空気量を絞ることにより、酸素量が減少し、空燃比
補正により排気管14に供給される未燃HCの燃焼量が
減ることになるが、このリフレッシュモード運転におい
ては、触媒温度TCAT を所定温度T1 (650℃)に維
持できればよいことから、ここでは二次空気量を絞り、
所定温度T1 (650℃)を維持する燃焼に最小限必要
な量の二次空気を供給するようにしている。
により、空燃比をリッチ側に補正した状態では、多くの
HCが燃焼せずに排気ガス中に残存することになる。こ
の残存したHCは、高温下でNOx触媒13aから燃焼
除去された浄化能力低下物質と反応することになる。こ
れにより、浄化能力低下物質は再びNOx触媒13aに
付着することなく確実に除去される。
次空気の供給を行う際には、これらの補正または供給を
急激に行うとエンジン本体1の運転状態に変動が生じ、
運転フィーリングが悪化する虞があるため、徐々にその
補正値または供給値に近づけるようにするのが好まし
い。以上のように、エンジン本体1をリッチ側に空燃比
補正した後に二次空気を排気管14に供給する酸素付加
制御を行うことによっても、NOx触媒13aを昇温さ
せて浄化能力低下物質を除去することができる。
時期補正や空燃比補正等のエンジン本体1の燃焼制御を
行うような触媒昇温手段を用いてNOx触媒13aを昇
温させたが、このような燃焼制御を行わずに昇温させる
こともできる。以下、エンジン本体1の制御を行わない
触媒昇温手段を用いた実施例3乃至5について、図5乃
至図10を参照して説明する。
は、図1に示した排気浄化触媒装置において、排気浄化
触媒13の代わりに図5乃至7に示すように、それぞれ
に触媒昇温手段を伴った排気浄化触媒131、132、
133を備えて構成されている。実施例3および4で
は、触媒昇温手段としてNOx触媒13a自体の加熱制
御を採用している。
すような排気浄化触媒131を備えており、この排気浄
化触媒131は、NOx触媒13aの上流部にバーナ4
0を有している。このバーナ40は、燃料噴射ノズル4
2と点火装置44とからなっており、これらの燃料噴射
ノズル42と点火装置44とは、ECU23からの指令
に応じて作動するようになっている。燃料噴射ノズル4
2には、燃料チューブ46が接続されており、この燃料
チューブ46は、図示しない燃料タンクに接続されてい
る。
料パイプ49を介して図示しない燃料タンクに接続され
た燃料噴射ノズルB48が設けられており、排気浄化触
媒131に燃料を投入できるようになっている。この燃
料噴射ノズルB48から投入される燃料はエンジン本体
1に供給される燃料(ガソリン等)と同一のものである
のが好ましい。尚、この燃料供給用の燃料噴射ノズルB
48を省略し、バーナ40用の燃料噴射ノズル42から
燃料を多めに噴射することによって、排気浄化触媒13
1に燃料が供給されるようにしてもよい。
を備えた排気浄化触媒装置では、図2および図3に示し
たフローチャートのうち、昇温モード運転とリフレッシ
ュモード運転の制御内容のみを変更してNOx触媒13
aのリフレッシュ制御を実施する。以下、実施例3にお
けるリフレッシュ制御について説明するが、昇温モード
運転とリフレッシュモード運転以外のステップについて
は、図2および図3に示したとおりであり、それらのス
テップについては前述したので実施例2の場合と同様こ
こでは説明を省略する。
うに、ステップS242において、燃料噴射ノズル42
から燃料を噴射させ、この燃料に点火装置44で着火し
てこれを燃焼させるようにし、バーナ40を作動させる
(バーナ作動)。このとき、燃料は排気管14内の残存
酸素の存在のもとに燃焼することになるが、燃料噴射ノ
ズル42の作動と連動して開弁する空気取入弁(図示せ
ず)を燃料噴射ノズル42付近に設けるようにすれば、
より良好な燃焼が得られる。このようにバーナ40を作
動させると、その火炎がNOx触媒13aを熱すること
になり、NOx触媒13aの温度が急激に上昇し、触媒
温度TCAT が所定温度T1 (650℃)にまで急速に達
する。
ップS342において、バーナ40の作動を継続して実
施し、触媒温度TCAT を所定温度T1 (650℃)に維
持する。これにより、浄化能力低下物質を充分に燃焼除
去する。このとき、燃料噴射ノズル42の開度を変化さ
せて、燃料噴射ノズル42からの燃料噴射量を所定温度
T1 (650℃)を維持するのに最小限必要な量だけに
絞るのが好ましい。
噴射ノズルB48から燃料(ガソリン等)を別途噴射し
て、排気ガスに強制的に燃料を混入させる。これによ
り、NOx触媒13aを通過する排気ガスはHCを多く
含むことになり、NOx触媒13aから燃焼除去される
浄化能力低下物質とこのHCとが高温下で反応し、浄化
能力低下物質が確実に除去されることになる。
すような排気浄化触媒132を備えており、この排気浄
化触媒132はNOx触媒13a’を有している。この
NOx触媒13a’は通電により発熱する導電体であ
り、例えば、NOx触媒内部に抵抗値の高い熱線等が埋
設されている。このNOx触媒13a’はリード線54
aおよび54bによってバッテリ50に接続されてお
り、その回路上には通電のON/OFF切換えを行うリ
レースイッチ52が介在されている。このリレースイッ
チ52はECU23に接続されており、ECU23から
の指令に応じてその切換えが実施される。尚、バッテリ
50は、車両に搭載された電装系用の通常のバッテリを
共用してもよいが、発熱により使用電力量が大きくなる
ことから、これとは別に設けるようにしてもよい。
Ox触媒13a’に燃料を投入する上述した燃料噴射ノ
ズルB48が設けられており、この燃料噴射ノズルB4
8は燃料ホース49を介して図示しない燃料タンクに接
続されている。このように構成された排気浄化触媒装置
では、実施例3の場合と同様にして、図2および図3に
示したフローチャートのうち、昇温モード運転とリフレ
ッシュモード運転の制御内容のみを変更してNOx触媒
13a’のリフレッシュ制御を実施する。
うに、ステップS243において、リレースイッチ52
をONとし、NOx触媒13a’に電流を流す(触媒通
電)。これにより、NOx触媒13a’自体が発熱する
ことになり、NOx触媒13a’の温度は急激に上昇
し、触媒温度TCAT は所定温度T1 (650℃)にまで
達することになる。
ップS343において、NOx触媒13a’への通電を
継続し、触媒温度TCAT を所定温度T1 (650℃)に
維持する。このとき、昇温モード運転時に比べてNOx
触媒13a’への通電量を小さく設定し、所定温度T1
(650℃)を維持するのに最小限必要な発熱量だけに
抑えることが好ましい。
噴射ノズルB48から燃料(ガソリン等)を噴射して、
排気ガスに強制的に燃料を混入させる。これにより、実
施例3の場合と同様に、NOx触媒13aを通過する排
気ガスはHCを多く含むことになり、NOx触媒13a
から燃焼除去される浄化能力低下物質とこのHCとが高
温下で反応し、浄化能力低下物質が確実に除去されるこ
とになる。
スの流速制御を採用している。実施例5の排気浄化触媒
装置は、図7に示すような排気浄化触媒133を備えて
おり、この排気浄化触媒133は、NOx触媒13aよ
り下流の排気管14内に絞り弁60を有している。この
絞り弁60には、弁駆動装置62が接続されており、こ
の弁駆動装置62は、ECU23からの指令によって絞
り弁60を所定の開度範囲で開閉させ、排気管14の排
気通路面積を変化させるようになっている。この弁駆動
装置62が消勢された状態では、絞り弁60は最大に開
弁され、通常の排気通路面積で排気を行うようになって
いる。
たように、NOx触媒13aに燃料を投入する燃料噴射
ノズルB48が設けられており、この燃料噴射ノズルB
48は燃料ホース49を介して図示しない燃料タンクに
接続されている。このように構成された排気浄化触媒装
置では、実施例3、4の場合と同様にして、図2および
図3に示したフローチャートのうち、昇温モード運転と
リフレッシュモード運転の制御内容のみを変更してNO
x触媒13aのリフレッシュ制御を実施する。
ように、ステップS244において、弁駆動装置62を
付勢して絞り弁60を所定の開度まで閉弁側に作動さ
せ、これにより排気通路面積を狭くする(排気通路絞
り)。このように排気通路面積を狭くすると、排気ガス
はこの絞り弁60を通過しにくくなり、排気ガス全体の
流速が遅くなることから、NOx触媒13aに排気ガス
が滞留する時間が長くなり、排気ガスの熱がNOx触媒
13aに伝達し易くなる。そして、この熱によってNO
x触媒13aが昇温させられることになり、触媒温度T
CAT は所定温度T1(650℃)にまで達することにな
る。
ップS344において、絞り弁60を作動させたまま、
NOx触媒13aを所定温度T1(650℃)に保持す
る。このとき、昇温モード運転時に比べて絞り弁60の
開度を大きく設定し、排気ガスの滞留による熱の伝達量
を、所定温度T1(650℃)を維持するのに最小限必
要な量だけに抑えることが好ましい。
噴射ノズルB48から燃料(ガソリン等)を噴射して、
排気ガスに強制的に燃料を混入させる。これにより、実
施例3、4の場合と同様に、NOx触媒13aから燃焼
除去される浄化能力低下物質とHCとが反応し、浄化能
力低下物質が確実に除去されることになる。以上、詳細
に説明したように、実施例1または2によれば、エンジ
ン本体1の燃焼ガスの温度制御や排気ガス中への酸素付
加制御を実施することによって容易にNOx触媒13a
の温度TCAT を所定温度T1 (650℃)にまで昇温さ
せることができ、浄化能力低下物質を良好に除去するこ
とができる。また、さらに、実施例3乃至5によれば、
NOx触媒13a自体の加熱制御や排気ガスの流速制御
を実施することで、エンジン本体1の運転状態を悪化さ
せることなくNOx触媒13aの昇温を確実に実施する
ことができ、実施例1や2の場合と同様に、浄化能力低
下物質を良好に除去できることになる。
て浄化能力低下物質の付着量を推定するような付着量推
定手段を用いるようにしたが、この他に、消費燃料積算
量や吸入空気積算量、さらにはエンジン本体1の運転時
間等に基づいて付着量を推定しても、走行距離Dによる
推定と同様の効果を得ることができる。この場合、消費
燃料積算量については、燃料噴射弁3a,3bに供給さ
れる電流のパルス幅によって求めるようにし、吸入空気
積算量については、カルマン渦式のエアフローセンサ6
の渦パルス数の積算値を演算して求めるようにする。ま
た、運転時間については、例えばタイマによってエンジ
ン本体1作動中の時間を計時するようにすればよい。
の継続時間には、ステップS16での運転状態判別、ス
テップS30での触媒温度判別およびステップS32で
の経過時間判別の全ての判別結果がYes(肯定)であ
り、リフレッシュ運転が良好に実施されている場合のみ
の累積時間CSTをカウントアップするようにしたが、こ
れに限られず、例えば、ステップS16の運転状態の判
別結果とステップS30の触媒温度TCAT の判別結果の
みがYes(肯定)である場合や、ステップS16の判
別結果とステップS32での経過時間tの判別結果のみ
がYes(肯定)である場合に累積時間CSTをカウント
アップするようにしても同様の効果が得られる。また、
ステップS16の運転状態の判別結果だけで判定するよ
うにしても充分な効果が期待できる。
の実施周期を、浄化能力低下物質が所定量に達する毎、
すなわち走行距離Dが所定値D1 に達する毎としたが、
NOx触媒13aはその使用時間が長くなると劣化が進
むため、徐々に各所定値を小さくし、その実施周期を短
くするとより効果的である。また、上記実施例では、エ
ンジン本体1は、V型6気筒エンジンとしたが、気筒数
やエンジン形式(例えば、水平対向式等)による制限は
なく、いかなる気筒数のものでも、また、いかなるエン
ジン形式のものでも適用可能である。
a,11bの周りに断熱性の高い保温材を設けることに
よって、より大きな効果が期待できる。
請求項1の排気浄化触媒装置によれば、内燃エンジンの
排気通路に配設され、リーン燃焼運転時に排気ガス中の
窒素酸化物を吸着する排気浄化触媒を備えた内燃エンジ
ンの排気浄化触媒装置において、排気浄化触媒に付着し
た浄化能力低下物質の付着量を推定する付着量推定手段
と、付着量推定手段により推定された付着量が所定付着
量に達したとき、排気浄化触媒に向かう排気ガス中への
酸素付加制御を実施して排気浄化触媒の温度を上昇させ
る触媒昇温手段とを備えるようにしたので、排気浄化触
媒に吸着され、窒素酸化物の浄化能力を低下させる浄化
能力低下物質の付着量を良好に推定でき、その付着量が
所定付着量を超えたときには、排気浄化触媒に向かう排
気ガス中への酸素付加制御により排気浄化触媒の温度を
上昇させ、浄化能力低下物質を排気浄化触媒から良好に
燃焼除去させて、排気浄化触媒への窒素酸化物の吸着能
力を確実に復活させることができる。
ば、触媒昇温手段は、内燃エンジンを理論空燃比での運
転を含むリッチ燃焼運転に切換える切換手段と、この切
換手段により内燃エンジンがリッチ燃焼運転に切換えら
れたとき、排気通路中の排気浄化触媒よりも上流部分に
二次空気を供給する二次空気供給手段とを備えるように
したので、排気ガス中に未燃炭化水素を多く含ませ、二
次空気中の酸素存在のもとにこの未燃炭化水素を排気通
路内で燃焼させるようにでき、容易に排気浄化触媒を昇
温させることができる。
ば、二次空気供給手段は、内燃エンジンのエンジン回転
数と体積効率とに基づいて二次空気の供給量を設定する
ようにしたので、二次空気の供給量をエンジン回転数と
体積効率に応じて好適に設定でき、未燃炭化水素量に適
合した量の酸素を含む二次空気を排気通路に供給するこ
とができる。
を備えた内燃エンジンの概略構成図である。
る、実施例1のリフレッシュ制御ルーチンのフローチャ
ートの一部である。
制御ルーチンのフローチャートの残部である。
チャートのうち、昇温モード運転とリフレッシュモード
運転のステップを示す図である。
チャートのうち、昇温モード運転とリフレッシュモード
運転のステップを示す図である。
チャートのうち、昇温モード運転とリフレッシュモード
運転のステップを示す図である。
ーチャートのうち、昇温モード運転とリフレッシュモー
ド運転のステップを示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 内燃エンジンの排気通路に配設され、リ
ーン燃焼運転時に排気ガス中の窒素酸化物を吸着する排
気浄化触媒を備えた内燃エンジンの排気浄化触媒装置に
おいて、 前記排気浄化触媒に付着した浄化能力低下物質の付着量
を推定する付着量推定手段と、 前記付着量推定手段により推定された付着量が所定付着
量に達したとき、前記排気浄化触媒に向かう排気ガス中
への酸素付加制御を実施して前記排気浄化触媒の温度を
上昇させる触媒昇温手段とを備えることを特徴とする内
燃エンジンの排気浄化触媒装置。 - 【請求項2】 前記触媒昇温手段は、前記内燃エンジン
を理論空燃比での運転を含むリッチ燃焼運転に切換える
切換手段と、前記排気通路中の前記排気浄化触媒よりも
上流部分に二次空気を供給する二次空気供給手段とを備
えることを特徴とする、請求項1記載の内燃エンジンの
排気浄化触媒装置。 - 【請求項3】 前記二次空気供給手段は、前記内燃エン
ジンのエンジン回転数と体積効率とに基づいて前記二次
空気の供給量を設定することを特徴とする、請求項2記
載の内燃エンジンの排気浄化触媒装置。
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