JP2972988B2 - イソシアネート水性分散体および硬化性組成物 - Google Patents

イソシアネート水性分散体および硬化性組成物

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JP2972988B2 JP8024716A JP2471696A JP2972988B2 JP 2972988 B2 JP2972988 B2 JP 2972988B2 JP 8024716 A JP8024716 A JP 8024716A JP 2471696 A JP2471696 A JP 2471696A JP 2972988 B2 JP2972988 B2 JP 2972988B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水性樹脂の架橋剤または
一液硬化性樹脂として用いることのできる水性分散体に
関する。更に詳しくは、水性媒体中で単独またはイソシ
アネート反応性活性水素基含有物質との共存下におい
て、遊離イソシアネート基を長期間にわたって安定に含
有するイソシアネート水性分散体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水性の接着剤、被覆剤、繊維処理
剤等において、耐水性、耐溶剤性等を付与する目的で水
性のイソシアネート系架橋剤が使用されている。該イソ
シアネート系架橋剤のうちで一液で安定なものとして
は、例えば有機ポリイソシアネートとイソシアネート捕
捉性ポリマーを該ポリマーと親和性部分および疎水性有
機溶媒親和部分を有す分散安定剤で非水溶媒中に分散さ
せた粒子を水中に分散させてなるもの(例えば特開昭6
2−13425号公報)が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ものは構成成分が多く複雑であり、しかも分散体中のイ
ソシアネート含有量(濃度)が低い等の難点があり、架
橋剤としては用途が制約されていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、有機ポリ
イソシアネート化合物の遊離イソシアネート基を水性媒
体中に安定に分散させ、且つ、イソシアネート反応性活
性水素含有物質共存下でも長期にわたり安定に存在させ
る方法について鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達し
た。すなわち本発明は、有機ポリイソシアネート化合物
(A)、イソシアネート分散安定剤(B)および疎水性
媒体(C)からなる非水粒子が水中に安定に分散されて
なるイソシアネート水分散体であって、(B)が、溶解
度パラメーター(以下、単にSP値という。)10.3
以上のホモポリマーをあたえるモノマー(b1)からな
る単位と、SP値9.3以下のホモポリマーをあたえる
モノマー(b2)からなる単位とを必須構成単位とする
共重合ポリマーであることを特徴とするイソシアネート
水性分散体;ならびに該イソシアネート水分散体を架橋
剤として含有してなる硬化性組成物に関するものであ
る。なお、SP値はFedors法[Polym.En
g.Sci.14(2)152,(1974)]によっ
て算出される値である。
【0005】
【発明の実施の形態】有機ポリイソシアネ−ト化合物
(A)としては例えばイソシアネートモノマー〔(芳
香族イソシアネート:トリレンジイソシアネート、ジフ
ェニルメタンジイソシアネートなど)、(芳香族脂肪族
イソシアネート:p−キシリレンジイソシアネート、
α、α、α'、α'−テトラメチルキシリレンジイソシア
ネートなど)、(脂環式イソシアネート:イソホロンジ
イソシネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
トなど)、(脂肪族イソシアネート:ヘキサメチレンジ
イソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネートな
ど)〕;これらイソシアネートモノマーの変性体(イ
ソシアヌレート体、ビュウーレット体、ウレトジオン
体、トリメチロールプロパン付加体など);イソシア
ネートプレポリマー(たとえば疎水性ポリオールと過剰
のイソシアネート化合物との反応物);イソシアネー
ト重合体(ジフェニルメタンジイソシアネート重合体な
ど)およびこれらの2種以上の混合物があげられる。こ
れらのうち好ましいものはイソシアネート分散安定剤
(B)中の(b2)単位部分に溶解しない、および
であり、特に好ましいものはおよびである。
【0006】イソシアネート分散安定剤(B)は、SP
値10.3以上(好ましくは・・以上)のホモポリマー
をあたえるモノマー(b1)と、SP値9.3以下(好
ましくは・・以下)のホモポリマーをあたえるモノマー
(b2)とを必須構成モノマーに用いて共重合したコポ
リマーからなる。(b1)からなる単位および(b2)
からなる単位の各SP値が上記範囲外では、分散安定剤
としての機能が著しく劣る。上記(b1)としては、
芳香族基含有モノマー(スチレン、α−メチルスチレン
重合体およびこれらの誘導体など);ニトリル基含有
モノマー(アクリロニトリル、メタアクリロニトリルな
ど);水酸基含有モノマー(ヒドロキシエチエルメタ
アクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、アリル
アルコール、トリメチロールプロパンモノアクリレート
など);アミド基含有モノマー(アクリルアミドな
ど);エポキシ基含有モノマー(グリシジルメタアク
リレートなど);イソシアネート基含有モノマー(2
−イソシアナトエチルメタアクリレートなど);炭素
数1〜3の低級脂肪酸ビニルエステル(酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニルなど)などが挙げられる。これらのモ
ノマー群のうち好ましいものは、イソシアネート化合物
(A)に対する親和性の点から、、、、およ
びこれらの2種以上の混合物である。
【0007】また、(b2)としては、炭素数4〜1
0の脂肪酸ビニルエステル(ブタン酸ビニル、ヘキサン
酸ビニルなど);アルキル(炭素数3〜8)ビニルエ
ーテル(プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテ
ルなど);アルキル(炭素数X〜Xアリルエーエル系
(プロピルアリルエーテルなど);オレフィン類(エ
チレン、プロピレン、ブテン、イソプレンなど);ジ
オレフィン類(ブタジエン、ヘキサジエンなど);
(メタ)アクリル酸エステル類(炭素数4〜20のアル
キル(メタ)アクリレートなど)などが挙げられる。こ
れらモノマー群のうち好ましいものは、後述する疎水性
媒体(C)に対する親和性の点から、およびこれら
の混合物である。
【0008】該(B)を構成するモノマーとして、上記
(b1)および(b2)と共に必要により他のモノマー
[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリ
レートなど]が含まれていてもよい。
【0009】疎水性媒体(C)としては、ポリイソシア
ネート化合物(A)を実質的に溶解しないものを使用す
ることができる。該(C)としては、脂肪族炭化水素
(ノルマルパラフィン、n−ヘプタン、ミネラルスピリ
ットなど);脂環式炭化水素(シクロヘキサン、デカ
リンなど);芳香族炭化水素(キシレン、ジエチルベ
ンゼンなど);塩素化炭化水素(テトラクロルエチレ
ン、クロルベンゼンなど);フタル酸エステル類(ジ
オクチルフタレート、ジイソデシルフタレートなど);
脂肪族二塩基酸エステル類(アジピン酸ジエステル、
セバチン酸ジエステルなど);高級脂肪酸エステル類
(ヒマシ油など);およびこれらの二種以上の混合物が
挙げられる。これら疎水性媒体(C)として例示したも
ののうち特に好ましいものは、SP値の小さい、お
よびこれらの混合物である。
【0010】本発明におけるイソシアネート分散安定剤
(B)は、分子量が通常少なくとも5000(好ましく
は少なくとも10000)のものである。分子量が50
00未満では十分な分散安定性が得られない。該(B)
を構成する(b1):(b2)の重量比は通常(10〜
50):(50〜90)、好ましくは(20〜40):
(60〜80)である。(b1)の比率が10未満また
は50を越えると安定な分散体が得られない。また、
(B)を構成する(b1)と(b2)の合計量は通常5
0〜100重量%(好ましくは70〜100重量%)で
あることが好ましい。(b1)と(b2)の合計が50
重量%未満では分散安定性が不十分となる。
【0011】本発明のイソシアネート水性分散体中の
(B)の量は、(A)の重量に対して通常5〜150重
量%、好ましくは20〜100重量%である。(B)の
量が5重量%未満では(A)の分散安定性が不十分とな
る場合があり、150重量%を超えると非水分散体の粘
度が高くなり分散が困難となる。
【0012】該分散体中の(C)量は、(A)の重量に
対して通常30〜150重量%、好ましくは50〜12
0重量%である。(C)の量が30重量%未満では
(A)の安定性が不十分となり、150重量%を超えて
用いても安定性のさらなる向上効果はない。
【0013】イソシアネート分散安定剤(B)の合成方
法については特に限定はされないが、例えば、溶媒中
に(b1)および(b2)を所定量含有するモノマー混
合物を、重合開始剤の存在下で滴下重合させる方法;
(b1)を滴下重合後その中でさらに(b2)を滴下重
合させる方法;(b2)を滴下重合後その中でさらに
(b1)を滴下重合させる方法等が挙げられる。
【0014】本発明のイソシアネート水性分散体の製造
方法は特に限定されないが、例えば、(A)、
(B)、(C)を予め一括混合し分散させる方法;
(C)中で(B)を重合した後(A)を滴下混合分散さ
せる方法;(A)および(C)中で(B)を重合、分
散させる方法;(B)および(C)中にイソシアネー
トモノマーを溶解し多官能ポリオール等と付加反応させ
分散させる方法等が挙げられる。
【0015】本発明のイソシアネート水性分散体には、
必要により乳化剤または保護コロイドが含有されていて
もよい。乳化剤としては、例えば、炭素数10〜20の
アルキル基、炭素数8〜12のアルキル基を有するアル
キルフェニル基、(ポリ)スチリル化フェニル基などの
疎水基を有する公知のアニオン性、カチオン性およびノ
ニオン性の乳化剤が挙げられる。保護コロイドとして
は、ポリビニルアルコール、スチレン−マレイン酸共重
合体、カルボキシメチルセルロースなどの水溶性高分子
が挙げられる。また、水性分散体の媒体としては通常水
単独が用いられるが、必要により水溶性の有機溶剤(イ
ソプロパノール、ターシャリーブタノール、セロソルブ
アセテート、アセトン、ジオキサン、酢酸エチルなど)
が含まれていてもよい。
【0016】本発明のイソシアネート水性分散体はコロ
イダルまたはエマルション状の分散体であって、かつイ
ソシアネート基は長期間にわたって安定に保持される。
すなわち、水せい媒体に分散した状態ではイソシアネー
ト基はセル内にあり、活性水素と遮断されて安定に保持
されるが、塗膜にすると媒体が揮散してセルが破壊さ
れ、混合されている樹脂中ないしは繊維基材表面等の活
性水素または水分との反応等のイソシアネート化合物本
来の機能を発現する。本発明のイソシアネート水性分散
体における非水粒子は、粒子の中心部に(A)、その外
側に(B)層、さらにその外側に(C)層からなる三重
層の単粒子構造を有する。このため、単独での分散状態
のみならず活性水素含有樹脂等の水溶液または分散体の
共存下においても貯蔵安定性が極めて良好である。
【0017】本発明の硬化性組成物を構成するイソシア
ネート反応性活性水素含有樹脂(D)としては、水酸
基、カルボキシル基またはアミノ基を含有する水溶性ま
たは水分散性の水性樹脂が含まれる。このような水性樹
脂としては、例えば(メタ)アクリル系重合体(ヒド
ロキシエチルアクリレート共重合体、ヒドロキシプロピ
ルアクリレート共重合体など);ビニル系重合体(酢
酸ビニル共重合体の部分鹸化物など);オレフィン系
重合体(エチレン−酢酸ビニル共重合体、プロピレン重
合体のヒドロキシエチルアクリレートグラフト体な
ど);エステル系重合体(植物油脂−二塩基酸−グリ
コール縮重合体、芳香族二塩基酸−脂肪族二塩基酸−グ
リコール縮重合体など);エポキシ系重合体(ビスフ
ェノール−エピクロルヒドリン縮重合体など);ウレ
タン系重合体(ジイソシアネート−グリコール−多価ア
ルコール付加体、分子内にカルボキシル基またはそのア
ミン塩を含むポリウレタン樹脂、イソシアネート基末端
ウレタンプレポリマーのアルカノールアミンブロック化
物など);セルロース系重合体(澱粉、CMCな
ど);およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0018】硬化性組成物におけるイソシアネート水性
分散体と(D)の固形分重量比は、通常(1〜50):
(50〜99)、好ましくは(3〜30):(70〜9
7)である。イソシアネート分性散体の比率が1未満で
は十分な架橋効果(皮膜耐久性等)が得られず、50を
超えると皮膜が固くもろくなることがある。
【0019】硬化性組成物の製造方法としては、例え
ば、(D)の溶液または水性分散体とイソシアネート水
性分散体とを、通常の攪拌混合装置(錨型、プロペラ型
など)を用いて混合する方法が挙げられる。
【0020】以下実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。な
お、以下において「部」、「比」は重量基準である。
【0021】実施例および比較例における使用原料の略
号の意味は下記のとおりである。 〔有機ポリイソシアネート(A)成分〕 IPDI−N:イソホロンジイソシアネートのイソシア
ヌレート変性体(ヒュルス社製、「IPDI−T187
0」) HDI−N :ヘキサメチレンジイソシアネートのイソ
シアヌレート変性体(日本ポリウレタン工業製、「コロ
ネートEH」) HDI−T :ヘキサメチレンジイソシアネートのトリ
メチロールプロパン3モル付加体(日本ポリウレタン工
業製、「コロネートHL」) HDI−B :ヘキサメチレンジイソシアネートの水−
ビューレット変性体(旭化成工業社製、「デュラネート
24A100」) 〔イソシアネート分散安定剤(B)成分〕 SBS :スチレン/ブタジエン/スチレンブロックコ
ポリマー[旭化成工業株式会社製、「タフプレンA」、
スチレン含量40%、分子量約5万] SISH:スチレン/イソプレン/スチレン/ヒドロキ
シエチルメタクリレート共重合ポリマー[共重合比=1
3/58/13/16、分子量6万] LMSH:ラウリルメタクリレート/スチレン/ヒドロ
キシエチルメタクリレート共重合ポリマー[共重合比=
80/5/15、分子量約5万] SAN :スチレン/アクリロニトリル(6/4)共重
合体 〔疎水性媒体(C)成分〕 HP :ヘプタン NP :ノルマルパラフィン CH :シクロヘキサン 〔乳化剤成分〕 [A] :ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテ
ル硫酸アンモニウム(三洋化成工業製) [B] :ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
硫酸ナトリウム(三洋化成工業製) [C] :ラウリル硫酸ナトリウム ES−1:(第一工業製薬製、「ノイゲンES−12
0」) ES−2:(三洋化成工業製、「ノニポール−14
0」) 〔保護コロイド成分〕 PVA :ポリビニルアルコール(日本合成化学工業
製、「ゴーセノールK20」、鹸化度85) MVE :無水マレイン酸/メチルビニルエーテル共重
合体(ガフ社製、「ガントレットAN−169」)
【0022】
【実施例】
実施例1〜5 表1に示すポリイソシアネート化合物、イソシアネート
分散安定剤、疎水性媒体の表1に示す量を300mlの
ビーカーに入れ錨型攪拌装置を用いて60℃で30分間
分散した。次いでこの非水分散体を30℃迄冷却し、表
1に示す乳化剤の10%水溶液50部を投入し、回転子
固定子型分散機(ウルトラデイスパーザーLK−22型
(株)YAMATO製)を使用し、30℃にて5000
RPMで5分間分散し、本発明のイソシアネート水分散
体を得た。得られた分散体について下記の方法に従い貯
蔵安定性試験を行なった。得られた水分散体の製造直後
のNCO含量(重量%)を基準として、40℃に保存し
た水分散体の1日、10日および30日後のNCO含量
の測定結果からNCO含量の保持率を算出した。また、
用いたイソシネート分散安定剤(B)成分(共重合体)
中の(b1)からなる単位部および(b2)からなる単
位部の各平均SP値をFedors法により算出した。
これらの結果を表2に示す。
【0023】比較例1 特開昭62−13425号公報の実施例1の記載に基づ
き比較イソシアネート分散体を作成し、その安定性を実
施例1〜5と同様にして確認した。この分散体の構成成
分比については表1に、安定性試験結果について表2に
示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】実施例6〜10 窒素ガス吹き込み管、滴下ロート、温度計、冷却管およ
び攪拌機を備えた2L反応装置に、メチルエチルケトン
368部を仕込み、窒素ガス雰囲気下で80℃まで昇温
し、下記単量体混合液を3時間かけて滴下重合し、さら
に同温度で1時間熟成反応を行った。 (単量体混合液組成) アクリル酸 35部 メチルメタクリレート 115部 ブチルアクリレート 35部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 65部 スチレン 100部 アゾイソブチロニトリル 18部 得られたアクリル樹脂溶液を60℃まで冷却し、28%
アンモニア水30部および水733部を加えて混合した
後、減圧下60℃でメチルエチルケトンを溜去し、樹脂
分当りの水酸基価85、固形分35%のアクリル樹脂水
溶液を得た。この樹脂水溶液と実施例1〜5で得たイソ
シアネート水分散体とを表3に示す配合割合(OH/N
CO当量比=1/1)で配合し、本発明の硬化性組成物
を得た。この組成物を密閉下40℃で保存し、1日後、
10日後および30日後のNCO含量の測定を行った。
その結果を表3に示す。
【0027】比較例2 上記アクリル樹脂水溶液100部と比較例1のイソシア
ネート水分散体278部とを配合(OH/NCO当量比
=1/1)し、比較の硬化性組成物を得た。この比較組
成物を密閉下40℃で保存し、1日後、10日後および
30日後のNCO含量の測定を行った。その結果を表3
に示す。
【0028】
【表3】
【0029】性能試験例 実施例5〜10の硬化性組成物および比較例2の硬化性
組成物を、それぞれ白色塗装鋼板の上にアプリケーター
でコーテイングし(乾燥膜厚は20〜30μ)、表4に
示す条件(室温で5日放置または60℃で30分間加
熱)で硬化させ、下記の試験方法により塗膜の性能を評
価した。その結果を表4に示す。 (塗膜試験方法) 硬 度:鉛筆硬度(三菱ユニ鉛筆を使用) 耐溶剤性:キシレンラビング 20回 ○;異常なし、 △;若干異常あり、 ×;溶解 耐水性 :80℃の温水に5時間浸漬後の皮膜の状態 ○;変化なし、 △;僅かにかすみ ×;白化 密着性 :碁盤目法(2mm角、25個でセロテープ剥
離) ○;25/25、 △;10〜20/25、 ×;0〜
5/25
【0030】
【表4】
【0031】
【発明の効果】本発明のイソシアネート水分散体は下記
の効果を奏する。 (1)高濃度の遊離イソシアネート基を含有していなが
ら、分散状態での保存安定性が極めて良好である。 (2)水の蒸発によりポリイソシアネート本来の機能を
発現し、塗膜を形成して常温での硬化もしくは加熱によ
る硬化促進も可能である。 (3)水系であるので取り扱いが容易であり、安全性が
高い。 (4)活性水素含有樹脂との配合物が硬化した皮膜は、
優れた耐溶剤性、可撓性、耐酸性、各種基材に対する密
着性等の物性を示す。 上記効果を奏することから、本発明のイソシアネート水
分散体は、例えば建材(ガラス、スレート、窯業系等の
無機材、アルミ等の金属材、木材、プラスチック材等)
用内外装塗料、車両(トップコート、上塗り、中塗り、
下塗り等)用塗料、車両部品用塗料、チッピング塗料、
プラスチック用塗料、耐酸性雨用塗料、防食塗料、ハー
ドコート剤、缶用コーテイング剤、塩ビシート用コーテイ
ング剤、紙用コーテイング剤、プラスチックフィルム用
プライマーなどの各種塗料(コーティング剤)、繊維用
処理剤、接着剤(ラミネート用接着剤など)等の架橋剤
として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C09D 175/04 C08J 3/03 C09J 175/04 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 18/00 C08G 18/08 - 18/10 C08J 3/03 - 3/075 C08L 75/04 - 75/12

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機ポリイソシアネート化合物(A)、イ
    ソシアネート分散安定剤(B)および疎水性媒体(C)
    からなる非水粒子が水性媒体中に安定に分散されてなる
    イソシアネート水分散体であって、(B)が、溶解度パ
    ラメーター(SP値)10.3以上のホモポリマーをあ
    たえるモノマー(b1)からなる単位と、溶解度パラメ
    ーター(SP値)9.3以下のホモポリマーをあたえる
    モノマー(b2)からなる単位とを必須構成単位とする
    コポリマーであることを特徴とする水性分散体。
  2. 【請求項2】(b1)が、芳香族基、ニトリル基、アミ
    ド基、水酸基およびエポキシ基からなる群から選ばれる
    少なくとも一種の基を含有するモノマーであり、(b
    2)が、脂肪酸ビニルエステル、アルキルビニルエーテ
    ル、アルキルアリルエーテル、オレフィンおよび(メ
    タ)アクリル酸エステルからなる群から選ばれる少なく
    とも一種のモノマーである請求項1記載の水性分散体。
  3. 【請求項3】(b1):(b2)の重量比が、(10〜
    50):(50〜90)である請求項1または2記載の
    水性分散体。
  4. 【請求項4】(b1)と(b2)の合計重量が、(B)
    の重量を基準として50〜100重量%である請求項1
    〜3のいずれかに記載の水性分散体。
  5. 【請求項5】(B)の量が、(A)の重量を基準として
    5〜150重量%である請求項1〜4のいずれかに記載
    の水性分散体。
  6. 【請求項6】非水粒子が、粒子の中心部に(A)、その
    外側に(B)層、さらにその外側に(C)層からなる三
    重層の単粒子構造を有する請求項1〜5のいずれかに記
    載の水性分散体。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の水性分散
    体に、さらにイソシアネート反応性活性水素含有樹脂
    (D)を含有さてなる硬化性組成物。
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