JP2972539B2 - ピアシング用ピアス - Google Patents

ピアシング用ピアス

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JP2972539B2
JP2972539B2 JP6339297A JP33929794A JP2972539B2 JP 2972539 B2 JP2972539 B2 JP 2972539B2 JP 6339297 A JP6339297 A JP 6339297A JP 33929794 A JP33929794 A JP 33929794A JP 2972539 B2 JP2972539 B2 JP 2972539B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耳朶身飾品としてのピ
アスを装着するためのピアシング時および、ピアシング
後ピアス装着孔の再閉塞を防止するため一定期間使用さ
れ、金属アレルギー防止効果を有し、これら以外の時に
も装着継続可能で、且つ随時身飾品にもなりうるピアシ
ング用ピアスに関する。
【0002】
【従来の技術】ピアス軸が、柱状ないし尖欠錘体状の軸
幹と、該軸幹に滑沢延設される軸尖とにより構成される
とともに、ピアス軸にフランジ部ないしヘッド部が固着
され、耳朶ないし耳朶に穿設のピアス軸装着孔に当接す
る部位が、アレルギー生起物質を有しない素材より構成
されるピアスについては、関連先行技術として、ピアス
装着用保護具に関する実開平5−70317号、ピアス
孔保護具に関する特開平6−178705号、およびこ
れと類似のピアス取付用カラーに関する特開平3−26
7004号があり、またこれら関連技術に準じた参考先
行技術例として、耳朶ないし耳朶に穿設のイヤリング装
着孔に当接する部位に樹脂被覆層をもうけた実開平5−
23916号がある。
【0003】第1従来例である実開平5−70317号
の技術は、その耳朶装着時を示す模式断面図である図6
に示されるように、耳朶Yないし耳朶に穿設のピアス軸
装着孔に当接する部位、すなわち図6において斜線を付
された部分は全て樹脂材料からなり、フランジ部を有す
る有底円筒状か或いはこれに嵌着される樹脂製保持具を
備え、有底円筒状部分にピアス軸を嵌装して使用するも
のであり、ピアス本体の内、アレルギー生起原因を有す
る部位が、耳朶ないし耳朶に穿設のピアス軸装着孔に当
接するのを防ぐことを目的としている。
【0004】第2従来例である特開平6−178705
号の技術は、その側面図である図7に示されるように、
樹脂材料から構成され、フランジ部を有する棒状部を主
要構成部材とし、副次的にこの棒状部に薬液の貯留供給
機構が設けられたものであって、ピアス装着身体部位、
すなわちピアス孔を安全且つ衛生的に維持することを目
的としている。
【0005】第3従来例である特開平3−267004
号の技術は、貴金属製素材を用いたピアス孔の孔径保全
具であり、アレルギーを起こしにくい素材を用い、身飾
品としての機能を有するものである。
【0006】また従来の普及型ピアシング用ピアスは、
柱状ないし尖欠錘体状の軸幹と、該軸幹に滑沢延設され
る軸尖から構成されるピアス軸にフランジ部ないしヘッ
ド部が固着され、ピアス軸は金属製素材のものがほとん
どである。
【0007】なお参考技術である実開平5−23916
号の技術は、耳朶ないし耳朶に穿設のイヤリング装着孔
に当接する部位に樹脂被覆層をもうけてはいるが、既に
形成済みのイヤリング装着孔に装着するイヤリングを対
象とするものであり、ピアシング用ピアスを念頭におい
たものではない。
【0008】
【解決すべき課題】上記3関連先行技術のうち、 第1
従来例である実開平5−70317号の技術において
は、ピアス軸が円柱ないし錘体状のピアスには、この技
術に係るピアス装着用保護具は相当程度装着可能である
が、ピアス軸への装着が煩瑣であり、また装着後も図6
に示されるように装着部の間隙Eに塵埃が滞留しやすい
ため、ピアシング時の衛生上好ましいものとはいえず、
外観も美的要素を欠くという課題があった。
【0009】また上記実開平5−70317号の技術に
おいては、この技術に係るピアス装着用保護具を装着し
たピアスは、軸尖が覆蔽されるか、或いは軸尖とピアス
装着用保護具装着部位との間に段差が生じ、ピアシング
には不適当であり、ピアシング用のピアスを身体装着部
位より脱装したのち改めて装着しなければならない、と
いう課題があった。
【0010】第2従来例である特開平6−178705
号の技術においては、装飾性の少ない合成樹脂製ピアス
と云うべきものであり、ピアシング用のピアスを身体装
着部位より脱装したのち改めて装着することを念頭にお
いたものであるため、ピアシング時に必要とされるピア
ス軸の強度、非可撓性を具備したものではなく、ピアシ
ングに適しない、という課題があった。
【0011】第3従来例である特開平3−267004
号の技術も、装飾性は具備しているものの、ピアシング
用のピアスを身体装着部位より脱装したのち改めて装着
することを念頭においたものであるため、形状的にピア
シングに適しない、という課題があった。
【0012】このように、上記3関連従来技術において
は、ピアシング用のピアスを身体装着部位より脱装した
のち改めて装着することを要し、このため、脱装および
別ピアスの再装着時に、ピアス孔の衛生状態に支障が生
じやすく、またピアス孔未形成時の装脱の反復には痛み
や不快感を伴いがちである、という課題もあった。
【0013】一方従来のピアシング用ピアスは、ピアス
軸にフランジ部ないしヘッド部が固着されたものがほと
んどであるが、ピアシングに適したものとするには、ピ
アス軸には硬質素材を用いねばならず、勢いピアス軸は
金属製のものが多くなる。しかし金属製のもの、特に鉄
分を多く含むもの、真鍮製のものは、個人のアレルギー
特性によっては、身体装着部付近にかぶれ等アレルギー
反応を生じやすい、という課題があった。
【0014】またこのような従来技術において、ピアス
軸を合成樹脂製の硬質素材で構成した場合、可撓製の少
ないものが多いため、身体装着部付近にかぶれ等アレル
ギー反応の生起は抑止される一方、ピアシング時、ある
いはピアス装着時にピアス軸に折損が生じやすい、とい
う課題もあった。
【0015】ピアス装着孔形成時の外観については、ピ
アス装着孔保全のためのピアスを目立たないものにして
おきたいと望む利用者は、相当数存在するが、これらの
利用者に対し、ピアシング用ピアスの従来例で、これに
応える技術例は見いだし得ない。
【0016】本発明はこのような課題にかんがみ、ピア
ス軸がピアシングに適した形状と強度を有し、ピアシン
グ後も脱装を要せず装着継続可能であって、ピアス孔の
形成を衛生的に促進しつつ、かぶれ等のアレルギー反応
およびピアス軸の折損が生じにくく、且つ身飾品として
の美的外観ないし目立たぬ外観形状も保全されるピアシ
ング用ピアスを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明における課題解決
ための手段については、ピアス軸がピアシングに適した
形状と強度を有し、ピアシング後も脱装を要せず装着続
行可能であって、かぶれ等のアレルギー反応およびピア
ス軸の折損が生じにくくするために、ピアス軸が、柱状
ないし尖欠錘体状の軸幹と、該軸幹に滑沢延設される軸
尖とにより構成されるとともに、ピアス軸にフランジ部
ないしヘッド部が固着され、耳朶ないし耳朶に穿設のピ
アス軸装着孔等身体装着部位に当接する部位に、アレル
ギー生起物質を有しない素材が被装されるとともに、ピ
アス軸の嵌着されるピアス軸保持具である留め具を備
え、該留め具の耳朶当接面と、上記フランジ部ないしヘ
ッド部の耳朶当接面の両者が、ともにアレルギー生起物
質を有しない素材より構成されたピアスにおいて、該ピ
アスに、尖端部を備えた芯材が、ピアス軸の内部中心線
に沿って内装され、該芯材の尖端部が軸尖を構成し、軸
幹が、前記芯材の尖端部底面中心より垂設一体成形され
る芯幹と、該芯幹を内包する表層部材とにより積層成形
されて構成されるとともに、前記芯材が、硬質且つ貧可
撓性の金属製ないし合成樹脂製素材から構成され、前記
表層部材が、ポリプロピレン等の富可撓性のアレルギー
非生起性合成樹脂製素材から構成されたことを主要課題
解決手段としている。
【0018】このような主要課題解決手段のもとに、本
発明の課題解決の手段は、芯材を構成する硬質且つ貧可
撓性の金属製素材が、チタン合金ないし医療用ステンレ
スである構成をとりうるものであり、芯材を構成する硬
質且つ貧可撓性合成樹脂製素材が、ポリカーボネートで
ある構成を上記主要課題解決手段に新規に結合させてい
る。
【0019】またピアス装着孔の衛生状態をよりよく保
全するための補助的な課題解決の手段として、芯材を構
成する硬質且つ貧可撓性合成樹脂製素材、および表層部
材を構成する富可撓性のアレルギー非生起性合成樹脂製
素材のいずれか、あるいはその双方が抗菌性合成樹脂製
素材である構成としている。
【0020】ときには装着時の安全性を増すために、ピ
アス軸の軸尖を覆蔽する軸尖覆蔽部材が、該軸尖に着脱
自在に装着され、この構成のもとに、軸尖覆蔽部材が、
留め具に延設される構成としてもよい。
【0021】以上のような課題解決のための手段では、
外観を目立たぬ形状のものとするために、設計上の措置
として、ピアス構成部材のうち合成樹脂製素材により構
成される部位が、透明ないし肌色着色される場合もあり
うる。
【0022】
【作用】上述の構成により、ピアシング時において、耳
朶等身体装着部位に軸尖より嵌入したピアス軸は、ピア
ス装着孔の穿設を行いつつ、耳朶を貫通したピアス軸の
端域がピアス軸保持具に嵌着され、ピアスの身体装着が
完了する。
【0023】このピアス装着孔の穿設に際しては、穿設
手段となるピアス軸の軸尖に、嵌入が容易になされるた
めに相応の尖度が必要とされ、また軸尖と軸幹とが滑沢
連設されていなくてはならないが、上述の構成では、芯
材の先端部がそのまま軸尖となっているため、軸尖の尖
度はピアシングに適した状態となっており、また軸尖と
軸幹との滑沢連設形態は、従来例の如くピアス軸に保護
具を装着したときのような段差が生ずることはなく、表
層部材の芯幹装着にさらに整形工程を加えれば、きわめ
て良好に実現される。
【0024】またピアス軸の身体装着部位への嵌入に
は、瞬時に相当の力がピアス軸に加えられるため、ピア
ス軸は、軸幹、および軸幹と軸尖との連設部に相応の強
度と非可撓性が必要とされるが、軸幹に芯材が内装され
ていること、ならびに軸幹に内包される芯材が硬質且つ
貧可撓性素材からなることにより、これら部位の強度と
非可撓性は十分なものとなっており、従ってピアシング
時における軸幹等ピアシング軸の折損は頗る生じにく
い。
【0025】また表層部材が富可撓性の合成樹脂製素材
からなるため、ピアス軸に不自然な力が加わった場合で
も、ピアス軸の折損に至る前に可撓弾性による抑止力が
加わり、また表層部材内部にて芯材の芯幹が折損した場
合でも、折損片が表層部材の外側に露出するような事態
は、頗る生じにくい。
【0026】このようにして、ピアス装着孔の穿設およ
びピアス装着が完了したのちは、ピアスを別の装飾性に
富むもの、装着が目立たぬ色彩、形状のものに換える必
要なく、そのまま装着継続が可能である。
【0027】ピアス装着孔の穿設およびピアス装着時を
通じ、身体装着部位にピアスの金属構成部分が当接する
機会を持つのは、ピアス装着孔の穿設時における芯材尖
端部のみであり、しかも瞬時である。但し、本発明では
この金属部分もチタン合金、医療用ステンレス等金属ア
レルギーを生起しにくい素材で構成されており、また芯
材尖端部がポリカーボネート等のアレルギー非生起性の
硬質合成樹脂製素材が用いられた場合には、さらにアレ
ルギー生起の可能性は減少する。
【0028】ピアシング後のピアス装着における身体当
接面は、ピアス軸については、ポリプロピレンなどアレ
ルギー非生起性の軟質合成樹脂製素材からなる表層部
材、およびピアスのフランジ部ないしヘッド部の耳朶当
接面、ピアス軸保持具の耳朶当接面については、これら
を構成するアレルギー生起物質を有しない素材が当接す
ることになり、アレルギー生起原因を有するピアス構成
部位が身体装着部位に当接する機会は存在しない。従っ
て、装着時における金属アレルギー生起の可能性はほと
んどない。
【0029】またこれら身体装着部位に当接する部材な
いし部位、すなわち芯材を構成する硬質且つ貧可撓性合
成樹脂製素材、および表層部材を構成する富可撓性のア
レルギー非生起性合成樹脂製素材のいずれか、あるいは
その双方が抗菌性合成樹脂素材であれば、アレルギーを
生起させずに、ピアス装着孔の衛生状態をより良好な状
態で保全することができる。
【0030】アレルギーを生起させずに、ピアス装着孔
の衛生状態をより良好な状態で保全することが可能とな
る結果、ピアシング後のピアス装着孔の形成が健全に促
進され、さらに長時間の装着継続により、ピアシング後
或いはピアス装着孔形成後に起こりがちなピアス装着孔
の収縮ないし再閉塞の防止も可能である。
【0031】本発明においては、ピアシングに適した形
状としてピアス軸が軸尖を備えたものとなることは避け
られないが、軸尖を覆蔽する軸尖覆蔽部材が、該軸尖に
着脱自在に装着され、或いはこの構成のもとに軸尖覆蔽
部材が留め具に延設されているため、この軸尖覆蔽部材
を軸尖に添着しておけば、軸尖が装着時において日常生
活で障害となることはない。
【0032】また本発明において、芯材、表層部材がと
もに合成樹脂製素材から構成され、これらが積層成形さ
れれば、軸尖と軸幹との滑沢連設形態は、さらに良好な
ものとなるばかりでなく、着色が自在であるため、フラ
ンジ部、ヘッド部をこれら合成樹脂製素材で成形し、肌
色着色ないし透明性留保をすることにより、ピアス装着
は頗る目立たぬものとなる。
【0033】芯材がチタン合金ないし医療用ステンレス
等である場合にも、芯材の径が実際上極めて小さいもの
であるため、基本的に目立ちにくく、上記表層部材、な
いしはフランジ部、ヘッド部を上記同様合成樹脂製素材
で成形し、肌色着色ないし透明性留保を行えば、ピアス
装着は上記同様、頗る目立たぬものとなる。
【0034】
【実施例】以下本発明ピアシング用ピアスの実施例を図
面を参照しながら説明する。
【0035】(第1実施例) 図1は本発明ピアシング用ピアスの第1実施例の身体装
着時状態も加えた縦断面図である。この図1に示される
ように、本実施例は、ほぼ球形のポリプロピレン製のヘ
ッド部1、これに連設され尖端、すなわち軸尖を備えた
ピアス軸2、およびピアス軸2が嵌着されるピアス軸保
持具3を主要構成部材とする。ヘッド部1は、透明若し
くは肌色に着色されている。
【0036】ピアス軸2は、軸幹2a、および軸尖2b
より構成され、軸幹2aは円柱状である。軸幹2aに着
装されるピアス軸表層部材4はヘッド部1と同じく、素
材はアレルギー非生起性素材であって且つ弾性、可撓製
に富むポリプロピレンであり、ヘッド部1に連設一体成
形される。ピアス軸2の直径は、1ミリであり、ピアス
軸表層部材の4の内部には芯材5の芯幹5aがピアス軸
中心線Lに沿って内装される。
【0037】ピアス軸保持具3は、ピアス本体を保持す
るための止め具であり、素材はヘッド部1同様、アレル
ギー非生起性素材であって且つ弾性、可撓製に富むポリ
プロピレンである。このピアス軸保持具3も肌色着色が
なされている。
【0038】このピアス軸保持具3は、その平面透視図
である図2に示されるように、フランジ部3aを有し、
ピアス軸の形状に合わせ、これを嵌着固定可能となるよ
うな径を有するピアス軸嵌着孔3bが貫設されており、
さらに軸尖2bに至るまでこれを覆蔽すべく、軸尖覆蔽
部3cが延設一体形成されている。なお図1における点
線部分は、耳朶Yへの装着状態を示す。
【0039】芯材5には芯幹5aに尖端部が形成された
構成となっており、この芯材尖端部はピアス軸表層部材
4より外部露出し、円錐状の軸尖2bとなっている。言
い換えれば、軸尖2bと芯幹5aは同一素材より垂設一
体成形されている。この軸尖2bと芯幹5aを構成する
素材は、チタン合金ないし医療用ステンレスであり、金
属アレルギーを起こしにくい素材である。また芯幹5a
の直径は0.5ミリとかなり小さいものである。
【0040】軸尖2bは円錐状で、その底面5bは軸幹
2aと合致し、この軸尖2bと軸幹2aないしピアス軸
表層部材4との境域は滑沢となるよう表面処理がなさ
れ、ピアシング時のピアス軸嵌入に障害が生じない形状
となっている。
【0041】以上のような構成により、本実施例ピアシ
ング用ピアスのピアシング、すなわち初回身体装着を行
う。通常の場合、ピアシング装置を用いるため、ピアシ
ングは瞬時にして行われる。本実施例では、芯材5の先
端部、すなわち軸尖2bがチタン合金ないし医療用ステ
ンレスであるため、硬く且つ可撓性に乏しいため、ピア
シング時に軸幹2aが撓むことによるピアシングの支障
は生じない。
【0042】また芯材5に折損を生じかねないような無
理な力が加わった場合でも、ピアス軸表層部材4の存在
により力が分散されるため、現実の折損は頗る生じにく
く、ピアス軸表層部材4の内部にて芯材5の芯幹5aが
折損した場合でも、その折損片がピアス軸表層部材4の
外側に露出するような事態は生じにくい。
【0043】このようにして、ピアス装着孔の穿設およ
びピアス装着が完了したのちは、ピアスを別の装飾性に
富むもの、装着が目立たぬ色彩、形状のものに換える必
要はなく、そのまま装着継続が可能である。その際、ピ
アス軸保持具3を装着するが、軸尖覆蔽部材3bが軸尖
2bを覆蔽するため、装着時の日常生活において、軸尖
2bが周囲の物体に不測の鈎掛を生じることはなく、安
全且つ安定して装着継続が可能である。
【0044】ピアス装着孔の穿設および上記のピアス装
着時を通じ、身体装着部位にピアスの金属構成部分が当
接する機会を持つのは、ピアス装着孔の穿設時における
芯材尖端部すなわち軸尖2bの瞬時の当接以外にはな
く、本実施例ではこの金属部分もチタン合金、医療用ス
テンレス等金属アレルギーを生起しにくい素材で構成さ
れているため、アレルギー生起の可能性は殆どない。
【0045】またこれら身体装着部位に当接する部材な
いし部位、ないし表層部材を構成する富可撓性のアレル
ギー非生起性合成樹脂製素材が、抗菌性合成樹脂製素材
であれば、アレルギーを生起させずに、ピアス装着孔の
衛生状態をより良好な状態で保全することができる。
【0046】この場合の抗菌性合成樹脂製素材は、チオ
スルファト銀錯塩を透明なシリカゲルに担持させ、さら
にその表面をシリカゲルで被覆し、抗菌効果を持つ銀錯
塩を微量ずつ浸出するように調整した、抗菌効果が長期
にわたり持続する特質を有するアレルギー非生起性の人
造素材を使用し、これをポリプロピレン等の合成樹脂と
馴合させたものを使用する。
【0047】本実施例では、ヘッド部1が肌色に着色さ
れており、芯材5はチタン合金ないし医療用ステンレス
等であるが、芯材5の径が実際上極めて小さいものであ
るため、表面から芯材5の透視は殆ど不可能であり、そ
のため身体装着しても目立ちにくいものとなる。
【0048】またこれらの着色部分が透明である場合に
も、この部分に皮下組織の色彩が暗紅色で投影され、ヘ
ッド部1の形状を小さくし平板状にすれば、黒子状の外
観を呈するため、身体装着しても上記同様かなり目立ち
にくい。 (第2実施例) 図3は本発明ピアシング用ピアスの第2実施例の身体装
着時状態も加えた縦断面図である。この図3に示される
ように、本実施例は、正6角形平板状のフランジ部6、
フランジ部6に連設され尖端、すなわち軸尖を備えたピ
アス軸7、およびピアス軸7が嵌着されるピアス軸保持
具8が主要構成部材であるピアス本体を構成する。フラ
ンジ部6には貴石あるいは装飾性の高い小物品を載置固
定することが可能である。
【0049】ピアス軸7は、軸幹7a、および軸尖7b
より構成され、そのピアス軸表層部材9はフランジ部1
と同じく、素材はアレルギー非生起性素材であって且つ
弾性、可撓製に富むポリプロピレンであり、フランジ部
6に連設一体成形される。
【0050】ピアス軸7は、フランジ部6との境域にお
ける径が1ミリ内外であり、本実施例のピアス本体拡大
透視底面図である図4に示されるように、その横断面が
正6角形であるとともに、その各側面に若干の尖端方向
テーパが付された細い尖欠錘体状である。ピアス軸表層
部材9の内部に芯材10の芯幹10aがピアス軸中心線
Mに沿って内装される構成は、前記第1実施例と同様で
ある。芯幹10aの形状は6角柱状である。
【0051】ピアス軸保持具8は、ピアス本体を保持す
るための留め具であり、素材はフランジ部6同様、アレ
ルギー非生起性素材であって且つ弾性、可撓製に富むポ
リプロピレンであり、着色はなされておらず、透明であ
る。このピアス軸保持具8は、その平面図である図5に
示されるように、ピアス軸の形状に合わせ、これを嵌着
固定可能となるような大きさの正6角形のピアス軸嵌着
孔8aが貫設されている。
【0052】軸尖7bの覆蔽部材11は、第1実施例と
異なり、ピアス軸保持具8とは別部材である。この別部
材である軸尖覆蔽部材11は、ピアス装着後、ピアス軸
保持具8のあとから軸尖7bに嵌着される。
【0053】芯材10には尖端部が形成され、この芯材
尖端部はピアス軸表層部材9より外部露出し、6角錘状
の軸尖7bとなっている。軸尖7bと芯幹10aは同一
素材より垂設一体成形されている構成は第1実施例と同
じであるが、軸尖7bは第1実施例における軸尖2bと
形状はほぼ同じである。この軸尖7bと芯幹10aを構
成する素材は、第1実施例と異なりポリカーボネートを
使用しているため、ピアス軸7は合成樹脂製積層体とな
っている。
【0054】軸尖7bは6角錘状で、その底面10aは
ピアス軸の軸幹7aの端面形状と一致し、この軸尖7b
と軸幹7aないしピアス軸表層部材9との境域は滑沢と
なるよう積層成形がなされ、ピアシング時のピアス軸嵌
入に障害が生じない形状となっている。
【0055】以上のような構成により、本実施例ピアシ
ング用ピアスのピアシング、すなわち初回身体装着を行
う。この軸尖7bと軸幹7aないしピアス軸表層部材9
との境域は滑沢となるよう積層成形がなされているた
め、ピアシングは前記第1実施例の場合よりも円滑に行
われる。
【0056】通常の場合、ピアシングにはピアシング装
置を用いるため、ピアシングは瞬時にして行われる点
は、前記第1実施例と同じである。本実施例では、芯材
10の先端部、すなわち軸尖7bがポリカーボネートか
らなるため、硬く且つ可撓性に乏しく、第1実施例同
様、ピアシング時に軸幹7aが撓むことによるピアシン
グの支障は生じない。
【0057】また芯材10に折損を生じかねないような
無理な力が加わった場合でも、ピアス軸表層部材9の存
在により力が分散されるため、現実の折損は頗る生じに
くく、ピアス軸表層部材9の内部にて芯材10の芯幹1
0aが折損した場合でも、その折損片がピアス軸表層部
材9の外側に露出するような事態は生じにくいことは、
前記第1実施例と同様である。
【0058】このようにして、ピアス装着孔の穿設およ
びピアス装着が完了したのちは、ピアスを別の装飾性に
富むもの、装着が目立たぬ色彩、形状のものに換える必
要はなく、そのまま装着継続が可能である。本実施例で
はフランジ部6に貴石あるいは装飾性の高い小物品を載
置固定すれば、そのまま装飾性に富むピアスが提供され
る。
【0059】その際、軸尖覆蔽部材11が軸尖7bを覆
蔽するため、装着時の日常生活において、軸尖7bが周
囲の物体に不測の鈎掛を生じることはなく、安全且つ安
定して装着継続が可能である。軸尖覆蔽部材の筒部11
aを幾分長目のものにしておけば、脱装も起こりにく
い。
【0060】ピアス装着孔の穿設および上記のピアス装
着時を通じ、身体装着部位にピアスの金属構成部分が当
接する機会は存在せず、従ってアレルギー生起の可能性
は、前記第1実施例よりもさらに少ない。
【0061】これら身体装着部位に当接する部材ないし
部位、ないし表層部材を構成する富可撓性のアレルギー
非生起性合成樹脂製素材が、抗菌性合成樹脂製素材であ
れば、アレルギーを生起させずに、ピアス装着孔の衛生
状態をより良好な状態で保全することができる点、また
この抗菌性樹脂製素材が、シリカゲル、ポリプロピレン
等の合成樹脂、銀錯塩を主要素材とするものが用いられ
る点は、前記第1実施例と同様である。
【0062】なお、ピアシング後ピアス装着孔の形成期
には皮下脂肪や体液浸出が見られ、ピアス装着孔の通気
性が阻害されがちであるが、本実施例では、ピアス軸7
は、その横断面が正6角形であるとともに、その各側面
に若干の尖端方向テーパが付された細い尖欠錘体状であ
るため、ピアス装着孔形成期において、本実施例ピアス
装着時に随時これを回転させれば、ピアス装着孔の通気
性は良好に保全され、装着孔完全形成が促進される。
【0063】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明ピアシング
用ピアスによれば、ピアス軸がピアシングに適した形状
と強度を有し、ピアシング後も脱装を要せず装着継続可
能であって、ピアス孔の形成を衛生的に促進しつつ、か
ぶれ等のアレルギー反応およびピアス軸の折損が生じに
くく、且つ身飾品としての美的外観ないし目立たぬ外観
形状も保全されるピアシング用ピアスが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明第1実施例の身体装着時状態も加えた
縦断面図である。
【図2】 本発明第1実施例の構成部材であるピアス軸
保持具の平面透視図である。
【図3】 本発明第2実施例の身体装着時状態も加えた
縦断面図である。
【図4】 本発明第2実施例の構成部材であるピアス本
体の拡大透視底面図である。
【図5】 本発明第1実施例の構成部材であるピアス軸
保持具の平面透視図である。
【図6】 第1従来例の身体装着時を示す模式断面図で
ある。
【図7】 第2従来例の側面図である。
【符号の説明】
1 ヘッド部 2 ピアス軸 2a 軸幹 2b 軸尖 3 ピアス軸保持具 3a ピアス軸保持具フランジ部 3b ピアス軸嵌着孔 3c 軸尖覆蔽部 4 ピアス軸表層部材 5 芯材 5a 芯幹 5b 軸尖底面 6 フランジ部 7 ピアス軸 7a 軸幹 7b 軸尖 8 ピアス軸保持具 8a ピアス軸嵌着孔 9 ピアス軸表層部材 10 芯材 10a 芯幹 11 軸尖覆蔽部材 L、M 中心線 Y 耳朶
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−292607(JP,A) 特開 昭62−66805(JP,A) 実開 平5−70317(JP,U) 実開 平5−23916(JP,U) 実開 平4−74012(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A44C 7/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピアス軸が、柱状ないし尖欠錘体状の軸幹
    と、該軸幹に滑沢延設される軸尖とにより構成されると
    ともに、ピアス軸にフランジ部ないしヘッド部が固着さ
    れ、耳朶ないし耳朶に穿設のピアス軸装着孔等身体装着
    部位に当接する部位に、アレルギー生起物質を有しない
    素材が被装されるとともに、ピアス軸の嵌着されるピア
    ス軸保持具である留め具を備え、該留め具の耳朶当接面
    と、上記フランジ部ないしヘッド部の耳朶当接面の両者
    が、ともにアレルギー生起物質を有しない素材より構成
    されたピアスにおいて、該ピアスに、尖端部を備えた芯
    材が、ピアス軸の内部中心線に沿って内装され、該芯材
    の尖端部が軸尖を構成し、軸幹が、前記芯材の尖端部底
    面中心より垂設一体成形される芯幹と、該芯幹を内包す
    る表層部材とにより積層成形されて構成されるととも
    に、前記芯材が、硬質且つ貧可撓性の金属製ないしポリ
    カーボネート等の合成樹脂製素材から構成され、前記表
    層部材が、ポリプロピレン等の富可撓性のアレルギー非
    生起性合成樹脂製素材から構成されることを特徴とする
    ピアシング用ピアス。
  2. 【請求項2】芯材を構成する硬質且つ貧可撓性合成樹脂
    製素材、および表層部材を構成する富可撓性のアレルギ
    ー非生起性合成樹脂製素材のいずれか、あるいはその双
    方が抗菌性合成樹脂製素材であることを特徴とする請求
    項1記載のピアシング用ピアス。
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