JP2972200B1 - 金属表面処理方法およびその処理を施した金属材 - Google Patents
金属表面処理方法およびその処理を施した金属材Info
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Abstract
クス表面を再処理することにより平滑化する金属表面処
理方法およびその方法により製造された金属材を提供す
る。 【解決手段】 本発明による金属表面処理方法は、基材
金属の表面を平滑化する基材金属の表面平滑化工程およ
びセラミックスコーティングを平滑化する吹き付け工程
を含んでいる。前記吹き付け工程はセラミックスの表面
に10μm〜50μmの大きさのガラス球、鉄球、水晶
球および大理石球などの球状の粉体あるいはこれらの粉
体の2以上の混合物を圧縮空気に混ぜて吹きつけセラミ
ックスコーティングを平滑化する。
Description
いられる金属の表面を処理する金属表面処理方法および
その方法で製造された金属材に関する。
として金属表面処理方法およびその処理を施した金属材
の提案をしている。このようにして処理された金属の表
面に、TiN、またはTiC等の各種セラミックスをコ
ーティングすることにより工具のチップ等に用いること
ができる。
ィングされた表面は金属基材の持つ性質や、コーティン
グ材の粒子の大小により小さなピークが存在することが
判った。工具として使用するときにはこのピークに応力
が集中し、コーティングが剥離したりまた、このピーク
が摩擦抵抗となって工具の刃の温度を上昇させ工具の寿
命を短くする。
したコーティングされた表面のピークをセラミックス表
面を再処理することにより平滑化する金属表面処理方法
およびその方法により製造された金属材を提供すること
にある。
に、本発明による金属表面処理方法は、基材金属の表面
を平滑化する基材金属の表面平滑化工程と、前記表面平
滑化工程で平滑化された基材金属の表面にセラミックス
をコートするコーティング工程と、および前記コーティ
ング工程でコートされたセラミックスの表面に10μm
〜50μmの大きさのガラス球、鉄球、水晶球および大
理石球などの球状の粉体あるいはこれらの粉体の2以上
の混合物を圧縮空気に混ぜて吹き付けセラミックスコー
ティングを平滑化する吹き付け工程から構成されてい
る。前記セラミックスをコートする工程で形成される層
はTiCまたはTiNコーティング層とすることがてき
る。前記吹き付け工程で用いられる圧縮空気圧は0.5
kgf/cm2 〜3.0kgf/cm2 とすることがで
きる。前記基材金属の表面を平滑化する工程は、所定の
大きさの研削性のある第1の粉体を圧縮空気に混ぜて所
定の圧力で目的の金属表面に吹き付けることにより金属
表面の不安定なかえり、放電白層、表面に浮き出た偏析
物を除去する第1の処理工程と、所定の大きさの球状の
第2の粉体を圧縮空気に混ぜて所定の圧力で前記金属表
面に吹き付けることにより金属表面に存在する鋭角なコ
ーナーを丸めて滑らかにするとともに小さい孔を埋める
ように表面処理をする第2の処理工程と、から構成する
ことができる。前記基材金属の表面を平滑化する工程に
おいて、前記第1の粉体は、Al2 O3 またはSiCで
あり、前記第2の粉体はガラス球、鉄球、水晶球または
大理石球であり、前記第1の処理工程で吹き付けられる
所定の圧力は0.3kgf/cm2 〜3.0kgf/c
m2 であり、前記第2の処理工程で吹き付けられる所定
の圧力は1.0kgf/cm2 〜3.0kgf/cm2
とすることができる。前記金属表面処理方法において、
前記第1の粉体を圧縮空気に混ぜて所定の圧力で目的の
金属表面に吹き付けることにより微細凹凸を形成する第
3の処理工程をさらに付加して構成することができる。
前記製造方法で製造された金属材の前記基材金属は超硬
金属であり、スローアウェイチップとして使用すること
ができる。
する。10μm〜50μmの大きさのAl2 O 3 、Si
Cなどの研削性のある粉体(以下粉体A)を圧縮空気に
混ぜる。そして0.3kgf/cm2 〜3.0kgf/
cm2 の圧力で対象となる超硬金属材TH−10、WC
等の金属材料の表面に吹きつける。これにより金属表面
の不安定なかえり、放電白層、表面に浮き出た偏析物を
除去でき、容易に脱落する異物の発生を防止できる。
ス球、鉄球、水晶球または大理石球などの球状の粉体
(以下粉体B)を圧縮空気に混ぜ1.0kgf/cm2
〜3.0kgf/cm2 で上記金属表面に吹き付ける。
金属表面に存在する鋭角なコーナーを丸めて滑らかにす
るとともに小さい孔を埋め、コーティングされたセラミ
ックス内で応力が集中し剥離の起点となることを防ぐこ
とができる。
化学気相蒸着法によるコーティングでは以上の処理で充
分である。しかし、金属表面では結晶が析出発達する物
理蒸着法では粉体Aで処理し、次いで粉体Bで処理した
表面(以下「表面A/B」という)は結晶の起点となる
核を持たず逆に不適切な表面となる。
さず、密な皮膜の結晶を得るように表面A/B上に意図
的に1μm〜5μmの凹凸を設ける必要がある。この表
面状態(以下「表面A/B/A」という)は粉体Aを圧
縮空気に混ぜ、圧力0.2kgf/cm2 〜1.5kg
f/cm2 で表面に吹き付けることによって得られる
(表面A/B/A)。この表面A/B/Aは1μm〜5
μmの大きさの無数の凹凸を持つが、この凹凸は結晶の
核となるだけでコーティング後、応力が集中し剥離の原
因となるほど大きくない。未処理時に存在した応力の集
中するような凹凸は表面A/Bを作る際に処理されてし
まい、表面A/B/Aはコーティングに最も適した表面
となる。
iN、またはTiC等のセラミックス層2μm〜5μm
の厚さにコーティングする。コーティング膜の表面に
は、皮膜の比較的大きな粒子あるいは基材金属表面にあ
る合金成分の結晶粒の影響により、大小のピークが発生
する。
き付け工程とでは10μm〜50μmの大きさのガラス
球、鉄球、水晶球および大理石球などの球状の粉体また
はこれらの粉体の2以上の混合物を2.0kgf/cm
2 で吹き付けることにより、セラミックスコーティング
を平滑化する。
から脱落し易いかえりや放電白層、金属偏析物などの不
安定な物を取り除き、クリーンな状態の表面の鋭角は凹
凸を滑らかにし、マイクロクラックや小さい孔を埋める
ように処理する。さらに結晶の核を必要とするコーティ
ングではその平滑化された表面に意図的に核となる凹凸
を設ける処理を行う。これにより、機械強度の高いコー
ティング皮膜を形成できる。さらにこのようにして形成
されたコーティング皮膜を前記セラミックスコーティン
グを平滑化する吹き付け工程で平滑化する。
材金属の持つ性質やコーティング材の粒子の大小により
小さなピークが除去される。そのため、工具ではこのピ
ークに応力が集中し、コーティングが剥離したりまた、
このピークが摩擦抵抗となって工具の刃の温度を上昇さ
せツールの寿命を短くする要因は完全に除去される。本
発明は、このピークを上記処理により平滑化し、応力集
中を防ぎ、摩擦熱の発生を抑制し、温度の上昇を防ぐこ
とができる。このように表面処理された金属は、広く一
般の工具に応用することができ、スローアウェイチップ
について本件発明者の実験によれば、工具の寿命が2倍
以上長くなることが確認できた。
Claims (8)
- 【請求項1】 基材金属の表面を平滑化する基材金属の
表面平滑化工程と、前記表面平滑化工程で平滑化された
基材金属の表面にセラミックスをコートするコーティン
グ工程と、および前記コーティング工程でコートされた
セラミックスの表面に10μm〜50μmの大きさのガ
ラス球、鉄球、水晶球および大理石球などの球状の粉体
あるいはこれらの粉体の2以上の混合物を圧縮空気に混
ぜて吹き付けセラミックスコーティングを平滑化する吹
き付け工程と、を含む金属表面処理方法。 - 【請求項2】 前記セラミックスをコートする工程で形
成される層はTiCまたはTiNコーティング層である
請求項1記載の金属表面処理方法。 - 【請求項3】 前記吹き付け工程で用いられる圧縮空気
圧は0.5kgf/cm2 〜3.0kgf/cm2 であ
る請求項1記載の金属表面処理方法。 - 【請求項4】 請求項1記載の基材金属の表面を平滑化
する工程は、 所定の大きさの研削性のある第1の粉体を圧縮空気に混
ぜて所定の圧力で目的の金属表面に吹き付けることによ
り金属表面の不安定なかえり、放電白層、表面に浮き出
た偏析物を除去する第1の処理工程と、 所定の大きさの球状の第2の粉体を圧縮空気に混ぜて所
定の圧力で前記金属表面に吹き付けることにより金属表
面に存在する鋭角なコーナーを丸めて滑らかにするとと
もに小さい孔を埋めるように表面処理をする第2の処理
工程と、 から構成されている請求項1記載の金属表面処理方法。 - 【請求項5】 請求項4記載の基材金属の表面を平滑化
する工程において、 前記第1の粉体は、Al2 O3 またはSiCであり、前
記第2の粉体はガラス球、鉄球、水晶球または大理石球
であり、 前記第1の処理工程で吹き付けられる所定の圧力は0.
3kgf/cm2 〜3.0kgf/cm2 であり、 前記第2の処理工程で吹き付けられる所定の圧力は1.
0kgf/cm2 〜3.0kgf/cm2 であることを
特徴とする請求項4記載の金属表面処理方法。 - 【請求項6】 請求項5記載の金属表面処理方法におい
て、 前記第1の粉体を圧縮空気に混ぜて所定の圧力で目的の
金属表面に吹き付けることにより微細凹凸を形成する第
3の処理工程をさらに付加して構成した金属表面処理方
法。 - 【請求項7】 請求項1、2、3、4、5または6の製
造方法で製造された金属材。 - 【請求項8】 前記基材金属は超硬金属であり、請求項
7記載の金属材はスローアウェイチップとして使用され
ることを特徴とする金属材。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP26416498A JP2972200B1 (ja) | 1998-09-18 | 1998-09-18 | 金属表面処理方法およびその処理を施した金属材 |
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Family
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP2972200B1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19924422C2 (de) * | 1999-05-28 | 2001-03-08 | Cemecon Ceramic Metal Coatings | Verfahren zur Herstellung eines hartstoffbeschichteten Bauteils und beschichtetes, nachbehandeltes Bauteil |
-
1998
- 1998-09-18 JP JP26416498A patent/JP2972200B1/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2000096257A (ja) | 2000-04-04 |
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