JP2971999B2 - 保安装置付shコンデンサ - Google Patents

保安装置付shコンデンサ

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JP2971999B2
JP2971999B2 JP26274891A JP26274891A JP2971999B2 JP 2971999 B2 JP2971999 B2 JP 2971999B2 JP 26274891 A JP26274891 A JP 26274891A JP 26274891 A JP26274891 A JP 26274891A JP 2971999 B2 JP2971999 B2 JP 2971999B2
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cutting
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芳春 荒木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業用SHコンデンサ
の絶縁破壊時に予想されるケ−ス破壊やそれに伴う火災
を防止するための保安装置を有するSHコンデンサに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の保安装置付SHコンデンサは、例
えば図6に示すようなものがある。すなわち、コンデン
サケ−スの胴体部に取着した絶縁板21に薄い銅板に一
部切欠け部22を有する切断片23を取付け固定したも
ので、コンデンサ素子の絶縁破壊により生ずるガス圧に
よってケ−ス胴体部が膨脹して切欠け部22を有する切
断片23が切断し、回路が遮断されるもので、コンデン
サ素子の絶縁破壊の進行を停止させ、ケ−ス破壊を未然
に防止するものである。しかし、近年コンデンサ素子
は、高電圧化、大容量化され、充電されるエネルギ−も
増大しており、特に高電圧・大容量化に伴い、保安装置
の銅板に流れる電流も大電流となったり、また、転流用
コンデンサなどにおいても大電流が流れるため、薄い銅
板1枚では耐電流に問題があるなどの問題点があった。
【0003】更に、このような構成では、三相用として
使用するときは、単相用を2組取付けていたが、ケ−ス
サイズの小形化に伴ってスペ−ス的に取付け不可能な場
合があった。また、銅板を厚くしたり、2枚重ねたりす
ることなども考えられるが、ケ−スの膨れに追従しなく
なるなど、動作が不完全になるなどの欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来のSHコンデンサでは、高電圧化、大電流化に対応で
きない、動作が不完全であるなどの問題があった。
【0005】本発明は、以上の問題を解決するために成
されたもので、小形化したケ−スにも収納できて、容易
に、かつ、完全に動作する保安装置付SHコンデンサを
提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、コンデンサ素
子の絶縁破壊時に、確実に回路を遮断できる構成を提供
するもので、銅板からなる切断片と刃付き絶縁板の切断
刃との関係に傾きを持たせ、かつ切断片を少なくとも2
枚使用することによって、電流容量の増大をはかるとと
もに、切断片を容易に切断できる特徴を有するものであ
る。
【0007】
【作用】前記の構造によれば、大電流を流すことができ
るとともに、小形化されたSHコンデンサを提供でき
る。
【0008】また、銅板の切断力は2枚以上重ねた場合
でも切断片と切断刃とが傾斜をもって接しているため、
切断に要する力が図6に示す従来のものに比べて小さく
て済み容易に切断できる。したがって、小形化されてコ
ンデンサ素子の絶縁破壊時に生ずるガス圧力が小さくて
も、回路を遮断できることとなり、小形、大容量、大電
流に対応できる保安装置付SHコンデンサを提供でき
る。
【0009】
【実施例】図1及び図2に示すように、例えば長さ70
×幅35×厚さ0.2mmの寸法からなる銅板製の切断
片1と、長さ120×幅35×厚さ0.2mmからなる
同様の切断片2を作製し、それぞれに取付け穴3と切欠
け部4を形成し、この切り欠け部4の先端から折曲げ部
5を設ける。そして、図3、図4に示すように、この2
枚の切断片1と2を重ねて、刃付き絶縁板6に設けた切
断刃7に折曲げ部5がそれぞれ接するように挿入し、こ
の刃付き絶縁板6と隔離した絶縁板8の取付け部9,1
0で固定した。この固定は、絶縁板8の上面で固定する
取付け部9と、下面で固定する取付け部10とは、機能
上互いに絶縁されていなければならない。
【0010】また、切断刃7は、折曲げ部5に対して
縁板8の取付け部9,10方向に30度の傾きをもって
形成されており、切断片1の切断を容易にしている。な
お、図5は、刃付き絶縁板6に設けた切断刃7の断面図
である。
【0011】このように構成した実施例において、取付
け金具11,12をコンデンサケ−スの胴体内壁に固定
したものについて切断片1の破断強度を測定した。その
結果を下表に示す。なお、従来例は、図6に示した構成
のもので、切断片が幅35×厚さ0.2mmの場合を示
す。
【0012】
【表1】
【0013】この結果から明らかなように、本発明の場
合は、従来例の約63%の切断力で回路を遮断できる。
【0014】なお、上記実施例では、刃付き絶縁板6に
切断片1に対して傾きをもった切断刃7を形成した場合
について述べたが、これとは逆に刃付き絶縁板の切断刃
が切断片の長手方向に対して垂直であり、切断片の折曲
げ部が前記切断刃に対して絶縁板の取付け部方向に傾き
を有する構成でも同じ効果を得ることができる。
【0015】
【発明の効果】本発明になる保安装置付SHコンデンサ
は、従来よりも小さな切断力で切断片を切断でき、回路
遮断ができるので、保安装置自体を小形化できるととも
に大電流を流すことができる効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】切断片を示す平面図である。
【図2】切断片を示す平面図である。
【図3】保安装置を示す平面図である。
【図4】図3に示した保安装置のA−A断面図である。
【図5】刃付き絶縁板の切断刃を示す拡大断面図であ
る。
【図6】従来の保安装置を示す平面図である。
【符号の説明】 1 切断片 2 切断片 3 取付け穴 4 切欠け部 5 折曲げ部 6 刃付き絶縁板 7 切断刃 8 絶縁板 9 取付け部 10 取付け部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンデンサ素子が絶縁破壊を生じたとき
    に発生するガス圧により膨張したケース胴体の膨らみを
    利用して切断片を切断し電気回路を遮断する保安装置付
    SHコンデンサにおいて、ケースの内面に固定される絶
    縁板と、この絶縁板に取付け部を設け、少なくとも2枚
    の異なる長さの銅板をそれぞれ異なる位置で折曲げて前
    記取付け部に同様に取付けてなる切断片と、この切断片
    の折曲げ部の内側にこの折曲げ部に対して前記絶縁板の
    取付け部方向に傾きをもつ切断刃をそれぞれ有し、前記
    絶縁板と電気的に隔離されてケースの内側に取付けられ
    る刃付き絶縁板とからなる保安装置を有し、前記切断片
    コンデンサ素子と外部端子との間に電気的に接続した
    ことを特徴とする保安装置付SHコンデンサ。
  2. 【請求項2】 刃付き絶縁板の切断刃が切断片の長手方
    向に対して垂直であり、切断片の折曲げ部が前記切断刃
    に対して前記絶縁板の取付け部方向に傾きを有すること
    特徴とする請求項1記載の保安装置付SHコンデン
    サ。
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