JP2970318B2 - 遊星歯車組付け装置 - Google Patents

遊星歯車組付け装置

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JP2970318B2
JP2970318B2 JP15374093A JP15374093A JP2970318B2 JP 2970318 B2 JP2970318 B2 JP 2970318B2 JP 15374093 A JP15374093 A JP 15374093A JP 15374093 A JP15374093 A JP 15374093A JP 2970318 B2 JP2970318 B2 JP 2970318B2
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planetary gear
planet carrier
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、自動車の自
動変速機における遊星歯車装置を構成する遊星キャリア
に遊星歯車を組付けるのに利用される遊星歯車組付け装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、上記したような自動車の
自動変速機における遊星歯車装置において、これを構成
する遊星キャリアに対する遊星歯車の組付けは、図8に
示すように、回転ハンドル101aおよびこの回転ハン
ドル101aの操作により上下方向に移動するロッド1
01bを具備した遊星キャリア用治具101と、押しボ
タン102aの操作により作動する止めピン圧入機10
2とを、遊星歯車供給シュート103,止めピンパーツ
フィーダ104,ワッシャ供給シュート105および図
示しない歯車軸供給箱とともに作業台100に設けて行
っている。
【0003】すなわち、遊星キャリア用治具101にセ
ットした遊星キャリア106内に、遊星歯車供給シュー
ト103およびワッシャ供給シュート105からそれぞ
れ供給される遊星歯車107およびワッシャ108を同
時に組込むと共に、回転ハンドル101aの操作による
ロッド101bの上方向への移動により遊星歯車107
からダミーシャフト107aを外し、このダミーシャフ
ト107aの代わりに遊星歯車107に歯車軸109を
挿入する。
【0004】次いで、この歯車軸109の貫通孔109
aに対して、止めピンパーツフィーダ104から供給さ
れる止めピン110を押しボタン102aの操作による
止めピン圧入機102の作動によって遊星キャリア10
6にまたがって圧入することにより、遊星キャリア10
6に対して遊星歯車107を組付け、続いて、遊星キャ
リア用治具101上で遊星キャリア106を回動させて
上記操作を行うことにより、順次他の遊星歯車107を
組付けるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来におい
て、歯車軸109の貫通孔109aに対して、止めピン
110を止めピン圧入機102により圧入している間
は、これを操作する作業者にとって手待ち時間となるの
に加えて、1個の遊星歯車107の組付けが完了する度
に、作業者が遊星キャリア106を回動させていること
から、作業効率が良いとはいえないという問題があっ
た。
【0006】また、止めピン110を圧入する場合は、
遊星キャリア106および歯車軸109をクランプによ
り固定する必要があり、この際、遊星キャリア106側
および歯車軸109に係止孔および貫通孔109aをそ
れぞれ形成するときに加工基準とした遊星キャリア10
6の図示上面、すなわち、共通の加工基準面をクランプ
によって固定することが、遊星キャリア106側の係止
孔と歯車軸109の貫通孔109aとの間の軸方向位置
ずれを小さく抑えるうえで最も好ましい。しかし、この
ように遊星キャリア106の図示上面をクランプによっ
て固定しようとすると、遊星歯車107の組込み、ダミ
ーシャフト107aに代わる歯車軸109の挿入および
これに続く止めピン110の圧入という一連の作業の間
に、クランプに手を挟まれてしまう恐れを完全に払拭す
ることができないため、結局、前記遊星キャリア106
の図示上面とは異なる面をクランプ時の基準にせざるを
得ないことから、遊星キャリア106側の係止孔と歯車
軸109の貫通孔109aとの軸方向位置決め精度を高
いものとすることができず、これが歯車軸109の回転
方向位置決めを目視により行っていることとも相俟っ
て、止めピン110の圧入不良ひいてわ遊星歯車107
の組付け不良を生じる原因となっているという問題があ
り、これらの問題を解決することが従来の課題であっ
た。
【0007】
【発明の目的】この発明は、上記した従来の課題に着目
してなされたもので、遊星歯車の組付け作業効率を高め
ることができると共に、安全性を確保したうえで確実に
遊星歯車の組付けを行うことが可能である遊星歯車組付
け装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、水平面内で
回転可能としたターンテーブルと、前記ターンテーブル
上に各々回動可能に設けた複数個の遊星キャリア用治具
と、前記ターンテーブルの回転範囲内に前記複数個の遊
星キャリア用治具の配置間隔と同じ間隔をもって設けた
遊星歯車組込み部および止めピン圧入部を備え、前記遊
星歯車組込み部には、前記ターンテーブル上の遊星キャ
リア用治具に保持された遊星キャリア内に組込んだ遊星
歯車からダミーシャフトを外すダミーシャフト離脱機構
を設けると共に、前記止めピン圧入部には、前記ターン
テーブル上の遊星キャリア用治具を回動させる治具回動
機構と、前記遊星キャリア用治具に保持された遊星キャ
リアおよび当該遊星キャリア内の遊星歯車に前記ダミー
シャフトの代わりに挿入された歯車軸を共通の加工基準
面で位置決め固定する位置決め固定機構と、前記位置決
め固定された遊星キャリアおよび歯車軸にまたがって止
めピンを圧入する止めピン圧入機構を設けた構成とした
ことを特徴としており、この遊星歯車組付け装置の構成
を前述した従来の課題を解決するための手段としてい
る。
【0009】
【発明の作用】この発明に係わる遊星歯車組付け装置で
は、まず、遊星歯車組込み部において、この遊星歯車組
込み部に位置するターンテーブル上の遊星キャリア用治
具に遊星キャリアを保持させ、この遊星キャリア内に遊
星歯車を組込むのに続いて、ダミーシャフト離脱機構に
よりダミーシャフトを外して、このダミーシャフトの代
わりに歯車軸を挿入する。
【0010】次に、ターンテーブルを回転させて、遊星
歯車の組込みおよび歯車軸の挿入が完了した遊星キャリ
アを遊星キャリア用治具とともに止めピン圧入部に位置
させ、位置決め固定機構により遊星キャリアおよび歯車
軸を共通の加工基準面で位置決め固定したのち、止めピ
ン圧入機構により遊星キャリアおよび歯車軸にまたがっ
て止めピンを圧入する。
【0011】次いで、位置決め固定機構による遊星キャ
リアおよび歯車軸の固定を解除したのち、治具回動機構
によりターンテーブル上の遊星キャリア用治具を回動さ
せ、遊星キャリア内の他の歯車軸に対しても、上記と同
様に止めピンを圧入する。
【0012】このとき、遊星歯車組込み部および止めピ
ン圧入部は、ターンテーブルの回転範囲内において、複
数個の遊星キャリア用治具の配置間隔と同じ間隔をもっ
て設けてあることから、止めピン圧入部で止めピンを圧
入している間に、遊星歯車組込み部には他の遊星キャリ
ア用治具が位置していることになるので、遊星歯車組込
み部において、止めピンの圧入と同時に遊星歯車の組込
みおよび歯車軸の挿入が行われることとなり、加えて、
止めピン圧入部では、ターンテーブル上の遊星キャリア
用治具の回動が作業者の手を煩わせることなく治具回動
機構により行われるので、作業効率は大幅に向上するこ
ととなる。
【0013】また、遊星歯車組込み部および止めピン圧
入部を別個に設定してあることから、止めピン圧入部で
の位置決め固定機構による遊星キャリアおよび歯車軸の
位置決め固定を共通の加工基準面、すなわち、遊星キャ
リアおよび歯車軸に係止孔および貫通孔を形成するとき
の加工基準面で行っても、位置決め固定機構に作業者の
手が挟まれる可能性は皆無であるため、遊星キャリアお
よび歯車軸の位置決め固定は、安全かつ確実になされる
こととなり、その結果、遊星キャリアおよび歯車軸の軸
方向位置ずれが極めて小さくなって、止めピンの圧入は
確実に行われるようになる。
【0014】
【実施例】以下、この発明を図面に基づいて説明する。
【0015】図1〜図7はこの発明に係わる遊星歯車組
付け装置の一実施例を示しており、この実施例では、こ
の発明に係わる遊星歯車組付け装置が、自動車の自動変
速機の遊星歯車装置における遊星キャリアに遊星歯車を
組付ける装置である場合を示す。
【0016】図1および図2に示すように、この遊星歯
車組付け装置1は、作業台2に、水平方向に回転可能と
したターンテーブル3を備えている。
【0017】このターンテーブル3には、図5および図
6に示す遊星歯車装置50の遊星キャリア51を載置す
る遊星キャリア用治具4が2個設けてあり、これらの遊
星キャリア用治具4,4は、回転軸3aを中心にして対
称に配置してある。
【0018】この遊星キャリア用治具4は、図3にも示
すように、遊星キャリア51の歯車受部52に形成した
中心孔52aと嵌合する芯部4aと、作業台2に設けた
ダミーシャフト付き遊星歯車供給用シュート61を通し
て供給されるダミーシャフト付き遊星歯車53Dを遊星
キャリア51内の所定位置に案内するガイド部4bと、
この遊星キャリア用治具4に対する遊星キャリア51の
おおよその位置決めを行うラフローケトピン4cを具備
しており、これらの遊星キャリア用治具4,4は、ター
ンテーブル3に対してそれぞれ回動できるものとしてあ
る。
【0019】また、この遊星歯車組付け装置1は、ター
ンテーブル3の回転範囲内に遊星歯車組込み部10を備
えており、この遊星歯車組込み部10において、前記ダ
ミーシャフト付き遊星歯車53Dをこの遊星歯車組込み
部10に位置する遊星キャリア用治具4に載置した遊星
キャリア51に組込むようになっている。
【0020】この遊星歯車組込み部10には、ダミーシ
ャフト離脱機構11が設けてある。このダミーシャフト
離脱機構11は、作業台2の内部に足踏みスイッチ5の
操作により作動する離脱用シリンダ12を設け、そのシ
リンダロッド12aが作業台2およびターンテーブル3
の各貫通孔2a,3bを貫通して遊星歯車組込み部10
に位置している遊星キャリア用治具4内に出没可能とな
るように、この離脱用シリンダ12を固定した構成をな
しており、遊星キャリア51に組込まれるダミーシャフ
ト付き遊星歯車53DのダミーシャフトDと同軸でかつ
上下方向に移動可能な状態で遊星キャリア用治具4内に
設けたダミーシャフト押出し体13を、離脱用シリンダ
12のロッド押出し作動により上方向に移動させること
によって、遊星歯車53DからダミーシャフトDを押出
すようにしている。
【0021】一方、離脱用シリンダ12のロッド引込み
作動によりシリンダロッド12aを下方向に移動させ
て、ターンテーブル3の貫通孔3bから離脱させること
により、このシリンダロッド12aがターンテーブル3
の回転の妨げになることがないようにしてある。
【0022】この遊星歯車組込み部10では、離脱用シ
リンダ12をロッド引込み作動させた際に、遊星歯車組
付け装置1とともに作業台2に設けられる歯車軸収容箱
62内の歯車軸54をダミーシャフトDの代わりに遊星
歯車53に挿入すると同時に、同じく遊星歯車組付け装
置1とともに作業台2に設けられるワッシャパーツフィ
ーダ63から供給されるワッシャW(図6および図7に
のみ示す)をセットするようにしており、この場合、ダ
ミーシャフト押出し体13の下面側にコイルスプリング
14を設けて、その先端を遊星キャリア51の歯車受部
52とほぼ同じ高さに保つようになすことにより、歯車
軸54の遊星歯車53からの抜け落ちを防ぐと共に、ワ
ッシャWが歯車軸54から外れるのを防ぐようにしてい
る。この実施例では、ダミーシャフト離脱機構11を遊
星キャリア51に組込まれる遊星歯車53の個数分、す
なわち、3個分設けており、これによって、3個のダミ
ーシャフト付き遊星歯車53DからのダミーシャフトD
の押出しを同時に行うことができるようにしている。
【0023】さらに、この遊星歯車組付け装置1は、タ
ーンテーブル3の回転範囲内に遊星歯車組込み部10の
ほかに止めピン圧入部20を備えており、この止めピン
圧入部20には、当該止めピン圧入部20に位置するタ
ーンテーブル3上の遊星キャリア用治具4を回動させる
治具回動機構21と、遊星キャリア用治具4に保持され
た遊星キャリア51および当該遊星キャリア51内の遊
星歯車53に挿入された歯車軸54を位置決め固定する
位置決め固定機構31と、位置決め固定された遊星キャ
リア51の歯車受部52および歯車軸54にまたがって
止めピン55を圧入する止めピン圧入機構41が設けて
ある。
【0024】前記治具回動機構21は、作業台2に図示
しないブラケットを介して固定したシリンダ22とこの
シリンダ22のロッド22aに取り付けたモータ23
と、このモータ23の回転軸23aに形成したセレーシ
ョン23bから主として構成してあり、シリンダ22の
ロッド押出し作動によって、モータ回転軸23aのセレ
ーション23bを遊星キャリア用治具4における底部の
中心に設けたセレーション受4dに係合させることによ
り、モータ23の作動で遊星キャリア用治具4を回動さ
せるようにしている。そして、ターンテーブル3の回転
時には、シリンダ22のロッド引込み作動によって、モ
ータ回転軸23aのセレーション23bを遊星キャリア
用治具4のセレーション受4dおよびターンテーブル3
の軸挿通孔3bから離脱させることにより、このターン
テーブル3の回転に支障が生じないようにしてある。
【0025】前記位置決め固定機構31は、側面が略コ
字形状をなしかつ上側辺32aの先端に設けた押圧部3
2bで遊星キャリア51および当該遊星キャリア51内
の歯車軸54の共通の加工基準面Aを上方から押圧可能
としたクランプ部材32と、作業台2に固定されかつロ
ッド33aをこのクランプ部材32の下側辺32cに連
結したクランプ用シリンダ33を備えており、このクラ
ンプ用シリンダ33のロッド押出し・引込み作動によ
り、クランプ部材32を上下方向に移動させるようにし
ている。
【0026】また、位置決め固定機構31は、クランプ
部材32の上側辺32aに固定されかつロッド34aを
遊星キャリア51の軸挿通孔51aに挿通させてその回
転方向の位置決めを行うと共にロッド34aの先端に設
けた位置決め部34bを歯車軸54の上端に設けた位置
決め凹部54aに係合・離脱させる位置決め用シリンダ
34と、クランプ部材32の下側辺32cに固定されか
つ遊星キャリア用治具4内のダミーシャフト押出し体1
3にロッド35aを当接可能とした軸挾持用シリンダ3
5を具備しており、この軸挾持用シリンダ35のロッド
押出し作動により、ダミーシャフト押出し体13を押上
げて、位置決め用シリンダ34側の位置決め部34bと
の間で歯車軸54を挟み込んでその上端を加工基準面A
に位置させるようにしている。
【0027】この位置決め用シリンダ34側の位置決め
部34bは、図4にも示すように、マイナスドライバー
の先端両角部分に丸みをつけた形状をなしており、この
位置決め部34bを遊星キャリア51の軸挿通孔51a
に挿通させる際に、この軸挿通孔51aを簡単に引き寄
せて位置決めが行えるようになっている。また、歯車軸
54側の位置決め凹部54aは略すり鉢状に形成してあ
り、位置決め用シリンダ34側の位置決め部34bと係
合しつつその回転方向の位置決めがなされるようになっ
ている。
【0028】この場合、クランプ部材32の上側辺32
aには、クランプ部材32の押圧部32bが加工基準面
Aを押圧したのを検知するマイクロスイッチ36が設け
てあると共に、クランプ部材32の上下方向の中間部分
には、軸挾持用シリンダ35のロッド35aに設けた突
片35bと当接してこのロッド35aによるダミーシャ
フト押出し体13の押上げを検知するマイクロスイッチ
37が設けてある。
【0029】前記止めピン圧入機構41は、クランプ部
材32の縦辺32dに水平に設けたピン圧入用シリンダ
42と、ピン圧入用シリンダ42のロッド42aに摺動
可能に嵌装されかつロッド42aの先端大径部に抜け止
めされた筒体43と、ロッド42aの先端に設けられて
筒体43の小径筒部43a内を摺動する小径ロッド44
と、筒体43内で小径ロッド44に嵌装して筒体43に
図1左方向の力を付与するコイルスプリング45を具備
しており、筒体43の小径筒部43aには、止めピンフ
ィーダ64が接続してある。
【0030】そして、この止めピン圧入機構41では、
ピン圧入用シリンダ42をロッド押出し作動させて、筒
体43を遊星キャリア51のピン圧入用孔51bに挿入
し、止めピンフィーダ64から供給される止めピン55
を小径ロッド44により遊星キャリア51の歯車受部5
2の軸係止孔52bおよび歯車軸54の軸貫通孔54b
にまたがって圧入するようにしている。
【0031】この場合、ピン圧入用シリンダ42のロッ
ド42aおよび筒体43が摺動するクランプ部材32の
ロッド摺動孔32eには、筒体43のピン圧入用孔51
bへの挿入を検知するマイクロスイッチ46が設けてあ
る。
【0032】また、この止めピン圧入部20と遊星歯車
組込み部10との間隔は、2個の遊星キャリア用治具
4,4の配置間隔と同じに設定してある。つまり、一方
の遊星キャリア用治具4が遊星歯車組込み部10に位置
している場合には他方の遊星キャリア用治具4が止めピ
ン圧入部20に位置し、他方の遊星キャリア用治具4が
遊星歯車組込み部10に位置している場合には一方の遊
星キャリア用治具4が止めピン圧入部20に位置するよ
うにしてあり、ターンテーブル3は、作業台2上のボタ
ンスイッチ6の操作により回転し、遊星歯車組込み部1
0および止めピン圧入部20に2個の遊星キャリア用治
具4,4が各々位置した状態で停止するようになってい
る。
【0033】上記した遊星歯車組付け装置1では、ま
ず、遊星歯車組込み部10において、この遊星歯車組込
み部10に位置するターンテーブル3上の遊星キャリア
用治具4に遊星キャリア51を保持させ、この遊星キャ
リア51内に3個のダミーシャフト付き遊星歯車53D
をガイド部4bにしたがって組込むのに続いて、足踏み
スイッチ5を踏み込み操作して3組のダミーシャフト離
脱機構11の各離脱用シリンダ12をそれぞれロッド押
出し作動させ、各ダミーシャフト押出し体13を上方向
に移動させることによって、3個の遊星歯車53Dから
ダミーシャフトDを各々押出し、これらのダミーシャフ
トDの代わりに歯車軸54を挿入する。
【0034】次に、足踏みスイッチ5を開放して離脱用
シリンダ12をロッド引込み作動させて、ターンテーブ
ル3の貫通孔3bからシリンダロッド12aを離脱させ
たのち、ボタンスイッチ6の押し操作によりターンテー
ブル3を回転させ、遊星歯車53の組込みおよび歯車軸
54の挿入が完了した遊星キャリア51を遊星キャリア
用治具4とともに止めピン圧入部20に位置させる。
【0035】次いで、ターンテーブル3の停止と同時
に、位置決め固定機構31の位置決め用シリンダ34が
ロッド押出し作動し、ロッド34aを遊星キャリア51
の軸挿通孔51aに挿通させてその回転方向の位置決め
を行うと共に、ロッド34aの位置決め部34bを歯車
軸54の位置決め凹部54aに係合させて歯車軸54の
の回転方向の位置決めを行う。
【0036】このとき、位置決め用シリンダ34側の位
置決め部34bは、マイナスドライバーの先端両角部分
に丸みをつけた形状をなしているので、この位置決め部
34bによる軸挿通孔51aの位置決めは、スムーズに
行われることとなる。また、歯車軸54側の位置決め凹
部54aは略すり鉢状に形成してあるので、歯車軸54
自体の回転方向の位置決めもスムーズに行われることと
なる。
【0037】これに続いて、クランプ用シリンダ33の
ロッド引込み作動により、クランプ部材32が下方向に
移動し、押圧部32bが遊星キャリア51を加工基準面
Aで位置決め固定したのち、軸挾持用シリンダ35のロ
ッド押出し作動により、ダミーシャフト押出し体13を
押上げ、位置決め用シリンダ34側の位置決め部34b
との間で歯車軸54を挟み込んで、その上端を加工基準
面Aに位置させる。
【0038】そして、2個のマイクロスイッチ36,3
7がクランプ部材32の押圧部32bが加工基準面Aを
押圧したのを検知すると共にダミーシャフト押出し体1
3の押上げを検知すると、止めピン圧入機構41のピン
圧入用シリンダ42がロッド押出し作動して、筒体43
を遊星キャリア51のピン圧入用孔51bに挿入し、さ
らに、ピン圧入用シリンダ42がコイルスプリング45
の弾性力に逆らってロッド押出し作動して、止めピンフ
ィーダ64から供給される止めピン55を小径ロッド4
4により遊星キャリア51における歯車受部52の軸係
止孔52bおよび歯車軸54の軸貫通孔54bにまたが
って圧入し、これにより、1個の遊星歯車53の組付け
が完了する。
【0039】次いで、位置決め固定機構31の軸挾持用
シリンダ35,クランプ用シリンダ33および位置決め
用シリンダ34の各作動により、遊星キャリア51およ
び歯車軸54の固定が解除されたのち、治具回動機構2
1のシリンダ22がロッド押出し作動して、モータ回転
軸23aのセレーション23bが遊星キャリア用治具4
のセレーション受4dに係合し、モータ23の作動によ
り遊星キャリア用治具4が回動して、遊星キャリア51
内の他の遊星歯車53を位置決め固定機構31の部位に
位置させ、これに対して、上記動作を行って同様に止め
ピン55を圧入し、遊星歯車53の組付けを行う。
【0040】このとき、遊星歯車組込み部10および止
めピン圧入部20は、ターンテーブル3の回転範囲内に
おいて、2個の遊星キャリア用治具4,4の配置間隔と
同じ間隔をもって設けてあることから、上記のように止
めピン圧入部20で止めピン55を圧入している間に、
遊星歯車組込み部10には他の遊星キャリア用治具4が
位置していることになるので、遊星歯車組込み部10に
おいて、止めピン55の圧入と同時に遊星歯車53の組
込みおよび歯車軸54の挿入が行えることとなり、加え
て、止めピン圧入部20では、ターンテーブル3上の遊
星キャリア用治具4の回動が作業者の手を煩わせること
なく治具回動機構21により行われるので、作業効率は
大幅に向上することとなる。
【0041】また、遊星歯車組込み部10および止めピ
ン圧入部20を別個に設定してあることから、止めピン
圧入部20での位置決め固定機構31による遊星キャリ
ア51および歯車軸54の位置決め固定を共通の加工基
準面A、すなわち、歯車受部52および歯車軸54に軸
係止孔52bおよび軸貫通孔54bをそれぞれ形成する
ときの加工基準面で行っても、位置決め固定機構31に
作業者の手が挟まれる可能性は皆無であるため、遊星キ
ャリア51および歯車軸54の位置決め固定は、安全か
つ確実になされることとなり、その結果、止めピン55
の圧入は確実に行われるようになる。
【0042】なお、上記した実施例では、遊星キャリア
用治具4をターンテーブル3に2個設けた構成とした
が、これに限定されるものではなく、3個以上の遊星キ
ャリア用治具4を回転軸3aの周囲に等間隔で配置する
構成としてもよい。
【0043】また、上記した実施例では、ダミーシャフ
ト離脱機構11を遊星キャリア51に組込まれる遊星歯
車53の個数分、すなわち、3個分設けた構成としてい
るが、ダミーシャフト離脱機構11を1組だけ設ける構
成とすることも可能であるほか、他の詳細な構成も、上
記した実施例に限定されるものではない。
【0044】さらに、上記した実施例では、この発明に
係わる遊星歯車組付け装置が、自動車の自動変速機の遊
星歯車装置における遊星キャリアに遊星歯車を組付ける
装置である場合を示したが、これに限定されるものでは
ない。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係わる
遊星歯車組付け装置では、上記した構成としたから、止
めピン圧入部で止めピンの圧入を行っている間に、遊星
歯車組込み部において遊星歯車の組込みおよび歯車軸の
挿入を行うことが可能となり、加えて、この止めピン圧
入部では、作業者の手を煩わせることなくターンテーブ
ル上の遊星キャリア用治具の回動を行えるので、遊星歯
車の組付け作業効率を大幅に高めることができると共
に、遊星キャリアおよび歯車軸の位置決め固定を安全性
を損なうことなく遊星キャリアおよび歯車軸の共通の加
工基準面で行えることから、遊星キャリアおよび歯車軸
の軸方向位置ずれが極めて小さくなり、遊星歯車の組付
けを確実に行うことが可能であるという極めて優れた効
果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる遊星歯車組付け装置の一実施
例を示す断面説明図である。
【図2】図1に示した遊星歯車組付け装置の全体斜視説
明図である。
【図3】図1に示した遊星歯車組付け装置における遊星
キャリア用治具の斜視説明図である。
【図4】(a)図1に示した遊星歯車組付け装置におけ
る位置決め固定機構の位置決め部の拡大正面説明図であ
る。(b)図4(a)に示した位置決め部の底面説明図
である。
【図5】自動車の自動変速機における遊星歯車装置を示
す拡大平面説明図である。
【図6】図5に示した遊星歯車装置の側面説明図であ
る。
【図7】図5に示した遊星歯車装置における遊星歯車の
拡大断面説明図である。
【図8】従来における遊星歯車の組付け要領を示す全体
斜視説明図である。
【符号の説明】
1 遊星歯車組付け装置 3 ターンテーブル 4 遊星キャリア用治具 10 遊星歯車組込み部 11 ダミーシャフト離脱機構 20 止めピン圧入部 21 治具回動機構 31 位置決め固定機構 41 止めピン圧入機構 51 遊星キャリア 53 遊星歯車 53D ダミーシャフト付き遊星歯車 54 歯車軸 55 止めピン A 加工基準面 D ダミーシャフト

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平面内で回転可能としたターンテーブ
    ルと、前記ターンテーブル上に各々回動可能に設けた複
    数個の遊星キャリア用治具と、前記ターンテーブルの回
    転範囲内に前記複数個の遊星キャリア用治具の配置間隔
    と同じ間隔をもって設けた遊星歯車組込み部および止め
    ピン圧入部を備え、前記遊星歯車組込み部には、前記タ
    ーンテーブル上の遊星キャリア用治具に保持された遊星
    キャリア内に組込んだ遊星歯車からダミーシャフトを外
    すダミーシャフト離脱機構を設けると共に、前記止めピ
    ン圧入部には、前記ターンテーブル上の遊星キャリア用
    治具を回動させる治具回動機構と、前記遊星キャリア用
    治具に保持された遊星キャリアおよび当該遊星キャリア
    内の遊星歯車に前記ダミーシャフトの代わりに挿入され
    た歯車軸を共通の加工基準面で位置決め固定する位置決
    め固定機構と、前記位置決め固定された遊星キャリアお
    よび歯車軸にまたがって止めピンを圧入する止めピン圧
    入機構を設けたことを特徴とする遊星歯車組付け装置。
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