JP2969652B2 - 非収縮性ハイブリッドヤーン - Google Patents

非収縮性ハイブリッドヤーン

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JP2969652B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は複合製品の製造に有用な繊維の製造方法に関
する。より具体的には、本発明は、複合製品の製造に有
用な、非収縮性の強化用繊維含有繊維ブレンドに関す
る。
[従来の技術] 炭素繊維含有テープおよびロービング並びに炭素繊維
強化製品は以前より知られている。例えば、米国特許第
3,914,499;3,969,171;4,214,931;4,341,835;3,704,485;
3,873,389;3,795,944;3,993,726;および3,728,424号参
照。
2種類の類似もしくは非類似の繊維を配合すること
も、特に嵩高(バルク)ヤーンを得る目的で知られてい
る。例えば、米国特許第4,219,997;4,218,869;3,959,96
2;3,968,638;3,958,310;3,252,484;および3,175,351号
参照。異なる種類の繊維を配合は各種の流体ジェットを
使用して行われてきた。例えば、上記米国特許第3,958,
310号ならびに米国特許第4,147,020及び4,343,146号参
照。しかし、米国特許第4,147,020号では、配合した
後、繊維を短繊維の長さに切断する。米国特許第4,343,
146号では、フィラメントをランダムに絡ませるので、
混合後に繊維が実質的に平行となる保証は全くない。
西独特許公開公報P 33 412 928号は、熱可塑性繊維と
強化用繊維とのブレンドから繊維強化成形品を製造する
方法を開示している。この公報は、互いに本質的に平行
に配列したと説明している熱可塑性繊維と強化用繊維と
を含有するトウを開示している。しかし、このようなト
ウをどのようにして調製するかについてははっきりと開
示されていない。この公報はまたサイズ剤をトウに適用
することができることも述べている。しかし、サイズ剤
を塗布する具体的な処理条件は示されておらず、また繊
維トウに均一に被覆するために噴霧に加えて浴を使用す
る必要があることは開示がない。
英国特許第1,200,342号は、強化合成熱可塑性材料の
製造方法に関する。一方は熱可塑性繊維、他方は強化用
繊維であってもよい2種類の繊維状材料を混合した後、
加熱および圧縮して、強化製品を得る。必要な混合度
は、カーディングのような製織および製紙産業で公知の
技術により繊維を混合することにより得ることができ
る。しかし、この特許は繊維を被覆しうることについて
は示唆していない。
米国特許第3,358,436号は、連続フィラメントのヤー
ン、特に不導性ヤーンを広げて混合する方法を開示して
いる。この方法は、フィラメントに導電性液体を塗布し
てフィラメントを導電性にした後、少なくとも5000ボル
トの電流を印加してフィラメントを広げてから混合する
ものである。しかし、この特許は混合したヤーンにサイ
ズ剤を噴霧し、浴を通過させることができることは開示
していない。
米国特許第4,539,249号は、熱可塑性繊維と炭素繊維
とを配合してヤーンとし、布帛に製織し、加圧下に加熱
してラミネートを形成することができることを開示して
いる。しかし、繊維に被覆を施すことは開示していな
い。
1981年2月の米国Research Disclosure 20239は、ガ
ラスもしくは炭素繊維と熱可塑性繊維とから得た織布を
使用して強化複合材料を製造しうることを述べている。
しかし、この開示は、炭素繊維と熱可塑性繊維との混合
トウを得る方法を明らかにしておらず、またトウに被覆
を施すことについても開示していない。
欧州特許公開公報第033,244号は、強化用繊維で強化
した材料の製造方法を開示している。1態様において、
スプールから熱可塑性繊維と炭素繊維を、繊維を互いに
整列させる装置に送り、熱可塑性材料が軟化して繊維を
互いに付着させる温度に加熱して、繊維トウを形成す
る。場合により、この装置を出た繊維を、押出プレスま
たは溶融熱可塑性材料の浴を通して引き出すことによ
り、繊維に熱可塑性材料を被覆してもよい。この公報は
熱可塑性材料を溶媒を使用せずに繊維に直接被覆するこ
とを教えているが、被覆材料の塗布量の限度については
開示がない。このような溶融被覆した繊維ヤーンは溶液
被ヤーンに比べて剛い。また、この公報は、繊維を噴霧
処理した後、浴を通過させることについては全く開示が
ない。
NASA Tech Brief,1982年秋季号に掲載された「強化複
合材の無溶媒製造」と題する論文には、熱可塑性繊維と
強化用繊維とを緊密に混合し、次いで熱および圧力を繊
維に加えることにより製造したと説明している複合材を
開示している。しかし、繊維トウの製造方法はもとよ
り、トウへの被覆処理についても開示していない。
西独特許第2,204,119号は熱可塑性材料を含有するヤ
ーン束の製造方法を開示しているとされている。この特
許では、熱可塑性ストランドとボロン繊維のような「構
造形成」ストランドとを配合し、ついで加熱して熱可塑
性ストランドを溶融している。熱可塑性ストランドの溶
融により、構造形成ストランドが一体に結合される。こ
の特許は、繊維の混合に使用した方法をはっきり説明し
ておらず、また混合した繊維に被覆を施すことも開示し
ていない。
米国特許第4,226,079号は、バルクヤーンを製造する
ために2種類の異なる繊維を配合することを開示してい
る。繊維はジェット混合帯域で絡み合わせる。しかし、
この特許に開示された繊維はポリエステルおよびポリア
ミドであり、繊維への被覆処理はされていない。
米国特許第3,175,351号は連続フィラメントヤーンを
バルク化する方法を開示している。また、この特許は、
組成の異なるヤーンを配合しうることを開示しており、
ヤーンは実質的に平行な関係にあると述べている。しか
し、開示された繊維は強化用繊維を含んでおらず、被覆
も施されない。
米国特許第4,479,999号は、黒鉛もしくは炭素繊維を
包含する不融性繊維と本質的に熱可塑性の可融性繊維と
からなる改良された織布を開示している。この米国特許
によると、可融性繊維と不融性繊維とを製織した織布
を、可融性繊維の融点より高温に加熱して一体に熱結合
させる。しかし、この米国特許は、線状に混合した繊維
トウ製品の製造を開示しておらず、またこのような製品
が複合製品の製造に有用であることも開示していない。
この米国特許には、ガスジェット混合手段を用いた上記
トウ材料の製造および繊維への被覆処理についても開示
がない。
米国特許第4,457,345号は、紡織繊維と炭素繊維との
混合物から得られたヤーンを開示している。紡織繊維と
炭素繊維の両方を細断してから混合してヤーンを形成す
る。この特許は、連続熱可塑性繊維と連続炭素繊維とを
用いた非収縮性ハイブリッドヤーンや、繊維が互いに実
質的に平行な被覆ハイブリッドヤーンの形成については
何も開示していない。
特開昭51−10871号公報は、熱可塑性繊維と強化用材
料との混合物からフェルト様シートを製造するための、
ガラス繊維などの繊維状強化用材料を含有する強化プラ
スチックを開示している。長さ1インチ以下に細断した
強化用繊維を熱可塑性繊維と混合し、ウェブまたはフェ
ルト状のシートにする。細断繊維(チョップドファイバ
ー)を使用しているので、この公開公報のフェルト様シ
ートでは熱可塑性繊維と強化用繊維とがランダムに分布
し、互いに実質的に平行な分布状態とはならないであろ
う。
特公昭48−3536号公報では、繊維と同方向に高速で流
れるガスを使用して繊維を振動させてから、繊維に樹脂
を噴霧している。この特許は、ヤーンに樹脂を噴霧して
から繊維を浴に通すことはもとより、強化用繊維と熱可
塑性繊維とが実質的に平行に配列したトウを形成するこ
とも開示していない。
米国特許第3,873,389号では、炭素繊維トウ中の炭素
繊維を、炭素繊維の進行方向とは逆方向に流れる空気を
使用して広げている。繊維を広げた後、樹脂を入れた浴
またはタンクに炭素繊維を通してこれに樹脂を含浸さ
せ、テープを形成する。しかし、この特許には、連続炭
素繊維と熱可塑性繊維とを混合すること、混合したヤー
ンに被覆材料を噴霧すること、あるいは繊維が実質的に
平行なトウを形成することについては開示がない。
米国特許第3,380,131号は、トウを構成しているポリ
エステルフィラメントの混合を、偏向面を使用して行
う、引き出されたトウの製造方法および装置を開示して
いる。この偏向面は、側面が傾斜している自由回転ロー
ルからなる。フィラメントが偏向面の側面に接触する
と、この側面が内向きに傾斜しているため、フィラメン
トは一緒になり、混合されることになる。しかし、この
特許は強化用繊維を熱可塑性繊維と混合すると、ヤーン
に噴霧すること、あるいは被覆したヤーンを浴に通すこ
とは開示していない。
米国特許第4,084,399号では、炭素繊維とナイロンと
を一緒に加熱することによりガットを製造している。米
国特許第3,073,005号には、ガラス繊維含有複合材料の
製造方法が開示されている。米国特許第3,436,797号
は、ポリマー繊維を配合して不織ウェブを形成する方法
を開示している。しかし、これらの米国特許はいずれ
も、強化用繊維と熱可塑性繊維とを混合して繊維が互い
に実質的に平行方向に整列したトウを形成すること、あ
るいはトウに噴霧した後、トウを浴に通すことにより被
覆を施すことは開示していない。
[発明が解決しようとする課題] 従来の繊維トウに伴う問題の一つは、これを巻型など
のモールドに適用し、本質的に無張力状態で硬化させる
時に起こる。このような状況下では、硬化したマトリッ
クスに歪みによる波打ち現象がしばしば認められ、その
ため望ましくない強度特性を低下が起こる。
従来技術の別の問題点は、複合ヤーンを布帛に製織す
るか、モールドに適用する前に、ヤーンがほどけてしま
う傾向があることである。
従来技術のさらに別の問題点は、強化用繊維を含有す
るテープおよび布帛プレプレグを複合製品、特に複雑な
形状の部分を持つ製品に成形することが一般な困難なこ
とである。
よって、本発明の目的は、可撓性でドレープ性があ
り、単純形状および複雑形状のいずれも部分についても
強化用繊維複合製品を形成するのに有用な繊維状ブレン
ドを製造することである。
本発明の別の目的は、繊維複合製品に成形することが
できる布帛などの材料を製造することである。
本発明のさらに別の目的は、製織前あるいは複合製品
への成形前にほどけてしまわない非収縮性の連続強化用
繊維含有ヤーンを製造することである。
本発明のさらに別の目的は、モールドに適用した後、
硬化により歪みが起こらず、全体を通して均一な特性を
持った硬化製品が得られる強化用繊維含有トウまたはヤ
ーンを製造することである。
上記およびその他の目的は、本発明の方法を実施する
ことにより達成される。
[課題を解決するための手段] 基本的には、本発明の方法は、強化用繊維と熱可塑性
ポリマー繊維とを配合して連続トウを形成し、次いでこ
のトウに均一被覆を施して非収縮性トウを製造するもの
である。得られた非収縮性トウは、次いで各種の構造用
複合材料の製造あるいは成形に使用することができる。
本明細書において、「非収縮性トウ(またはヤーン)」
とは、複合製品を製造するために加熱した時に、認めう
るほどの収縮を示さないか、無視できる程度のわずかな
収縮しか示さないトウを意味する。
本発明により製造した繊維ブレンドは、可撓性で取扱
適性がよく、良好なドレープ性を有しているので、複雑
形状の製品の成形にも使用することができる。また、上
記2種類の繊維を混合する際に、適当な熱および圧力を
加えると、強化用繊維を熱可塑性材料で完全に濡らすこ
とができる。繊維ブレンド中で熱可塑性繊維と強化用繊
維とが実質的に均一に分布し、また、被覆材料により熱
可塑性マトリックスと強化繊維とのより良好な適合性が
得られるため、上記の高度の濡れは十分に得られる。
本発明の生成物は、最終製品に小さな曲率半径が必要
な使用目的の用途に特に有用である。例えば、従来のテ
ープを使用すると、90゜曲げ部を持った製品を製造する
ことは、曲げ線に沿ってテープに亀裂(クラック)ある
いは変形(歪み)が発生するために多くの場合不可能で
あった。しかし、本発明の方法は、0.002インチ(0.05m
m)といった小さな曲率半径で使用することができる。
[作用] 以下、本発明をより詳しく説明する。
A.熱可塑性繊維 本発明の実施に使用することができる熱可塑性ポリマ
ーには、繊維に紡糸することができる実質的にすべての
種類の熱可塑性ポリマーが含まれる。そのような熱可塑
性ポリマーの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエステル、各種ポリアミド類、ポリイミド、ポ
リアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリアセター
ル、ポリスルホン(例、ポリエーテルスルホン)、ポリ
エーテルエーテルケトン、ポリブチレンテレフタレート
などが挙げられる。繊維に紡糸可能な実質的にあらゆる
分子量のポリマーが使用できるが、比較的高分子量の熱
可塑性ポリマーを使用することが好ましい。このポリマ
ーの融点は、室温より少なくとも50゜F(28℃)、好ま
しくは少なくとも200゜F(111℃)高くなければならな
い。すなわち、熱可塑性ポリマーの融点は一般に50℃以
上である。融点が高いと、使用前に紡糸繊維が粘着ある
いは固着するといった不都合が確実に避けられる。1成
分ポリマー系以外に、各種熱可塑性ポリマーの混合物も
使用でき、特に特定の組合わせの特性が望ましい場合に
有利である。
本発明で使用する熱可塑性ポリマーとして特に重要な
のは、液晶ポリマー(LCPと略記)類である。液晶ポリ
マーの例には、下記論文に記載されている全芳香族ポリ
エステル樹脂がある:(a)「ヒドロキシ安息香酸のポ
リエステル」Russell Gilkey et al,J.of Applied Poly
mer Sci.,Vol.II,pp.198−202(1959),(b)「ポリ
アリレート(芳香族ジカルボン酸およびビスフェノール
からのポリエステル)」G.Bier,Polymer,Vol.15,pp.527
−535(1974年8月),(c)「芳香族ポリエステルプ
ラスチックス」S.G.Cottis,Modern Plastics,pp.62−63
(1975年7月)および(d)「ポリ(p−オキシベンゾ
イル系):被覆用のホモポリマー:圧縮成形および射出
成形用のコポリマー」Roger S.Strom et al,Coatings P
last,Preprint,Vol.34,No.1,pp.194−197(1974年4
月)。下記の米国特許も参照できる:第3,039,994;3,16
9,121;3,321,437;3,553,167;3,637,595;3,651,014;3,72
3,388;3,759,870;3,767,621;3,778,410;3,787,370;3,79
0,528;3,829,406;3,890,256および3,975,487号。
他のポリエステルも、例えば、次の文献に開示されて
いる:(a)「自己強化熱可塑性ポリエステルX7G−
A」W.J.Jackson,Jr.et al,米国プラスチックス工業
会、強化プラスチックス/複合材料部会、第30会年次技
術会議(1975),Section 17−D,pp.l−4;(b)ベルギ
ー国特許第828,935および828,936号;(c)オランダ国
特許第7505551号;(d)西独国特許第2520819,252082
0,2722120,2834535,2834536および2834537号;(e)特
開昭50−43223号、52−132116号、53−17692号、および
53−21293号;(f)米国特許第3,991,013;3,991,014;
4,057,597;4,066,620;4,067,852;4,075,262;4,083,829;
4,093,595;4,112,212;4,118,372;4,130,545;4,130,702;
4,146,702;4,153,779;4,156,070;4,159,365;4,160,755;
4,161,470;4,169,933;4,181,792;4,183,895;4,184,996;
4,188,476;4,191,681;4,201,856;4,219,461;4,224,433;
4,226,970;4,230,817;4,232,143;4,232;144;4,238,598;
4,238,599;4,238,600;4,239,913;4,242,496;4,245,082;
4,245,804;4,247,514;4,256,624;4,265,802;4,267,289;
4,269,965;4,279,803;4,299,758;4,330,457;4,460,735;
および4,479,999号。
好ましいポリエステルおよびコポリエステルは、下記
一般式で示される反復基を有する構造単位から本質的に
なるものである。
(I) O−R1−Oおよび (II) OC−R2−COおよび/または (III) O−R3−CO ここで、単位IおよびIIが存在する場合、これは実質
的に等モル量で存在し、R1、R2およびR3は、(1)環系
の2個の連鎖伸長結合が、同じ環に結合している場合は
互いに、1,3−または1,4−位置(1,4−配置が好まし
い)にあり、異なる環に結合している場合には、好まし
くは平行かつ逆向きの位置にある、単環もしくは縮合6
員環からなる芳香族炭素環系、および(2)各環が化学
結合(単結合)またはtrans−ビニレン基により結合さ
れており、各環の連鎖伸長結合が1,3−または1,4−位置
(1,4−配置が好ましい)にある、多環式の6員環芳香
族炭素環系よりなる群から選ばれた基である。さらに、
R2は、 であってもよく、ここでAはlもしくは2個の二環式連
鎖内原子を含有する2価基を意味する。また、R3は、 であってもよく、ただしこの基の脂肪族部分がカルボニ
ル基の方に結合する。
上記(1)の群の好ましい基は、フェニレンおよびナ
フチレン基である。上記(2)の群の好ましい基は2環
系の基である。これらの具体例を次に示す。(1)は、 であり、(2)は、 である。
上記の環系は、後述するようにR2を除いて、例えば、
クロロ、ブロモ、フルオロ、または低級アルキル(炭素
数1〜4)などの1もしくは2以上の置換基を1もしく
は2以上の環上に含有するものも包含する。R2芳香族環
系は、1種類のみの単位Iと1種類のみの単位IIとを使
用する場合(すなわち、ホモポリマーを形成する場合)
には、配向繊維を確実に得ることができるように非置換
であるのが好ましい。コポリマーの場合にも、R2芳香族
環系は、熱もしくは加水分解不安定性および/またはR2
環置換コポリマーのコストの面から非置換であることが
好ましい。
単位I、IIおよびIIIの合計量に基づいて25モル%ま
で、好ましくは5モル%までが、ポリマーの異方性メル
ト形成能を妨害せず、上記に該当しない他の芳香族ポリ
マー形成性単位(すなわち、連鎖伸長官能基が芳香環に
結合している単位)である(コ)ポリエステルも、上記
熱可塑性ポリエステルに包含される。このような他の単
位の例を次に示すが、これらに限定されるものではな
い。
上述した(コ)ポリエステルは、実質的に等モル量の
単位IおよびIIからなるものでも、単位IIIからなるも
のでも、あるいは単位I、IIおよびIIIの組合わせから
なるものでもよく、もちろん同じ単位(I、IIおよび/
またはIII)を2種以上ポリマー中に存在させてもよ
い。
本発明で使用する好ましい(コ)ポリエステルは、本
質的に単位IおよびIIからなる。かかるポリマーにあっ
ては、R1が1,4−フェニレン、クロロ−、ジクロロ−、
ブロモ−、ジブロモ−、メチル−、ジメチル−およびフ
ルオロ−1,4−フェニレン、4,4′−ビフェニレンおよび
3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ビフェニレンより
なる群から選ばれたものであり、R2がtrans−1,4−シク
ロヘキシレン、trans−2,5−ジメチル−1,4−シクロヘ
キシレン、trans−ビニレンビス(1,4−フェニレン)、
4,4′−ビフェニレン、2,6−ナフチレン、および1,4−
フェニレンよりなる群から選ばれたものであり、単位I
またはIIを2種以上存在させたポリマーが好ましい。こ
のような(コ)ポリエステルのうち、特性およびコスト
の点で下記の2種類が特に好ましい。第一の種類のポリ
マーは、本質的に下記3種類の反復単位: からなる。上記式中、Xはクロロ、ブロモ、フルオロお
よびメチル基よりなる群から選ばれ、nは1または2で
あり、Yは4,4′−ビフェニレンおよび2,6−ナフチレン
よりなる群から選ばれ、 の単位数の比は4:1〜1:4の範囲内である。第二の種類
は、本質的に下記3種類の反復単位: からなるポリマーである。上記式中、Zは4,4′−ビフ
ェニレン、2,6−ナフチレンおよび1,4−フェニレンより
なる群から選ばれ、 の単位数の比は4:1〜3:2の範囲内である。どちらの種類
のポリマーについても、上述したように、25モル%まで
の前記以外の単位をポリマー中に存在させることができ
る。
有用なジカルボン酸には次に列挙したものが含まれ
る:テレフタル酸、4,4′−ビ安息香酸、4,4′−オキシ
ジ安息香酸、4,4′−チオジ安息香酸、4−カルボキシ
フェノキシ酢酸、4,4′−trans−スチルベンジカルボン
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、エチレンオキシ−
4,4′−ジ安息香酸、イソフタル酸、以上のジカルボン
酸のハロゲンおよびメチル置換誘導体、1,4−trans−シ
クロヘキサンジカルボン酸、2,5−ジメチル−1,4−tran
s−シクロヘキサンジカルボン酸など。
フェノールカルボン酸の例としては、6−ヒドロキシ
−2−ナフトエ酸、4−ヒドロキシ−4′−カルボキシ
アゾベンゼン、フェルラ酸、4−ヒドロキシ安息香酸、
4−(4′−ヒドロキシフェノキシ)安息香酸および4
−ヒドロキシ桂皮酸、ならびにこれらの化合物のアルキ
ル、アルコキシおよびハロゲン置換誘導体が挙げられ
る。これらに制限されるものではない。
単位IIIのみを含有する(コ)ポリエステルのうち、
本質的に下記反復単位: からなるポリマーが好ましい。
このような(コ)ポリエステルは、2価フェノールの
誘導体と、芳香族−脂肪族、芳香族および環状脂肪族ジ
カルボン酸またはその誘導体との溶融重縮合により製造
することが好ましい。好都合な製造方法は、2価フェノ
ールのジ酢酸エステルとジカルボン酸との溶融重縮合で
ある。あるいは、ポリエステルおよびコポリエステルの
製造において、フェノールカルボン酸またはその誘導体
を共反応成分として使用することもできる。
好ましくはそのジ酢酸エステル誘導体の形態で使用す
る、有用な2価フェノールの例には、ヒドロキノン、ク
ロロヒドロキノン、ブロモヒドロキノン、メチルヒドロ
キノン、ジメチルヒドロキノン、ジクロロヒドロキノ
ン、ジブロモヒドロキノン、4,4′−オキシジフェノー
ル、4,4′−イソプロピリデンジフェノール、4,4′−チ
オジフェノール、4,4′−ビフェノール、3,5,3′,5′−
テトラメチル−4,4′−ビスフェノール、3,5,3′,5′−
テトラクロロ−4,4′−ビスフェノール、2,6−ジヒドロ
キシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、およ
び4,4′−メチレンジフェノールなどが挙げられる。
また、米国特許第4,112,212;4,130,702および4,160,7
55号に記載されているように、アルカリ金属水酸化物お
よび遊離基開始剤を使用してメチルアクリルオキシ安息
香酸を重合させることにより異方性ポリマーを製造する
こともできる。
有用なフェノールカルボン酸誘導体としては、p−ア
セトキシ安息香酸およびp−アセトキシ桂皮酸などが挙
げられる。
各種ポリエステルおよびコポリエステルの例を次に例
示するが、これらに限定されるものではないことは当然
である:ポリ(メチル−1,4−フェニレン2,5−ジメチル
−trans−ヘキサヒドロテレフタレート)、コポリ(メ
チル−1,4−フェニレンtrans−ヘキサヒドロテレフタレ
ート/テレフタレート)(8/2)、コポリ(クロロ−1,4
−フェニレンtrana−ヘキサヒドロテレフタレート/イ
ソフタレート)(9/1)および(8/2)、コポリ(エチル
−1,4−フェニレンテレフタレート/2,6−ナフタレー
ト)(7/3)、コポリ(tert−ブチル−1,4−フェニレン
/3,3,′5,5′−テトラメチル−4,4′−ビフェニレンテ
レフタレート)(7/3)、およびコポリ(クロロ−1,4−
フェニレン/3,3′,5,5′−テトラクロロ−4,4′−ビフ
ェニレンテレフタレート)(7/3)。
本発明に使用するのに適した全芳香族ポリエステルお
よびポリ(エステル−アミド)始めとする液晶ポリマー
は、多様なエステル形成法を利用して、縮合により必要
な反復部分を形成する官能基を有している有機モノマー
化合物を反応させることによって製造することができ
る。例えば、このような有機モノマー化合物の官能基
は、カルボン酸基、ヒドロキシル基、エステル基、アク
リロキシ基、酸ハロゲン化物、アミン基などでよい。
有機モノマー化合物の反応は、溶融アシドリシス法に
より熱交換流体(反応媒質)を存在させずに行うことが
できる。この場合には、まずモノマー反応成分を一緒に
加熱して反応成分の融液を形成することにより反応を実
施できる。反応を続けていくと、生成ポリマー粒子が液
中に懸濁してくる。縮合の最終段階で揮発性副生物
(例、酢酸または水)の除去を促進するために真空を適
用してもよい。
米国特許第4,083,829号には、本発明で使用するのに
好適な全芳香族ポリエステルの製造に利用しうるスラリ
ー重合法が記載されている。この方法によれば、固体生
成物は熱交換媒質中に懸濁した状態で得られる。この米
国特許は全芳香族ポリエステルの製造のみを対象として
いるが、この方法はポリ(エステル−アミド)の製造に
も利用できる。
溶融アシドリス法および米国特許第4,083,829号のス
ラリー重合法のいずれを採用するにしても、全芳香族ポ
リエステルの製造原料となる有機モノマー反応成分は、
このモノマーの未保護のヒドロキシル基をエステル化し
た変性形態で反応に供する(すなわち、低級アシルエス
テルとして反応に供する)ことができる。低級アシル基
は好ましくは炭素数約2〜4のものである。好ましく
は、有機モノマー反応成分の酢酸エステル誘導体を反応
に供する。ポリ(エステル−アミド)を製造する場合に
は、反応成分のアミン基を低級アシルアミドとして反応
に供することができる。
溶融アシリス法および米国特許第4,083,829号のスラ
リー重合法のいずれにも必要に応じて使用することので
きる触媒の代表例としては、ジアルキルスズオキシド
(例、ジブチルスズオキシド)、ジアリールスズオキシ
ド、二酸化チタン、三酸化アンチモン、アルコキシチタ
ンシリケート、チタンアルコキシド、カルボン酸のアル
カリおよびアルカリ土類金属塩(例、酢酸亜鉛)、ルイ
ス酸(例、BF3)、ハロゲン化水素(例、HCl)などのガ
ス状酸触媒などが挙げられる。触媒の使用量は、一般に
はモノマーの全重量に基づいて約0.001〜1重量%、最
も普通には約0.01〜0.2重量%である。
本発明で使用するのに適した全芳香族ポリエステルお
よびポリ(エステル−アミド)は、一般のポリエステル
溶剤には実質的に不溶性となる傾向があり、従って、溶
液加工には不向きである。ただし、これらは普通の溶融
加工法により容易に処理加工することができる。特に好
適な全芳香族ポリマーは、ペンタフルオロフェノールに
はある程度可溶である。
本発明で使用するのに好適な全芳香族ポリエステル
は、一般には約2,000〜200,000、好ましくは約10,000〜
50,000、特に好ましくは約20,000〜25,000の範囲内の重
量平均分子量を示す。本発明で使用するのに好適な全芳
香族ポリ(エステル−アミド)は、一般には約5,000〜5
0,000、好ましくは約10,000〜30,000、例えば約15,000
〜17,000の範囲内の分子量を示す。このような分子量
は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィーあるいは
ポリマーの溶液を利用しない他の標準的な分子量測定
法、例えば、圧縮成形フィルムについての赤外分光分析
による末端基定量法により決定することができる。ある
いは、ペンタフルオロフェノール溶液に対し光散乱法を
使用して分子量を求めることもできる。
全芳香族ポリエステルおよびポリ(エステル−アミ
ド)はまた、ペンタフルオロフェノール中に0.1重量%
濃度で溶解して60℃で測定して、少なくとも約2.0dl/
g、例えば約2.0〜10.0dl/gの対数粘度数(IV)を一般に
示す。
本発明の目的にとって、ポリマー成分のポリマー主鎖
に含まれる芳香環は、芳香環に結合した水素原子の少な
くとも一部が置換したものも包含する。このような置換
基としては、炭素数4以下のアルキル基、炭素数4以下
のアルコキシ基、ハロゲン、ならびにフェニルおよび置
換フェニルのような別の芳香環が挙げられる。好ましい
ハロゲンには、フッ素、塩素および臭素が含まれる。臭
素原子は高温では有機化合物から遊離する傾向がある
が、芳香環上の臭素は脂肪族鎖上のものより安定である
ので、芳香環上の可能な置換基として含めるのに不都合
はない。
本発明に特に有用な熱可塑性繊維は、束(バンドル)
の断面積が強化用繊維トウの断面積の約2倍から約1/2
までの範囲内のトウの状態とした連続フィラメントであ
る。個々の各熱可塑性フィラメントの繊度は約1〜50デ
ニールの範囲内であり、繊維本数(count)は単フィラ
メントのデニール数に応じて変動する(フィラメントの
デニール数が小さいほど、本数を多くする必要があ
る)。しかし、一般には約10〜150,000本、好ましくは
約100〜10,000本のフィラメントを使用する。繊維の引
張弾性率は、約50,000〜500,000psiの範囲内が好まし
い。熱可塑性繊維は、融点が室温より約50゜F(28℃)
以上、好ましくは約200゜F(111℃)以上高い必要があ
る。熱可塑性繊維が本発明において有用であるために
は、もちろん約1000゜F(538℃)以下、好ましくは約80
0゜F(427℃)以下の温度で融解・溶融する必要があ
る。
B.強化用繊維 本発明に有用な強化用繊維は、一般には金属、セラミ
ック、非晶質、または多結晶質強化用繊維もしくはフィ
ラメントなどの非熱可塑性繊維である。この種の繊維の
一般的な例は、炭素繊維、ガラス繊維、ホウ素および窒
化ホウ素繊維、セラミック繊維(炭化ケイ素、窒化ケイ
素およびアルミナなど)、アラミド、秩序化ポリマーな
どである。
望ましくはないが、強化用繊維は熱可塑性繊維であっ
てもよい。熱可塑性繊維を強化用繊維として使用する場
合には、これは、上記Aのもう一方の熱可塑性繊維(こ
れは溶融して複合材料のマトリックスとなる)より融点
が高く、かつ溶剤溶解性が異なるものでなければならな
い。
本発明で有用な炭素繊維は、多様な方法で製造するこ
とができる。従来の炭素繊維製造方法の実質的に全ての
方法で得たものを本発明に使用することができる。
炭素繊維の製造は以前より当該技術分野では周知であ
った。基本的には、炭素繊維を製造方法は使用する原料
により区別される2種類の方法に大別される。一つの方
法は天然もしくは合成繊維を原料とし、これを次いで炭
化する。もう一つの方法は、石油ピッチもしくはコール
タールピッチを原料として使用する。
ピッチを使用する特許文献の代表例は、米国特許第4,
317,809号であるので、この米国特許およびこれに対す
る引用例を参照されたい。一般に、ピッチ法による炭素
繊維の製造方法にあっては、ピッチをまず高圧で、次に
大気圧でスパージを併用して加熱することによってメソ
フェーズピッチを生成させる。この工程の後、ピッチを
繊維化し、熱硬化させ、炭化する。
本発明に有用な黒鉛もしくは炭素繊維を形成すること
ができる繊維としては、ポリマー前駆物質が例えばセル
ロース、アクリル誘導体、および特にポリアクリロニト
リルである繊維材料が挙げられる。具体的には、このポ
リアクリロニトリルポリマーは、約85モル%以上のアク
リロニトリル単位を含有し、スチレン、メチルアクリレ
ート、メチルメタクリレート、酢酸ビニル、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、ビニルピリジンなどの、アクリロ
ニトリルと共重合可能なモノビニル化合物を約15モル%
以下含有していてもよい。他の共重合可能なモノマーと
しては、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、アル
キルアクリレートおよびメタクリレート類、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン
などが挙げられる。
本発明に有用な炭素繊維前駆物質の炭化には多くの方
法を利用できる。一般に炭化は、約200〜400℃の範囲内
での第一加熱工程と、その後の非酸化性雰囲気中で行わ
れる約800〜3000℃の範囲内の温度での第二加熱工程と
を包含する。これらの加熱工程の例については、米国特
許第4,197,282;4,079,122;および4,131,644号を参照さ
れたい。
本発明で使用しうるガラス繊維は、工業的に製造およ
び市販されている。底部に多数の非常に微細な孔を設け
た白金容器に入れた溶融ガラス原料から繊維を引出す。
すなわち、容器底部の孔から溶融ガラスを高速で引出
し、極細直径に微細化されたガラスを得る。ガラス繊維
を白金容器から引出した直後に、通常「ブラッシング」
と呼ばれるサイズ剤による予備処理を行う。このサイズ
剤は、マトリックスとして使用する熱可塑性繊維とのガ
ラスヤーンの最終的な適合性を高める作用をする。本発
明に有用なガラス繊維は、未ストランド化フィラメン
ト、ストランド化ガラスフィラメント、ツイストレスロ
ービング(twistless roving)を包含するストランド化
ガラスフィラメントの不撚繊維束などの形態の連続ガラ
ス繊維であり、これらすべてを本明細書ではガラス繊維
と言う。
サイズ剤を使用することも本発明の範囲内であり、本
発明の実施において好適に使用できるサイズ剤として
は、ガラス繊維の処理に慣用されているものである。か
かるサイズ剤組成物は、必須成分として、有機ケイ素化
合物もしくはウェルナー錯体化合物などのガラス繊維定
着剤を含有する。
好ましい定着剤は、γ−アミノプロピルトリエキシシ
ラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピル
トリエトキシシランなどのアミノシラン類である。ただ
し、任意の有機シラン化合物ならびに相当するシラノー
ル化合物およびポリシロキサンも利用することができ
る。本発明の実施において使用しうる他の適当な定着剤
の代表例は、有機シリコーン類、その加水分解生成物お
よび重合生成物(ポリシロキサン)である。
上述した有機ケイ素化合物の代わりに、核の3価クロ
ム原子にカルボキシレート基が配位したウェルナー錯体
化合物も利用できる。この化合物において、配位子のカ
ルボキシラト基はアミノ基またはエポキシ基を含有して
いてもよい。好適なウェルナー錯体化合物としては、ス
テアラトクロム酸塩化物、メタクリラトクロム酸塩化
物、アミノプロピラトクロム酸塩化物、グリシンクロム
酸錯体、およびグリセラトクロム酸塩化物が挙げられ
る。
一般に、本発明の複合熱可塑性製品の製造時における
処理条件に大きな劣化を伴わずに耐えることのできるサ
イズ剤で処理された、任意の市販ガラス繊維を本発明に
使用することができる。繊維を広げる作業がより容易と
なるように、最小限のサイズ剤が付着したガラス繊維を
使用することが好ましい。ガラス繊維表面のサイズ剤の
存在は、この繊維から製造した複合製品の特性には一般
に影響を及ぼさない。例えば、本発明においてポリアセ
タール、ナイロンおよびポリエステル繊維に対してOCF
からのサイズ剤処理ガラス繊維を容易に使用することが
できる。
本発明に有用なセラミック繊維としては、炭化ケイ素
繊維(超微細β−SiCからなる)、窒素ケイ素繊維(Si3
N4)およびアルミナ(Al2O3)が挙げられる。
炭化ケイ素繊維としは、必要な強度を有する任意の炭
化ケイ素系使用できるが、平均フィラメント直径が50μ
mまでのマルチフィラメント炭化ケイ素ヤーンが好まし
く、特に平均フィラメント直径5〜15μmのヤーンが好
ましい。炭化ケイ素モノフィラメントを使用する場合に
は、直径約140μmの代表的な炭化ケイ素モノフィラメ
ントが、米国マサチューセッツ州ローウェルのAVCOシス
テムズ・ディビジョンから市販されている。この繊維は
3450MPaまでの平均引張強度を示し、1300℃を超える耐
熱性があり、酸化性環境中で安定である。
アルミナ繊維も以前より市販されている。これは、そ
の強度および弾性率が特に高温で優れているため金属マ
トリックス複合材料用に特に有利なものとされてきた。
アルミナ繊維は、大直径(>350μm)の単結晶ロッド
とアルミナウイスカーとの基本的な2種類のものがあっ
た。ウイスカーの取扱および加工の問題と、単結晶繊維
の非常な高コストの問題とにより、複合材料にアルミナ
繊維を使用する試みはあまり熱心にはなされてこなかっ
た。しかし、高品質アルミナヤーンの出現と共に状況が
変化し、これが低コストで生産可能であり、機械的性質
に優れていることから、複合材料への使用を本格的に考
慮することができるようになった。一般にアルミナ繊維
はデュポン社、3M社(以上、米国)および住友化学工業
により生産されている。
FP繊維と呼ばれているデュポン社のアルミナ繊維は、
1トウが210本の繊維からなる、直径20μmの円形断面
を持った連続長(長尺)ヤーンである。市販品には2種
類ある。1型は純α−アルミナであり、II型は同じであ
るが、ガラスの薄層で被覆されている。II型は当初は樹
脂マトリックス複合材料用に企図されたが、本発明によ
りどちらもセラミック複合材料に好適であることが判明
した。初期繊維強度は1380MPa(200,000psi)程度と特
に高くはないが、この強度が安定で、取扱いによる影響
を受けないため、未取扱り「プリスチン(原始)」状態
での初期強度がより高いアルミナロッドで強化した複合
材料で達成される強度とさほど違わなくなるとは注目さ
れる。
住友化学工業のアルミナ繊維もヤーンの形態で生産さ
れていが、FP繊維と全く類似なものではない。この繊維
は純アルミナではなく、実際にいくらかのSiO2が存在
し、非常に微細な構造のため、1350℃という高い公称使
用温度が可能となる。具体的な機械的性質からみて、こ
の繊維は非常に有望である。密度が低く、引張強度が高
いことから、比強度はFP繊維の2倍近くに達するが、比
弾性率はFP繊維の特性とほぼ同等である。この住友化学
の繊維は取扱適性にも優れているようである。
窒化ホウ素の既知の特性、例えば、著しく高い耐熱性
(酸化性雰囲気中で1800゜F=982℃、還元性雰囲気中で
は5000゜F=2760℃)、絶縁耐力(950V/mil)、広い温
度範囲について高い表面および体積抵抗率および低い誘
電正接といった特性から、これは高温用の強化用繊維と
して非常に有望と考えられる材料である。この繊維の直
径は広範囲にわたるが、好ましいものは直径約10μmの
ものであり、直径約30μmまでの繊維が使用できる。連
続窒素ホウ素繊維(窒化ホウ素含有量99%以上)が、カ
ーボランダム社より市販されている。
本発明で特に有用な強化用繊維は、繊維束(トウ)の
デニール数が約100〜100,000の範囲内、フィラメント本
数が約100〜300,000のもの、好ましくはトウデニール数
が約1000〜16,000、フィラメント本数が約3,000〜24,00
0のものである。この繊維はまた少なくとも約100,000ps
iの引張強度および約10〜120×106psiの引張弾性率を示
すものがよい。
C.配合繊維 本発明にあっては、連続強化用繊維と連続熱可塑性繊
維とを任意の適宜の手段で配合して、1本のトウを形成
する。例えば、強化用繊維と熱可塑性繊維とをそれぞれ
スプールから引き出して組合わせ、1本のヤーンを形成
する。このヤーン内で各繊維が実質的に平行に分布(配
列)していることが好ましい。場合により、このような
ヤーンの中の繊維を、空気ジェット(エアジェット)な
どの適宜の手段で混合、すななち混ざり合わせる(inte
rmix)こともできる。好ましくは、例えば、炭素繊維ト
ウと熱可塑性繊維トウとを別々に、まずコームおよび/
またはエアジェットなどにより広げ(拡幅し)、次いで
広げた両繊維のトウを1または2以上のロールまたは棒
(バーもしくはロッド)および/またはエアジェットな
どの空気流混合手段により混合することにより、繊維を
配合および混合する。各トウの拡幅およびその混合は、
後で添付図面を参照してより詳しく説明する。
混合する2種類の繊維の重量比は広範囲にわたる。た
だし、満足すべき複合材料を得るためには、強化用繊維
の完全な濡れが得られるのに十分な量の熱可塑性ポリマ
ー繊維を使用する必要がある。一般に、体積で約30%以
上の熱可塑性ポリマー繊維を使用することができる。熱
可塑性ポリマー繊維の使用量の上限は、要求される強度
特性に応じて異なる。一般に、強化用繊維の配合量が約
10体積%未満になると、得られた複合製品は、強化用繊
維の含有量がより高い複合製品に比べて、強度および剛
性特性が不十分となる。両繊維を配合したトウに、好ま
しくは体積で20〜60%、特に好ましくは約50〜60%の強
化用繊維を存在させる。
配合したトウは、上述した2種類以上の強化用繊維
(例、ガラス繊維と炭素繊維)を含有していてもよいこ
とはもちろん理解されよう。ただし、2種類以上の強化
用繊維を使用した場合でも、強化用繊維の合計の最大配
合量は、上述した強化用繊維配合量の上限を超えてはな
らない。
D.混合繊維の被覆 強化用繊維と熱可塑性繊維とを組合せてトウを形成し
た後、このトウに均一被覆を施す。使用する被覆は、ト
ウの中の熱可塑性繊維およびヤーンを硬化させた場合に
生成する熱可塑性マトリックスと適合性があるものであ
り、高温安定性を有するものである。最大の適合性を得
るためには、本発明の熱可塑性繊維の製造原料として上
述したポリマー材料と同じまたは類似の熱可塑性材料か
ら被覆材料を構成することが好ましい。実質的に任意の
分子量を熱可塑性ポリマーを使用することができるが、
好適な被覆材料を得るには、ポリマーを溶剤可溶性にす
るため、上記ポリマーよりいくらか分子量を低くしたも
のを使用することが必要となる場合もある。
好ましい被覆材料は、ポリエチレンもしくはポリプロ
ピレンなどのポリアルキレンポリマー、ポリエステル、
ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエー
テルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケト
ンなどを包含する熱可塑性ポリマーであり、特に詳述し
た液晶ポリマーもこれに含まれる。特に好ましい被覆材
料は、ポリイミドスルホンプレポリマー(例、ポリアミ
ン酸)、ポリエーテルスルホン、およびアセチレン末端
ポリイミドである。
被覆用ポリマーの溶解に使用する溶剤は、使用する熱
可塑性繊維の融点より低い沸点を有し、これを塗布する
熱可塑性繊維を溶解ないし膨潤させないものである。使
用する溶剤の種類は、使用する熱可塑性被覆材料の性質
に応じて異なる。このような溶剤の例としては、トルエ
ン、キシレンなどの適宜の芳香族炭化水素;メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;塩化
メチレン、四塩化炭素、塩化アリル、トリクロロエチル
などの塩素化炭化水素;m−クレゾール、トリフルオロ酢
酸、o−クロロフェノール、シクロヘキサン、水、及び
ジグライムが挙げられる。場合により、使用した熱可塑
性ポリマーを溶解させるために、溶剤の加熱が必要とな
ることもある。例えば、m−クレゾールはPETポリエス
テルを溶解させるには加熱する必要がある。上記種類の
2種類以上の混合溶剤も使用できる。好ましい溶剤は塩
化メチレン、ジグライム及び水である。
F.被覆の適用 (A)噴霧: 均一被覆の適用(塗布)は2段階で行う。第一段で
は、繊維を組合せてトウにした後すぐに、繊維に被覆材
料を噴霧する。トウへの噴霧の目的は、繊維をトウの状
態に固定して、その後の処理中にばらばらに分離しない
ようにすることである。トウの噴霧には任意の適宜手段
を採用できる。トウに噴霧する被覆溶液の固形分含有量
は、この溶液の全重量に基づいて一般には約0.1〜2.0重
量%、好ましくは約0.75重量%である。一般に、噴霧に
よる被覆の付着量は、繊維と噴霧された乾燥被覆との合
計重量に基づいて約1.0〜5.0重量%の範囲内である。特
に好ましくは、この付着量は約2.0〜3.0重量%の範囲内
である。このようなサイズ剤の付着量が不十分である
と、繊維は一体に固定されたままとならず、トウの特性
に悪影響を及ぼすことがある。
噴霧により被覆を施した後、トウを加熱し(好ましく
は、加熱テープで包まれた多孔加熱手段を使用)、ポリ
マー被覆材料を溶解していた溶剤を除去する。溶剤を被
覆から十分に除去できるものである限り、任意の種類の
加熱手段を採用することができる。一般に、加熱管の温
度は、使用した溶剤の沸点付近または沸点より高いが、
熱可塑性繊維の融点よりは十分に低い温度とする。
加熱帯域の滞留時間と加熱温度とは互いに依存関係に
ある。加熱帯域が長い場合には、より高速のライン速度
を使用できる。より短くても、より高温の加熱帯域で
は、同様なライン速度を使用することができる。一般
に、長さ2.5〜3フィートの加熱管が、適当な温度の管
内を30m/minまでのライン速度でトウを通過させるのに
十分な長さである。管の長さが約3フィートの場合、滞
留時間は通常は約2〜10秒の範囲内となろう。
(B)浴の通過: 均一被覆の適用の第2段では、得られたハイブリッド
ヤーンの寸法安定性がポリマーマトリックスの生成時に
も確実に保持されるように、トウを浴に通す。この浴は
二つの目的を果たす。まず、浴は、噴霧工程で付着した
過剰の被覆を洗い流すか、あるいは繊維上に不十分な量
の被覆しか噴霧されていない場合には被覆を追加するこ
とによって、繊維上の被覆の付着量を制御する。第二
に、浴はトウの外面への均一被覆を確実にする。一般
に、浴は繊維に噴霧したのと同じ被覆用ポリマーを含有
しよう。しかし、異なる被覆用ポリマーも、これが使用
した熱可塑性材料と適合性があり、上述した種類の溶剤
に溶解するものであれば、使用することができる。好ま
しくは、浴の固形分含有量は浴の全重量に基づいて約0.
1〜2.0重量%、特に好ましくは約0.25重量%に保持す
る。
トウを浴に通すと、噴霧により付着した過剰の被覆の
一部が洗い流され、あるいは繊維に噴霧された被覆量が
不十分な場合には被覆が追加され、ヤーンの被覆の最終
付着量が、トウと乾燥被覆との合計重量に基づいて約0.
2〜1.4重量%、好ましくは約0.75〜1.4重量%の範囲内
となる。
繊維のトウを噴霧処理と浴の通過の両方で処理するこ
とが必要である。トウを噴霧のみで処理した場合、トウ
の外面には一様な薄い被膜が形成されない。その結果、
噴霧処理したトウは、たとえ良好なハイブリッド化(hy
bridization)特性を有していても、製織に使用するに
は非常に困難で非常に非能率である。
一方、トウを浴に通すのみで、噴霧を行わない場合に
は、混合したトウを得ることが困難となる。トウを浴の
通過のみで処理した場合には、通常は繊維の混じり合い
が不足し、トウの内部に繊維の良好な混合物が生成する
代りに、熱可塑性繊維の層と強化用繊維の層が別々に存
在するような事態も起こりうる。その理由は、噴霧を行
わないと、繊維が浴に入るまでこれが混合状態に固定さ
れていないため、別個の熱可塑性繊維の層と強化用繊維
の層とに分離する傾向があるからである。混合されてい
ないトウも製織には利用できるが、ハイブリッド化特性
が悪くなる。従って、優れた製織特性とハイブリッド化
特性の両方を備えた混合したトウを確保するには、繊維
の混合後に、トウの噴霧処理とその後の浴の通過の両方
で処理すべきである。
また、噴霧溶液中及び浴中の被覆用ポリマーの濃度を
低く抑えることも重要である。この濃度が高すぎると、
トウに厚膜被覆すなわち多量の被覆用ポリマーが付着す
る。これが起こると、トウの成形特性が悪影響を受ける
ことがある。例えば、本発明のトウへの被覆の付着量が
多すぎると、トウの最終的な可撓性が低下し、特に複雑
な形状の製品の成形が困難となる、 浴を構成する容器の長さは、5cmといったように極め
て短くすることができる。浴中の滞留時間は通常は短
く、ライン速度にもよるが数秒間程度である。この被覆
浴から「濡れた」材料が出た後、これを1対のニップロ
ールの間隙を通して絞ることにより過剰の溶剤を除去す
る。その後、被覆から溶剤を完全に除去するため加熱す
る。被覆から溶剤を十分に除去するものである限り、任
意の種類の加熱手段を用いることができる。好ましく
は、トウを乾燥器(加熱炉)で加熱する。乾燥器は任意
の適宜設計のものでよいが、2段式の対流乾燥器からな
るものが好ましい。乾燥器が2段式のものであると、ト
ウを両段の間を数回通すことによって滞留時間を長く
し、それにより被覆溶剤の完全な蒸発を確実にすること
ができる。乾燥器の温度は加熱管の温度と同じ要因に依
存して変動する。滞留時間も同様にライン速度や乾燥器
の温度により変動するが、一般には約1〜10秒の範囲内
である。
乾燥器から強化用繊維含有トウを取り出した後、これ
をスプールに引き取って、ストランドとする。
F.図面の説明 第1図は本発明の方法の実施に使用できる装置を示す
図面である。上述した特性を備えた強化用繊維トウ1を
用意する。強化用繊維トウからの繊維を、低圧ガス流を
生じさせることのできるジェット3を通過させる。ポリ
エーテルポリエーテルケトン繊維のような個別の(indi
vidual)熱可塑性ポリマー繊維をボビンラック2に装架
し、ガス・バンディングジェット(gas banding jet)
4に直接送る。
第2図及び第3図に示したガス・バンディングジェッ
トは、個別(バラ)の連続繊維の分離状態を保存するよ
うに熱可塑性繊維トウおよび強化用繊維トウを均一に広
げるのに使用できる。バンディングジェットは、ガスボ
ックス13からなり、これに圧縮空気または他のガスが慣
用の調整可能なガス計量手段14から供給される。熱可塑
性繊維用のガスバンディングジェットへのガス流の好ま
しい圧力は約1.0〜2.5psiの範囲内である。1個または
2個以上のガス排出口15が、ガスボックス内からのガス
を、この排出口を横断して進む繊維トウに対して概ね垂
直に衝突にさせるように配置されている。好ましくは、
ガス排出口はV字型であり、その突端がガスボックスを
横断する繊維トウの進行方向を向く。
強化用繊維に衝突させるガス流の好ましき圧力は、約
0.5〜1.5psiの範囲内である。強化用繊維トウ内の各繊
維の損傷の可能性を少なくするために、低いガス圧を使
用し、好ましくは圧縮空気を使用しない。多量の低圧空
気を送給することができる任意の適当な装置を使用しう
る。低ガス圧の供給源の1例は、真空掃除機からの排気
空気流であり、掃除機は繊維トウの上か下に配置しう
る。
第2図および第3図に示したように、ガス・バンディ
ングジェットには、繊維の移動路を残してガスボックス
のカバー17(第3図)を取りつけることができるよう
に、シム(間隙調整板)16またはその他の手段を設け
る。ガスボックスカバーは、クランプ18などの適宜の固
定手段により適所に保持する。
第1図に戻ると、2種類の繊維トウをそれぞれジェッ
ト3および4で広げた後、ガスジェット、バー(ロッ
ド)あるいはロールなどの適宜の混合手段を用いて両者
を連続的に混合する。第1図では、混合手段は1対の長
手方向の段違いに配置したロールまたはロッド5であ
る。両方のロールまたはロッドを固定式または回転式に
してよく、あるいは一方を固定式、他方を回転式として
もよい。ただし、2本の回転ロールを用いることが、繊
維がロール上を通るときの摩擦による繊維の損傷が少な
くなることから好ましい。広げた強化用繊維トウからの
繊維と、広げた熱可塑性繊維トウまたはヤーンからの繊
維は、どちらもまず第一ロールの底面の同じ部位で一緒
に接触することになる。次いで、繊維は第二ロールの上
面に向かって向きを変え(偏向し)、その結果として繊
維の混合が起こる。
混合操作の変更例にあっては、2種類の繊維トウを、
比較的無張力状態でガスジェットあるいは他のガス式繊
維混合手段に同時に送給する。上述の第2図および第3
図に示したガスボックスを使用して繊維を混合すること
ができる。また、繊維をロールまたはロッドで混合した
後、さらに混合を進めるためにガスジェットに繊維を送
給することもできる。
完全な繊維の混合を得るために、混合する前に、両方
の繊維トウをその全幅にわたって均一に広げておき、ま
た両方のトウの広げた面積(幅)が同じようであること
が重要である。換言すると、熱可塑性繊維トウの強化用
繊維トウとは本質的に同じ一定の幅に広げる。両方のト
ウをほぼ同じ幅に広げないと、幅の広い方のトウの端の
部分の繊維は、2種類のトウをロールで一緒にした時
に、もう一方のトウの繊維と接触しないことになる。そ
の結果、完全な繊維の混合が起こらない。
トウをロールで混合した後、混合したトウの各繊維
は、トウ内の他の繊維と実質的に平行な関係にあり、混
合したトウ内に熱可塑性繊維と強化用繊維との実質的に
均一な分布が生じる。混合したトウ内に強化用繊維が互
いに実質的に平行に配列することが重要である。強化用
繊維が実質的に平行でないと、この繊維を複合製品の製
造に使用した場合に、力を繊維の全長に沿って一様に配
分することができないため、トウの強度特性は低下しよ
う。繊維の実質的な均一な分布により、混合トウを使用
して複合製品を製造する際に、強化用繊維の完全な濡れ
が可能となる。
さらに、トウの混合は比較的無張力状態で行うことも
重要である。いずれかの繊維トウに高張力が付与される
と、その繊維トウを広げることが困難となり、十分(最
善)の混合が起こりにくくなる。
混合したトウを、次いでスプレーガン塗布装置6を通
過させる。この被覆塗布装置は、接着性被覆剤の微細ミ
ストを噴霧して、繊維をその状態に固定する。
接着性被覆液を繊維に噴霧した後、混合したトウを、
加熱テープで覆われた有孔加熱管7に直接通して、被覆
材料を溶解していた溶剤を除去する。
混合したハイブリッドヤーン8を加熱管に通した後、
均一被覆を確保するために浴9を通過させる。トウを次
いで1対のニップロール10を通過させて、浴からの過剰
の被覆溶剤を絞り取る。このロールは好ましくはゴム製
である。ニップロールにトウを通すことにより溶剤を多
く除去するほど、トウの乾燥に必要な時間が短縮され、
プロセスがより経済的となる。混合したトウを次いで乾
燥器11に送り、残留する被覆溶剤を除去する。混合した
ハイブリッドヤーンを、供給速度と同じ速度および約50
gのライン張力ででロール12に引き取る。
第1図に示した工程は2段に分けて行うことができる
ことが理解されよう。第1段では、トウに被覆材料を噴
霧し、加熱管で加熱した後で、繊維を一旦ロールに引き
取る。第2段の処理を行うまで繊維を貯蔵しておくこと
ができる。第2段では、繊維を浴に通し、乾燥器で加熱
する。塩化メチレンなどの腐食性溶剤を使用する場合に
は、2段法を採用することが好ましい。
G.配合トウの使用法 本発明の配合繊維の使用法としては、フィラメントワ
インディング、プロトルージョン(protrusion)、一、
二、または三次元布帛への製織、またはその他の手段で
繊維を集合化した後、モールドに置き、加圧下に熱可塑
性ポリマーの流動温度に加熱して、高強度、高剛性およ
び軽量が必要な多様な使用目的に有用な複合製品を形成
することができる。例えば、本発明により得られた繊維
トウから製造した複合材料は、ロケットや宇宙船、航空
機または自動車構造部品の製造に使用できる。また、本
発明の強化用繊維含有ブレンドは、複雑な三次元形状を
必要とする使用目的に特に有用である。
前述したように、本発明の繊維トウは、実質的な折り
曲げを必要とする小さな曲率半径での本発明の製品の賦
形が望ましい用途に特に有用である。本発明のトウを用
いて強化用繊維成形品を成形する場合の唯一の制限因子
は、強化用繊維それ自体の「曲げ性」である。従って、
本発明のトウを使用して、最小曲率半径約0.002インチ
(0.05mm)といった製品を製造することが可能である。
これに対して、従来の熱可塑性テープでは、最小曲率半
径は約0.005インチ(0.13mm)であった。(しかも、そ
の場合、繊維を指向性すわなち一方向への整列性は歪め
られる)。本発明の繊維トウから形成した構造要素を加
圧下に熱可塑性繊維の融点より高温に加熱すると、熱可
塑性繊維が溶融して強化用繊維を融着させ、強化用繊維
が十分に分散した一体化した複合製品が形成される。本
発明の繊維ブレンドを使用すると、テニスのラケットフ
レーム、スカッシュ(ラケットボール)のラケットフレ
ーム、ホッケースティック、スキーストック、釣竿、ゴ
ルフクラブのシャフトなどのレクリエーションあるいは
スポーツ用品部材を製造することができる。
本発明の繊維ブレンドは、フィラメントワインディン
グ用に特に有用である。既に指摘したように、従来の繊
維テープを使用して複合製品を製造するには従来は大き
な難点があった。極めて大規模に製造される従来のテー
プは、小規模で取り扱うのが難しく、複雑形状の製品に
成形することが特に困難であった。従来技術でもフィラ
メントワインディング法を利用して好結果を得ている
が、細長い棒状体を製造しようとする場合には、この成
形法は強化用繊維と熱硬化性樹脂との組合せの使用に制
限されていた。従来の方法では、強化用繊維は、熱硬化
性被覆剤を塗布した後でモールドに巻き付けるか、ある
いは巻き付けた後で熱硬化性材料を塗布していた。その
結果、熱硬化性材料をを実際に浸透させること、および
/または密に巻かれた製品の良好な濡れを得ることが困
難であることが多かった。
本発明の方法を修正フィラメントワインディング法に
対して利用すると、強化用繊維からなる強化材に熱可塑
性ポリマーを併用して、製品の長軸に平行ではない方向
に維持ブレンドを配向させた場合に、複雑形状の製品を
製造することが可能となる。この修正フィラメントワイ
ンディング法は、本発明の配合トウを使用して始めるこ
とができる。このトウをフィラメントワインダーに直接
供給し、モールドに連続的に適用する。フィラメントワ
インダーがマンドレルまはは巻型の周囲または上下を動
くにつれて、強化用繊維/熱可塑性繊維のトウがモール
ドに直接適用され(巻付けられ)、その後、強化用繊維
トウ内の熱可塑性ポリマー繊維を直ちに溶融・融着させ
るために輻射熱ヒーターもしくはその他の適当な加熱手
段を使用して加熱する。換言すると、強化用繊維/熱可
塑性繊維のトウは、これをマンドレルに巻き付けた後直
ちに、あるいはまもなく加圧下に加熱する。熱可塑性ポ
リマーの完全な溶融および再固化が起こった後、マンド
レルを適当な溶剤を使用して溶解させるか、製品から抜
き取ることにより除去してもよく、あるいはマンドレル
が実際に製品の一部となってもよい。
あるいは、本発明の非収縮性トウは、モールドあるい
はマンドレルに適用した後直ちにトウを加熱する代わり
に、まずフィラメントワインディング法によりモールド
あるいはマンドレルに適用し、次いで別工程で加圧下に
加熱することにより複合製品を形成することもできる。
本発明により得られた繊維ブレンドの別のユニークは
用途は、通常の方法で編織布を形成することである。こ
の方法によると、本発明のトウを単独で、あるいは他の
トウもしくは繊維と配合して、織布あるいは編物(メリ
ヤス)生地の製造に使用する。本発明のハイブリッドヤ
ーンを製織あるいは編成により布帛にし、次いで硬化
(加熱)すると、得られた布帛状の複合材料は一様で規
則的な形状となる。これに対して、従来の複合材料布帛
は、不規則で平坦でなく、特有の「波状」パターンを示
す。これは、複合材料の製造に使用した布帛中の繊維も
しくはヤーンの収縮が一様でないことに原因があると考
えられる。しかし、本発明のハイブリッドヤーンは実質
的に非収縮性であって、従来の複合材料ほどには収縮が
起こらないので、複合材料が不規則で平坦でなく波状に
変形することが避けられる。本発明のハイブリッドヤー
ンでは、被覆材料が繊維を本質的に一体に固着している
ので、繊維の収縮が起こらない。
本発明のハイブリッドヤーンは、編組(braiding)に
より立体(三次元)物品とすることもできる。これは、
成形後に最終的な網状成形製品となる。
本発明の方法により製造した織布は、複合材料の賦形
(二次成形)に使用されてきた所望のモールドあるいは
その他の賦形手段に適用することもできる。このような
材料の賦形に使用されてきた従来の方法は、強化用繊維
の層を形成し、これに熱可塑性フィルムの層を積層し、
次いで別の強化用繊維の層を重ね、これらを反復すると
いったような方法であった。本発明の方法によると、こ
の両方の材料を1枚の固体織布の層の中に組合わせるこ
とができ、モールドへの適用がずっと容易になる。所望
枚数の層を重ねた後、熱可塑性ポリマーの流動点より高
温に加圧下に加熱することで実施でき、良好な機械的強
度および剛性特性を持った複合材料が得られる。強度お
よび剛性の増大は、1または2以上の方向で、すなわ
ち、強化用繊維が決定ベクトル(defininig vector)に
平行に整列している方向で達成することができる。
以下、実施例により本発明を例示する。
実施例1 トウを噴霧した後、集めてから浴に通す点を除いて第
1図に示したものと同様の工程を用いて、セラニーズ社
製のセリオン(Celion)3000炭素繊維(フィラメント本
数3000)とポリエーテルエーテルケトン(PEEK)熱可塑
性ポリマーとから、体積比でほぼ55/45の配合比の繊維
ブレンドを調製した。セリオン3000炭素繊維は、密度1.
7g/cc、引張強度34×106psi、極限伸び1.5%であった。
この炭素繊維はポリアクリロニトリル前駆物質から製造
されたものであり、Celanese Specialty Operations社
から市販されている。この炭素繊維1をクリールに装架
した。PEEKから製造された繊維は、下記構造式て示され
る反復単位を有し、 密度1.3g/cc、融点338℃、初期弾性率20〜50g、強力1.5
〜2.3g/デニール、伸び40〜100%、単フィラメントデニ
ール数(dpf)9(g/900m)であり、1トウに33本のフ
ィラメントを含む包装で入手した。PEEK繊維のトウ(33
フィラメント/トウ)3個を3個のクリール2に装架
し、約2psiの圧力で操作中のガス・バンディングジェッ
ト4を通るように送って、繊維を広げた。炭素繊維は、
約1psiの圧力の低圧空気供給源で操作中のガス・バンデ
ィングジェット3を通過するように送った。
PEEK繊維と炭素繊維とを、段違いのロール5を通過さ
せて混合した。混合後、得られた1本のトウ内の繊維は
互いに実質的に平行で、2種類の繊維が実質的に均一に
分布していた。混合した繊維にスプレーガン6で、0.75
重量%のポリ(エーテルスルホン)(PES)被覆溶液を
噴霧塗布した。噴霧したPESポリマーは、ICI社製の下記
構造式の反復単位を有するビクトレックス(Victrex)P
ES5200G(Tg約210℃)であった。
被覆溶液は塩化メチレン99.25gにPES0.75gを溶解させ
ることにより調製した。噴霧後、混合したヤーンを、長
さ2.5フィート(76cm)の50℃の加熱管7を10m/minのラ
イン速度で通過させて塩化メチレン溶剤を蒸発させた。
加熱管の滞留時間は約5秒であった。混合したハイブリ
ッドヤーン8を次いでロール(第1図に図示せず)に50
gのライン張力で引取った。
PES被覆溶液のミストは、PEEK繊維と炭素繊維との混
合状態の固定に役立つものであるが、まだ全ての繊維が
他の繊維に結合した状態には至っていない。繊維の完全
な結合は、噴霧処理したハイブリッドヤーン8を、塩化
メチレン中に溶解した0.25重量%のPES被覆溶液を入れ
た被覆浴9を通過させることにより達成された。浴に用
いたPESは、繊維に噴霧したPESと同じものであった。ヤ
ーンの外面へのPES被覆材料の均一な被覆が得られた。
ヤーンを2個のゴム製ニップロール10の間に通して絞る
ことにより、浴の溶剤の大部分を除去した。被覆したヤ
ーンを50℃の乾燥器11に通してヤーンを乾燥させた後、
ロール12に約10m/minのライン速度で引取った。
得られたハイブリッドヤーンを、試料を200℃の乾燥
器に20分間入れて収縮について試験した。収縮は全く起
こらなかった。ただし、同じ組成のハイブリッドヤーン
でも、被覆材料による噴霧もしくは被覆を施さなかった
ものは、同じ条件で7%も収縮した。被覆したハイブリ
ッドヤーンを毛羽についても試験した。毛羽は、破断し
たフィラメントおよび繊維が、セーターなどの衣服に見
られる球状の毛羽に似た球状あるいは盛り上がり部分を
ヤーン表面に形成したものである。本発明により被覆し
たヤーンの毛羽発生量は0.0089gであったのに対し、同
じ組成の未被覆のヤーンの毛羽発生量は0.0195gであっ
た。
その後、本発明のハイブリッドヤーンを製織に使用す
ると、未被覆のハイブリッドヤーンに比べて取扱いが容
易となり、被覆により未被覆ヤーンの持つ特性が悪影響
を受けることはなかった。
実施例2 炭素繊維に変えてガラス繊維を使用して実施例1を繰
り返した。使用したガラス繊維はEガラス繊維(ECG 15
0 1/0と表示されたフィラメント本数204のもの)であ
り、密度2.55g/cc、引張強度300,000psi、引張弾性率1
0.5×106psi、極限伸び2.8%であった。このガラス繊維
は、PPGインダストリーズ社とOCF社のいずれからも市販
されている。
実施例1と同様に試験したところ、収縮は起こらず、
被覆したヤーンは同じ組成の未被覆ヤーンより毛羽の発
生量が少なかった。また、同じ組成の未被覆のヤーンに
比べて製織時の取扱りは容易であり、被覆により被覆ヤ
ーンの特性に悪影響はなかった。
実施例3 Eガラス繊維の代わりにSガラス繊維を使用した点を
除いて、実施例2を繰り返した。得られたヤーンは、実
施例2のEガラス繊維から得たヤーンに比べて、航空宇
宙用途により適合したものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の好適態様におけるハイブリッドヤー
ンに被覆を施すのに使用しうる装置の略式説明図、 第2図は、本発明の方法の一部を実施するのに使用しう
るガス拡幅装置のカバーを取り外した状態の斜視図、お
よび 第3図は、上記ガス拡幅装置のカバーをつけた状態の斜
視図である。 1:強化用繊維トウ 2:熱可塑性繊維ボビンラック 3,4:ガス・ジェット 5:偏向ロール 6:噴霧塗布装置 7:加熱管 8:ハイブリッドヤーン 9:浴 10:ニップロール 11:乾燥器 12:引取ロール 13:ガスボックス 14:ガス計量導入手段 15:ガス排出口 16:間隙調整板(シム) 17:カバー 18:クランプ

Claims (45)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】全繊維量に基づいて約90〜30体積%の融点
    約50℃以上の連続熱可塑性紡糸繊維と、全繊維量に基づ
    いて約10〜70体積%の連続強化用繊維とを配合したブレ
    ンドからなる、各繊維が互いに実質的に平行に配列して
    いるトウであって、トウと乾燥被覆との合計重量に基づ
    いて約0.2〜1.4重量%の均一被覆がトウに施されている
    ことを特徴とする、複合製品の製造に有用な非収縮性連
    続繊維トウ。
  2. 【請求項2】全繊維量に基づいて約90〜30体積%の、融
    点約50℃以上の連続熱可塑性紡糸繊維と、全繊維量に基
    づいて約10〜70体積%の連続強化用繊維とが均一かつ連
    続的に混合したブレンドからなる、各繊維が互いに実質
    的に平行に配列してなるトウであって、トウと乾燥被覆
    との合計重量に基づいて約0.2〜1.4重量%の均一被覆が
    トウに施されていることを特徴とする、複合製品の製造
    に有用な非収縮性連続混合繊維トウ。
  3. 【請求項3】熱可塑性繊維の含有量が約80〜40%であ
    り、強化用繊維の含有量が約20〜60%である、請求項1
    または2記載のトウ。
  4. 【請求項4】強化用繊維の含有量が約50〜60%である、
    請求項3記載のトウ。
  5. 【請求項5】強化用繊維が金属、セラミック、非晶質お
    よび多結晶質繊維よりなる群から選ばれる、請求項1ま
    たは2記載のトウ。
  6. 【請求項6】強化用繊維が炭素、ガラス、ホウ素、アラ
    ミドまたはセラミック繊維よりなる群から選ばれる、請
    求項1または2記載のトウ。
  7. 【請求項7】熱可塑性繊維と配合する前に、強化用繊維
    が約100〜100,000の繊維束デニール数のトウの状態にあ
    る、請求項1または2記載のトウ。
  8. 【請求項8】熱可塑性繊維と配合する前に、強化用繊維
    が約1,000〜16,000の繊維束デニール数のトウの状態に
    ある、請求項1または2記載のトウ。
  9. 【請求項9】熱可塑性繊維と配合する前に、強化用繊維
    が約100〜300,000本のフィラメントを含むトウ状態にあ
    る、請求項1または2記載のトウ。
  10. 【請求項10】熱可塑性繊維と配合する前に、強化用繊
    維が約3,000〜24,000本のフィラメントを含むトウの状
    態にある、請求項1または2記載のトウ。
  11. 【請求項11】熱可塑性繊維がポリエチレン、ポリプロ
    ピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリアミドイミド、
    ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルエー
    テルケトン、ポリアセタール、および全芳香族ポリエス
    テル樹脂よりなる群から選ばれる、請求項1または2記
    載のトウ。
  12. 【請求項12】熱可塑性繊維が液晶ポリマー繊維であ
    る、請求項1または2記載のトウ。
  13. 【請求項13】熱可塑性繊維が全芳香族ポリエステル繊
    維である、請求項1または2記載のトウ。
  14. 【請求項14】個々の熱可塑性繊維が約1〜50デニール
    の範囲内の繊度のものであり、強化用繊維と配合する前
    に、熱可塑性繊維が約10〜150,000本のフィラメントを
    含む熱可塑性繊維トウの状態にある、請求項1または2
    記載のトウ。
  15. 【請求項15】前記均一被覆がポリイミドスルホン、ポ
    リエーテルスルホン、およびアセチレン末端ポリイミド
    ポリマーよりなる群から選ばれる、請求項1または2記
    載のトウ。
  16. 【請求項16】均一被覆がポリエーテルスルホンであ
    る、請求項1または2記載のトウ。
  17. 【請求項17】均一被覆がトウと乾燥被覆との合計重量
    に基づいて約0.75〜1.4重量%の量でトウに被覆されて
    いる、請求項1または2記載のトウ。
  18. 【請求項18】(a)融点約50℃以上の熱可塑性ポリマ
    ー繊維と強化用繊維とを、各繊維が実質的に平行に配列
    するように配合してトウを形成し、そして(b)このト
    ウに均一被覆を施すことからなる、非収縮性トウの製造
    方法。
  19. 【請求項19】(a)融点約50℃以上の熱可塑性ポリマ
    ー繊維と強化用繊維とを、各繊維が実質的に平行に配列
    するように配合してトウを形成し、(b)このトウに被
    覆溶液を噴霧し、(c)トウを加熱し、(d)トウをそ
    の表面の均一被覆を確実にするための浴を通過させ、そ
    して(e)被覆されたトウを集めることからなる、非収
    縮性トウの製造方法。
  20. 【請求項20】(a)連続強化用繊維の連続トウを形成
    し、(b)融点約50℃以上の連続熱可塑性ポリマー繊維
    の連続トウを形成し、(c)熱可塑性ポリマー繊維トウ
    を均一かつ連続的に広げ、(d)強化用繊維トウを均一
    かつ連続的に広げ、(e)広げた強化用繊維トウと広げ
    た熱可塑性ポリマー繊維トウとを、混合したトウ内に熱
    可塑性繊維と強化用繊維とが実質的に均一かつ実質的に
    平行に分布するように均一かつ連続的に混合し、(f)
    混合したトウに被覆溶液を噴霧し、(g)トウを加熱
    し、(h)トウをその表面の均一被覆を確実にするため
    の浴を通過させ、そして(i)被覆された混合トウを連
    続的に集めることからなる、非収縮性混合トウの製造方
    法。
  21. 【請求項21】配合した後の繊維が実質的に均一に分布
    している、請求項18または19記載の方法。
  22. 【請求項22】熱可塑性繊維および強化用繊維を配合す
    る前にいずれも広げておく、請求項18または19記載の方
    法。
  23. 【請求項23】均一被覆を、トウに被覆溶液を噴霧した
    後、トウを浴に通すことにより施す、請求項18記載の方
    法。
  24. 【請求項24】浴を通過させた後、トウを加熱する、請
    求項19、20または23記載の方法。
  25. 【請求項25】浴を通過させた後、トウを加熱炉に通
    す、請求項19、20または23記載の方法。
  26. 【請求項26】繊維に施す被覆溶液および浴を、ポリエ
    ーテルスルホン、ポリイミドスルホンおよびアセチレン
    末端ポリイミドポリマーよりなる群から選ばれたポリマ
    ーから調製する、請求項19、20または23記載の方法。
  27. 【請求項27】被覆溶液および浴中に被覆用ポリマーを
    溶液または浴の約0.1〜2.0重量%の範囲内の濃度で存在
    させる、請求項19、20または23記載の方法。
  28. 【請求項28】被覆溶液および浴が、塩化メチレン中に
    ポリエーテルスルホンを被覆溶液または浴の全重量に基
    づいて約0.1〜2.0重量%の濃度で溶解したものである、
    請求項27記載の方法。
  29. 【請求項29】繊維に噴霧する被覆溶液が被覆溶液の全
    重量に基づいて約0.75重量%の濃度で被覆用ポリマーを
    含有し、浴が浴の全重量に基づいて約0.25重量%の濃度
    で被覆用ポリマーを含有する、請求項27記載の方法。
  30. 【請求項30】噴霧後の繊維の被覆量が、トウと乾燥被
    覆との合計重量に基づいて約1.0〜5.0重量%の範囲内で
    あり、トウを浴に通した後のトウの被覆量が、トウと乾
    燥被覆との合計重量に基づいて約0.2〜1.4重量%の範囲
    内である、請求項19、20または23記載の方法。
  31. 【請求項31】噴霧後の被覆量が約2.0〜3.0重量%であ
    り、浴に通した後の被覆量が約0.75〜1.4重量%であ
    る、請求項30記載の方法。
  32. 【請求項32】均一被覆が、トウと乾燥後の均一被覆の
    合計重量に基づいて約0.2〜1.4重量%を占める、請求項
    18記載の方法。
  33. 【請求項33】均一被覆が約0.75〜1.4重量%を占める
    請求項32記載の方法。
  34. 【請求項34】繊維をガス混合手段を用いて混合する、
    請求項18、19または20記載の方法。
  35. 【請求項35】ガス混合手段が、繊維に概ね垂直方向の
    ガス流を向けることにより繊維を混合するガス衝突手段
    を備えている、請求項34記載の方法。
  36. 【請求項36】繊維をガスジェットを用いて広げる、請
    求項20記載の方法。
  37. 【請求項37】強化用繊維と熱可塑性繊維とをロッドま
    たはロール上で同時接触せしめて繊維の混合を行う、請
    求項20記載の方法。
  38. 【請求項38】第二のロッドまたはロールをさらに用い
    る請求項37記載の方法。
  39. 【請求項39】集めた後、トウをモールドに適用し、熱
    可塑性繊維の融点より高温に加熱して、複合成形製品を
    形成する、請求項18、19または20記載の方法。
  40. 【請求項40】集めた後、トウを織布の形態でモールド
    に適用し、熱可塑性繊維の融点より高温に加熱して、複
    合成形製品を形成する、請求項18、19または20記載の方
    法。
  41. 【請求項41】トウをフィラメントワインディング法を
    用いてモールドに連続的に適用する、請求項39記載の方
    法。
  42. 【請求項42】複合成形製品がレクリエーション用品で
    ある、請求項39記載の方法。
  43. 【請求項43】複合成形製品がテニスラケットのフレー
    ムである、請求項42記載の方法。
  44. 【請求項44】集めた後、トウを編組により立体製品に
    する、請求項18、19または20記載の方法。
  45. 【請求項45】前記立体製品を熱可塑性繊維の融点より
    高温に加熱して、複合成形製品を形成する、請求項44記
    載の方法。
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