JP2967970B2 - ギアの噛合せ検査方法 - Google Patents

ギアの噛合せ検査方法

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JP2967970B2 JP7213821A JP21382195A JP2967970B2 JP 2967970 B2 JP2967970 B2 JP 2967970B2 JP 7213821 A JP7213821 A JP 7213821A JP 21382195 A JP21382195 A JP 21382195A JP 2967970 B2 JP2967970 B2 JP 2967970B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は相互に噛合う一対
のギアの良否を判定するギアの噛合せ検査方法に係り、
特に一対のギアの回転に伴い発生する振動を検出して良
否を判定するギアの噛合せ検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の性能が向上されるに伴い、車両が
発生する音の低減に対する要求も厳しくなってきてい
る。車両が発生する音、例えばATミッションのオイル
ポンプの駆動ギアと従動ギアを噛み合わせて回転させた
場合、駆動ギアまたは従動ギアの傷、打痕に起因する音
が発生する。
【0003】駆動ギアまたは従動ギアの傷、打痕に起因
する音は、ギア単体をチェックして良否を判定すること
が難しく、駆動ギアと従動ギアを噛み合わせた組合せで
行なうギアの噛合せ検査方法により、良否判定が行なわ
れている。
【0004】従来のギアの噛合せ検査方法には、(デム
ギアスピーダM/Cを用いて)人間が聴覚で判定する官
能検査方法、音圧測定方法、振動測定方法等が知られて
いる。
【0005】また、従来のギアの噛合せ検査方法では、
駆動ギアと従動ギアの噛合せをそれぞれのギア幅の中央
を合せ、ギア端面が当り易いようにした中央噛合と称す
る方法で実行されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】人間が聴覚で判定する
官能検査方法は検査要員に熟練度が必要とされ、良品と
不良品の境界近傍では、同じ音を聴いても検査要員によ
って良否の判定が異なってしまう課題がある。また、良
否の判定が周囲騒音の影響により異なるため、環境条件
を常に同一状態に保つことが必要とされる。
【0007】また、音圧測定方法は音圧計を用いてギア
の噛合せにより発生する音圧レベルを測定し、測定した
音圧レベルに応じてギアの良否を判定することができる
が、音圧計が周囲騒音を検出すると、音圧測定結果から
は良品のギアも不良品として判定してしまう課題があ
る。
【0008】振動測定方法はギアの噛合せによる振動を
検出するため、周囲騒音には影響されないが、ギアを回
転させるモータ等の駆動系が測定系に影響を及ぼす課題
がある。
【0009】また、ギアの傷や打痕が小さい(しかし、
発生する音は無視できない)場合には振動も小さく、測
定系および処理方法によっては良品と不良品のデータ値
に明らかな有意差がなく、良否判定が難しい場合があ
る。
【0010】例えば、振動を振動ピックアップ等で検出
し、電気信号に変化して平均値処理や実効値(RMS)
処理しても良品と不良品の区別ができない場合が多い。
【0011】また、駆動ギアおよび従動ギアをエンジン
やミッション内に組込んだ場合には、組付け条件や他の
部品の影響があり、噛合せ検査時のように正確な中央噛
合がなされず、中央噛合の噛合せ検査時には発生しない
ギア端面の傷や打痕に伴う振動が発生する場合がある。
【0012】さらに、駆動ギアおよび従動ギアをエンジ
ンやミッション内に組込んで車両が実際に走行する場合
のギアの噛合せにより発生する音は、ギア噛合せ試験の
ように、駆動ギアを回転させて駆動ギアに噛合う従動ギ
アをフリーで回転させる場合とは異なり、従動ギアに接
続される負荷の影響があって従来のギア噛合せ試験では
再現できない課題がある。
【0013】この発明はこのような課題を解決するため
なされたもので、その目的は小さな傷や打痕がギアにあ
っても振動を検出することにより、車両の走行に近い状
態を再現してギアの不良品を確実に判定することができ
るギアの噛合せ検査方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
この発明に係るギアの噛合せ検査方法は、駆動ギアおよ
び従動ギアのそれぞれを独立して回転させる駆動側モー
タと従動側モータとを設け、駆動側モータを回転制御す
るとともに、従動側モータを停止制御して検査を実行す
るパターン(X1)と、この検査結果が良と判定された
場合にのみ、従動側モータを回転制御するとともに、駆
動側モータを停止制御して検査を実行するパターン(X
2)と、を備えたことを特徴とする。
【0015】また、この発明に係るギアの噛合せ検査方
法の各パターン(X1、X2)には、従動ギアのギア半
幅の一方を駆動ギアに噛合せて検査を実行するパターン
(Y1)と、この検査結果が良と判定された場合にの
み、従動ギアをトラバースさせてギア半幅の他方を駆動
ギアに噛合せて検査を実行するパターン(Y2)と、を
備えたことを特徴とする。
【0016】さらに、各パターン(X1とX2、Y1と
Y2)を組合せた4通りの組合せパターン(X1/Y
1、X1/Y2、X2/Y1、X2/Y2)は、それぞ
れ以下のステップに従って一対のギアの良否を判定する
ことを特徴とする。 ステップ1:駆動側モータおよび従動側モータの制御状
態を設定する。ステップ2:駆動ギアおよび従動ギアの
噛合せを設定し、モータを回転させる。 ステップ3:ギアの回転に伴って発生する振動を振動セ
ンサで検出する。 ステップ4:振動センサが検出した振動を予め設定した
所定時間のフレーム毎に時間領域の電気信号で表示し、
振幅の最大値を求める。 ステップ5:時間領域の各フレーム毎の電気信号を高速
フーリエ変換(FFT)して周波数領域のパワースペク
トラムを求めた後、このパワースペクトラムを積分演算
したパワースペクトラム積分値を算出して表示する。 ステップ6:各フレームのパワースペクトラムのピーク
値のみを記憶し、各フレームのパワースペクトラム・ピ
ーク値を第1フレームのパワースペクトラムに順番に重
畳したピークホールド・パワースペクトラム値を得る。 ステップ7:ステップ6で得られたピークホールド・パ
ワースペクトラム値を所定周波数範囲で積分演算し、ピ
ークホールド積分値を求める。 ステップ8:ピークホールド加算回数Nを増加してピー
クホールド積分値の収束値を演算する。 ステップ9:ステップ8で演算したピークホールド積分
値の収束値と、予め設定した基準収束値とを比較してギ
アの良否を判定する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に基づいて説明する。図1および図2にギア噛合
せ試験器の構成図を示す。図1はこの発明に係るギアの
噛合せ検査方法を適用したギア噛合せ試験器の全体構成
図、図2はこの発明に係るギアの噛合せ検査方法を適用
したギア噛合せ試験器の構造図である。
【0018】図1および図2において、ギア噛合せ試験
器1は、防振構造を有するハウジング2、ハウジング2
の上面に配置される一対の駆動ギア3と従動ギア4、駆
動ギア3に噛み合う従動ギア4の位置を調整する調整器
5、駆動ギア3を回転駆動する駆動側モータ6A、従動
ギア4を回転駆動する従動側モータ6B、駆動側モータ
6Aおよび従動側モータ6Bの回転力をそれぞれ駆動ギ
ア3および従動ギア4に伝達するためのプーリ7A、7
B、ベルト9A、およびプーリ8A、8B、ベルト9B
を備える。
【0019】駆動側モータ6Aまたは従動側モータ6B
は、噛合せ試験においていずれか一方が回転制御される
場合には他方が停止制御され、停止制御される従動側モ
ータ6B(または駆動側モータ6A)は従動ギア4(ま
たは駆動ギア3)とともに回転する駆動ギア3(または
従動ギア4)の負荷を形成し、車両が実際の走行に近い
状態を再現する。
【0020】一対の駆動ギア3および従動ギア4は、そ
れぞれハウジング2の上面に設けられたマンドレルクラ
ンプ14A、14Bにセットされ、従動ギア4は調整器
5を介して高さが調整されて駆動ギア3との噛合い位置
が調整される。
【0021】図2に示すように、従動ギア4の高さ調整
は、調整器5と連結された従動ギア支持体を上昇(実線
表示)することにより、従動ギア4のギア幅の下側半幅
と駆動ギア3を噛合せる。
【0022】一方、調整器5と連結された従動ギア支持
体を下降(破線表示)することにより、従動ギア4のギ
ア幅の上側半幅と駆動ギア3を噛合せる。
【0023】駆動ギア3および従動ギア4は、それぞれ
駆動ギア支持体および従動ギア支持体に設けられたマン
ドレルクランプ14A、14Bで固定される。
【0024】このように、駆動側モータ6Aおよび従動
側モータ6Bを設け、一方を回転制御する場合に他方を
停止制御して負荷となるよう構成したので、ギアの噛合
せ試験において車両が実際の走行に近い状態を再現する
ことができる。
【0025】また、従動ギア4の下側半幅または上側半
幅を積極的に駆動ギア3と噛合せすることにより、ギア
の噛合せ試験において中央噛合いでは検出しにくいギア
端面の傷や打痕を検出することができる。
【0026】一対の駆動ギア3および従動ギア4がセッ
ティングされた後、駆動側モータ6Aが駆動されると、
駆動側モータ6Aの回転力はプーリ7A、ベルト9A、
プーリ7Bを介して駆動ギア3を所定の回転数で回転す
ることにより、駆動ギア3に噛合わされた従動ギア4も
所定の回転数で回転する。
【0027】この状態では、従動側モータ6Bは停止制
御されているので、従動ギア4および従動側モータ6B
は、駆動ギア3の回転力に対する負荷を形成する。
【0028】一方、従動側モータ6Bが駆動されると、
従動側モータ6Bの回転力はプーリ8A、ベルト9B、
プーリ8Bを介して従動ギア4を所定の回転数で回転す
ることにより、従動ギア4に噛合わされた駆動ギア3も
所定の回転数で回転する。
【0029】この状態では、駆動側モータ6Aは停止制
御されているので、駆動ギア3および駆動側モータ6A
は、従動ギア4の回転力に対する負荷を形成する。
【0030】駆動側モータ6Aおよび従動側モータ6B
は、それぞれ制御装置13から供給されるモータ駆動信
号SM1、SM2で駆動され、回転数および、時計方向
または反時計方向のいずれか一方の回転方向が設定され
る。なお、駆動側モータ6Aおよび従動側モータ6Bは
耐震構造を有する支持体でハウジング2に固定され、駆
動側モータ6Aまたは従動側モータ6Bの回転に伴う振
動が測定系に混入することを防止する。
【0031】このように、ギア噛合せ試験のパターン
は、駆動側モータ6Aを所定の方向に回転させるととも
に、停止制御した従動側モータ6Bを負荷として噛合せ
試験を実行するパターン(X1)と、従動側モータ6B
を駆動側モータ6Aと同じ方向に回転させるとともに、
停止制御した駆動側モータ6Aを負荷として噛合せ試験
を実行するパターン(X2)の2種の試験パターンが存
在する。
【0032】また、上記2種の試験パターンのそれぞれ
に、従動ギア4のギア幅の下側半幅と駆動ギア3を噛合
せるパターン(Y1)と、従動ギア4のギア幅の上側半
幅と駆動ギア3を噛合せるパターン(Y2)の2種の噛
合せパターンを組合せた4種の組合せパターンの全てに
ついて噛合せ試験を実施することにより、4種の全ての
組合せパターンが良品判定された場合にのみ良品と判定
し、4種の組合せパターンの内に1つでも不良判定がな
された場合には不良と判定する。
【0033】なお、ギアの噛合せ試験は、駆動側モータ
6Aが回転制御で従動ギア4が下側半幅噛合せの(X1
/Y1)組合せパターン、駆動側モータ6Aが回転制御
で従動ギア4が上側半幅噛合せの(X1/Y2)組合せ
パターン、従動側モータ6Bが回転制御で従動ギア4が
下側半幅噛合せの(X2/Y1)組合せパターン、およ
び従動側モータ6Bが回転制御で従動ギア4が上側半幅
噛合せの(X2/Y2)組合せパターンの4種の組合せ
パターンで実行する。
【0034】また、図1において、ギア噛合せ試験器1
は、一対の駆動ギア3と従動ギア4が回転することによ
り発生する振動を検出する振動センサ10、振動センサ
10が検出した電気的な振動信号VO1を増幅するチャー
ジ増幅器11、チャージ増幅器11の出力信号VO2を高
速フーリエ変換(FFT)して信号処理するFFTアナ
ライザ12、駆動側モータ6A、従動側モータ6B、調
整器5およびFFTアナライザ12の動作を制御する制
御装置13を備える。
【0035】上記4種の組合せパターンに対応して一対
の駆動ギア3および従動ギア4の振動に伴って発生する
振動は、例えばハウジング2の所定の位置に配置した振
動センサ10で検出し、アナログの電気信号に変換され
た時間領域の振動信号VO1が振動センサ10からチャー
ジ増幅器11に供給される。なお、振動センサ10の配
置箇所はハウジング2に限らず、振動を大きく検出でき
る位置であればよい。
【0036】チャージ増幅器11で増幅された振動信号
O1の出力信号VO2はFFTアナライザ12に供給さ
れ、まず時間領域の出力信号VO2の所定時間のフレーム
毎の最大値が検出される。
【0037】図3に振動の所定時間フレーム毎の時間領
域信号波形図を示す。図3において、各フレームF1
Nは、例えばそれぞれ0.2秒に設定し、各フレーム
1〜FNの最大値を求める。この最大値は、定常的に混
入するノイズが存在しなければ、一対の駆動ギア3およ
び従動ギア4の傷や打痕に対応するので、後に述べる振
幅積分値と併せてギアの良品、不良品の判定に用いる。
【0038】出力信号VO2はFFTアナライザ12でフ
ーリエ変換され、所定時間フレーム毎の出力信号VO2
対応した周波数領域のパワースペクトラムを求め、この
パワースペクトラムを積分演算した積分値波形が表示さ
れる。
【0039】図4に図3の各フレームに対応した周波数
領域のパワースペクトラム積分値波形図を示す。図4に
おいて、1フレ−ム(F1)から任意のNフレーム
(FN)までのパワースペクトラム積分値波形と、F1
Nまでのパワースペクトラム積分値の加算平均値波形
をフレームFNAとして表示する。
【0040】また、FFTアナライザ12は、所定時間
フレームに対応した周波数領域の各フレーム(F1
N)毎にパワースペクトラムのピーク値のみを記憶
し、第1フレーム(F1)のパワースペクトラムに記憶
してあるピーク値をFNフレームまで順番に重畳してい
き、最終的にFNPフレームのピークホールド・パワース
ペクトラム波形が表示される。
【0041】図5に各フレームのパワースペクトラム・
ピーク値を第1フレームのパワースペクトラムに順番に
重畳したピークホールド・パワースペクトラム波形図を
示す。図5において、フレームが増加するにつれてパワ
ースペクトラムのピーク値が増加していくので、フレー
ムを増加することによって振動の大小を充分な有意差を
持って検出することができる。特に、任意のフレームF
Nまでのピーク値を重畳したピークホールド・パワース
ペクトラムは、一対のギア(駆動ギア3および従動ギア
4)に傷や打痕があって発生する振動が大きな場合に
は、振動量に対応した大きな値を示す。
【0042】図6に周波数領域のパワースペクトラム積
分平均値(KA)とピークホールド・パワースペクトラ
ム値(KP)特性図を示す。この2種類の特性は、一対
のギア(駆動3および従動ギア4)から発生される振動
が同じであっても、振動信号VO1の信号処理によってギ
アの良品と不良品との有意差が大きく異なることを示
す。
【0043】図6において、(a)図はパワースペクト
ラム積分値の加算平均値KA、(b)図はピークホール
ド・パワースペクトラム値(ピークホールド値)KP
示す。(a)図の加算平均値KAでは、例えばギア良品
を示す加算平均値KANと、ギア不良品を示す加算平均値
A1、KA2との有意差は小さく、特にギア不良品を示す
加算平均値KA1はギア良品と判定されてしまうケースが
ある。
【0044】(b)図のピークホールド値KPでは、例
えばギア良品を示すピークホールド値KPNと、ギア不良
品を示すピークホールド値KP1、KP2との有意差は大き
く、良品と不良品の判定が確実にできる。
【0045】続いて、FFTアナライザ12は、図5の
フレームFNまでのピーク値を重畳したピークホールド
・パワースペクトラムを所定の周波数範囲(例えば、3
70Hz〜2KHz)で積分した振動積分値Kを演算
し、ピークホールド加算回数Nを充分に増加して振動積
分値Kの収束値を求め、この収束値でギアの良品と不良
品を判定する。
【0046】図7にピークホールド加算回数(N)に対
応したピークホールド値の振動積分値(K)の収束特性
図を示す。図7において、(a)図にギア不良品の振動
積分値(K)の収束特性、(b)図にギア良品の振動積
分値(K)の収束特性を示す。
【0047】(a)図において、ギア不良品の振動積分
値KのH1特性〜H5特性は、同じ一対のギアをそれぞ
れピークホールド加算回数Nを1回から20回までの演
算処理を5回繰返したものであり、ピークホールド加算
回数Nが1〜10回近傍まではばらつきがあるが、15
回以上では一定の振動積分値KO2に収束する。
【0048】一方、(b)図において、ギア良品の振動
積分値KのG1特性〜G5特性は、5回ともピークホー
ルド加算回数Nによる特性のばらつきはほとんどなく、
ピークホールド加算回数Nが15回以上では演算処理5
回の繰返しに対して一定の振動積分値KO1に収束する。
【0049】このように、ギア良品の振幅積分値Kの収
束値KO1およびギア不良品の収束値KO2は、ピークホー
ルド加算回数Nを15回以上(例えば、20回)に設定
すれば、1回の演算処理で良否判定に採用することがで
きる。
【0050】なお、ギア良品の振幅積分値Kの収束値
は、予め良品とみなされるギアの収束値KO1を基準値と
して設定しておき、検査対象となる一対のギアの振幅積
分値Kの収束値KONと基準値KO1と比較し、収束値KON
が基準値KO1の上限値(KO1+ΔK)を超える(KON
O1+ΔK)場合には不良品として判定する。
【0051】一方、検査対象の一対のギアの振幅積分値
Kの収束値KONが基準値KO1の許容範囲(KO1±ΔK)
にある(KO1−ΔK≦KON≦KO1+ΔK)場合には良品
として判定する。
【0052】なお、基準値KO1の設定はギアの振動音を
聴覚で判定する官能検査方法で決定してもよい。
【0053】以上のように、図3〜図7のステップで4
種の組合せパターンについてのギアの検査を行ない、ギ
アの良品、不良品の判定を実行する。
【0054】なお、検査対象となる一対のギアの不良判
定は、4種の組合せパターンの検査のうち1つでも不良
と判定されると検査を中止するが、良品判定は1つの組
合せパターンが良品と判定された場合には、次の組合せ
パターンについて振幅積分値の収束値を検出して良品判
定するまでの工程を繰返し、続いて3番目、4番目の組
合せパターンについても同様の工程を繰返して4つの組
合せパターン全てが良品と判定された場合にのみ検査を
終了する。
【0055】ギアの良品または不良品の判定結果は、F
FTアナライザ12から出力される振動検出データDO
に基づいて図示しない可聴表示器(ブザー等)または可
視表示器に表示してNO/GO判定を行なうとともに、
必要に応じて振動検出データDOをプリントアウトする
よう構成する。
【0056】図1に示す制御装置13は、ギア噛合せ試
験器1の動作順序を制御するシーケンサ、動作を制御す
るコントローラ等を備え、シーケンサの手順に従って駆
動側モータ6Aにモータ駆動信号SM1を供給して駆動
側モータ6Aの回転数や回転方向を駆動制御するととも
に、モータ駆動信号SM2を従動側モータ6Bに供給し
て従動側モータ6Bを停止制御する(パターンX1)。
なお、モータの回転方向は、時計方向または反時計方向
のいずれか一方向に設定する。
【0057】一方、従動側モータ6Bにモータ駆動信号
SM2を供給して従動側モータ6Bの回転数や回転方向
(駆動側モータ6Aと同じ回転方向)を駆動制御すると
ともに、モータ駆動信号SM1を駆動側モータ6Aに供
給して駆動側モータ6Aを停止制御する(パターンX
2)。
【0058】また、制御装置13は、シーケンサの手順
に従って調整器5に調整信号SAを供給して従動ギア4
の高さ位置を、従動ギア4のギア幅の下側半幅と駆動ギ
ア3が噛合うよう設定(パターンY1)したり、従動ギ
ア4のギア幅の上側半幅と駆動ギア3が噛合うよう設定
(パターンY2)する。
【0059】シーケンサは、駆動側モータ6Aの駆動制
御(パターンX1)と、従動ギア4のギア幅の下側半幅
と駆動ギア3の噛合せ(パターンY1)または従動ギア
4のギア幅の上側半幅と駆動ギア3の噛合せ(パターン
Y2)との組合せパターン(X1/Y1とX1/Y
2)、および従動側モータ6Bの駆動制御(パターンX
2)と、従動ギア4のギア幅の下側半幅と駆動ギア3の
噛合せ(パターンY1)または従動ギア4のギア幅の上
側半幅と駆動ギア3の噛合せ(パターンY2)との組合
せパターン(X2/Y1とX2/Y2)との合計4つの
組合せパターンを予め設定した任意の順序で繰返し検査
をするための指令を発生する。
【0060】また、シーケンサは4つの組合せパターン
(X1/Y1、X1/Y2、X2/Y1およびX2/Y
2)のそれぞれについて、図3〜図7に示すステップで
噛合せ検査を実行し、ギアの良品、不良品の判定を行な
うための指令を発生する。
【0061】さらに、制御装置13は、シーケンサの手
順に従ってFFTアナライザ12に複数の制御信号SF
を提供し、時間領域信号波形の表示、周波数領域のパワ
ースペクトラム積分値の演算および波形の表示、ピーク
ホールド値の振動積分値の演算等を制御する。
【0062】このように、この発明に係るギアの噛合せ
検査方法をギア噛合せ試験器1に適用し、駆動側モータ
または従動側モータを駆動制御する2種のパターン(X
1、X2)と、一対のギアを噛合せる2種のパターン
(Y1、Y2)とを組合せた4つの組合せパターンにつ
いて発生する振動を、それぞれの組合せパターンにおけ
るピークホールドスペクトラムの振動積分値で検出し、
さらに振動積分値の収束値を求め、良否判定を繰返すこ
とにより、車両の走行に近い状態を再現してギアに生じ
る小さな傷や打痕を高感度、かつ高精度に検出すること
ができる。
【0063】次に、この発明に係るギアの噛合せ検査方
法の実行フローについて説明する。まず、組合せパター
ンの実行フローについて説明し、続いて、各組合せパタ
ーンの細部実行フローについて説明する。図8にこの発
明に係るギアの噛合せ検査方法の組合せパターンの実行
フロー図、図9にこの発明に係るギアの噛合せ検査方法
の要部ステップ実行フロー図を示す。なお、図8では
(X1/Y1)組合せパターン→(X1/Y2)組合せ
パターン→(X2/Y1)組合せパターン→(X2/Y
2)組合せパターンの実行順序で検査を行なう場合の実
行フローについて説明するが、組合せパターンの実行順
序は任意に設定することもできる。
【0064】図8において、ステップS1では、駆動側
モータ6Aを回転制御し、従動側モータ6Bを停止制御
して駆動ギア3を回転させ、従動ギア4と従動側モータ
6Bを負荷(パターンX1)としたものに、従動ギア4
の下側ギア半幅と駆動ギア3の噛合せ(Y1パターン)
た組合せパターン(X1/Y1パターン)で、振動を検
出して振動積分値の収束値KONを求める一連の検査を実
行する。
【0065】次に、ステップS2において、振動積分値
の収束値KONと基準値KO1とを比較し、収束値KONが基
準値KO1を超えるか否かの良否判定を行ない、X1/Y
1パターンが良品と判定された場合にはステップS3に
移行して2番目の組合せパターン(X1/Y2パター
ン)の検査フローを実行する。一方、不良品と判定され
た場合にはステップS10に移行し、不良品の判定を行
なって検査を終了する。
【0066】ステップS3では、駆動側モータ6Aを回
転制御し、従動側モータ6Bを停止制御して駆動ギア3
を回転させ、従動ギア4と従動側モータ6Bを負荷(パ
ターンX1)としたものに、従動ギア4の上側ギア半幅
と駆動ギア3の噛合せ(Y2パターン)た組合せパター
ン(X1/Y2パターン)で、再度振動を検出して振動
積分値の収束値KONを求めるまでの一連の検査を実行す
る。
【0067】続いて、ステップS4ではステップS2と
同様に、X1/Y2パターンの良否判定を行ない、良品
の場合にはステップS5に移行する。一方、不良品と判
定された場合にはステップS10を介して検査を終了す
る。
【0068】ステップ5では、従動側モータ6Bを回転
制御し、駆動側モータ6Aを停止制御して従動ギア4を
回転させ、駆動ギア3と駆動側モータ6Aを負荷(パタ
ーンX2)としたものに、従動ギア4の下側ギア半幅と
駆動ギア3の噛合せ(Y1パターン)た組合せパターン
(X2/Y1パターン)で、振動を検出して振動積分値
の収束値KONを求める一連の検査を実行する。
【0069】ステップS6において、X2/Y1パター
ンの良否判定を行ない、良品の場合にはステップS7に
移行し、不良品と判定された場合にはステップS10を
介して検査を終了する。
【0070】続いて、ステップS7では、従動側モータ
6Bを回転制御し、駆動側モータ6Aを停止制御して従
動ギア4を回転させ、駆動ギア3と駆動側モータ6Aを
負荷(パターンX2)としたものに、従動ギア4の上側
ギア半幅と駆動ギア3の噛合せ(Y2パターン)た組合
せパターン(X2/Y2パターン)で、振動を検出して
振動積分値の収束値KONを求める一連の検査を実行す
る。
【0071】ステップS8において、X2/Y2パター
ンの良否判定を行ない、良品の場合にはステップS9で
最終的な良品が行なわれるとこの検査対象となった一対
のギアは良品と判定されて検査が終了する。一方、不良
品と判定された場合にはステップS10を介して検査を
終了する。
【0072】次に、各組合せパターンのギアの噛合せ検
査方法の要部実行フローについて説明する。図9におい
て、4つの各組合せパターン(X1/Y1、X1/Y
2、X2/Y1、X2/Y2)は、検査の順序によって
ステップP1〜P12の一部を含まない場合や同一ステ
ップでも状態が異なる場合があるが、基本的にはステッ
プP1〜ステップP8までのフローを共通に実行する。
【0073】最初の組合せパターン(X1/Y1パター
ン)は、ステップP1で駆動ギア3および従動ギア4を
それぞれマンドレルクランプ14A、14Bにセットす
る点が、他の3つの組合せパターンと異なる。
【0074】最初の組合せパターン(X1/Y1パター
ン)の検査フローにおいて、ステップP1では、検査対
象となる一対の駆動ギア3と従動ギア4をギア噛合せ試
験器1のマンドレルクランプ14A、14Bにそれぞれ
セットし、シーケンサの制御に基づいて駆動側モータ6
Aを駆動制御し、従動側モータ6Bを停止制御させ(X
1パターン)る制御状態に設定する。
【0075】次に、ステップP2では、シーケンサの制
御に基づいて調整器5が従動ギア4の高さを調整して従
動ギア4の下側ギア半幅と駆動ギア3を噛合せ(Y1パ
ターン)た後、組合せパターン(X1/Y1)で駆動ギ
ア3を回転させ、従動ギア4および従動側モータ6Bを
負荷とする。続いて、ステップP3で、駆動ギア3の所
定の回転方向(例えば、時計回り回転)により発生する
振動を振動センサ10で検出する。
【0076】ステップP4において、振動センサ10で
検出された振動は、電気的な振動信号VO1に変換されて
チャージ増幅器11を介し、FFTアナライザ12で所
定時間を1フレームとする複数フレームからなる時間領
域の振幅波形で表示され、振幅最大値が検出される。
【0077】次に、ステップP5では、ステップP4の
複数フレームからなる時間領域の振幅波形が高速フーリ
エ変換(FFT)され、時間領域の各フレームに対応し
た周波数領域のパワースペクトラムが演算され、さらに
パワースペクトラムの積分値が演算される。
【0078】続いて、ステップP6において、各フレー
ムのパワースペクトラム最大値が検出されて記憶され、
第1フレームのパワースペクトラムに第2フレーム以降
のパワースペクトラム最大値を重畳したピークホールド
・パワースペクトラム値が演算される。
【0079】さらに、ステップP7では、ピークホール
ド・パワースペクトラム値を所定周波数範囲で積分した
振幅積分値が演算され、ピークホールド加算回数Nを複
数回繰り返して振幅積分値の収束値KO2が算出される。
【0080】ステップP8では、振幅積分値の収束値K
O2と、予め設定された良品に対応した収束値の基準値K
O1とが比較され、収束値KO2が基準値KO1を超える(K
O2>KO1)場合にはステップP9に移行して不良品と判
定され、一方、収束値KO2が基準値KO1以下(KO2≦K
O1)の場合にはX1/Y1パターンは良品と判定され、
駆動ギア3が一旦停止(図示せず)された後にステップ
P2移行して2番目の組合せパターン(X1/Y2パタ
ーン)に設定される。
【0081】ステップP9でX1/Y1パターンが不良
品と判定されると、ステップP11でギアの回転を停止
させ、ステップP12でギアを外して検査を終了する。
【0082】ステップP2に移行して2番目の組合せパ
ターン(X1/Y2パターン)に設定のため、シーケン
サの制御に基づいて調整器5を駆動して従動ギア4の上
側ギア半幅と駆動ギア3の噛合せ(Y2パターン)、駆
動ギア3を回転させ、従動ギア4および従動側モータ6
Bを負荷としたX1/Y2パターンでステップP3〜ス
テップP8の検査フローを繰返す。
【0083】ステップP8でX1/Y2パターンが良品
と判定された場合には、駆動ギア3が一旦停止(図示せ
ず)された後にステップP1を介してステップP2に移
行して3番目の組合せパターン(X2/Y1パターン)
に設定される。
【0084】一方、ステップP8でX1/Y2パターン
が不良品と判定された場合には、X1/Y1パターンが
不良品の場合と同様にステップP9〜ステップP12を
介して検を査終了する。
【0085】シーケンサの制御に基づいて調整器5を駆
動して従動ギア4の下側ギア半幅と駆動ギア3の噛合
せ、かつ従動側モータ6Bを駆動制御するとともに、駆
動側モータ6Aを停止制御した3番目の組合せパターン
(X2/Y1パターン)を設定し、2番目の組合せパタ
ーン(X1/Y2パターン)と同様な検査フローが実行
される。
【0086】4番目の組合せパターン(X2/Y2パタ
ーン)では、ステップP3〜ステップP8が実行された
後、ステップP8でX2/Y2パターンが良品判定され
ると、ステップP10で1番目から4番目までの全ての
組合せパターンが良品と判定され、ステップP11でギ
アの回転を停止させ、ステップP12でギアを外して検
査を終了する。
【0087】このように、この発明に係るギアの組合せ
検査方法は、4つの組合せパターンの全てについて順番
に噛合せ検査を行ない、検査対象のギアの良品または不
良品を判定することが可能となり、ギア端面に小さな傷
や打痕があっても正確に検出することができる。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係るギ
アの噛合せ検査方法は、駆動ギアおよび従動ギアのそれ
ぞれを独立して回転させる駆動側モータと従動側モータ
とを設け、駆動側モータを回転制御するとともに、従動
側モータを停止制御して検査を実行するパターン(X
1)と、この検査結果が良と判定された場合にのみ、従
動側モータを回転制御するとともに、駆動側モータを停
止制御して検査を実行するパターン(X2)と、を備え
たので、停止された側のモータを負荷とすることができ
るので、車両の走行に近い状態を再現してギアの不良品
を確実に判定することができる。
【0089】また、この発明に係るギアの噛合せ検査方
法は、従動ギアのギア半幅の一方を駆動ギアに噛合せて
検査を実行するパターン(Y1)と、この検査結果が良
と判定された場合にのみ、従動ギアをトラバースさせて
ギア半幅の他方を駆動ギアに噛合せて検査を実行するパ
ターン(Y2)と、を備えたので、中央噛合では検出し
にくいギア端面の小さな傷や打痕を正確に検出でき、ギ
アの良品または不良品の選別を精度よく実行することが
できる。
【0090】さらに、各パターン(X1とX2、Y1と
Y2)を組合せた4通りの組合せパターン(X1/Y
1、X1/Y2、X2/Y1、X2/Y2)は、それぞ
れ以下のステップに従って一対のギアの良否を判定する
ので、小さな傷や打痕を振幅積分値の収束値として高感
度に検出することができる。 ステップ1:駆動側モータおよび従動側モータの制御状
態を設定する。 ステップ2:駆動ギアおよび従動ギアの噛合せを設定
し、モータを回転させる。 ステップ3:ギアの回転に伴って発生する振動を振動セ
ンサで検出する。 ステップ4:振動センサが検出した振動を予め設定した
所定時間のフレーム毎に時間領域の電気信号で表示し、
振幅の最大値を求める。 ステップ5:時間領域の各フレーム毎の電気信号を高速
フーリエ変換(FFT)して周波数領域のパワースペク
トラムを求めた後、このパワースペクトラムを積分演算
したパワースペクトラム積分値を算出して表示する。 ステップ6:各フレームのパワースペクトラムのピーク
値のみを記憶し、各フレームのパワースペクトラム・ピ
ーク値を第1フレームのパワースペクトラムに順番に重
畳したピークホールド・パワースペクトラム値を得る。 ステップ7:ステップ6で得られたピークホールド・パ
ワースペクトラム値を所定周波数範囲で積分演算し、ピ
ークホールド積分値を求める。 ステップ8:ピークホールド加算回数Nを増加してピー
クホールド積分値の収束値を演算する。 ステップ9:ステップ8で演算したピークホールド積分
値の収束値と、予め設定した基準収束値とを比較してギ
アの良否を判定する。
【0091】よって、車両の走行に近い状態を再現して
ギアの傷や打痕を高感度で精度よく検出し、良品もしく
は不良品を判定するギアの噛合せ検査方法を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るギアの噛合せ検査方法を適用し
たギア噛合せ試験器の全体構成図
【図2】この発明に係るギアの噛合せ検査方法を適用し
たギア噛合せ試験器の構造図
【図3】振動の所定時間フレーム毎の時間領域信号波形
【図4】図3の各フレームに対応した周波数領域のパワ
ースペクトラム積分値波形図
【図5】各フレームのパワースペクトラム・ピーク値を
第1フレームのパワースペクトラムに順番に重畳したピ
ークホールド・パワースペクトラム波形図
【図6】周波数領域のパワースペクトラム積分平均値
(KA)とピークホールド・パワースペクトラム値
(KP)特性図
【図7】ピークホールド加算回数(N)に対応したピー
クホールド値の振動積分値(K)の収束特性図
【図8】この発明に係るギアの噛合せ検査方法の組合せ
パターンの実行フロー図
【図9】この発明に係るギアの噛合せ検査方法の要部ス
テップ実行フロー図
【符号の説明】
1…ギア噛合せ試験器、2…ハウジング、3…駆動ギ
ア、4…従動ギア、5…調整器、6A…駆動側モータ、
6B…従動側モータ、7A,7B,8A,8B…プー
リ、9A,9B…ベルト、10…振動センサ、11…チ
ャージ増幅器、12…FFTアナライザ、13…制御装
置、DO…振動検出データ、K,KO1,KO2…振動積分
値、KA…パワースペクトラム積分平均値、KP…ピーク
ホールド・パワースペクトラム値、VO1…振動信号。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動ギアと従動ギアからなる一対のギア
    を噛合せて回転させ、前記一対のギアから発生する振動
    を検出して良否を判定するギアの噛合せ検査方法におい
    て、 前記駆動ギアおよび前記従動ギアのそれぞれを独立して
    回転させる駆動側モータと従動側モータとを設け、前記
    駆動側モータを回転制御するとともに、前記従動側モー
    タを停止制御して検査を実行するパターン(X1)と、
    この検査結果が良と判定された場合にのみ、前記従動側
    モータを回転制御するとともに、前記駆動側モータを停
    止制御して検査を実行するパターン(X2)と、を備え
    たことを特徴とするギアの噛合せ検査方法。
  2. 【請求項2】 前記各パターン(X1、X2)には、前
    記従動ギアのギア半幅の一方を前記駆動ギアに噛合せて
    検査を実行するパターン(Y1)と、この検査結果が良
    と判定された場合にのみ、前記従動ギアをトラバースさ
    せてギア半幅の他方を前記駆動ギアに噛合せて検査を実
    行するパターン(Y2)と、を備えたことを特徴とする
    請求項1記載のギアの噛合せ検査方法。
  3. 【請求項3】 前記各パターン(X1とX2、Y1とY
    2)を組合せた4通りの組合せパターン(X1/Y1、
    X1/Y2、X2/Y1、X2/Y2)は、それぞれ以
    下のステップに従って前記一対のギアの良否を判定する
    ことを特徴とする請求項2記載のギアの噛合せ検査方
    法。 ステップ1:駆動側モータおよび従動側モータの制御状
    態を設定する。 ステップ2:駆動ギアおよび従動ギアの噛合せを設定
    し、モータを回転させる。 ステップ3:ギアの回転に伴って発生する振動を振動セ
    ンサで検出する。 ステップ4:振動センサが検出した振動を予め設定した
    所定時間のフレーム毎に時間領域の電気信号で表示し、
    振幅の最大値を求める。 ステップ5:時間領域の各フレーム毎の電気信号を高速
    フーリエ変換(FFT)して周波数領域のパワースペク
    トラムを求めた後、このパワースペクトラムを積分演算
    したパワースペクトラム積分値を算出して表示する。 ステップ6:各フレームのパワースペクトラムのピーク
    値のみを記憶し、各フレームのパワースペクトラム・ピ
    ーク値を第1フレームのパワースペクトラムに順番に重
    畳したピークホールド・パワースペクトラム値を得る。 ステップ7:ステップ6で得られたピークホールド・パ
    ワースペクトラム値を所定周波数範囲で積分演算し、ピ
    ークホールド積分値を求める。 ステップ8:ピークホールド加算回数Nを増加してピー
    クホールド積分値の収束値を演算する。 ステップ9:ステップ8で演算したピークホールド積分
    値の収束値と、予め設定した基準収束値とを比較してギ
    アの良否を判定する。
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