JP2967942B2 - 釣り竿の製造方法 - Google Patents
釣り竿の製造方法Info
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- JP2967942B2 JP2967942B2 JP2401326A JP40132690A JP2967942B2 JP 2967942 B2 JP2967942 B2 JP 2967942B2 JP 2401326 A JP2401326 A JP 2401326A JP 40132690 A JP40132690 A JP 40132690A JP 2967942 B2 JP2967942 B2 JP 2967942B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は釣り竿の製造方法に関
し、詳しくは、釣り竿、ゴルフクラブのシャフト等に用
いられるもののように、補強繊維層を有して成る釣り竿
の製造方法の改良に関する。
し、詳しくは、釣り竿、ゴルフクラブのシャフト等に用
いられるもののように、補強繊維層を有して成る釣り竿
の製造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のように補強繊維層が形成さ
れた管状体は、一定の方向に繊維を引揃えたシート状の
プリプレグを、夫々の繊維の方向が直交するよう複数枚
マンドレルに巻回した後、焼成することで成形されてい
る。
れた管状体は、一定の方向に繊維を引揃えたシート状の
プリプレグを、夫々の繊維の方向が直交するよう複数枚
マンドレルに巻回した後、焼成することで成形されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、前述したよう
にシート状のプリプレグを用いて管状体を製造する際の
状況について考えるに、この製造方法では製造される管
状体の径、長さ夫々に対応してシート状のプリプレグの
裁断を行わなければならないため、裁断のための工程を
必要とするばかりで無く、釣り竿のように寸法や、径の
異なる管状体を複数種類製造するためには、裁断の寸法
夫々に対応した作業工程を必要とすることになる。又、
シート状プリプレグをマンドレルに巻付ける際には、プ
リプレグに張力を作用させる等の手段により、マンドレ
ルとの間、あるいは、プリプレグ同士との間で大きい圧
接力が作用する状態で巻回を行うことが望ましいが、シ
ート状のプリプレグでは、接触面積が大きいため大きい
圧接力を得ることが困難となる。又、シート状プリプレ
グの巻回時には巻回層の間に空気層を形成することもあ
り、このように、空気層が形成された状態で焼成する
と、空気層がボイドの状態となって残り管状体の強度を
低下させることになる。本発明の目的は、径、長さがど
のような値であっても、少ない工程で、しかも、高い強
度の釣り竿を成形し得る製造方法を得る点にある。
にシート状のプリプレグを用いて管状体を製造する際の
状況について考えるに、この製造方法では製造される管
状体の径、長さ夫々に対応してシート状のプリプレグの
裁断を行わなければならないため、裁断のための工程を
必要とするばかりで無く、釣り竿のように寸法や、径の
異なる管状体を複数種類製造するためには、裁断の寸法
夫々に対応した作業工程を必要とすることになる。又、
シート状プリプレグをマンドレルに巻付ける際には、プ
リプレグに張力を作用させる等の手段により、マンドレ
ルとの間、あるいは、プリプレグ同士との間で大きい圧
接力が作用する状態で巻回を行うことが望ましいが、シ
ート状のプリプレグでは、接触面積が大きいため大きい
圧接力を得ることが困難となる。又、シート状プリプレ
グの巻回時には巻回層の間に空気層を形成することもあ
り、このように、空気層が形成された状態で焼成する
と、空気層がボイドの状態となって残り管状体の強度を
低下させることになる。本発明の目的は、径、長さがど
のような値であっても、少ない工程で、しかも、高い強
度の釣り竿を成形し得る製造方法を得る点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の釣り竿の特徴
は、その長手方向に繊維方向を設定した引揃え型の縦繊
維(1)と、この縦繊維(1)と直交、若しくは、略直
交する方向に繊維方向を設定した引揃え型の横繊維
(2)とを重ね合わせてテープ状のプリプレグ(P)を
形成すると共に、マンドレル(3)に対して、前記プリ
プレグ(P)を幅方向に一部重複させた状態で巻回し、
焼成することにより、外面に段階部を成形する点にあ
り、その作用、及び、効果が次の通りである。
は、その長手方向に繊維方向を設定した引揃え型の縦繊
維(1)と、この縦繊維(1)と直交、若しくは、略直
交する方向に繊維方向を設定した引揃え型の横繊維
(2)とを重ね合わせてテープ状のプリプレグ(P)を
形成すると共に、マンドレル(3)に対して、前記プリ
プレグ(P)を幅方向に一部重複させた状態で巻回し、
焼成することにより、外面に段階部を成形する点にあ
り、その作用、及び、効果が次の通りである。
【0005】
【作用】上記特徴を例えば図1乃至図4に示すように構
成すると、テープ状のプリプレグPがマンドレル3に巻
回されるため、この巻回時にプリプレグPに張力を作用
させた場合には、この張力が比較的小さい値であって
も、シート状のプリプレグを用いる場合に比べ大きい圧
接力を得るものとなり、又、テープはシートに比べて幅
が小さいため、この巻回時に空気層を形成し難く、しか
も、空気層が形成された場合でも焼成時に空気層が膨張
することによりテープの幅方向に移動してプリプレグP
の外部に抜け出し得るものとなる。
成すると、テープ状のプリプレグPがマンドレル3に巻
回されるため、この巻回時にプリプレグPに張力を作用
させた場合には、この張力が比較的小さい値であって
も、シート状のプリプレグを用いる場合に比べ大きい圧
接力を得るものとなり、又、テープはシートに比べて幅
が小さいため、この巻回時に空気層を形成し難く、しか
も、空気層が形成された場合でも焼成時に空気層が膨張
することによりテープの幅方向に移動してプリプレグP
の外部に抜け出し得るものとなる。
【0006】尚、クロス状(織物状)のプリプレグPを
テープ状に裁断して用いる製造方法では、図8に示すよ
うに、焼成時に大きい圧力を作用させても、繊維S,S
夫々の間、マンドレル3との間に空間が形成されるので
ボイドが発生しやすく、又、図7に示す如く本発明の構
造と比べ繊維の密度が低くなって強度面でも劣ることが
分かる。つまり、本発明ではテープ状のプリプレグの巻
回によって製造するので、径、長さがどのような値であ
っても、マンドレルの形状を選択するだけで多種の管状
体の成形が可能となり、しかも、巻回時に大きい圧力を
作用させる装置類を用いずとも良好な圧接状態が得ら
れ、しかも、ボイドも生じ難いものとなるのである。
テープ状に裁断して用いる製造方法では、図8に示すよ
うに、焼成時に大きい圧力を作用させても、繊維S,S
夫々の間、マンドレル3との間に空間が形成されるので
ボイドが発生しやすく、又、図7に示す如く本発明の構
造と比べ繊維の密度が低くなって強度面でも劣ることが
分かる。つまり、本発明ではテープ状のプリプレグの巻
回によって製造するので、径、長さがどのような値であ
っても、マンドレルの形状を選択するだけで多種の管状
体の成形が可能となり、しかも、巻回時に大きい圧力を
作用させる装置類を用いずとも良好な圧接状態が得ら
れ、しかも、ボイドも生じ難いものとなるのである。
【0007】
【発明の効果】従って、径、長さがどのような値であっ
ても、少ない工程で済み、しかも、高い強度の釣り竿を
成形し得る製造方法が得られたのである。特に本発明で
は釣り竿の外面に図5に示す如く段状部が形成されるの
で、釣り竿に用いた場合には、操作時に手の中で滑り難
く、扱いやすいものになるという効果も奏する。又、竿
の中間部等の外面に、図6に示す如く綾巻き部を形成す
る場合には、従来、竿形成用のものとは別に準備してい
たテープ状のプリプレグを用いずに、竿形成用のテープ
状のプリプレグを大きいピッチで重ねて巻くことによ
り、竿外面に凹凸部が形成されるので、水濡れ状態の釣
り糸でも、この外面に付着し難くなるという効果も奏す
る。
ても、少ない工程で済み、しかも、高い強度の釣り竿を
成形し得る製造方法が得られたのである。特に本発明で
は釣り竿の外面に図5に示す如く段状部が形成されるの
で、釣り竿に用いた場合には、操作時に手の中で滑り難
く、扱いやすいものになるという効果も奏する。又、竿
の中間部等の外面に、図6に示す如く綾巻き部を形成す
る場合には、従来、竿形成用のものとは別に準備してい
たテープ状のプリプレグを用いずに、竿形成用のテープ
状のプリプレグを大きいピッチで重ねて巻くことによ
り、竿外面に凹凸部が形成されるので、水濡れ状態の釣
り糸でも、この外面に付着し難くなるという効果も奏す
る。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1乃至図5には釣り竿等に用いられる管状体A
の製造工程を表している。この工程では図1及び図2に
示すように、その長手方向に補強繊維の繊維方向を設定
した引揃えの縦繊維1と、この縦繊維1と直交する方向
に補強繊維の繊維方向を設定した引揃えの横繊維2とを
重ね合わせ、かつ、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含
浸させてテープ状に形成されたプリプレグPを用いる。
尚、このプリプレグPは幅Wが15mmに、縦繊維1の厚み
T1が0.03mmに、横繊維2の厚みT2が0.2〜0.7mmに設定
され、夫々の繊維にはグラスファイバー、カーボンファ
イバー等が用いられる。
する。図1乃至図5には釣り竿等に用いられる管状体A
の製造工程を表している。この工程では図1及び図2に
示すように、その長手方向に補強繊維の繊維方向を設定
した引揃えの縦繊維1と、この縦繊維1と直交する方向
に補強繊維の繊維方向を設定した引揃えの横繊維2とを
重ね合わせ、かつ、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含
浸させてテープ状に形成されたプリプレグPを用いる。
尚、このプリプレグPは幅Wが15mmに、縦繊維1の厚み
T1が0.03mmに、横繊維2の厚みT2が0.2〜0.7mmに設定
され、夫々の繊維にはグラスファイバー、カーボンファ
イバー等が用いられる。
【0009】図3に示すように製造時には、マンドレル
3に対して前記プリプレグPを幅方向に一部重複する状
態で巻回する。この巻回時において、プリプレグP同
士、あるいは、プリプレグPとマンドレル3とが適当な
圧力で圧接するよう、テープの回転支軸4に制動力を作
用させる等の手段が講じられる。次に、図4に示すよう
に巻回が終了したプリプレグPの上面に対して熱収縮性
のテープ5を巻付け、この後、焼成により成形が完了す
る。尚、この焼成時にはテープ5の収縮によりプリプレ
グPが圧縮された状態となり、しかも、熱が作用するこ
とによって互いに重り合うプリプレグPの樹脂が一体化
する。この後、マンドレル3を引き抜き、テープ5を取
り去り、両端部を切断することにより、図5に示す断面
形状の管状体Aが得られるのである。
3に対して前記プリプレグPを幅方向に一部重複する状
態で巻回する。この巻回時において、プリプレグP同
士、あるいは、プリプレグPとマンドレル3とが適当な
圧力で圧接するよう、テープの回転支軸4に制動力を作
用させる等の手段が講じられる。次に、図4に示すよう
に巻回が終了したプリプレグPの上面に対して熱収縮性
のテープ5を巻付け、この後、焼成により成形が完了す
る。尚、この焼成時にはテープ5の収縮によりプリプレ
グPが圧縮された状態となり、しかも、熱が作用するこ
とによって互いに重り合うプリプレグPの樹脂が一体化
する。この後、マンドレル3を引き抜き、テープ5を取
り去り、両端部を切断することにより、図5に示す断面
形状の管状体Aが得られるのである。
【0010】 〔別実施例〕 本発明は釣り竿、ゴルフクラブのシャフト以外に小型機
械の構造材等の製作時に用いて良く、又、本発明による
プリプレグの巻回層を複数形成するよう実施することも
可能である。又、本発明は図6に示すように、本発明に
よるプリプレグの巻回面の外面に対して竿形成用のプリ
プレグPを「×」状に巻回して手触りを向上させるよう
実施することも可能である。尚、特許請求の範囲の項に
図面との対照を便利にするために符号を記すが、該記入
により本発明は添付図面の構造に限定されるものではな
い。
械の構造材等の製作時に用いて良く、又、本発明による
プリプレグの巻回層を複数形成するよう実施することも
可能である。又、本発明は図6に示すように、本発明に
よるプリプレグの巻回面の外面に対して竿形成用のプリ
プレグPを「×」状に巻回して手触りを向上させるよう
実施することも可能である。尚、特許請求の範囲の項に
図面との対照を便利にするために符号を記すが、該記入
により本発明は添付図面の構造に限定されるものではな
い。
【図1】テープ状のプリプレグの正面図
【図2】テープ状のプリプレグの縦断側面図
【図3】マンドレルへのプリプレグの巻回時の斜視図
【図4】プリプレグ外面へのテープの巻回時の斜視図
【図5】成形後における管状体の断面図
【図6】別実施例の管状体の側面図
【図7】本発明のプリプレグの巻回状態の比較例の断面
図
図
【図8】クロス状のプリプレグの巻回状態の比較例の断
面図
面図
1 縦繊維 2 横繊維 3 マンドレル P プリプレグ
Claims (1)
- 【請求項1】その長手方向に繊維方向を設定した引揃え
型の縦繊維(1)と、 この縦繊維(1)と直交、若しくは、略直交する方向に
繊維方向を設定した引揃え型の横繊維(2)とを重ね合
わせてテープ状のプリプレグ(P)を形成すると共に、 マンドレル(3)に対して、前記プリプレグ(P)を幅
方向に一部重複させた状態で巻回し、焼成することによ
り、外面に段階部を成形する釣り竿の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2401326A JP2967942B2 (ja) | 1990-12-11 | 1990-12-11 | 釣り竿の製造方法 |
US07/802,198 US5231783A (en) | 1990-12-11 | 1991-12-04 | Method of making fishing rod and fishing rod made by the method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2401326A JP2967942B2 (ja) | 1990-12-11 | 1990-12-11 | 釣り竿の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04214329A JPH04214329A (ja) | 1992-08-05 |
JP2967942B2 true JP2967942B2 (ja) | 1999-10-25 |
Family
ID=18511163
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2401326A Expired - Fee Related JP2967942B2 (ja) | 1990-12-11 | 1990-12-11 | 釣り竿の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2967942B2 (ja) |
-
1990
- 1990-12-11 JP JP2401326A patent/JP2967942B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04214329A (ja) | 1992-08-05 |
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Legal Events
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