JP2967898B2 - 有機感光体の製造方法 - Google Patents

有機感光体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、支持体上の光導電層の
一部または全部に有機樹脂が設けられ、この上面に炭素
または炭素を主成分とする被膜を耐摩耗層として設ける
ことにより、静電複写機、レ−ザプリンタ等の感光性ド
ラムを構成せしめんとする有機感光体の製造方法に関す
るものである。また、本発明は、高周波または直流電界
を同時に用いるプラズマ気相反応(PCVD)方法により、被
形成面、特に広い面積に渡って、より大きい被膜成長速
度で、炭素または炭素を主成分とする被膜を形成せしめ
た静電複写機用等の有機感光体の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、長寿命の静電複写機の感光体を製
造する際に用いる気相反応による薄膜形成技術として
は、珪化物の反応性気体を用いた高周波または直流電界
によるプラズマCVD 法(グロ−放電CVD 法) によりアモ
ルファスシリコン膜を感光体として用いる方法が知られ
ている。しかし、静電複写機等の感光体は、上記のよう
なグロ−放電CVD 法を用いたアモルファスシリコン膜が
形成される。そして、上記感光体の膜厚は、5μm程度
必要であるため、感光体中にクラックが生じやすい。ま
た、感光体の表面には、凹凸が生じやすい。さらに、作
製中に反応容器の内壁に付着したフレ−クが、感光体の
被形成面に落下し、ボイド、ピンホ−ル等を作りやすい
等の欠点を有する。
【0003】このため、アモルファスシリコン膜は、感
光体として固く、長寿命性を有しながらも、実用上、今
一歩というところであった。他方、感光体としては、有
機樹脂を用いた静電ドラムが知られている。このドラム
は、支持体上に有機樹脂をコ−ティングするだけのた
め、特に工業上安価で多量生産を行いやすいという特徴
を有する。しかし、その寿命は、5万枚ないし7万枚の
静電能力までで、劣化して使用不可能となってしまう。
このため、感光体自体を有機樹脂を用いた安価なものと
すると、その上に耐摩耗層として硬度が大きく、かつ滑
りのよい絶縁膜でオーバーコ−トすることが求められて
いた。そして、感光体の上面は、平坦な表面を有し、か
つ有機樹脂からなる下地であるため、-100℃ないし+200
℃での形成が原理的に可能となる手段による静電複写機
用ドラムの形成方法が求められていた。
【0004】かかる目的のため、本出願人の出願に係る
『炭素膜がコ−ティングされたプラスチックス』(昭和
62年2月10日出願 特願昭62-957号) がある。また、た
とえば特開昭57−68017号公報のセミアモルファ
ス半導体は、その微結晶構造についての記載がある。ま
た、他の従来例として、次のようなものがある。特開昭
61−183663号公報のオーバーコート層を有する
感光材料の製造方法は、感光体の表面保護層として、プ
ラズマCVD法によってダイヤモンド状のオーバーコー
ト層を作成することが記載されている。特開昭61−2
55352号公報の感光体は、カーボン蒸発源の近傍に
イオン化電極と熱電子放射線を設け、イオン化されたカ
ーボンを直流電界によって加速し、感光体の表面に付着
させることが記載されている。特開昭61−26435
5号公報の電子写真用感光体は、電子写真用感光体の表
面に、ダイヤモンド結晶粒が点在する炭素膜等をプラズ
マまたはイオンを使用して低温低圧で形成することが記
載されている。特開昭62−9355号公報の無定形炭
素を含有する電子写真像形成部材は、約0.5ないし約
5電子ボルトのバンド ギャップを有する水素化無定形
炭素からなる感光性像形成部材が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】感光体の表面に形成す
る耐磨耗性を有するオーバーコート層は、大きい表面積
に凹凸がなく、しかも樹脂からなる熱に弱い感光体の表
面に硬度の高い被膜を付着しなければならない。しか
し、特開昭61−264355号公報の炭素膜を形成す
る際に使用されるプラズマCVD法は、低温によって形
成すると被膜成長速度が遅いという欠点がある。また、
従来技術における有機感光体の表面に形成する炭素また
は炭素を主成分とする被膜は、必ずしも静電荷の蓄積と
いうことを考慮していなかった。また、上記従来例にお
けるプラズマCVD法や光CVD法は、反応空間の壁に
付着した生成物が落下して、被膜表面に凹凸を作るとい
う欠点を有する。
【0006】本発明は、以上のような課題を解決するた
めのもので、反応空間で被膜の支持体を加熱することな
く、炭素または炭素を主成分とする被膜を形成した有機
感光体の製造方法を提供することを目的とする。本発明
は、感光体の表面に被膜を形成中に、反応空間の壁に付
着した生成物が落下せずに、広い表面積に凹凸のない有
機感光体の製造方法を提供することを目的とする。本発
明は、低温において、炭素化物からなる反応性気体の分
解、活性化を助長させて、被膜の成膜速度を助長させた
有機感光体の製造方法を提供することを目的とする。本
発明は、有機感光体の表面に形成する炭素または炭素を
主成分とした被膜は、静電荷の蓄積を考慮した厚さの有
機光電体の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明における有機感光体の製造方法は、導電性支
持体上に光導電層として有機光導電材料が設けられた基
体と、炭素または炭素を主成分とする被膜を有する有
機感光体において、前記基体の温度を−100度Cない
し+150度Cとし、かつホイスラーモード共鳴を用い
た気相法により、ダイヤモンド結合またはダイヤモンド
が一部に混成している炭素または炭素を主成分とする被
膜を前記基体の光導電層の表面に形成することを特徴と
する。
【0008】
【作 用】本出願人は、高周波電界を反応空間中に保
持した電極に印加すると共に、表面温度を−100度C
ないし+150度Cにした導電性支持体に直流バイアス
を加えることで、導電性支持体を加熱せずに、室温でダ
イヤモンド結合またはダイヤモンドが一部に混成した炭
素または炭素を主成分とした被膜をホイスラーモード共
鳴を用いた気相法により形成して作製することを発見し
た。また、同時に、本出願人は、上記作製されたダイヤ
モンド結合またはダイヤモンドが一部に混成した炭素ま
たは炭素を主成分とした被膜が電荷の障壁層として作用
するので、有機感光体との密着性を良くし、広い面積に
渡り硬度の高い凹凸のない有機感光が作製されること
を発見した。かくして、本発明は、支持体上に有機光導
電材料を塗布法、その他の方法でオーバーコ−トし、さ
らに、その上に平滑性に優れ、かつ耐摩耗性に優れた絶
縁性で、ダイヤモンド結合またはダイヤモンドが一部に
混成した炭素または炭素を主成分とする被膜をオーバー
コ−トすることができた。
【0009】その結果、本発明は、従来のアモルファス
シリコンドラムが耐摩耗性を有しながらも、激しい表面
の凹凸と、クラックの生じやすいという欠点を除去する
ことができた。他方、本発明において、ホイスラーモー
ド共鳴を用いた気相法により形成された、耐摩耗性を有
するダイヤモンド結合またはダイヤモンドが一部に混成
した炭素または炭素を主成分とした炭素膜は、下地の有
機樹脂を有機光導電材料、または有機光導電材料上の有
機樹脂ブロッキング層上に室温または冷却し成膜するに
もかかわらず、有機樹脂と同じ主成分の炭素を用いるた
め、互いによく密着しあう。さらに、本発明のダイヤモ
ンド結合またはダイヤモンドが一部に混成した炭素また
は炭素を主成分とした被膜は、たとえば、ビッカ−ス硬
度が2000Kg/mm2以上と固く、耐摩耗性がよい。本発明の
感光性有機樹脂を用いた感光性ドラム上へ炭素膜をブロ
ッキング層として設けることは、きわめて相乗効果の大
きい優れたものである。
【0010】本発明において、マイクロ波で反応性気体
を予め励起しつつ、かつ高周波プラズマを用いるため、
この炭素膜は、ダイヤモンド結合またはダイヤモンドが
一部に混成した被膜を作ることができる。さらに、本発
明のマイクロ波励起は、水素、不活性気体または非反応
性気体(分解または反応をしても、それ自体は気体しか
生じない気体) と炭化水素化物気体とを同時に共鳴空間
に導入して活性化している。この時、このダイヤモンド
結合またはダイヤモンドが一部に混成した炭素または炭
素を主成分とした被膜は、磁場があるとその内壁面に生
成物が付着しにくく、好ましかった。また、本発明の有
機感光体は、導電性支持体との間に電荷を保持すること
ができた。すなわち、本発明の有機感光体の表面に形成
すると共に、ダイヤモンド結合またはダイヤモンドが一
部に混成した炭素または炭素を主成分とする被膜は、耐
磨耗層を有する静電荷の障壁層が必要な時間電荷を蓄え
られると同時に、密着性が良く、凹凸のない硬度の高い
被膜となる。
【0011】
【実 施 例】以下に実施例に従い本発明を示す。本実
施例は、炭素膜作製用プラズマCVD 法による感光体の作
製を示す。図1は本発明の一実施例である炭素膜作製用
プラズマCVD 装置を示す図である。図1ににおいて、ス
テンレス容器(1')は、蓋(1'')を有し、反応空間(1) を
構成している。この容器(1')には、予め有機光導電材料
またはその上に有機樹脂の障壁層を支持体上にコ−トし
た基体(10)を配設させた。基体(10)を保持体(8),(8')に
より回転させつつ保持した。その裏の蓋(1'') 側には、
排気口(7) に対してホモジナイザ(20') が設けられてい
る。基体(10)の装着の時は、蓋(1'')を上方向に開けて
行う。高周波電圧または直流電圧は、一方の網状電極(2
0') と他方の網状電極(20)との間に印加される。
【0012】ここに、高周波または直流電源(6) より1
3.56MHzまたは直流バイヤス付の高周波電界が印加され
る。基体(10)は、この電界に対して垂直になるように位
置させている。また、基体(10)は、その円周方向に回転
させている。また、図1において、左右方向が長いとき
は、被膜形成と同時に、このドラム状の基体(10)を回転
しつつ移動させてもよい。この基体(10)を多数配設し
(図面の前後方向)、これらを回転しつつ均一な膜厚で
多数同時に作るべく移動させてもよい。反応性気体は、
ド−ビング系(13)より(18)を経て石英管(29)で作られた
マイクロ波を用いた共鳴空間(2) に供給される。この共
鳴空間(2) は、外側に空心磁石コイル(5),(5')を配し磁
場を加える。
【0013】同時に、マイクロ波発振器(3) によりアナ
ライザ(4) を経て、たとえば2.45GHz のマイクロ波が共
鳴空間(2) に供給される。共鳴空間(2) では、ホイッス
ラ−モ−ドの共鳴を起こすべく、反応性気体としてメタ
ンを(32)より加える。さらに、水素で希釈されたジボラ
ン(B2H6)またはフォスヒン(PH3) を(32)より、さらに、
水素のキャリアガスを(31)より加える。たとえば、メタ
ン:水素=1:1 とし、高周波電力として50Wないし1KW
を加えたプラズマ電界として0.03W /cm2 ないし3W/cm
2 とした。DCバイヤスは、特に加えないと炭素膜中に水
素が多く含まれ、光学的エネルギーバンド幅も2.5 eVな
いし3.5eV が得られる。基体(10)側を正バイヤスとする
と、水素イオンが反発されて結果として膜中の水素含有
量を減少させ、その光学的エネルギーバンド幅も1.0 eV
ないし2.0eV となる。
【0014】基体(10)表面温度は、-100℃ないし+200℃
好ましくは-100℃ないし+150℃であり、有機光導電材料
または有機材料の耐熱性が十分高くないため、この炭素
膜のコ−ト中に何ら損傷、溶融、変質しないようにし
た。さらに、マイクロ波での予備励起を行うと、この場
合の成膜速度は、500 Å/分ないし1000Å/分が得ら
れ、きわめて高速成膜が可能であった。しかし、この予
備励起を行わないと、100 Å/分ないし200 Å/分の成
膜速度しか得られなかった。かくして炭素膜を0.1 μm
ないし4μm、好ましくは0.5 μmないし2μmの厚さ
に形成し、層としてその光学的エネルギーバンド幅を大
きくし、結果として耐摩耗層であると同時に静電荷の障
壁層として作用させた。しかしかくすると、炭素膜のビ
ッカ−ス硬度が4000Kg/mm2以上ではなく、2000Kg/mm2
いし4000Kg/mm2と低下するため、実用上エネルギーバン
ド、硬度、厚さの最適設計が必要である。
【0015】本発明では、ビッカ−ス硬度が2000Kg/mm2
以上を有し、熱伝導率2.5W/cm deg以上の炭素膜を実使
用上の寿命において、20万枚以上のコピ−可能の仕様と
した。もちろん、この硬度が1000Kg/mm2ないし2000Kg/m
m2では、商品寿命が10万枚ないし20万枚と低下してしま
う。このような商品寿命では、それなりの市場を求めれ
ばそれでも商品化が可能である。また、本実施例の反応
空間(1) における圧力は、排気系(11)のコントロ−ルバ
ルブ(14)によりタ−ボ分子ポンプを併用した真空ポンプ
(9) の排気量を調整して行った。
【0016】さらに、必要に応じて、図1においては、
電子または共鳴励起したアルゴンを反応空間(1) に十分
広げるため、一方の電極(20)が反応性気体のホモジナイ
ザ(20') の効果を併用させ得る。すなわち、このホモジ
ナイザ(20') の穴より放出される気体(21)は、基体(10)
表面に均一に広い面積で成膜させ、その厚さも大面積の
均一性をより良好に得るため好ましい。もちろん、ホモ
ジナイザ(20') を反応空間(1) にいれると、この面への
電子および活性気体の衝突は避けられず、結果として、
そこでのエネルギー消費がおき、成長速度の減少が見ら
れる。そのため、全体の空間で高い成長速度をより得ん
とするためには、マイクロ波による励起がプラズマCVD
のみであるよりも有効であった。
【0017】実験例1 この実験例は、被膜として、水素とメタンとを1:1 と
し、ダイヤモンド結合を有するアモルファス、またはダ
イヤモンド微結晶を含むアモルファス炭素膜を形成させ
たものである。反応空間(1) の圧力を0.1 torr、非反応
性気体として(31)より水素を200SCCMで供給した。加え
て、メタンを(32)より200SCCM で供給した。マイクロ波
は、2.45GHz の周波数を有し、30W ないし1.3 KWの出
力、たとえば500Wで調整した。磁場(5),(5') の共鳴強
度は、875 ガウスとした。13.56MHzの高周波電流を500W
加えた。かくして放電を開始した後、排気系(11)を調整
した。導電性表面を少なくとも一部に有する円筒状の基
体(10) (支持体上に有機光導電材料が形成された状
態)を用い、この被形成面上に非単結晶炭素、たとえば
アモルファス炭素膜を形成した。そして、不要気体は、
排気口(7) を経て排気系(11)にて放出した。すると、基
体(10)の温度が室温( プラズマによる実加熱で150 ℃程
度になる) において、被膜形成速度30Å/ 秒を作ること
ができ、成膜時間が約15分であった。
【0018】この速度は、プラズマCVD のみで得られる
1.5 Å/ 秒に比べ20倍の速さである。このアモルファス
炭素の電気特性の1例を調べると、固有抵抗1010Ωcm、
ビッカ−ス硬度2300Kg/mm2、光学的エネルギーバンド幅
1.8eV であった。反応性気体をメタンでなくエチレンま
たはアセチレンと水素との混合気体とすると、更に被膜
成長速度の向上を期待できる。
【0019】実例2 この装置を用い複写機の感光体ドラムを作製した。基体
(10)として支持体は、直径25cm長さ30cmのアルミニ
ュ−ムまたはその合金を用いた。その上には、有機光導
電材料がコ−トされているものを用いた。この基体(10)
を図1の装置にセットし、反応空間の圧力0.3torr 、水
素200SCCM を(31)より、CH4 200 SCCMを(32)より導入し
た。気体は、室温とし、特に加熱冷却をしなかった。こ
の後、プラズマ放電用電源(13.56MHz 出力300W,DC バイ
ヤス+200V を気体に印加) にて、本実例では、200 Å
/分形成した。こうして0.4 μmの厚さの炭素膜が形成
された。この後、一度反応室を排気し、残留ガスを反応
室外へ排気した。
【0020】実例3 ホイッスラ−モ−ド、高周波プラズマCVD を加えて用
い、実例2と同様な感光体を作製した。作製条件は、
例1と同様である。基体(10)は、-30 ℃に冷却し、
直流バイアスは、+400V を印加した。そして、0.5 μm
もの厚さの炭素膜を形成した。本実例では、基体(10)
を回転させるとともに前後左右に移動させながら製膜を
行った。本実例により作製された感光体に対し、室温
→150 °C →室温の温度サイクルを100 回行った結果を
表1に示す。被膜にクラックが入ったり基板よりはがれ
たりピ−リングせず、歩留まりは約100 %だった。
【0021】 また、本実例のSampleを静電複写機に装着し、感光体
ドラムに密接して転写紙のまき込みを防止する金属、ま
たはそれに炭素膜がオーバーコ−トされたスキ−ジを設
けたが、感光体の炭素被膜は、有機光導電材料より、ま
た金属支持体より、有機光導電材料が剥がれることな
く、A4版サイズで105 枚ないし106 枚の複写動作に対
しても変化しなかった。これは、この炭素膜のコ−トが
まったくない場合、104 枚ないし7×104 枚までしかも
たないことと比べると、無限に耐摩耗性を有することと
等価になる。
【0022】
【発明の効果】本発明は、有機感光体上に、ホイスラー
モード共鳴を用いた気相法によりダイヤモンド結合また
はダイヤモンドが一部に混成した炭素または炭素を主成
分とした被膜を耐磨耗層として形成される。そして、
光体と導電性支持体との間には、電荷を所望の時間保持
することができた。すなわち、本発明の有機感光体の表
面には、密着性が良く、凹凸のない硬度の高い被膜を有
するだけでなく、必要な時間電荷を蓄えることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である炭素膜作製用プラズマ
CVD 装置を示す図である。
【符号の説明】
1・・・反応空間 2・・・共鳴空間 3・・・マイクロ波発振器 4・・・アナライザ 5・・・空心磁石コイル 6・・・電源 7・・・排気口 8、8′・・・保持体 9・・・真空ポンプ 10・・・基体 11・・・排気系 13・・・ドーピング系 20、20′・・・網状電極(ホモジナイザ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−63937(JP,A) 特開 昭60−63541(JP,A) 特開 昭60−61761(JP,A) 特開 昭61−255352(JP,A) 特開 昭61−264355(JP,A) 特開 昭61−183663(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に光導電層として有機光
    導電材料が設けられた基体と、炭素または炭素を主成分
    とする被膜を有する有機感光体の製造方法において、前記基体の温度を−100度Cないし+150度Cと
    し、かつホイスラーモード共鳴を用いた気相法により、
    ダイヤモンド結合またはダイヤモンドが一部に混成して
    いる炭素または炭素を主成分とする被膜を前記基体の光
    導電層の表面に形成することを特徴とする有機感光体
    製造方法。
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