JP2967434B2 - 高周波プラズマによる球状化粒子の製造方法およびその装置 - Google Patents
高周波プラズマによる球状化粒子の製造方法およびその装置Info
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Description
応装置により発生させたプラズマフレームを利用して、
金属、非金属およびセラミックスなどの不定型粒子の反
応性物質を原料として、球状化粒子を製造する方法およ
びその装置に関する。
冶金法においては、焼結部品を製造する際に、鉄粉末等
を押型中で圧縮成形して一定形状とした後、この成形品
を還元雰囲気中で加熱して焼結させる方法が採られてい
る。近年、粉末冶金の分野においては、粉末冶金による
生産品の高靱性化、高強度化等の要求、および通常の冶
金では製造することのできない金属間化合物製品の生産
の要求により、より細粒化・球状化された粉末の生産が
望まれている。また金属射出成形の分野においても、球
状化された粒子は充填率と流動性が高いことから、球状
化粒子の高品位かつ効率的な生産が望まれている。さら
に、ハンダ粒子についても、リフロー方式によるハンダ
のセッティングもICチップの小型化に伴い、基板との
接合あるいはクリームハンダによるリード部との接合が
高密度化するため、ノズルの小径化が進むにつれて、高
流動化の要請により、ハンダ粒子の微細化および高球状
化が要求されるようになってきた。
状化粒子の製造方法としては、近年種々の改良方法が試
みられており、たとえば特開平2−11704号公報に
開示されるガスまたは水アトマイズ法(噴霧法)、特開
昭63−230807号公報に開示される回転噴霧法、
特開平1−234506号公報に開示される回転電極
法、特開昭63−58799号公報に開示されるプラズ
マアーク法などを挙げることができる。
たガスアトマイズ法、回転噴霧法および回転電極法等に
おいては、製造される球状粒子の粒径に大きな偏りがあ
り、たとえば鉄粉を製造した場合に製造可能なサイズ
は、平均粒径で70〜80μmから数mm程度のものを
製造する際には適するが、比較的小さい粒径のものが製
造できない。また、前記水アトマイズ法においては、平
均粒径1〜10μm程度の極小径のものを製造し得る
が、球状化率の高いものは製造不可能である。すなわ
ち、従来法においては、球状化粒子の製造に際し、比較
的大きなサイズのものか、あるいは球状化率の低い極小
径のサイズのものしかできずに、たとえば粒径が20〜
50μm程度の小径かつ高球状化率のものを製造するこ
とができなかった。
に開示されるプラズマアーク法は、不定型粒子をアーク
プラズマフレーム中に挿入して粒状化する方法である
が、この方法によれば、ある程度要求するサイズの粒径
のものが得られるものの、プラズマフレームが小さいた
め、処理物質の挿入制御方法が難しく、さらにプラズマ
発生電極と処理物質の供給ノズル間が近接せざるを得な
いこと、および供給される処理物質は温度は低いが、エ
ネルギー密度が高いことと相まって、処理物質の蒸発と
ともに、熱対流が起き、プラズマ発生トーチ部、あるい
は処理物質挿入口に処理物質が付着し、トーチ部、ノズ
ル部が閉塞されるために、長時間の運転が不可能となる
などの問題があった。
を挿入する方法のため、その処理物質がプラズマ反応を
遮蔽する遮蔽作用により高周波誘導されているプラズマ
が失火する現象が頻繁に発生し、安定的な操業ができな
いなどの問題点もある。
20〜50μm程度の小径の球状粒子を高い球状化率を
もって製造し得るとともに、プラズマ反応を乱すことな
く、処理物質供給ノズル、プラズマ発生トーチ部の閉
塞、またはプラズマの失火現象を無くし安定的に連続生
産が可能である球状粒子の生産方法およびその装置を提
供することにある。
明の請求項1記載の発明は、高周波磁場を利用して誘導
的に高周波プラズマを発生させ、この発生したプラズマ
反応領域とこの先方の先端領域とにより形成されるプラ
ズマフレームの流れの方向と向流的に処理物質を供給す
るとともに、前記処理物質を、これが前記プラズマ反応
領域には入り込まず、前記先端領域に入り込むように供
給することを特徴とするプラズマによる球状化粒子の製
造方法である。
して誘導的に高周波プラズマを発生させる高周波プラズ
マ反応装置において、前記高周波プラズマ反応装置は下
向き流れのプラズマフレームを発生させるものであり、
前記プラズマフレームの先端領域に向流的に上向きに処
理物質を供給する処理物質供給手段を設けたことを特徴
とする高周波プラズマ反応装置である。
マを発生させた場合、発生するプラズマフレームは高周
波磁場を形成するための高周波誘導コイルが巻回された
部分においてプラズマ反応を起こし、プラズマ化させる
ガス流の勢いによりその先方に延長された先端領域を有
するプラズマフレーム形状となる。
を避けた位置、すなわちプラズマフレームの先端領域に
処理物質を供給することによって、プラズマ反応を乱す
ことがないようにしている。また、これによって処理物
質の蒸発および熱対流がなくなり、プラズマ発生トーチ
部、処理物質供給ノズルの閉塞の問題および遮蔽による
高周波プラズマの失火現象がなくなる。
の方向と向流的に供給することによって、処理物質がプ
ラズマフレームの先端領域中に入りやすくなる。また、
プラズマフレームの拡がりとともに、供給された処理物
質はプラズマフレーム流れに押されコニカル状に拡が
り、充分な滞留時間が確保されつつプラズマフレームの
先端領域中で溶融し球状化するため、安定的な処理を連
続的に行うことができる。
領域の側方より処理物質をプラズマフレーム中に供給し
た場合には、比較的粒径の小さいものはプラズマフレー
ムに弾かれプラズマフレーム中に入りにくく、また比較
的大きい粒径のものはプラズマフレーム中を充分な滞留
時間が得られないまま通過するため、未処理状態のまま
回収されるため、球状化率が低下する。さらに、ノズル
近傍のプラズマが処理物質とともに挿入されるガスによ
り冷やされ、熱対流を起こすため、プラズマに乱れが生
じるとともに、ノズル近傍でヒューム化した処理物質が
短時間でノズルに付着凝固し、これを閉塞させるため長
期の連続運転ができない。
1において、本発明に係るプラズマ反応装置は、図示さ
れない吸排気装置が取り付けられ、加圧または真空圧運
転が可能な容器4と、その下方開口に連通してプラズマ
発生装置1が設けられ、さらに前記容器4の内部に、前
記プラズマ発生装置1方向に吐出口を向けた処理物質供
給ノズル5が設けられている。
石英管3の外周に高周波コイル2が巻回されており、そ
の下方のガス供給口1aからアルゴンなどのガスを流し
込むとともに、前記高周波コイル2に高周波電流を流し
点火することによって、プラズマフレームFを生じさせ
るようになっている。
却水が供給されている。また、前記流入ガスとしては、
アルゴンガスの他、ヘリューム、窒素等のガスを使用す
ることでもよい。さらに、特に酸化物の少ない金属粒子
を得るために、水素を補助ガスとして同時供給するよう
にすれば、酸化されない用途的に広い金属粒子を得るこ
とができる。
ラズマフレームFは、流入ガスの勢いにより、高周波コ
イル2が巻回されたプラズマ反応部分Aからさらに先方
に突出した先端領域Bまで延長されたプラズマフレーム
F形状となる。前記処理物質供給ノズル5はプラズマフ
レームFの中心軸とその中心軸を同じくして、その上方
に配設されており、前記プラズマフレームFの先端領域
Bに向けて処理物質を供給するようになっている。
によってプラズマフレームF領域の大きさが違ってくる
ため、前記処理物質供給ノズル5は上下方向に移動自在
となっている。また、前記処理物質供給ノズル5は、二
重管構造となっており、その内空部に冷却水が供給さ
れ、処理物質を冷却するようになっている。処理物質の
供給用キャリアガスとしては、アルゴンガス、ヘリュー
ム等の不活性ガスの他、活性ガスを用いることでもよ
い。
処理物質は、プラズマフレームFの先端領域B部分と接
触し、溶融・凝固することによって、球状化され容器4
の排出口4aより回収される。
およびセラミック系物質などを処理対象物質として挙げ
ることができる。前記処理物質の送給条件としては、処
理物質の重力落下+αの低い圧力で送給するとともに、
望ましくは約1(l/min)以上の流量で、プラズマ
反応部分Aには処理物質が落下しないように、プラズマ
発生装置1の圧力、処理物質の供給用ガス圧および処理
物質供給ノズル5の位置などを調整しながら球状化処理
を行う。なお、処理物質の融点、あるいは熱伝導性、粘
性条件等に応じ、プラズマフレームFと処理物質供給ノ
ズル5との距離、プラズマ反応部分の圧力条件、処理物
質の供給用ガスの圧力条件などを適宜制御することによ
って、所望の品質の球状化粒子を得ることができる。
ラズマフレームに対し、向流的に処理物質を供給した例
を示したが、下降するプラズマフレームに対し、向流的
に処理物質を供給することでもよい。たとえば、図2に
示されるように、容器12の上部に取付けられたプラズ
マ発生装置10のガス供給口10aよりアルゴンガスを
供給し、下降的に発生したプラズマフレームFに、これ
に向流する方向で、かつプラズマフレームFの先端領域
Bに処理物質供給ノズル11により処理物質を供給する
ことでも全く同様の効果を奏することができる。なお、
この場合には、処理物質の比重にもよるが、制御性の良
い安定した条件を得るためには、少なくとも吹き上げに
必要な処理物質供給ガス圧とするとともに、約4〜5
(l/min)以上の流量とするのが望ましい。
る。試験は、図2に示される装置により、粒径サイズが
約5〜80μmのものが混在しているFeおよびセラミ
ックスの不定型粒子について球状化処理を行い、その平
均粒径、球状化率およびトーチ部・ノズルの閉塞、プラ
ズマの失火などについて調査し、その結果を表1に示
す。また、融点が100〜200数十度と低く、粒径サ
イズが約5〜50μmのハンダ不定型粒子についても同
様の試験を行った。なお、ハンダ不定型粒子の場合に
は、所望の球状粒径を得るために容器内の圧力を減圧
し、プラズマ温度を低下させた状態で球状化処理を行っ
た。この試験結果を表2に示す。
本発明によれば、従来法では得られないサイズの球状粒
子が高い球状化率をもって得ることができる。また、い
ずれの試験においても、プラズマトーチ部、処理物質供
給ノズルの閉塞およびプラズマの失火現象が見られず、
安定的に生産を行うことができた。
ラズマ反応を乱すことなく、処理物質供給ノズルへの付
着およびトーチ部の閉塞およびプラズマの失火現象を無
くし、安定的に生産を行うことができるとともに、小径
サイズの球状粒子を高い球状化率をもって得ることがで
きる。
断面図である。
縦断面図である。
管、4…容器、5…処理物質供給ノズル、F…プラズマ
フレーム。
Claims (2)
- 【請求項1】高周波磁場を利用して誘導的に高周波プラ
ズマを発生させ、この発生したプラズマ反応領域とこの
先方の先端領域とにより形成されるプラズマフレームの
流れの方向と向流的に処理物質を供給するとともに、 前記処理物質を、これが前記プラズマ反応領域には入り
込まず、前記先端領域に入り込むように供給することを
特徴とするプラズマによる球状化粒子の製造方法。 - 【請求項2】高周波磁場を利用して誘導的に高周波プラ
ズマを発生させる高周波プラズマ反応装置において、 前記高周波プラズマ反応装置は下向き流れのプラズマフ
レームを発生させるものであり、前記プラズマフレーム
の先端領域に向流的に上向きに処理物質を供給する処理
物質供給手段を設けたことを特徴とする高周波プラズマ
反応装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3010027A JP2967434B2 (ja) | 1991-01-30 | 1991-01-30 | 高周波プラズマによる球状化粒子の製造方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04246104A JPH04246104A (ja) | 1992-09-02 |
JP2967434B2 true JP2967434B2 (ja) | 1999-10-25 |
Family
ID=11738917
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3010027A Expired - Fee Related JP2967434B2 (ja) | 1991-01-30 | 1991-01-30 | 高周波プラズマによる球状化粒子の製造方法およびその装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2967434B2 (ja) |
-
1991
- 1991-01-30 JP JP3010027A patent/JP2967434B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH04246104A (ja) | 1992-09-02 |
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