JP2967050B2 - 油圧式トルクレンチの打撃トルク調節装置 - Google Patents

油圧式トルクレンチの打撃トルク調節装置

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JP2967050B2
JP2967050B2 JP19141396A JP19141396A JP2967050B2 JP 2967050 B2 JP2967050 B2 JP 2967050B2 JP 19141396 A JP19141396 A JP 19141396A JP 19141396 A JP19141396 A JP 19141396A JP 2967050 B2 JP2967050 B2 JP 2967050B2
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弘和 寺本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧式トルクレン
チの打撃トルク調節装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トルクレンチの打撃トルク発生装置とし
て、騒音と振動が小さい油圧式の打撃トルク発生装置を
使用した油圧式トルクレンチが、開発され、実用化され
るに至っている。図7は、この油圧式トルクレンチの一
例を示したもので、油圧式トルクレンチ1は、高圧空気
の供給、停止を行うメインバルブ2と正逆回転の打撃ト
ルクを選択的に発生させるための正逆回転切換バルブ3
を有し、両バルブ2,3を介して送気される高圧空気に
より回転トルクを発生するロータ4を駆動するように
し、そして、ロータ4の回転トルクを打撃トルクに変換
する油圧式の打撃トルク発生装置5を油圧式トルクレン
チ1のケース6内に設けるようしている。油圧式の打撃
トルク発生装置5は、ロータ4によって回転されるライ
ナー7に形成した空洞内に作動油を充填、密閉し、ライ
ナー7内に同軸に嵌挿した主軸8に2個(1個又は複数
個)の羽根挿入溝を設け、羽根挿入溝内に羽根9を嵌挿
し、羽根9をばね10にて常時主軸8の外周方向に付勢
してライナー7の内周面に当接するように構成する。ま
た、打撃トルク発生装置5には、発生する打撃トルクの
大きさを調節できるように、出力調整機構11が配設さ
れている。そして、ロータ4によりライナー7を回転駆
動することにより、ライナー7の内周面に形成した複数
個のシール面と主軸8の外周面に形成したシール面及び
羽根9とが合致したとき、主軸8に打撃トルクを発生さ
せ、主軸8の先端に係合したナット等を締め付け又は緩
めるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の油
圧式トルクレンチを継続して使用すると、打撃トルク発
生装置5のライナー7に形成した空洞内に充填した作動
油の温度が上昇して作動油の粘性が低下することによ
り、ライナー7の内周面に形成した複数個のシール面と
主軸8の外周面に形成したシール面及び羽根9との摺接
面隙間等を介しての作動油の漏洩量が増加し、このた
め、図4の従来例に示すように、打撃トルクの大きさが
次第に低下し、作業効率及び締付精度が低下するという
問題があった。
【0004】本発明は、上記従来の油圧式トルクレンチ
の打撃トルク発生装置の有する問題点に鑑み、油圧式ト
ルクレンチを継続して使用することにより打撃トルク発
生装置のライナーに形成した空洞内に充填した作動油の
温度が上昇しても、発生する打撃トルクの大きさに変動
のない油圧式トルクレンチの打撃トルク調節装置を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の油圧式トルクレンチの打撃トルク調節装置
は、ロータにより回転されるライナーと、ライナーの内
部に配設した主軸及び羽根とからなる油圧式トルクレン
チの打撃トルク調節装置において、打撃トルクの発生時
に高圧室及び低圧室となるライナーの内部を連通孔を介
して連通する作動油流路を形成し、該作動油流路内にピ
ストンを配設するとともに、該ピストンの後背部に貯油
室を形成し、作動油の温度の上昇に応じて前記連通孔を
閉鎖する方向にピストンを移動させるように構成した打
撃トルク補償機構を設け、作動油の温度の上昇による打
撃トルクの低下を相殺するようにしたことを特徴とす
る。
【0006】また、同じ目的を達成するため、本発明の
油圧式トルクレンチの打撃トルク調節装置は、ロータに
より回転されるライナーと、ライナーの内部に配設した
主軸及び羽根とからなる油圧式トルクレンチの打撃トル
ク調節装置において、打撃トルクの発生時に高圧室及び
低圧室となるライナーの内部を連通孔を介して連通する
作動油流路を形成し、該作動油流路内にピストンを配設
するとともに、該ピストンの後背部に熱膨張係数の大き
な膨張体を配設し、作動油の温度の上昇に応じて前記連
通孔を閉鎖する方向にピストンを移動させるように構成
した打撃トルク補償機構を設け、作動油の温度の上昇に
よる打撃トルクの低下を相殺するようにしたことを特徴
とする。ここで、「熱膨張係数の大きな」とは、油圧式
トルクレンチの他の部分を構成する材料の熱膨張係数よ
りも大きな熱膨張係数を有することを意味する。
【0007】また、打撃トルク補償機構は、発生する打
撃トルクの大きさを調節する出力調整機構に併設するこ
とができる。
【0008】 油圧式トルクレンチを継続して使用するこ
とにより、打撃トルク発生装置のライナーに形成した空
洞内に充填した作動油の温度が上昇して作動油の粘性が
低下することにより、ライナーの内周面に形成した複数
個のシール面と主軸の外周面に形成したシール面及び羽
根との摺接面隙間等を介しての作動油の漏洩量が増加す
るが、これによる打撃トルクの低下を打撃トルク補償機
構により相殺して、発生する打撃トルクの大きさに変動
が生じることを防止する。より具体的には、作動油の温
度の上昇に応じて、打撃トルクの発生時に高圧室及び低
圧室となるライナーの内部を連通孔を介して連通する作
動油流路内に配設したピストンを連通孔を閉鎖する方向
に移動させ、打撃トルクの発生時に連通孔及び作動油流
路を介して高圧室から低圧室に流れる作動油の量を減少
させ、これにより、摺接面隙間を介しての作動油の漏洩
量の増加を相殺して、発生する打撃トルクの大きさに変
動が生じることを防止する。
【0009】 この場合、ピストンの移動は、作動油の温
度の上昇に応じて、ピストンの後背部に形成した貯油室
内の油の温度が上昇して膨張することにより行わせた
り、あるいは、ピストンの後背部に配設した熱膨張係数
の大きな膨張体の温度が上昇して膨張することにより行
わせることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の油圧式トルクレン
チの打撃トルク調節装置を図示の実施例に基づいて説明
する。
【0011】図1〜図3は、本発明の油圧式トルクレン
チの打撃トルク調節装置の第1実施例を示す。本実施例
の油圧式トルクレンチ自体の基本構造は、後述の打撃ト
ルク補償機構20を除き、図7に示す従来の油圧式トル
クレンチと同様のもので、油圧式トルクレンチ1は、高
圧空気の供給、停止を行うメインバルブ2と正逆回転の
打撃トルクを選択的に発生させるための正逆回転切換バ
ルブ3を有し、両バルブ2,3を介して送気される高圧
空気により回転トルクを発生するロータ4を駆動するよ
うにし、そして、ロータ4の回転トルクを打撃トルクに
変換する油圧式の打撃トルク発生装置5を油圧式トルク
レンチ1のケース6内に設けるようにしている。
【0012】油圧式の打撃トルク発生装置5は、ロータ
4によって回転されるライナー7に形成した空洞内に作
動油を充填、密閉し、ライナー7内に同軸に嵌挿した主
軸8に1個又は複数個の羽根挿入溝を設け、羽根挿入溝
内に羽根9をそれぞれ嵌挿し、羽根9をばね10にて常
時主軸8の外周方向に付勢してライナー7の内周面に当
接するように構成する。また、打撃トルク発生装置5に
は、発生する打撃トルクの大きさを調節できるように、
出力調整機構11が配設されている。そして、ロータ4
によりライナー7を回転駆動することにより、ライナー
7の内周面に形成した複数個のシール面と主軸8の外周
面に形成したシール面及び羽根9とが合致したとき、主
軸8に打撃トルクを発生させ、主軸8の先端に係合した
ナット等を締め付け又は緩めるものである。
【0013】そして、本実施例においては、図2に示す
ように、主軸9を嵌挿するライナー7の内部に形成した
空洞の内周面に山形状に突出した4個のシール面を形成
し、このうち、羽根9の先端部が接してライナー7の内
部に形成した空洞をシールする2個のシール面71は、
相互に180°回転対称となる位置に、主軸8に形成し
たシール面82が接してライナー7の内部に形成した空
洞をシールする他の2個のシール面72は、それぞれの
シール面72が前記2個の相互に180°回転対称のシ
ール面71の略中間で、かつ、各シール面72が相互に
180°回転非対称となる位置に設けるようにしてい
る。また、ライナー7の内部に同軸に配設される主軸8
には、2個の羽根9を羽根挿入溝81に嵌挿するととも
に、周面に山形状に突出した2個のシール面82を形成
する。そして、2個の羽根9は、相互に180°回転対
称となる位置に、2個のシール面82は、それぞれのシ
ール面82が前記2個の相互に180°回転対称の羽根
9の略中間で、かつ、各シール面82が相互に180°
回転非対称となる位置で、かつ、ライナー7に形成した
2個のシール面72と接してライナー7の内部に形成し
た空洞をシールすることができる位置に設ける。
【0014】これにより、本実施例の打撃トルク発生装
置5は、ロータ4によりライナー7を回転駆動すること
により、ライナー7のシール面71と主軸8の羽根9の
先端とが合致し、ライナー7のシール面72と主軸8の
シール面82とが合致したとき、ライナー7の内部の空
洞は高圧室Hと低圧室Lの4室(ただし、高圧室H同士
は、羽根挿入溝81を介して連通している。)となり、
これにより、主軸8にライナー7の1回転(主軸8に対
する相対的な1回転)につき1回の間欠的な打撃トルク
を発生させることができる(図2(a))。また、ロー
タ4を逆転した場合には、主軸8に先とは逆方向のライ
ナーの1回転(主軸8に対する相対的な1回転)につき
1回の間欠的な打撃トルクを発生させることができる
(図2(b))。なお、この打撃トルク発生装置5の詳
細は、実公平1ー29012号公報参照。
【0015】油圧式トルクレンチ1は、打撃トルク調節
装置として、上記の出力調整機構11に加えて、打撃ト
ルク補償機構20を備えている。この打撃トルク補償機
構20は、打撃トルク発生装置5のライナー7内に配設
し、打撃トルクの発生時に高圧室H及び低圧室Lとなる
ライナー7の内部を連通孔22a,22bを介して連通
する作動油流路21と、作動油流路21内に配設したピ
ストン23と、ピストン23の後背部に形成した貯油室
24とから構成されている。
【0016】そして、この打撃トルク補償機構20は、
油圧式トルクレンチを継続して使用することにより、打
撃トルク発生装置5のライナー7に形成した空洞内に充
填した作動油の温度が上昇すると、図3に示すように、
作動油の温度の上昇に応じて、ピストン23の後背部に
形成した貯油室24内の油の温度が上昇して膨張するこ
とにより、連通孔22a,22bを閉鎖する方向にピス
トン23を移動させ、連通孔22a,22bのいずれか
一方又は両方(本実施例の場合は、連通孔22b)の開
口量を減少させ、打撃トルクの発生時に連通孔22a,
22b及び作動油流路21を介して高圧室Hから低圧室
Lに流れる作動油の量を減少させ、これにより、作動油
の温度が上昇して作動油の粘性が低下することによる摺
接面隙間を介しての作動油の漏洩量の増加を相殺して、
発生する打撃トルクの大きさに変動が生じることを防止
するものである。なお、図3において、(a)は作動油
の温度が低いとき、(b)は作動油の温度がやや高くな
ったとき、(c)は作動油の温度が高くなったときを示
す。なお、油圧式トルクレンチの使用を停止して作動油
の温度が低下すると、貯油室24内の油の温度も低下し
て油が収縮し、ピストン33は当初の位置に復帰する。
【0017】この打撃トルク補償機構20を備えること
により、図4に示すように、油圧式トルクレンチを継続
して使用することにより、打撃トルク発生装置5のライ
ナー7に形成した空洞内に充填した作動油の温度が上昇
しても、発生する打撃トルクの大きさを一定の値に保持
することが可能となる。
【0018】図5〜図6は、本発明の油圧式トルクレン
チの打撃トルク調節装置の第2実施例を示す。本実施例
の油圧式トルクレンチ自体の基本構造は、後述の打撃ト
ルク補償機構30を除き、図1〜図3に示す第1実施例
の油圧式トルクレンチ及び図7に示す従来の油圧式トル
クレンチと同様のものである。
【0019】本実施例の油圧式トルクレンチ1は、打撃
トルク調節装置として、発生する打撃トルクの大きさを
調節する上記の出力調整機構11に併設した打撃トルク
補償機構30を備えている。この打撃トルク補償機構3
0の3つの具体例を、図6に示す。
【0020】このうち、図6(A)に示す打撃トルク補
償機構30Aは、打撃トルク発生装置5のライナー7内
に配設した出力調整機構11に併設したもので、打撃ト
ルクの発生時に高圧室H及び低圧室Lとなるライナー7
の内部を連通孔32a,32bを介して連通する作動油
流路31と、作動油流路31内に移動可能に配設した、
出力調整機構11の出力調整軸11aによって操作され
る第1ピストン33a及び固定して配設した第2ピスト
ン33bと、第1ピストン33aの後背部、すなわち、
出力調整機構11の出力調整軸11aと第1ピストン3
3aの間に配設した、ライナー7を構成する材料の熱膨
張係数よりも大きな熱膨張係数を有する膨張体34Aと
から構成されている。この場合において、膨張体34A
は、大きな熱膨張係数を有する、リチウム、亜鉛等の金
属、各種の合成樹脂を用いることができる。
【0021】そして、この打撃トルク補償機構30A
は、油圧式トルクレンチを継続して使用することによ
り、打撃トルク発生装置5のライナー7に形成した空洞
内に充填した作動油の温度が上昇すると、作動油の温度
の上昇に応じて、第1ピストン33aの後背部に配設し
た膨張体34Aの温度が上昇して膨張することにより、
連通孔32a,32bを閉鎖する方向に第1ピストン3
3aを移動させ、連通孔22a,22bのいずれか一方
又は両方(本実施例の場合は、両方)の開口量を減少さ
せ、打撃トルクの発生時に連通孔32a,32b及び作
動油流路31を介して高圧室Hから低圧室Lに流れる作
動油の量を減少させ、これにより、作動油の温度が上昇
して作動油の粘性が低下することによる摺接面隙間を介
しての作動油の漏洩量の増加を相殺して、発生する打撃
トルクの大きさに変動が生じることを防止するものであ
る。なお、油圧式トルクレンチの使用を停止して作動油
の温度が低下すると、膨張体34Aの温度も低下して収
縮し、第1ピストン33aは当初の位置に復帰する。
【0022】この打撃トルク補償機構30Aを備えるこ
とにより、第1実施例の油圧式トルクレンチの打撃トル
ク調節装置と同様、油圧式トルクレンチを継続して使用
することにより、打撃トルク発生装置5のライナー7に
形成した空洞内に充填した作動油の温度が上昇しても、
発生する打撃トルクの大きさを一定の値に保持すること
が可能となる。
【0023】次に、図6(B)に示す打撃トルク補償機
構30Bは、打撃トルク発生装置5のライナー7内に配
設した出力調整機構11に併設したもので、打撃トルク
の発生時に高圧室H及び低圧室Lとなるライナー7の内
部を連通孔32a,32bを介して連通する作動油流路
31と、作動油流路31内に移動可能に配設した、出力
調整機構11の出力調整軸11aによって操作される第
1ピストン33a及び移動可能に配設した第2ピストン
33bと、第2ピストン33bの後背部に配設した、ラ
イナー7を構成する材料の熱膨張係数よりも大きな熱膨
張係数を有する膨張体34Bとから構成されている。こ
の場合において、膨張体34Bは、大きな熱膨張係数を
有する、リチウム、亜鉛等の金属、各種の合成樹脂を用
いることができる。
【0024】そして、この打撃トルク補償機構30B
は、油圧式トルクレンチを継続して使用することによ
り、打撃トルク発生装置5のライナー7に形成した空洞
内に充填した作動油の温度が上昇すると、作動油の温度
の上昇に応じて、第2ピストン33bの後背部に配設し
た膨張体34Bの温度が上昇して膨張することにより、
連通孔32a,32bを閉鎖する方向に第2ピストン3
3bを移動させ、連通孔22a,22bのいずれか一方
又は両方(本実施例の場合は、両方)の開口量を減少さ
せ、打撃トルクの発生時に連通孔32a,32b及び作
動油流路31を介して高圧室Hから低圧室Lに流れる作
動油の量を減少させ、これにより、作動油の温度が上昇
して作動油の粘性が低下することによる摺接面隙間を介
しての作動油の漏洩量の増加を相殺して、発生する打撃
トルクの大きさに変動が生じることを防止するものであ
る。なお、油圧式トルクレンチの使用を停止して作動油
の温度が低下すると、膨張体34Bの温度も低下して収
縮し、第2ピストン33bは当初の位置に復帰する。
【0025】次に、図6(C)に示す打撃トルク補償機
構30Cは、打撃トルク発生装置5のライナー7内に配
設した出力調整機構11に併設したもので、打撃トルク
の発生時に高圧室H及び低圧室Lとなるライナー7の内
部を連通孔32a,32bを介して連通する作動油流路
31と、作動油流路31内に移動可能に配設した、出力
調整機構11の出力調整軸11aによって操作される第
1ピストン33a及び移動可能に配設した第2ピストン
33bと、第2ピストン33bの後背部に形成した貯油
室34Cと、貯油室の蓋体35とから構成されている。
【0026】そして、この打撃トルク補償機構30C
は、油圧式トルクレンチを継続して使用することによ
り、打撃トルク発生装置5のライナー7に形成した空洞
内に充填した作動油の温度が上昇すると、作動油の温度
の上昇に応じて、作動油の温度の上昇に応じて、第2ピ
ストン33bの後背部に形成した貯油室34C内の油の
温度が上昇して膨張することにより、連通孔32a,3
2bを閉鎖する方向に第2ピストン33bを移動させ、
連通孔32a,32bのいずれか一方又は両方(本実施
例の場合は、両方)の開口量を減少させ、打撃トルクの
発生時に連通孔32a,32b及び作動油流路21を介
して高圧室Hから低圧室Lに流れる作動油の量を減少さ
せ、これにより、作動油の温度が上昇して作動油の粘性
が低下することによる摺接面隙間を介しての作動油の漏
洩量の増加を相殺して、発生する打撃トルクの大きさに
変動が生じることを防止するものである。なお、油圧式
トルクレンチの使用を停止して作動油の温度が低下する
と、貯油室34C内の油の温度も低下して油が収縮し、
第2ピストン33bは当初の位置に復帰する。
【0027】これらの打撃トルク補償機構30A,30
B,30Cを備えることにより、第1実施例の油圧式ト
ルクレンチの打撃トルク調節装置と同様、油圧式トルク
レンチを継続して使用することにより、打撃トルク発生
装置5のライナー7に形成した空洞内に充填した作動油
の温度が上昇しても、発生する打撃トルクの大きさを一
定の値に保持することが可能となる。
【0028】
【発明の効果】本発明の油圧式トルクレンチの打撃トル
ク調節装置によれば、打撃トルク発生装置のライナーに
形成した空洞内に充填した作動油の温度が上昇すること
による摺接面隙間を介しての作動油の漏洩量の増加によ
る打撃トルクの低下を打撃トルク補償機構により相殺し
て、発生する打撃トルクの大きさに変動が生じることを
防止することができ、これにより、作業効率及び締付精
度を向上することができる。
【0029】この場合、打撃トルク補償機構を出力調整
機構に併設することにより、打撃トルク調節装置の構造
を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の打撃トルク調節装置を備
えた油圧式トルクレンチの全体図である。
【図2】同打撃トルク発生装置の横断面図で、(a)は
正転時、(b)は逆転時を示す。
【図3】同打撃トルク補償機構の動作図で、(a)は作
動油の温度が低いとき、(b)は作動油の温度がやや高
くなったとき、(c)は作動油の温度が高くなったとき
を示す。
【図4】締付回数(作動油温度)と打撃トルクの関係を
示す図である。
【図5】本発明の第2実施例の打撃トルク調節装置を備
えた油圧式トルクレンチの全体図である。
【図6】同打撃トルク補償機構の例を示す横断面図であ
る。
【図7】従来の油圧式トルクレンチの全体図である。
【符号の説明】
1 油圧式トルクレンチ 2 メインバルブ 3 正逆回転切換バルブ 4 ロータ 5 打撃トルク発生装置 7 ライナー 71 ライナー上蓋(ライナー蓋体) 72 ライナー下蓋(ライナー蓋体) 8 主軸 9 羽根 10 ばね 11 出力調整機構 20 打撃トルク補償機構 21 作動油流路 22a 連通孔 22b 連通孔 23 ピストン 24 貯油室 H 高圧室 L 低圧室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B25B 21/02 B25B 23/145

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータにより回転されるライナーと、ラ
    イナーの内部に配設した主軸及び羽根とからなる油圧式
    トルクレンチの打撃トルク調節装置において、打撃トル
    クの発生時に高圧室及び低圧室となるライナーの内部を
    連通孔を介して連通する作動油流路を形成し、該作動油
    流路内にピストンを配設するとともに、該ピストンの後
    背部に貯油室を形成し、作動油の温度の上昇に応じて前
    記連通孔を閉鎖する方向にピストンを移動させるように
    構成した打撃トルク補償機構を設け、作動油の温度の上
    昇による打撃トルクの低下を相殺するようにしたことを
    特徴とする油圧式トルクレンチの打撃トルク調節装置。
  2. 【請求項2】 ロータにより回転されるライナーと、ラ
    イナーの内部に配設した主軸及び羽根とからなる油圧式
    トルクレンチの打撃トルク調節装置において、打撃トル
    クの発生時に高圧室及び低圧室となるライナーの内部を
    連通孔を介して連通する作動油流路を形成し、該作動油
    流路内にピストンを配設するとともに、該ピストンの後
    背部に熱膨張係数の大きな膨張体を配設し、作動油の温
    度の上昇に応じて前記連通孔を閉鎖する方向にピストン
    を移動させるように構成した打撃トルク補償機構を設
    け、作動油の温度の上昇による打撃トルクの低下を相殺
    するようにしたことを特徴とする油圧式トルクレンチの
    打撃トルク調節装置。
  3. 【請求項3】 打撃トルク補償機構を、発生する打撃ト
    ルクの大きさを調節する出力調整機構に併設したことを
    特徴とする請求項1又は2記載の油圧式トルクレンチの
    打撃トルク調節装置。
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