JP2965284B2 - 食欲抑制剤 - Google Patents

食欲抑制剤

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JP2965284B2
JP2965284B2 JP7192546A JP19254695A JP2965284B2 JP 2965284 B2 JP2965284 B2 JP 2965284B2 JP 7192546 A JP7192546 A JP 7192546A JP 19254695 A JP19254695 A JP 19254695A JP 2965284 B2 JP2965284 B2 JP 2965284B2
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洋和 河岸
靖 有本
秀樹 坂本
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はヒラタケの子実体か
ら分離される糖蛋白質の糖鎖を切断したもの或はまた該
糖蛋白質の蛋白質を部分的に分解したものを有効成分と
する食欲抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、きのこの子実体から分離される糖
タンパク質に抗腫瘍作用のあることが報告されている
(特開昭58−118519、特開昭58−12129
7)。一方、テトラヒドロピリジン化合物、デオキシ−
D−グルコール誘導体、キチン等のアミノ多糖類、トリ
グリセリド誘導体に食欲抑制作用のあることが報告され
ている(特開昭57−159714、特開昭60−81
127、特開昭62−123122、特開平3−220
123)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ヒラタケの子
実体から分離される糖蛋白質の糖鎖を切断したもの或は
また該糖蛋白質の蛋白質を部分的に分解したものについ
て、これらに食欲抑制作用のあることは報告されていな
い。
【0004】
【課題を解決するための手段】しかして本発明者らは、
叙上の如き実情に鑑み、ヒラタケの子実体から分離され
る糖蛋白質の糖鎖を切断したもの或はまた該糖蛋白質の
蛋白質を部分的に分解したものについて、これらの食欲
抑制作用を研究した結果、ヒラタケの子実体に所定の処
理を施すと、特定の糖蛋白質が分離され、更に該糖蛋白
質に所定の処理を施すと、該糖蛋白質の糖鎖が切断され
て、或はまた該糖蛋白質の蛋白質が部分的に分解され
て、これらが優れた食欲抑制作用を示すことを見出し
た。
【0005】すなわち本発明は、ヒラタケの子実体から
ヒラタケ由来の糖蛋白質を含有する抽出物、沈殿物又は
分画物を分離する分離工程と、該抽出物、沈殿物又は分
画物に含まれる糖蛋白質の糖鎖を切断し或はまた蛋白質
を部分的に分解する分解工程とを経て得られる、詳しく
は後述するような切断物、透析物、切断分解物、分解物
又は分解切断物を有効成分とする食欲抑制剤に係る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、原料として用い
るヒラタケ ( Pleurotus ostreatus ) は、ハラタケ目
( Agaricales ) 、シメジタケ科 ( Tricholomataceae )
に属するきのこである。本発明ではヒラタケの子実体
(傘部及び/又は柄部)を用い、該子実体は人工栽培物
又は天然物のどちらでもよいが、土伏栽培物又は原木栽
培物を用いるのが好ましく、なかでも傘部が大きくて柄
部の太いものを用いるのが特に好ましい。後述する分解
工程の処理対象となるヒラタケ由来の糖蛋白質は上記し
たヒラタケの子実体から得られる下記の抽出物、沈殿物
又は分画物に含まれてくる。
【0007】抽出物は、ヒラタケの子実体、その破砕物
若しくは磨砕物、その乾燥物又はその乾燥粉砕物を水、
生理的食塩水又は20重量%以下の範囲内にて極性有機
溶媒を溶解した水溶液で抽出処理して得られる抽出液、
その濃縮液又はその乾燥物である。この場合の極性有機
溶媒としてはメチルアルコール、エチルアルコール、ア
セトン等がある。例えば、ヒラタケの子実体の乾燥粉砕
物に10〜30倍量の水を加え、室温下で、好ましくは
40℃以下で、更に好ましくは撹拌しつつ、10〜30
時間程度抽出処理し、濾過又は遠心分離して、抽出液を
得る。ヒラタケ由来の糖蛋白質は抽出液に含まれてくる
ので、該抽出液、その濃縮液又はその乾燥物を後述する
分解工程に供することができる。
【0008】沈殿物は、上記抽出物を塩析又は極性有機
溶媒で沈殿処理して得られる沈殿物又はその乾燥物であ
る。この場合の塩析では硫酸アンモニウム等の多価の陰
イオンを含む塩を加え、また極性有機溶媒としてはメチ
ルアルコール、エチルアルコール、アセトン等を用い
る。抽出物として抽出液又はその濃縮液を用いる場合、
これらに対して、硫酸アンモニウムは60〜90重量%
飽和の範囲で加え、また極性有機溶媒は等量〜3倍量の
範囲で加えると、目的とする糖蛋白質を含有する物質が
沈殿する。例えば、抽出液に硫酸アンモニウムを90重
量%飽和まで加え、室温下に静置して目的とする糖蛋白
質を含有する物質を沈殿させ、濾過又は遠心分離して、
沈殿物を得る。ヒラタケ由来の糖蛋白質は沈殿物に含ま
れてくるので、該沈殿物又はその乾燥物を後述する分解
工程に供することができる。
【0009】分画物は、上記沈殿物をクロマト分画処理
して得られる分画液、その濃縮液又はその乾燥物であ
る。クロマト分画処理は、詳しくは実施例で後述するよ
うに、異なる担体及び移動相の組合わせで繰り返して行
ない、ヒラタケ由来の糖蛋白質を順次分画して、単離す
ることができるが、沈殿物を水に対して透析処理し、そ
の残留液(透析膜の内液)を減圧下に、好ましくは40
℃以下の減圧下に留去して、更に同温度以下で凍結乾燥
した後、その凍結乾燥物をアフィニティークロマトグラ
フィーに供して、ヒラタケ由来の糖蛋白質を単離するこ
ともできる。ヒラタケ由来の糖蛋白質は分画液に含まれ
ているので、該分画液、その濃縮液又はその乾燥物を後
述する分解工程に供することができる。
【0010】抽出、沈殿及び分画を経て単離されるヒラ
タケ由来の糖蛋白質は下記1)〜5)の特性を有してお
り、特に等電点が8.2〜9.2の塩基性を示し、レク
チン活性を有するという特性がある。 1)数平均分子量(ゲル濾過法、デキストラン換算):
70000〜90000 2)等電点:8.2〜9.2 3)糖含量(フェノール−硫酸法):2.2〜3.0重
量% 4)N末端アミノ酸配列:アラニン−スレオニン−バリ
ン−リジン−イソロイシン−スレオニン−アラニン−ス
レオニン−プロリン−アルギニン−グルタミン−フェニ
ルアラニン−グリシン 5)レクチン活性:有
【0011】単離されるヒラタケ由来の糖蛋白質は、p
H5.8〜10.0の領域で人の赤血球凝集能を示す
が、2’−フコシルラクトースとの特異的結合によりか
かるレクチン活性を失い、また湿潤状態では65℃以上
の温度で急激にレクチン活性を失う。したがって本発明
では、抽出、沈殿及び分画の分離工程において、また後
述する分解工程において、これらの全処理を65℃以下
の温度で行なうのが好ましく、40℃以下の温度で行な
うのが更に好ましい。
【0012】次に、分解工程について説明する。分解工
程では、前述した抽出物、沈殿物又は分画物に含まれる
ヒラタケ由来の糖蛋白質の糖鎖を切断し、或はまた蛋白
質を部分的に分解して、下記の切断物、透析物、切断分
解物、分解物又は分解切断物を得る。
【0013】切断物は、前記の抽出物、沈殿物又は分画
物を酸加水分解後、アルカリ加水分解法又は糖鎖切断酵
素を用いた酵素分解法で処理し、該抽出物、該沈殿物又
は該分画物に含まれるヒラタケ由来の糖蛋白質の糖鎖を
切断したものである。ヒラタケ由来の糖蛋白質の糖鎖
は、ヒドラジンやトリメチルスルホン酸を用いた酸加水
分解法、或はテトラヒドロホウ酸ナトリウムを用いたア
ルカリ加水分解法で切断することができるが、これらの
化学的切断法のなかではトリフルオロメタンスルホン酸
を用いた酸加水分解法で切断するのが好ましい。例え
ば、ヒラタケ由来の糖蛋白質を含む前記の抽出物、沈殿
物又は分画物の水溶液に1/100〜10倍量(重量
比)のトリフルオロメタンスルホン酸を加え、−10〜
10℃、好ましくは0℃近くで、30〜90分間、好ま
しくは60分間程度、窒素ガス気流下に静置する。静置
後、−25〜−15℃、好ましくは−20℃近くで、5
0〜70重量%、好ましくは60重量%程度のピリジン
水溶液を反応液に対して1/10〜等量(重量比)加え
て、糖鎖の切断反応を停止させる。かくして糖鎖の切断
反応を停止した液から、沈殿処理や透析処理等の精製手
段によりトリフルオロメタンスルホン酸等を除去する。
【0014】ヒラタケ由来の糖蛋白質の糖鎖は、糖鎖切
断酵素を用いた酵素分解法で切断することもできる。本
発明は用いる糖鎖切断酵素の種類を特に制限するもので
なく、市販されている各種の糖鎖切断酵素を用いること
ができるが、かかる糖鎖切断酵素としてはN−グリカナ
ーゼ群、グリコペプチダーゼ群及びエンド−β−N−ア
セチルグルコサミニダーゼ群から選ばれる1種又は2種
以上を用いるのが好ましい。
【0015】透析物は、上記の切断物を透析処理し、該
切断物に含まれる切断糖類を除去したものである。例え
ば、上記の切断物の水溶液を0.01重量%の炭酸アン
モニウム水溶液に対して透析処理し、透析膜の内液とし
て得られる残留液、その濃縮液又はその乾燥物である。
【0016】切断分解物は、前記の切断物又は透析物を
蛋白質分解酵素を用いた酵素分解法で処理し、該切断物
又は透析物に含まれる蛋白質を部分的に分解したもので
ある。蛋白質分解酵素としては、市販されている各種の
プロティナーゼ群及びペプチダーゼ群から選ばれる1種
又は2種以上のプロテアーゼを用いることができる。例
えば、前記の切断物又は透析物の水溶液に、これらに含
まれる蛋白質の0.1〜100重量倍に相当するプロテ
アーゼを加え、30〜55℃、好ましくは40℃近く
で、0.5〜72時間、好ましくは24時間程度静置す
る。かくして静置した反応液は濃縮し、更には乾燥する
こともできる。
【0017】分解物は、前記の抽出物、沈殿物又は分画
物を蛋白分解酵素を用いた酵素分解法で処理し、該抽出
物、該沈殿物又は該分画物に含まれるヒラタケ由来の糖
蛋白質の蛋白質を部分的に分解したものである。
【0018】分解切断物は、上記の分解物を酸加水分解
法、アルカリ加水分解法又は糖鎖切断酵素を用いた酵素
分解法で処理し、該分解物に含まれる糖蛋白質の糖鎖を
切断したものである。
【0019】本発明の食欲抑制剤は、ヒラタケの子実体
から分離したヒラタケ由来の糖蛋白質を含有する抽出
物、沈殿物又は分画物にそれぞれ所定の処理を施して得
られる以上説明したような切断物、透析物、切断分解
物、分解物又は分解切断物を有効成分とするものであ
る。切断物には、ヒラタケ由来の糖蛋白質の糖鎖が切断
され、したがって切断糖鎖と糖蛋白質から分離された蛋
白質とが共存する。透析物には、上記切断糖鎖が除去さ
れ、したがって糖蛋白質から分離された蛋白質が存在す
る。上記の切断物から得られる切断分解物には、ヒラタ
ケ由来の糖蛋白質の糖鎖が切断され、また糖蛋白質から
分離された蛋白質が部分的に分解されていて、したがっ
て切断糖鎖と低分子量化された蛋白質とが共存する。上
記透析物から得られる切断分解物には、上記切断糖鎖が
除去され、したがって低分子量化された蛋白質が存在す
る。分解物には、ヒラタケ由来の糖蛋白質の蛋白質が部
分的に分解され、したがって糖鎖と低分子量化された蛋
白質とが共存する。分解切断物には、上記糖鎖が切断さ
れ、したがって切断糖鎖と低分子量化された蛋白質とが
共存する。
【0020】いずれの場合も、ヒラタケ由来の糖蛋白質
から蛋白質が分離されており、或はまた該蛋白質が低分
子量化されていて、該蛋白質又は低分子量化された蛋白
質の吸収性が良くなって本来の機能を発揮し易くなるた
めと考えられるが、前記の切断物、透析物、切断分解
物、分解物及び分解切断物は優れた食欲抑制作用を示
す。
【0021】
【実施例】
試験区分1(抽出物、沈殿物又は分画物の調製) 原料として岩手県産の土伏栽培したヒラタケの子実体を
用いた。平均傘径が4.5cmの子実体を40℃以下で凍
結乾燥し、ミキサーで粉砕した。その粉砕物200gに
4℃の水4リットルを加え、同温度で、撹拌しつつ、2
4時間抽出処理し、濾過して、抽出液を得た。抽出液を
40℃で1/2量に減圧濃縮し、その濃縮液に硫酸アン
モニウムを90重量%飽和まで加え、室温下に静置して
沈殿させ、遠心分離して沈殿物を得た。
【0022】上記の沈殿物を流水中で透析処理し、その
残留液(透析膜の内液)を40℃以下で凍結乾燥して、
その凍結乾燥物を下記のクロマト分画処理に供した。先
ず、凍結乾燥物を500mlの酢酸ナトリウム緩衝液(p
H5.0)に溶解し、同緩衝液で予め平衡化しておいた
CMトヨパール(商品名、東ソー社製)に供した。同緩
衝液で充分に洗浄した後、0→1Mの濃度勾配で直線的
に塩化ナトリウム水溶液を流出させ、0.25Mの塩化
ナトリウム水溶液で流出した分画液Aを得た。
【0023】次に、上記の分画液Aに硫酸アンモニウム
を1Mの濃度となるよう加え、予め1Mの硫酸アンモニ
ウム水溶液で平衡化しておいたブチルトヨパール(商品
名、東ソー社製)に供した。同硫酸アンモニウム水溶液
で充分に洗浄した後、1→0Mの濃度勾配で直線的に硫
酸アンモニウム水溶液を流出させ、0.25Mの硫酸ア
ンモニウム水溶液で流出した分画液Bを得た。
【0024】更に、上記の分画液Bを流水に対して透析
処理し、脱塩した残留液(透析膜の内液)を得、予め1
0mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.8)で平衡
化しておいたヒドロキシアパタイトに供した。同緩衝液
で充分に洗浄した後、10mM→3Mの濃度勾配で直線
的にリン酸ナトリウム緩衝液を流出させ、0.17Mの
リン酸ナトリウム緩衝液で流出した分画液Cを得た。
【0025】最後に、上記の分画液Cを流水に対して透
析処理し、その残留液(透析膜の内液)を40℃以下で
凍結乾燥した。その凍結乾燥物を5mlのPBS{10m
Mのリン酸緩衝液(pH7.4)+0.15Mの塩化ナ
トリウム水溶液}に溶解し、予め同PBSで平衡化して
おいたトヨパールHW55F(商品名、東ソー社製)に
供して、ゲル濾過した。かくして、前記した特性を有す
るヒラタケ由来の糖蛋白質140mgを得た。この糖蛋白
質を分画物とした。
【0026】上記で得た糖蛋白質のアミノ酸組成を表1
に示した。
【表1】
【0027】別に、前述した場合と同様にして、ヒラタ
ケの子実体の粉砕物を水で抽出処理し、更にその抽出液
を硫酸アンモニウムで沈殿処理して、その沈殿物を得た
後、40℃以下の温度で凍結乾燥して、凍結乾燥物を得
た。この凍結乾燥物を沈殿物とした。また別に、上記し
た場合と同様にして、ヒラタケの子実体の粉砕物を水で
抽出処理し、その抽出液を40℃以下の温度で凍結乾燥
して、凍結乾燥物を得た。この凍結乾燥物を抽出物とし
た。
【0028】試験区分2(切断物、透析物、切断分解
物、分解物又は分解切断物の調製) 試験区分1の抽出物140mgを溶解した水溶液10mlに
N−グリカナーゼ(生化学工業社製のグリコペプチダー
ゼA)とエンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼ
(生化学工業社製のエンドグリコシダーゼD)との等量
混合物30mgを加え、40℃で48時間静置した後、4
0℃で凍結乾燥して切断物Aを得た。同様にして、試験
区分1の沈殿物及び分画物を処理し、それぞれ切断物
B、切断物Cを得た。
【0029】試験区分1の抽出物140mgを溶解した水
溶液10mlにトリフルオロメタンスルホン酸21mlを加
え、0℃で60分間、窒素ガス気流下に静置し、そして
−20℃で60重量%のピリジン水溶液33.6mgを加
えた後、0.01重量%の炭酸アンモニウム水溶液に対
して透析処理し、その残留液を40℃で凍結乾燥して透
析物Aを得た。同様にして、試験区分1の沈殿物及び分
画物を処理し、それぞれ透析物B、透析物Cを得た。
【0030】前記の切断物A140mgを溶解した水溶液
140mlにプロテアーゼ(科研製薬社製のアクチナーゼ
E)140mgを加え、40℃で24時間静置した後、4
0℃で凍結乾燥して切断分解物1Aを得た。同様にし
て、前記の切断物B及び切断物Cを処理し、それぞれ切
断分解物1B、切断分解物1Cを得た。
【0031】切断物Aに代えて、前記の透析物Aを上記
と同様に処理し、切断分解物2Aを得た。同様にして、
前記の透析物B及び透析物Cを処理し、それぞれ切断分
解物2B、切断分解物2Cを得た。
【0032】試験区分1の抽出物140mgを溶解した水
溶液140mlにプロテアーゼ(科研製薬社製のアクチナ
ーゼE)140mgを加え、40℃で24時間静置した
後、40℃で凍結乾燥して分解物Aを得た。同様にし
て、試験区分1の沈殿物及び分画物を処理し、それぞれ
分解物B、分解物Cを得た。
【0033】前記の分解物140mgを溶解した水溶液1
0mlにN−グリカナーゼ(生化学工業社製のグリコペプ
チダーゼA)とエンド−β−N−アセチルグルコサミニ
ダーゼ(生化学工業社製のエンドグリコシダーゼD)と
の等量混合物30mgを加え、40℃で48時間静置した
後、40℃で凍結乾燥して分解切断物Aを得た。同様に
して、前記の分解物B及び分解物Cを処理し、それぞれ
分解切断物B、分解切断物Cを得た。
【0034】試験区分3(食欲抑制作用の試験) 表2に記載した基本飼料と試験飼料とを調製した。これ
らの飼料を各群で5匹づつのラットに自由摂食させ、自
由摂食3日後の合計摂食量(g)及び体重増減量(g)
を測定し、結果を表3、表4及び表5に示した。
【0035】
【表2】
【0036】表2において、 試料:試験区分1又は試験区分2で得た表3、表4及び
表5に記載の抽出物等
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
【表5】
【0040】表3、表4及び表5において、 対照群:基本飼料を自由摂食させた群 各投与群:試験飼料を自由摂食させた群 合計摂食量及び体重増減量の数値:平均値±SEM 抑制率:{(対照群の合計摂食量の平均値−各投与群の
合計摂食量の平均値)/対照群の合計摂食量の平均値}
×100 *:対照群に対し危険率0.1%で有意
【0041】
【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には優れた食欲抑制作用を示すという効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−238091(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 35/84 A61K 38/00 C12N 9/24 C12P 1/00 BIOSIS(DIALOG) CA(STN)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の抽出物、沈殿物又は分画物を酸加
    水分解法、アルカリ加水分解法又は糖鎖切断酵素を用い
    た酵素分解法で処理し、該抽出物、該沈殿物又は該分画
    物に含まれるヒラタケ由来の糖蛋白質の糖鎖を切断した
    切断物を有効成分とする食欲抑制剤。 抽出物:ヒラタケの子実体、その破砕物若しくは磨砕
    物、その乾燥物又はその乾燥粉砕物を水、生理的食塩水
    又は20重量%以下の範囲内にて極性有機溶媒を溶解し
    た水溶液で抽出処理して得られる抽出液、その濃縮液又
    はその乾燥物 沈殿物:上記抽出物を塩析又は極性有機溶媒で沈殿処理
    して得られる沈殿物又はその乾燥物 分画物:上記沈殿物をクロマト分画処理して得られる分
    画液、その濃縮液又はその乾燥物
  2. 【請求項2】 請求項1記載の切断物を透析処理し、該
    切断物に含まれる切断糖鎖を除去した透析物を有効成分
    とする食欲抑制剤。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の切断物又は請求項2記載
    の透析物を蛋白質分解酵素を用いた酵素分解法で処理
    し、該切断物又は該透析物に含まれる蛋白質を部分的に
    分解した切断分解物を有効成分とする食欲抑制剤。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の抽出物、沈殿物又は分画
    物を蛋白質分解酵素を用いた酵素分解法で処理し、該抽
    出物、該沈殿物又は該分画物に含まれるヒラタケ由来の
    糖蛋白質の蛋白質を部分的に分解した分解物を有効成分
    とする食欲抑制剤。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の分解物を酸加水分解法、
    アルカリ加水分解法又は糖鎖切断酵素を用いた酵素分解
    法で処理し、該分解物に含まれる糖蛋白質の糖鎖を切断
    した分解切断物を有効成分とする食欲抑制剤。
  6. 【請求項6】 トリフルオロメタンスルホン酸を用いた
    酸加水分解法で処理する請求項1、2、3又は5記載の
    食欲抑制剤。
  7. 【請求項7】 糖類切断酵素としてN−グリカナーゼ
    群、グリコペプチダーゼ群及びエンド−β−N−アセチ
    ルグルコサミニダーゼ群から選ばれる1種又は2種以上
    を用いた酵素分解法で処理する請求項1、2、3又は5
    記載の食欲抑制剤。
  8. 【請求項8】 糖蛋白質又は蛋白質に対して0.1〜1
    00重量倍の蛋白質分解酵素を30〜55℃で0.5〜
    72時間作用させる酵素分解法で処理する請求項3、4
    又は5記載の食欲抑制剤。
  9. 【請求項9】 全処理を65℃以下の温度で行なう請求
    項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の食欲抑制
    剤。
JP7192546A 1995-07-04 1995-07-04 食欲抑制剤 Expired - Lifetime JP2965284B2 (ja)

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