JP2965189B2 - 5−ヒドロキシ−3−ケトエステル誘導体の製造方法 - Google Patents

5−ヒドロキシ−3−ケトエステル誘導体の製造方法

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JP2965189B2
JP2965189B2 JP6212955A JP21295594A JP2965189B2 JP 2965189 B2 JP2965189 B2 JP 2965189B2 JP 6212955 A JP6212955 A JP 6212955A JP 21295594 A JP21295594 A JP 21295594A JP 2965189 B2 JP2965189 B2 JP 2965189B2
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信樹 小国
昌彦 林
勝正 原田
明生 松下
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Ube Industries Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明の製法は、5-ヒドロキシ-3
- ケトエステル誘導体、例えば(E)-7- (2,4-ジクロ
ロフェニル)-5- ヒドロキシ-3- オキソ-6- へプテン酸
メチルエステルの新規な製法に関する。前述の5-ヒドロ
キシ-3- ケトエステル誘導体は、例えば医薬、とりわけ
血中コレステロ−ル低下剤の〔4-ヒドロキシ-3- メチル
グルタル(HMG)Co−Aリダクタ−ゼ阻害剤〕〔例
えば、トランス-6-[2-(2,4-ジクロロフェニル)エチ
ル]3,4,5,6- テトラヒドロ-4- ヒドロキシ-2H- ピラン
-2- オン〕を合成する際に中間体として有用である。
【0002】
【従来技術】従来、アルデヒド類とジケテンとを反応さ
せ、対応する5-ヒドロキシ-3- ケトエステル誘導体を得
る方法としては、以下に示す方法がある。 ケミストリ− レタ−ズ(Chemistry Letters、1975
年、161-164 頁) には、アルデヒド類としてベンズアル
デドとヒドジケテンとをチタンクロライドの存在下、ア
ルコ−ルと反応させて5-フェニル-5- ヒドロキシ-3- オ
キソペンタン酸メチルを製造する方法が開示されてい
る。この方法は−78℃の低温を必要とする点で工業
的に満足する方法ではなかった。 ケミストリ− エクスプレス (Chemistry Express 、
1991年、第6 巻、第3号、193-196 頁) には、アルデヒ
ド類としてベンズアルデドとジケテンとを三価のヨウ化
サマリウムの存在下、メタノ−ルと反応させて5-フェニ
ル-5- ヒドロキシ-3- オキソペンタン酸メチルを製造す
る方法が開示されている。この方法は−45℃の低温
を必要とする点で工業的に満足する方法ではなかった。
【0003】従って、公知の製法、のいずれもが5-
ヒドロキシ-3- ケトエステル誘導体を得る方法として
は、不満があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前記の
公知の製法における問題点を改良すべく、鋭意検討した
結果、アルデヒド類、ジケテンと金属化合物とを反応さ
せた場合、前記のような極低温を必要とせず、5-ヒドロ
キシ-3- ケトエステル誘導体が得られることを見出して
本発明を完成させた。
【0005】従って、本発明は、アルデヒド類、ジケテ
ンと金属化合物とを反応させて、−45℃の低温を必要
せず、5-ヒドロキシ-3- ケトエステル誘導体を製造する
方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、 一般式
(I):R1 CHO (I) (式中、R1 は置換されていても良いアルキル基、アル
ケニル基、アルキニル基、アリ−ル基又は複素環基を示
す)で表されるアルデヒド類と、 式:
【0007】
【化3】
【0008】で表されるジケテンとを、 一般式(II): −OR2 (II) (式中、R2 は置換されていてもよい炭化水素基を示
す)で表される基を少なくとも1つ持つチタンまたはア
ルミニウムよりなる金属化合物の存在下に反応させるこ
とにより、 一般式(III):
【0009】
【化4】
【0010】(式中、R1 は前記と同じ意味を示し、R
3 は置換されていてもよい炭化水素基を示す)で表され
る5−ヒドロキシ−3−ケトエステル誘導体の製造方法
に関する。
【0011】本発明の製法において使用する一般式
(I)で表されるアルデヒド類及び本発明の製法の目的
化合物である一般式(III)で表される5−ヒドロキ
シ−3−ケトエステル誘導体におけるR1 が、炭素数1
〜12のアルキル基、置換されている炭素数1〜12の
アルキル基、炭素数2〜12のアルケニル基、置換され
ている炭素数2〜12のアルケニル基であることが好ま
しく、炭素数1〜12のアルキル基、芳香族基で置換さ
れている炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12
のアルケニル基、芳香族基で置換されている炭素数2〜
12のアルケニル基であることがさらに好ましく、複素
環基(縮合されていてもよい)で置換されている炭素数
2〜12のアルケニル基であることが最も好ましい。
【0012】本発明の製法の目的化合物である一般式
(III)で表される5−ヒドロキシ−3−ケトエステ
ル誘導体におけるR3 が、炭素数1〜12のアルキル
基、炭素数6〜15のアリ−ル基、炭素数7〜20のア
ラルキル基又はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基およ
び炭素数1〜6のアルキル基よりなる群より選ばれる置
換基を少なくとも1つ持つ炭素数6〜15のアリ−ル基
若しくは炭素数7〜20のアラルキル基であることが好
ましい。
【0013】本発明の製法において使用する、一般式
(II)で表される基を少なくとも1つ持つ金属化合物
におけるR2 が、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数
6〜15のアリ−ル基、炭素数7〜20のアラルキル基
又はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基および炭素数1
〜6のアルキル基よりなる群より選ばれる置換基を少な
くとも1つ持つ炭素数6〜15のアリ−ル基若しくは炭
素数7〜20のアラルキル基であることが好ましい。
【0014】本発明の製法において使用する、一般式
(II)で表される基を少なくとも1つ持つ金属化合物
が、一般式(IV)で表されるチタン化合物又は一般式
(V)で表されるアルミニウム化合物であることが好ま
しく、Ti(OR2a4 、Ti(OR2a3 A、Ti
(OR2a2 2 、Al(OR2a3 、Al(OR2a
2Aで表される金属化合物であることが好ましく、上記
金属化合物がTi(OR2a4 、Ti(OR2a3 A、
Al(OR2a3 、Al(OR2a2 Aで表される金属
化合物であることが更に好ましく、上記金属化合物がT
i(OR2a4 、Al(OR2a3 で表される金属化合
物であることが最も好ましい。
【0015】本発明の製法において使用する、一般式
(II)で表される基を少なくとも1つ持つTi(OR
2 4 で表されるチタン化合物におけるR2 が、炭素数
1〜12のアルキル基、炭素数6〜15のアリ−ル基、
炭素数7〜20のアラルキル基又はハロゲン原子、シア
ノ基、ニトロ基および炭素数1〜6のアルキル基よりな
る群より選ばれる置換基を少なくとも1つ持つ炭素数6
〜15のアリ−ル基若しくは炭素数7〜20のアラルキ
ル基であることが好ましい。
【0016】本発明の製法の目的化合物である一般式
(III)で表される5−ヒドロキシ−3−ケトエステ
ル誘導体におけるR3 が、一般式(IV)で表されるチ
タン化合物および一般式(V)で表されるアルミニウム
化合物におけるR2 が、同一であることが好ましい。
【0017】本発明の製法において、反応を−30〜3
0℃の温度範囲で行うことが好ましい。
【0018】本発明の製法は、例えば以下に示すような
反応式(I)
【0019】
【化5】
【0020】で表すことができる。
【0021】本発明の製法において使用する一般式
(I)で表されるアルデヒド類〔以下化合物(I)とも
いう〕におけるR1 は、置換されていてもよいアルキル
基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されてい
てもよいアルキニル基、置換されていてもよいアリ−ル
基、置換されていてもよい複素環基(縮合されていても
よい)を示す。置換されていてもよいアリ−ル基及び置
換されていてもよい複素環基(縮合されていてもよい)
は、一緒になって芳香族基ということもある。
【0022】化合物(I)におけるR1 で示される、置
換されていてもよいアリ−ル基とは、置換されていても
よいフェニル基、置換されていてもよいナフチル基であ
る。置換されていてもよいフェニル基とは、置換されて
いないフェニル基、置換されているフェニル基である。
置換されているフェニル基の置換基としては、例えばハ
ロゲン原子、炭素数1〜10個のアルキル基、炭素数1
〜10個のアルキル基部分を持つアルコキシ基、ニトロ
基、シアノ基、フェニル基などを挙げることができ、好
ましくはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子、
メチル基、エチル基、プロピル基(各異性体を含む)、
ブチル基(各異性体を含む)、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基(各異性体を含む)、ブトキシ基(各
異性体を含む)ニトロ基、シアノ基、フェニル基であ
る。なお、置換基の数および結合位置は任意である。
【0023】化合物(I)におけるR1 で示される、置
換されていてもよいナフチル基とは、置換されていない
ナフチル基、置換されているナフチル基である。置換さ
れているナフチル基の置換基としては、例えばハロゲン
原子、炭素数1〜10個のアルキル基、炭素数1〜10
個のアルキル基部分を持つアルコキシ基、ニトロ基、シ
アノ基、フェニル基などを挙げることができ、好ましく
はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子、メチル
基、エチル基、プロピル基(各異性体を含む)、ブチル
基(各異性体を含む)、ペンチル基(各異性体を含
む)、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基(各異性
体を含む)、ブトキシ基(各異性体を含む)、ニトロ
基、シアノ基、フェニル基である。なお、置換基の数お
よび結合位置は任意である。
【0024】化合物(I)におけるR1 で示される、置
換されていてもよい複素環基(縮合されていてもよい)
とは、置換されていない複素環基(縮合されていてもよ
い)、置換されている複素環基(縮合されていてもよ
い)である。置換されていない複素環基(縮合されてい
てもよい)としては、例えばフリル基(フリル基、ベン
ゾフリル基)、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基
(ピリジル基、キノリル基)、ピリミジル基、ピペリジ
ル基、モルホニル基、チアゾリル基(チアゾリル基、ベ
ンゾチアゾリル基)、イミダゾリル基、トリアゾリル基
などの複素環基(縮合されていてもよい)などを挙げる
ことができ、好ましくはフリル基(縮合されていてもよ
い)、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基(縮合され
ていてもよい)、ピリミジル基、トリアゾリル基であ
る。置換されていてもよい複素環基の置換基としては、
例えばハロゲン原子、炭素数1〜10個のアルキル基、
炭素数1〜10個のアルキル基部分を持つアルコキシ
基、ニトロ基、シアノ基などを挙げることができ、好ま
しくはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子、メ
チル基、エチル基、プロピル基(各異性体を含む)、ブ
チル基(各異性体を含む)、メトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基(各異性体を含む)、ブトキシ基(各異性
体を含む)、ニトロ基、シアノ基、フェニル基である。
置換されていてもよい複素環基の複素環基は、前記の
『置換されていない複素環基(置換されていてもよ
い)』と同じである。なお、置換基の数および結合位置
は任意である。
【0025】化合物(I)におけるR1 において、置換
されていてもよいアルキル基とは、シクロアルキル基、
置換されているアルキル基、置換されていないアルキル
基である。R1 において、置換されていてもよいアルケ
ニル基〔本発明においてアルケニル基とは、Cn 2n
表されるアルケン族より水素原子1個を除いた残りの原
子団をいう〕とは、置換されていないアルケニル基、置
換されているアルケニル基である。R1 において、置換
されていてもよいアルキニル基〔本発明においてアルキ
ニル基とは、Cn 2n-2で表されるアルキン族より水素
原子1個を除いた残りの原子団をいう〕とは、置換され
ていないアルキニル基、置換されているアルキニル基で
ある。
【0026】R1 において、シクロアルキル基は、例え
ば炭素数3〜10のシクロアルキル基を挙げることがで
き、好ましくはシクロプロピル基、シクロブチル基、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基であり、置換されて
いないアルキル基は、例えば炭素数1〜12のアルキル
基を挙げることができ、好ましくはメチル基、エチル
基、プロピル基(各異性体を含む)、ブチル基(各異性
体を含む)であり、置換されていないアルケニル基は、
例えば炭素数2〜12のアルケニル基を挙げることがで
き、好ましくはビニル基、プロペニル基(各異性体を含
む)、ブテニル基(各異性体を含む)であり、置換され
ていないアルキニル基は、例えば炭素数2〜12のアル
キニル基を挙げることができ、好ましくはエチニル基、
プロピニル基(各異性体を含む)、ブチニル基(各異性
体を含む)である。
【0027】置換されているアルキル基の置換基として
は、例えば置換されていてもよい芳香族基、複素環化合
物を挙げることができ、より具体的には以下に示すこと
ができる。
【0028】置換されているアルキル基の置換基として
は、例えばフェニル基および4-トリル基、4-クロロフェ
ニル基、4-メトキシフェニル基、2,4-ジクロロフェニル
基、3,5-ジクロロ-6(4-フルオロフェニル)フェニル
基、2,4-ジメチル-6- (4-フルオロ-3- メチルフェニ
ル)フェニル基のような『置換されているフェニル
基』、
【0029】ピロリル基(縮合されていないピロリル
基)および4-(4- フルオロフェニル)-2- イソプロピル
-1- フェニル- ピロ−ル-3- イル基のような『置換され
ているピロリル基(縮合されていないピロリル基)』、
インドリル基(縮合されているピロリル基)および3-
(4-フルオロフェニル)-1- イソプロピルインド−ル-2
-イル基のような『置換されているインドリル基(縮合
されているピロリル基)』、ピリジル基(縮合されてい
ないピリジル基)および2-メチル-4- フェニルピリジン
-3- イル基、4-(4-フルオロフェニル)-2- イソプロピ
ル-6- フェニルピリジン-3- イル基、2,5-ジイソプロピ
ル-4- (4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル基、5-
ベンジルオキシメチル-2,6- ジイソプロピル-4-(4-フル
オロフェニル)ピリジン-3- イル基、2,6-ジイソプロピ
ル-5- エトキシカルボニル-4-(4-フルオロフェニル)ピ
リジン-3- イル基のような『置換されているピリジル基
(縮合されていないピリジル基)』、キノリル基(縮合
されているピリジル基)および1-(4- フルオロフェニ
ル)-3- イソプロピル-4- オキソキノリン-2- イル基、
2-シクロプロピル-4-(4-フルオロフェニル)キノリン-3
- イル基のような『置換されているキノリル基(縮合さ
れているピリジル基)』、ピリミジル基および4-(4- フ
ルオロフェニル)-6- イソプロピル-2- フェニルピリミ
ジン-5- イル基、4-(4- フルオロフェニル)-6- メチル
-2- フェニルピリミジン-5- イル基、2,4-ジメチル-6-
(4-フルオロフェニル)ピリミジン-5- イル基、2-(N-
メチル- N-メタンスルホニル)アミノ-6-(4-フルオロ
フェニル)-4- イソプロピルピリミジン-5- イル基のよ
うな『置換されているピリミジル基』、
【0030】ピラゾリル基および5-(4-フルオロフェニ
ル)-3- イソプロピル-1- フェニルピラゾ−ル-4- イル
基のような『置換されているピラゾリル基』、ピリダジ
ル基および3,4-ビス(4-フルオロフェニル)-6- イソプ
ロピルピリダジン-5- イル基のような『置換されている
ピリダジル基』、イミダゾリル基および1-(4- フルオロ
フェニル)-4- イソプロピル-2- フェニル- 1H- イミ
ダゾ−ル-5- イル基のような『置換されているイミダゾ
リル基』、イミダゾリン-2- オン基および4-(4- フルオ
ロフェニル)-1- メチル-3- フェニルイミダゾリン-2-
オン-5- イル基のような『置換されているイミダゾリン
-2- オン基』、フリル基、チオフェン基などを挙げるこ
とができる。
【0031】置換されているアルケニル基、アルキニル
基の置換基としては、これに限られるものではなく、前
記の置換基のほか、例えば、ビニル基および1-フェニル
エテニル基、2,2-ジフェニルエテニル基、1-イソプロピ
ル-2,2- ビス(4-フルオロフェニル)エテニル基、1-
(1-メチル- 1H- テトラゾ−ル-5- イル)-2,2- ビス
(4-フルオロフェニル)エテニル基のような『置換され
ているビニル基』、エチニル基およびフェニルエチニル
基、4-クロロフェニルエチニル基、4-メトキシフェニル
エチニル基のような『置換されているエチニル基』など
を挙げることができる。置換されているアルキル基のア
ルキル基、置換されているアルケニル基のアルケニル
基、置換されているアルキニル基のアルキニル基は前記
と同じである。なお、置換基の数および結合位置は任意
である。
【0032】前記の置換されているアルキル基、置換さ
れているアルケニル基、置換されているアルキニル基
は、具体的には以下のような基が好ましい。そのような
基は、ベンジル基、フェネチル基、3-フェニルプロピル
基、4-フェニルブチル基のような『フェニル基を置換基
として持つアルキル基』、スチリル基、シンナミル基の
ような『フェニル基を置換基として持つアルケニル
基』、2-(4-トリル)エテニル基、2-(2,4-ジクロロフ
ェニル)エテニル基、2-(4-クロロフェニル)エテニル
基、2-(4-メトキシフェニル)エテニル基、2-〔3,5-ジ
クロロ-6- (4-フルオロフェニル)フェニル〕エテニル
基、2-〔2,4-ジメチル-6- (4-フルオロ-3- メチルフェ
ニル)フェニル〕エテニル基のような『置換されたフェ
ニル基を置換基として持つアルケニル基』、フェニルエ
チニル基、3-フェニル-2- プロピニル基、4-フェニル-3
- ブチン-1- イル基のような『フェニル基を置換基とし
て持つアルキニル基』、
【0033】2-(インド−ル-2- イル)エテニル基及び
2-〔3-(4-フルオロフェニル)-1-イソプロピルインド
−ル-2- イル〕エテニル基のような『置換されているイ
ンドリル基(縮合されているピロリル基)を置換基とし
て持つアルケニル基』、2-(ピリジン-3- イル)エテニ
ル基及び2-〔2-メチル-4- フェニルピリジン-3- イル〕
エテニル基、2-〔4-(4- フルオロフェニル)-2- イソプ
ロピル-6- フェニルピリジン-3- イル〕エテニル基、2-
〔2,5-ジイソプロピル-4-(4-フルオロフェニル)ピリジ
ン-3- イル〕エテニル基、2-〔5-ベンジルオキシメチル
-2,6- ジイソプロピル-4-(4-フルオロフェニル)ピリジ
ン-3- イル〕エテニル基、2-〔2,6-ジイソプロピル-5-
エトキシカルボニル-4-(4-フルオロフェニル)ピリジン
-3- イル〕エテニル基のような『置換されているピリジ
ル基(縮合されていないピリジル基)を置換基として持
つアルケニル基』、2-(キノリン-3- イル)エテニル
基、2-(キノリン-2- イル)エテニル基及び2-〔2-シク
ロプロピル-4-(4-フルオロフェニル)キノリン-3- イ
ル〕エテニル基、2-〔3-シクロプロピル-1-(4-フルオロ
フェニル)-4- オキソキノリン-2- イル〕エテニル基の
ような『置換されているキノリル基(縮合されているピ
リジル基)を置換基として持つアルケニル基』、2-(ピ
リミジン-5- イル)エテニル基及び2-〔4-(4-フルオロ
フェニル)-6-イソプロピル-2- フェニルピリミジン-5-
イル〕エテニル基、2-〔4-(4- フルオロフェニル)-6-
メチル-2- フェニルピリミジン-5- イル〕エテニル
基、2-〔2,4-ジメチル-6-(4-フルオロフェニル)ピリミ
ジン-5- イル〕エテニル基、2-〔2-(N- メチル- N-
メタンスルホニル)アミノ-6-(4-フルオロフェニル)-4
- イソプロピルピリミジン-5- イル〕エテニル基のよう
な『置換されているピリミジル基を置換基として持つア
ルケニル基』、
【0034】2-(ピリダジン-5- イル)エテニル基およ
び2-〔3,4-ビス(4-フルオロフェニル)-6- イソプロピ
ルピリダジン-5- イル〕エテニル基のような『置換され
ているピリダジル基を置換基として持つアルケニル
基』、2-(イミダゾ−ル-5- イル)エテニル基および2-
〔1-(4- フルオロフェニル)-4- イソプロピル-2- フェ
ニル- 1H- イミダゾ−ル-5- イル〕エテニル基のよう
な『置換されているイミダゾリル基を置換基として持つ
アルケニル基』、2-(ピロ−ル-3- イル)エテニル基お
よび2-〔4-(4-フルオロフェニル)-2-イソプロピル-1-
フェニルピロ−ル-3- イル〕エテニル基のような『置
換されているピロリル基を置換基として持つアルケニル
基』、2-(イミダゾリン-2- オン-5- イル)エテニル基
および2-〔4-(4-フルオロフェニル)-1- メチル-3- フ
ェニルイミダゾ−ル-2- オン-5- イル〕エテニル基のよ
うな『置換されているイミダゾリン-2- オン基を置換基
として持つアルケニル基』、2-(フラン-2- イル)エテ
ニル基および2-(チオフェン-2- イル)エテニル基、2-
(ピラゾ−ル-4- イル)エテニル基、2-〔5-(4-フルオ
ロフェニル)-3- イソプロピル-1- フェニルピラゾ−ル
-4- イル〕エテニル基である。
【0035】前記の置換されているアルキル基、置換さ
れているアルケニル基、置換されているアルキニル基の
中では、具体的には以下のような基が好ましい。(A)3-
フェニルプロピル基のような『置換されているフェニル
基を置換基としてもつアルキル基』、(B) スチリル基、
シンナミル基のような『フェニル基を置換基として持つ
アルケニル基』、2-(4-トリル)エテニル基、2-(4-ク
ロロフェニル)エテニル基、2-(4-メトキシフェニル)
エテニル基、2-〔3 、5-ジクロロ-6-(4-フルオロフェニ
ル)フェニル〕エテニル基、2-〔2,4 ジメチル-6-(4-フ
ルオロ-3- メチルフェニル)フェニル〕エテニル基のよ
うな『置換されているフェニル基を置換基として持つア
ルケニル基』、(C) 2-(ピリジン-3- イル)エテニル基
及び2-( 2-メチル-4- フェニルピリジン-3- イル) エテ
ニル基、2-〔4-(4- フルオロフェニル)-2- イソプロピ
ル-6-フェニルピリジン-3- イル〕エテニル基、2-〔2,4
-ジイソプロピル-4-(4-フルオロフェニル)ピリジン-3-
イル〕エテニル基、2-〔5-ベンジルオキシメチル-2,6-
ジイソプロピル-4-(4-フルオロフェニル)ピリジン-3-
イル〕エテニル基、2-〔2,6-ジイソプロピル-5- エト
キシカルボニル-4-(4-フルオロフェニル)ピリジン-3-
イル〕エテニル基のような『置換されているピリジル基
(縮合されていないピリジル基)を置換基として持つア
ルケニル基』、更に(D) 2- (キノリン-3- イル)エテ
ニル基、2-(キノリン-2- イル)エテニル基及び2-〔2-
シクロプロピル-4- (4-フルオロフェニル)キノリン-3
- イル〕エテニル基、2-〔3-シクロプロピル-1-(4-フル
オロフェニル)-4- オキソキノリン-2- イル〕エテニル
基のような『置換されているキノリル基(縮合されてい
るピリジル基)を置換基として持つアルケニル基』であ
る。
【0036】本発明の製法で使用される一般式(I)で
表されるアルデヒド類としては以下のアルデヒド類が好
適である。 (1) ベンズアルデヒド、4-メチルベンズアルデヒド、4-
メトキシベンズアルデヒド、2,4-ジクロロベンズアルデ
ヒドのような『置換されていてもよいベンゼン環を構成
する炭素原子に直接にアルデヒド基が結合しているアル
デヒド』。 (2)3- フェニルプロパナ−ルのような『置換されていて
もよいベンゼン環を構成する原子にアルキル基を介して
間接にアルデヒド基が結合しているアルデヒド』。 (3) (E)- クロトンアルデヒド、メタクリルアルデヒ
ド、チグリックアルデヒドのような『アルケニル基に直
接にアルデヒド基が結合しているアルデヒド』。 (4)n- ブタナ−ル、トリメチルアセトアルデヒドのよう
な『アルキル基に直接にアルデヒド基が結合しているア
ルデヒド』。 (5) 2-チオフェンアルデヒド、2-フランアルデヒドのよ
うな『複素環に直接にアルデヒド基が結合しているアル
デヒド』。 (6) シンナムアルデヒド、3-(2,4- ジクロロフェニル)
プロプ-2- エン-1- ア−ルのような『置換されていても
よいベンゼン環を構成する原子にアルケニレン基を介し
て間接にアルデヒド基が結合しているアルデヒド』。 (7) 3-(ピリジン-3- イル)プロプ-2- エン-1- ア−ル
のような『置換されていてもよいピリジン環(縮合され
ていないピリジル環)を構成する原子にアルケニレン基
を介して間接にアルデヒド基が結合しているアルデヒ
ド』。 (8) 3-(キノリン-3- イル)プロプ-2- エン-1- ア−ル
のような『置換されていてもよいキノリン環(縮合され
ているピリジル環)を構成する原子にアルケニレン基を
介して間接にアルデヒド基が結合しているアルデヒ
ド』。 (9) シクロヘキサンカルボキシアルデヒドのような『シ
クロアルキル環を構成する原子に直接にアルデヒド基が
結合しているアルデヒド』。
【0037】本発明の製法で使用される一般式(I)で
表されるアルデヒド類としては、例えば(E)-3- 〔2-
シクロプロピル-4-(4-フルオロフェニル)-キノリン-3-
イル〕プロプ-2- エン-1- ア−ルは、特開平1−2798
66号公報に記載されているような方法に準じて製造で
きる。
【0038】本発明の製法において一般式(II)で表
される−OR2 基を少なくとも1つ持つチタンまたはア
ルミニウムよりなる金属化合物は、一般式(IV) Ti(OR2 ) m 4-m (IV) (但し、A、R2 は前記と同じ意味を示す)で表される
金属化合物〔以下金属化合物(IV)ともいう〕又は 一般式(V) Al(OR2 ) n 3-n (V) (但し、A、R2 は前記と同じ意味を示す)で表される
金属化合物〔以下金属化合物(V)ともいう〕である。
【0039】一般式(IV)で表される金属化合物(I
V)におけるR2 の示す置換されていてもよい炭化水素
基とは、アルキル基、置換されていてもよいアリ−ル基
及び置換されていてもよいアラルキル基からなる群より
選ばれる少なくとも一種の基を示す
【0040】一般式(IV)で表される金属化合物(I
V)におけるR2 の示すアルキル基としては、例えば炭
素数1〜12の直鎖状または分枝状のアルキル基を挙げ
ることができ、好ましくはメチル基、エチル基、プロピ
ル基(各異性体を含む)、ブチル基(各異性体を含
む)、ペンチル基(各異性体を含む)である。一般式
(IV)で表される金属化合物(IV)におけるR2
示す置換されていてもよいアリ−ル基は、置換されてい
ないアリ−ル基、置換されているアリ−ル基である。金
属化合物(IV)における『R2 の示す置換されていな
いアリ−ル基』としては、例えば炭素数6〜15のアリ
−ル基を挙げることができ、フェニル基、ナフタレン基
のようなアリ−ル基が好ましく、フェニル基が更に好ま
しい。金属化合物(IV)における『R2 の示す置換さ
れているアリ−ル基』のアリ−ル基としては、上記アリ
−ル基を挙げることができ、『R2 の示す置換されてい
るアリ−ル基』の置換基としては、例えばハロゲン原
子、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキル基を
挙げることができる。
【0041】一般式(IV)で表される金属化合物(I
V)におけるR2 の示す置換されていてもよいアラルキ
ル基は、置換されていないアラルキル基、置換されてい
るアラルキル基である。金属化合物(IV)における
『R2 の示す置換されていないアラルキル基』として
は、例えばベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプ
ロピル基、4−フェニルブチル基のような炭素数7〜2
0のアラルキル基を挙げることができ、好ましくはベン
ジル基である。金属化合物(IV)における『R2 の示
す置換されているアラルキル基』のアラルキル基は、上
記アラルキル基を挙げることができ、『R2 の示す置換
されているアラルキル基』の置換基としては、例えばハ
ロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアル
キル基を挙げることができる。
【0042】一般式(IV)で表される金属化合物(I
V)におけるAは、ハロゲン原子を示す。金属化合物
(V)におけるAの示すハロゲン原子としては、例えば
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨ−ド原子などのハ
ロゲン原子を挙げることができ、好ましくは塩素原子で
ある。
【0043】化合物(IV)で表される金属化合物(I
V)におけるnは1、2、3又は4の整数を表し、好ま
しくは2、3又は4であり、更に好ましくは3又は4で
あり、最も好ましくは4である。
【0044】このようなR2 、Aを有する金属化合物
(IV)は、チタンテトラエトキシド、チタンテトラn
−プロポキサイド、チタンテトライソプロポキサイド、
チタンn−ブトキシサイド、チタンテトラn−ペントキ
サイドのようなチタンテトラアルコキサイド及びチタン
ハロトリアルコキサイドのようなチタンハロアルコキサ
イドが好ましく、上記のチタンテトラアルコキサイドが
さらに好ましい。このような金属化合物(IV)は、例
えばチタンモノクロロトリイソプロポキサイドは、ケミ
シュ ベリヒテ(Chemische Berichte、第118巻、第
4号、1421−1440頁、1985年)に記載され
た方法に準じて作成できる。
【0045】または一般式(V)で表される金属化合物
〔以下化合物(V)ともいう〕におけるR2 、Aは前記
と同じ意味を示す。化合物(V)におけるnは、1、
2、3の整数を表し、好ましくは2、3であり、更に好
ましくは3である。
【0046】このようなR2 、Aを有する金属化合物
(V)は、アルミニウムトリアルコキサイド及びアルミ
ニウムモノハロジアルコキサイドのようなアルミニウム
ハロアルコキサイドが好ましく、アルミニウムトリイソ
プロポキサイド、アルミニウムモノクロロジイソプロポ
キサイドが更に好ましい。
【0047】このような金属化合物(V)は、例えばア
ルミニウムモノクロロジイソプロポキサイドは以下のよ
うな方法で生成できる。アルゴンガスの存在下、ジエチ
ルアルミニウムクロライドの塩化メチレン溶液に、0℃
に冷却したイソプロパノ−ルを添加し混合溶液を得る。
得られた混合溶液を、室温まで上昇させ、1時間攪拌さ
せて、アルミニウムモノクロロジプロポキサイドを生成
させる。アルミニウムモノクロロジイソプロポキサイド
を含んだ反応溶液は、そのまま本発明の製法に使用でき
る。
【0048】本発明の製法によって製造される目的化合
物である一般式(III)で表される5-ヒドロキシ-3-
ケトエステル誘導体において、R1 は前記と同じ意味を
示す。R3 はR2 と同じ意味を有するアルキル基、置換
されていてもよいアリ−ル基及び置換されていてもよい
アラルキル基からなる群より選ばれる少なくとも一種の
基を示してもよく、R3 とR2 は同一の基であることが
好ましい。このようなR1 、R3 を有する『一般式(I
II)で表される5-ヒドロキシ-3- ケトエステル誘導
体』としては、原料物質であるアルデヒド類と金属化合
物(IV)〔又は金属化合物(V)〕によって決められ
ることもある。また、一般式(III)で表される5-ヒ
ドロキシ-3- ケトエステル誘導体には、ケト体、エノ−
ル体の互変異性体が存在するが、本発明の製法における
5-ヒドロキシ-3- ケトエステル誘導体はケト体、エノ−
ル体のいずれでもよい。
【0049】なお、本発明において、アルデヒド類、金
属化合物(IV)〔又は金属化合物(V)〕とジケテン
との反応系への添加順序は任意でよい。また、アルデヒ
ド類、金属化合物(IV)〔又は金属化合物(V)〕と
ジケテンは、後記の溶媒に溶解して反応系に添加しても
よい。
【0050】本発明において使用されるジケテンは、そ
の使用量が、アルデヒド類1モルに対して通常0.5〜
4.0モルの割合となる量であればよく、約0.7〜
3.0モルの割合となる量が好ましく、0.8〜2.5
モルの割合となる量が更に好ましい。
【0051】本発明において使用される金属化合物(I
V)〔又は金属化合物(V)〕は、その使用量が、アル
デヒド類1モルに対して通常0.5〜4.0モルの割合
となる量であればよく、約0.7〜3.0モルの割合と
なる量が好ましく、0.8〜2.5モルの割合となる量
が更に好ましい。
【0052】本発明においては、ジケテンは液体物質で
あり、アルデヒド類、金属化合物(IV)〔又は化合物
(V)〕が液体物質あるである場合は、反応を行うため
に特に有機溶媒を必要とはしないが、有機溶媒を用いて
も反応を行うことができる。またアルデヒド類、金属化
合物(IV)〔又は化合物(V)〕が液体物質でない場
合は、溶媒に溶解して、反応に添加してもよい。本発明
において使用される溶媒は、反応に関与しなければ特に
制限はないが、例えば塩化メチレン、クロロホルムなど
のハロゲン系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなど
の芳香族溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂
肪族炭化水素溶媒、ジエチルエ−テル、ジイソプロピル
エ−テル、テトラヒドロフランなどのエ−テル系溶媒、
アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル系溶
媒などを挙げることができる。
【0053】本発明において有機溶媒の使用量は、アル
デヒド類1モルに対して、0.01〜100%(重量
比)の割合になる量であればよく、0.1〜50%(重
量比)の割合になる量が好ましく、1〜20%(重量
比)の割合になる量が更に好ましい。
【0054】本発明においては、反応温度は溶媒の使用
量、種類によっても異なるが、−50℃〜50℃であれ
ばよく、−30℃〜30℃が好ましく、−25℃〜25
℃が更に好ましい。
【0055】本発明の製法において、生成した5-ヒドロ
キシ-3- ケトエステル誘導体を含む反応混合物から該目
的化合物を得る方法は、通常の洗浄操作、分離操作を組
み合わせて行えばよく、例えば反応混合物に希酸水溶液
を加えて攪拌した後、抽出、洗浄、乾燥操作を行い、シ
リカゲルカラムクロマトグラフィ−又は蒸留操作を用い
る方法などで目的化合物を得ることが好ましい。
【0056】単離操作において、使用する酸としては、
例えば塩酸、硝酸、硫酸などの無機酸などを挙げること
ができ、好ましくは塩酸である。また、使用する酸の濃
度は特に制限はないが、0.05N〜10Nの濃度がよ
く、0.1N〜10Nの濃度が好ましく、0.3〜2.
0Nの濃度が更に好ましい。これらの酸の使用量は、反
応混合物に対する使用量(容量比)は、酸の濃度・種類
によって異なるが、例えば1N−塩酸を使用した場合、
0.5倍〜20倍(容量比)になる量がよく0.7倍〜
10倍(容量比)になる量が好ましい。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、上記一般式(I)のア
ルデヒド類、一般式(V)の金属化合物(V)又は一般
式(IV)の金属化合物(IV)とジケテンとを反応さ
せることにより、必ずしも−78℃という極低温を必要
とせず、目的化合物である5-ヒドロキシ-3- ケトエステ
ル誘導体を容易に得ることができる。
【0058】
【実施例】以下に実施例を示して本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるもので
はない。
【0059】実施例1 アルゴンガスを通気しているシュレンク管内に、塩化メ
チレン10ミリリットル及びチタンテトライソプロポキ
サイド2.8ミリリットル(9.43mmol)を添加
して、攪拌混合下0℃まで冷却した。該塩化メチレン溶
液にベンズアルデヒド0.96ミリリットル(9.42
mmol)、ジケテン1.5ミリリットル(18.8m
mol)を加えて、0℃を保ちながら、25時間激しく
攪拌して反応させた。得られた反応混合物を、1N−塩
酸50ミリリットル+ジエチルエ−テル50ミリリット
ルの混合溶液中に添加し、室温下24時間激しく攪拌し
て分離用溶液を得た。得られた分離用溶液にジエチルエ
−テル50ミリリットルを加えて、攪拌後有機層を分離
した(1回毎に新しいジエチルエ−テルを用いて3回同
操作を繰り返した)。得られた有機層を飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液50ミリリットルで2度洗浄し、さらに
飽和食塩水50ミリリットルで2度洗浄し、洗浄済有機
層を得た。得られた洗浄済有機層に無水硫酸ナトリウム
を加えて乾燥した後、減圧下溶媒を留去して、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−(溶出溶媒;ヘキサン:酢
酸エチル=5:1)で精製して、イソプロピル 5- ヒド
ロキシ-3- オキソ-5- フェニルペンタノエ−ト1.74
gを得た。(ベンズアルデヒドに対する収率:74%)
【0060】物性値 IR νMax (neat):3508cm-1、2984
cm-1、2936cm-1、1746cm-1、1646c
-1、1314cm-1、1106cm-11 H−NMR(CDCl3 、250MHz) δ:1.26(d,J=6.7Hz,6H)、2.4
(brs,1H)、2.94(d,J=3.7Hz,1
H)、2.97(d,J=9.2Hz,1H)、3.4
6(s,2H)、5.0〜5.1(m,1H)、5.2
(dd,J=3.7Hz,9.2Hz,1H)、7.3
〜7.4(m,5H)。
【0061】実施例2 アルゴンガスを通気しているシュレンク管内に、塩化メ
チレン50ミリリットル及びチタンテトライソプロポキ
サイド25.8g(0.091mol)を添加して、攪
拌混合下0℃まで冷却した。該塩化メチレン溶液に
(E)−シンナムアルデヒド10g(0.076mo
l)、ジケテン13.2g(0.152mol)を加え
て、0℃を保ちながら、25時間激しく攪拌して反応さ
せた。得られた反応混合物を、1N−塩酸250ミリリ
ットル+ジエチルエ−テル250ミリリットルの混合溶
液中に添加し、室温下15時間激しく攪拌して分離用溶
液を得た。得られた分離用溶液にジエチルエ−テル25
0ミリリットルを加えて、攪拌後有機層を分離した(1
回毎に新しいジエチルエ−テルを用いて3回同操作を繰
り返した)。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液50ミリリットルで2度洗浄し、さらに飽和食塩
水50ミリリットルで2度洗浄し、洗浄済有機層を得
た。得られた洗浄済有機層に無水硫酸ナトリウムを加え
て乾燥した後、減圧下溶媒を留去して、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィ−(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチ
ル=5:1)で精製して、イソプロピル 5- ヒドロキシ
-3-オキソ-7- フェニルヘプテノエ−ト18.5gを得
た。〔(E)−シンナムアルデヒドに対する収率:89
%〕
【0062】物性値 IR νMax (neat):3472cm-1、2984
cm-1、2936cm-1、1716cm-1、1314c
-1、1106cm-11 H−NMR(CDCl3 、250MHz) δ:1.16(d,J=6.1Hz,6H)、2.4
(brs,1H)、2.75(s,1H)、2.77
(s,1H)、3.37(s,2H)、4.69(d
d,J=6.1Hz,1.2Hz,1H)、4.97
(sept,J=6.1Hz,1H)、6.1(dd,
J=16.5Hz,6.1Hz,1H)、6.55(d
d,J=16.5Hz,1.2Hz,1H)、7.1〜
7.3(m,5H)。
【0063】実施例3 アルゴンガスを通気している、0℃に冷却したシュレン
ク管内に、塩化メチレン10ミリリットル、イソプロピ
ルアルコ−ル4.34ミリリットル(56.52mmo
l)及びアルミニウムトリイソブチル2.38ミリリッ
トル(9.42mmol)を添加し、0℃を保ちながら
1時間攪拌した。該塩化メチレン溶液にベンズアルデヒ
ド1.92ミリリットル(18.84mmol)、ジケ
テン1.5ミリリットル(18.84mmol)を加え
て、0℃を保ちながら、24時間激しく攪拌して反応さ
せた。得られた反応混合物を、1N−塩酸50ミリリッ
トル+ジエチルエ−テル50ミリリットルの混合溶液中
に添加し、0℃を保ちながら1時間激しく攪拌して分離
用溶液を得た。得られた分離用溶液にジエチルエ−テル
50ミリリットルを加えて、攪拌後有機層を分離した
(1回毎に新しいジエチルエ−テルを用いて3回同操作
を繰り返した)。得られた有機層を飽和食塩水50ミリ
リットルで3度洗浄し、洗浄済有機層を得た。得られた
洗浄済有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した
後、減圧下溶媒を留去して、シリカゲルカラムクロマト
グラフィ−(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=5:
1)で精製して、イソプロピル 5- ヒドロキシ-3- オキ
ソ-5- フェニルペンタノエ−ト1.2gを得た。〔ベン
ズアルデヒドに対する収率:55%〕
【0064】実施例4 アルゴンガスを通気しているシュレンク管内に、塩化メ
チレン10ミリリットルとチタンモノクロロトリイソプ
ロポキサイド1.92g(7.5mmol)を添加し、
攪拌混合しながら0℃まで冷却して、塩化メチレン溶液
を得た。該塩化メチレン溶液に(E)−シンナムアルデ
ヒド0.99g(7.5mmol)、ジケテン1.16
ミリリットル(15mmol)を加えて、0℃を保ちな
がら21時間激しく攪拌し反応させた。得られた反応混
合物にイソプロパノ−ル0.6ミリリットルを添加し、
0℃に保ちながら更に1時間激しく攪拌した後、1N−
塩酸50ミリリットル+塩化メチレン50ミリリットル
の混合溶液に添加し、室温下2時間激しく攪拌して分離
用溶液を得た。得られた分離用溶液に塩化メチレン10
ミリリットルを加えて、攪拌後分離操作を行って有機層
を分離した(1回毎に新しい塩化メチレン10ミリリッ
トルを用いて計3回行った)。分離した有機層を合わせ
た後の有機層に、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥し
た後、減圧下溶媒を留去して、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィ−(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=7:
3)で精製してイソプロピル E -5- ヒドロキシ-3-
オキソ-7- フェニル-6- ヘプテノエ−ト0.64gを得
た。〔(E)−シンナムアルデヒドに対する収率:31
%〕
【0065】参考例1 チタンモノクロロトリイソプロポキサイドは、ケミシュ
ベリヒテ(Chemische Berichte、第118巻、第4
号、1421−1440頁、1985年)に記載された
方法に準じて以下のように合成した。アルゴンガスを通
気している丸底フラスコ内にチタンテトライソプロポキ
サイド34.5g(0.12mol)を添加し、0℃ま
で冷却した。激しく攪拌しながらチタンテトラクロライ
ド4.4ミリリットル(0.04mol)を5分間かけ
て滴下し、滴下終了後、更に室温で1時間攪拌して反応
させた。得られた反応混合物を減圧蒸留によって精製
し、96−97℃/3mmHgの留分としてチタンモノ
クロロトリイソプロポキサイド40g(0.15mo
l)を得た。
【0066】実施例5 アルゴンガスを通気しているシュレンク管内に、塩化メ
チレン10ミリリットルと2M−チタンジクロロジイソ
プロポキサイドの塩化メチレン溶液2.5ミリリットル
(5mmol)とを添加して、攪拌混合しながら−25
℃まで冷却して、塩化メチレン溶液を得た。該塩化メチ
レン溶液に(E)−シンナムアルデヒド0.656g
(5mmol)、ジケテン0.77ミリリットル(10
mmol)を加えて、−25℃を保ちながら69時間激
しく攪拌し反応させた。得られた反応混合物にイソプロ
パノ−ル1.5ミリリットルを添加し、−25℃に保ち
ながら更に1時間激しく攪拌した後、1N−塩酸25ミ
リリットル+塩化メチレン25ミリリットルの混合溶液
に添加し、室温下2時間激しく攪拌して分離用溶液を得
た。得られた分離用溶液に塩化メチレン5ミリリットル
を加えて、攪拌後分離操作を行って有機層を分離した
(1回毎に新しい塩化メチレン5ミリリットルを用いて
計3回行った)。分離した有機層を合わせた後の有機層
に、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥した後、減圧下
溶媒を留去して、シリカゲルカラムクロマトグラフィ−
(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で精製し
てイソプロピル E -5- ヒドロキシ-3- オキソ-7- フ
ェニル-6- ヘプテノエ−ト0.188gを得た。
〔(E)−シンナムアルデヒドに対する収率:14%〕
【0067】参考例2 チタンジクロロジイソプロポキサイドは、特開平2−4
0344号公報に記載された方法に準じて以下のように
合成した。アルゴンガスを通気している丸底フラスコ内
にヘキサン5ミリリットルとチタンテトライソプロポキ
サイド3ミリリットル(10mmol)とを添加し、激
しく攪拌しながらチタンテトラクロライド1.1ミリリ
ットル(10mmol)を添加して反応させた。該反応
混合物を、室温下10分間激しく攪拌した後、0℃まで
冷却して10分間静置し、白色結晶を含む混合物を得
た。得られた混合物から、シリンジで溶液を抜き取り粗
結晶を得た。得られた粗結晶に、新しいヘキサン5ミリ
リットルを添加し、室温下10分間激しく攪拌した後、
0℃まで冷却して10分間静置し、白色結晶を沈殿さ
せ、溶液をシリンジで抜き取り粗結晶を得た。この操作
を更に1回繰り返し、精結晶を得た。得られた精結晶を
減圧下乾燥して、チタンジクロロジイソプロポキサイド
3.66g(15mmol)を得た。
【0068】実施例6 アルゴンガスを通気しているシュレンク管内に、塩化メ
チレン10ミリリットルと1M−チタントリクロロモノ
イソプロポキサイドの塩化メチレン溶液5.0ミリリッ
トル(5mmol)とを添加して、攪拌混合しながら−
30℃まで冷却して、塩化メチレン溶液を得た。該塩化
メチレン溶液に(E)−シンナムアルデヒド0.677
g(5.1mmol)、ジケテン0.77ミリリットル
(10mmol)を加えて、−30℃を保ちながら1時
間激しく攪拌し、反応させた。得られた反応混合物にイ
ソプロパノ−ル1.5ミリリットルを添加し、−30℃
に保ちながら更に40分間激しく攪拌した後、1N−塩
酸25ミリリットル+塩化メチレン25ミリリットルの
混合溶液に添加し、室温下2時間激しく攪拌して分離用
溶液を得た。得られた分離用溶液に塩化メチレン5ミリ
リットルを加えて、攪拌後分離操作を行って有機層を分
離した(1回毎に新しい塩化メチレン5ミリリットルを
用いて計3回行った)。分離した有機層を合わせた後の
有機層に、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥した後、
減圧下溶媒を留去して、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィ−(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で
精製してイソプロピル E -5- ヒドロキシ-3- オキソ
-7- フェニル-6- ヘプテノエ−ト0.31gを得た。
〔(E)−シンナムアルデヒドに対する収率:22%〕
【0069】参考例3 チタントリクロロモノイソプロポキサイドドは、以下の
ように合成した。アルゴンガスを通気している丸底フラ
スコ内にヘキサン5ミリリットルとチタンテトライソプ
ロポキサイドド1.5ミリリットル(5mmol)とを
添加し、激しく攪拌しながらチタンテトラクロリド1.
65ミリリットル(15mmol)を添加して反応させ
た。該反応混合物を、室温下10分間激しく攪拌した
後、0℃まで冷却して10分間静置し、白色結晶を含む
混合物を得た。得られた混合物から、シリンジで溶液を
抜き取り粗結晶を得た。得られた粗結晶に、新しいヘキ
サン5ミリリットルを添加し、室温下10分間激しく攪
拌した後、0℃まで冷却して10分間静置し、白色結晶
を沈殿させ、溶液をシリンジで抜き取り粗結晶を得た。
この操作を更に1回繰り返し、精結晶を得た。得られた
精結晶を減圧下乾燥して、チタントリクロロモノイソプ
ロポキサイド3.89g(18mmol)を得た。1
−NMRの測定結果は、オルガノメタリックス(Organo
metallics 、第10巻、2015−2025頁、199
1年)に記載された値と一致した。
【0070】実施例7 アルゴンガスを通気しているシュレンク管内に、ジエチ
ルアルミニウムクロライド0.6g(5mmol)を塩
化メチレン5ミリリットルに溶解した溶液を添加し、さ
らに0℃に冷却したイソプロパノ−ル0.77ミリリッ
トルを添加して混合物1を得た。得られた混合物1を室
温まで上昇させた後、1時間攪拌し反応を完結させ、そ
の後0℃に冷却した後、ベンズアルデヒド1.0ミリリ
ットル(9.8mmol)とジケテン1.52ミリリッ
トル(19.6mmol)とを添加し、0℃で24時間
攪拌して反応させた。得られた反応混合物を、1N−塩
酸50ミリリットル+エ−テル50ミリリットルの溶液
に、0℃を保ったまま添加して分離用溶液を得た。得ら
れた分離用溶液にジメチルエ−テル100ミリリットル
を加えて、攪拌後分離操作を行ってエ−テル層を分離し
た(1回毎に新しいエ−テル100ミリリットルを用い
て計3回行った)。分離したエ−テル層を合わせた後の
エ−テル層に、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥した
後、減圧下溶媒を留去して、シリカゲルカラムクロマト
グラフィ−(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=7:
3)で精製し、イソプロピル 5- ヒドロキシ-3- オキソ
-5- フェニルペンタノエ−ト1.1gを得た。〔ベンズ
アルデヒドに対する収率:45%〕
【0071】比較例1 アルゴンガスを通気しているシュレンク管内に、チタン
テトラクロライド0.55ミリリットル(5mmol)
と塩化メチレン9ミリリットルを添加して、攪拌した
後、0℃に冷却し、塩化メチレン溶液を得た。得られた
塩化メチレン溶液に(E)- シンナムアルデヒド0.6
8g(5.2mmol)とジケテン0.77ミリリット
ル(10mmol)とを加えて、0℃を保ちながら30
分間激しく攪拌して反応させた。得られた反応混合物に
イソプロパノ−ル2ミリリットルを添加し、0℃を保ち
ながら更に30分間激しく攪拌してイソプロパノ−ル溶
液を得た。得られたイソプロパノ−ル溶液を、1N−塩
酸25ミリリットル+塩化メチレン25ミリリットルの
混合溶液中に添加し、室温下で30分間激しく攪拌して
分離用溶液を得た。得られた分離用溶液に塩化メチレン
5ミリリットルを加えて、攪拌後有機層を分離した(1
回毎に新しい塩化メチレン5ミリリットルを使用して、
3回同操作を繰り返した。)。得られた有機層をあわせ
た後、有機層に無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥した
後、減圧下溶媒を留去して、濃縮物を得た。得られた濃
縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(溶出溶
媒;ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で精製して、実施
例6で得られた知見に基づいたイソプロピル E -5-
ヒドロキシ-3- オキソ-7- フェニル-6- ヘプテノエ−ト
に相当する溶出フラクションを得た。得られた溶出フラ
クションについて、 1H−NMRを用いて測定したが、
イソプロピル E -5- ヒドロキシ-3- オキソ-7- フェ
ニル-6- ヘプテノエ−トに相当するピ−クは確認できな
かった。
【0072】上記本発明の好ましい態様は以下のとうり
である。
【0073】(1) 一般式(I)で表されるアルデヒ
ド類および一般式(III)で表される5−ヒドロキシ
−3−ケトエステル誘導体におけるR1 が、炭素数1〜
12のアルキル基、芳香族基で置換されている炭素数1
〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケニル基、
芳香族基で置換されている炭素数2〜12のアルケニル
基を示す前記に記載の5−ヒドロキシ−3−ケトエステ
ル誘導体の製造方法。
【0074】(2) 一般式(I)で表されるアルデヒ
ド類および一般式(III)で表される5−ヒドロキシ
−3−ケトエステル誘導体におけるR1 が、複素環基
(縮合されていてもよい)で置換されている炭素数2〜
12のアルケニル基を示す前記に記載の5−ヒドロキシ
−3−ケトエステル誘導体の製造方法。
【0075】(3) 一般式(III)で表される5−
ヒドロキシ−3−ケトエステル誘導体におけるR3 が、
炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜15のアリ−
ル基、炭素数7〜20のアラルキル基又はハロゲン原
子、シアノ基、ニトロ基および炭素数1〜6のアルキル
基よりなる群より選ばれる置換基を少なくとも1つ持つ
炭素数6〜15のアリ−ル基若しくは炭素数7〜20の
アラルキル基を示す前記に記載の5−ヒドロキシ−3−
ケトエステル誘導体の製造方法。
【0076】(4) 金属化合物におけるR2 が、炭素
数1〜12のアルキル基、炭素数6〜15のアリ−ル
基、炭素数7〜20のアラルキル基又はハロゲン原子、
シアノ基、ニトロ基および炭素数1〜6のアルキル基よ
りなる群より選ばれる置換基を少なくとも1つ持つ炭素
数6〜15のアリ−ル基若しくは炭素数7〜20のアラ
ルキル基を示す前記に記載の5−ヒドロキシ−3−ケト
エステル誘導体の製造方法。
【0077】(5) 金属化合物が、アルミニウムハロ
ジアルコキサイド、アルミニウムトリアルコキサイド、
チタンテトラアルコキサイド又はチタンハロトチアルコ
キサイドである前記に記載の5−ヒドロキシ−3−ケト
エステル誘導体の製造方法。
【0078】(6) 金属化合物が、アルミニウムトリ
アルコキサイド又はチタンテトラアルコキサイドである
前記に記載の5−ヒドロキシ−3−ケトエステル誘導体
の製造方法。
【0079】(7) 金属化合物がチタンテトラアルコ
キサイドである前記に記載の5−ヒドロキシ−3−ケト
エステル誘導体の製造方法。
【0080】(8) チタンテトラアルコキサイドが、
チタンテトラエトキシド、チタンテトラn−プロポキサ
イド、チタンテトライソプロポキサイド、チタンn−ブ
トキシサイド、チタンテトラn−ペントキサイドである
前記に記載の5−ヒドロキシ−3−ケトエステル誘導体
の製造方法。 (9) Ti(OR2 4 で表されるチタン化合物にお
けるR2 が請求項1で定義した意味を示す前記に記載の
5−ヒドロキシ−3−ケトエステル誘導体の製造方法。
【0081】(10) 一般式(III)で表される5
−ヒドロキシ−3−ケトエステル誘導体におけるR
3 が、一般式(IV)で表されるチタン化合物および一
般式(V)で表されるアルミニウム化合物におけるR2
が、同一である前記に記載の5−ヒドロキシ−3−ケト
エステル誘導体の製造方法。
【0082】(11) 上記反応を、−30〜30℃の
温度範囲で行う前記に記載の5−ヒドロキシ−3−ケト
エステル誘導体の製造方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−29554(JP,A) 特開 昭55−59140(JP,A) 特公 昭46−9326(JP,B1) 英国特許出願公開2140803(GB,A) Chem.Lett.,[2 ](1975),161−164 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 69/716 C07C 67/46 C07C 69/738 C07F 7/28 C07F 5/06 BEILSTEIN(STN) CAPLUS(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I):R1 CHO
    (I) (式中、R1 は置換されていても良いアルキル基、アル
    ケニル基、アルキニル基、アリ−ル基又は複素環基を示
    す)で表されるアルデヒド類と、 式: 【化1】 で表されるジケテンとを、 一般式(II): −OR2 (II) (式中、R2 は置換されていてもよい炭化水素基を示
    す)で表される基を少なくとも1つ持つチタンまたはア
    ルミニウムよりなる金属化合物の存在下に反応させるこ
    とにより、 一般式(III): 【化2】 (式中、R1 は前記と同じ意味を示し、R3 は置換され
    ていてもよい炭化水素基を示す)で表される5−ヒドロ
    キシ−3−ケトエステル誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(I)で表されるアルデヒド類お
    よび一般式(III)で表される5−ヒドロキシ−3−
    ケトエステル誘導体におけるR1 が炭素数1〜12のア
    ルキル基、置換されている炭素数1〜12のアルキル
    基、炭素数2〜12のアルケニル基、置換されている炭
    素数2〜12のアルケニル基を示す請求項1に記載の5
    −ヒドロキシ−3−ケトエステル誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】 金属化合物が、 一般式(IV) : Ti(OR2 m 4-m (IV) (式中、R2 は前記と同じ意味を示し、Aはハロゲン原
    子を示し、mは1〜4の整数を示す)で表されるチタン
    化合物であるか、又は 一般式(V) : Al(OR2 n 3-n (V) (式中、R2 、Aは前記と同じ意味を示し、nは1〜3
    の整数を示す)で表されるアルミニウム化合物である請
    求項1に記載の5−ヒドロキシ−3−ケトエステル誘導
    体の製造方法。
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