JP2965099B2 - 半導体集積回路 - Google Patents

半導体集積回路

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JP2965099B2 JP12394292A JP12394292A JP2965099B2 JP 2965099 B2 JP2965099 B2 JP 2965099B2 JP 12394292 A JP12394292 A JP 12394292A JP 12394292 A JP12394292 A JP 12394292A JP 2965099 B2 JP2965099 B2 JP 2965099B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CAM(Content Addr
essable Memory:内容アクセス・メモリ)に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より検索データと記憶データの一致
検出を全ビット並行に行い、一致したデータの記憶アド
レスまたはデータを出力する機能を有する半導体記憶回
路として、完全並列型CAM(内容アクセス・メモリ:
Content Addressable Memory(連想メモリともいう))
が良く知られている(菅野卓雄監修、飯塚哲哉編「CM
OS超LSIの設計」培風館、P176〜P177参
照)。
【0003】しかし、従来のCAMメモリの1ビットあ
たりの構成例は、SRAMセルとイクスクルーシブNO
R回路から構成されており、セルサイズが大きく実用レ
ベルの容量をもったCAMを構成することは不可能であ
った。
【0004】また、近年数多く商品化されている個人の
データベースとしてのICカード等では、上記のような
CAMの構成ではなく、あらかじめデータが記憶された
ROM(リードオンリーメモリ)のデータを1つ1つ順
次検索して所望の目的(データ)を探し出す構造になっ
ている。このため、国語辞典や英和辞典のようにデータ
が多くなればなるほど、検索に多くの時間を要し、高速
でかつフレキシブルな検索機能を有するものはまだ存在
していない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上の従来技術を考慮
して従来のROM等におさめられているデータの検索が
ソフトウェア的に1つ1つのデータに対して逐次行われ
るのではなく、CAMのように一度に全部のデータの検
索が可能となれば今後の大容量メモリ(ROM)を搭載
するICカード等のデータ検索をより高速でかつフレキ
シビリティをもったものにすることができる。
【0006】ただし、大容量連想メモリの可能性を示唆
するものとして、米国特許第3,701,980(U.S.
Patent3,701,980,Oct.1972) あるいは特開平1−194
196号公報に記載の発明等があげられる。まず、前者
の米国特許はDRAMベースのもので通常の2ビットメ
モリを1組としたCAMメモリセルの構造をもち、後者
のものはEPROM不揮発性メモリをベースとするもの
であり、やはり通常のEPROMメモリ2ビットを1組
としたCAMを構成している。従って、いずれのものも
SRAMベースのCAMよりも高集積化が可能である。
【0007】しかし、DRAMベースのものはまだ面積
的に問題がある。また、EPROMベースのものはフレ
キシブルな書き込み、読み出しができない。
【0008】上述のごとく、高集積でかつフレキシブル
なCAMを実現する効果的な手段はまだ見いだされてい
ない。
【0009】本発明は、このような点に鑑み、より高速
でかつ大容量のデータベースを構築するフレキシブルで
高集積なCAMを可能とする半導体集積回路を提供する
ことを主目的とする。
【0010】本発明は、このような点に鑑み、多数のメ
モリセルの検索を相互干渉なく高速で行うことができ、
より高速でかつ大容量のデータベースを構築することを
可能とする半導体集積回路を提供することを他の目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の態様は、第1のデータ線から一致検
索線への電気的接続または非接続を定義する第1の記憶
部および第2のデータ線から前記一致検索線への電気的
非接続または接続を定義する第2の記憶部を有するメモ
リセルと、これらメモリセルの第1および第2の記憶部
前記一致検索線との間に介在して設けられる少なくと
も1個のセレクトトランジスタと、このセレクトトラン
ジスタを制御する制御ワード線とを有し、前記制御ワー
ド線により前記第1および第2の記憶部の接続定義状態
に応じて前記第1のデータ線および前記第2のデータ線
を各々前記一致検索線に接続あるいは非接続とすること
を特徴とする半導体集積回路を提供するものである。こ
こで、前記一致検索線は、さらに電位検出手段を有する
ものであるのが好ましい。
【0012】また、本発明の第2の態様は、第1のデー
タ線から一致検索線への電気的接続または非接続を定義
する第1の記憶部および第2のデータ線から前記一致検
索線への電気的非接続または接続を定義する第2の記憶
部を有するメモリセルと、これらメモリセルの第1およ
び第2の記憶部と前記一致検索線との間または前記第1
および第2のデータ線と前記第1および第2の記憶部と
の間に介在して設けられる少なくとも1個のセレクトト
ランジスタと、このセレクトトランジスタを制御する制
御ワード線とを1組の検索メモリワードブロックとし、
前記第1および第2のデータ線ならびに前記一致検索線
を各々共通化した複数個の前記検索メモリワードブロッ
クと、これら複数個の検索メモリワードブロックのメモ
リセルの第1および第2の記憶部または前記セレクトト
ランジスタが接続される前記一致検索線の電位を検出す
る電位検出手段とを有し、前記制御ワード線により前記
第1および第2の記憶部の接続定義状態に応じて前記第
1のデータ線および前記第2のデータ線を各々前記一致
検索線に接続あるいは非接続とすることを特徴とする半
導体集積回路を提供するものである。
【0013】上記各態様において、前記電気的接続を定
義する記憶部が、前記第1または第2のデータ線と前記
セレクトトランジスタとの結合部であるのが好ましく、
前記記憶部が、不揮発性メモリ素子で構成されるのが好
ましく、前記第1および第2の記憶部が、共に不揮発性
メモリ素子で構成され、それぞれの不揮発性メモリ素子
と各々のセレクトトランジスタとが接続されるのが好ま
しく、前記不揮発性メモリ素子が、MONOS型不揮発
性メモリ素子であるのが好ましい。
【0014】また、前記一致検索線は、さらに電位固定
手段を有するのが好ましい。また、前記制御ワード線
は、さらに電位非固定手段前記一致検索線との接続手
段を有し、データ一致検索時にこの接続手段ならびに前
記電位非固定手段をアクティブとし、前記一致検索線の
電位変化と前記制御ワード線の電位変化に正の相関をも
たせるのが好ましく、ここで、上記第1の態様では、前
記セレクトトランジスタが、一方向性素子であるのが好
ましい。
【0015】また、上記第2の態様において、さらに
数個の前記検索メモリワードブロックの前記第1および
第2の記憶部または前記セレクトトランジスタを共通接
続線に各々接続し、この共通接続線と前記一致検索線と
の間に介在して接続される一方向性素子を有するのが好
ましく、さらに前記共通接続線の電位固定手段を有する
のが好ましい。
【0016】また、さらに複数個の前記検索メモリワー
ドブロックの前記第1および第2の記憶部または前記セ
レクトトランジスタを共通接続線に各々接続し、この共
通接続線と前記一致検索線との間に介在して接続される
制御素子と、前記制御素子のゲート電極と前記一致検索
線との接続手段とを有するのが好ましい。
【0017】上記各態様において、前記一方向性素子お
よび前記制御素子は、周辺素子のしきい値電圧より高い
しきい値電圧を持つのが好ましい。また、上記第2の態
様において、さらに前記電位検出手段の検出結果を各々
の検索メモリワードブロック毎に記憶する検索結果選択
保持手段を有するのが好ましく、さらに前記検索メモリ
ワードブロックの各制御ワード線を所定の順序に従って
駆動する手段を有するのが好ましい。
【0018】また、本発明の第3の態様は、第1のデー
タ線から一致検索線への電気的接続または非接続を定義
する第1の記憶部および第2のデータ線から前記一致検
索線への電気的非接続または接続を定義する第2の記憶
部を有するメモリセルと、これらメモリセルの第1およ
び第2の記憶部を制御する制御ワード線と、前記メモリ
セルの第1および第2の記憶部と前記一致検索線との間
または前記第1および第2のデータ線と前記第1および
第2の記憶部との間に介在して設けられる少なくとも1
つのセレクトトランジスタと、このセレクトトランジス
タを制御する制御線とを有し、前記制御ワード線および
前記制御線により前記第1および第2の記憶部の接続定
義状態に応じて前記第1のデータ線および前記第2のデ
ータ線を各々前記一致検索線に接続あるいは非接続とす
ることを特徴とする半導体集積回路を提供するものであ
る。ここで、前記一致検索線は、さらに電位検出手段を
有するのが好ましい。
【0019】また、本発明の第4の態様は、第1のデー
タ線から一致検索線への電気的接続または非接続を定義
する第1の記憶部および第2のデータ線から前記一致検
索線への電気的非接続または接続を定義する第2の記憶
部を有するメモリセルと、これらメモリセルの第1およ
び第2の記憶部を制御する制御ワード線とを1組の検索
メモリワードブロックとし、前記第1および第2のデー
タ線ならびに前記一致検索線を各々共通化した複数個の
前記検索メモリワードブロックと、共通化した前記一致
検索線の電位を検出する電位検出手段とを有し、前記制
御ワード線により前記第1および第2の記憶部の接続定
義状態に応じて前記第1のデータ線および前記第2のデ
ータ線を各々前記一致検索線に接続あるいは非接続とす
ることを特徴とする半導体集積回路を提供するものであ
る。ここで、さらに複数個の前記検索メモリワードブロ
ックのメモリセルの第1および第2の記憶部と前記一致
検索線との間に介在して設けられる少なくとも1つのセ
レクトトランジスタと、このセレクトトランジスタを制
御する制御線とを有し、前記制御ワード線および前記制
御線により前記第1および第2の記憶部の接続定義状態
に応じて前記第1のデータ線および前記第2のデータ線
を各々前記一致検索線に接続あるいは非接続とするのが
好ましい。
【0020】また、前記一致検索線を共通化する複数個
の前記検索メモリワードブロックのメモリセルの第1お
よび第2の記憶部は共通接続線に各々接続され、この
通接続線と前記一致検索線との間に1つの前記セレクト
トランジスタが接続されるのが好ましく、前記共通接続
線は、さらに電位固定手段を有するのが好ましい。
【0021】また、さらに前記電位検出手段の検出結果
を各々の検索メモリワードブロック毎に記憶する検索結
果選択保持手段を有するのが好ましく、さらに前記検索
メモリワードブロックの各制御ワード線を所定の順序に
従って駆動する手段を有するのが好ましい。
【0022】上記各態様において、前記記憶部が、不揮
発性メモリ素子で構成されるのが好ましく、また、前記
第1および第2の記憶部が、共に不揮発性メモリ素子で
あり、これらの接続線に1つの前記セレクトトランジス
タが接続されるのが好ましく、ここで、前記不揮発性メ
モリ素子が、EPROM、EEPROMまたはUVEP
ROMのいずれかであるのが好ましい。
【0023】また、前記メモリセル内の第1および第2
の記憶部の一方がディプレッションタイプ型トランジス
タで、他方がエンハンスメント型トランジスタであるの
が好ましく、さらに、これらのトランジスタの各々にそ
れぞれセレクトトランジスタが直列に接続されるのが好
ましい。
【0024】また、前記一致検索線は、さらに電位固定
手段を有するのが好ましい。また、前記セレクトトラン
ジスタが、一方向性素子であるのが好ましく、もしく
は、さらに、前記第1および第2の記憶部または前記
レクトトランジスタと前記一致検索線との間に一方向性
素子を有するのが好ましい。
【0025】また、前記セレクトトランジスタは、制御
素子として機能し、このセレクトトランジスタの制御線
は、さらに電位非固定手段前記一致検索線との接続手
段を有するのが好ましく、また、前記制御ワード線およ
び前記セレクトトランジスタの制御線は、さらに電位非
固定手段前記一致検索線との接続手段を有し、データ
一致検索時にこの接続手段ならびに前記電位非固定手段
をアクティブとし、前記一致検索線の電位変化と前記制
御ワード線の電位変化に正の相関をもたせるのが好まし
い。ここで、前記一方向性素子および制御素子として機
能する前記セレクトトランジスタは、周辺素子のしきい
値電圧より高いしきい値電圧を持つのが好ましい。
【0026】また、本発明の第5の態様は、シリーズに
接続された複数のトランジスタよりなる第1のトランジ
スタチェインと、この第1のトランジスタチェインの一
端に接続された第1のデータ線と、シリーズに接続され
た複数のトランジスタよりなる第2のトランジスタチェ
インと、この第2のトランジスタチェインの一端に接続
された第2のデータ線と、前記第1および第2のトラン
ジスタチェインの他端に接続された一致検索線と、この
一致検索線の電位を検出する電位検出手段とを有するこ
とを特徴とする半導体集積回路を提供するものである。
【0027】ここで、上記第5の態様において、さら
に、前記第1のトランジスタチェインの他端と前記一致
検索線との間に接続されたセレクトトランジスタと、前
記第2のトランジスタチェインの他端と前記一致検索線
との間に接続されたセレクトトランジスタとを有するの
が好ましい。
【0028】また、さらに、前記第1および第2のトラ
ンジスタチェインを構成するトランジスタに少なくとも
1つずつ含まれるチェイン制御トランジスタのゲート電
極を接続する制御線に接続された電位非固定手段前記
一致検索線との接続手段を有し、データ一致検索時にこ
の接続手段ならびに前記電位非固定手段をアクティブと
し、前記一致検索線の電位変化と前記制御線の電位変化
に正の相関をもたせるのが好ましい。
【0029】また、前記第1および第2のトランジスタ
チェインは、記憶データに応じてエンハンスメント型ま
たはディプレッション型トランジスタより構成されるの
が好ましく、かつこれらのトランジスタチェインを構成
するトランジスタの少なくとも1つが前記記憶データに
かかわりなくエンハンスメント型あるいはディプレッシ
ョン型トランジスタで構成されたチェイン制御トランジ
スタであるのが好ましい。
【0030】また、前記第1および第2のトランジスタ
チェインの主要部が不揮発性トランジスタにより構成さ
れるのが好ましく、かつこれらのトランジスタチェイン
を構成するトランジスタの少なくとも1つがエンハンス
メント型あるいはディプレッション型トランジスタで構
成されたチェイン制御トランジスタであるのが好まし
い。
【0031】また、さらに、前記第1および第2のトラ
ンジスタチェインを構成する前記一端側のトランジスタ
の最外端のトランジスタから他端に向かって各々のゲー
トを各々駆動する複数のワード線を有し、この複数
ード線が前記第1および第2のトランジスタチェインで
共通化され、この共通化された複数の前記ワード線のう
ち前記チェイン制御トランジスタを制御するワード線以
外の制御ワード線に対応し、かつ前記電位検出手段より
の検索結果を選択保持する検索結果選択保持手段を有す
るのが好ましく、また、さらに前記複数の制御ワード線
を所定の順序に従って駆動する手段を有するのが好まし
い。
【0032】また、さらに、前記第1および第2のトラ
ンジスタチェインの他端電位をそれぞれ固定する固定手
段を有するのが好ましく、また、前記セレクトトランジ
スタが、一方向性素子であるのが好ましく、前記一方向
性素子を構成する素子のしきい値電圧が、周辺回路のそ
れよりも大きいのが好ましい。
【0033】また、さらに、前記第1および第2のトラ
ンジスタチェインの他端にそれぞれ接続された2個のセ
レクトトランジスタのゲート電極を接続する1本の制御
線と前記一致検索線との接続手段を備えるのが好まし
く、前記第1および第2のトランジスタチェインの他端
それぞれ接続されたセレクトトランジスタのしきい値
電圧が周辺回路のそれよりも高い所定の値をもつのが好
ましい。
【0034】また、さらに前記一致検索線の電位を固定
する固定手段を有するのが好ましい。
【0035】
【発明の作用】本発明の第1の形態(モード)の半導体
集積回路においては、1つのメモリセルに対して、第1
のデータ線および第2のデータ線を設け、例えばビット
線とビットバー線を設け、このメモリセル内の第1の記
憶部(例えば接続)および第2の記憶部(例えば非接
続)の接続定義状態を定める結合部や不揮発性メモリ等
の結合手段および制御ワード線ならびに制御線により、
これらのビット線またはビットバー線をこのメモリセル
内のセレクトトランジスタを介して一致検索線に電気的
に結合することを可能にしている。
【0036】また、このメモリセルにおいてはこの結合
手段は、記憶するべきデータすなわち接続定義状態に応
じて前記ビット線またはビットバー線に電気的に結合さ
れてなり、このためメモリセル内に記憶されているデー
タが検索データと一致するメモリデータの場合は、必ず
同一電位が、これらのビット線またはビットバー線から
検索線に供給される。逆にメモリセル内に記憶されてい
るデータが検索データと一致しないメモリデータの場合
は、異る電位がビット線またはビットバー線を介して検
索線に供給される。
【0037】本発明の第2の形態の半導体集積回路にお
いては、1つのメモリセルに対して、第1のデータ線お
よび第2のデータ線となるビット線とビットバー線を設
け、このメモリセル内の第1の記憶部(例えば接続)お
よび第2の記憶部(例えば非接続)の接続定義状態を定
める結合部や不揮発性メモリ等の結合手段および制御ワ
ード線もしくは制御線により、これらビット線またはビ
ットバー線をこのメモリセル内のセレクトトランジスタ
を介して電位検索機能付一致検索線に電気的に結合する
ことを可能にしている。
【0038】また、このメモリセルにおいてはこの結合
手段は、記憶するべきデータに応じて前記ビット線また
はビットバー線に結合されてなり、このためメモリセル
内に記憶されているデータが検索データと一致するメモ
リデータの場合は、必ず一致検索線と同一電位が、これ
らのビット線またはビットバー線から検索線に供給され
る。逆にメモリセル内に記憶されているデータが検索デ
ータと一致しないメモリデータの場合は、一致検索線と
異る電位がビット線またはビットバー線を介して電位検
索機能付検索線に供給される。本形態においては、本発
明の第1および第3の態様のように1本の制御ワード線
に対して1本の電位検索機能検索線を設けてもよい
し、第2,4および5の態様のように、複数の制御ワー
ド線に対して1本の電位検索機能付検索線を設けること
もできる。
【0039】本発明の第3の形態の半導体集積回路にお
いては、第1のデータ線と第2のデータ線を設け、これ
ら第1および第2のデータ線は、第1の記憶セル(例え
ば接続)および第2の記憶セル(例えば非接続)の接続
定義状態とデータ読み出し用の制御ワード線により一致
検索線への電気的接続を可能としている。
【0040】また、第1のデータ線は検索データのハイ
(またはロウ)電位を、第2のデータ線は、逆のロウ
(またはハイ)電位を設定し、一致検索線はハイ(また
はロウ)電位にプリチャージしておく。次いでデータ読
み出し用制御ワード線をアクティブ状態とすると、第1
のデータ線と一致検索線は第1の記憶セルの接続状態に
よって接続されるが、第1のデータ線はハイ状態なので
一致検索線の電位変化はない。これを検索データと記憶
セルデータとの一致と定義する。
【0041】逆に第1のデータ線は検索データのロウ電
位を、第2のデータ線は逆のハイ電位を設定する。同様
に、一致検索線はハイ電位にプリチャージし、データ読
み出し制御ワード線をアクティブ状態とすると、今度
は、ロウ電位の第1のデータ線とハイ電位にプリチャー
ジされた一致検索線がディスチャージされてロウ電位状
態となる。これを検索データと記憶セルデータとの不一
致と定義する。このように検索データと記憶セルの状態
に応じて一致検索線の電位が変化し、データの一致、不
一致を検出することが可能となる。更に、この時、一致
検索線の電位変化とデータ読み出し制御ワード線が正の
相関をもって電位変化することにより、検索データの相
互干渉を防ぐことが出来る。
【0042】従って、本発明の半導体集積回路において
は、この特性を使用して一度に多数のメモリセルの検索
を相互干渉なくできるので、多数のメモリセルがアレイ
状に配列された大容量メモリの検索を極めて高速に行う
ことが可能となる。
【0043】本発明の第4の形態の半導体集積回路にお
いては、第1の記憶部と第2の記憶部とのペアよりなる
1つのメモリセルに対して、第1のデータ線と第2のデ
ータ線を設け、このメモリセル内の第1あるいは第2の
記憶部の状態により、第1のデータ線または第2のデー
タ線を電位検出機能を有するセンスアンプに接続された
一致検索線に電気的に結合することを可能にしている。
【0044】また、このメモリセルにおいてはこの記憶
部の状態により、第1のデータ線または第2のデータ線
を一致検索線に接続する。しかも、記憶されているデー
タが検索データと一致する場合には、必ず同一電位が第
1のデータ線または第2のデータ線から一致検索線に供
給される。逆にメモリセルに記憶された内容が検索デー
タと異なる場合は、異なる電位が第1または第2のデー
タ線より一致検索線に供給される。
【0045】このような検索線への電位の供給は1本の
制御ワード線によって選択される1行のメモリセルにお
いて行われ、検索線に接続されているセンスアンプは、
すべてのメモリセル内に記憶されているデータが検索デ
ータと一致する場合、検索線に供給された同一電位を検
出し、不一致の場合は異なる電位を検出し、その結果を
駆動されたワード線に対応して設けられているストアレ
ジスタなどの検索結果選択保持手段に一時的に記憶す
る。このようにして、順次制御ワード線を駆動し、各ユ
ニット毎に1つのセンスアンプによってその結果を対応
するストアレジスタに記憶する。
【0046】この制御ワード線の駆動は、各組(ユニッ
ト)同時に、各組毎に所定の順序に従って行なうように
構成され、多数のメモリセルの内容を少ないセンスアン
プを用いて、高速のメモリセルの検索を可能にしてい
る。
【0047】本発明の第5の形態の半導体集積回路にお
いては、1つメモリセルをソース電極側が共通ソー
ス線に接続され、相反する記憶状態を有する一対のメモ
リ、例えば不揮発性メモリによって構成し、異なる制御
ワード線によって選択される複数のメモリセルについて
両メモリのソース電極を継ぐ共通ソース線を一方向性
素子を介して一致検索線に接続するとともに、これらの
一対のメモリについて一方のメモリのドレイン電極を第
1のデータ線、他方のメモリのドレイン電極を第2のデ
ータ線に接続している。第1のデータ線および第2のデ
ータ線に与えられる検索データと、各メモリセルに記憶
されている相反する状態の記憶データとが一致する場合
には、一致検索線と同電位である側の第1または第2の
データ線と接続されているメモリがオンし、検索線の電
位は変化しないのに対し、不一致の場合には、検索線と
異なる電位の第1または第2のデータ線と接続されてい
るメモリがオンするため、例えば検索線からデータ線へ
の電荷の移動(引き抜き)が生じ、検索線の電位が変
化、すなわち低下する。この検索線の電位の変化をセン
スアンプで検出することにより検索データとメモリセル
に記憶されたデータの一致検索を行なうことができる。
【0048】この時、同一の制御ワード線によって行方
向複数のメモリセルが選択され、これらのメモリセル中
に検索データと一致するメモリセルと不一致のメモリセ
ルが混在し、不一致メモリセルによる検索線の電位の変
化(低下)が生じても、検索線と共通ソース線との間に
一方向性素子が介在しているので、例えばデータ線から
検索線への電荷の移動(充填)は生じない。従って、異
なるデータ線間に電気的な相互干渉が生じることはな
い。
【0049】ここで、用いる一方向性素子のしきい値電
圧を周辺の素子より高くすることにより、外部低電圧電
源を用いたり、降圧回路を設けたりすることなく、メモ
リセル記憶部のソース電極とドレイン電極との間に印加
される電圧を所定の電圧に保つことができ、従って、通
常の電源、例えば5V電源によっても半導体集積回路
(チップ)全体のチャージアップができ、かつ記憶部の
ソフトライトも防止することができる。
【0050】本発明の第6の形態の半導体集積回路は、
上記第5の形態の半導体集積回路において、共通ソース
線を1本の一致検索線に制御素子としてのトランジスタ
を介在させて接続し、このトランジスタのゲート電極を
接続手段により検索線に接続し、検索線には電位固定手
段を接続している。こうすることにより、通常のデータ
読み出し時には電位固定手段により検索線を接地し、か
つ前記接続手段を非アクティブとして前記制御素子のト
ランジスタのゲートをハイ電位としてオンすることによ
り、メモリセルに記憶されているデータの読み出しを可
能としている。一方、一致検索時には検索線をプルアッ
プトランジスタによってプリチャージし、接続手段によ
りこの検索線と制御素子トランジスタのゲートとを接続
し、一方向性素子として働かせることにより、メモリセ
ル間の電気的干渉を抑制して一致検索を可能にしてい
る。こうして、本発明の半導体集積回路において、複数
の共通のソース線に接続される素子の数を減らすことが
でき、レイアウト面積を小さくすることもできる。
【0051】従って、本発明のいずれの形態の半導体集
積回路においても、この特性を使用して一度に多数のメ
モリセルの検索を相互干渉なくできるので、多数のメモ
リセルがアレイ状に配列された大容量メモリの検索を極
めて高速に行うことが可能となる。
【0052】本発明の第7の形態では、各トランジスタ
チェインの一端側の最外端に設けられた一方向性素子に
より、各トランジスタチェインの他端側の最外端に接続
されたデータ線から一致検索線への電流流入を遮断する
ことができる。このため、同一ワード線で選択される各
トランジスタチェインの各トランジスタによる共通一致
検索線を介した異電位データ線間のショートを抑制する
ことが可能となる。また、このトランジスタを不揮発性
トランジスタで構成することによりデータの内容を自由
に書き換えることができる。
【0053】さらに、各メモリトランジスタ毎の検索ワ
ード線を各トランジスタチェインで共通化し、この検索
ワード線による検索結果を順次選択的に保持する検索結
果選択保持手段を有することにより、極めて高集積CA
Mを構成することができる。また、一方向性素子のしき
い値電圧を周辺部のそれよりも高く設定することによ
り、不揮発性メモリ構成を容易化せしめる。
【0054】他の態様では、制御素子とこの素子のゲー
ト電極とドレイン電極(一致検索線側)とを接続する接
続手段とを用いて、より少ない素子数で一方向性素子の
機能実現するものである。また、このデータを記憶す
るトランジスタチェインのトランジスタを不揮発性トラ
ンジスタで構成することによりデータの内容を自由に書
き換えることができる。
【0055】さらに、各メモリトランジスタ毎の検索ワ
ード線を各トランジスタチェインで共通化し、この検索
ワード線による検索結果を順次選択的に保持する検索結
果選択保持手段を有することにより、極めて高集積CA
Mを構成することができる。また、一方向性素子のしき
い値電圧を周辺部のそれよりも高く設定することによ
り、一致検索時の電気干渉(異電位データ線間のショー
ト)を効率的に抑制し、かつ不揮発性メモリ構成を容易
化せしめるものである。
【0056】
【実施例】以下に、本発明に係る半導体集積回路を添付
の図面に示す好適実施例に基づいて具体的に説明する。
まず、本発明の第1および第3の態様の半導体集積回路
を図1〜図10に示す本発明の第1の形態(実施態様)
を参照して詳細に説明する。
【0057】図1は、本発明の第1の態様の第1の形態
の半導体集積回路の一実施例を示すメモリアレイ構成図
である。以下本態様の半導体集積回路の代表例として、
図1に示すROMをベースとしたCAROM(Content
Addressable Read Only Memory)を用い、その構成およ
びその動作原理について説明する。しかし、本発明はこ
れに限定されるわけではない。
【0058】まず、CAROMを構成単位である1ビッ
トのメモリセルについて説明する。図1の11a、11
bは各々ROMデータ1および0の状態が書き込まれた
ものである。メモリセル11aは、ビット線(Bi )1
8a、ビットバー線( ̄Bi)18bとセレクトトラン
ジスタ13aおよび検索センシング線(Sj )16によ
り構成される。また、このメモリセルに1または0のデ
ータを記憶させるには、セレクトトランジスタ13aの
一方の電極(ドレインまたはソース電極)ビット線
(Bi )18aまたはビットバー線( ̄Bi )18bの
いづれか一方とを結合部12aにより電気的に接続させ
る。このメモリセル11aの場合は、ビット線(Bi
18aに、また隣りのメモリセル11bは、ビットバー
線( ̄Bi+1 )19bに結合部12bにより接続されて
いる。さらに、セレクトトランジスタ13aのもう一方
の電極は、検索センシング線(Sj )16に結合されて
おり、またセレクトトランジスタ13aの制御電極(ゲ
ート電極)は、このメモリセル11aをセレクトするワ
ード線(Wj )14に接続されている。
【0059】同一ワード線(Wj )14によってセレク
トされる隣りのメモリセル11bのセレクトトランジス
タ13bのもう一方の電極もまた前述の検索センシング
線(Sj )16に接続されており、この検索センシング
線(Sj )16は、接地トランジスタ2aおよびプルア
ップトランジスタ2bによってグランド電位または電源
電位に接続することが可能となっている。
【0060】従って、従来のROMのメモリセル構造と
大きく異る点は、ビットバー線がある点と検索センシン
グ線が電位固定手段である接地トランジスタ2aまたは
プルアップトランジスタ2bによってグランド電位また
は電源電位とスイッチされる点であり、裏をかえせばグ
ランドまたは電源電位のいずれとも接続しないフローテ
ィング状態を作りだせる点である。このような電位の変
化を後述するセンスアンプなどの電位検出手段によって
検出するように構成してもよい。
【0061】さて、このように構成されたCAROMの
動作について説明する。まず、図2のタイミングチャー
ト図を用いて通常のROMとして使用する時の駆動方法
について述べる。まず、前述の検索センシング線(S
j )16、(Sj+1 )17を接地トランジスタ2a、3
aによってグランド電位に固定する。次に、図1の2組
のデータSDi 、 ̄SDi 、SDi+1 、 ̄SDi+1 の4
つを全てハイ(“1”)状態にする。次いでデータ制御
線(C.S.)5をハイ(“1”)とする。すると、こ
の制御信号によって4つのトライステートバッファ1の
全てがアクティブとなり、2本のビット線(Bi )18
a、(Bi+1 )19aと2本のビットバー線( ̄Bi
18b、( ̄Bi+1 )19bの全てがハイ(“1”)状
態にプリチャージされる。(図2の(a)および(c)
の時刻Tまでの期間参照)。
【0062】次に図2の時刻Tでデータ制御線(C.
S.)5が切れてロウ(“0”)状態になると、4つの
トライステートバッファ1がオフとなるが、4本のビッ
ト線およびビットバー線は、各々ハイ(“1”)状態を
保つ。この時ワード線(Wj )14がハイ(“1”)と
なると、セレクトトランジスタ13a、13bがオンと
なり、各々ビット線(Bi )18aおよびビットバー線
( ̄Bi+1 )19bが検索センシング線(Sj )16に
接続される。一方、この検索センシング線(Sj)16
は接地トランジスタ2aによりグランド電位に固定され
ている。このため、あらかじめハイ(“1”)状態にプ
リチャージされたビット線(Bi )18aおよびビット
バー線( ̄Bi+1 )19bからプリチャージ電荷が抜け
て接地電位即ちロウ(“0”)状態になる。また反対に
ビットバー線( ̄Bi )18bおよびビット線(B
i+1 )19aの電位はハイ(“1”)状態を保つ(図2
の(b)および(c)の時刻T以降を参照)。
【0063】つまり、この結果ビット線(Bi )18a
はロウ(“0”)電位、また反対にビット線(Bi+1
19aはハイ(“1”)電位のままとなり、インバータ
4の出力Di とDi+1 は、各々これらの値を反転した出
力の1および0が出力される。
【0064】即ち、メモリセル11aには、“1”、メ
モリセル11bには“0”が書き込まれていたことがわ
かる。同様にしてメモリセル11c、11dのデータを
読み出すと2つとも“1”であることがわかる。これら
のメモリデータを単純に表現したものが図3である。
【0065】次に、本発明の主題であるこれらのデータ
の一致検索の一手法について述べる。まず、図1を参照
して図3に示すようなデータのROMにおいて、同一ワ
ード線の1、0のデータを検索する場合について図4の
タイミングチャート図を用いて説明する。 (1)まず、この例では、検索センシング線16、17
をプルアップトランジスタ2b、3bにより、ハイ
(“1”)状態にプリチャージしておく。また、データ
SDi とSDi+1 には各々1および0の一致検索データ
を加えておく。もちろん、この反転データであるデータ
 ̄SDi と ̄SDi+1 にも各々0および1が印加されて
いる。しかし、この時のビット線およびビットバー線の
値に制約はない(図4の時刻T1 までを参照)。 (2)次いで、データ制御線(C.S.)5がハイ
(“1”)となり、前述の4つのデータSDi 、 ̄SD
i 、SDi+1 、 ̄SDi+1 が各々ビット線およびビット
バー線に印加される。その結果Δt1 の遅延の後、ビッ
ト線(Bi )18aはハイ(“1”)、もう一方のビッ
ト線(Bi+1 )19aは、ロウ(“0”)に電位が固定
される。同時に、これらの反転信号線のビットバー線
( ̄Bi )18bとビットバー線( ̄Bi+1 )19bは
各々ロウ(“0”)およびハイ(“1”)になる。ま
た、さらにデータ制御線(C.S.)5がロウ
(“0”)となる時刻T2 以降では、これらビット線お
よびビットバー線は、ハイ電位またはロウ電位からフロ
ーティングの状態となり、時刻T1 から時刻T2 の間に
プリチャージまたは、ディスチャージされた電荷を保つ
ことになる。同様に、2本の検索センシング線(Sj
16、(Sj+1 )17も同様に一時的にオン状態となる
プリチャージトランジスタ2b、3bにより、プリチャ
ージされた電荷を保ち、ハイ(“1”)の状態である
(図4の時刻T1 からT3 までの区間参照)。 (3)この状態でワード線(Wj )14、(Wj+1 )1
5が時刻T3 でハイ(“1”)となる。この状態での動
作を各ワード線(Wj )14、(Wj+1 )15(または
各検索センシング線(Sj )16、(Sj+1 )17)の
組毎に考える。
【0066】まず、このワード線(Wj )14によって
セレクトされたメモリセル11aに関しては、ビット線
(Bi )18aおよび検索センシング線(Sj )16の
両方がハイ(“1”)状態であり、セレクトトランジス
タ13aはオフの状態を保つ。また、メモリセル11b
に関しても、同様に、ビットバー線( ̄Bi+1 )19b
と検索センシング線(Sj )16との両方ともハイ
(“1”)状態であり、セレクトトランジスタ13bが
オフの状態を保つ。すなわち、ワード線(Wj )14に
よって選択された2つのメモリセル11a、11bによ
って、検索センシング線(Sj )16の電位変化は発生
せずハイ(“1”)の状態を保つ。
【0067】次にもう一方のワード線(Wj+1 )15に
よって選択されるメモリセル11c、11dによる検索
センシング(Sj+1 )17の電位に対する影響につい
て説明する。まず、当初ビット線(Bi )18aと検索
センシング線(Sj+1 )17との両方ともがハイ
(“1”)電位であり、セレクトトランジスタ13c
は、オフ状態を保つ。ところがメモリセル11dの場合
は、違った状態となる。即ち、このメモリセル11dの
セレクトトランジスタ13dは、ロウ(“0”)電位に
ディスチャージされたビット線(Bi+1 )19aと接続
されている。このため、ハイ(“1”)にプリチャージ
された検索センシング線(Sj+1 )17の電荷の一部
が、このビット線(Bi+1 )19aに移動し、電荷の再
分配が発生する。この時、検索センシング線(Sj+1
17の容量をCS 、ビット線(Bi+1 )19aの容量を
B とすると、検索センシシグ線(Sj+1 )17の電位
S とビット線(Bi+1 )19aの電位VB は各々以下
のようになる。 VS =VB ={Cs /(Cs +CB )}・Vdd(Vdd:電源電圧)……
【0068】通常、この式のCS <<CB であり、ほ
ぼロウ(“0”)状態になるが、若干(ΔVボルト)の
電圧上昇がある(図4のT3 時刻以降参照)。つまり、
各ワード線(Wj )14、(Wj+1 )15がハイ
(“1”)となることによって、検索データ(SDi
1、SDi+1 =0)と一致するメモリセル(メモリセル
11aは1、メモリセル11bは0)に結合した検索セ
ンシング線(Sj )16は、最初の設定のプリチャージ
状態(ハイ(“1”)状態)を維持するが、一方検索デ
ータと不一致のメモリセル(メモリセル11cは1、メ
モリセル11dは1)を結合した検索センシング線(S
j+1 )17は、プリチャージ状態からロウ状態に変化す
る。この変化と不変化の状態により全データの同時検索
が可能となるわけである。
【0069】次に、この実施例の回路に一部機能追加し
たものを次に示す。上述の構成は、一致データ検索時に
ビット線またはビットバー線検索センシング線の間
で、電荷の再分配が発生することがある。もちろん、上
述のようにビット線(またはビットバー線)の容量を検
索センシング線に比べて大きくとっておけば問題はない
が、もう少し回路を追加することにより、この点を全く
考慮する必要のない、より動作の確実な方法がある。そ
の点について以下に述べる。
【0070】まず異る部分は、検索のためのデータSD
i 、 ̄SDi 、SDi+1 、 ̄SDi+ 1 が入力されるトラ
イステートバッファ部である。すなわち、本発明の前述
の図1に示す第1の実施例では、ROM中のメモリセル
データと不一致の場合には、あらかじめプリチャージし
ておいた検索センシング線の電荷を引き抜いてロウ
(“0”)にするものである。しかし、電荷を引き抜く
ためのビット線そのものも、ロウ(“0”)にディチャ
ージされたあとはフローティング状態であり、このため
電荷再分配により、わずかではあるがロウ(“0”)電
位からの浮き上がりが発生することがある。
【0071】そこで、上記の点を考慮するならば、検索
のためにあらかじめ設定される検索センシング線の設定
電位とは、逆の電位を有するデータ(前述の場合はロウ
(“0”))が印加されるビット線またはビットバー線
のみは、検索時にフローティングにすることなく常にド
ライブしておけば、電荷の再分配の問題はなく、必ずロ
ウ(“0”)電位に固定されることがわかる。
【0072】この方式を実現する一実施例が図5の回路
である。ビット線Bi 、Bi+1 あるいはビットバー線 ̄
i 、 ̄Bi+1 をドライブするトライステートバッファ
1を制御する制御ゲートにデータ制御線(C.S.)5
を直接接続することなく、一旦コントロールゲート50
を介して接続している。また、このコントロールゲート
50のもう一方の入力にはデータの反転信号が入力され
ている。このため、前述の実施例のごとくデータ制御線
(C.S.)5がロウ(“0”)となっても、入力デー
タがロウ(“0”)のもののみ、そのままコントロール
ゲート50の出力がハイ(“1”)となり、トライステ
ートバッファ1はオンの状態を保つわけである。
【0073】この例を前述の実施例の場合にあてはめた
ものが、下記の表1である。表1は各データSDi 、 ̄
SDi 、SDi+1、 ̄SDi+1 の値を、それに対応した
ビット線またはビットバー線の状態を、データ制御線
(C.S.)5がハイ(“1”)の時とロウ(“0”)
に変化した場合について示している。
【0074】
【表1】
【0075】この表からもわかるように、データ制御線
(C.S.)5がハイ(“1”)の時は各々のデータS
i 、 ̄SDi 、SDi+1 、 ̄SDi+1 の値による電圧
が、そのまま、対応するビット線Bi 、Bi+1 またはビ
ットバー線 ̄Bi、 ̄Bi+1に印加されている。ところ
が、データ制御線(C.S.)5がロウ(“0”)に変
化すると、ロウ(“0”)の電圧が印加されていたビッ
トバー線 ̄Bi とビット線Bi+1 はひき続きロウ
(“0”)の電圧が印加されつづける。一方、ハイ
(“1”)の電圧が印加されていたビット線Bi とビッ
トバー線 ̄Bi+1 は、ハイ(“1”)電荷の保持状態と
なる。
【0076】この結果タイミングチャート図は図6の様
に変化する。このタイミングチャート図で図4の場合と
異る点は、時刻T2 以降、同図6(c)のデータ制御線
(C.S.)5がロウ(“0”)状態になった以後も、
ビットバー線( ̄Bi )およびビット線(Bi+1 )がロ
ウ(“0”)にドライブ(電位固定)されている点であ
る。このため、時刻T3 から同図6(e)のワード線が
ハイ(“1”)となって、検索センシング線(Sj+1
17とビット線(Bi+1 )19aが接続され、プリチャ
ージ電荷がビット線(Bi+1 )19aに混入しても、し
っかりとロウ(“0”)に電位が固定されており、同図
6のΔt3 の後に、検索センシング線(Sj+1 )17も
ロウ(“0”)の電位固定される。
【0077】以上が本形態の第2の実施例の説明である
が、ここで念のために、図5のようにデータの値によっ
て制御されるトライステートバッファでなく、常にオン
状態にあるバッファを考える。つまり、上述の例では、
データがロウ(“0”)のもののみ常にドライブするこ
ととしたが、データがハイ(“1”)のものも同時にド
ライブする場合について以下に少し説明する。
【0078】この時は、検索がはじまりワード線(W
j+1 )15がハイ(“1”)となると、メモリセル11
c、11dのセレクトトランジスタ13c、13dの両
方がオンし、検索センシング(Sj+1 )17にビット
線(Bi )18aとビット線(Bi+1 )19aの両方が
接続される。ところが、この両ビット線の電位は各々ハ
イ(“1”)とロウ(“0”)に電位固定されており、
異電位のショートの問題が発生する。
【0079】また、検索センシング線をハイ(“1”)
にプリチャージしているために、ビット線またはビット
バー線をロウデータの場合、常に(“0”)に電位固定
しているが、もちろんこの逆でも良い。すなわち、検索
センシング線をロウ(“0”)にディスチャージしてお
いて、検索中のビット線またはビットバー線がハイデー
タの場合のみハイ(“1”)に電位固定しても良い。
【0080】次に、本発明のメモリアレイ構成を有する
CAROMの全体構成の一実施例を図7に示す。同図に
おいて、参照符号71はCAROMアレイ部分、74は
このアレイをアクセスするためのアドレスデコーダであ
り前述のワード線を駆動する部分である。また、参照符
号73は、ROM作動時の読出用センスアンプであり、
72は前述の各メモリワードに対応した検索センシング
線からの信号を得て、検索データの一致、不一致を判定
する一致検出回路である。
【0081】さらに、参照符号75はデータアンドマス
クレジスタ部分であり、この例では1〜nまでのnビッ
トの検索入力データをたくわえるデータレジスタ75a
と、このnビットデータのどの部分のビットデータとC
AROMアレイ71のビットデータとを一致検索(比
較)するのかを指定するマスクレジスタ75bより成
る。この例では、nビットデータの1ビット目と3ビッ
ト目および4ビット目のみが検索ビットの対象となって
おり、X印で示されるビットは何でも良い(1または
0)ことになる。今、データレジスタ75aにたくわえ
られた入力データの1ビット目は1、3ビット目および
4ビット目も1であり、他は全てマスクされている。従
ってCAROMアレイ71に対して一度に行なわれる一
致検索により、アドレス番号が1番のものの一致検出回
路72のみが1、他は0の結果を得る。もちろん、検索
データによっては複数個の一致データが検出される可能
性もある。その場合は、ある規則のもとに優先順位を付
けて一致したデータを出力することもできる。
【0082】また、図8は、本発明の構成によるCAR
OMをデータベースの検索に用いる場合、図9は従来の
検索方法について説明した図である。
【0083】図9の従来の場合はまず検索のための入力
データ81がCPU86等のレジスタ86aに入力され
る。次いで、CPU86は、データベースであるROM
85へアドレス信号を送り、そのアドレスによりメモリ
アレイ85cからデータが1ワードづつ出力される。こ
の作業一致データがみつかるまでアドレスを1から1
つづつ増加しながら順に行うことになる。この例の場合
は、(L−2)番目のアドレスではじめて一致データを
検出したことになる。しかし、このROM85のデータ
が多くなればなる程(Lが大きくなる程)、検索に必要
な時間が増加することになる。このため、従来では、こ
のROM85のデータサイズを小さくし、ほどほどの検
索データとほどほどの検索スピードで実用機を作ること
を余儀なくされており、必ずしも満足できるものではな
かった。
【0084】ところが、本構成のLSIを用いることに
より、従来のROMと同程度の集積度を保ちながらかつ
極めて高速なデータ検索(従来の102倍以上)が可能
となる。ここで、参照符号80は、本発明の半導体集積
回路の一実施例であるCAROMを表わし、図7同様、
CAROM80は、データアンドマスクレジスタ80
a、アドレスデコーダ80b、CAROMアレイ(メモ
リアレイ)80c、一致回路検出回路ブロック80dお
よびセンスアンプ80eからなる。また、検索に限れば
図9にみられるようなCPU等の部品も必ずしも必要で
なくなることが図8からもわかる。
【0085】さらに、以上は、本発明のROMをベース
とした考え方であり、この考え方は本実施例に限定され
るものではない。たとえば、近年商品化されているフィ
ールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)に使用
されているアンチヒューズ技術をもちいて図1のビット
線またはビットバー線との結合部を形成しても良い。こ
の他、電気接続/非接続をプログラムできるヒューズま
たはトランジスタスイッチ等を用いてもよい。さらに
は、この結合部をMONOS等の不揮発メモリを使用す
ることも可能である。構成方法および動作に関して上述
のものと大差がないのでメモリ1ビットの構成のみを図
10に示す。結合部に不揮発性メモリ90a、90bが
形成されている点のみが上述した本形態の第1、2の実
施例とは異る点である。
【0086】以上の本発明の第1の形態の実施例は、各
メモリセル内のセレクトトランジスタのゲート電極が制
御ワード線に接続される本発明の第1の態様の半導体集
積回路に関するものであるが、本発明はこれに限定され
ず、各メモリセル内の第1および第2の両記憶部をEP
ROM等の不揮発性メモリで構成し、これらの不揮発性
メモリのゲート電極を制御ワード線に接続し、セレクト
トランジスタのゲート電極は制御線に接続される本発明
の第3、第4および第5の態様の半導体集積回路(後述
する)に適用可能なことはもちろんである。
【0087】また、さらに、本発明は、本発明のCAM
をその構成部品の一部として使用することも出来る。実
際ROM等を内蔵したCPUも多いし、最近のLANの
アドレス番地の高速サーチのための専用LSIのSRA
MをベースとするCAMの部分を変更することによりよ
り多くの番地を集積することが可能となる。この場合
は、本形態の最後に一実施例として述べてあるフィール
ドでの書きかえが可能な不揮発性メモリをベースとした
ものの方が、より自由度が高いので好ましいと思われ
る。
【0088】次に、本発明の第1〜5の態様の半導体集
積回路を図11〜図18に示す第2の形態を参照して詳
細に説明する。
【0089】図11は、本発明の第2の態様の第2の形
態の半導体集積回路の一実施例を示すメモリアレイ構成
図である。以下本態様の半導体集積回路の代表例とし
て、図11に示すNOR形のROM(菅野卓雄監修、飯
塚哲哉編「CMOS超LSIの設計」培風館、P167
〜P169参照)をベースとしたCAROMを用い、そ
の構成およびその動作原理について説明する。しかし、
本発明はこれに限定されるわけではない。
【0090】まず、CAROMを構成単位である1ビッ
トのメモリセルについて説明する。図11の11a、1
1bは各々ROMデータ0および1の状態が書き込まれ
たものである。メモリセル11aは、ビット線(Bi
18a、ビットバー線( ̄Bi )18bとトランジスタ
13aおよび検索センシング線(Sj )16により構成
される。また、このメモリセルに1または0のデータを
記憶させるには、セレクトトランジスタ13aの一方の
電極(ドレインまたはソース電極)ビット線(Bi
18aまたはビットバー線( ̄Bi )18bのいづれか
一方とを結合部12aにより電気的に接続させる。この
メモリセル11aの場合は、ビットバー線( ̄Bi )1
8bに、また隣りのメモリセル11bは、ビット線( ̄
i+1 )19aに結合部12bにより接続されている。
さらに、セレクトトランジスタ13aのもう一方の電極
は、センスアンプ10に接続されている検索センシング
線(Sj )16に結合されており、またセレクトトラン
ジスタ13aの制御電極(ゲート電極)は、このメモリ
セル11aをセレクトするワード線(Wj(1))14に接
続されている。
【0091】同一ワード線(Wj (1))14によってセレ
クトされる隣りのメモリセル11bのセレクトトランジ
スタ13bのもう一方の電極もまた前述の検索センシン
グ線(Sj )16に接続されており、この検索センシン
グ線(Sj )16は、接地トランジスタ2aおよびプル
アップトランジスタ2bによってグランド電位または電
源電位に接続することが可能となっており、その先には
センスアンプ10が設けられている。
【0092】従って、従来のROMのメモリセル構造と
大きく異る点は、ビットバー線がある点と検索センシン
グ線が接地トランジスタ2aまたはプルアップトランジ
スタ2bによってグランド電位または電源電位とスイッ
チされる点であり、裏をかえせばグランドまたは電源電
位のいずれとも接続しないフローティング状態を作りだ
し、センスアンプ10によりその電位変化の検出を可能
としている点である。
【0093】さて、このように構成されたCAROMの
動作について説明する。まず、図12のタイミングチャ
ート図を用いて通常のROMとして使用する時の駆動方
法について述べる。まず、前述の検索センシング線(S
j )16、(Sj+1 )17を接地トランジスタ2a、3
aによってグランド電位に固定する。次に、図11の2
組のデータSDi 、 ̄SDi 、SDi+1 、 ̄SDi+1
4つを全てハイ(“1”)状態にする。次いでデータ制
御線(C.S.)5をハイ(“1”)とする。すると、
この制御信号によって4つのトライステートバッファ1
の全てがアクティブとなり、2本のビット線(Bi )1
8a、(Bi+1)19aと2本のビットバー線( ̄B
i )18b、( ̄Bi+1 )19bの全てがハイ
(“1”)状態にプリチャージされる。もちろんこの
時、他の全てのワード線(Wj (2) ,Wj (3),Wj (4)
,Wj+1(1),Wj+1(2),Wj+1(3),Wj+1(4) )の全て
はロウ(“0”)状態である。(図12の(a)および
(c)の時刻Tまでの期間参照)。次に図12の時刻T
でデータ制御線(C.S.)5が切れてロウ(“0”)
状態になると、4つのトライステートバッファ1がオフ
となるが、4本のビット線およびビットバー線は、各々
ハイ(“1”)状態を保つ。この時ワード線(Wj( 1)
14がハイ(“1”)となると、セレクトトランジスタ
13a、13bがオンとなり、各々ビットバー線( ̄B
i )18bおよびビット線(Bi+1 )19aが検索セン
シング線(Sj )16に接続される。一方、この検索セ
ンシング線(Sj )16は接地トランジスタ2aにより
グランド電位に固定されている。このため、あらかじめ
ハイ(“1”)状態にプリチャージされたビットバー線
( ̄B i )18bおよびビット線(Bi+1 )19aから
プリチャージ電荷が抜けて接地電位即ちロウ(“0”)
状態になる。また反対にビット線(Bi )18aおよび
ビットバー線( ̄Bi+1 )19bの電位はハイ
(“1”)状態を保つ(図12の(b)および(c)の
時刻T以降を参照)。
【0094】つまり、この結果ビット線(Bi )18a
はハイ(“1”)電位のまま、またビット線(Bi+1
19aはロウ(“0”)電位となり、インバータ4の出
力D i とDi+1 は、各々これらの値を反転した出力の0
および1が出力される。
【0095】即ち、メモリセル11aには、“0”、メ
モリセル11bには“1”が書き込まれていたことがわ
かる。同様にしてメモリセル11c、11dのデータを
読み出すと、各々、“1”と“1”であることがわか
る。これらのメモリデータを単純に表現したものが図1
3である。
【0096】この図13の各々のメモリセルテーブル3
0を注意深く見ると、3つの数字(上段と左下段および
右下段)が書かれていることがわかる。たとえば、図1
1のメモリセル11aに相当するもの(図13のワード
線(Wj (1))の最左端のメモリセルテーブル)は、上段
に“0”、左下段に“0”および右下段に“1”という
ふうにである。この下段の左、右の数字は各々前述のメ
モリデータ読み出し時のデータDi とデータ ̄Di を表
わしており、上段は、このデータDi を表現している。
【0097】ところで、上述のようなメモリの読み出し
方法によると、必ずしもビット線およびビットバー線の
2本は必要ではない。即ち、ただメモリデータを読み出
す場合だけの本来のROM動作の場合は、いずれか一方
で充分であり、上述のメモリセル1ビットを2ビットの
ROMとして使用できる。例えば、図11のメモリセル
11aのセレクトトランジスタ13aと同機能のセレク
トトランジスタを隣接して配置し、このトランジスタの
ドレイン電極をビット線(Bi )18aに、同ソース電
極を検索センシング線(Sj )16に、同制御ゲート電
極をワード線(Wj(1))に接続し、上述のごとくメモリ
データの読み出しを行うと、ビット線(Bi )18aの
プリチャージされた電荷は、この新たに設けたセレクト
トランジスタおよび検索センシング線(Sj )16を介
してグランド電位に流れ込みロウ(“0”)状態とな
り、インバータ4によりその反転信号ハイ(“1”)が
得られる。
【0098】つまり同図11のROMメモリアレイ部
は、従来のNOR形ROMのアレイ部と何ら変わるもの
ではない。ただ、本発明の高速データ検索のために、同
一ワード線により選択され、それらの隣接する2ビット
のメモリに、各々正転データと反転データと書き込
2つを1組として1ビットを表わしている。この図
11の例では、従来のトランジスタ形成するか否かに
よるビット構成の方法をとっており、他の従来手法、例
えばコンタクト、拡散、注入等の方法によるビット構成
も可能である。ここで、必ずしも2ビット1組のメモリ
セルが隣接する必要はない。
【0099】また、この例では、メモリデータの読み出
し時にグランド電位に固定される検索センシング線(S
j ,Sj+1 )の各々に、各ビット線毎に4組のメモリセ
ルが並列に接続されており高集積化をはかっている。
【0100】次に、本発明の主題であるこれらの2ビッ
ト1組のデータの一致検索の一手法について述べる。ま
ず、図11を参照して図13に示すようなデータのRO
Mにおいて、同一ワード線の1、0のデータを検索する
場合について図14のタイミングチャート図を用いて説
明する。 (1)まず、この例では、検索センシング線16、17
をプルアップトランジスタ2b、3bにより、ハイ
(“1”)状態にプリチャージしておく。また、データ
SDi とSDi+1 には各々0および1の一致検索データ
を加えておく。もちろん、この反転データであるデータ
 ̄SDi と ̄SDi+1 にも各々1および0が印加されて
いる。しかし、この時のビット線およびビットバー線の
値に制約はない(図14の時刻T1 までを参照)。 (2)次いで、データ制御線(C.S.)5がハイ
(“1”)となり、前述の4つのデータSDi 、 ̄SD
i 、SDi+1 、 ̄SDi+1 が各々ビット線およびビット
バー線に印加される。その結果Δt1 の遅延の後、ビッ
ト線(Bi )18aはロウ(“0”)、もう一方のビッ
ト線(Bi+1 )19aは、ハイ(“1”)に電位が固定
される。同時に、これらの反転信号線のビットバー線
( ̄Bi )18bとビットバー線( ̄Bi+1 )19bは
各々ハイ(“1”)およびロウ(“0”)になる。ま
た、2本の検索センシング線(Sj )16、(Sj+1
17も同様に一時的にオン状態となるプリチャージトラ
ンジスタ2b、3bにより、プリチャージされた電荷を
保ち、ハイ(“1”)の状態である(図14の時刻T1
以降の区間参照)。 (3)この状態でワード線(Wj(1))14、
(Wj+1(1))15が時刻T2 でハイ(“1”)となる。
この状態での動作を各ワード線(Wj(1))14、(W
j+1(1))15(または各検索センシング線(Sj )1
6、(Sj+1 )17)の組毎に考える。
【0101】まず、このワード線(Wj(1))14によっ
てセレクトされたメモリセル11aに関しては、ビット
バー線( ̄Bi )18bおよび検索センシング線(S
j )16の両方がハイ(“1”)状態であり、セレクト
トランジスタ13aはオフの状態を保つ。また、メモリ
セル11bに関しても、同様にビット線(Bi+1 )19
aと検索センシング線(Sj )16との両方ともハイ
(“1”)状態であり、セレクトトランジスタ13bが
オフの状態を保つ。すなわち、ワード線(Wj(1))14
によって選択された2つのメモリセル11a、11bに
よって、検索センシング線(Sj )16の電位変化は発
生せずハイ(“1”)の状態を保つ。
【0102】次にもう一方のワード線(Wj+1(1))15
によって選択されるメモリセル11c、11dによる検
索センシング(Sj+1 )17の電位に対する影響につ
いて説明する。まず、当初ビット線(Bi+1 )19aと
検索センシング線(Sj+1 )17との両方ともがハイ
(“1”)電位であり、セレクトトランジスタ13dは
オフ状態を保つ。ところがメモリセル11cの場合は、
違った状態となる。即ち、このメモリセル11cのセレ
クトトランジスタ13cは、ロウ(“0”)電位に固定
されたビット線(Bi )18aと接続されている。この
ため、ハイ(“1”)にプリチャージされた検索センシ
ング線(Sj+1 )17の電荷が、このビット線(Bi
18aに移動し電位が下がり始める。
【0103】ところが、この検索センシング線(S
j+1 )17の電位が下がり、セレクトトランジスタ13
dのゲート電極に接続されたワード線(Wj+1(1))15
に印加されているゲート電圧Vw1よりも更に、このセレ
クトトランジスタ13dのその時のしきい値電圧V´TH
(NチャンネルMOSの基板バイアス効果により通常の
THより高くなる)だけ小さくなれば、このセレクトト
ランジスタ13dがオンし、ビット線(Bj+1 )19a
のハイ(“1”)電圧が印加される。従って、最終的
に、この検索センシング線(Sj+1 )17の電位は、セ
レクトトランジスタ13dとセレクトトランジスタ13
c等のオン抵抗による抵抗分割で決る値におちつくこと
になる。
【0104】ただし、この時は、電源電位のビット線
(Bi+1 )19aからグランド電位のビット線(Bi
18aへの直流パスが発生することになる。従って、こ
れを除くためにはセレクトトランジスタ13dがオンす
る電位(Vw1−V´TH)に電圧降下する前にセンスアン
プ(S.A.)10により検索センシング線(Sj+1
17の電位検出をする必要がある。このために、セレク
トトランジスタ13dのゲート電圧Vw1をデータ検索時
に下げてやって、Vw1−V´THを、例えば、おおよそ
2.5V程度に設定すればセンシングおよびその後のワ
ード線(Wj(1),W j+1(1))の立ち下げによる直流パス
発生抑制が容易になる。
【0105】つまり、各ワード線(Wj(1))14、(W
j+1(1))15がハイ(“1”)となることによって、検
索データ(SDi =0、SDi+1 =1)と一致するメモ
リセル(メモリセル11aは0、メモリセル11bは
1)に結合した検索センシング線(Sj )16は、最初
の設定のプリチャージ状態(ハイ(“1”)状態)を維
持するが、一方検索データと不一致のメモリセル(メモ
リセル11cは1、メモリセル11dは1)に結合した
検索センシング線(Sj+1 )17は、プリチャージ状態
からΔVの電位降下が生じる。この変化と不変化の状態
をセンスアンプ(S.A)10により検出し、データの
一致、不一致を極めて高速に検出できるわけである。
【0106】また、この実施例では、高集積化を目的と
して1つの検索センシング線に同一ビット線あたり複数
(この場合は4つ)のメモリセルが接続され1つのユニ
ットブロック(UB1〜UB4)を構成しており、デー
タ一致検索動作は必ずこれらのユニットブロック(UB
1〜UB4)から1本のワード線が選ばれ、複数のユニ
ットブロックに渡って同時検索がなされる。従って、全
体の検索を終了するには、ユニットブロック(UB1〜
UB4)を構成する2ビット1組のメモリセルの数N
(各ユニットブロック毎のワード線の数に同じ)、図示
例では4回する必要があり、そのつど検索結果を記憶し
ておかねばならない。この特別な場合が1ユニットブロ
ック(UB1〜UB4)に2ビット1組のメモリセルが
1組しかない場合で、この時一回の操作で全メモリセル
の検索完了が可能となる。
【0107】以上、NOR形ROMをベースに本発明の
CAMの構成を述べたが、ROMは1度しかデータ書き
込みができない。そこで、これを不揮発性メモリに応用
した例を次に示す。図15に示すものがMONOS型不
揮発性メモリ素子を使用したNOR形メモリセルのユニ
ットブロック(UB1)である。検索手法あるいは構成
に関してもほとんど図11に示す第1の実施例と同じで
あり、図11のユニットブロック(UB1)にこの図1
5のユニットブロックをそのままあてはめて考えること
ができる。
【0108】ただし、2ビット1組のメモリセル51の
各ビットに相当する部分には、セレクトトランジスタ5
2およびメモリゲート53よりなる1ビットメモリが各
々ビット線(Bi )18aと検索センシング線(S
j )、ビットバー線( ̄Bi )18bと検索センシング
線(Sj )の間に入っている(図15参照)。
【0109】MONOS型メモリは公知のものを用いる
ことができるのでその詳細に関しては、説明を省略する
が、メモリゲート53に電子を注入してゲートしきい値
を上げ、エンハンスメントタイプMOSとするか、電子
を放出してデプレッションタイプMOSにすることによ
ってスイッチ特性を変化させることができる。
【0110】従って図11のROMのようにメモリデー
タを設定するには同図15のメモリゲート53の中にマ
イナスのマークが入れられているゲートには電子を注入
しエンハンスメントタイプとしてオフ、他のものはデプ
レッションタイプとしてオンしているわけである。
【0111】この他のEPROMあるいはE2 PROM
を使用した本発明の第3および4の態様の半導体集積回
路も、ほぼこれと同じ構成となり、データ検索方法は本
形態の第1の実施例とほぼ同じであるので省略する。こ
れらによる実施例の特徴は、やはりデータの書き換えが
可能な点であり、データ書き変え可能でかつ本方法によ
る任意データの高速検索もできるとなれば、データベー
ス等への応用は極めて有望である。
【0112】また本方式のメモリ部は従来のものと同じ
であり、それらのメモリを2ビット1組として使用する
ものであり、部分的に2ビット1組を1メモリセルと
し、他の部分は従来同様1ビット1メモリセルとするこ
とでさらに自由度の高いメモリとして使用できる。
【0113】また、更に第1の実施例では、NOR形R
OMをベースとしてきたが、この他にNAND形ROM
と称される本発明の第5の態様の半導体集積回路もあ
り、これへの応用を示したものが図16である。これも
簡単のために、図11のユニットブロック(UB1)を
おきかえた時のメモリ構成図を示す。
【0114】各メモリセルはやはり2ビット1組で構成
され、各々エンハンスメントトランジスタかディプレッ
ショントランジスタかによって“0”または“1”を表
わす。たとえば、メモリセル61ではコントロールゲー
ト62および“1”データを表現するディプレッション
トランジスタ64と“0”データを表現するエンハンス
メントトランジスタ63が各々シリーズに検索センシン
グ線(Si )と接続されている。
【0115】読み出し動作としては、否選択状態で、シ
リーズに接続されたエンハンスメントトランジスタ63
およびディプレッショントランジスタ64の2本のワー
ド線(Wj(1),Wj(2))は、ハイ(“1”)状態となっ
ておりエンハンスメントあるいはディプレッションに関
係なく、両方のトランジスタはオンしている。この点第
1の実施例で非選択状態では、ワード線はロウ
(“0”)であり、全く逆の極性となっている。
【0116】次にワード線(Wj(1))がロウ(“0”)
状態となり、ワード線が選択されると、コントロールゲ
ート(C.G.1)もハイ(“1”)状態になる。する
と、ワード線(Wj(1))によって選択されたエンハンス
メントトランジスタ63はオフし、ビット線(Bj )1
8aと検索センシング線(Sj )は非導通となる。
【0117】逆に、隣りのディプレッショントランジス
タ65はオンのままであり、ビットバー線( ̄Bi )1
8bと検索センシング線(Sj )が接続されロウ
(“0”)状態となる。このように選択されたメモリセ
ルのワードを立ち下げることによりエンハンスメント
イプなのかディプレッションタイプなのかを判別してい
る。このように読み出し動作がわかればあとは、本態様
の第1の実施例と同様にして同一ワード線で選択され且
つ隣接し、そのデータ極性の相反する2ビット1組を1
メモリとして検索センシング線の電位を制御することに
より第1の実施例と同様にデータ検索が可能になる。
【0118】なお、同図16では、メモリ用トランジス
タ2ケのみシリーズにつないで説明したが、これを多く
する程集積度は上がる。さらにこのNAND形のROM
をベースとしてE2 PROM版への展開も比較的容易に
行える。
【0119】なお、図15に示すNOR型メモリセルで
は、セレクトトランジスタ52は検索センシング線(S
j )に接続されているが、本発明はこれに限定されず、
ビット線(Bi )18aまたはビットバー線( ̄Bi
18bに接続するようにしてもよい。
【0120】図16に示すNAND型メモリセルでは、
ビット線(Bi )18aおよびビットバー線( ̄Bi
18bに接続されたコントロールゲート62は本発明の
セレクトトランジスタとして機能させることができる。
また、ワード線Wj(2)にそのゲート電極が接続されるデ
ィプレッショントランジスタ64およびエンハンスメン
トトランジスタの各々と検索センシング線Sj との間に
コントロールゲート62を介挿してもよいし、コントロ
ールゲート62とは別の新たなセレクトトランジスタを
介挿してもよい。これは、後述するE2 PROMなどの
不揮発性メモリを用いるCAMメモリセルの場合も適用
可能である。
【0121】次に、本発明のメモリアレイ構成を有する
CAROMの全体構成の一実施例を図17に示す。同図
において、参照符号71はCAROMアレイ部分、74
はこのアレイをアクセスするためのアドレスデコーダで
あり前述のワード線を駆動する部分である。また、参照
符号73は、ROMデータ読出用センスアンプであり、
72´は前述の各メモリワードに対応した検索センシン
グ線からの信号を得て、検索データの一致、不一致を判
定する一致検出およびデコード回路である。さらに、参
照符号75はデータアンドマスクレジスタ部分である。
図17に示すCAROMの全体構成例は図7に示すCA
ROMの全体構成例と、その一致検出回路72が一致検
出およびデコード回路72´である点で異なる以外は全
く同一である。従って、図17に示す例では、CARO
Mアレイ71に対して各ブロック毎に4回に渡って行わ
れる一致検索により、アドレス番号が1番のものの一致
検出およびデコード回路72´のみが1、他は0の結果
を得る。もちろん、検索データによっては複数個の一致
データが検出される可能性もある。その場合は、ある規
則のもとに優先順位を付けて一致したデータを出力する
こともできる。
【0122】また、図18は、本発明の構成によるCA
ROMをデータベースの検索に用いる場合の検索方法に
ついて説明した図である。ここで、参照符号80は、本
発明の半導体集積回路の一実施例であるCAROMを表
わし、図17同様、CAROM80は、データアンドマ
スクレジスタ80a、アドレスデコーダ80b、CAR
OMアレイ(メモリアレイ)80c、一致検出回路なら
びにデコードブロック80d´およびセンスアンプ80
eからなる。また、検索に限れば前述した図9にみられ
るようなCPU等の部品も必ずしも必要でなくなること
が図18からもわかる。そうであるにもかかわらず、本
構成のLSIを用いることにより、従来のROMと同程
度の集積度を保ちながらかつ極めて高速なデータ検索
(従来の102 倍以上)が可能となる。
【0123】また、本発明のROMをベースとした考え
方は、本実施例に限定されず、接合部として種々の電気
接続手段を用いることが可能であることおよび本発明は
上述のCAMをその構成部品の一部として使用可能であ
ることは前述した通りである。
【0124】次に、本発明の半導体集積回路を図19お
よび図20に示す第3の形態を参照して詳細に説明す
る。
【0125】図19は、本発明の第2の態様の第3の形
態に係る半導体集積回路の一実施例を示すNOR型CA
ROMアレイ構成図である。図19に示すCAROMア
レイは、図11に示すCAROMアレイと比較して、各
ワード線および検索センシング線をフローティング状態
にするためのトランジスタ54およびトライステートバ
ッファ55を有する点を除いて、全く同様の構成を有す
るものであるので、同一の構成要素には同一の番号を付
し、詳細な説明は省略する。
【0126】ここで、前述の直流パス発生制御方法につ
いての新規な構成例について図19を用いて以下に説明
する。まず、図11と異なる点は、各々4本のワード線
(Wj(1),Wj (2) ,Wj (3 ) ,Wj (4) )と検索セン
シング線(Sj )16とを接続する4個のトランジスタ
54がある点である。この4個のトランジスタ54は、
各々、4種類の制御信号WC1,WC2,WC3,WC
4によって独立にオン・オフが制御される。従って、例
えば制御信号WC1によってオンしたトランジスタ54
により、ワード線Wj(1)と検索センシング線(Sj )1
6が接続される。
【0127】通常のROMメモリとして使用する時は、
この4種類の制御信号線全てを非アクティブとすること
により前述と同様にROMデータを読み出すことが出来
る。以下では、主にデータ一致検索時の直流パスの制御
動作について図20のタイミングチャート図を用いて説
明する。
【0128】(1)まず、検索センシング線16、17
をプルアップトランジスタ2b、3bにより、ハイ
(“1”)状態にプリチャージしておく。また制御信号
線WC1をハイ(“1”)状態としトランジスタ50を
オンさせ、ワード線Wj(1)およびワード線Wj+1(1)もハ
イ(“1”)とする。ただし、データ制御線(C.
S.)5はロウ(“0”)状態として4つのトライステ
ートバッファ1はオフ状態保たせる。この時データS
i 、 ̄SDi 、SDi+1 、 ̄SDi+1 の値に制約はな
いが、ここではあらかじめデータを設定しておく。この
状態で4つのセレクトトランジスタ13a、セレクトト
ランジスタ13b、セレクトトランジスタ13cおよび
セレクトトランジスタ13dがオンし、各々ビットバー
線( ̄Bi )18b、ビット線(Bi+1 )19a、ビッ
ト線(Bi )18aおよびビット線(Bi+1 )19aを
チャージアップする。ただし、これらセレクトトランジ
スタはNチャネルトランジスタであり、各々ソース側
(検索センシング側)からのドレイン側(ビット線ある
いはビットバー線側)のチャージアップとなる。このた
め、基板バイアス効果によりトランジスタのしきい値電
圧VTHが上がり、チャージアップ電位は電源電圧までは
上昇しない。仮に、電源電圧が5V、通常しきい値電圧
THが0.8V程度であったとすれば、そのチャージア
ップ電位は3.6v程度になる。また、ビットバー線
( ̄Bi+1 )19bフローティング状態である(図2
0の時刻T1 まで参照)。
【0129】(2)次いで、ワード線(Wj(1))14お
よびワード線((Wj+1(1))15をハイ(“1”)電位
から切り離し、フローティング状態とする。例えば、こ
れは図19に示すようにワード線Wj(1)〜Wj+l(4)をト
ライステートバッファ52もしくはインバータに接続し
ておくことにより実現できる。ただし、制御信号線WC
1はハイ(“1”)状態を保ち、検索センシング線(S
j )16とワード線(Wj(1))14は、トランジスタ5
0により電気的に接続を保ったままフローティングハイ
(“1”)の状態となる。もちろん、この時プルアップ
トランジスタ2bは既にオフ状態となっている。同様に
して、検索センシング線(Sj+1 )17とワード線(W
j+1(1))15も互いに接続され、フローティングハイの
状態となる。
【0130】また、データ制御線(C.S.)5をハイ
(“1”)とすると、前述の4つのデータSDi 、 ̄S
i 、SDi+1 、 ̄SDi+1 、が各々ビット線およびビ
ットバー線に印加される。その結果Δt1 の遅延の後、
ビット線(Bi )18aはロウ(“0”)、もう一方の
ビット線(Bi+1 )19aは、ハイ(“1”)に電位が
固定される。同時に、これらの反転信号線のビットバー
線( ̄Bi )18bとビットバー線( ̄Bi+1 )19b
は各々ハイ(“1”)およびロウ(“0”)になる。こ
の状態での動作を各ワード線(Wj(1))14、(W
j+1(1))15の組毎に考える。
【0131】まず、ワード線(Wj(1))14によって選
択されるメモリセル11aおよびメモリセル11bのセ
レクトトランジスタ13a、13bの各々のゲート、ソ
ース、ドレイン電極のいずれもがハイ(“1”)状態で
あり、これらのセレクトトランジスタ13a、13bは
オフ状態を保つ。従って、検索センシング線(Sj )1
6の電位変化は発生せずハイ(“1”)状態を保つ。
【0132】次に、もう一方のワード線(Wj+1(1))1
5によって選択されるメモリセル11c、11dによる
検索センシング線(Sj+1 )17の電位に対する影響に
ついて説明する。まず、ビット線(Bi )18aの電位
はロウ(“0”)にトライステートバッファ1によりド
ライブされる。この時、メモリセル11cのセレクトト
ランジスタ13cのゲート電極およびソース電極の電位
はフローティングハイ(“1”)である。従って、セレ
クトトランジスタ13cは、オンし検索センシング線
(Sj )17の電荷がディスチャージされロウ
(“0”)電位に引き落される。
【0133】この時前述の実施例では、検索センシング
線(Sj+1 )17の電位降下によって、ある電位からメ
モリセル11dのセレクトトランジスタ13dがオンす
る現象がみられた。しかしながら、本実施例では、検索
センシング線(Sj+1 )17とワード線(Wj+1(1))1
5がトランジスタ50により接続されている。このた
め、検索センシング線(Sj+1 )17の電位降下に伴っ
てワード線(Wj+1(1))15の電位も降下し、セレクト
トランジスタ13dのソース電極(検索センシング線
(Sj+1 )17側)とゲート電極(ワード線
(Wj+1(1))15)の電位差ΔVを極めて小さくするこ
とができる。一方ドレイン電極側(ビット線(Bj+1
19a)の電位はハイ(“1”)状態であり、この電位
差ΔV(<VTH)を保つ。従って、検索センシング線
(Sj+1 )17はハイ(“1”)状態からロウ
(“0”)状態へと電位降下しても、ゲート電位がソー
スまたはドレイン電位よりもしきい値電圧以上の差電位
を定常的に保つことはない。従って、セレクトトランジ
スタ13dは検索センシング線(Sj+1 )17の電位降
下によっても定常的にオンすることはなく、メモリセル
間の干渉を問題とならないレベルまで抑制することが可
能となる。なお、検索センシング線(Sj+1 )17の電
位は、セレクトトランジスタ13cがオフする電位、即
ちこのトランジスタのしきい値電圧VTHまで降下する
(図20の時刻T1 以降を参照)。
【0134】本形態の半導体集積回路の構成のうちの
図19に示す各ワード線および検索センジング線をフロ
ーティング状態にするためのトランジスタ54およびト
ライステートバッファ55を有する構成は、他の第1,
第3,第4および第5の態様に適用可能なことはいうま
でもない。
【0135】次に、本発明の第2および第4の態様の半
導体集積回路を図21〜図24に示す第4の形態を参照
して詳細に説明する。
【0136】図21は、本発明の第2の態様の第4の形
態に係る半導体集積回路の一実施例を示すNOR型CA
ROMアレイ構成図である。図21に示すCAROMア
レイは、図11に示すCAROMアレイと比較して、
ワード線に接続されるアドレスデコーダ20とセンス
アンプに接続されるワーキングレジスタ21とワーキ
ングレジスタ21に接続され、各ワード線に対応して設
けられるストアレジスタが設けられている点を除い
て、全く同様の構成を有するものであるので、同一の構
成要素には同一の番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0137】図21に示すように、ワード線14、15
はアドレスデコーダ20に接続される。一方、センスア
ンプ10は、ワーキングレジスタ(W.R.)21に接
続される。ワーキングレジスタ21はそれぞれのワード
線14(Wj(1),Wj(2),W j(3),Wj(4))、15(W
j+1(1),Wj+1(2),Wj+1(3),Wj+1(4))に対応して設
けられ、各ワード線によって選択されるメモリセルのデ
ータとビット線18a,19aに与えられる検索データ
との一致不一致の検出結果を(一時的に)記憶するスト
アレジスタ24j(1),24j(2),24j(3),24j(4)
24j+1(1),24j+1(2),24j+1(3),24j+1(4)にそ
れぞれ各ワード線の駆動タイミングに応じてオンするト
ランジスタ22j(1),22j(2),22j(3),22j(4)
22j+1( 1),22j+1(2),22j+1(3),22j+1(4)を介
して接続される。
【0138】アドレスデコーダ20は、図22に示すよ
うに、上位デコーダ25と、図示例では4出力の下位デ
コーダ26と、下位デコーダ26からの出力線Z1 ,Z
2 ,Z3 ,Z4 に対応してそれぞれ設けられる上位デコ
ーダ25の出力線Xj と出力線Z1 ,Z2 ,Z3 ,Z4
とのAND回路27j(1),27j(2),27j(3),27
j(4)からなり、これらのAND回路27j(1),2
j(2),27j(3),27j(4)の出力線がそれぞれワード
線Wj(1),Wj(2),Wj(3),Wj(4)であるユニット28
j とからなる。ユニット28j+1 は、Xj+1 とZ1 ,Z
2 ,Z3 ,Z4 とのAND回路27j+1(1)〜27j+1(4)
からなり、それぞれワード線Wj+1(1)〜Wj+1(4)を出力
線とするもので、ユニット28jと並列に配列される。
ここでワード線W j(1)〜Wj(4)の駆動方法は、まず、上
位デコーダ25の出力線Xj ,Xj+1 はロウ(“0”)
状態としておく。また下位デコーダ26の出力線Z1
4 もロウ(“0”)状態としておくのがよい。次で上
位デコーダ25の出力線Xj ,Xj+ 1 をハイ(“1”)
状態とし、下位デコーダ26の出力線Z1 をハイ
(“1”)状態とすると、AND回路27j(1),27
j+1(1)はハイ(“1”)状態を出力し、ワード線
j(1),Wj+1(1)を駆動する。この時、下位デコーダ2
6の出力線Z 2 〜Z4 はロウ(“0”)状態であるた
め、AND回路27j(2)〜27j(4),27j+1(2)〜27
j+1(4)の出力線であるワード線Wj(2)〜Wj(4),W
j+1(2)〜Wj+ 1(4)はロウ(“0”)状態のままである。
ところで、ワード線Wj(1),Wj+1(1)によって選択され
るメモリセル(11a,11b,11c,11d)の読
み出しあるいは一致検索が終了すると、下位デーコダ2
6の出力線Z1 はロウ状態となり、ワード線Wj(1),W
j+1(1)もロウ状態となる。次に、下位デコーダ26の出
力線Z2 がハイ状態になり、ワード線Wj(2),Wj+1(2)
を駆動する。このようにして下位デコーダ26の出力線
を順次ハイ状態とすることにより、これらに接続された
ワード線を順次駆動する。
【0139】従って、前述したように、従来のROMの
メモリセル構造と大きく異る点は、ビットバー線がある
点と検索センシング線が接地トランジスタ2aまたはプ
ルアップトランジスタ2bによってグランド電位または
電源電位とスイッチされる点であり、裏をかえせばグラ
ンドまたは電源電位のいずれとも接続しないフローティ
ング状態を作りだし、センスアンプ10によりその電位
変化の検出を可能としている点である。 さらに、複
数、図示例では4本のワード線Wj(1)〜WJ(4)を1単位
(ユニット)として所定の順序に従ってワード線を駆動
する点、一致検索のために1つのユニット毎に1つの一
致検索線Sj と1つのセンスアンプ10を有し、一致検
索時に駆動されたワード線によって選択されたすべての
メモリセルの記憶データと検索データとの一致検索結果
を対応するストアレジスタS.R.に記憶することを複
数ユニットで同時に行う点である。
【0140】さて、このように構成されたCAROMの
動作について説明する。まず、図23のタイミングチャ
ート図を用いて通常のROMとして使用する時の駆動方
法の一例ついて述べる。まず、前述したように検索セ
ンシング線(Sj )16、(Sj+1 )17を接地トラン
ジスタ2a、3aによってグランド電位に固定する。次
に、図21の2組のデータSDi 、 ̄SDi 、S
i+1 、 ̄SDi+1 の4つを全てハイ(“1”)状態に
する。次いでデータ制御線(C.S.)5をハイ
(“1”)とする。すると、この制御信号によって4つ
のトライステートバッファ1の全てがアクティブとな
り、2本のビット線(Bi )18a、(Bi+1 )19a
と2本のビットバー線( ̄Bi )18b、( ̄Bi+1
19bの全てがハイ(“1”)状態にプリチャージされ
る。もちろんこの時、アドレスデコーダ20の上位デコ
ーダ25の出力線(Xj ,Xj+1 )のすべてはロウ
(“0”)状態であり、AND回路27j(1)〜2
j(4),27j+1(1)〜27j+1(4)のすべての出力はロウ
(“0”)状態である。従って、この時、全てのワード
線(Wj(1),Wj (2),Wj (3) ,Wj (4)
j+1(1),Wj+1(2),Wj+1(3),Wj+1(4) )はロウ
(“0”)状態である(図23の(a)〜(b)の時刻
Tまでの区間参照)。
【0141】次に図23の時刻Tでデータ制御線(C.
S.)5が切れてロウ(“0”)状態になると、4つの
トライステートバッファ1がオフとなるが、4本のビッ
ト線およびビットバー線は、各々ハイ(“1”)状態を
保つ。この時一例として、アドレスデコーダ20の上位
デコーダ25の出力線Xj がハイ(“1”)状態にな
り、下位デコーダ26の出力線Z1 がハイ(“1”)状
態になると、AND回路27j(1)はワード線(Wj(1)
14にハイ(“1”)を出力する。ワード線(W j(1)
14がハイ(“1”)となると、セレクトトランジスタ
13a、13bがオンとなり、各々ビットバー線( ̄B
i )18bおよびビット線(Bi+1 )19aが検索セン
シング線(Sj )16に接続される。一方、この検索セ
ンシング線(Sj )16は接地トランジスタ2aにより
グランド電位に固定されている。このため、あらかじめ
ハイ(“1”)状態にプリチャージされたビットバー線
( ̄Bi )18bおよびビット線(Bi+1 )19aから
プリチャージ電荷が抜けて接地電位即ちロウ(“0”)
状態になる。また反対にビット線(Bi )18aおよび
ビットバー線( ̄Bi+1 )19bの電位はハイ
(“1”)状態を保つ(図23の(b)および(c)の
時刻T以降を参照)。
【0142】つまり、この結果ビット線(Bi )18a
はハイ(“1”)電位のまま、またビット線(Bi+1
19aはロウ(“0”)電位となり、インバータ4の出
力D i とDi+1 は、各々これらの値を反転した出力の0
および1が出力される。即ち、メモリセル11aには、
“0”、メモリセル11bには“1”が書き込まれてい
たことがわかる。同様にしてメモリセル11c、11d
のデータを読み出すと、各々、“1”と“1”であるこ
とがわかる。これらのメモリデータを単純に表現したも
のが図13である。
【0143】ところで、この例では、メモリデータの読
み出し時にグランド電位に固定される検索センシング線
(Sj ,Sj+1 )の各々に、各ビット線毎に4組のメモ
リセルが並列に接続されている。更に、各ワード線に対
応したストアレジスタを有し、センスアンプからの出力
を各ワード毎にラッチする構造をとることにより面積効
率のよい高集積CAMを可能としている。
【0144】次に、本発明の主題であるこれらの2ビッ
ト1組のデータの一致検索の一手法について述べる。ま
ず、図21を参照して図13に示すようなデータのRO
Mにおいて、同一ワード線の1、0のデータを検索する
場合について図24のタイミングチャート図を用いて説
明する。 (1)まず、この例では、検索センシング線16、17
をプルアップトランジスタ2b、3bにより、ハイ
(“1”)状態にプリチャージしておく。また、データ
SDi とSDi+1 には各々0および1の一致検索データ
を加えておく。もちろん、この反転データであるデータ
 ̄SDi と ̄SDi+1 にも各々1および0が印加されて
いる。しかし、この時のビット線およびビットバー線の
値に制約はない(図24の時刻T1 までを参照)。 (2)次いで、データ制御線(C.S.)5がハイ
(“1”)となり、前述の4つのデータSDi 、 ̄SD
i 、SDi+1 、 ̄SDi+1 が各々ビット線およびビット
バー線に印加される。その結果Δt1 の遅延の後、ビッ
ト線(Bi )18aはロウ(“0”)、もう一方のビッ
ト線(Bi+1 )19aは、ハイ(“1”)に電位が固定
される。同時に、これらの反転信号線のビットバー線
( ̄Bi )18bとビットバー線( ̄Bi+1 )19bは
各々ハイ(“1”)およびロウ(“0”)になる。ま
た、2本の検索センシング線(Sj )16、(Sj+1
17も同様に一時的にオン状態となるプリチャージトラ
ンジスタ2b、3bにより、プリチャージされた電荷を
保ち、ハイ(“1”)の状態である(図24の時刻T1
以降の区間参照)。 (3)この状態で上述したようにアドレスデコーダ20
によってワード線(Wj( 1))14、(Wj+1(1))15が
時刻T2 でハイ(“1”)となる。この状態での動作を
各ワード線(Wj(1))14、(Wj+1(1))15(または
各検索センシング線(Sj )16、(Sj+1 )17)の
組毎に考える。
【0145】まず、このワード線(Wj(1))14によっ
てセレクトされたメモリセル11aに関しては、ビット
バー線( ̄Bi )18bおよび検索センシング線(S
j )16の両方がハイ(“1”)状態であり、セレクト
トランジスタ13aはオフである。また、メモリセル1
1bに関しても、同様にセレクトトランジスタ13bは
オフの状態を保ち、ワード線(Wj(1))14によって選
択された2つのメモリセル11a、11bによって、検
索センシング線(Sj )16の電位変化は発生せずハイ
(“1”)の状態を保つ。従って、センスアンプ10に
よって検出される検索センシング線(Sj )16の電位
の検出結果はハイ(“1”)状態であり、この状態は一
致である。この状態がワーキングレジスタ(W.R.)
21およびハイ(“1”)状態となっている信号線Z1
によって駆動されるトランジスタ22j(1)を通してスト
アレジスタ24j(1)に記憶される。
【0146】次にもう一方のワード線(Wj+1(1))15
によって選択されるメモリセル11c、11dによる検
索センシング(Sj+1 )17の電位に対する影響につい
て説明する。まず、当初セレクトトランジスタ13dは
前述のごとく、ビット線(B i+1 )19aと検索センシ
ング線(Sj+1 )17との両方がハイ(“1”)電位で
あり、オフ状態を保つ。ところがメモリセル11cの場
合は、違った状態となる。即ち、このメモリセル11c
のセレクトトランジスタ13cは、ロウ(“0”)電位
に固定されたビット線(Bi )18aと接続されてい
る。このため、このセレクトトランジスタ13cはオン
し、ハイ(“1”)にプリチャージされた検索センシン
グ線(Sj+1 )17の電荷が、このビット線(Bi )1
8aに移動し電位が下がり始める。
【0147】この検索センシング線(Sj+1 )17の電
位が下がり、セレクトトランジスタ13dのゲート電極
に接続されたワード線(Wj+1(1))15に印加されてい
るゲート電圧Vw1よりも更に、このセレクトトランジス
タ13dのその時のしきい値電圧V´TH(NチャネルM
OSの基板バイアス効果により通常のVTHより高くな
る)だけ小さくなれば、このセレクトトランジスタ13
dがオンし、ビット線(Bj+1 )19aのハイ
(“1”)電圧が印加される。従って、最終的に、この
検索センシング線(Sj+1 )17の電位は、セレクトト
ランジスタ13dとセレクトトランジスタ13c等のオ
ン抵抗による抵抗分割で決る値におちつくことになる
(図24の時刻T2 以降の区間参照)。
【0148】ただし、この時は、電源電位のビット線
(Bi+1 )19aからグランド電位のビット線(Bi
18aへの直流パスが発生することになる。従って、こ
れを除くためにはセレクトトランジスタ13dがオンす
る電位(Vw1−V´TH)に電圧降下する前にセンスアン
プ(S.A.)10により検索センシング線(Sj+1
17の電位検出をする必要がある。このために、セレク
トトランジスタ13dのゲート電圧Vw1をデータ検索時
に下げてやって、Vw1−V´THを、例えば、おおよそ
2.5V程度に設定すればセンシングおよびその後のワ
ード線(Wj(1),W j+1(1))の立ち下げによる直流パス
発生抑制が容易になる。
【0149】つまり、各ワード線(Wj(1))14、(W
j+1(1))15がハイ(“1”)となることによって、検
索データ(SDi =0、SDi+1 =1)と一致するメモ
リセル(メモリセル11aは0、メモリセル11bは
1)に結合した検索センシング線(Sj)16は、最初
の設定のプリチャージ状態(ハイ(“1”)状態)を維
持するが、一方検索データと不一致のメモリセル(メモ
リセル11cは1、メモリセル11dは1)に結合した
検索センシング線(Sj+1 )17は、プリチャージ状態
からΔVの電位降下が生じる。この変化と不変化の状態
をセンスアンプ(S.A)10により検索し、データの
一致、不一致を極めて高速に検出できるわけである。ま
た、その結果を各ワード線(Wj(1))14,
(Wj+1(1))15に対応するストアレジスタ(S.
R.)24j(1),24j+1(1)に記憶することができる。
【0150】また、この実施例では、高集積化を目的と
して1つの検索センシング線に同一ビット線あたり複数
(この場合は4つ)のメモリセルが接続され1つのユニ
ットブロック(UB1〜UB4)を構成しており、デー
タ一致検索動作は必ずこれらのユニットブロック(UB
1〜UB4)からアドレスデコーダ20によって1本の
ワード線が選ばれ、複数のユニットブロックに渡って同
時検索がなされる。従って、全体の検索を終了するに
は、ユニットブロック(UB1〜UB4)を構成する2
ビット1組のメモリセルの数N(各ユニットブロック毎
のワード線の数に同じ)、図示例では4回する必要があ
り、そのつど検索結果を各ワード線に対応して設けら
れ、対応するワード線と同時に駆動されるストアレジス
タに記憶する構造を有する。この構造をとることにより
はじめて高集積化CAMが可能となるわけである。この
特別な場合が1ユニットブロック(UB1〜UB4)に
2ビット1組のメモリセルが1組しかない場合で、この
時には一回の操作で全メモリセルの検索完了が可能とな
るが、高い集積度は望めない。
【0151】次に、本発明の第5および第6の形態の半
導体集積回路を図25〜図30を参照して詳細に説明す
る。図25は、本発明の第4の態様の第5の形態の半導
体集積回路の一実施例のNOR型メモリアレイ(CAR
OMアレイ)構成図である。
【0152】前述の直流パス発生制御方法についての新
規な構成例について図25を用いて以下に説明する。図
25に示す本発明の第5の形態の半導体集積回路は、メ
モリセルに不揮発性メモリ、特にしきい値電圧が大きな
ばらつきを持つスタック型FlashEEPROMなど
に適用したものであっても、同一ワード線によって選択
されるメモリセル間の電位干渉がなく、高速検索が可能
なCAMメモリである。ここで図25に示す半導体集積
回路は、メモリセルの構成および一致検索線への接続を
除き、図21に示すNOR形ROMベースのCAM構成
の半導体集積回路とほぼ同様の構成を有するので、同一
の構成要素には同一の番号を付し、その詳細な説明は省
略する。
【0153】第5の形態の詳細な説明に入る前に、しき
い値電圧のばらつきが大きい不揮発性メモリセルを高集
積CAMに応用する場合の問題点に関して、新たに考察
を加え本発明の主たる発明ポイントを明らかにする。
【0154】図31は、新たに考慮した2ビット1組の
CAMのFlashEEPROMメモリ構造を示すもの
である。同図ではメモリセル141a、141bを1組
としたメモリペア141と、メモリセル142a、14
2bを1組としたメモリペア142とを各々1つのCA
Mセルとしている。ここで、各メモリセルのデータの読
み出しは、各データ線441a、441b、442a、
442bの先に設けられた選択回路140bおよびセン
スアンプ140aを用いて行われる。
【0155】ところで、この例で挙げているものは、ス
タックセル構造と称されるもので、電荷を蓄積するフロ
ーティングゲート143の直上にコントロールゲート1
44を積層したものであり、高集積化に適した構造とな
っている。また、各メモリセルのフローティングゲート
143の電荷蓄積状態によるしきい値電圧Vtのばらつ
きを示したものが図28である。
【0156】通常スタック構造のメモリセルの低しきい
値電圧Vt(L)は、0.5〜3.5V程度であり、3
V程度のばらつきを持つ。このばらつきをさらに小さく
抑えることは、構造上あるいは製造上きわめて困難なこ
とといわれている。
【0157】しかし、CAM構造の場合はこのばらつき
が致命的となる。これを論点の1つとして以下の説明を
続ける。メモリセル141aのフローティングゲート1
43には電子が注入され、高しきい値電圧Vt(H)
(これをデータ“0”L(ロウ)と定義する)が、メモ
リセル141bはその反転の低しきい値電圧Vt(L)
(これをデータ“1”H(ハイ)と定義する)が、メモ
リセル142aは低しきい値電圧Vt(L)が、メモリ
セル142bは高しきい値電圧Vt(H)が定義されて
いる。すなわち、メモリペア141により構成されるC
AMセルには“0”L(ロウ)データが、メモリペア1
42のCAMには“1”H(ハイ)データが定義されて
いるとする。
【0158】この状態で各々のCAMセルに一致検索デ
ータ149のデータの“0”L(ロウ)、“0”L(ロ
ウ)が一致検出される場合について考慮する。まず、接
地トランジスタ148をオフとし、一致検索センスアン
プ147をアクティブとする。この一致検索アンプ14
7は電流駆動型のアンプであり、自らドライブ能力を有
する。そのため一致検索線146は、1.5〜2.0V
程度の電位に設定される。この設定電位は、フローティ
ングゲート143の蓄積電荷に影響を与えないように小
さい値であることが望ましく、一般的には2V以下が必
須と考えられている。
【0159】ここで一般的なCAM動作としては、高電
位プリチャージされた一致検索線の電荷が不一致CAM
セルのデータ線の“0”L(ロウ)によってディスチャ
ージされ低電位へと変化する。この変化を起こした一致
検索線が不一致を、逆に電位変化がなく高電位を維持す
るものが一致をあらわす。この例では、メモリペア14
2のCAMセルのデータ“1”H(ハイ)と検索データ
“0”L(ロウ)が異なり、一致検索線146はデータ
線442a“0”L(ロウ)によりディスチャージが発
生し低電位となる。
【0160】具体的な検索動作としては、データ線44
1aに一致検索データの“0”L(ロウ)電位のVが
印加され、データ線441bにはこの逆の“1”H(ハ
イ)電位の1.5〜2.0Vが印加される。同様にし
て、データ線442aに一致検索データの“0”L(ロ
ウ)電位のVが印加され、データ線442bにはこの
逆の“1”H(ハイ)電位の1.5〜2.0Vが印加さ
れる。この時も、上記理由によりハイ状態の電位は1.
5〜2.0V程度に低く設定される。
【0161】この状態で、セレクトワード線145がア
クティブとなると、しきい値電圧VtがVt(H)(>
6.5V:図28参照)のメモリセル141a、142
bはオフ状態を保つ。しかし、メモリセル141bとメ
モリセル142aの場合は異なる動作をする。
【0162】まず、メモリセル142aに着目する。一
致検索線146の電荷を引き抜いて不一致を検出させる
ためには、このメモリセル142aがオンしなければな
らない。しかるに、このトランジスタのしきい値電圧V
tは、0.5〜3.5Vの値をとる(図28参照)。ま
た、このときのソース電極側はデータ線442bとな
り、Vが印加されている。従って、セレクトワード線
145の電圧Vwは3.5V以上である必要があり、通
常はそれより1V程度高い4.5V程度が適当と思われ
る。
【0163】つまり、セレクトワード線145の電圧V
w≧4.5Vとしてはじめて一致検索線146の電位が
データ線442aのV電位により引き落とされる。一
方、一致検索センスアンプ147は電流駆動型でありド
ライブ能力がある。このため、一致検索線146の電位
は最終的に1.0〜1.5V程度に低下し、この約0.
5V程度の電圧低下により不一致を検出する。
【0164】もちろんこの電位低下により不一致を検出
するわけであるが、これにより一致データを記憶してい
たCAMセルのメモリセル141bに不都合が発生する
ことになる。
【0165】このメモリセル141bの各々3つの電極
(ドレイン、ゲート、ソース)の電位を考えると、まず
ゲートは、セレクトワード線145の4.5V以上、ソ
ースは一致検索線146の電位の1.0〜1.5V、ま
たドレインはデータ線の1.5〜2.0Vとなる。つま
り、このトランジスタのゲート、ソース電位差VGSは、
3.0〜3.5(4.5−(1.0〜1.5))V以上
となる。ところでこのメモリセル141bのしきい値電
圧Vtは、最低0.5Vである(図28参照)。つまり VGS(=3.0〜3.5)>Vt(=0.5) となり、この時の基板バイアス効果によるメモリセル1
41bのしきい値電圧の上昇を考慮しても、0.5〜
3.5Vとばらつきの大きい不揮発性のメモリセル14
1bはオンしてしまう。このため、データ線441bの
ハイ電位からデータ線442aのロウ電位に貫通電流が
流れることになる。
【0166】一般に連想メモリの場合一致検索動作は、
複数のセレクトワード線に渡り同時に行われる。従って
各セレクトワード線での貫通電流はチップ全体ではきわ
めて大きな値となり動作不能という致命的な問題とな
る。また、データ線441bのハイ電位によりデータ一
致検索線146の電位があがり、一致検索センスアンプ
147による電位差検出が困難な状態になる問題も発生
する。
【0167】このような新たな考察をもとに、本発明に
係わる半導体集積回路を添付図面に基づいて以下に具体
的に説明する。
【0168】図25に示すCAMメモリは、CAMの構
成単位となっている2ビット1組のメモリセルの4組を
1ユニットブロックとして構成したものである。ユニッ
トブロックUB1は、図26に示すようにメモリセル3
1,32,33,34よりなり、メモリセル31は、例
えばスタック型FlashEEPROMセル31a,3
1bからなり、EEPROMセル31aと31bは、互
いに相反する記憶状態を有するように書き込まれてい
る。ここでは、EEPROMセル31aは0、31bは
1が書き込まれたものとする。EEPROM44は、例
えば図27に示すようにP基板44aにnのソース44
b、ドレイン44cを形成し、その間のP基板44a上
にトンネル酸化膜44d、その上にフローティングゲー
ト44e、さらにその上にコントロールゲート44fを
形成したものである。書き込みはフローティングゲート
44eへのホットエレクトロンの注入によってしきい値
電圧VTHを5V以上に上げることにより“0”または
“1”を書くことができる。また消去はソース44bま
たはドレイン44c側にフローティングゲートから電子
を引き抜くことによって行っている。ここでは、図28
に示すようにVTH6.5V以上で“0”、0.5〜3.
5Vで“1”とする。
【0169】メモリセル31において、EEPROMセ
ル31aのドレインはビット線18aBi に、EEPR
OMセル31bのドレインはビットバー線18b ̄Bi
に接続され、両セル31a,31bのソースは共通ソー
ス線35に接続される。メモリセル32,33,34に
ついても、構成するEEPROMのデータの内容以外は
全く同様に構成される。ここで共通ソース線35には、
接地トランジスタ36が接続され、グランド電位に電位
を固定することが可能となっている。また、共通ソース
線35の一端には一方向性素子37が接続され、この一
方向性素子37を介在して一致検索線38に接続されて
いる。こうして、ユニットブロックUB1が構成され
る。さらに検索線38の一端にはプリチャージトランジ
スタ39を含むセンスアンプ40が接続されている。
【0170】ユニットブロックUB2、UB3、UB4
においても、ユニットブロックUB1と同様に2個のE
EPROMセルからなるメモリセルを4組と、ビット
線、ビットバー線と、共通ソース線と、接地トランジス
タと、一方向性素子とからなる。
【0171】ここで、図26に示す例において、ユニッ
トブロックUB1のメモリセル40のビット線18aB
i 側のEEPROMセル31aとして0が書き込まれた
(V TH≧6.5V)ものを、ビットバー線18b ̄Bi
側に1が書き込まれた(VTH=0.5〜3.5V)EE
PROMセル31bを用い、同一のワード線(Wj(1)
14で選択されるユニットブロックUB2のメモリセル
41のビット線19aBi+1 側に1が書き込まれた(V
TH=0.5〜3.5V)EEPROMセル41a、ビッ
トバー線19b ̄Bi+1 側に0が書き込まれた(VTH
6.5V)EEPROMセル41bを用いているとする
と、メモリセル31、41は図21に示すメモリセル1
1aおよび11bと等価なメモリセルとすることができ
る。すなわち、ワード線(Wj(1))14を駆動して、例
えば5Vの電圧を印加したとすると、セル31aとセル
41bはしきい値電圧VTHは、ばらついてもワード線印
加電圧より高い(図28参照)のでEEPROM31
a、41bはオンしないが、セル31bと41aとはし
きい値電圧がばらついても必ずワード線印加電圧より低
い(同図28参照)のでオンしてビットバー線18bお
よびビット線19aをそれぞれ共通ソース線35、45
と導通状態とし、読み出し時にはそれぞれ接地トランジ
スタ36、46によってグランド電位に電位を固定し、
一致検索時には一方向性素子37、47を介して一致検
索線と導通状態とする。
【0172】従って、読み出しにおいては、ビット線1
8aはハイ“1”状態およびビット線19aはロウ
“0”状態となり、インバータ4によってそれぞれロウ
“0”状態、ハイ“1”状態に反転されるので、メモリ
セル31には0、メモリセル41には1が書き込まれて
いると読み出すことができる。
【0173】一方、一致検索データが0、1であったと
すると、図29に示すように、ビット線18a、19a
には0、1状態、ビットバー線18b、19bには1、
0状態が付与されることになる。このときEEPROM
セル31a、41bはそのしきい値電圧VTHが6.5V
以上であり、ワード線Wj(1)14に5Vの電圧が印加さ
れてもオフ状態を保つ。また、EEPROMセル31
b、41aに関してはしきい値電圧VTHが0.5〜3.
5Vと低い値を示すが、そのセルのドレインあるいはソ
ース電極に相当するビットバー線18bとビット線19
aあるいは共通ソース線35,45がいずれも“1(ハ
イ)”状態にチャージアップされており、オン状態とな
っても、このソース線35,45に接続された検索一致
線38のプリチャージされた電荷をディスチャージする
ことはない。すなわち、一致検索線38の電位変化はな
く、データの一致が検出される。
【0174】ところが、この時ワード線Wj+1(1)で選択
されるメモリセル42および43の各EEPROMセル
42a、42b、43a、43bがビット線18a側か
ら順次1、0、1、0と書き込まれていたとし、ワード
線Wj+1(1)を5Vで駆動する場合は上記結果とは異な
る。
【0175】まず、EEPROMセル42b、43bに
関しては、そのしきい値電圧VTHが6.5V以上であり
オフ状態を保つ。また、EEPROMセル43aに関し
てもしきい値電圧VTHは0.5〜3.5Vと低いが、そ
のドレイン電極あるいはソース電極となるビット線19
aあるいは共通ソース線57があらかじめ“1(ハ
イ)”状態にプリチャージされており、オン状態となっ
ても、この共通ソース線57に接続された検索一致線4
8のプリチャージされた電荷をディスチャージすること
はない。
【0176】しかし、EEPROMセル42aに関して
は、そのしきい値電圧VTHは0.5〜3.5Vと低く、
かつそのドレイン電極となるビット線18aが“0(ロ
ウ)”状態であり、オン状態となり、共通ソース線56
にあらかじめチャージアップされ“1(ハイ)”状態の
電荷が抜き取られる。さらに一方向性素子58が順方向
となり、一致検索線48にプリチャージされた電荷もこ
のEEPROMセル42aを介してビット線18aに引
き抜かれ、“0(ロウ)”状態となる。すなわちデータ
の不一致が検出される。
【0177】一方、このとき“1(ハイ)”状態の共通
ソース線57と“0(ロウ)”状態の一致検索線48は
一方向性素子59が逆バイアスされることにより、電気
的に分離されなんら影響を及ぼしあわない。
【0178】すなわち、記憶内容の異なるメモリセルを
直接一致検索線に接続することなく、一方向性素子を介
して接続することにより相互干渉を防ぐことができる。
また、このメモリセルは互いに相反する記憶内容をもつ
EEPROMセルを2つ1組としているが、そのセルの
しきい値電圧VTHが図28に示すように、いかにばらつ
いてもそのばらつきを区別可能なワード電圧(たとえば
5V)を選ぶことが可能である。またこのようにワード
電圧を選ぶことにより、一致検索時のメモリセル内での
ビット線とビットバー線に印加される相異なるデータ電
位による電位衝突は起こらない。
【0179】ところで、本発明のCAROMのメモリセ
ルを構成するEEPROMのソース・ドレイン間に付加
できる電圧は、ソフトライトの防止の点から1.5〜
2.0V程度である。従って、共通ソース線とビット線
またはビットバー線との間に付加できる電圧も1.5〜
2.0V程度にしておく必要がある。この例では、検索
線と共通ソース線の間には一方向性素子があるが、この
素子のしきい値電圧は約1V程度であるため、5V電源
でプリチャージすると共通ソース線が3.6V程度にな
ってしまう。このため、図26において、共通ソース線
35、45を1.5〜2.0V程度の電位差にプリチャ
ージするためには、プリチャージトランジスタ39の電
源電圧を5Vから、降圧回路を用いて下げるか、より低
い電圧の外部電源を用意する必要がある。ところが、降
圧回路を使うと、電流が大きくとれない。また外部電源
を用意すると外部端子が1本増えコストアップにつなが
る。
【0180】そこで、本発明の好ましい態様として、一
方向性素子37、47、58、59などをしきい値電圧
THが周辺の素子より高い、例えば電源電圧Vddが5V
の場合には3Vのものを使うことにより、降圧回路や外
部低電圧電源を使う必要がなくなる。
【0181】次に、本発明の第6の形態の半導体集積回
路を図30に示す。同図に示すCAMメモリは図26に
示すCAMメモリと、接地トランジスタ、一方向性素
子、一致検索線、センスアンプを除き、全く同一である
ので、その詳細な説明は省略する。
【0182】図26と異なる点は、共通ソース線35、
45はトランジスタ66、67を介在させて検索線38
に接続され、トランジスタ66、67のゲート電極はワ
ード線68に接続され、このワード線68は同一電位化
トランジスタ69を介して一致検索線38に接続され
る。検索線38には1つの接地トランジスタ36および
センスアンプ40が接続される。このため、図26に示
すCAMメモリにおいて、1つの共通ソース線に対して
接地トランジスタと一方向性素子の2個が必ず必要であ
ったが、本形態のCAMメモリにおいては、接地トラン
ジスタを一本の一致検索線に対して1個にすることがで
き、必要な素子の数を減らし、レイアウト面積を小さく
することもできる。
【0183】本形態においては、通常の読み出し時に
は、接地トランジスタ36をオンして、一致検索線38
の電位をグランド電位とするとともに、同一電位化トラ
ンジスタ69はオープンとし、トランジスタ66、67
のゲート電極をハイ状態として両トランジスタ66、6
7をオンすることにより、共通ソース線35、45をグ
ランド電位の一致検索線38と導通させることができ
る。これに対し、一致検索時には、プリチャージトラン
ジスタ49によって一致検索線をプリチャージし、同一
電位化トランジスタ69をオンして、フローティングハ
イの状態にする。こうすることにより、不一致のメモリ
セルを通して検索線38の電荷が共通ソース線35また
は45からディスチャージ(引き抜き)されたとして
も、これに従って、ワード線68も下がっていくので、
この電位差が、トランジスタ66、67のしきい値電圧
TH以上にならないようにするか、VTH以上になる期間
を極めて短くすることにより、一方向性素子として働か
せ、ビット線間またはビット線とビットバー線との間の
貫通電流を防ぐことができる。
【0184】また第5の形態のように、このトランジス
タ66,67のしきい値電圧VTHを周囲のものより高く
(例えば、3V程度)すると、5V電源による低電位プ
リチャージが可能となる。
【0185】以上、本発明の第1ないし4の各形態にお
いては、NOR形ROMをベースに本発明の第1および
第2の態様のCAMメモリの構成を述べたが、ROMは
1度しかデータ書き込みができない。そこで、これを不
揮発性メモリに応用してもよい。例えば、MONOS型
不揮発性メモリを用いることもできる。MONOS型メ
モリは公知のものを用いることができるのでその詳細に
関しては、説明を省略するが、メモリゲートに電子を注
入してゲートしきい値を上げ、エンハンスメントタイプ
MOSとするか、電子を放出してデプレッションタイプ
MOSにすることによってスイッチ特性を変化させるこ
とができる。また、本発明の第5および第6の形態で用
いたEEPROMや他のEPROM、UVEPROMな
どを用いてもよいことはもちろんであり、これらによる
本発明の第3および第4の態様のCAMメモリの特徴
は、やはりデータの書き換えが可能な点であり、データ
書き換え可能でかつ本方法による任意データの高速検索
もできるとなれば、データベース等への応用は極めて有
望である。
【0186】逆に、本発明の第5、第6の形態において
も、EEPROMのみに限定されず、他のEPROM、
例えば、VTHが1V程度で安定しているUVEPROM
であってもよいし、MONOS型不揮発性メモリなどの
他の不揮発性メモリを適用してもよい。これらの本形態
は、しきい値電圧がばらつく不揮発性メモリを適用する
場合に最適である。
【0187】また本発明の各態様の各形態のメモリを2
ビット1組として使用してもよいし、部分的に2ビット
1組を1メモリセルとし、他の部分は1ビット1メモリ
セルとし、さらに自由度の高いメモリとして使用しても
よい。また、さらに第1ないし6の各形態では、NOR
形ROMをベースとしてきたが、本発明の各形態におい
てはこの他に後述するようなNAND形ROMへの応用
が可能なことはもちろんである。
【0188】なお、本発明の第2〜6の形態において
は、複数のワード線に対応して1本の一致検索線が設け
られているが、本発明はこれに限定されず、図19〜3
6の各図に示される第3〜後述する第7の形態のCAM
メモリ構成において、複数のワード線のうち、1本のワ
ード線のみを考慮し、他を省略した構成とすることによ
り、これらの貫流電流防止手段を有する構成は本発明の
第1および第3の態様に適用可能なことはもちろんであ
る。
【0189】次に本発明の第5の態様の半導体集積回路
を図32〜図36に示す第7の形態を参照して詳細に説
明する。
【0190】図32は本発明の第7の形態の半導体集積
回路の第1の実施例を示すものである。同図32のメモ
リセルはNAND型ROM構造のメモリによるCARO
M(Content Addressable Read Only Memory:内容アク
セス・リード専用メモリ)の一例である。
【0191】簡単のために、5個のトランジスタがシリ
ーズにつながれたトランジスタチェインの場合を考え
る。同図32のメモリブロックUB1(ユニットブロッ
ク1)の左右いずれか1つが各々このチェインに相当す
る。例えば、この左側のチェインを代表例として説明す
る。
【0192】まず、このトランジスタチェインの最上端
はデータ線18aに接続されており、このデータ線18
aに第1番目のトランジスタの一端が接続されている。
この第1番目のトランジスタは、このチェイントランジ
スタ全体をデータ線18aに接続するか否かを制御する
チェイン制御トランジスタであり、この例ではエンハン
スメント型トランジスタにより構成されている。しか
し、このトランジスタのタイプはこれに限定されるわけ
でもなく、また必ずしも1つである必要はなく、エンハ
ンスメント型とディプレッション型を組み合わせた2つ
以上のシリーズトランジスタで構成され、デコード機能
をもつものであってもよい。
【0193】この下の4つのトランジスタがシリーズに
接続されている。各々、上からエンハンスメント型トラ
ンジスタ63、ディプレッション型トランジスタ64、
ディプレッション型トランジスタ64およびエンハンス
メント型トランジスタ63により構成されている。これ
らのトランジスタの各々がそのタイプによって異なる記
憶状態を示す。ここでは、エンハンスメント型トランジ
スタ63を”0”(L:ロウ)状態、ディプレッション
型トランジスタ64を”1”(H:ハイ)状態と定義す
る。
【0194】さらにこの下に、接地トランジスタ36お
よび一方向性素子37が並列に接続されている。この一
方向性素子37は、エンハンスメント型トランジスタの
ゲート電極をドレイン電極側(一致検索線16側)に接
続することによりドレイン電極側からソース電極側への
一方向性特性を得ている。また、この先にはさらに一致
検出線(Sj )16、センスアンプ(S.A.)10、
ワーキングレジスタ(W.R.)21、セレクトトラン
ジスタ22j(1),22j(2),22j(3),22j( 4)および
ストアレジスタ(S.R.)24j(1),24j(2),24
j(3),24j(4)が構成されている。
【0195】一方、このメモリブロックUB1のもう一
方(右側)のチェインは、構造的にはほぼ同じである
が、記憶データは左側と全く正反対のものが記憶されて
いる。もう少し具体的にいうならば、4つのワード線W
j(1),Wj(2),Wj(3),Wj(4)の各々により選択される
トランジスタどうしが、同一ワード線で駆動される片方
がエンハンスメント型ならば他方は逆のディプレッショ
ン型であるということである。これが、本発明の重要な
ポイントの1つになる。この図32のものは、4つ全て
のメモリブロックUB1,UB2,UB3,UB4で同
様な構成となっている。
【0196】ここで図32のデータ記憶状態を図13に
示すものとする。例えば、同図13のワード線Wj(1)
よって制御されるメモリブロックUB1の左側のトラン
ジスタチェインの第2番目のエンハンスメント型トラン
ジスタ63が”0”(L:ロウ)を、反対の右側のトラ
ンジスタチェインの第2番目のディプレッション型トラ
ンジスタ64が”1”(H:ハイ)を表現し、この2ビ
ットを1組としたCAMメモリセル11aが”0”
(L:ロウ)を表す。これらを、図13の左上のCAM
メモリセル11aの中に、各々表現してある。他のCA
Mメモリセルも同様である。
【0197】次に、本発明のデータ検索動作の一例につ
いて以下に説明する。まず、制御ワード線36aj ,3
6aj+1 接地トランジスタ36を全て非アクティブ状態
にする。次いで、検索一致線(Sj )16および検索一
致線(Sj+1 )17をプリチャージする。この時、まだ
ワード線Wj(0)およびワード線Wj+1(0)は”0”(L:
ロウ)状態である。他のワード線Wj(1),Wj(2),W
j(3),Wj(4)およびワード線Wj+1(1),Wj+1(2),W
j+1(3),Wj+1(4)は特に制限はないが、ここでは全て”
1”(H:ハイ)状態としておく。
【0198】また、センスアンプ(S.A.)10の具
体的な一例を図33に示す。トランジスタ10bは一致
検索線16,17をプリチャージし初期化する。さら
に、一致検索動作時において、この初期化され”1”
(H:ハイ)状態となった一致検索線16,17の電位
変化をインバータ10aにより検出出力する。トランジ
スタ10cはノイズ等の影響を抑制するための弱いポジ
ティブラッチとして働く。
【0199】本発明では、通常のNAND型ROMの2
ビットを1組としたCAMメモリセルを構成する。図3
2ではワード線Wj(1)により、2つのCAMメモリセル
11a,11bが選択される。また、ワード線Wj+1
(1)により、2つのCAMメモリセル11c,11d
が選択される。同様にして他のCAMメモリセル(同図
点線の箱で囲まれたセル)も各ワード毎に選択され、1
つのメモリブロックあたり4つのCAMメモリセルが各
々ある。つまり、検索動作では、1つのメモリブロック
あたり1つのCAMメモリセルが選択され、検索データ
と照合される。ただし、データ線18aの上下方向、す
なわちワード線Wj(0)と並行方向へは、複数メモリブロ
ックが同時に照合動作を行う。例えば、ワード線Wj(1)
とワード線Wj+1(1)により選択される4つのCAMメモ
リセル11a,11b,11c,11dが同時に検索デ
ータと照合されることになる。
【0200】このことを前提にして、検索動作の説明を
続ける。一致検索線16,17がプリチャージされる
と、データ線18a,18bおよびデータ線19a,1
9bに加えられた検索データとの照合がはじまる。ただ
し、このデータ線18a,18b,19a,19bへの
検索データの加え方にもある規則性がある。いま検索デ
ータを”0”、”1”(SDi =0、SDi+1 =1)と
すると、データ線18aには”0”を、データ線19a
には”1”が印加され、この各々の反転データがデータ
線18b,19bに加えられる。つまり、データ線18
bは”1”、データ線19bは”0”である。
【0201】ついでワード線W(0) が”1”(H:ハ
イ)状態となりメモリブロックUB1,UB2が選択さ
れ、且つワード線Wj(1)が”0”(L:ロウ)状態とな
る。また、ワード線Wj+1(0)が”1”(H:ハイ)状態
となりメモリブロックUB3,UB4が選択され、且つ
ワード線Wj+1(1)も”0”(L:ロウ)状態となり、4
つのCAMメモリセル11a,11b,11c,11d
がアクティブとなる。このようにNAND型のメモリ構
造では選択すべきワード線を”0”(L:ロウ)状態の
電圧0Vを印加し、他のシリーズに接続されたトランジ
スタのゲート全てに”1”(H:ハイ)状態の電圧5V
を印加する。このことにより、選択されたトランジスタ
がエンハンスメント型トランジスタ63でオフ状態とな
るか、ディプレッション型トランジスタ64でオン状態
を保つかを検出する。従って、他のシリーズに接続され
たトランジスタのゲートを制御するワード線Wj(2),W
j(3),Wj(4)およびワード線Wj+1(2),Wj+1(3),W
j+1(4)は全て”1”(H:ハイ)状態の電圧5Vが印加
される。
【0202】そこで、この検索動作を一致検索線16,
17毎にその動作を考察する。まず、一致検索線16、
すなわちワード線Wj(0)によって選択されるメモリブロ
ックUB1およびメモリブロックUB2に関する一致検
索動作について考える。
【0203】ワード線Wj(1)が”0”になることによっ
て、CAMメモリセル11aの右側のチェインのディプ
レション型トランジスタ64のみがオンする。ところ
が、このディプレッション型トランジスタ64のソース
電極側およびドレイン電極は、データ線18bの”1”
(H:ハイ)および一方向性素子37の一端である。し
かもこの一方向性素子の一端は一致検索線(Sj )16
の”1”(H:ハイ)電位により、やはり”1”状態で
ある。従って、このディプレション型トランジスタ64
がオンしても、データ線18bが一致検索線(Sj )1
6に影響を及ぼすことはない。同様にして、ワード線W
j(1)によって選択されるCAMメモリセル11bの左側
チェインのディプレッション型トランジスタ64のオン
により、データ線19aと一致検索線(Sj )16は接
続されるが両方とも”1”(H:ハイ)電位であり、結
局一致検索線(Sj )16はプリチャージされた”1”
(H:ハイ)の状態を保つ。
【0204】つまり、CAMメモリセル11a(=”
0”)とCAMメモリセル11b(=”1”)の内容
と、一致検索データSDi(=”0”)およびSDi+
1(=”1”)が一致すると、このプリチャージされた
一致検索線(Sj )16の電位は変化することなく”
1”(H:ハイ)状態を保つ。この電位をセンスアンプ
(S.A.)10により検出し、その結果をワーキング
レジスタ(W.R.)21およびセレクトトランジスタ
22j(1)を介してストアレジスタ(S.R.)24j( 1)
に蓄える。
【0205】また、各々のストアレジスタ(S.R.)
24j(1),24j(2),24j(3),24j(4)を選択するた
めのセレクトトランジスタ22j(1),22j(2),22
j(3),22j(4)が設けられている。これらのレジスタお
よびセレクトトランジスタは各ワード線Wj(1)
j(2),Wj(3),Wj(4)により各CAMメモリが選択さ
れる毎にその一致検索結果を順次選択保存するためのも
のである。
【0206】次に、ワード線Wj+1(0)によって選択され
るメモリブロックUB3とメモリブロックUB4につい
て考察する。ワード線Wj+1(1)に”0”(L:ロウ)状
態の電位0Vが与えられ、CAMメモリセル11c,1
1dがアクティブとなる。しかし、CAMメモリセル1
1dに関しては、前述のCAMメモリセル11b同様一
致検索線(Sj+1 )17に影響を与えることはない。
【0207】ところが、CAMメモリセル11cの場合
は異なる。CAMメモリセル11cの左側がディプレシ
ョン型トランジスタ64であるために、”0”(L:ロ
ウ)状態の電位0Vが印加されるデータ線18aと一方
向性素子37の一端が接続される。この一方向性素子の
他端は”1”状態にプリチャージされた一致検索線(S
j+1 )17であり、この結果一致検索線(Sj+1 )17
の電荷が一方向性素子37およびCAMメモリセル11
cのディプレション型トランジスタ64を介してデータ
線18aの0V電位に引き抜かれ、一致検索線(S
j+1 )17は”0”(L:ロウ)状態となる。
【0208】また、一致検索線(Sj+1 )17が”0”
(L:ロウ)状態になり、CAMメモリセル11dのデ
ィプレション型トランジスタ64がオンしていても、こ
のディプレッション型トタンジスタ64と一致検索線
(Sj+1 )17は、一方向性素子37によって遮断され
る。
【0209】つまり、CAMメモリセル11c(=”
1”)とCAMメモリセル11b(=”1”)の内容
と、一致検索データSDi(=”0”)およびSDi+
1(=”1”)が不一致となると、プリチャージされた
一致検索線(Sj+1 )17の電位が”0”(L:ロウ)
状態に変化するわけである。この電位変化がセンスアン
プ(S.A.)10により検出され、その結果がワーキ
ングレジスタ(W.R.)21およびセレクトトランジ
スタ22j+1(1)を介してストアレジスタ(S.R.)2
j+1(1)に蓄えられる。
【0210】同様に、同図32の他のワード線により選
択されるCAMメモリセルに関しても一致検索動作が行
われる。ここで、通常のCAMの場合は、全てのワード
に対して一度に検索動作が行われるが、本実施例では、
全てのメモリブロックのなかの各々1つのワードに対し
て検索動作が行われる。これは、本発明のCAMメモリ
セルが従来のものに比べて極めて小さく、この1つ1つ
に対して一致検索線のセンスアンプをもつことが困難で
あり、また用途に応じては検索動作を必ずしも一度に行
う必要もないためである。この例では4回の検索動作を
してはじめて全てのデータとの検索が行われたことにな
る。
【0211】この検索動作をするためのデコード回路
(アドレスデコーダ)20の一例を図34に示す。メイ
ン(上位)デコーダ25からメモリブロックデコード線
j ,Xj+1 が出力される。また、各サブブロックで
は、サブブロック(下位)デコーダ26があり、各々メ
モリブロックデコード線Xj ,Xj+1 との理論演算を行
い、各ワード線の出力がきまる。例えば、Wj(0)はこの
メモリブロックデコード線Xj の信号をバッファ29で
受け、Wj(1)はAND回路27によりこのメモリブロッ
クデコード線Xj の信号とサブブロックデコーダ26の
0信号線とのAND(論理積)をとって作られている。
【0212】検索時には、メモリブロックデコード線X
j ,Xj+1 が”1”となり、サブブロックデコーダ26
の信号線0,1,2,3が順次”1”となり各メモリブ
ロックのCAMメモリセルが選択され、検索結果が各々
のストアレジスタ(S.R.)に蓄えられる。
【0213】また、図32のNAND型メモリは通常の
メモリとしても使用することが可能である。データの読
み出しに関して簡単に説明する。
【0214】例えば、CAMメモリセル11aを構成す
る2ビットのトランジスタについて説明する。まず、接
地トランジスタ36をアクティブとし、データ線18
a,18bをプリチャージする。次いで、ブロック選択
線のワード線Wj(0)を”1”(H:ハイ)、メモリブロ
ック選択用のワード線Wj(1)を”0”(L:ロウ)とす
る。すると、メモリセルがディプレション型トランジス
タ64である左側のトランジスタチェインのみがオン
し、接地トランジスタ36を介してデータ線18bが接
地される。また、他方のデータ線18aは”1”(H:
ハイ)のままであり、これらがインバータ4により反転
出力される。この結果、CAMメモリセル11aを構成
する左側のエンハンスメント型トランジスタ63は”
0”を、右側のディプレッション型トラジスタ64は”
1”を現すことになる。従って、これらメモリを任意に
構成することにより通常のメモリとして、また一致検索
動作を行いたいデータのみを2ビット1組の相反するデ
ータとして記憶させればよい。
【0215】また、上述のものはROM構造のものでデ
ータが固定されている。しかし、このデータ記憶用のト
ランジスタは製造工程で作り込まれるエンハンスメント
型トラジスタディプレッション型トランジスタに限ら
ず、EPROMあるいはEEPROMタイプの書換が可
能なトランジスタでも同じ構造とすることができる。こ
の例を示したものが図35である。構造的には図32と
同じ構造で、記憶トランジスタ部分のみがフローティン
グゲート型のEEPROMトランジスタ44により構成
されている。
【0216】動作の基本は、フローティングゲートに電
子を注入することによりしきい値電圧VTHを0.5〜
3.5Vのエンハンスメント型トランジスタとし、逆に
電子を引き出すことによりVTHを−1〜−6V程度のデ
ィプレション型トランジスタとしている。詳細に関して
は、Masaki Momodomi et al.," A 4-Mb NAND EEPROM wi
th Tight Programmed Vt Distribution," IEEE J.Solid
-State Circuits, vol126, no, 4, pp.429-499. Apr.19
91. に記載されている
【0217】また、通常のEEPROM等の場合は、そ
のフローティングゲートに蓄えられた信号電荷に対する
データ読み出し等の影響を最小限に抑えるために、記憶
トランジスタのソース.ドレイン電極の電位差を2V程
度の低い値に設定することがある。
【0218】そこで、本発明の一実施例で示した電流駆
動能力のないセンスアンプ10の場合、一致検索動作時
に上記条件が満足されるように、一致検索線プリチャー
ジ電圧を下げて、この電位が一方向性素子37を介して
トランジスタチェインの下端の電極に与える電位を2V
程度に抑制することが出来る。
【0219】また、プリチャージ電圧を下げるのではな
く、この一方向性素子37のしきい値電圧VTHを周辺の
それよりも下げ3V程度にすることにより、一致検索線
16,17を5Vにプリチャージしても、一方向性素子
37を介したトランジスタチェインの最下端の電極を2
V以下に抑制することも可能である。
【0220】さらには、このセンスアンプ10そのもの
を電流駆動型のアンプとすることにより、一致検索線1
6、17を一致あるいは不一致状態の時に1.5〜2.
0Vの電圧範囲にすることも可能である。
【0221】次に、本発明の別の実施例を図36に示
す。簡単のために記憶れているデータおよび検索データ
等は全て先述の実施例と同様とする。従って異なるとこ
ろは、一方向性素子の構成方法のみである。
【0222】これをメモリブロックUB3に注目して説
明すると、トランジスタチェインの最下端に制御トラン
ジスタ93の一端が接続され、この他端は一致検索線
(Sj+ 1 )17に接続され、この一致検索線(Sj+1
17を接地するための接地トランジスタ94がある。ま
た、制御トランジスタ93のゲート電極とドレイン電極
(一致検索線(Sj+1 )17側)を接続するための接続
トランジスタ95が存在する。
【0223】この構成で、まず検索動作を行う時は、一
致検索線(Sj+1 )17ならびに制御信号線を”1”
(H:ハイ)状態にプリチャージしてフローティングハ
イ状態とする。また、接続トランジスタ95をアクティ
ブとして一致検索線(Sj+1 )17の初期化を行う。以
後は上述の実施例と同様にして検索動作を行う。この
時、接地トランジスタ94は非アクティブ状態であるこ
とはいうまでもない。
【0224】検索動作が開始され、ワード線W
j+1(0)が”1”、ワード線Wj+1(1)が”0”となり、一
致検索線(Sj+1)17の電荷がデータ線18aの”
0”(L:ロウ)電位0Vによって引き抜かれ、この一
致検索線(Sj+1 )17の電位が低下する。しかし、接
続トランジスタ95によって、制御トランジスタ93の
ゲート電極とドレイン電極(一致検索線(Sj+1 )17
側)との電位差ΔVは定常的には0Vに保たれる。つま
り、この接続トランジスタ95により制御トランジスタ
93は、一方向性素子として働き、データ線19aの”
1”からの定常的な一致検索線(Sj+1 )17への電流
流入は防止できる。
【0225】もちろん、この制御トランジスタ93のゲ
ート電極とドレイン電極(一致検索線(Sj+1 )17
側)との電位差ΔVは、極めて短い時間の間ごく小さい
値をとる。これは、これらトランジスタあるいは接続配
線を半導体基板上に情勢することによる抵抗あるいは容
量成分による電位変化伝達に僅かの遅延が発生するため
である。しかし、これは定常的なものではなく、またこ
の電位差ΔVは接続トランジスタ95の個数を多くする
か配線を低抵抗化する等の手段により許容範囲におさえ
ることができる。
【0226】この許容範囲とは、”1”状態のデータ線
19a側の制御トランジスタ95がオンし、一致検索線
(Sj+1 )17の電位回復が起こらない条件である。つ
まり、その時の一致検索線(Sj+1 )17をソース電極
側とした制御トランジスタのしきい値電圧(通常基板バ
イアス効果により作り込みしきい値電圧VTH=0.8V
以上)以下であればよいことになる。これを実現するに
は、上記手段で十分可能である。
【0227】また、この制御トランジスタ93の作り込
みしきい値電圧VTHを3V程度と、周囲のトランジスタ
よりも高く設定することによってより容易になる。この
しきい値電圧VTHを高く設定することは、先述の実施例
同様、EPROMあるいはEEPROMへ展開する時
の、メモリセルのデータ保護としても重要な働きをす
る。
【0228】つまり、この実施例では、データ検索時に
は接続トランジスタ95と制御トランジスタ93を使用
することにより一方向性素子としての機能を持たせるこ
とを可能としている。更に、通常のメモリとして働かせ
るときは、この接続トランジスタ95を非アクティブと
し、制御トランジスタ93および接地トランジスタ94
を働かせることにより記憶データの読み出しを可能とし
ている。
【0229】この構成をとることによる効果は、各トラ
ンジスタチェインあたりに一方向性素子および接地トラ
ンジスタの2つのトランジスタが不要になり、より集積
度を上げることが可能となる点である。
【0230】また、この例ではNAND型ROMのメモ
リについて述べてきたが、先述の実施例と同様にEPR
OMあるいはEEPROM等の不揮発性メモリをメモリ
セルとして用いた構造も可能であることはいうまでもな
い。
【0231】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
第1の形態によれば、本発明の第1および第3の態様に
おいても、ROMあるいは不揮発性メモリをベースにし
た極めてコンパクトなCAMを実現するものである。一
例として挙げたROMベースの本発明の半導体集積回路
であるCAMは、従来のNOR型ROMと比較して、各
メモリセルあたりビットバー線を1本追加するだけで構
成できる。また不揮発性メモリベースのものも2組の不
揮発性メモリにより1ビットのCAMを構成することが
出来、従来のSRAMベースのものよりはるかに大きな
集積度を有するCAMが可能となる。
【0232】また、本発明の第2の形態によれば、RO
Mあるいは不揮発性メモリをベースにした極めてコンパ
クトなCAMを実現するものである。一例として挙げた
ROMあるいは不揮発性メモリベースの本発明の半導体
集積回路であるCAMは、2ビット1組を1メモリとし
て使用することで極めて容易に実現できる。従って部分
的に1ビット1メモリあるいは2ビット1メモリとして
使用することが容易となり、自由度が高く、高速なデー
タ検索メモリを構成することが出来、従来のSRAMベ
ースのものよりはるかに大きな集積度と自由度を有する
CAMが可能となる。
【0233】また、本発明の第3の形態によれば、RO
Mあるいは不揮発性メモリをベースにした極めてコンパ
クトなCAMを実現するものである。一例として挙げた
ROMあるいは不揮発性メモリベースの本発明の半導体
集積回路であるCAMは、2ビット1組を1メモリとし
て使用することで極めて容易に実現できる。従って部分
的に1ビット1メモリあるいは2ビット1メモリとして
使用することが容易となり、自由度が高く、高速なデー
タ検索メモリを構成することが出来、従来のSRAMベ
ースのものよりはるかに大きな集積度と自由度を有する
CAMが可能となる。
【0234】さらに、本発明の第4の形態によれば、R
OMあるいは不揮発性メモリをベースにした極めてコン
パクトなCAMを実現するものである。本形態において
は、複数のワード線によって選択されるメモリセルを1
つのユニットとして、1本の一致検索線と1つのセンス
アンプによって一致検索を行うことができ、各ユニット
毎に、各ユニット同時に所定の順序に従って各々のワー
ド線を1本ずつ駆動し、同一のワード線によって選択さ
れる一行のメモリセルの一致検索結果をこのワード線に
対応するストアレジスタに記憶するので、少ないセンス
アンプを用いても高速のデータ検索が可能であり、回路
規模を小さくすることができる。
【0235】さらにまた、本発明の第5の形態において
は、しきい値電圧がばらつきを持つEPROMやE2
ROMなどの不揮発性メモリを適用する場合であって
も、高速のデータ検索を正確に行うことができ、ソフト
ライトを防ぐことができ、かつデータ線(ビット線、ビ
ットバー線)間の電気的な相互干渉を発生させることが
ない。また、本態様に用いられる一方向性素子が、しき
い値電圧の高いものである場合は、外部低電圧電源や降
圧回路を用いることなく、通常の、例えば5V電源で全
体のチャージアップを可能とすることができるし、かつ
ソフトライトも防止できる。
【0236】また、本発明の第6の形態においては、上
記第5の態様の効果を少ない素子数で実現することがで
き、かつレイアウト面積をも小さくすることができる。
従って、本発明によれば、以前よりデータベースROM
として使用されていたROMの高集積化の特徴をそこな
うことなく、また、多数のメモリセルの検索の相互干渉
のない、かつ検索スピードの極めて早いものが可能とな
る。また不揮発性メモリベースのものは、データを書き
かえることが可能でかつ従来のSRAMベースのものよ
りも極めて高集積なCAMを構成できる。これらの点
は、産業上極めて有益であり、今後の大容量データベー
ス時代あるいは今後ますます重要となるデータベース処
理のために有力な技術となるものである。
【0237】本発明の第7の形態によれば、ROMある
いは不揮発性メモリをベースとしたNAND型CAMメ
モリを実現するものである。NAND型メモリを構成す
るトランジスタチェインの最下端(データ線側を最上端
として)に一方向性素子あるいは接地トランジスタを構
成し、メモリ2ビットを1組のCAMメモリとして使用
することにより、検索CAMメモリセル間の電気干渉を
抑制することができる。また、各メモリブロックの各検
索ワードの検索結果を検出するセンスアンプと、この結
果を各検索ワードにセレクトし、一致検索結果保持手
段にストアするセレクト手段により、極めて高集積なC
AMを実現しうるものである。
【0238】さらに、一方向性素子による電気干渉抑制
が可能となることにより、部分的に通常のメモリデータ
を格納することも可能となり、自由度の高い高集積CA
Mを実現するものである。また、読み出し専用のROM
だけではなく、不揮発性メモリをベースとしたCAM
は、情報化社会における高速検索機能と任意キーワード
を特徴としたフレキシブルデータベース等への利用価値
は極めて大きく、産業上の有益性は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る半導体集積回路の一実施例のメ
モリアレイ構成図である。
【図2】 図1に示すメモリアレイの動作タイミングの
一例を示すタイミングチャート図である。
【図3】 図1に示すメモリアレイのメモリデータの一
例を示す概念図である。
【図4】 図1に示すメモリアレイのデータ検索タイミ
ングの一例を示すタンミングチャートである。
【図5】 本発明に係る半導体集積回路の他の実施例の
一部を示す部分回路図である。
【図6】 図5に示す半導体集積回路のデータ検索タイ
ミングの一例を示すタイミングチャートである。
【図7】 本発明に係る半導体集積回路の別の実施例の
メモリアレイを有するCAROMの構成概念図である。
【図8】 本発明に係る半導体集積回路の別の実施例で
あるCAROMの動作説明図である。
【図9】 従来のCAROMの動作説明図である。
【図10】 本発明に係る半導体集積回路に用いられる
不揮発性メモリをベースとした他の実施例のメモリセル
構成図である。
【図11】 本発明に係る集積回路の一実施例のNOR
メモリアレイである。
【図12】 図11に示すメモリアレイの動作タイミン
グの一例を示すタイミングチャート図である。
【図13】 図11に示すメモリアレイのメモリデータ
の一例を示す概念図である。
【図14】 図11に示すメモリアレイのデータ検索タ
イミングの一例を示すタイミングチャート図である。
【図15】 本発明に係る半導体集積回路に用いられる
不揮発性メモリをベースとした他の実施例のメモリブロ
ック構成図である。
【図16】 本発明に係る半導体集積回路に用いられる
NAND形ROMをベースとした他の実施例のメモリブ
ロック構成図である。
【図17】 本発明に係る半導体集積回路の別の実施例
のメモリアレイを有するCAROMの構成概念図であ
る。
【図18】 本発明に係る半導体集積回路の別の実施例
であるCAROMの動作説明図である。
【図19】 本発明に係る半導体集積回路の他の実施例
のNOR形メモリアレイ構造図である。
【図20】 図19に示すメモリアレイのデータ検索タ
イミングの一例を示すタイミングチャートである。
【図21】 本発明に係る半導体集積回路の一実施例の
NOR形メモリアレイ構成図である。
【図22】 図21に示すメモリアレイのアドレスデコ
ーダーの一実施例の構成図である。
【図23】 図21に示すメモリアレイの動作タイミン
グの一例を示すタイミングチャート図である。
【図24】 図21に示すメモリアレイのデータ検索タ
イミングの一例を示すタイミングチャート図である。
【図25】 本発明に係る半導体集積回路の他の実施例
のNOR形メモリアレイ構成図である。
【図26】 図25に示すメモリアレイの部分拡大図で
ある。
【図27】 図26に示すメモリアレイのメモリセルに
用いられるEEPROMの一実施例の構造断面図であ
る。
【図28】 図27に示すEEPROMのしきい値電圧
THのばらつきを示すグラフである。
【図29】 図25に示すメモリアレイのデータ検索タ
イミングの一例を示すタイミングチャートである。
【図30】 本発明に係る半導体集積回路の他の実施例
のメモリアレイ構造図である。
【図31】 EEPROMを用いたCAMの一構成図で
ある。
【図32】 本発明に係る半導体集積回路の一実施例の
NAND型メモリセルアレイ構成図である。
【図33】 図32に示すセンスアンプの一構成を示す
回路図である。
【図34】 図32に示すメモリセルアレイの各ワード
線を駆動するデコード回路の一例の回路図である。
【図35】 本発明に係る半導体集積回路に用いられる
不揮発性メモリをベースとした他の実施例の一メモリブ
ロック構成図である。
【図36】 本発明に係る半導体集積回路の別の実施例
のメモリセルアレイ構成図である。
【符号の説明】
1 トライステートバッファ 2a,3a 接地トランジスタ 2b,3b プルアップトランジスタ 4 インバータ 5 データ制御線(C.S.) 10 センスアンプ 11a,11b,11c,11d メモリセル 12a,12b,12c,12d 結合部 13a,13b,13c,13d セレクトトランジス
タ 14 ワード線(Wj(1)) 15 ワード線(Wj+1(1)) 16 検索センシング線(Sj ) 17 検索センシング線(Sj+1 ) 18a、19a ビット線(Bi ) 18b、19b ビットバー線( ̄Bi ) 20 アドレスデコーダ 21 ワーキングレジスタ 22j(1),22j(2),22j(3),22j(4),2
j+1(1),22j+1(2),22j+1(3),22j+1(4) セレ
クトトランジスタ 24j(1),24j(2),24j(3),24j(4),2
j+1(1),24j+1(2),24j+1(3),24j+1(3) スト
アレジスタ 25 上位デコーダ 26 下位デコーダ 27j(1),27j(2),27j(3),27j(4),2
j+1(1), 27j+1(4) AND回路 30 メモリセルテーブル 31、32、33、34、41、42、43、51、6
1 メモリセル 31a、31b、41a、41b、42a、42b、4
3a、43b、44 EEPROM 35、45、56、57 共通ソース線 36、46、 接地トランジスタ 37、47、58、59 一方向性素子 38、48 検索線 39、49 プリチャージトランジスタ 40 センスアンプ 50、62 コントロールゲート 52 セレクトトランジスタ 53 メモリゲート 54、66、67、69 トランジスタ 55 トライステートバッファ 63 エンハンスメント型トランジスタ 64、65 ディプレッション型トランジスタ 68 ワード線 71,80c CAMアレイ 73,80e センスアンプ 74,80b アドレスデコーダ 72,80d 一致検出回路(ブロック) 72´,80d´ 一致検出回路ならびにデコーダ(ブ
ロック) 75,80a データアンドマスクレジスタ 75a データレジスタ 75b マスクレジスタ 80 CAM 81 入力データ 82 出力データ 90a,90b 不揮発性メモリ 91 メモリセル 93 制御トランジスタ 94 接地トランジスタ 95 接続トランジスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平3−232073 (32)優先日 平3(1991)9月11日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平3−239890 (32)優先日 平3(1991)9月19日 (33)優先権主張国 日本(JP) 前置審査

Claims (51)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1のデータ線から一致検索線への電気的
    接続または非接続を定義する第1の記憶部および第2の
    データ線から前記一致検索線への電気的非接続または接
    続を定義する第2の記憶部を有するメモリセルと、これ
    らメモリセルの第1および第2の記憶部の少なくとも一
    方と前記一致検索線との間または前記第1および第2の
    データ線と前記第1および第2の記憶部との間に介在し
    て設けられる少なくとも1個のセレクトトランジスタ
    と、このセレクトトランジスタを制御する制御ワード線
    、この制御ワード線の電位非固定手段と、前記制御ワ
    ード線と前記一致検索線との接続手段とを有し、データ一致検索時に、 前記制御ワード線により前記第
    1および第2の記憶部の接続定義状態に応じて前記第
    1のデータ線および前記第2のデータ線を各々前記一致
    検索線に電気的に接続あるいは非接続とした後、前記電
    位非固定手段により前記制御ワード線をフローティング
    状態とし、前記接続手段を介して、前記制御ワード線と
    前記一致検索線とを電気的に接続して略同電位とするこ
    とを特徴とする半導体集積回路。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の半導体集積回路であっ
    て、前記一致検索線は、さらに電位検出手段を有するも
    のであることを特徴とする半導体集積回路。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の半導体集積回路であっ
    て、前記メモリセルと、前記セレクトトランジスタと
    前記制御ワード線と、前記電位非固定手段と、前記接続
    手段とを1組の検索メモリワードブロックとし、前記第
    1および第2のデータ線ならびに前記一致検索線を各々
    共通化した複数個の前記検索メモリワードブロックと、
    これら複数個の検索メモリワードブロックのメモリセル
    の第1および第2の記憶部または前記セレクトトランジ
    スタが接続される共通化した前記一致検索線の電位を検
    出する電位検出手段とを有することを特徴とする半導体
    集積回路。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の半導体集積回路であっ
    て、さらに前記電位検出手段の検出結果を各々の前記
    索メモリワードブロック毎に記憶する検索結果選択保持
    手段を有することを特徴とする半導体集積回路。
  5. 【請求項5】請求項3または4に記載の半導体集積回路
    であって、さらに前記検索メモリワードブロックの各制
    御ワード線を所定の順序に従って駆動する手段を有する
    ことを特徴とする半導体集積回路。
  6. 【請求項6】前記電気的接続を定義する記憶部が、前記
    第1または第2のデータ線と前記セレクトトランジスタ
    との結合部である請求項1〜5のいずれかに記載の半導
    体集積回路。
  7. 【請求項7】前記記憶部が、不揮発性メモリ素子で構成
    される請求項1〜5のいずれかに記載の半導体集積回
    路。
  8. 【請求項8】前記第1および第2の記憶部が、共に不揮
    発性メモリ素子で構成され、それぞれの不揮発性メモリ
    素子と各々のセレクトトランジスタとが接続される請求
    項1〜5のいずれかに記載の半導体集積回路。
  9. 【請求項9】前記不揮発性メモリ素子が、MONOS型
    不揮発性メモリ素子である請求項7または8に記載の半
    導体集積回路。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載の半導体
    集積回路であって、前記一致検索線は、さらに電位固定
    手段を有することを特徴とする半導体集積回路。
  11. 【請求項11】前記セレクトトランジスタが、一方向性
    素子である請求項1〜10のいずれかに記載の半導体集
    積回路。
  12. 【請求項12】請求項3〜9のいずれかに記載の半導体
    集積回路であって、さらに複数個の前記検索メモリワー
    ドブロックの前記第1および第2の記憶部または前記セ
    レクトトランジスタを共通接続線に各々接続し、この共
    通接続線と前記一致検索線との間に介在して接続される
    一方向性素子を有することを特徴とする半導体集積回
    路。
  13. 【請求項13】請求項12に記載の半導体集積回路であ
    って、さらに前記共通接続線の電位固定手段を有するこ
    とを特徴とする半導体集積回路。
  14. 【請求項14】前記一方向性素子は、周辺素子のしきい
    値電圧より高いしきい値電圧を持つ素子より構成される
    請求項12または13に記載の半導体集積回路。
  15. 【請求項15】請求項3〜10のいずれかに記載の半導
    体集積回路であって、さらに複数個の前記検索メモリワ
    ードブロックの前記第1および第2の記憶部または前記
    セレクトトランジスタを共通接続線に各々接続し、この
    共通接続線と前記一致検索線との間に介在して接続され
    る制御素子と、前記制御素子のゲート電極と前記一致検
    索線との接続手段とを有することを特徴とする半導体集
    積回路。
  16. 【請求項16】前記制御素子は、周辺素子のしきい値電
    圧より高いしきい値電圧を持つ請求項15に記載の半導
    体集積回路。
  17. 【請求項17】第1のデータ線から一致検索線への電気
    的接続または非接続を定義する第1の記憶部および第2
    のデータ線から前記一致検索線への電気的非接続または
    接続を定義する第2の記憶部を有するメモリセルと、こ
    れらメモリセルの第1および第2の記憶部を制御する制
    御ワード線と、前記メモリセルの第1および第2の記憶
    部と前記一致検索線との間または前記第1および第2の
    データ線と前記第1および第2の記憶部との間に介在し
    て設けられる少なくとも1つのセレクトトランジスタ
    と、このセレクトトランジスタを制御する制御線とを有
    し、前記制御ワード線および前記制御線により前記第
    1および第2の記憶部の接続定義状態に応じて前記第
    1のデータ線および前記第2のデータ線を各々前記一致
    検索線に接続あるいは非接続とすることを特徴とする半
    導体集積回路。
  18. 【請求項18】請求項17に記載の半導体集積回路であ
    って、前記一致検索線は、さらに電位検出手段を有する
    ものであることを特徴とする半導体集積回路。
  19. 【請求項19】請求項17に記載の半導体集積回路であ
    って、前記メモリセルと、前記制御ワード線と、前記セ
    レクトトランジスタと、前記制御線とを1組の検索メモ
    リワードブロックとし、前記第1および第2のデータ線
    ならびに前記一致検索線を各々共通化した複数個の前記
    検索メモリワードブロックと、共通化した前記一致検索
    線の電位を検出する電位検出手段とを有することを特徴
    とする半導体集積回路。
  20. 【請求項20】請求項19に記載の半導体集積回路であ
    って、さらに前記電位検出手段の検出結果を各々の検索
    メモリワードブロック毎に記憶する検索結果選択保持手
    段を有することを特徴とする半導体集積回路。
  21. 【請求項21】請求項19または20に記載の半導体集
    積回路であって、さらに前記検索メモリワードブロック
    の各制御ワード線を所定の順序に従って駆動する手段を
    有することを特徴とする半導体集積回路。
  22. 【請求項22】前記記憶部が、不揮発性メモリ素子で構
    成されることを特徴とする請求項17〜21のいずれか
    に記載の半導体集積回路。
  23. 【請求項23】前記第1および第2の記憶部が、共に不
    揮発性メモリ素子であり、これらの接続線に1つの前記
    セレクトトランジスタが接続される請求項17〜21
    いずれかに記載の半導体集積回路。
  24. 【請求項24】前記不揮発性メモリ素子が、EPRO
    M、EEPROMまたはUVEPROMのいずれかであ
    る請求項22または23に記載の半導体集積回路。
  25. 【請求項25】前記メモリセル内の第1および第2の記
    憶部の一方がディプレッション型トランジスタで、他方
    がエンハンスメント型トランジスタである請求項17〜
    21のいずれかに記載の半導体集積回路。
  26. 【請求項26】前記ディプレッション型トランジスタお
    よび前記エンハンスメント型トランジスタの各々にそれ
    ぞれセレクトトランジスタが直列に接続される請求項
    に記載の半導体集積回路。
  27. 【請求項27】請求項17〜26のいずれかに記載の半
    導体集積回路であって、前記一致検索線は、さらに電位
    固定手段を有することを特徴とする半導体集積回路。
  28. 【請求項28】請求項17〜27のいずれかに記載の半
    導体集積回路であって、さらに前記制御ワード線の電位
    非固定手段と、前記制御ワード線と前記一致検索線との
    接続手段とを有し、データ一致検索時に、前記電位非固
    定手段により前記制御ワード線をフローティング状態と
    し、前記接続手段を介して、前記制御ワード線と前記一
    致検索線とを電気的に接続して略同電位とすることを特
    徴とする半導体集積回路。
  29. 【請求項29】前記一致検索線を共通化する複数個の前
    記検索メモリワードブロックのメモリセルの第1および
    第2の記憶部は共通接続線に各々接続され、この共通接
    続線と前記一致検索線との間に1つの前記セレクトトラ
    ンジスタが接続される請求項19〜26のいずれかに記
    載の半導体集積回路。
  30. 【請求項30】請求項29に記載の半導体集積回路であ
    って、前記共通接続線は、さらに電位固定手段を有する
    ことを特徴とする半導体集積回路。
  31. 【請求項31】前記セレクトトランジスタが、一方向性
    素子である請求項17〜28のいずれかに記載の半導体
    集積回路。
  32. 【請求項32】請求項17〜27のいずれかに記載の半
    導体集積回路であって、さらに、前記第1および第2の
    記憶部または前記セレクトトランジスタと前記一致検索
    線との間に一方向性素子を有することを特徴とする半導
    体集積回路。
  33. 【請求項33】前記一方向性素子は、周辺素子のしきい
    値電圧より高いしきい値電圧を持つ素子より構成される
    請求項31または32に記載の半導体集積回路。
  34. 【請求項34】請求項17〜27のいずれかに記載の半
    導体集積回路であって、さらに前記セレクトトランジス
    タの制御線の電位非固定手段と、前記制御線と前記一致
    検索線との接続手段とを有することを特徴とする半導体
    集積回路。
  35. 【請求項35】請求項34に記載の半導体集積回路であ
    って、データ一致検索時に、前記電位非固定手段により
    前記制御線をフローティング状態とし、前記接続手段を
    介して、前記制御線と前記一致検索線とを電気的に接続
    して略同電位とすることを特徴とする半導体集積回路。
  36. 【請求項36】前記セレクトトランジスタは、周辺素子
    のしきい値電圧より高いしきい値電圧を持つ請求項34
    または35に記載の半導体集積回路。
  37. 【請求項37】シリーズに接続された複数のトランジス
    タよりなる第1のトランジスタチェインと、この第1の
    トランジスタチェインの一端に接続された第1のデータ
    線と、シリーズに接続された複数のトランジスタよりな
    る第2のトランジスタチェインと、この第2のトランジ
    スタチェインの一端に接続された第2のデータ線と、前
    記第1および第2のトランジスタチェインの他端に接続
    された一致検索線と、この一致検索線の電位を検出する
    電位検出手段とを有することを特徴とする半導体集積回
    路。
  38. 【請求項38】請求項37に記載の半導体集積回路であ
    って、さらに、前記第1のトランジスタチェインの他端
    と前記一致検索線との間に接続されたセレクトトランジ
    スタと、前記第2のトランジスタチェインの他端と前記
    一致検索線との間に接続されたセレクトトランジスタと
    を有することを特徴とする半導体集積回路。
  39. 【請求項39】前記第1および第2のトランジスタチェ
    インは記憶データに応じてエンハンスメント型またはデ
    ィプレッション型トランジスタより構成され、かつこれ
    らのトランジスタチェインを構成するトランジスタの少
    なくとも1つが前記記憶データにかかわりなくエンハン
    スメント型あるいはディプレッション型トランジスタで
    構成されたチェイン制御トランジスタである請求項37
    または38に記載の半導体集積回路。
  40. 【請求項40】前記第1および第2のトランジスタチェ
    インの主要部が不揮発性トランジスタにより構成され、
    かつこれらのトランジスタチェインを構成するトランジ
    スタの少なくとも1つがエンハンスメント型あるいはデ
    ィプレッション型トランジスタで構成されたチェイン制
    御トランジスタである請求項37または38に記載の半
    導体集積回路。
  41. 【請求項41】前記セレクトトランジスタが、一方向性
    素子である請求項38〜40のいずれかに記載の半導体
    集積回路。
  42. 【請求項42】請求項41に記載の半導体集積回路であ
    って、前記第1および第2のトランジスタチェインの他
    端電位をそれぞれ固定する固定手段を有することを特徴
    とする半導体集積回路。
  43. 【請求項43】前記一方向性素子を構成する素子のしき
    い値電圧が、周辺回路のそれよりも大きい請求項41ま
    たは42に記載の半導体集積回路。
  44. 【請求項44】請求項38〜40のいずれかに記載の半
    導体集積回路であって、前記第1および第2のトランジ
    スタチェインの他端にそれぞれ接続された2個のセレク
    トトランジスタのゲート電極を接続する1本の制御線と
    前記一致検索線との接続手段を備えたことを特徴とする
    半導体集積回路。
  45. 【請求項45】前記第1および第2のトランジスタチェ
    インの他端にそれぞれ接続されたセレクトトランジスタ
    のしきい値電圧が周辺回路のそれよりも高い所定の値を
    もつ請求項44に記載の半導体集積回路。
  46. 【請求項46】請求項37に記載の半導体集積回路であ
    って、さらに前記第1および第2のトランジスタチェイ
    ンを構成するトランジスタに少なくとも1つずつ含まれ
    るチェイン制御トランジスタのゲート電極を接続する制
    御線に接続された電位非固定手段と、前記制御線と前記
    一致検索線との接続手段とを有し、データ一致検索時
    に、前記電位非固定手段により前記制御線をフローティ
    ング状態とし、前記接続手段を介して、前記制御線と前
    記一致検索線とを電気的に接続して略同電位とすること
    を特徴とする半導体集積回路。
  47. 【請求項47】前記第1および第2のトランジスタチェ
    インは記憶データに応じてエンハンスメント型またはデ
    ィプレッション型トランジスタより構成される請求項
    に記載の半導体集積回路。
  48. 【請求項48】前記第1および第2のトランジスタチェ
    インの主要部が不揮発性トランジスタにより構成される
    請求項46に記載の半導体集積回路。
  49. 【請求項49】請求項37〜48のいずれかに記載の半
    導体集積回路であって、さらに、前記第1および第2の
    トランジスタチェインを構成する前記一端側のトランジ
    スタの最外端のトランジスタから他端に向かって各々の
    ゲートを各々駆動する複数のワード線を有し、この複数
    のワード線が前記第1および第2のトランジスタチェイ
    ンで共通化され、この共通化された複数の前記ワード線
    のうち前記チェイン制御トランジスタを制御するワード
    線以外の制御ワード線に対応し、かつ前記電位検出手段
    よりの検索結果を選択保持する検索結果選択保持手段を
    有することを特徴とする半導体集積回路。
  50. 【請求項50】請求項49に記載の半導体集積回路であ
    って、さらに前記複数の制御ワード線を所定の順序に従
    って駆動する手段を有することを特徴とする半導体集積
    回路。
  51. 【請求項51】請求項44〜50のいずれかに記載の半
    導体集積回路であって、さらに前記一致検索線の電位を
    固定する固定手段を有することを特徴とする半導体集積
    回路。
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