JP2963644B2 - くびれ形状を有するプラスチックボトルの成形方法 - Google Patents

くびれ形状を有するプラスチックボトルの成形方法

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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、くびれ部を有する
プラスチックボトルの成形方法の改良に関するものであ
り、更に詳しくは、ボトル強度やスクイズ性の向上し
た、くびれ部を有するプラスチックボトルの成形方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラスチックボトル等の中空容器の製造
方法の一つとして、射出成形により有底筒状のプリフォ
ームを形成し、該プリフォームを金型内に挿入し、これ
に高圧気体を吹き込んで所定形状のプラスチックボトル
を形成する射出ブロー成形法が知られている。この射出
ブロー成形法においては、ブロー成形時に上記プリフォ
ームを均一な肉厚の中空容器に形成することが極めて重
要である。
【0003】しかし、射出ブロー成形法を用いて、容器
断面の形状が矩形や楕円形等の偏平ボトルを、円筒形の
有底プリフォームから成形しようとすると、延伸距離、
即ち延伸倍率(膨張比率)に差が生じ、得られるボトル
の肉厚分布、特にボトル側面やボトル稜線部の肉厚分布
が不均一となり、偏肉を生じる。その結果、ボトル外観
上の美観を損なわれるという問題や、更には、ボトルの
座屈強度、ボトルの輸送及び搬送時の強度並びに液充填
時のボトルの強度等が著しく低下するという問題が生じ
る。特に、くびれ部を有するボトルでは、これらの問題
が顕著である。
【0004】これらの問題を解決するため、特開平4−
4119号公報では、有底プリフォーム自体を均一な円
筒形状とせずに、有底プリフォームの周方向に肉厚差を
設け、その熱容量の差を利用することによって、均一な
肉厚分布を有する偏平ボトルを製造する方法が提案され
ている。また、特開平4−49023号公報では、有底
筒状のプリフォームを金型に挿入する前に、該プリフォ
ームを縦方向に分割した筋状の高温部と低温部を有する
ように温度調整し、次いで上記金型内で延伸ブロー成形
することにより、ボトルの内側にのみ凹凸を有するよう
なプラスチックボトルを製造する方法が提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
特開平4−4119号公報に記載の方法のように、単に
周方向に肉厚差又は温度差を付けるだけでは、通常のく
びれの無いボトルを成形するのに適しているかも知れな
いが、くびれ形状を有するボトルでは、均一な肉厚分布
が得られず、その結果、座屈強度やスクイズ強度が上ら
ないという欠点がある。また、上記の特開平4−490
23号公報に記載の方法では、成形したボトルに柱のよ
うな筋状の欠陥を生じ外観上に美観が損なわれるという
問題や、延伸ブロー成形中に強度が必要とされる部分の
肉までもが移動し最終的にボトル強度が低下するといっ
た問題がある。
【0006】従って、本発明の目的は、均一な肉厚を有
し、更に所望の部位に肉を分布させ、ボトル座屈強度、
ボトル輸送及び搬送時の強度並びに液充填時のボトル強
度等が向上した、くびれ部を有するプラスチックボトル
の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究し
た結果、延伸ブロー成形する前のプリフォームに特定の
温度分布を設けて樹脂の移動を制御することにより、上
記目的が達成されることを知見した。
【0008】本発明は上記知見に基づきなされたもので
あり、射出成形した有底筒状のプリフォームをくびれ形
状を有するボトル金型内に入れ、該プリフォーム内に高
圧空気を吹き込んで延伸ブロー成形することによりくび
れ形状を有するプラスチックボトルを成形する方法にお
いて、上記プリフォームを上記金型内に入れる前に、上
記プリフォームのうち延伸ブロー成形後にくびれ部とな
るべき部分より下の部分を、所定温度以上の高温部と該
高温部よりも5℃以上低い低温部とが交互に縦筋状に分
布するように温度分布を付けると共に、上記くびれ部と
なるべき部分より上の部分をその全体が上記高温部より
も5℃以上低い低温部となるように温度分布を付けるこ
とを特徴とするくびれ形状を有するプラスチックボトル
の成形方法を提供することにより上記目的を達成したも
のである。
【0009】本発明の方法においては、射出成形した有
底筒状のプリフォームをくびれ形状を有するボトル金型
内に入れる前に、上記プリフォームのうち延伸ブロー成
形後にくびれ部となるべき部分より下の部分を、所定温
度以上の高温部と該高温部よりも5℃以上低い低温部と
が交互に縦筋状に分布するように温度分布を付けると共
に、上記くびれ部となるべき部分より上の部分をその全
体が上記高温部よりも5℃以上低い低温部となるよう
に、上記プリフォームに温度分布(熱量分布)を与え
る。その結果、延伸ブロー成形時に、膨張比率や偏平比
率の異なる中空成形体を成形する場合でもその膨張比率
及び偏平率の差を温度差(熱量差)によって補うことが
でき(即ち、上記高温部から上記低温部に樹脂が優先的
に移動し、上記低温部が上記高温部よりも肉厚にな
り)、得られるボトルのボトル強度やスクイズ性が向上
する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつ本発明のプ
ラスチックボトルの製造方法について説明する。本発明
の方法においては、ポリエチレン(PE)及びポリプロ
ピレン(PP)等のポリオレフィン並びにポリエチレン
テレフタレート(PET)等のプラスチックを用いて、
図1に示すように、射出成形により所定の大きさを有す
る有底筒状のプリフォーム(パリソン)10を成形す
る。成形されたプリフォーム10は、図2に示すような
くびれ形状を有するボトル金型12内に入れられる。次
いで、通常の延伸ブロー成形法と同様に、上記プリフォ
ーム10をストレッチピン等で延伸(ストレッチ)し、
引き続き、上記プリフォーム10内に高圧空気を吹き込
んでブロー成形する。収縮が安定するまで冷却した後、
上記金型から取り出せば、表面が上記ボトル金型12通
りの形状を有するプラスチックボトルが得られる。
【0011】而して、本発明の特徴部分について説明す
ると、上記プリフォームを上記金型内に入れる前に、上
記プリフォームのうち延伸ブロー成形後にくびれ部とな
るべき部分より下の部分を、所定温度以上の高温部と該
高温部よりも5℃以上低い低温部とが交互に縦筋状に分
布するように温度分布を付けると共に、上記くびれ部と
なるべき部分より上の部分をその全体が上記高温部より
も5℃以上低い低温部となるように温度分布を付ける。
【0012】本発明の上記特徴部分について、ホットパ
リソン法(プリフォーム成形直後に、プリフォームの温
度が下り切らないうちにブローする方法)を例に挙げて
詳述すると、図3に示すように、プリフォーム10を温
調ポット14内に挿入して、加熱手段、例えば輻射式ヒ
ータ等により上記プリフォーム10全体を、その外側か
ら加熱する。これと共に、上記プリフォーム10に温調
コア16を挿入し、上記プリフォーム10の内側のうち
特定の部分を冷却する。かかる冷却に用いられる温調コ
ア16について下記に説明する。
【0013】上記温調コア16は、例えば、図4(a)
に示すような外形並びに図4(b)(図4(a)におけ
るa−a’線断面図)及び図4(c)(図4(a)にお
けるb−b’線断面図)に示すような断面形状を有する
ものである。また、上記温調コア16は、二重管構造と
なっており、冷却用の温調媒体(例えば、水やオイル
等)がその内部を流通できるようになっている。
【0014】上記温調コア16について更に詳述する
と、図4(b)に示す断面形状を有する部分(以下、A
部という)と、図4(c)に示す断面形状を有する部分
(以下、B部という)とから成る。
【0015】上記A部について詳述すると、上記A部
は、上記プリフォーム10のうち延伸ブロー成形後にく
びれ部となるべき部分より上の部分全体を冷却するため
の部分であり、この目的のために、上記A部の断面は、
上記温調コア16が上記プリフォーム10に挿入された
ときに、上記A部の側面全体が上記プリフォーム10の
内面に接触するか又は該内面に近接するような寸法とな
っている。その結果、上記プリフォーム10のうち上記
A部の側面に対面した部分、即ち、延伸ブロー成形後に
くびれ部となるべき部分より上の部分は、その全体が後
述する高温部よりも5℃以上低い低温部となる。
【0016】次に、上記B部について詳述すると、上記
B部は、上記プリフォームのうち上記くびれ部となるべ
き部分より下の部分を特定の温度分布となるように冷却
するための部分である。詳細には、上記B部によって、
上記くびれ部となるべき部分より下の部分が、所定温度
以上の高温部と該高温部よりも5℃以上低い低温部とが
交互に縦筋状に分布するように冷却される。この目的の
ために、上記B部の側面には、相対向する2対の削り出
し面17、17’が設けられている。従って、上記温調
コア16が上記プリフォーム10内に挿入されたとき
に、上記B部の側面のうち上記削り出し面17、17’
は、上記プリフォーム10の内面から離れた位置にあ
り、一方、上記削り出し面17、17’以外の面18
は、上記プリフォーム10の内面に接触するか又は該内
面に近接するような位置にある。即ち、上記プリフォー
ム10の内面うち、上記面18に対向する面のみが選択
的に冷却される。その結果、上記プリフォーム10のう
ち、延伸ブロー成形後にくびれ部となるべき部分より下
の部分は、所定温度以上の高温部と該高温部よりも5℃
以上低い低温部とが交互に縦筋状に分布するように冷却
される。なお、この場合、プラスチックボトルの形状に
応じて上記高温部と上記低温部とが交互に縦筋状に分布
させる必要があるが、上記高温部と上記低温部との間隔
は成形すべきプラスチックボトルの形状に応じて、等間
隔でもよく、又は異なっていてもよい。例えば、偏平ボ
トルを成形する場合は、好ましくは、プリフォームの温
度分布を4つの縦筋状に分割し、且つボトル正面側及び
側面側となるべき部分のプリフォーム温度が低温部とな
るように方向を付けることが望ましい。これにより、成
形された偏平ボトルの側面強度及び正面スクイズ強度が
確保される。
【0017】上記高温部における所定温度は、使用する
プラスチックの材質や上記プリフォームの肉厚等にもよ
るが、一般に70〜160℃であることが好ましく、9
0〜150℃であることが更に好ましい。上記温度が、
70℃に満たないと延伸ブロー成形そのものが困難とな
り、160℃を超えると材料の結晶化が促進され、プリ
フォームが硬くなってブローできないか、又は材料によ
っては溶融してしまうので上記範囲内とすることが好ま
しい。より詳細には、例えば、樹脂としてPETを使用
する場合には、上記所定温度は、80〜130℃である
ことが好ましく、PEを使用する場合には、80〜12
0℃であることが好ましく、PPを使用する場合には、
110〜150℃であることが好ましい。
【0018】また、上記高温部と共に形成される縦筋状
の低温部の温度が、上記高温部よりも5℃以上低い(つ
まり、温度差が5℃以上)ことは上述の通りであるが、
かかる温度差が5℃に満たないとプラスチックボトルの
形状に応じた所望の肉厚分布が得られなくなってしま
う。かかる温度差は、7℃以上であることが更に好まし
く、10℃以上であることが一層好ましい。より詳細に
は、例えば、樹脂としてPETを使用する場合には、上
記温度差は、5〜40℃であることが好ましく、PEを
使用する場合には、5〜20℃であることが好ましく、
PPを使用する場合には、5〜30℃であることが好ま
しい。
【0019】一方、上記温調コアのA部によって冷却さ
れる低温部の温度が、上記高温部の温度よりも5℃以上
低い(つまり、温度差が5℃以上)ことも上述の通りで
あるが、かかる温度差が5℃に満たないと、プラスチッ
クボトルの形状に応じた所望の肉厚を得るための温度分
布を付けることができないこととなってしまう。かかる
温度差は、7℃以上であることが更に好ましく、10℃
以上であることが一層好ましい。より詳細には、例え
ば、樹脂としてPETを使用する場合には、上記温度差
は、5〜40℃であることが好ましく、PEを使用する
場合には、5〜20℃であることが好ましく、PPを使
用する場合には、5〜30℃であることが好ましい。
【0020】上述の通りの温調ポット14及び温調コア
16によるプリフォーム10の温調時間は、使用するプ
ラスチックの材質及びプリフォームの10の肉厚等にも
よるが、一般に0.1〜15秒であることが好ましく、
0.2〜5秒であることが更に好ましい。上記温調時間
が0.1秒に満たないとプリフォーム10に温度差を付
けることが困難であり、15秒を超えると成形サイクル
が長くなり、また所定温度範囲の下限以下となりブロー
成形が困難となるので上記範囲内とすることが好まし
い。
【0021】上記温調コアにおけるA部とB部との長さ
の比は、成形されるボトルの形状にもよるが、一般的な
範囲として、A部の長さ:B部の長さ=10:90〜6
0:40であることが好ましい。
【0022】これまで、プリフォーム内に温調コアを挿
入して冷却することにより、該プリフォームに温度分布
を付ける方法について説明してきたが、かかる方法以外
に、プリフォーム自身に肉厚分布を付けることにより、
上記と同様に温度分布を付けることができる。即ち、上
記プリフォームとして、延伸ブロー成形後にくびれ部と
なるべき部分より下の部分を、所定厚さ以上の肉厚部と
該肉厚部よりも薄い肉薄部とが交互に縦筋状に分布する
ように肉厚分布を付けると共に、上記くびれ部となるべ
き部分より上の部分をその全体が上記肉薄部と同じ厚さ
か又はそれよりも厚い肉厚部となるように肉厚分布を付
けたものを使用することができる。例えば、図1に示す
射出金型コア19として、図4に示す温調コアと同様の
形状のものを使用することにより、図9に示すような肉
厚分布を有するプリフォームを成形することができる。
かかる肉厚分布によって、上述した温度分布と同様の温
度分布を付与することができ、その結果、プラスチック
ボトル形状に応じた所望の肉厚分布を得ることができ
る。
【0023】以上、本発明の成形方法をホットパリソン
法に基づき説明したが、本発明の方法は、射出成形し、
予めプリフォームを得た後、該プリフォームを再加熱し
て使用するコールドパリソン法にも当然に適用できるも
のである。なお、コールドパリソン法を用いる場合に
は、ホットパリソン法において用いた温調ポットの代り
に、赤外線等で再加熱し、上記と同様に温調コアにてプ
リフォームの温調が可能である。
【0024】
【実施例】次に、実施例により、本発明の方法を更に詳
細に説明する。
【0025】〔実施例1〕 PET樹脂を用いた射出成形により図1に示すようなプ
リフォームを成形した。次いで、このプリフォームを図
3に示すような輻射式ヒータを有する温調ポット(温度
220〜280℃)に挿入して、その外面から加熱する
と共に、上記プリフォームに、図4に示すような温調コ
ア(80℃)を挿入し、その内面から冷却して、上記プ
リフォームを温調した。なお、温調時間は0.5秒であ
った。このとき、上記プリフォームのうち、延伸ブロー
成形後にくびれ部となるべき部分より上の部分の温度は
0℃であり、上記くびれ部となるべき部分より下の
部分は、98℃の低温部と105℃の高温部とが交互に
縦筋状に分布していた。
【0026】このように温調したプリフォームを、図2
に示すような金型(金型温度60℃)に入れ、日精AS
B650NH(成形機)を用いて延伸ブロー成形し(ブ
ロー圧力30kg/cm2 )、くびれ形状を有するプラ
スチックボトルを得た。
【0027】〔実施例2〕 図4に示す温調コアと同様の形状の射出金型コア19を
用いて、PET樹脂を射出成形し、図9に示すプリフォ
ームを成形した。この射出金型コア19により成形され
たプリフォームのうち延伸ブロー成形後にくびれ部とな
るべき部分より上の部分の温度は10℃であり、上記
くびれ部となるべき部分より下の部分は98℃の低温部
と105℃の高温部とが交互に縦筋状に分布していた。
これは、上記プリフォームの肉厚差によるものである。
このように温調したプリフォームを実施例1と同様の操
作にて延伸ブロー成形し、くびれ形状を有するプラスチ
ックボトルを得た。
【0028】〔比較例1〜4〕図4に示す温調コアに代
えて、図5〜図8に示す温調コアをそれぞれ用いた以外
は実施例1と同様の操作にて、くびれ形状を有するプラ
スチックボトルを得た。なお、図5及び図6に示す温調
コア(比較例1及び2)には、その全長にわたって1対
の削り出し面が設けられており、図7に示す温調コア
(比較例3)には削り出し面は設けられておらず、図8
に示す温調コア(比較例4)には、その全長にわたって
2対の削り出し面が設けられている。図5〜図8に示さ
れた形状はそれぞれ射出金型コア19にも用いられる。
【0029】<性能評価>実施例1〜2及び比較例1〜
4で得られたくびれ形状を有するプラスチックボトルの
性能を評価するために、それぞれのプラスチックボトル
に液体を充填し、縦482mm、横174mm、厚み
5.5mmの段ボール(カートン)中に15本整列、収
納させた。この段ボールを10時間トラック輸送し、プ
ラスチックボトルに潰れが発生しているかを調べた。そ
の結果を表1に示す。なお、表1においては、潰れの発
生しているボトルを×(使用不可)で表し、潰れの発生
していないボトルを○(使用可)で表している。また、
上記プラスチックボトルのボトルスクイズ性を調べるた
めに、高さ90mmの胴部中心を10mm歪ませたとき
の反発力を測定した。その結果を表1に示す。なお、ボ
トルの使い勝手上、1kg/cm2 以上の反発力を有す
るものを○(使用可)で表している。
【0030】
【表1】
【0031】表1の結果から明らかな通り、本発明の方
法により成形されたプラスチックボトルでは、輸送時の
潰れは観察されず、しかも、ボトルスクイズ性も実用上
十分なものであった。
【0032】以上、本発明をその好ましい実施例に基づ
いて説明したが、本発明はかかる実施例に限定されるも
のではなく、種々の変更態様が可能である。例えば、上
記温調コアにおける削り出し面は2対(4面)に限られ
ず、成形するボトルの形状に応じてこれよりも少なくし
てもよく、又は多くしてもよい。また、上記削り出し面
を設けることに代えて、特開平4−49023号公報の
図2に記載されているような凸条を設けてもよい。ま
た、成形されるボトルの横断面形状は楕円形に限られ
ず、円形や矩形でもよい。
【0033】
【発明の効果】以上、詳述した通り、本発明の方法によ
れば、温度調整によりボトルに柱のような筋状の欠陥を
生じることなく、プラスチックボトルに必要な強度を持
たせるようなくびれ形状を有するプラスチックボトルの
製造が可能となった。本発明の方法によって成形される
プラスチックボトルは、座屈強度や製品としての輸送時
及び搬送時の強度が向上すると共に、使用時のスクイズ
性が極めて向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリフォームの縦断面を示す概略図である。
【図2】くびれ形状を有するボトル金型の縦断面を示す
概略図である。
【図3】プリフォームを温調する状態を示す模式図であ
る。
【図4】図4(a)は温調コアの側面を示す概略図であ
り、図4(b)は図4(a)におけるa−a’線断面図
であり、図4(c)は図4(a)におけるb−b’線断
面図である。
【図5】比較例1において用いられた温調コアを示す概
略図及びそのa−a’線断面図である。
【図6】比較例2において用いられた温調コアを示す概
略図及びそのa−a’線断面図である。
【図7】比較例3において用いられた温調コアを示す概
略図及びそのa−a’線断面図である。
【図8】比較例4において用いられた温調コアを示す概
略図及びそのa−a’線断面図である。
【図9】図9(a)は肉厚分布を有するプリフォームの
縦断面を示す概略図であり、図9(b)は図9(a)に
おけるa−a’線断面図であり、図9(c)は図9
(a)におけるb−b’線断面図である。
【符号の説明】
10 プリフォーム 12 ボトル金型 14 温調ポット 16 温調コア 17、17’ 削り出し面
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−269828(JP,A) 特開 平5−200842(JP,A) 特公 昭59−7570(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 49/00 - 49/80

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形した有底筒状のプリフォームを
    くびれ形状を有するボトル金型内に入れ、該プリフォー
    ム内に高圧空気を吹き込んで延伸ブロー成形することに
    よりくびれ形状を有するプラスチックボトルを成形する
    方法において、 上記プリフォームを上記金型内に入れる前に、上記プリ
    フォームのうち延伸ブロー成形後にくびれ部となるべき
    部分より下の部分を、所定温度以上の高温部と該高温部
    よりも5℃以上低い低温部とが交互に縦筋状に分布する
    ように温度分布を付けると共に、上記くびれ部となるべ
    き部分より上の部分をその全体が上記高温部よりも5℃
    以上低い低温部となるように温度分布を付けることを特
    徴とするくびれ形状を有するプラスチックボトルの成形
    方法。
  2. 【請求項2】 上記高温部の所定温度が70〜160℃
    である、請求項1記載の成形方法。
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