JP2963274B2 - 廃棄物溶融炉から抽出した溶融物の冷却方法 - Google Patents

廃棄物溶融炉から抽出した溶融物の冷却方法

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  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コークスのような塊状
炭素系可燃物質を熱源として、都市ごみ、各種産業廃棄
物、又はそれらを乾燥、焼却、破砕処理等によって得ら
れた中間処理物を加熱溶融して、土木用資材、コンクリ
ート細骨材、表面化粧用骨材用スラグ材として回収する
廃棄物溶融炉における溶融物の処理に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コークスのような塊状炭素系可燃
物質を廃棄物焼却炉の残渣と共に装入し、これに羽口か
ら燃焼用空気を吹き込んでコークスを燃焼して高温ガス
を得て、これによって廃棄物焼却炉の残渣を加熱溶融し
てスラグ状溶融物として抽出する溶融炉がある。かかる
溶融炉においては、抽出された溶融物は、処理を簡単に
するために、通常、水冷却する方式が採用されている。
【0003】ところが、この溶融物を水冷却した場合に
は、溶融物は急冷されて粒状のガラス質となり、強度が
弱く、骨材等としての再利用には不充分である。そのた
め、近年では抽出溶融物を徐冷して結晶質とする方法が
試みられている。
【0004】この抽出溶融物の結晶化の方法として、特
開昭58−60114号公報には、処理廃棄物に生石灰
や消石灰、酸化カルシウム等を添加し、被処理物中の灰
の塩基度を高めて溶融することで、溶融物の冷却速度を
高めて、強度の強い結晶質とすることが開示されてい
る。また、特開昭58−49825号公報には、溶融処
理物を容器に受け、この容器を溶融炉からの高温ガスを
供給する冷却室に入れて徐冷し、ガラス化を防ぐ方法が
記載されている。さらに、特開昭58−60118号公
報には、溶融物に発熱フラックスを混合して徐冷させる
ことが記載されている。
【0005】これらの方法は、いずれも溶融物を徐冷す
ることで結晶化を促進することを基本としているが、溶
融スラグ塊の表面は受器等に接触するため部分的に冷却
速度が高く結晶化し難い個所が発生するのは避け難い。
そのため、得られた結晶化スラグは、その結晶化状態に
バラツキを生じるという問題が発生する。
【0006】また、さらに、特公昭62−1344公報
には、搬送面に耐火材をライニングしたエプロンコンベ
アを配置し、さらに、コンベアの出滓口よりも上手側か
ら再生土砂を供給して、コンベアの搬送面に再生土砂の
ベッドを形成して、廃棄物の溶融スラグをその再生土砂
によって徐冷して固化させることが開示されている。し
かしながら、再生土砂の上面,側面は溶融スラグの冷却
速度が早く、全体を均一な結晶体とすることができず、
とくに、溶融スラグ量の少ない場合は、この問題が顕著
となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る廃棄物溶融炉から抽出したスラグ状溶融物を均一に徐
冷できる効率的な手段を確立することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、粒状物を出湯
口からの噴出ガスによって加熱し、加熱された粒状物を
搬送表面に供給して、搬送表面に加熱された粒状物によ
る移動保温層を形成し、同移動保温層表面に抽出溶融物
を供給し、粒状物で抽出溶融物を取り囲むようにして徐
冷することを特徴とする。
【0009】粒状物による移動保温層としては、抽出溶
融物の後工程である破砕整粒する工程で得られる2〜1
0mmの粒状物が熱伝導率も低く好適である。
【0010】また、噴出ガスを対向流で粒状物層中を通
過させることによって、圧損も少ない熱交換状態が得ら
れる。
【0011】出湯口噴出ガスによって熱交換した粒状物
は、出湯溶融物を取り囲むように均一な厚みで供給す
る。
【0012】粒状物の予熱温度はスラグが焼結,軟化し
ない温度を上限として制御することによって、移動層を
固着せず安定した搬送状態を得て、保温効果を高める。
また、噴出可燃性ガスの主流に、出湯口先端で空気を吹
き付け、噴出ガスを二次燃焼させる。燃焼温度はNOx
の発生を考慮して800〜900℃で燃焼制御される
が、粒状物との熱交換後の出湯噴出ガスは温度も低く、
溶融炉後流側の二次燃焼炉の希釈用二次空気の一部とし
て代替される。
【0013】
【作用】本発明は出湯口から溶融物と共に噴出する高温
の炉内ガスの有効利用をはかるもので、出湯口から噴出
する炉内ガスの顕熱あるいは潜熱を抽出溶融物を徐冷化
するための保温状態維持に有効利用する。
【0014】また、溶融物を取り囲むように、粒状物に
よる断熱,保温層を形成することによって連続的に抽出
された溶融物の均一な徐冷が達成される。
【0015】
【実施例】図1は本発明を実施するための装置例を示
す。
【0016】図1において、1は下方に送風羽口2と出
湯口3を有する溶融炉であって、装入廃棄物残渣Aは高
温炉床4において発生した高温ガスによって加熱溶解さ
れ、溶融物は出湯口3から少量づつ連続して抽出される
と共に、出湯口3の開口上部からは、略1400℃の炉
内ガスGが噴出し、この噴出ガスGは燃焼用空気によっ
て燃焼し、出湯口3に連続して配置された粒状物充填部
5を通って、その顕熱、潜熱は粒状物充填部5内の粒状
物と熱交換して、粒状物Rを750〜850℃に加熱し
たのち、粒状物充填部5の上方から排出される。加熱さ
れた粒状物Rはその下方位置に配置されたエプロンコン
ベア6上に移動保温層7を形成し、その移動保温層7上
に、溶融物を流下せしめて徐冷する。
【0017】図2は図1をA−A線から見た図であっ
て、粒状物の供給装置8、粒状物充填部5における加熱
部、それに、エプロンコンベア6上の移動保温層7の形
成状態を示す。
【0018】粒状物Rは、溶融物の冷却によって破砕、
整粒後得られた溶融物からの粒状物であって、貯留ホッ
パー9から、スクリューフィーダー10により粒状物充
填部5の頂部に供給される。11は粒状物充填部5の下
方に位置する出湯口3の上方に形成された加熱空間12
を囲んで形成された加熱用フィンであって、出湯口3の
上側から噴出する炉内ガスGは、加熱空間12に一旦滞
留して、加熱用フィン11を加熱した後、各フィンの隙
間から粒状物Rの間を通って熱交換を行い、頂部の排出
口13から調整弁14を経て二次燃焼炉に搬出される。
【0019】粒状物充填部5下方において、噴出炉内ガ
スGによって、750〜850℃に加熱された粒状物R
は、加熱用フィン11によって二股に分岐されて、速度
変更可能で、表面に凹形の収容部を形成したエプロンコ
ンベア6の搬送表面上に供給される。エプロンコンベア
6の搬送方向に向かって後部には、粒状物Rによる溶融
物Mの流下ベッド15を形成するための調整板16が設
けられている。また、エプロンコンベア6の搬送方向に
は、粒状物Rによるカバー17を形成するための調整板
18が形成されている。
【0020】出湯口3から流下した溶融物Mは、粒状物
Rによって形成された流下ベッド15上に流下して徐冷
層19を形成し、さらに、この徐冷層19の上に粒状物
Rによるカバー17が形成され、溶融物Mは保温された
状態でエプロンコンベア6上を搬送され、排出部20に
おいて徐冷された溶融物Mは、保温層を形成していた粒
状物Rと共に排出される。
【0021】徐冷に必要な時間はコンベア速度とコンベ
ア長さで決定される。コンベア先端から徐冷スラグは粒
状スラグとともに破砕機に送ってもよく、篩を通して最
適骨材サイズに整粒される。
【0022】図3は、エプロンコンベア6上を搬送され
る移動保温層7における溶融物Mの状態を示すもので、
その周囲は予熱された粒状物による流下ベッド15とカ
バー17によって完全に囲まれた状態で搬送され、徐冷
され、溶融物徐冷層19を形成する。
【0023】これによって、出湯口3から抽出された溶
融物Mは、噴出ガスGによって保温状態に加熱されてお
り、均一に徐冷され、結晶状スラグとして、多方面に再
利用できる。
【0024】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏する。
【0025】(1)出湯容量に応じて最適な結晶化の条
件が選定でき、溶融スラグの徐冷化が達成され、抽出溶
融物の選択用途が広くなる。
【0026】(2)出湯口からの噴出ガスの熱利用がで
き、プロセス全体の熱効率が改善される。
【0027】(3)メタルを含む廃棄物の場合、メタル
は溶融スラグの底部に棒状に固化し、破砕時に分割,分
離が容易で、メタル回収が容易となる。
【0028】(4)徐冷ベッドとして、系内で発生した
粒状物が利用でき、利用循環系が成り立ち、装置として
の利用効率が上がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施するための装置例を示す。
【図2】 図1をA−A線から見た図である。
【図3】 移動保温層によって囲まれて搬送される溶融
物の状態を示す。
【符号の説明】
A 装入用廃棄物燃焼残渣 M 抽出溶融物 G 炉内ガス 1 溶融炉 2 送風羽口 3 出湯口 4 高温炉床 5 粒状物充填部 6 エプロンコ
ンベア 7 移動保温層 8 粒状物の供
給装置 9 貯留ホッパー 10 スクリュ
ーフィーダー 11 加熱用フィン 12 加熱空間 13 頂部の排出口 14 調整弁 15 流下ベッド 16 流下ベッ
ド形成用調整板 17 粒状物によるカバー 18 粒状物によるカバー形成用調整板 19 溶融物徐冷層 20 排出部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒状物を出湯口からの噴出ガスによって
    加熱し、加熱された粒状物を搬送表面に供給して搬送表
    面に粒状物による移動保温層を形成し、同移動保温層表
    面に抽出溶融物を供給し、粒状物で抽出溶融物を取り囲
    むようにして徐冷する廃棄物溶融炉から抽出した溶融物
    の冷却方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、粒状物が廃棄
    物溶融炉から抽出した溶融物を冷却して得た粒状物であ
    る廃棄物溶融炉から抽出した溶融物の冷却方法。
JP8893792A 1992-04-09 1992-04-09 廃棄物溶融炉から抽出した溶融物の冷却方法 Expired - Fee Related JP2963274B2 (ja)

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