JP2962817B2 - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受

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    • F16C2202/04Hardness

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、転がり軸受に係り、特に、自動車、農業機
械、建設機械、鉄鋼機械等のトランスミッション及びエ
ンジン等に使用される長寿命な転がり軸受に関する。
〔従来の技術〕
従来、自動車、農業機械、建設機械、鉄鋼機械等のト
ランスミッション及びエンジン等に使用される転がり軸
受に用いる鋼としては、軸受鋼2種(SUJ2)等の各種の
合金鋼がある。前記のような転がり軸受は、近年の機械
の性能向上に伴う荷重の増大や軸受のサイズダウンによ
り、軸受の負荷面圧が増大する傾向があり、耐久寿命の
改善が要求されている。
また、転がり軸受は、高面圧下で繰り返し剪断応力を
受けるため、その剪断力に耐える転がり疲労寿命を確保
する必要がある。
転がり軸受の寿命を延ばすためには、表面硬さを所望
の値にすると同時に、転動体の表面硬さと軌道輪の表面
硬さに高低関係を付けることが重要である。なぜなら
ば、軸受の使用条件が高面圧,油膜形成が不十分,ラジ
アル及びスラスト両力が作用,異物混入潤滑である時等
には軌道輪よりも転動体の方に先にフレーキングが発生
してしまうからであり、且つこのような使用条件は非常
に多いからである。転動体の表面硬さが軌道輪の表面硬
さより低い,或いは同等だと、転動体が集中的に且つ早
期に剥離し軸受として短寿命となってしまう。
そこで、高炭素クロム鋼軸受を用い、これを焼入・焼
戻しする際に、転動体の焼戻し温度を140〜145℃、軌道
輪の焼戻し温度を160〜180℃にして焼戻すことで、転動
体の表面硬さを軌道輪の表面硬さに比べてHRCで1〜2
高くし、転動体の表面硬さと軌道輪の表面硬さに高低関
係を付けるこで、転がり軸受の寿命を向上する従来例が
知られている(Transaction of the ASME;E.V.ZARET
SKY etc.;トランスアクションオブザエイエスエムイ
ー;314〜319頁、1969年4月発行)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記従来例は、転動体の焼戻し温度を
軌道輪の焼戻し温度より20〜40℃低い140〜145℃に抑え
て焼戻しを行うことで、転がり軸受の長寿命化に必要
な、転動体と軌道輪との表面硬さの差を得ているため、
転動体の表面硬さが向上する半面、焼戻し過程で付与す
べき衝撃強度,繰り返し荷重に対する強度等に必要な粘
靭性の向上が十分に行われず、例えば、潤滑油中に存在
する異物により引き起こされる損傷個所からクラックが
発生し、それが起点となって早期にフレーキングが生
じ、転がり軸受の寿命が低下する等の課題があった。
そして、軸受の焼戻し温度を140〜145℃に抑えて焼戻
すと、当該軸受を準高温〜高温下で使用した際、残留オ
ーステナイトがマルテンサイトに変態し、寸法変化,内
部歪み等が生じ易くなり、該軸受の寸法安定性を損ねる
という課題もあった。
そこで、転動体の粘靭性の低下及び、内部歪みの発生
を防ぐために、転動体の焼戻し温度を高温(160〜180
℃)とし、さらに転がり軸受の長寿命化に必要な、転動
体と軌道輪との表面硬さの差を得るために、軌道輪の焼
戻し温度を転動体の焼戻し温度により20〜40℃高い180
〜220℃にして焼戻しを行うと、当該軌道輪は、その表
面硬さがHRC58を下回り、耐疲労性が低下し、異物混入
潤滑下は勿論、クリーンな潤滑下においても、転がり軸
受の寿命が低下するという課題があった。
そこで本発明は、このような課題を解決するためにな
されたものであり、必要な表面硬さを有し、粘靭性の低
下がなく、準高温下の使用でも寸方安定性に優れた長寿
命な転がり軸受を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この目的を達成するために本発明は、転動体の軌道輪
を備え当該転動体及び軌道輪の表面硬さがHRC硬度58以
上であり、前記転動体を構成する材料は高炭素クロム
鋼,浸炭鋼,高温軸受用高速度鋼,マルテンサイト系ス
テンレス鋼の何れか一つであり、前記転動体は、浸炭窒
化による硬化処理をした後に焼戻しを行うことにより形
成される表面硬化層を有し、前記転動体の表面硬化層に
おける表面硬さが、前記軌道輪の表面硬さよりHRC硬度
で1〜2高い転がり軸受において、前記転動体の前記表
面硬化層の固溶窒素量は0.2〜0.6重量%であり、前記転
動体の前記表面硬化層は前記焼戻しを180〜220℃で行う
ことにより形成されていることを特徴とするものであ
る。
〔作用〕
この発明によれば、転動体及び軌道輪の表面硬さをHR
C58以上とし、当該転動体の表面硬さを軌道輪の表面硬
さよりHRCで1〜2高くしたことで、粘靭性の低下がな
く、寸法安定性に優れた長寿命な転がり軸受を提供する
ことができる。
また、特に、少なくとも前記転動体に浸炭窒化を施
し、当該転動体の表面の炭素含有率及び窒素含有率を上
げることで、当該転動体に炭素及び窒素の固溶強化作
用、及び窒素の焼戻し軟化抵抗性を付与することがで
き、当該転動体の表面硬さを向上することができる。こ
のため、軌道輪の焼戻し温度と同じ高温(160〜180℃)
で前記転動体の焼戻しを行っても、転動体の表面硬さを
軌道輪の表面硬さよりHRCで1〜2高くすることができ
る。
次に、本発明に係る各特性値の臨界的意義及び作用等
について説明する。
転動体及び軌道輪の表面硬さがHRC58以上転がり軸受
は、高面圧下で繰り返し剪断応力を受けるという厳しい
使われ方をするために、その剪断応力に耐えて転がり疲
労寿命を確保する必要がある。この転がり疲労寿命を確
保するために必要な表面硬さの臨界値がHRC58である。
このため、両者の表面硬さは、HRC58以上、好ましく
は、HRC60〜64必要である。
転動体の表面硬さ−軌道輪の表面硬さ=HRC1〜2 転がり軸受は、高面圧,油膜形成が不十分,ラジアル
及びスラスト両力が作用,異物混入潤滑である時等に
は、軌道輪よりも転動体の方が先にフレーキングを発生
する。そして、転がり軸受の使用に際しては、前記のよ
うな条件下で使用する場合が非常に多い、このため、前
記転動体にフレーキングが発生することを防ぐために、
当該転動体の表面硬さを軌道輪より高くすることが必要
である。転動体の表面硬さと転動体の表面硬さとの差が
1未満だと、前記フレーキングが発生することを防ぐた
めの表面硬さを転動体に付与することができない。ま
た、転動体の表面硬さと軌道輪との表面硬さとの差が3
以上だと、軌道輪の表面硬さに対して転動体の表面硬さ
が高くなりすぎ、今度は軌道輪に早期にフレーキングが
発生するようになる。このため、転動体の表面硬さを軌
道輪の表面硬さよりHRCで1〜2高くすることで長寿命
な軸受となる。
浸炭窒化 転動体に浸炭窒化を施すことで、当該転動体に炭素お
よび窒素の固溶強化作用、及び窒素の焼戻し軟化抵抗性
を付与することができ、当該転動体の表面硬さを向上す
ることができる。このため、当該転動体を高温(160〜1
80℃)で焼戻しても、転動体に必要な表面硬さ及び靭性
の向上と同時に、軌道輪との表面硬さの差を得ることが
できる。また、浸炭窒化は、被浸炭窒化材に炭素と窒素
が固溶するため、例えば、浸炭等に比べて、固溶強化作
用の効果が大きい。
さらに、窒素は焼戻し軟化抵抗性を有するものであ
り、転動体の表面硬化層の固溶窒化量を上記範囲とすれ
ば、被浸炭窒化材の表面をより硬くすることができる。
また、前記のような高温で軸受を焼戻しできるため、常
温での使用は勿論のこと、準高温〜高温(100〜200℃)
下で前記軸受を使用しても、寸法安定性,長寿命化が損
なわれることがない。
なお、浸炭窒化に際しては、表面硬化層の固溶窒化量
が上記範囲に収まるとともに、表面炭素固溶量が1.2〜
1.6重量%となるように、炭素及び窒素を固溶させるこ
とが好ましい。
〔実施例〕
次に本発明の実施例について説明する。
SUJ2を用い、第1表に示す熱処理を施した3/8インチ
の転動体を作製した。また、SUJ2を用い、第1表に示す
熱処理を施した軌道輪(内外輪)を作製した。次いで、
前記転動体及び軌道輪の表面硬さ(HRC)をロックウェ
ル硬度計で測定した。この結果を第1表に示す。
尚、第1表に示す熱処理条件は、以下の通りである。
(通常の熱処理) 830℃で3時間加熱したSUJ2を60℃の油中に30分間浸
漬して焼入し、再び第1表に示す焼戻し温度で2時間焼
戻した。
(浸炭窒化) 第1図は、SUJ2の浸炭窒化条件を示す。第1図に示す
ように、Rxガス+エンリッチガス+アンモニアガス5%
の雰囲気で、840℃で3時間浸炭窒化を行い、その後、6
0℃の油中に30分間浸漬して焼入し、再び第1表に示す
焼戻し温度で2時間焼戻した。このようにして、表面に
炭素が1.2〜1.6%,窒素が0.2〜0.6%固溶したSUJ2を得
た。
第1表より、転動体に浸炭窒化を施すことで、当該転
動体を180℃で焼戻しても、当該転動体の表面硬さを、
同じ温度で焼戻した軌道輪の表面硬さに比較してHCRで
1〜2高くすることができた(軸受No.4)。
また、軌道輪にも浸炭窒化を施すことで、前記軌道輪
の焼戻し温度を220℃まで上げても、軌道輪の表面硬さ
が低下することなく、転動体の表面硬さが軌道輪の方面
硬さよりHRCで1〜2高くすることができる(軸受No.
5)。尚、当該軌道輪の焼戻し温度を220℃まで上げるこ
とで、より高温での寸法安定性に優れた軸受を提供する
ことができる。
次いで、前記転動体及び軌道輪を両者の表面硬さの差
が第1表に示す値となうように組合せた転がり軸受を作
製し、軸受の寿命試験を行った。この結果を第2表に示
す。尚、第2図中の数字は、軸受No.に対応している。
この軸受の寿命試験は、玉軸受寿命試験機(日本精工
株式会社製造)を用い、ダービン油(FBKオイルRO68;日
本精工株式会社製造)を潤滑剤として用い、軸受負荷荷
重(ラジアル700kg f、軸受回転数4000r.p.m.)で行
い、転動体、軌道輪のうちの1つにフレーキングが生じ
るまでの時間(hrs)を寿命とし、90%残存寿命(L10
で表現した。
第2図より、少なくとも転動体に浸炭窒化を施し、両
者の表面硬さがHRC58以上、好ましくはHRC60〜64で、両
者の表面硬さの差が、HRCで1〜2(転動体の表面硬さ
>軌道輪の表面硬さ)の軸受(軸受No.4及び5)は、他
の軸受に比べ長寿命であることが実証された。
また、軸受No.4及び5の軸受は、高温(180℃又は220
℃)での焼戻しが可能になるため、準高温〜高温下の使
用でも、寸法安定性に優れ、長寿命となる。
次に、第2の実施例について説明する。
浸炭鋼SCr440を用い、第2表に示す熱処理を施した3/
8インチの転動体を作製した。また、浸炭鋼SCr440を用
い、第2表に示す熱処理を施した軌道輪(内外輪)を作
製した。次いで、前記転動体及び軌道輪の表面硬さ(HR
C)を前記実施例と同様の方法で測定した。この結果を
第2表に示す。
尚、第2表に示す熱処理条件は、以下の通りである。
(通常の浸炭処理) 930℃で5時間浸炭処理を行った後、830℃まで下げ、
次いで60℃の油中に30分間浸漬して焼入し、再び第2表
に示す焼戻し温度で2時間焼戻した。
(浸炭窒化) 第3図は、浸炭鋼SCr440の浸炭窒化条件を示す、第3
図に示すように、Rxガス+エンリッチガス+アンモニア
ガス5%の雰囲気で、870℃で4時間浸炭窒化を行い、
その後、60℃の油中に30分間浸漬して焼入し、再び第2
表に示す焼戻し温度で2時間焼戻した。このようにし
て、表面に炭素が0.6〜1.0%,窒素が0.2〜0.4%固溶し
た浸炭鋼SCr440を得た。
第2表より、転動体に浸炭窒化を施すことで、当該転
動体を180℃で焼戻しても、当該転動体の表面硬さを、
同じ温度で焼戻した軌道輪の表面硬さに比較してHCRで
1〜2高くすることができた(軸受No.11)。
また、軌道輪にも浸炭窒化を施すことで、前記軌道輪
の焼戻し温度を220℃まで上げても、軌道輪の表面硬さ
が低下することなく、転動体の表面硬さが軌道輪の表面
硬さよりHRCで1〜2高くすることができる(軸受No.1
2)。尚、当該軌道輪の焼戻し温度を220℃まで上げるこ
とで、より高温での寸法安定性に優れた軸受を提供する
ことができる。
次いで、この転動体及び軌道輪両者の表面硬さの差が
第2表に示す値となるように組合せた転がり軸受を作製
し、前記と同様の軸受の寿命試験を行った。この結果を
第2図に示す。
第2図より、少なくとも転動体に浸炭窒化を施し、両
者の表面硬さがHRC58以上、好ましくはHRC60〜64で、両
者の表面硬さの差が、HRCで1〜2(転動体の表面硬さ
>軌道輪の表面硬さ)の軸受(軸受No.11及び12)は、
他の軸受に比べ長寿命であることが実証された。
また、軸受No.11及び12の軸受は、高温(180℃又は22
0℃)での焼戻しが可能になるため、準高温〜高温下の
使用でも、寸法安定性に優れ、長寿命となる。
本実施例では、SUJ2及び浸炭鋼SCr440を用い、これに
浸炭窒化を施したが、これに限らず、SUJ3,SUJ4等の他
の高炭素クロム軸受鋼、SCM420H,SNCM220H等の他の浸炭
鋼、M50等の高温軸受用高速度鋼、SUS440C,51440C等の
マルテンサイト系ステンレス鋼等を用い、これに浸炭窒
化を施しても良い。
そして、軸受の浸炭窒化条件は、本実施例で説明した
浸炭窒化条件に限るものではなく、HRC58以上、好まし
くはHRC60〜64で、転動体の表面硬さが軌道輪の表面硬
さよりHRCで1〜2高い軸受を得ることができれば、鋼
の素材,大きさ等により任意に決定して良い。そして、
軌道輪の浸炭窒化処理の有無は、所望により決定して良
い。
本実施例では、転動体として鋼球を用いたが、これに
限らず、円筒ころ,円錐ころ等の他の転動体についても
同様の効果を示すことは勿論である。従って、以上のよ
うな本発明は、公知の各種玉軸受,転がり軸受等に適用
することができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明に係わる転がり軸受によ
れば、転動体及び軌道輪の表面硬さがHRC硬度58以上で
あり、高炭素クロム鋼等からなる転動体は浸炭窒化によ
る硬化処理をした後に焼戻しを行うことにより形成され
る表面硬化層を有し、転動体の表面硬化層における表面
硬さが軌道輪の表面硬さよりHRC硬度で1〜2高く、し
かも転動体の表面硬化層の固溶窒素量は0.2〜0.6重量%
であり、転動体の表面硬化層は焼戻しを180〜220℃で行
うことにより形成されているものであるため、窒素の表
面層への固溶化作用による焼戻し軟化抵抗性の付与及び
高温焼戻し作用により、転動体の粘靭性の低下がなく、
準高温下での使用でも転動体の寸法安定性に優れ、特に
異物混入潤滑下でも長寿命であるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、SUJ2の浸炭窒化条件を示す図、第2図は、転
動体と軌道輪との表面硬さの差と軸受の寿命との関係
図、第3図は、浸炭鋼SCr440の浸炭窒化条件を示す図で
ある。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】転動体及び軌道輪を備え当該転動体及び軌
    道輪の表面硬さがHRC硬度58以上であり、前記転動体を
    構成する材料は高炭素クロム鋼,浸炭鋼,高温軸受用高
    速度鋼,マルテンサイト系ステンレス鋼の何れか一つで
    あり、前記転動体は、浸炭窒化による硬化処理をした後
    に焼戻しを行うことにより形成される表面硬化層を有
    し、前記転動体の表面硬化層における表面硬さが、前記
    軌道輪の表面硬さよりHRC硬度で1〜2高い転がり軸受
    において、 前記転動体の前記表面硬化層の固溶窒素量は0.2〜0.6重
    量%であり、前記転動体の前記表面硬化層は前記焼戻し
    を180〜220℃で行うことにより形成されていることを特
    徴とする転がり軸受。
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