JP2962754B2 - 連続溶融亜鉛めっき方法及び装置 - Google Patents

連続溶融亜鉛めっき方法及び装置

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、鋼板の連続溶融亜鉛めっき方法及び装置に
関するものである。
<従来の技術> 溶融亜鉛めっき鋼板の表面欠陥の原因の一つに溶融亜
鉛ポット内のドロスがある。ドロス発生防止およびその
低減法として、例えば特公昭56−503号公報、特開昭55
−134164号公報、特開昭53−88633号公報等に記載のも
のがある。これらは鋼板の温度を制御して鉄の溶出を防
止しようとするもの、ワイピング時に雰囲気酸素を制限
して亜鉛の酸化を防止しようとするもの、補助ポットを
設置してそこでドロスを除去し、清浄な亜鉛をポットに
供給することにより、ドロスを低減しようとするものな
どである。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、鋼板の温度を浴温より低下させても、
鉄の溶出を防止するのには十分でない。また、ワイピン
グ時に雰囲気酸素を制限すれば亜鉛の酸化防止には効果
があるが、ドロスの原因である鉄の溶出、鉄との金属間
化合物生成を防止することはできない。補助ポットを設
置してもやはり、鉄の溶出、金属間化合物の生成を防止
するのではないから、亜鉛浴中のドロスを大幅に減少す
るには至っていない。特に最近多く製造されている自動
車用鋼板では表面清浄の良いものが必要であり、従来の
技術ではドロスによる表面欠陥を多発し、製品とはなら
ない。
本発明は、溶融亜鉛めっき鋼板の表面欠陥の原因の一
つである溶融亜鉛浴中のドロス発生を防止することを目
的とする。
<課題を解決するための手段> 第一の発明は、鋼板を溶融亜鉛浴に連続的に通過させ
ながら鋼板に亜鉛をめっきする連続溶融亜鉛めっき方法
において、鋼板により溶融亜鉛浴から持ち去られる亜鉛
及びアルミニウムを補充する際に、別に設置した合金添
加槽の溶融亜鉛の温度を溶融亜鉛浴の温度より少なくと
も3℃低温に保持し、合金添加槽の溶融亜鉛にアルミニ
ウム合金を添加することにより、前記合金添加槽内でド
ロスを発生させ、このドロスを分離したアルミニウムを
含有する溶融亜鉛を前記溶融亜鉛浴に補充し、前記溶融
亜鉛浴からは溶融亜鉛を前記合金添加槽に供給すること
により、前記溶融亜鉛浴中でのドロスの発生を抑制し、
かつアルミニウムの濃度を調整することを特徴とする連
続溶融亜鉛めっき方法である。
また第2の発明は、前記した第1の発明において、溶
融亜鉛浴から隔離した鉄分離槽を設置し、合金添加槽か
らドロスを分離したアルミニウムを含有する溶融亜鉛を
連通管を介して前記鉄分離槽に供給し、前記合金添加槽
から溶融亜鉛浴に供給する際に析出した溶融亜鉛に懸濁
した金属間化合物を浮上あるいは沈降させ、前記鉄分離
槽からこの金属間化合物を分離したアルミニウムを含有
する溶融亜鉛を前記溶融亜鉛浴に補充し、前記溶融亜鉛
浴からは溶融亜鉛を前記合金添加槽に供給することによ
り、溶融亜鉛浴中でのドロスの発生を抑制しかつアルミ
ニウムの濃度を調整すると共に、前4記連通管の流出口
から鉄分離槽出口までの距離を1M以上とし、鉄分離槽の
断面における溶融亜鉛の平均流速を1cm/min以下とする
ことを特徴とする連続溶融亜鉛めっき方法である。
そして、鋼板を溶融亜鉛浴に連続的に通過させながら
鋼板に亜鉛をめっきする本発明に係る連続溶融亜鉛めっ
き装置としては、前記溶融亜鉛浴ポットにアルミニウム
を含有する溶融亜鉛を供給するための合金添加槽を並設
し、前記合金添加槽と前記溶融亜鉛浴ポットとを循環手
段で連結し、前記合金添加槽における合金流出口とアル
ミニウム合金添加位置との間に1つ以上の堰を設置した
ことを特徴とする連続溶融亜鉛めっき装置であることが
好ましい。
<作 用> 自動車用鋼板として用いられる溶融亜鉛めっきでは、
亜鉛中に0.1〜0.2%程度のAlを含むものが多い。亜鉛中
のAlは鉄との親和力が強く鋼板を通過させると、鉄表面
にFe−Alの金属間化合物をつくる。すなわち、亜鉛浴か
ら選択的にAlが反応し、浴濃度以上のAlをめっき層へ取
り込んでしまう。従って、鋼板の通板量と共に亜鉛浴の
Al濃度が減少していく。また、同時にFeの溶出も進行す
るので、亜鉛浴中のFe濃度は増加していく。亜鉛めっき
鋼板の品質を一定に保つためには、亜鉛浴中のAl濃度を
一定に保つ必要があるので、定期的にAl合金が亜鉛ポッ
トに添加される。
本発明者らは、この工程においてドロスが発生するメ
カニズムを数多くの実験により調査し、下記の知見を得
た。
Alを0.1以上含む時に生成するドロスとして、Fe−Al
の合金間化合物がある。このドロスは、Al濃度を増加さ
せるために亜鉛浴にAlを添加すると、溶解度積以上のF
e、Alは互いに金属間化合物となり析出するのである。
従って、Feの溶出があり、亜鉛中Al濃度を一定に保つ必
要上亜鉛ポットへAlを添加する場合には、Fe−Alの金属
間化合物の生成は避けることができないのである。
なお、亜鉛浴中でのFeとAlの溶解度積〔%Fe〕
〔%Al〕は温度が一定であれば一定となる。ここで、
nとmは定数である。すなわち、鋼板の通板と共にAl濃
度は減少し、Fe濃度が増加するのは、この溶解度積が一
定という条件下で成り立っているのである。
本発明においては、Al合金の添加場所を鋼板が通過す
る亜鉛ポットと隔離した合金添加浴に限定することによ
り、合金添加浴でドロスを生成させ、亜鉛から分離除去
でき、過剰FeがないAl濃度を調整した亜鉛を亜鉛ポット
へ供給することにより、亜鉛ポットではFe−Al系のドロ
スの生成を防止することができる。
また、本発明においては、溶融亜鉛浴ポットにアルミ
ニウムを含有する溶融亜鉛を供給するための合金添加槽
を並設し、前記合金添加槽と前記溶融亜鉛浴ポットとを
循環手段で連結し、前記合金添加槽における合金流出口
とアルミニウム合金添加位置との間に1つ以上の堰を設
置したことにより、効果的に前記溶融亜鉛中でのドロス
の発生を抑制し、かつアルミニウムの濃度を調整するこ
とができる。
一方、Al濃度の少ない亜鉛浴においては溶解した鉄が
亜鉛と金属間化合物を生成しドロスとなる。この場合に
は、合金添加槽において浴温を低下させ鉄の溶解度を低
下させて、金属間化合物を析出させ過剰Feがない亜鉛を
亜鉛ポットへ供給することにより、亜鉛ポットではFe−
Zn系ドロスの生成を防止することができる。
いずれの場合も、亜鉛ポット中で新たなドロス生成を
防止することができるが、合金添加槽から亜鉛ポットに
亜鉛を供給する際に析出した鉄との金属間化合物が懸濁
し、ドロスを完全に無くすことは困難である。特に品質
の厳しい亜鉛めっき鋼板を製造する際には合金添加槽の
設置だけでは不十分である。これは鉄との金属間化合物
が析出する時にはその結晶は非常に小さく、完全分離が
難しいことによる。
亜鉛に懸濁した小さな金属間化合物を完全分離するた
めには、鉄分離槽が必要である。鉄分離槽では溶融亜鉛
の最大流速を小さくすることで、Fe−Al系ドロスは浮上
させ、Fe−Zn系ドロスは沈降させ分離することができ
る。
鉄分離槽の構造は第5、6図に示す2つのタイプのも
のがある。第5図のAタイプは、Fe−Al系ドロスのよう
に溶融亜鉛より低密度ドロスの分離に用いる。溶融亜鉛
を上部より供給し、矢印のように、下部より亜鉛ポット
へ排出する。ドロスは浴表面に浮上し、亜鉛流から分離
される。第6図のBタイプは、Fe−Zn系ドロスのように
溶融亜鉛より高密度ドロスの分離に用いる。溶融亜鉛を
上部より供給し、矢印のように、下部を通過させ上部か
ら亜鉛ポットへ排出する。ドロスは鉄分離槽下部に沈降
し、亜鉛流から分離される。
溶融亜鉛に懸濁した小さな金属間化合物を完全分離す
る条件は、鉄分離槽出口における溶融亜鉛の最大流速が
1cm/min以下となることである。これは数多くの実験か
ら発明者らが見出したものである。第3図に示すように
溶融亜鉛から金属間化合物を分離する時の分離率は、鉄
分離槽出口での溶融亜鉛流の最大流速と関係しており、
1cm/minを超える流速では最大流速が小さくなるほど分
離率は大きく、1cm/min以下では100%に近づく。部分的
にであっても流速の大きいところがあれば、懸濁した金
属間化合物は流れに巻き込まれて分離されない。また流
れが1cm/min以下になっても、ごく小さな金属間化合物
は分離に時間を必要とするため、完全に100%の分離は
困難である。
従って、鉄分離槽出口での溶融亜鉛の流速最大値を1c
m/min以下とすることが望ましい。連通管8の流出口か
ら長さが1m以上であれば流速は平均化するので、最大流
速は平均流速で考えてもよく、流出量を断面積で割れば
平均流速を見積もることができるので、鉄分離槽の大き
さを次のように設定することが望ましい。すなわち、連
通管8の流出口からの長さを1m以上とし、鉄分離槽の断
面積を平均流速が1cm/min以下となるようにする。
<実施例> 先ず、第1の発明及び第1の発明にとって好ましい連
続溶融亜鉛めっき装置の一実施例を図面に基づいて説明
する。
第1図は、本発明の一実施例の斜視図である。
第1図において、1は溶融亜鉛ポット、2はスナウ
ト、3はシンクロール、4は浴表面、5は鋼板である。
6は、溶融亜鉛ポット1と隔離して設置された合金添
加浴槽であり、溶融亜鉛ポット1からポンプ(図示せ
ず)にて溶融亜鉛を汲み出し、連通管7から合金添加浴
槽6へ流入させるようにしてある。また、合金添加浴槽
6の下流端に連通管8を設置し、溶融亜鉛ポット1へ輸
送し、溶融亜鉛ポット1と合金添加浴槽6間に溶融亜鉛
を循環させるようにしてある。
10は上流にあるドロスを含有する溶融亜鉛が直接連通
管8の溶融亜鉛吸引口に至る短絡した流れの発生を防止
するための堰である。堰10は数を増すことによって亜鉛
流路を長くでき、合金添加浴槽6を小さくすることが可
能である。
しかして、合金添加浴槽6の上流端にAl合金を添加
し、溶融亜鉛ポット1のAl濃度を所定の値になるよう調
整する。
なお、溶融亜鉛ポット1内の溶融亜鉛温度は、めっき
鋼板の品質上からも、ドロス発生防止上からも一定に保
つことが望ましい。しかし、現状の加熱方法では溶融亜
鉛ポット1の位置による差、時間の推移にともなう変化
が最小に見積もっても3℃は存在する。合金添加浴槽6
でAl濃度を調整し、Fe−Al系ドロスを除去した亜鉛を溶
融亜鉛ポット1に供給しても、温度変動があればFe、Al
の溶解度積が変わり、Fe−Alのドロスを生成させてしま
う。溶融亜鉛ポット1の温度変化があっても、溶融亜鉛
ポット1内でドロスを生成させないためには、合金添加
浴槽6における温度を少なくとも溶融亜鉛ポット1の温
度に等しいか、それ以下にしておく必要があり、従っ
て、合金添加浴槽6の温度を溶融亜鉛ポット1の温度よ
り少なくとも3℃低温で保持しておく必要がある。図
中、11はそのための温度調整装置である。
また、連通口8の溶融亜鉛吸引口は、合金添加浴槽6
の底から10cm程度上方の所に設けるのが望ましい。これ
は、Fe2Al5はZnより密度が小さく浮上するため、ドロス
を亜鉛ポットに混入させないことを考えてのことであ
る。
このことを以下詳細に説明する。
いま、Fe−Al系ドロスの化合物をFe2Al5に代表させて
考えていく。生成するドロス径と浮上速度の関係を第2
図に示す。これはストークスの浮上式により計算した値
である。現在自動車用めっき鋼板において表面欠陥部か
ら検出されるFe2Al5は、最小でも10μ程度であるから、
合金添加浴槽6においても10μ以上のFe2Al5が分離除去
できればよい。従って第2図から、合金添加浴槽6から
亜鉛ポットへの亜鉛吸引口を合金添加浴槽の底から10cm
程度の所に設置するのが望ましい。
また、溶融亜鉛ポット1の温度変動を小さくすること
もドロス生成防止に必要であることは先に述べたが、溶
融亜鉛ポット1の温度変動させるものの一つに、亜鉛補
給がある。常温の亜鉛インゴットを溶融亜鉛ポット1に
入れると、亜鉛インゴット付近は局部的に温度が低下
し、ドロスを生成させてしまう。この防止方法として
は、亜鉛を予め溶融し供給する方法がある。合金添加浴
槽6で添加する合金量は合金添加浴槽6の温度調整等の
必要から制限される。従って減少する亜鉛をすべて合金
添加浴槽6で添加できない場合もある。この場合には、
溶融亜鉛ポット1に亜鉛を添加するのであるが、その時
には溶融亜鉛を供給するのが望ましい。
次に、第1の発明及び第1の発明にとって好ましい連
続溶融亜鉛めっき装置の具体的実施例について説明す
る。
第1図の装置として、200t溶融亜鉛ポットと、これに
隔離して概略寸法50cm幅、30cm深、2m長さの合金添加浴
槽を設置した。堰は図のように3箇所設けた。合金添加
浴槽中の溶融亜鉛重量は概略1.4tである。
そして、合金添加浴槽の上流端にAl合金を添加し、溶
融亜鉛ポットのAl濃度を所定の0.15%になるよう調整し
た。
溶融亜鉛ポットの浴温は、470℃に調整されていた
が、合金添加浴槽に合金を添加することにより、合金添
加浴槽中浴温は低下したので、連通管などでの詰まり防
止のため、浴を加熱し、430℃以下とならないよう調整
した。
合金添加により生成したドロスは、浴表面に浮上した
が、適宜除去し、溶融亜鉛ポット中へドロスが混入する
のを防止した。定常操業時の亜鉛ポット浴の鉄濃度は0.
035%であり、通常操業時の約2/3となった。
亜鉛ポット浴中のドロスを発煙硝酸により抽出し、そ
の割合を通常操業時に比較して表1に示す。本実施例で
は通常操業時の1/5に低減できた。また、めっき後の鋼
板表面中のドロス個数比率を表2に示す。本実施例では
通常操業時の1/20に低減できた。
次に、第2の発明の一実施例を、第4〜6図に基づい
て説明する。第4図は、第2の発明の一実施例の斜視図
である。
第4図においては、1は溶融亜鉛ポット、2はスナウ
ト、3はシンクロール、4は浴表面、5は鋼板である。
6は、溶融亜鉛ポット1と隔離して設置された合金添加
槽であり、溶融亜鉛ポット1からポンプ(図示せず)に
て溶融亜鉛を汲み出し、連通管7から合金添加槽6へ流
入させるようにしてある。溶融亜鉛ポット1内に鉄分離
槽12を設置してあり、合金添加槽6の下流端に設置した
連通管により、鉄分離槽12へ輸送し、鉄分離槽12から溶
融亜鉛ポット1へ流出させ、溶融亜鉛ポット1と合金添
加槽6、鉄分離槽12間に溶融亜鉛を循環させるようにし
てある。
次に第2の発明の具体的実施例について説明する。
第4図において、溶融亜鉛ポット1は200tの容量であ
り、これに隔離して概略寸法50cm幅、30cm深、2m長さの
合金添加槽を設置した。合金添加槽中の溶融亜鉛重量は
概略1.4tである。また、溶融亜鉛ポット内に幅1.5m、長
さ1m、深さ1.5mの第5図の鉄分離槽(Aタイプ)を設置
した。循環流量を100kg/minにして、合金添加槽の上流
端にAl合金を添加し、溶融亜鉛ポットのAl濃度を所定の
0.15%になるよう調整した。
溶融亜鉛ポットの浴温は、470℃に調整されていた
が、合金添加槽に合金を添加することにより、合金添加
槽温度が低下したので、連通管などで詰まり防止のた
め、浴を加熱し、430℃以下とならないよう調整した。
合金添加槽、鉄分離槽で浮上したドロスは適宜除去
し、溶融亜鉛ポット中へドロスが混入するのを防止し
た。定常操業時の亜鉛ポット浴の鉄濃度は0.030%であ
り、通常操業時の約3/5となった。
亜鉛ポット浴中のドロスを発煙硝酸により抽出し、そ
の割合を通常操業時に比較して表3に示す。本実施例で
は通常操業時の1/8に低減できた。また、めっき後の鋼
板表面中のドロス個数比率を表4に示す。本実施例では
通常操業時の1/25に低減できた。
次に、幅1.5m、長さ2m、深さ1.5mの第6図の鉄分離槽
(Bタイプ)を用いて、上記実施例と同様の条件で連続
亜鉛めっきを行った。循環流量を100kg/minにして、合
金添加槽の上流端にAl合金を添加し、溶融亜鉛ポットの
Al濃度を所定の0.09%になるように調整した。
合金添加槽、鉄分離槽で浮上あるいは沈降したドロス
は適宜除去し、溶融亜鉛ポット中へドロスが混入するの
を防止した。定常操業時の亜鉛ポット浴の鉄濃度は0.04
0%であり、通常操業時の約2/5となった。また、めっき
後の鋼板表面中のドロス個数比率を表5に示す。本実施
例では通常操業時の1/10に低減できた。
<発明の効果> 以上述べたように本発明によれば、亜鉛塊及びアルミ
ニウム合金塊を直接亜鉛浴に添加するのをやめ、別途設
置した合金添加槽内の溶融亜鉛に亜鉛塊およびアルミニ
ウム合金塊を添加することにより、合金添加槽内で積極
的にドロスを発生させ、このドロスを分離したアルミニ
ウムを含有する溶融亜鉛を亜鉛浴に添加することによ
り、亜鉛浴中でのドロス発生を抑制し、ドロスの付着し
ない品質の優れた亜鉛めっき鋼板を得ることができる。
更に、合金成分の添加及び温度調整により、溶融亜鉛
ポットと隔離した合金添加槽でドロスを生成させ、次に
鉄分離槽でドロスを分離して、飽和溶解度以下の鉄濃度
である、溶融亜鉛を溶融亜鉛ポットに供給するので、溶
融亜鉛ポットの鉄濃度が飽和溶解度以下であるばかりで
なく、ドロスの懸濁も防止しているので、亜鉛浴中での
ドロス量を減少させ、もちろんドロス生成も防止するの
で、ドロスの付着のない品質の優れた亜鉛めっき鋼板を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1の発明及び第1の発明にとって好ましい連
続溶融亜鉛めっき装置の一実施例の斜視図、第2図は溶
融亜鉛中でのFe−Al金属間化合物の粒径と浮上速度の関
係を示すグラフ、第3図は鉄分離槽出口における最大流
速とドロス分離率の関係を示すグラフ、第4図は第2の
発明の一実施例の斜視図、第5図は鉄分離槽(浮上分離
するAタイプ)の一実施例の斜視図、第6図は鉄分離槽
(沈降分離するBタイプ)の一実施例の斜視図である。 1……溶融亜鉛ポット、2……スナウト、 3……シンクロール、4……浴表面、 5……鋼板、6……合金添加槽、 7、8……連通管、9……浴表面、 10……堰、11……温度調整装置、 12……鉄分離槽。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−147047(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 2/00 - 2/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板を溶融亜鉛浴に連続的に通過させなが
    ら鋼板に亜鉛をめっきする連続溶融亜鉛めっき方法にお
    いて、鋼板により溶融亜鉛浴から持ち去られる亜鉛及び
    アルミニウムを補充する際に、別に設置した合金添加槽
    の溶融亜鉛の温度を溶融亜鉛浴の温度より少なくとも3
    ℃低温に保持し、合金添加槽の溶融亜鉛にアルミニウム
    合金を添加することにより、前記合金添加槽内でドロス
    を発生させ、このドロスを分離したアルミニウムを含有
    する溶融亜鉛を前記溶融亜鉛浴に補充し、前記溶融亜鉛
    浴からは溶融亜鉛を前記合金添加槽に供給することによ
    り、前記溶融亜鉛浴中でのドロスの発生を抑制し、かつ
    アルミニウムの濃度を調整することを特徴とする連続溶
    融亜鉛めっき方法。
  2. 【請求項2】請求項第1項において、溶融亜鉛浴から隔
    離した鉄分離槽を設置し、合金添加槽からドロスを分離
    したアルミニウムを含有する溶融亜鉛を連通管を介して
    前記鉄分離槽に供給し、前記合金添加槽から溶融亜鉛浴
    に供給する際に析出した溶融亜鉛に懸濁した金属間化合
    物を浮上あるいは沈降させ、前記鉄分離槽からこの金属
    間化合物を分離したアルミニウムを含有する溶融亜鉛を
    前記溶融亜鉛浴に補充し、前記溶融亜鉛浴からは溶融亜
    鉛を前記合金添加槽に供給することにより、溶融亜鉛浴
    中でのドロスの発生を抑制しかつアルミニウムの濃度を
    調整すると共に、前記連通管の流出口から鉄分離槽出口
    までの距離を1m以上とし、鉄分離槽の断面における溶融
    亜鉛の平均流速を1cm/min以下とすることを特徴とする
    連続溶融亜鉛めっき方法。
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