JP2962315B1 - 電力供給型ハンドレール・ケーブル接続構造 - Google Patents

電力供給型ハンドレール・ケーブル接続構造

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JP2962315B1
JP2962315B1 JP15165098A JP15165098A JP2962315B1 JP 2962315 B1 JP2962315 B1 JP 2962315B1 JP 15165098 A JP15165098 A JP 15165098A JP 15165098 A JP15165098 A JP 15165098A JP 2962315 B1 JP2962315 B1 JP 2962315B1
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    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
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    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/22Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles
    • B64G1/42Arrangements or adaptations of power supply systems
    • B64G1/428Power distribution and management

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  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
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Abstract

【要約】 【課題】 ハンドレール及びケーブルを通電可能とする
ことで、簡易な構造のみで、モジュール本体からの電力
をクルー側に供給し、EVAに用いる工具等の電源とす
ることで、工具の長時間使用と小型軽量化を可能とす
る。 【解決手段】 内部に電力供給部を有するモジュール本
体1と、モジュール本体1の外壁に配設される管状部材
であって、ケーブル接続部10を備えたハンドレール2
と、ハンドレール2のケーブル接続部10に着脱自在に
接続されるケーブル20とを備え、ハンドレール2及び
ケーブル20が、ケーブル接続部10を介して互いに電
気的に接続される通電構造を有することにより、モジュ
ール本体1の電力供給部の電力が、ハンドレール2及び
ケーブル接続部10を介してケーブル20に供給され、
クルー7の生命維持装置7a及び工具7bの電源となる
構成としてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、宇宙空間に投入さ
れるモジュールの外壁に備えられたハンドレールに、E
VAを行うクルー(作業者)のケーブルを接続するハン
ドレール・ケーブル接続構造に関し、特に、ハンドレー
ル及びケーブルを通電可能な構造とすることにより、簡
易かつ小型,軽量な構造のみによって、モジュール本体
からの電力をハンドレール及びケーブルを介してクルー
側に供給しEVAに用いる工具等の電源とし、工具の長
時間使用と小型軽量化,簡素化を実現して、クルーのE
VAを容易かつ確実に行えるようにした電力供給型ハン
ドレール・ケーブル接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の宇宙空間の利用の拡大化、軌道に
投入されるモジュールの大型化による構造物の建造の増
加、及び国際宇宙ステーションの運用期間のような長期
化等にともない、宇宙空間に投入された各種モジュール
についての点検の回数や、隕石,デブリの衝突による修
理等の必要性が増大している。このようなモジュールの
点検,修理は、ある程度はマニピュレータを用いて行う
ことも可能であるが、正確かつ確実な修理,点検を行う
ためには、どうしてもクルー(作業者)によるEVA
(船外活動:Extra-Vehicular Activity)が必要であ
り、今後も、このようなクルーのEVAの増加が予想さ
れる。
【0003】ここで、宇宙ステーションに取り付けられ
る等によって宇宙空間に投入されたモジュールの組立や
保守,点検作業を行うEVAにおいては、作業を行うク
ルーは、宇宙服を着用して宇宙空間に出るとともに、生
命維持装置等に固定したケーブルの一端をモジュールの
外壁に備えられたハンドレールに接続して命綱として使
用している。そして、ケーブルでモジュール側につなが
れたクルーは、バッテリ等を内蔵した可搬式の電動工具
等を手に持って、必要なモジュールの保守,点検や修理
等の作業を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のE
VAにおいては、モジュールの修理,点検等の作業に用
いる工具は、宇宙空間に電力供給手段が存在しないこと
から、バッテリ内蔵式の電動工具により行われていた。
しかしながら、このようなバッテリ式の工具では、短時
間の作業であれば必要な作業を完了させることも可能で
あるが、作業が長時間にわたるような場合や大電力を必
要とする場合には、対応が困難であった。
【0005】このため、長時間の使用に耐え得る工具と
するには、長時間の電力供給をまかなうことができる大
型のバッテリを備え必要があるが、大容量のバッテリは
工具やバッテリ自体の容積や重量の大型化をまねき、コ
ストが増大するばかりでなく、宇宙航行体等の大型化,
大重量化を招来する。しかも、EVAを行うクルーにと
っても、長大な工具やバッテリが作業操作上の大きな負
担となる等、種々の問題があった。
【0006】一方、EVAで使用される工具の電源をモ
ジュールや宇宙航行体側からとることも考えられるが、
クルーが操作する工具とモジュール側の電源をつなぐ通
電構造が別途必要となることから、工具を含めたクルー
側の装備が複雑かつ大型化してEVAの作業効率等を阻
害するおそれがあった。また、クルー側とモジュール側
の通電部の着脱等の別途作業も必要となって、EVAの
作業の負担となるおそれもあり、現在までのところ、モ
ジュール側からクルー側へ電力を供給するための有効な
手段は提案されていない。
【0007】本発明は、このような従来の技術が有する
問題を解決するために提案されたものであり、ハンドレ
ール及びケーブルを通電可能な構造とすることにより、
簡易かつ小型軽量な構造のみによって、モジュール本体
からの電力をハンドレール及びケーブルを介してクルー
側に供給して、EVAに用いる工具等の電源とすること
ができ、工具の長時間使用と小型軽量化,簡素化を実現
し、クルーのEVAを容易かつ確実に行えるようにした
電力供給型ハンドレール・ケーブル接続構造の提供を目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の請求項1記載の電力供給型ハンドレール・ケー
ブル接続構造は、内部に電力供給部を有するモジュール
本体と、このモジュール本体の外壁に配設され、かつ前
記電力供給部と通電するハンドレールと、このハンドレ
ールに設けられたケーブル接続部と、このケーブル接続
部に着脱自在に接続されるケーブルとを備え、前記ハン
ドレール及びケーブルが、前記ケーブル接続部を介して
電気的に接続される通電構造を有することにより、前記
モジュール本体の電力供給部の電力が、前記ハンドレー
ル及びケーブル接続部を介してケーブルに供給される
力供給型ハンドレール・ケーブル接続構造であって、前
記ケーブル接続部が、リング内周面に溝状に形成された
通電溝と、この通電溝内に回転可能に係合されるととも
に前記ハンドレール外周に巻装される電極リングと、こ
の電極リングの内側に形成され、前記ハンドレール内部
の通電部に接触する接触部とを備えるとともに、前記ハ
ンドレールに、レール長手方向に沿って形成された、前
記電極リングと接触部の接続部分が移動可能に係合する
スリットを備えることにより、前記ケーブル接続部が、
前記ハンドレールの長手方向及び外周方向に移動可能な
構成としてある。
【0009】このような構成からなる本発明の電力供給
型ハンドレール・ケーブル接続構造によれば、複雑かつ
大型の通電装置等を設けることなく、EVAを行うクル
ーが、ケーブルをハンドレールに設けたケーブル接続部
に着脱するだけで、モジュール本体側から必要な電力の
供給を受けることができる。
【0010】これにより、従来EVAで使用される工具
等を稼働させるために必要であったバッテリ等の電源手
段が一切不要となり、工具そのものを小型軽量化,簡素
化することができると同時に、大電力を必要とする作業
や、従来はバッテリ残量により制約されていた作業時間
も延長することが可能となる。
【0011】また、ケーブル接続部がハンドレールの長
手方向及び外周方向に沿って移動可能となるので、クル
ーは、ケーブル接続部が移動する範囲で自由にモジュー
ル本体の周囲を移動して作業を行うことができる。これ
により、EVAの際に、クルーはより広範囲な移動が可
能となり、作業負担もさらに軽減される。
【0012】また、請求項2では、前記ケーブル接続部
が、前記ハンドレールに複数備えられた構成としてあ
り、特に、請求項3では、前記ケーブルと前記ケーブル
接続部に、互いに着脱自在に嵌合するコネクタを設け、
このコネクタにより、前記ケーブルが前記ケーブル接続
部に電気的に接続される構成としてある。
【0013】このような構成からなる本発明の電力供給
型ハンドレール・ケーブル接続構造によれば、ケーブル
接続部を、EVAの際に必要となるクルーのモジュール
周囲での移動範囲に応じてハンドレールに複数設置する
ことで、ケーブルを他のケーブル接続部とコネクタを介
してつなぎ変えることにより、ハンドレールに沿って広
範囲に移動することができる。
【0014】特に、ケーブルとケーブル接続部に互いに
嵌合するコネクタを設けることで、宇宙空間において
も、容易かつ確実にケーブルをハンドレール側に電気的
に着脱することができるので、EVAにおけるクルーの
作業負担を軽減することができる。
【0015】 さらに、請求項4では、前記ケーブルが、
作業者を前記ハンドレールに固定する命綱からなる構成
としてある。
【0016】このような構成からなる本発明の電力供給
型ハンドレール・ケーブル接続構造によれば、電力供給
用のケーブルが、作業者(クルー)の命綱としても使用
されるので、複数のケーブル等を使用することなく、E
VAの際にクルーの手元まで確実に電力を供給し、か
つ、クルーの安全も確保することができる。
【0017】これにより、クルーの安全を図りつつ、E
VAの際に必要となる装備を削減することによりクルー
の装備の軽量化を図ることができ、しかも、命綱として
のケーブルと電力供給用のケーブルが一つとなることに
よって、クルーのEVAの際の煩わしさも解消すること
ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電力供給型ハンド
レール・ケーブル接続構造の実施の形態について、図面
を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係
る電力供給型ハンドレール・ケーブル接続構造を備えた
モジュール全体を示す概略斜視図である。図2は、本実
施形態のケーブル接続構造を示す概略要部斜視図であ
る。図3は、図2に示すケーブル接続構造の分解図であ
る。さらに、図4は、図2に示すケーブル接続構造の断
面図であり、(a)は図2におけるA−A線断面図、
(b)は同じくB−B線断面図である。
【0019】これらの図に示すように、本実施形態は、
宇宙空間に投入されるモジュール本体1の外壁に備えら
れたハンドレール2と、EVAを行うクルー7の命綱と
して使用されるケーブル2を接続するハンドレール・ケ
ーブル接続構造である。すなわち、図1に示すように、
モジュール本体1の外壁には、モジュール外周全体をか
ご状に覆うようにハンドレール2が設置されており、こ
のハンドレール2の任意の箇所に、クルー7の生命維持
装置7aに取り付けられたケーブル20を接続すること
により、ケーブル20をクルー7の命綱として使用して
いる。
【0020】そして、本実施形態では、これらモジュー
ル側のハンドレール2とクルー側のケーブル20をそれ
ぞれ通電構造とし、この通電構造のハンドレール2とケ
ーブル20をケーブル接続部10を介して電気的に接続
させることにより、モジュール本体1の電力をクルー7
側の生命維持装置7aに供給するようにしたものであ
る。これにより、クルー7は、工具7bを自身の生命維
持装置7aに接続することによって、工具7bにモジュ
ール本体1から電力を供給することができる。
【0021】なお、本実施形態のハンドレール・ケーブ
ル接続構造が適用されるモジュール本体1としては、宇
宙ステーション取付け型のモジュールや、スペースシャ
トルに搭載されるモジュール等、宇宙空間に投入される
とともに、内部に電力供給部を備え、かつ、外壁にハン
ドレールを備えたものであれば、どのようなモジュール
であってもよい。
【0022】ハンドレール モジュール本体1側のハンドレール2は、絶縁部材から
なるパイプをモジュール外周をかご状に覆うようにして
設置してある。このハンドレール2は、図2に示すよう
に、ハンドレール長手方向に沿って壁面の一部が貫通す
るスリット2aが穿設してある。このスリット2aに、
後述するケーブル接続部10の電極リング13,14の
一部(付け根部13b,14b)が係合することによっ
て、ケーブル接続部10がスリット2aに沿ってハンド
レール長手方向に移動できるようになっている。
【0023】また、このハンドレール2の内壁面には、
スリット2aの両側近傍に二つの通電部3,4が配設し
てある。この通電部3,4は、ハンドレール2内壁面の
スリット2aを挟んだ状態で位置しており、それぞれス
リット2aと離間してハンドレール長手方向に沿って配
設されている。
【0024】そして、この通電部3,4が、後述するケ
ーブル接続部10の二つの電極リング13,14がそれ
ぞれ接触,通電するようになっており、この通電部3,
4に、モジュール本体1の図示しない電源部から電力が
供給されることにより、ケーブル接続部10を介してケ
ーブル20の線材21,22にそれぞれ電力が供給され
ることになる
【0025】さらに、ハンドレール2の内側には、内壁
に接触しない状態で、レール長手方向に沿って中心棒5
が配設してある。この中心棒5は、絶縁部材からなるパ
イプとなっており、後述するケーブル接続部10の電極
リング13,14を円周方向に押圧してハンドレール2
の通電部3,4側に接触させる接触手段として機能して
いる。
【0026】ケーブル接続部 ケーブル接続部10は、ハンドレール2の外周に回転可
能に巻装されるリング状に形成されており、リング外壁
には、ケーブル20側のコネクタ20aと電気的に嵌
合,接続されるコネクタ10aが備えてある。なお、図
1に示すように、このケーブル接続部10は、モジュー
ル本体1の各ハンドレール2の所定の箇所に、それぞれ
任意に巻装されるようになっており、本実施形態では、
複数のケーブル接続部10をハンドレール2に設けてあ
る。
【0027】ケーブル接続部10の内壁面には、リング
状に二つの溝が互いに離間してあり、この二つの溝がそ
れぞれ通電溝11,12を構成しており、コネクタ10
aを介してケーブル20の線材21,22と通電するよ
うになっている。なお、この通電溝11,12は、ケー
ブル接続部10の壁部によって互いに絶縁されている。
【0028】さらに、ケーブル接続部10は、溝状に形
成され通電溝11,12にそれぞれ回転可能に係合する
二つの電極リング13,14が備えてある。電極リング
13,14は、通電部材からなり、それぞれ通電溝1
1,12の溝内に回転可能に係合するとともに、ハンド
レール2の外周に巻装可能な大きさのリング状に形成し
たものである。
【0029】この電極リング13,14のリング内側に
は、さらにリングと同心円弧状に伸びた接触部13a,
14aが付け根部13b,14bを介して一体的に形成
してある。この接触部13a,14aは、それぞれハン
ドレール2の厚み分だけ電極リング13,14の内側で
あって、かつ、中心棒5の外周面が押圧可能な位置に配
設してある。
【0030】また、接触部13a(14a)と電極リン
グ13(14)の接続部分となる付け根部13b(14
b)は、図3に示すように、リング中心に向かって伸び
る棒状に形成してある。この付け根部13b(14b)
は、上述したハンドレール2のスリット2aの溝幅より
やや小さい幅となっており、スリット2aに移動可能に
係合できるようになっている。なお、電極リング13
(及び接触部13a,付け根部13b)と電極リング1
4(及び接触部14a,付け根部14b)は、ケーブル
接続部10の壁部及びハンドレール2自体によって互い
に絶縁されている。
【0031】以上のような構成からなるケーブル接続部
10は、電極リング13(14)が、通電溝11(1
2)に係合した状態でハンドレール2の外周に巻装され
るとともに、リング内側の接触部13a,14aが、ス
リット2aを経由してハンドレール2の内側に位置す
る。そして、この接触部13a,14aが、ハンドレー
ル2内の中心棒5の外周面に摺接,押圧されて、ハンド
レール2側の通電部3,4にそれぞれ接触するようにな
る。
【0032】これによって、モジュール本体1から電力
を供給されているハンドレール2側の通電部3(4)
は、接触部13a(14a)を介して電極リング13
(14)と通電し、さらに通電溝11(12)と通電す
る。そして、通電溝11(12)から、コネクタ10a
を経由してケーブル20の線材21(22)に電力が供
給されることになる。
【0033】次に、このような構成からなる本実施形態
の電力供給型ハンドレール・ケーブル接続構造の動作に
ついて説明する。まず、ケーブル接続部10が配設され
たハンドレール2の通電部3,4には、あらかじめモジ
ュール本体1側から電流が供給されている。この状態で
は、ケーブル接続部10の電極リング13(14)が、
通電溝11(12)に係合した状態でハンドレール2の
外周に巻装されるとともに、電極リング内側の接触部1
3a(14a)が、ハンドレール2内の中心棒5の外周
面に摺接,押圧されて、ハンドレール2側の通電部3
(4)に接触している。
【0034】従って、モジュール本体1から電力を供給
されているハンドレール2側の通電部3(4)は、接触
部13a(14a)及び電極リング13(14)を介し
て、通電溝11(12)に通電している。
【0035】この状態で、モジュール本体1に対するE
VAが必要となった場合には、クルー7が宇宙空間に出
て、自身の生命維持装置7aに接続したケーブル20
を、所望のケーブル接続部10に接続する。このとき、
ケーブル20の端部のコネクタ20aをケーブル接続部
10側のコネクタ10aに嵌合させることで、ケーブル
20は簡単かつ確実にケーブル接続部10に電気的に接
続することができ、クルー7は、きわめて容易にケーブ
ル20のケーブル接続部10への着脱作業を行うことが
できる。
【0036】これにより、ケーブル接続部10の通電溝
11,12から、コネクタ10a,20aを経由してケ
ーブル20の線材21,22に電力が供給され、クルー
7の生命維持装置7aにモジュール本体1から電力が供
給されることになる。従って、クルー7は、EVAに用
いる工具7bを自らの生命維持装置7aに接続すること
により、工具7bに電力を供給して必要な作業を行うこ
とができる。
【0037】そして、クルー7がモジュール本体1の周
囲で移動する場合には、上述したように、ケーブル接続
部10がハンドレール2のスリット2aに沿って移動可
能となっているので、クルー7の移動にともなって、図
2の矢印で示すように、ハンドレール2の長手方向に沿
って両方向へケーブル接続部10が移動する。また、電
極リング13(14)は、通電溝11(12)の溝内に
おいて回転可能となっているので、クルー7の移動にと
もなって、図2の矢印で示すように、ハンドレール2の
外周に沿って両回転方向へ移動する。
【0038】従って、クルー7は、このケーブル接続部
10が移動することで、接続してあるケーブル20に支
障が出ない範囲でモジュール本体1の周囲で任意に移動
することができる。さらに、ケーブル20を他のケーブ
ル接続部10につなぎ変えることによっても、クルー7
は所望の位置に移動しながら必要な作業を行える。
【0039】これによって、EVAを行うクルー7は、
ケーブル20を自らの命綱として使用し、かつ、ケーブ
ル20を介してモジュール本体1から工具7bへの電力
供給を受けながら、モジュール本体1の周囲を自由に移
動しつつ必要な作業を行うことができる。
【0040】このように本実施形態の電力供給型ハンド
レール・ケーブル接続構造によれば、複雑かつ大型の通
電装置等を設けることなく、EVAを行うクルー7が、
ケーブル20をハンドレール2に設けたケーブル接続部
10に着脱するだけで、モジュール本体1側から必要な
電力の供給を受けることができる。このため、例えば、
従来EVAで使用される工具7b等を稼働させるために
必要であったバッテリ等の電源手段が一切不要となり、
工具7bそのものを小型軽量化,簡素化することができ
ると同時に、大電力を必要とする作業や、従来バッテリ
残量により制約されていた作業時間を延長することが可
能となる。
【0041】また、ケーブル接続部10を、EVAの際
に必要となるクルー7のモジュール周囲での移動範囲に
応じてハンドレール2に複数設置することで、ケーブル
20を他のケーブル接続部10とつなぎ変えることによ
り、ハンドレール2に沿って広範囲に移動することがで
きる。特に、ケーブル接続部10とケーブル20に、互
いに嵌合するコネクタ10a,20aを設けてあるの
で、宇宙空間においても、容易かつ確実にケーブル20
をハンドレール2側に電気的に着脱することができるの
で、EVAにおけるクルー7の作業負担が軽減されるこ
とになる。
【0042】しかも、各ケーブル接続部10がハンドレ
ール2の長手方向及び外周方向に沿って移動可能となっ
ているので、クルー7は、このケーブル接続部10の移
動範囲で自由にモジュールを周囲を移動して作業を行う
ことができる。これにより、EVAの際に、クルー7は
より広範囲な移動が可能となり、作業負担もさらに軽減
される。
【0043】さらに、電力供給用のケーブル20が、ク
ルー7の命綱としても使用されるので、複数のケーブル
を用いることなく、EVA時にクルー7の手元まで電力
を供給し、かつ、クルー7の安全も確保することができ
る。これにより、クルー7の安全を図りつつ、EVAに
必要な装備を削減することでクルー7の装備の軽量化を
図ることができ、しかも、命綱としてのケーブルと電力
供給用のケーブルが一つのケーブル20となることによ
って、クルー7のEVAの際の煩わしさも解消すること
ができる。
【0044】なお、本発明の電力供給型ハンドレール・
ケーブル接続構造は、上記の実施形態に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変更実
施が可能である。例えば、ケーブル接続部10とケーブ
ル20を接続しているコネクタ10a,20aを他の部
品や装置におけるコネクタと共通化することにより、モ
ジュール本体1の外部に観測機器等のクルー7が使用す
る工具以外の機器にもモジュール本体1からの電力供給
が可能となる。
【0045】また、モジュール本体1の電力部自体の電
力が低下するような緊急時の場合に、あるいは、EVA
を行わない場合には、ケーブル接続部10に太陽電池パ
ドル等の他の電力供給手段を接続することで、外部から
モジュール本体1側に電力を供給することもできる。す
なわち、本発明のケーブル接続部を用いることにより、
モジュール本体1側へ電力を補充するという逆方向の電
力供給も可能となる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明の電力供給型
ハンドレール・ケーブル接続構造によれば、モジュール
本体からの電力をハンドレール及びケーブルを介してク
ルー側に供給して、EVAに用いる工具等の電源とする
ことができ、工具の長時間使用と小型軽量化を実現して
クルーのEVAを容易かつ確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電力供給型ハンドレ
ール・ケーブル接続構造を備えたモジュール全体を示す
概略斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るケーブル接続構造を
示す概略要部斜視図である。
【図3】図2に示す本発明のケーブル接続構造の分解図
である。
【図4】図2に示す本発明のケーブル接続構造の断面図
であり、(a)は図2におけるA−A線断面図、(b)
は同じくB−B線断面図である。
【符号の説明】
1 モジュール本体 2 ハンドレール 2a スリット 3 通電部 4 通電部 5 中心棒 7 クルー(作業者) 7a 生命維持装置 7b 工具 10 ケーブル接続部 10a コネクタ 11 通電溝 12 通電溝 13 電極リング 13a 接触部 13b 付け根部 14 電極リング 14a 接触部 14b 付け根部 20 ケーブル 20a コネクタ 21 線材 22 線材

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に電力供給部を有するモジュール本
    体と、このモジュール本体の外壁に配設され、かつ前記
    電力供給部と通電するハンドレールと、このハンドレー
    ルに設けられたケーブル接続部と、このケーブル接続部
    に着脱自在に接続されるケーブルとを備え、前記ハンド
    レール及びケーブルが、前記ケーブル接続部を介して電
    気的に接続される通電構造を有することにより、前記モ
    ジュール本体の電力供給部の電力が、前記ハンドレール
    及びケーブル接続部を介してケーブルに供給される電力
    供給型ハンドレール・ケーブル接続構造であって、 前記ケーブル接続部が、 リング内周面に溝状に形成された通電溝と、 この通電溝内に回転可能に係合されるとともに前記ハン
    ドレール外周に巻装される電極リングと、 この電極リングの内側に形成され、前記ハンドレール内
    部の通電部に接触する接触部とを備えるとともに、 前記ハンドレールに、レール長手方向に沿って形成され
    た、前記電極リングと接触部の接続部分が移動可能に係
    合するスリットを備えることにより、 前記ケーブル接続部が、前記ハンドレールの長手方向及
    び外周方向に移動可能な 電力供給型ハンドレール・ケー
    ブル接続構造。
  2. 【請求項2】 前記ケーブル接続部が、前記ハンドレー
    ルに複数備えられた請求項1に記載の電力供給型ハンド
    レール・ケーブル接続構造。
  3. 【請求項3】 前記ケーブルと前記ケーブル接続部に、
    互いに着脱自在に嵌合するコネクタを設け、 このコネクタにより、前記ケーブルが前記ケーブル接続
    部に電気的に接続される請求項1又は2記載の電力供給
    型ハンドレール・ケーブル接続構造。
  4. 【請求項4】 前記ケーブルが、作業者を前記ハンドレ
    ールに固定する命綱からなる請求項1,2又は3のいず
    れかに記載の電力供給型ハンドレール・ケーブル接続構
    造。
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