JP2962042B2 - ディーゼルエンジン排気ガス浄化用パティキュレートトラップ - Google Patents

ディーゼルエンジン排気ガス浄化用パティキュレートトラップ

Info

Publication number
JP2962042B2
JP2962042B2 JP4114972A JP11497292A JP2962042B2 JP 2962042 B2 JP2962042 B2 JP 2962042B2 JP 4114972 A JP4114972 A JP 4114972A JP 11497292 A JP11497292 A JP 11497292A JP 2962042 B2 JP2962042 B2 JP 2962042B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter element
exhaust gas
trap
diesel engine
filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP4114972A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05312017A (ja
Inventor
正之 石井
正明 本多
徹也 西
曉 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP4114972A priority Critical patent/JP2962042B2/ja
Publication of JPH05312017A publication Critical patent/JPH05312017A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2962042B2 publication Critical patent/JP2962042B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Filtering Materials (AREA)
  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
  • Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディーゼルエンジンの排
気ガス中のカーボン等の微粒子(パティキュレート)を
捕集・除去するためのパティキュレートトラップを構成
するフィルタエレメントに関する。
【0002】
【従来の技術と課題】自動車の排気ガスは、大気汚染の
大きな原因の一つで、排気ガスに含まれる有害成分を除
去する技術は極めて重要である。
【0003】特に、ディーゼルエンジン車においては、
主にNOxとカーボンを主体とするカーボン等の微粒子
(パティキュレート)の除去が重要な課題である。
【0004】これらの有害成分を除去するために、EG
Rをかけたり、燃料噴射系の改善や燃焼室形状の改善を
行ったり、エンジン側での努力も行われているが、抜本
的な決め手がなく、排気通路に排気トラップを設置し、
パティキュレートをトラップによって捕集し、後処理に
より除去をすることが提案されている(特開昭58−5
1235号公報)。現在まで、この後処理法が最も実用
的であると考えられ、検討が続けられている。
【0005】ところで、ディーゼルエンジン排気に含ま
れるパティキュレートを捕集するためのパティキュレー
トトラップとしては使用される条件から、次のような性
能を満足する必要がある。
【0006】第1には、必要とされる排気ガスの清浄度
を満足させうるだけの、パティキュレートに対する捕集
効率をもっていることが必要である。パティキュレート
排出量は各国で規制値が異なり、例えば、2000年ま
でに達成すべきとする日本の長期規制では、乗用車およ
び軽量トラック・バスにおいて、10モードの試験モー
ドで0.08g/Kmと規制目標値が定められている。
米国1994年EPA規制ではヘビー・デューテイカー
で、トランジェントモードで0.1g/HP・Hr、ラ
イトデューテイカーでLA−4モードで0.08g/m
ileが目標値とされており、それぞれかなり厳しい規
制値となっている。パティキュレート排出量は、ディー
ゼルエンジンの排気量や負荷等により変化するが、上記
の規制を満足するためには、ディーゼルエンジンからの
排出量に対して、平均60%以上の捕集効率を満足する
必要があると言われている。
【0007】第2には、排気ガスに対する圧力損失が小
さいことである。エンジン排気は、トラップを通して排
出されるわけだから、パティキュレートが捕集されるに
従って、通気抵抗が大を通して排出されるわけだから、
パティキュレートが捕集されるに従って、通気抵抗が大
きくなって、エンジンに悪影響をもたらすため、捕集後
の背圧を30KPa以下に抑える必要がある。エンジン
に過度な背圧をかけないためには、初期圧力損失が小さ
いことはもちろん、排気ガス流動時の通気抵抗が小さい
こと、即ちパティキュレートが捕集されても圧力損失が
上がりにくいことが要求される。
【0008】さらに、フィルタエレメントに一定量のパ
ティキュレートが捕集されると、捕集されたパティキュ
レートを定期的に除去再生して初期の捕集能に回復して
やる必要がある。この観点から、第3の要求性能とし
て、繰り返し行われる再生処理に対する耐久性が必要と
なる。再生法として、電熱またはバーナー加熱によるパ
ティキュレートの燃焼除去法が最も有力な方法として検
討がなされているが、いずれの方式でもパティキュレー
トが着火する温度(通常600℃)以上に加熱される。
再生は、背圧の上昇によるエンジン性能の低下や運転の
支障をきたす前に実行され、パティキュレートは焼却処
理される。それ以降は、再び、パティキュレートが捕集
され、パティキュレートの再生、捕集が繰り返し行われ
るので、圧力損失は常に一定以上に維持される。このた
め、フィルタエレメント材料には繰り返し再生に耐え得
るだけの耐熱性材料の選択が必要であり、排気ガス中に
含まれる雰囲気ガスによる耐食性も必要である。
【0009】従来、上記の要件を満足するフィルタエレ
メント材料として、コーデイエライトセラミクスのハニ
カム状多孔体が最も実用化に近い材料と考えられ、検討
が続けられてきた。しかしながら、コーデイエライトセ
ラミクスに捕集された微粒子を燃焼させる従来方式で
は、フィルタが反復して高温に加熱されるため、燃焼熱
によってフィルタが溶損したり、再生時の温度上昇・冷
却による熱衝撃によってクラックを生じたりすることが
あった。
【0010】そのため、再生コントロールが極めて難し
く、未だ実用化に至っていないのが実状である。
【0011】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
なされたものであり、その目的は、低圧力損失で捕集効
率も高く、再生時の温度上昇・冷却による熱衝撃にも耐
え得るディーゼルエンジン排気ガス浄化用パティキュレ
ートトラップおよびトラップを構成するフィルタエレメ
ントを提供しようとするものである。
【0012】このためは、パティキュレートを捕集する
フィルタエレメントの孔径が適度であること、フィルタ
エレメントを構成する繊維あるいは、骨格等の捕集部位
が厚さ方向に十分あること、捕集しやすいフィルタ構造
が必要である。さらには、捕集部位のサイズや表面状態
にも影響される。
【0013】上記の捕集性能の要求および背圧上昇抑制
の要求は、相反する内容であり、両方の要求を満足させ
るために、一定のトラップ容量内で、装着されるフィル
タエレメントの排気ガス流入側から見たガス流入表面積
を大きくし、かつコンパクトな形状の構造設計が必要で
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述の目的
を達成するために、多くの実験を試みた結果、連通空孔
を有する耐熱性金属骨格からなる3次元網状構造多孔体
をフィルタエレメントに使用したトラップ構成とするこ
とで、優れた捕集性能を持ち、圧力損失上昇も少なく、
さらに、パティキュレート捕集後の再生時の温度上昇に
よる溶損やクラック発生を防止できる優れた性能がある
ことを見いだした。
【0015】金属製の3次元網状構造多孔体としては、
例えば連通空孔を有する3次元網状構造をしたウレタン
フォームに導電性処理を施し、電気メッキ法により作製
した金属多孔体(住友電工製「セルメット」)がある。
【0016】3次元網状構造多孔体は図1に示すよう
に、連通空孔2を有する骨格3と骨格に囲まれたポケッ
ト状の空孔2からなる多孔体であり、多孔率が高いた
め、ガス流動抵抗がきわめて小さい割に、一旦ポケット
状の孔部に捕集されたパティキュレートは、孔部から離
脱しにくいのでパティキュレートの空間捕集性能が優れ
ている。
【0017】さらに、本発明者らは、連通空孔を有する
3次元網状構造多孔体の空孔径と、フィルタエレメント
の厚さ方向での空孔数、フィルタエレメントを構成する
3次元網状構造多孔体からなる濾過部において金属骨格
の占める体積充填率、さらにはトラップを取り付けるエ
ンジンの排気量1Lあたりのフィルタエレメントの排気
ガス流入表面積とパティキュレートの捕集効率および圧
力損失との関係について追求した。
【0018】まず、用いる3次元網状構造多孔体を構成
する連通空孔の孔径とフィルタ性能との関係について述
べる。捕集特性を高くするということと、フィルタエレ
メントにおける圧力損失を小さくするということのバラ
ンスから、用いる3次元網状構造多孔体の孔径が決ま
る。ここでいう孔径は、骨格空間に存在する孔部の直径
で、3次元網状構造を形成するのに発泡させた際の泡の
直径に相当する。3次元網状構造多孔体の空孔径は、捕
集効率の面から、平均孔径が0.1〜1mmが望ましい
ことが判った。平均孔径が0.1mm以下の場合には、
捕集効率としては優れているが、短時間に通気抵抗が大
きくなり、エンジンへの背圧が短時間に前記の30KP
aを超え、エンジンへの負担が大きくなり、好ましくな
い。平均孔径が1mm以上では、フィルタエレメントを
素通りする率が増え、初期もしくは、再生処理直後の捕
集効率が不十分となり、60%以上の捕集効率は達成で
きない。
【0019】さらに、前記多孔体をフィルタに使用する
場合の厚み方向での空孔数について調べた。フィルタエ
レメント厚み方向に存在する0.1〜1mmの空孔の平
均数(厚み方向で横切る直線において、空孔が少しでも
かかれば、1個と数える)が10個以下では、捕集効率
が低くなり、好ましくないことが判った。
【0020】また、3次元構造多孔体により形成された
フィルタエレメントの濾過部における金属骨格の占める
体積充填率が10%以下と小さいと排気ガスが骨格に衝
突し、付着する確率が少なくなり、また、捕集される確
率も小さくなるため好ましくない。反対に40%以上な
らば、骨格の濾過部に占める体積量が大きいことから、
捕集効率向上にはよいが、圧力損失が大きくなるため、
40%以下が好ましいことが判った。
【0021】さらに、トラップを取り付けるエンジンの
排気量1Lあたりのフィルタエレメントの排気ガス流入
表面積が400cm2 以下であるならば、パティキュレ
ートがフィルタエレメントを透過する入り口が小さいこ
とになり、同じ排気量で考えた場合、濾過部を透過する
排気ガスの透過速度が速くなり、圧力損失が増加するた
め、好ましくない。
【0022】さらに、前記の構成に加えて本発明者ら
は、3次元網状構造多孔体を構成する金属骨格の断面投
影幅(金属骨格の切断面における辺の投影長さ)とフィ
ルタ性能の関係について追求した結果、骨格の断面投影
幅が20μm以上ならば、さらに良好な性能を示すこと
を見いだした。20μm以下では、パティキュレートが
金属骨格と衝突せずに透過する場合が増え、捕集効率が
小さくなるため、骨格の断面投影幅は20μm以上が好
ましい。
【0023】さらに、前記の構成に加えて、本発明者ら
は、3次元網状構造多孔体を構成する金属骨格の表面粗
さRmaxと捕集性能および圧力損失との関係について
追求した結果、骨格表面の表面粗さがRmax0.2μ
m以上の3次元網状構造多孔体を使用することにより優
れたフィルタ性能が得られることが判った。金属骨格の
表面粗さがRmax0.2μm以下では一旦捕集されか
かったパティキュレートが続いてくる排気ガスにより、
吹き飛ばされてしまい、最終的に捕集される割合が小さ
くなってしまい、好ましくない。パティキュレートはR
maxが大きい程、初期の捕集性能は良好であるから、
捕集・堆積されるに従い、次第に骨格表面の影響は受け
なくなる傾向が見られた。骨格表面の粗さコントロール
は、捕集開始初期から捕集率を向上させるのに有効な手
段になることが判った。
【0024】
【実施例】本発明のディーゼルエンジン排気ガス浄化用
パティキュレートトラップは、上記のような観点から以
下に示すような3次元網状構造多孔体を用いたトラップ
構造とし、具体的には、本発明は次のような構成を採
る。一例を図をもって、説明する。
【0025】図2および図3はそれぞれ、フィルタエレ
メントの1例で、図2は耐熱性金属からなる3次元網状
構造多孔体シート10を渦巻状に捲回したフィルタエレ
メント4の斜視図、図3は3次元網状構造多孔体シート
10を同心状に重ねて形成したフィルタエレメント5の
斜視図を示す。図7(A)(B)はフィルタエレメント
17が1本、トラップ12内に装着された例で、それぞ
れトラップの縦断正面図、トラップ長手方向の中央部縦
断側面図を示す。また、図8(A)(B)はフィルタエ
レメント117が複数本、容器112内に装着された例
であり、それぞれトラップの縦断正面図およびトラップ
長手方向中央部の縦断側面図である。
【0026】本発明のディーゼルエンジン排気ガス浄化
用パティキュレートトラップは、ディーゼルエンジンか
ら排出されるパティキュレートを排気系中で捕集し、除
去するトラップで、ディーゼルエンジン排気ガス流入入
口13あるいは113とガス流出出口14あるいは11
4を有する容器12あるいは112内にフィルタエレメ
ント17あるいは117が装着されており、フィルタエ
レメント17あるいは117が連通気孔を有する耐熱性
金属骨格からなる3次元網状構造多孔体1あるいは11
1から形成された例えば、図2の渦巻状同体4あるいは
図3の同心円状筒体5であり、図7のように1本あるい
は図8のように複数本が前記容器12あるいは112内
に装着され、各筒体の一方の端部外周面と前記容器の内
周面との間に形成される空間と各筒体の他方の端面開口
とを閉塞部18、118にそれぞれ閉塞して形成された
構成にされている。
【0027】上記本発明のディーゼルエンジン排気ガス
浄化用パティキュレートトラップの具体的要旨は、排気
系の途中に設置された容器とこの容器内にフィルタエレ
メントが装着されたトラップにおいて、前記フィルタエ
レメントが連通空孔を有する耐熱性金属骨格からなる3
次元網状構造多孔体から形成され、前記空孔の平均孔径
が0.1〜1mmで、かつ前記多孔体の厚み方向の空孔
の平均数が10個以上であり、前記フィルタエレメント
の濾過部における金属骨格の占める体積充填率が10〜
40%であり、取り付けようとするエンジンの排気量1
Lあたりのフィルタのガス流入表面積が400cm2
上であるように構成されていることを特徴とする。
【0028】さらに、捕集時の背圧を抑制し、捕集効率
を上げるため、フィルタエレメントのガス流入表面積を
大きくするための具体例の一つを図9(A)(B)に示
す。それぞれ、トラップの縦断正面図、およびトラップ
の長手方向中央部縦断側面図である。
【0029】図9(A)(B)では、パティキュレート
トラップが、連通空孔2を有する耐熱性金属からなる3
次元網状構造多孔体211からなるフィルタエレメント
217と容器212からなり、3次元網状構造多孔体に
よって形成した径の異なる複数本の筒体のフィルタエレ
メント217a、217b、217cが各筒体間に所定
の隙間をあけて同心状に容器212内に装着され、最も
外側に位置する筒体の一端の外周面と容器の内周面との
間に形成される空間と、各筒体間に形成される一端の隙
間と、最も内側に位置する筒体の端面開口をそれぞれ、
ガス流入口側213とガス流出口側214において閉塞
部材218にて互い違いになるように閉塞されて構成さ
れている。
【0030】上記の本発明のディーゼルエンジン排気ガ
ス浄化用パティキュレートトラップの具体的要旨は、排
気系の途中に設置された容器とこの容器内にフィルタエ
レメントが装着されたトラップにおいて、前記フィルタ
エレメントが連通空孔を有する耐熱性金属骨格からなる
3次元網状構造多孔体から形成され、前記多孔体の空孔
の平均孔径が0.1〜1mmで、かつ前記多孔体の厚み
方向の空孔の平均数が10個以上であり、前記多孔体か
らなるフィルタエレメントの濾過部における金属骨格の
占める体積充填率が10〜40%であり、トラップを取
り付けるエンジンの排気量1Lあたりのフィルタエレメ
ントの排気ガス流入表面積が400cm2 以上であり、
前記の構成で作製した1本あるいは複数本のフィルタエ
レメントの筒体が、各筒体間に所定の隙間をあけて同心
上にトラップ内に装着され、最も外側に位置する筒体の
一端の外周面と容器の内周面との間に形成される空間
と、各筒体間に形成される一端の隙間と、最も内側に位
置する筒体の端面開口をそれぞれガス流入口側とガス流
出口側において互い違いになるように閉塞して形成され
たトラップが容器内に装着された構成とされていること
を特徴とする。
【0031】さらに、フィルタエレメントの排気ガス流
入表面積を大きくするための具体例を図4(A)(B)
に示す。それぞれトラップの縦断正面図およびトラップ
長手方向中央部縦断側面図である。
【0032】図4(A)(B)に示すパティキュレート
捕集体325が、連通空孔2を有する耐熱性金属からな
る3次元網状構造多孔体311を用いて周方向に波形に
形成された筒体のフィルタエレメント317が容器31
2内に装着され、その筒体の一端の端面開口と、他端の
外周面と容器内周面との間に形成される空間とを閉塞部
材318を用いて閉塞して形成されて構成されている。
【0033】本発明のディーゼルエンジン排気ガス浄化
用パティキュレートトラップの具体的要旨は、排気系の
途中に設置された容器と、この容器内にフィルタエレメ
ントを装着されたトラップにおいて、前記フィルタエレ
メントが連通空孔を有する耐熱性金属骨格からなる3次
元網状構造多孔体から形成され、前記空孔の平均径が
0.1〜1mmで、かつ前記多孔体の厚み方向の空孔の
平均数が10個以上であり、前記フィルタエレメントを
構成する前記フィルタエレメントの濾過部における金属
骨格の占める体積充填率が10〜40%であり、トラッ
プを取り付けようとするエンジン排気量1Lあたりのフ
ィルタエレメントへのガス流入表面積が400cm2
上であることを特徴とするディーゼルエンジン排気ガス
浄化用パティキュレートトラップで、周方向に波形に成
形された筒体が容器内に装着され、この筒体の一端の端
面開口と、他端の外周面と容器内周面との間に形成され
る空間とを閉塞して形成されたフィルタエレメントが装
着された構成となっていることを特徴とする。
【0034】さらに、フィルタエレメントの排気ガス流
入面積を大きくするための別の具体的構成例を図5
(A)(B)、図6(A)(B)に示す。図5(A)
(B)と図6(A)(B)はそれぞれトラップの縦断正
面図とトラップの長手方向中央部縦断側面図である。具
体例では、パティキュレートトラップが、連通空孔2を
有する耐熱性金属からなる3次元網状構造多孔体41
1、511からなるフィルタエレメント425、525
と容器412、512からなり、軸方向に波形に成形さ
れた筒体のフィルタエレメント425あるいは525が
容器412もしくは512内に装着され、この筒体の一
端の端面開口と、他端の外周面と容器内周面との間に形
成される空間とをシール部材418、518で閉塞して
形成されて構成されている。
【0035】本発明のディーゼルエンジン排気ガス浄化
用パティキュレートトラップの具体的要旨は、排気系の
途中に設置された容器と、この容器内にフィルタエレメ
ントを装着されたトラップにおいて、フィルタエレメン
トが連通空孔を有する耐熱性金属骨格からなる3次元網
状構造多孔体から形成され、前記多孔体の空孔の平均径
が0.1〜1mmで、かつ前記多孔体の厚み方向の空孔
の平均数が10個以上であり、前記フィルタエレメント
の濾過部における前記金属骨格の占める体積充填率が1
0〜40%であり、トラップを取り付けようとするエン
ジンの排気量1Lあたりのフィルタエレメントのガス流
入表面積が400cm2 以上であることを特徴とするデ
ィーゼルエンジン排気ガス浄化用パティキュレートトラ
ップで、軸方向に波形に成形された筒体を容器内に装着
され、この筒体の一端の端面開口と、他端の外周面と容
器内周面との間に形成される空間とを閉塞して形成され
たパティキュレートフィルタが装着された構成となって
いることを特徴とする。
【0036】さらに、上記の本発明の構成において、フ
ィルタエレメントが、連通空孔を有するNi基耐熱性合
金骨格からなる3次元網状構造多孔体からなり、好まし
くは、Ni:50〜85重量%、Cr:20〜50重量
%であることを特徴とする。
【0037】フィルタエレメントにNi基耐熱性Ni−
Cr合金からなる3次元網状構造多孔体を使用すること
により、捕集したパティキュレートを燃焼除去する再生
時に問題となっていた溶損やクラックの心配もなく、十
分繰り返し捕集・再生の繰り返しに耐えることが判っ
た。再生時には、パティキュレートの燃焼熱により80
0℃以上に温度上昇するため、Cr元素の添加によりC
rの安定酸化被膜を形成するからである。Cr量が20
重量%以下では、酸化に対して安定な酸化被膜の形成
は、見られず効果がない。Cr50%以上添加しても、
その効果は見られないため、上記範囲が望ましい範囲で
ある。
【0038】さらに、上記の本発明の構成において、フ
ィルタエレメントが連通空孔を有するNi基耐熱性合金
骨格からなる3次元網状構造多孔体からなり、好ましく
は、Ni:50〜85重量%、Cr:15〜50重量
%、Al:1〜6重量%であることを特徴とする。上記
範囲から外れた組成の場合、耐熱性が悪くなり、長期の
捕集・再生の繰り返しに対する耐久性にかけることが判
った。Alの添加は、Crだけ添加した場合より耐熱性
の向上に役立つ有効な元素であるが、Crの添加に加え
て、1%以上のAl添加で、酸化に対して安定な酸化被
膜を形成し、耐熱性に寄与するが、6%以上のAl添加
はNi元素とAl元素が脆い金属間化合物を形成するた
め、加工性が悪くなり、特に曲げ加工ができずに折れ
る。Al6%以内の添加なら、十分に加工性があり、例
えば円筒状のフィルタエレメントを形成するのには、全
くさしつかえがなかった。さらに、排気ガス中には硫酸
ミストが存在しており、Alの酸化被膜は耐硫酸性にも
抵抗力があり、特に、トラップに対する長期信頼性が必
要な場合には、フィルタエレメントとして、上記の組成
のNi基耐熱性Ni−Cr−Al合金からなる3次元網
状構造多孔体を用いたフィルタエレメントを使用するこ
とが望ましい。
【0039】さらに、本発明では、例えば図10に示す
ように上記パティキュレートトラップに電気ヒータを設
けることができる。パティキュレートが一定量捕集され
た後、電気ヒータにより、パティキュレートを燃焼除去
できるように電気ヒータをフィルタの前面あるいは後ろ
面、あるいは筒状フィルタの外周に、もしくは内周に設
置してよく、さらに電気ヒータを金属多孔体からなる筒
状フィルタの内部に埋設してもよい。消費電力と燃焼効
率とのバランスを考えてとりつけることができる。
【0040】以下、この発明の試験例について説明す
る。
【0041】(試験例1) 6,4L、6気筒の直噴射式のディーゼルエンジンの排
気系に図11に示すようにトラップと再生ガス供給装置
を取り付けた。図8(A)(B)にディーゼルエンジン
排気ガス浄化用パティキュレートトラップの概要図例を
示す。図8(A)は、パティキュレートトラップの縦断
面正面図で、図8(B)はトラップの長手方向中央部縦
断面側面図である。図8に示すようにフィルタエレメン
ト117と収納容器112からなる。再生用ガス供給装
置は軽油バーナーにより600−900℃の熱風が発生
でき、排気ガスがトラップからきりかえられ、バイパス
されると再生用ホットガスがトラップに供給できるよう
になっている。図11において、符号101はエンジ
ン、125はトラップ、102は再生ガス供給装置、1
03は排気管、107はバイパスをそれぞれ示してい
る。ディーゼルエンジン排気の入口113と出口114
を有するフィルタ収納容器116とその容器内にフィル
タエレメント117が装着されている、ディーゼルエン
ジン排気ガス浄化用パティキュレートトラップ125の
構成とした。
【0042】本実施例の図8(A)(B)についてさら
に詳しく述べるなら、3次元網状構造多孔体1によって
形成した筒体のフィルタエレメント117がガスの流れ
方向に沿うようにフィルタエレメント収納容器112内
に均等に収容し、各筒体117のガス流出口114側の
端部外周面と収納容器112内周面との間に形成される
空間と、各筒体17のガス流入口113側の端面開口と
をそれぞれシール部材118によって閉塞されたもので
あり、排気ガスは、図8(A)の矢印で示すように、筒
体117の内面側から筒体117の外面側に通過するよ
うに流路が形成されている。フィルタエレメントの壁を
排気ガスが通過する際にパティキュレートが捕集・濾過
され清浄ガスが、トラップ外に排出される構成にしてい
る。
【0043】フィルタエレメントは耐熱性金属からなる
3次元網状構造多孔体(例えば、住友電工製の金属多孔
体:セルメット)から構成される。セルメットは、導電
性処理した3次元連通空孔を持つウレタン樹脂フォーム
に、Ni電気メッキした後、熱処理により樹脂成分を燃
焼除去させて形成されたNi材質を基本材質とし、さら
にクロマイジング処理により合金化し、Ni:65重量
%、Cr:35重量%のNi−Cr合金とした3次元網
状構造多孔体を使用した。3次元網状構造多孔体の金属
シートを図3に示すように、渦巻状に捲回して円筒状に
成形したフィルタエレメントをトラップ容器内に1本〜
7本装着した。排気ガスは筒体の内側の空間に導入し、
フィルタエレメントの壁を通過してパイプ外側へ流れる
ようにガス流入と反対側の端面はガスケットおよび鉄板
でシールされている。さらに、ディーゼル排気ガスの清
浄化への影響を調べるために、フィルタの構成を変え
た。フィルタエレメントの厚みは10mmとし、フィル
タエレメントの厚さ方向の金属多孔体の体積充填率を巻
数や圧縮加工度を変えることにより、5〜45%とし
た。こうすることにより、さらに、厚さ方向での空孔数
も変えた。表1〜3に実験に使用したフィルタエレメン
トの構成を表4〜6に比較例の構成を示す。表7に実施
例で得られた特性を示した。さらに、表8に比較例で得
られた特性を示した。なお、本実施例および比較例で
は、表面粗さRmaxが0.2μm以上のNi−Cr合
金からなる住友電工製3次元網状構造多孔体を使用し
た。
【0044】本試験例で使用するフィルタエレメントに
おいて、排気量1Lあたりのガス流入表面積を以下のよ
うに定義する。フィルタエレメントの数をN、フィルタ
エレ メントの流入側面側の半径をR、エレメントの長さ
をLとすると、 S=2πRNL/V
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】
【表6】
【0051】
【表7】
【0052】
【表8】
【0053】トラップなしでパティキュレート排出量は
0.54g/HP・Hrだったのに対し、実例1から
例14では、20サイクル後、0.1g/HP・H
r以下であった。さらに、20サイクル平均の捕集効率
は60%以上と十分米国EPAの1994年規制値を満
足することがわかった。比較例29、34、36、41
は、平均空孔径の大きさが0.08mmと小さいため、
捕集効率は高い性能を示し、排出ガス規制値を満足する
ものの、背圧が高く、エンジンにとって好ましくない。
比較例22、27、29、34、36、41では20サ
イクル後、排出量は低減できているが、圧力損失が高く
なってしまい、好ましい構造ではないことがわかった。
さらに、繰り返しサイクル数20回終了後、エンジン排
気をトラップ装置からバイパスさせ、トラップには再生
用ホットガス供給装置から平均温度700℃の加熱空気
を2m3 /minの流量で約15分送り込み、捕集され
たパティキュレートを燃焼させることによって再生し
た。再生後のフィルタの圧力損失は急激に低下し、ほ
ぼ、初期圧の1〜2KPa前後の値に低下することが観
察された。これは、排気フィルタ内に捕集されていたパ
ティキュレートが燃焼消滅して排気ガスフィルタの再生
が良好におこなわれたことを示している。さらに、再生
後のパティキュレートフィルタは溶解、亀裂や極端な酸
化や腐食は観察されなかった。この後、再度排気回路を
切り替えて、排気テストを行った。繰り返しサイクル数
20回行った後、再度排気回路を再生用ホットガス供給
回路に切り替え、上述の再生を実施した。
【0054】以上の捕集・再生テストを繰り返し、合計
300回の再生を行った。300回の再生繰り返しに対
して、本発明のトラップ構造では圧力損失の増加変化も
なく、また厳密なコントロールをしない再生方法でもダ
メージを受けることもなく、極めて優れていることが判
った。繰り返し数300回再生しても、再生直後の圧力
損失はほぼ捕集前の初期値1〜2KPa前後を保持して
いた。さらに、100回再生後のフィルタエレメントを
観察調査した結果、溶解、亀裂など外的損傷は見られず
又、機械的劣化も見られなかった。
【0055】また、再生時のフィルタエレメントの各部
の温度を測定モニタしていたが、最高温度は850℃で
あったが、最大3分以内に降温し、燃焼が完了したこと
を示した。
【0056】本験例では、排気ガスの流れをフィルタ
エレメントの外周から内周になる構造での例を示した
が、試験例1と同じ構造で、逆に内面側から外周側に向
けて排気ガスの流れを作ったトラップでも捕集効率60
%以上、排気中パティキュレート濃度は0.08g/H
P・Hr以下であり、十分規制を満足する結果が得られ
た。さらに、300回の再生後でもフィルタエレメント
には損傷は見られなかった。EPA基準を満足する排出
量に抑えられていた。
【0057】さらに、試験例1では、筒状フィルタエレ
メントを1〜7本、フィルタエレメント収納容器に装着
した結果について示したが、さらに、図9(A)(B)
に示すようにフィルタエレメント217として連通気孔
を持つ耐熱性金属からなる3次元網状構造多孔体シート
10を用いて形成した径の異なる複数本の筒体217
a、217b、217cを各筒体間に形成される一端の
隙間と最も内側に位置する筒体の端面開口をそれぞれガ
ス流入口側213とガス流出口側214において互い違
いになるように閉塞したパティキュレートトラップ22
5でもよい。こうすることにより、試験例1と同一容器
サイズで考えた場合、限られた容器内でトラップを取り
付ける排気量1Lエンジンあたりのガス流入表面積を大
きく取れるたてめ、空間を有効に利用できる利点があ
る。
【0058】さらに、図9(A)(B)の例において、
トラップの排気ガス流入側と流出側とを逆になるように
排気ガス流入口側213と排気ガス流出口側214とを
逆にし、排気ガスの流れを筒体の内側の外面側へ通過さ
せるようにしても、同一サイズのフィルタエレメントな
らば、10%程度の捕集効率が低下するだけで、大きな
差は認められず、満足する性能を有するトラップが得ら
れた。
【0059】(試験例2)(骨格断面の投影幅) 3次元網状構造多孔体を構成する金属骨格の断面投影幅
とフィルタ特性との関係について調べた。試験は、排気
量2.8Lの渦流式ディーゼルエンジンの排気系に図8
(A)(B)に示すフィルタエレメントを有するトラッ
プ構造を用いた。実施例および比較例では骨格の断面投
影幅を換え、試験は、1800rpm、5kgf・mで
3時間運転し、パティキュレートトラップを捕集し、捕
集量と圧力損失を調べた。骨格断面の投影幅は、空孔の
平均径および空孔数によっても変わるが、17〜250
μm幅の3次元網状構造多孔体を使用した。表9に実験
に使用した各種パティキュレートトラップの実施例およ
び比較例の構成を示す。
【0060】表10には試験例2での評価結果を実施例
および比較例に併せて示す。実施例において、3次元網
状構造多孔体に示すように、多孔体の空孔径が0.1〜
1.0μmで、かつ3次元網状構造多孔体からなるフィ
ルタエレメントの厚み方向での空孔の平均数が10個以
上で、フィルタの濾過部における多孔体に占める体積充
填率が10〜40%で、フィルタの排気ガス流入表面積
が400cm 2 以上を満足した上で、さらに、形成する
金属骨格の断面幅が20μm以上であるならば、いずれ
も十分な捕集量と過大な圧力損失にならないことを確認
した。前述の条件から外れる範囲では、十分な捕集量と
低い圧力損失を満足できなかった。
【0061】
【表9】
【0062】
【表10】
【0063】(試験例3)(表面粗さ) 3次元網状構造多孔体の表面状態とフィルタ特性との関
係について調べた。
【0064】試験は、排気量2.8Lのディーゼルエン
ジンの排気系に取り付け、回転数1800rpm、トル
ク6kgf・mで3時間、パティキュレートを捕集し
た。
【0065】試験は図9(A)(B)に示した同心円状
フィルタエレメントを有するトラップ構造を用いた。図
9(A)はトラップの縦断正面図で、図9(B)はトラ
ップの長手方向中央縦断面側面図である。パティキュ
レートトラップが、少なくとも、容器212と連通空孔
2を有する耐熱性金属からなる3次元網状構造多孔体2
11からなるフィルタエレメント217と容器212か
らなり、径の異なる複数本の筒体のフィルタエレメント
217a、217b、217cを各筒体間に所定の隙間
を空けて同心上に該容器212内に装着され、最も外側
に位置する筒体の一端の隙間と最も内側に位置する筒体
の端面開口をそれぞれガス流入口側213とガス流出口
側214において互い違いになるように閉塞されて構成
されている。実験に用いたフィルタエレメントは、3次
元網状構造多孔体の金属シートを一定の曲率をもって作
製した。フィルタエレメントのサイズは、試験例1で示
したように、フィルタエレメントへの流入面積を考慮
し、構造設計した。平均孔径0.5mmの3次元網状構
造多孔体連続シートで外径140mm、厚さ10mmの
円筒、外径110mm、厚さ10mmの円筒、さらに、
外径80mm、厚さ10mmの円筒を作製した。ガスが
流入する濾過部体積中に占める金属骨格の占める体積率
は12.5%とした。フィルタエレメント部の有効長さ
は150mmとし、図9(A)に示すような排気ガスの
流れが生じるように片端はシール材と押え板により固定
・閉塞した。
【0066】験に使用した耐熱性の多孔体は、住友電
工製のNi基の3次元網状構造多孔体をクロマイジング
処理により合金化したNi−Cr金属多孔体を使用し
た。
【0067】クロマイジング処理では、塩化クロムガス
が粉末から発生するため、発生する量をコントロール、
あるいは骨格に析出する速度をかえることができるた
め、通常のCVDプロセスでよく経験するように、Ni
−Cr合金化金属多孔体の骨格表面状態も任意に変える
ことができる。Ni−Cr−Al合金化金属多孔体を作
製する際にも粉末による合金化処理がなされる。この
時、少量ずつ原料ガスを発生させ、Ni基多孔体骨格表
面に析出させる過程を経ると、平滑な面が得られ、急激
に原料ガスを発生させると、骨格表面が粗れた表面状態
が得られる。表面が粗れた状態も1000℃以上の還元
性雰囲気下で高温放置処理させた場合には、骨格に析出
した元素が骨格内部へ元素拡散がはじまる為、析出直後
は粗い表面状態でも次第に平滑化させることができる。
【0068】本試験例では、析出・拡散状態を変えるこ
とにより、骨格表面粗さを換えて作製した各フィルタの
特性について調査した。験では、わざと1050℃
で、20時間と通常処理の5倍以上の時間をかけ、骨格
表面を平滑にするための拡散処理し、Rmax0.1μ
m以下の平滑度にした多孔体をフィルタにしたものを比
較例とした。
【0069】表11に表面粗度を種々変えて作製したフ
ィルタエレメントとパティキュレート捕集量との時間変
化を示す。表11に示すように、骨格表面粗さが粗い方
が、平滑な場合よりもパティキュレートが捕集される初
期における効率が高く、特に表面状態は、捕集初期に影
響があることが判った。表面粗さRmax0.2μm以
上であれば捕集効果があることが判ったが、特に本発明
では、表面粗さRmax0.2μm以上であれば形状は
問わず、Ni−Cr合金化金属多孔体と同じく、粉末を
使用し合金化法で作製されるNi−Cr−Al合金化金
属多孔体にも適用でき、材質は限定されるものではな
い。
【0070】
【表11】
【0071】(試験例4)(波形成形品) 本発明に関わるパティキュレートトラップの実施例につ
いて、比較例とあわせて、次に説明する。
【0072】図4(A)(B)はそれぞれ験例に関わ
るトラップの縦断正面図およびトラップ長手方向中央部
縦断断面図である。
【0073】パティキュレートトラップは、図4(A)
(B)に示すように、フィルタエレメントが、連通気孔
をもつ耐熱性金属からなる3次元網状構造多孔体311
からなり、フィルタエレメントの筒体317が筒体軸を
中心として、周方向に規制性をもって、波形に形成され
ており、この筒体が、フィルタエレメント収納容器31
2内に収容され、この筒体317の一端の端面開口の他
端の外周面と該容器312内周面との間に形成される空
間とを閉塞してパティキュレート捕集体325が形成さ
れている。
【0074】以下詳細に説明する。
【0075】(実施例) 予め所定寸法に切断された40重量%Crを含む金属製
の3次元網状構造多孔体シートをプレス成形によって、
周方向に波形に成形した筒状フィルタエレメントを作製
した。エレメントの厚さは10mm一定とし、所定の厚
さになるように、予めサイズを変えて作製した波形成形
したシートを重ねあわせ、一体化した上で、再度の仕上
げ成形を行った。容器のサイズは内径160φとし、フ
ィルタエレメントの長さは350mmとした。
【0076】具体的実施例は、表12に示す3次元網
状構造多孔体の空孔の孔は0.1μm、0.5μm、
1μmとし、体積充填率を10−40%の範囲で変える
ように、重ねるシートの厚みを調整した。骨格の孔数
は、厚み方向で横切る孔数を3カ所測定し、求めた。
【0077】このようにして成形された波形フィルタエ
レメントの筒体317を、フィルタエレメント収納容器
312内に収容し、この筒体317の一端の端面開口と
他端の外周面と該容器312内周面との間に形成される
空間とを閉塞してパティキュレート捕集体325を形成
した。
【0078】(比較例) 本比較例としては、実施例と同一容器内に実施例におけ
る波形フィルタエレメントの数を4つに減らしたパティ
キュレート捕集体および、ピッチの数Oの円柱状筒体1
本のフィルタエレメントを作製し、容器内に装着し、端
面を閉塞してパティキュレート捕集体を作製した。比較
例の具体的構成を表12に実施例とあわせて示す。
【0079】試験は、排気量2.8Lディーゼルエンジ
ンの排気系に取り付け、回転数1600rpm、トルク
6kgf・mで6時間まで運転し、パティキュレートの
捕集を行った。上述の実施例および比較例の捕集量と圧
力損失の測定を行い、評価した。
【0080】表13に示すように、本実施例のパティキ
ュレートトラップは、比較例に対して、同一捕集時間に
おいて、ほぼ同一捕集量であるにもかかわらず、15〜
20%の圧力損失減の値を示した。
【0081】試験4の結果から、同一容器を使用する
場合、フィルタエレメントを波形に成形することにより
フィルタエレメントの排気ガスの流入表面積を増加する
ことができため、同一外径の円柱状筒体フィルタエレ
メントを使用したトラップよりも同一捕集量で比較し
場合に、圧力損失の上昇が小さい利点が見いだされた。
【0082】本試験では、排気ガスは、図4(A)に示
すように、フィルタエレメントの筒体外周側からフィル
タエレメントの筒体内面側へ通過する。閉塞する端面を
逆にすることによりガスの流れ方向を逆にしても同様に
フィルタ効果が得られることは、いうまでもない。同一
サイズならば、実施例の捕集量がおよそ10%減に留ま
ることを別の試験により確認した。
【0083】
【表12】
【0084】
【表13】
【0085】(試験例5) 本発明に関わるパティキュレートトラップの実施例につ
いて、比較例とあわせて、次に説明する。
【0086】図5(A)(B)はそれぞれ本実験例に関
わるトラップの縦断正面図およびトラップ長手方向中央
部縦断面図である。パティキュレートトラップは、図
5(A)(B)に示すように、フィルタエレメントが、
連通気孔をもつNi−Cr合金からなる3次元網状構造
多孔体411からなり、フィルタエレメントの筒体41
7が筒体軸を中心として、軸方向に規制性をもって、波
形に形成されており、この筒体が、フィルタエレメント
収納容器412内に収容され、この筒体417の一端の
端面開口と他端の外周面と該容器412内周面との間に
形成される空間とを閉塞してパティキュレート捕集体4
25が形成されている。
【0087】以下詳細に説明する。
【0088】(実施例) 予め所定寸法に切断された40重量%Crを含むNi基
合金からなる3次元網状構造多孔体シートをプレス成形
によって、方向に波形に成形した筒状フィルタエレメ
ントを作製した。エレメントの厚さは10mm一定と
し、所定の厚さになるように、予めサイズを変えて作製
した波形成形したシートを重ねあわせ、一体化した上
で、再度の仕上げ成形を行った。フィルタエレメント収
納容器は試験例4と同じサイズの内径160φとし、フ
ィルタエレメントからなるパティキュレート捕集体の長
さは350mmとした。波形は軸方向に3、5、7個に
成るように作製し、フィルタエレメントのガス流入面積
を替え、性能評価した。
【0089】(比較例) 本実施例と比較するために、波形成形しなかった、単な
る円柱状筒体を使用した。容器サイズおよびフィルタエ
レメントの長さ、厚みは実施例と合わせた。
【0090】表14に本実施例と比較例とを併せてフィ
ルタエレメントの具体的構成を示す。
【0091】試験は、排気量2.8Lのディーゼルエン
ジンの排気系に取り付け、回転数1600rpm、トル
ク6kgf・mで6時間まで運転し、パティキュレート
の捕集を行った。上述の実施例および比較例の捕集量と
圧力損失の測定を行い、評価した。
【0092】表15に実施例比較例の性能評価結果を
示す。同一外径のフィルタエレメントが軸方向に対して
波形にすることで、ほぼ同一の捕集量であるが、圧力損
失の上昇が抑えられていることが判った。これは、パテ
ィキュレート捕集体を形成するフィルタエレメントを波
形にすることで、フィルタエレメントのガス流入面積を
増加させた効果が得られたためである。
【0093】さらに、排気ガスは、図5(A)に示すよ
うに、筒体の外周側から筒体の内面側へ通過する。この
例の場合も、閉塞する端面を逆にすることによりガスの
流れ方向を逆にしても同様にフィルタ効果が得られた
はいうまでもない。
【0094】
【表14】
【0095】
【表15】
【0096】(試験例6) 試験例1ではNi−Cr合金からなる金属3次元網状構
造多孔体を用いたフィルタについて検討結果について示
したが、必ずしもこの組成に限定されるものではなく、
Ni−Cr合金では表16で作製したフィルタについて
も検討した。さらに、Ni−Cr−Al合金からなる3
次元網状構造多孔体についても試験例1と同じ構造のフ
ィルタ構造の多孔体を形成した。バーナによる再生用ホ
ットガス供給装置から平均温度800℃の加熱空気を2
3 /min送り込み、捕集されたパティキュレートを
燃焼させることによって再生した。なお、表16に組成
をかえて作製した本実施例と比較例を試験結果とあわせ
て示す。試験の結果、表16に示すように、Ni−Cr
合金からなる3次元網状構造多孔体、さらに、Ni−C
r−Al合金からなる3次元網状構造多孔体では、次の
範囲の合金組成なら、500回の再生に対してなんら損
傷もなく、耐久性のあるフィルタを提供できることが判
った。
【0097】500回の再生では、Ni−Cr系では、
Cr20重量%以上ならば外観上大きな損傷もなく耐久
性があることが判った。Cr15重量%以下では脆く
て、多孔質な酸化スケールが生成され、耐久性がないこ
とが判った。
【0098】Ni−Cr合金からなる金属3次元網状構
造多孔体を用いたフィルタの場合、20重量%〜50重
量%までなら、大きな耐久性には差が認められなかっ
た。50重量%以上のCr添加してもその効果は見られ
なかった。
【0099】Ni−Cr−Al合金からなる金属3次元
網状構造多孔体では、Ni:50〜85重量%、Cr:
15〜50重量%、Al:1〜6重量%の範囲なら、十
分な耐熱性を備えたフィルタエレメントを構成すること
がわかった。Alの添加は1重量%以上なら酸化に対し
て安定な酸化皮膜を形成し、耐熱性に寄与したが、6%
以上の添加は、金属間化合物を形成するため、加工性を
悪くするため、好ましくないことがわかった。
【0100】
【表16】
【0101】(試験例7)(ヒータ) 試験例1では、フィルタエレメントに捕集されたパティ
キュレートを除去する本発明の1例として、厳密な制御
なしにバーナによる燃焼熱を利用した再生方式で、耐熱
性金属からなる3次元網状構造多孔体に捕集されたパテ
ィキュレートが除去できることを示した。ここでは、耐
熱性の3次元網状構造多孔体に捕集されたパティキュレ
ートを電気ヒータ方式で燃焼除去する方式を提供する。
【0102】この場合、ヒータエレメントをどう配置し
たらよいかが一つのポイントである。本発明では、1例
として図10に示すようにシーズヒータ3次元網状構
造多孔体から形成したフィルタエレメントの筒体を用い
た。シーズヒータは排気ガスが流入透過し、パティキュ
レートが捕集される壁の内部に埋め込んである。図10
では、筒体617中の位置622A、B、C、Dにシー
ズヒータ622A、622B、622C、622Dがで
きるだけ、ガス流入側に近い側内に埋め込まれている。
622のシーズヒータは622Aのシーズヒータと一
体であり、端面近傍で曲げられている。曲げ部は端面に
埋め込まれている。622、622も同様である。
622A〜622Dは概略90度で配置されている。
【0103】このようにして得られるヒータ付フィルタ
エレメントを図8(A)(B)に示すようなトラップ内
に端面を閉塞するようにして4本装着した。今回の試験
は、このようにして得られたフィルタをトラップに装着
する際に、排気ガス内側から、外側へ通過するように装
着した。フィルタエレメントの大きさは、外径150
φ、厚さ10mm、長さ350mmである。フィルタエ
レメントは、Ni−Cr合金からなり、空孔の平均
0.5mmの3次元網状構造多孔体を使用し、厚さ方向
の空孔の数は35個、体積充填率は20%となるように
成形し、作製した。このトラップ一式を2.0L排気量
のディーゼルエンジンの排気系に取り付け、2000r
pm、5kgf・mのトルクで排気運転を行った。初期
圧力損失が1KPaであったものが、運転経過につれ
て、捕集されたパティキュレートによる圧力損失が増大
し、5時間で6KPaになった。ディーゼルエンジンか
ら排出され、フィルタエレメントに捕集されたパティキ
ュレートを一定以上の背圧値になる前に電気ヒータに通
電することによりパティキュレートを燃焼除去する必要
があり、試験では、20KPaになった時点で電気ヒー
タに通電し加熱した。この実験では、622Aと622
(+)極とし、622C、622Dを(−)極とし
て通電した。通電時間とともに、トラップの圧力損失が
急激に回復し、ほぼ初期の1−2KPaに低下すること
が認められた。捕集されていたパティキュレートが燃焼
消滅して、フィルタ再生が良好に行われたことを示す。
【0104】排気ガス流入側に設けたヒータで保証され
たパティキュレートが、金属性の3次元網状構造多孔体
とともに加熱昇温し、パティキュレートに着火し、燃焼
を始め、速やかに燃焼が飛火し、フィルタの再生を完了
しているわけである。
【0105】このようなヒータエレメントを再生完了し
たフィルタについて観察したが、特別異常点は認められ
ず正常であり、材料への負荷も少ない方式であることが
わかった。
【0106】本発明に使用する3次元網状構造多孔体は
金属であり、しかも多孔性であるため、コーディエライ
トフィルタに比べて熱伝導率が高い、それ故、すすの燃
焼部分で発生する熱は多量の排ガスによって急速に除去
され易く、フィルタ材料の局部的な異常過熱の防止が可
能となる。一方、燃焼部分のごく近傍に限って維持さ
れ、それ故、急速な燃焼あるいは、冷却による熱衝撃は
生じず、穏やかで、きわめて望ましい速度での燃焼が行
われるのである。
【0107】本実施例では、ヒータをガス流入口面側の
筒体内側近くに埋め込んだが、ガスの流れが外側から内
側に流入する場合には筒体外側近くに、ヒータを埋め込
む法が熱効率から考えて、望ましい。
【0108】本実施例では、図8(B)に示すようなト
ラップ内に4本のフィルタエレメントを装着した。エン
ジン排気量および再生システムに応じてアレンジしてい
いのは言うまでもない。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ディーゼルエンジン車から排出されるパティキュレート
を捕捉するのに、捕集効率も高く、圧力損失の上昇が少
なく、再生時のパティキュレートの燃焼による熱応力に
も耐え得るディーゼルエンジン排気ガス浄化用パティキ
ュレートトラップが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】連通空孔を持つ3次元網状構造多孔体の拡大図
【図2】3次元網状構造多孔体シートを渦巻状に捲回し
形成したフィルタエレメントの斜視図
【図3】3次元網状構造多孔体シートを同心円状を重ね
て形成したフィルタエレメントの斜視図
【図4】(A)(B)はパティキュレートトラップの縦
断正面図と長手方向中央部縦断側面図
【図5】(A)(B)はパティキュレートトラップの縦
断正面図と長手方向中央部縦断側面図
【図6】(A)(B)はパティキュレートトラップの縦
断正面図と長手方向中央部縦断側面図
【図7】(A)(B)はパティキュレートトラップの縦
断正面図と長手方向中央部縦断側面図
【図8】(A)(B)はパティキュレートトラップの縦
断正面図と長手方向中央部縦断側面図
【図9】(A)(B)はパティキュレートトラップの縦
断正面図と長手方向中央部縦断側面図
【図10】捕集されたパティキュレートを燃焼除去する
のに有効なヒータを3次元網状構造多孔体のフィルタに
シーズヒータを埋め込んだ一体型パティキュレートの1
例を示す斜視図
【図11】ディーゼルエンジンの排気系にトラップと再
生ガス供給装置を設けた1例を示す概略図
【符号の説明】
1、11、111、211、311、411、511、
611 3次元網状構造多孔体 2 連通空孔 3 骨格 4 渦巻状フィルタエレメント 5 同心円状フィルタエレメント 6 空孔の孔径 10 3次元網状構造多孔体シート 12、112、212、312、412、512、61
2 フィルタエレメント収納容器 13、113、213、313、413、513、61
3 ガス流入口 14、114、214、314、414、513、61
4 ガス流出口 15、115、215、315、415、515、61
5 排気ガス 16、116、216、316、416、516、61
6 清浄ガス 7、17、117、217、217a、217b、21
7c、317、417、517、617 フィルタエレ
メントの筒体 18a、18b、118a、118b、118c、21
8a、218b、318a、318b、418a、41
8b、518a、518b 閉塞部材 101 ディーゼルエンジン 102 再生ガス供給装置 103 排気管 107 排気バイパス 25、125、225、325、425、525、62
5 パティキュレート捕集体 622 シーズヒータ取り付け位置 622A、622B、622C、622D シーヒー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 曉 伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友電気 工業株式会社伊丹製作所内 (56)参考文献 特開 昭57−10319(JP,A) 特開 昭62−149317(JP,A) 特開 平4−2541(JP,A) 特開 平4−121412(JP,A) 特開 平4−124419(JP,A) 実開 昭64−8520(JP,U) 実開 平2−31331(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F01N 3/02 301 - 341 B01D 39/20 B01D 46/00 301

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気系の途中に設置された容器と、前記
    容器内にフィルタエレメントが装着されたディーゼルエ
    ンジン排気ガス浄化用パティキュレートトラップにおい
    て、前記フィルタエレメントが連通空孔を有する耐熱性
    金属骨格からなる3次元網状構造多孔体からなり、前記
    空孔の平均孔径が0.1〜1mmで、前記フィルタエレ
    メントの厚み方向における空孔の平均数が10個以上で
    あり、前記フィルタエレメントの濾過部における前記金
    属骨格の占める体積充填率が10〜40%であり、前記
    フィルタエレメントの排気ガス流入表面積が前記トラッ
    プを取り付けるエンジンの排気量1Lあたり400cm
    2 以上であることを特徴とするディーゼルエンジン排気
    ガス浄化用パティキュレートトラップ。
  2. 【請求項2】 前記3次元網状構造多孔体の金属骨格の
    断面投影幅が20μm以上であることを特徴とする請求
    項1記載のディーゼルエンジン排気ガス浄化用パティキ
    ュレートトラップ。
  3. 【請求項3】 前記3次元網状構造多孔体の金属骨格の
    表面粗さがRmax0.2μm以上であることを特徴と
    する請求項1または2記載のディーゼルエンジン排気ガ
    ス浄化用パティキュレートトラップ。
  4. 【請求項4】 前記フィルタエレメントの筒体が複数
    本、前記容器内に装着され、各筒体の一方の端部外周面
    と前記容器内周面との間に形成される空間と各筒体の他
    方の端面開口とをそれぞれ閉塞して形成されたパティキ
    ュレート捕集体を有することを特徴とする請求項1、
    2、3のいずれかの項に記載のディーゼルエンジン排気
    ガス浄化用パティキュレートトラップ。
  5. 【請求項5】 径の異なる複数本のフィルタエレメント
    の筒体が各筒体間に所定の隙間をあけて同心状に前記容
    器内に装着され、最も外側に位置する筒体の一端の外周
    面と前記容器の内周面との間に形成される空間と、各筒
    体間に形成される一端の隙間と、最も内側に位置する筒
    体の端面開口をそれぞれ、ガス流入口側とガス流出口側
    において互い違いになるように閉塞して形成されたパテ
    ィキュレート捕集体を有することを特徴とする請求項
    1、2、3のいずれかの項に記載のディーゼルエンジン
    排気ガス浄化用パティキュレートトラップ。
  6. 【請求項6】 周方向もしくは軸方向に波形に成形され
    た前記フィルタエレメントの筒体が前記容器内に装着さ
    れ、この筒体の一端の端面開口と、他端の外周面と前記
    容器内周面との間に形成される空間とを閉塞して形成さ
    れたパティキュレート捕集体を有することを特徴とする
    請求項1、2、3のいずれかの項に記載のディーゼルエ
    ンジン排気ガス浄化用パティキュレートトラップ。
  7. 【請求項7】 前記耐熱性金属がNi基合金であって、
    さらに前記合金の組成がNi:50〜80重量%、C
    r:20〜50重量%からなることを特徴とする請求項
    1〜6のいずれかに記載のディーゼルエンジン排気ガス
    浄化用パティキュレートトラップ。
  8. 【請求項8】 前記耐熱性金属がNi基合金であって、
    さらに前記Ni基合金の組成がNi:50〜85重量
    %、Cr:15〜50重量%、Al:1〜6重量%から
    なることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の
    ディーゼルエンジン排気ガス浄化用パティキュレートト
    ラップ。
  9. 【請求項9】 前記フィルタエレメントに捕集されたパ
    ティキュレートを燃焼除去するための電気ヒータエレメ
    ントが設けられたことを特徴とする請求項1〜8のいず
    れかに記載のディーゼルエンジン排気ガス浄化用パティ
    キュレートトラップ。
JP4114972A 1992-05-07 1992-05-07 ディーゼルエンジン排気ガス浄化用パティキュレートトラップ Expired - Lifetime JP2962042B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4114972A JP2962042B2 (ja) 1992-05-07 1992-05-07 ディーゼルエンジン排気ガス浄化用パティキュレートトラップ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4114972A JP2962042B2 (ja) 1992-05-07 1992-05-07 ディーゼルエンジン排気ガス浄化用パティキュレートトラップ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05312017A JPH05312017A (ja) 1993-11-22
JP2962042B2 true JP2962042B2 (ja) 1999-10-12

Family

ID=14651188

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4114972A Expired - Lifetime JP2962042B2 (ja) 1992-05-07 1992-05-07 ディーゼルエンジン排気ガス浄化用パティキュレートトラップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2962042B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005040572A1 (en) * 2003-05-23 2005-05-06 N.V. Bekaert S.A. Diesel soot particulate filter medium
WO2010045644A1 (en) * 2008-10-17 2010-04-22 Bioair Solutions, Llc Filtration media for filtration/purification of a liquid or gas, related reactor modules, filtration devices and methods
JP5625327B2 (ja) * 2009-11-12 2014-11-19 三菱マテリアル株式会社 ハイブリッド車の排気浄化用三元触媒

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05312017A (ja) 1993-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5458664A (en) Particulate trap for purifying diesel engine exhaust
EP0798452B1 (en) Particulate trap for diesel engine
KR100595407B1 (ko) 입자형상 물질의 감소장치
JPH0949421A (ja) ディーゼルエンジン用パティキュレートトラップ
US6024927A (en) Particulate trap
JPH0949420A (ja) ディーゼルエンジン用パティキュレートトラップ
JP2001073742A (ja) ディーゼルエンジン用パティキュレートトラップ
JP4569783B2 (ja) 金属繊維メディア、これをフィルター部材とした排ガス浄化装置用フィルター及び該フィルター製造方法
CN101595283A (zh) 气体处理装置
JP3130587B2 (ja) 排気ガス浄化装置のハニカムフィルタ
US6102976A (en) Exhaust gas purifier
US20020170433A1 (en) Process and device for removing soot particles from diesel engine exhaust gas
JP2962042B2 (ja) ディーゼルエンジン排気ガス浄化用パティキュレートトラップ
RU2476693C2 (ru) Фильтр из металлических волокон для очистки выхлопного газа, имеющий перепускную часть щелевого типа
JP3207088B2 (ja) ディーゼルエンジン用パティキュレートトラップ
EP1251249B1 (en) A process and device for removing soot particles from the exhaust gas from a diesel engine
JPH01143611A (ja) フィルタ用構造体
JPH09262415A (ja) ディーゼルエンジン用パティキュレートトラップ
JP2841772B2 (ja) ディーゼルエンジン排気用微粒子トラップメディア
JP2000130150A (ja) デイーゼル機関の排気微粒子フイルタ
JPH08303228A (ja) ディーゼルエンジン用パティキュレートトラップ
KR19990032302A (ko) 디젤엔진용 매연 제거방법 및 장치
JPH1162552A (ja) 排気ガス浄化装置
JPH04129822U (ja) 内燃機関の排気フイルタ

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806

Year of fee payment: 9

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806

Year of fee payment: 9

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806

Year of fee payment: 9

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090806

Year of fee payment: 10

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090806

Year of fee payment: 10

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090806

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100806

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110806

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110806

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120806

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120806

Year of fee payment: 13