JP2961467B2 - 焼結原料装入方法 - Google Patents

焼結原料装入方法

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JP2961467B2 JP23408192A JP23408192A JP2961467B2 JP 2961467 B2 JP2961467 B2 JP 2961467B2 JP 23408192 A JP23408192 A JP 23408192A JP 23408192 A JP23408192 A JP 23408192A JP 2961467 B2 JP2961467 B2 JP 2961467B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焼結機において焼結原
料をパレット上に装入する際の焼結原料装入方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】焼結機において、パレット上に焼結原料
(以下原料という)を装入する際、装入された後の原料
の装入層厚を安定的に目標値に調整して、原料表面の凹
凸を少なくするとともに、表層密度,粒度等が不均一と
ならないように調整し、かつ表層密度を適性な状態に調
整することは、歩留の向上,焼結鉱の冷間強度等の品質
の向上,原料を焼成する際の通気性の向上を図る上で重
要なことである。
【0003】この焼結機における原料装入制御方法とし
ては、例えば特開昭60−91184号公報,特開平2
−77531号公報等にその方法が提案されている。
【0004】特開昭60−91184号公報の方法は、
パレット上に装入された原料先端部の原料装入線をテレ
ビカメラで撮影し、原料装入線が目標パターンと一致す
るように装入装置のサブゲート開度を調整する方法であ
る。
【0005】また特開平2−77531号公報の方法
は、超音波センサーにてパレット上に装入された原料の
原料傾斜面におけるたくれ量を検出して、パレットの速
度,原料の供給量を調整する方法である。
【0006】ところで焼結原料装入制御方法の基本は、
装入された後の装入層厚を安定的に目標値となるように
制御することであるが、装入された後の装入層厚を検出
して、この検出値によって制御を行うことは、装入層厚
の検出端の位置がどうしても装入部から離れてしまうた
め、制御の時間遅れが大きくなってしまう。そこで一般
的には、やむを得ずにたくれ量を検出して、このたくれ
量が目標値と等しくなるように制御を行っている。
【0007】つまりこれらの焼結原料装入方法は、装入
された原料の原料傾斜部における傾斜角が常に一定であ
ることを条件とし、単に原料傾斜部のたくれ量を検出し
てサブゲート開度を調整し、たくれ量を一定に制御する
ことで装入層厚を一定に制御しようとしているものであ
る。
【0008】単にたくれ量を予め定められた目標値とな
るようにサブゲート開度を調整するだけでなく、特開昭
60−129590号公報等で示されるように、焼結パ
レット幅方向で焼結機進行方向での排ガス温度パターン
を検出できるようにウインドボックスに熱電対を設置
し、ここで検出した検出値が目標値となるようにサブゲ
ート開度を調整する方法が提案されている。
【0009】この方法は、装入層厚が目標値に対してど
の程度の差があるのか、また、表層密度並びに高さ方向
全体の原料充填密度が、どの程度の状態にあるのかを焼
結機進行方向での排ガス温度パターンで評価し、その結
果に基づきサブゲート開度の調整によってたくれ量を調
整しようとしたものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単にた
くれ量を予め設定された目標値にしようとする装入制御
方法では、装入された原料の原料傾斜角は、原料の粒
度,水分および原料の供給速度によってかなり変化す
る。
【0011】従来のスローピングシュート方式の装入装
置での装入制御方法を図3に、またスリットバー式装入
装置での装入制御方法を図4に示し、図5にはたくれ量
一定の下で原料傾斜角が小さくなった場合の装入層厚の
変化状況を示す。
【0012】図において、原料傾斜角14が小さくなっ
た条件でたくれ量15を一定に保とうとすると、装入層
厚13が目標値に対して徐々に低くなるように制御され
てしまう。そして図3で示すスローピングシュート方式
の装入装置においてはシュート4,図4で示すスリット
バー式装入装置においてはデフレクターシュート7によ
って原料の表面が均されなくなる。その結果、原料の表
面に凹凸ができ、ガスの着火不良による歩留の低下,冷
間強度等の焼結鉱品質の低下を来してしまうことにな
る。
【0013】また、原料傾斜角14の変動による装入層
厚13の変動を吸収できる範囲でたくれ量15の目標値
を高めに設定した場合は、図3に示すシュート,図4に
示すデフレクターシュート7で掻き取られる原料の量が
多くなり、原料充填密度が高くなってしまう。その結
果、焼成時における通気性の低下,高価な生石灰等のバ
インダーの多量使用等を余儀なくされる。
【0014】これに対して、焼結機進行方向での排ガス
温度パターンを検出できるようにウインドボックスに熱
電対を設置し、この検出値が目標値となるように、サブ
ゲート開度を調整する方法においては、ウインドボック
スの排ガス温度は、焼結パレット下部とウインドボック
ス間のシール部からの漏風などの影響を受けやすいた
め、必ずしも精度良く焼成状況を表示しているとは言い
難い。
【0015】また、焼結機進行方向の排鉱側での排ガス
温度を検出して判断を行うため、制御系に時間遅れを生
じてしまう。従ってたくれ量の調整によって調整できる
装入層厚の変化,原料表層部の密度の変化を排ガス温度
の変化で見極め、サブゲート開度の調整に結び付けるこ
とは到底困難であった。
【0016】本発明は上記課題に鑑みなされたもので、
適性な表層密度を有し凹凸の少ない原料表面を安定的に
維持することにより、焼結鉱の品質および通気性の向上
を図る焼結原料装入方法を提供する。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、シュー
トを用いてパレット上に装入された焼結原料の原料傾斜
面におけるたくれ量を検出し、装入装置のサブゲート開
度を調整する焼結原料装入方法において、シュートの下
流側で前記パレット上に装入された焼結原料の表層密度
を密度計にて検出し、この検出値が予め設定しておく表
層密度の目標値と等しくなるように、たくれ量の目標値
を変化させて装入装置のサブゲート開度を調整すること
を特徴とする焼結原料の装入方法である。
【0018】
【作用】本発明により、原料傾斜角が小さくなって目標
の装入層厚を下回った場合でも、表層密度を密度計で検
出することにより装入層厚の変化が可能であるため、表
層密度の検出値によってたくれ量の目標値を増加させ、
サブゲートの開度を調整することにより、迅速に目標値
を下回った装入層厚を目標値に近づけることが可能とな
る。
【0019】また表層密度が圧密となり過ぎた場合にお
いても、すぐに表層密度を密度計で検出し、目標の表層
密度となるようにたくれ量の目標値を調整することが可
能となる。その結果、表層密度,粒度等が均一で、かつ
適性な表層密度を有する凹凸の少ない原料表面を安定的
に維持することが可能となる。
【0020】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。
【0021】図1にはスローピングシュート方式の装入
装置による原料装入の実施例、図2にはスリットバー式
装入装置による実施例を示す。焼結原料20は装入ホッ
パー1からドラムフィーダー2によって切り出され、図
1ではシュート4、図2ではシュート4A,スリットバ
ー5,シュート6,デフレクターシュート7を介してパ
レット16に装入される。
【0022】次に装入された焼結原料は、密度計9で検
出されるが、目標値に対して−0.3〜0.3t/m3
程度の差で変動している表層密度が、通常1.6〜2.
2t/m3 程度の範囲で設定される設定基準表層密度1
1に対して大きな差が無い場合は、たくれ量検出用超音
波センサー8で検出される通常目標値に対して−5〜5
%程度の差で変動しているたくれ量15と通常40〜6
0%の範囲に設定される設定目標たくれ量10を制御装
置12によって比較して、目標値となるように制御装置
12によりサブゲート3の開度を調整する。
【0023】また密度計9で検出される表層密度が、設
定基準表層密度11に対して差が生じた場合には、制御
装置12によって設定目標たくれ量10を調節させるこ
とにより、サブゲート3の開度を表層密度が設定基準表
層密度11に近づくように調整する。
【0024】本発明に係るたくれ量検出センサー8は、
本実施例では、超音波センサーを利用しているが、特に
超音波センサーと限定するものではなく、他の非接触型
のセンサー,又は接触型のセンサーでも可能である。
【0025】密度計9については、装入層厚の表層部約
100mmの充填密度を検出することを前提とし、非接
触型のγ線を用いた密度計を使用している。これは装入
層厚の表層部約100mmの充填密度が、たくれ量を調
整することによって調整し得る最大範囲であるためであ
る。またγ線を用いたのは、非接触式で充填密度を検出
する方法として、一般的でかつ確立した技術であるため
である。
【0026】サブゲート3は、通常パレットの幅方向で
その大きさにもよるが通常5〜7程度に分割されてお
り、それぞれの幅方向のたくれ量によってその開度が調
整されている。従って本発明の実施にあたっては、幅方
向に分割されたサブゲート毎に、たくれ量検出用センサ
ー,及び密度計が設置され、それぞれのサブゲート毎に
開度が調整されていることが望ましい。
【0027】しかしながら設備投資額を押さえる目的
で、たくれ量検出用センサーについては、サブゲート毎
に設置すべきであるが、密度計と本発明による表層密度
の調整は、パレット幅方向で重要な中心部のサブゲート
に限定しても良い。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、原料傾斜
角が小さくなって目標の装入層厚を下回った場合でも、
表層密度を密度計で検出することにより装入層厚の変化
が可能であり、表層密度,粒度等が均一な、かつ適性な
表層密度を有する凹凸の少ない原料表面を安定的に維持
することが可能となる。
【0029】その結果、ガスの着火性の向上,均一な焼
成による歩留の向上,焼結鉱の冷間強度等の品質の向
上,及び原料を焼成する際の通気性を向上することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スローピングシュート方式の装入装置における
本発明による装入制御方法の実施を例示する側面図であ
る。
【図2】スリットバー式の装入装置における本発明によ
る装入制御方法の実施を例示する側面図である。
【図3】スローピングシュート方式の装入装置における
従来の装入制御方法を示した側面図である。
【図4】スリットバー式の装入装置における従来の装入
制御方法を示した側面図である。
【図5】たくれ量一定の下で原料傾斜角が小さくなった
場合の装入層厚の変化状況を説明する原料装入部の側面
図である。
【符号の説明】
1 装入ホッパー 2 ドラムフィーダー 3 サブゲート 4,4A シュート 5 スリットバー 6 シュート 7 デフレクターシュート 8 たくれ量検出用超音波センサー 9 密度計 10 設定目標たくれ量 11 設定基準表層密度 12 制御装置 13 装入層厚 14 原料の傾斜角 15 たくれ量 16 パレット 20 焼結原料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白川 芳幸 千葉県君津市君津1 新日本製鐵株式会 社 君津製鐵所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F27B 21/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シュートを用いてパレット上に装入され
    た焼結原料の原料傾斜面におけるたくれ量を検出し、装
    入装置のサブゲート開度を調整する焼結原料装入方法に
    おいて、シュートの下流側で前記パレット上に装入され
    た焼結原料の表層密度を密度計にて検出し、この検出値
    が予め設定しておく表層密度の目標値と等しくなるよう
    に、たくれ量の目標値を変化させて装入装置のサブゲー
    ト開度を調整することを特徴とする焼結原料の装入方
    法。
JP23408192A 1992-08-11 1992-08-11 焼結原料装入方法 Expired - Lifetime JP2961467B2 (ja)

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