JP2961017B2 - キーレスインキング装置のインキ受渡しローラ - Google Patents

キーレスインキング装置のインキ受渡しローラ

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JP2961017B2 JP19554092A JP19554092A JP2961017B2 JP 2961017 B2 JP2961017 B2 JP 2961017B2 JP 19554092 A JP19554092 A JP 19554092A JP 19554092 A JP19554092 A JP 19554092A JP 2961017 B2 JP2961017 B2 JP 2961017B2
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昭夫 出羽
将一 青木
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオフセット新聞輪転機等
のオフセット印刷機におけるキーレスインキング装置の
インキ受渡しローラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のオフセット輪転機のインキ供給装
置の1例を図10について説明する。インキタンク22
内のインキLは、図示しないスクリュにより集められて
ポンプ4で吸引され、フィルタ5によりインキ中の紙粉
や異物を除去されて、インキ吐出ノズル6よりインキ元
ローラ7に供給される。このインキ元ローラ7に供給さ
れたインキは、インキ供給ブレード8で一定の膜厚にさ
れ、異周速で高速の受渡しローラ9に転移され、ドクタ
ーローラ10、インキ着ローラ11a,11bを経て、
版胴12に供給される。更にブランケット13を介して
印刷紙14に転写される。
【0003】21は湿し水タンクであり、水タンク21
内の湿し水23は、水元ローラ20に付着し、ブラシロ
ーラ15の回転により飛散されて水往復ローラ16に付
着し、インキ着ローラ11a,11bの前に位置する水
着ローラ17を経て、版胴12に転移されて、版の非画
線部表面に水膜を形成させ、非画線部にインキが転移し
ないようにしている。
【0004】また版胴12における湿し水の中の余剰水
は、版胴12からインキ着ローラ11a、11bを介し
て、同インキ着ローラ11a、11b上の版への供給後
の余剰インキと共に、ドクターローラ10へ転移され、
同ドクターローラ10上の余った含水インキは、履歴ド
クターブレード19で掻き取られてインキタンク3に回
収され、再度ポンプ4により吸引、循環再利用される。
【0005】現状の受渡しローラ9の表面形状は平滑な
もの、またはグラインダ研摩等により荒らしたもの等が
一般的であるが、そのインキ転移性は必ずしも十分でな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このドクターブレード
19によって掻取られたインキは約20%の湿し水を含
む為、インキタンク3内のインキ含水率は徐々に増加す
る。インキ転移の面から見れば、この含水率が高くなる
ということは、転移されるインキ膜中に多数の水粒子が
存在するため、その粒径、及び密度等のバラツキにより
ローラ幅方向に亘り、安定した分裂点を得ることは困難
であり、転移不良の原因となる。実際にインキタンク中
の含水率が上昇したため、濃度ムラ、筋ムラとなって紙
面上に印刷障害が現われ、問題となっている。
【0007】この含水率上昇を防ぐには、ドクターブレ
ード19によって掻取ったインキを再循環せず、廃棄す
れば良いが、インキ消費量または別途処理装置が必要等
の問題がある。本発明はかかる問題点に対処するため開
発されたものであって、受渡しローラの表面形状を操作
することで、インキタンク中の含水率が上昇せず、ドク
ターローラから着ローラへ低含水インキを供給すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の構成を実施例に対応する図1乃至図7を用
いて説明すると、本発明は表面に親インキ性金属層を設
けたインキ元ローラと、該インキ元ローラに接触して回
転し表面に親インキ性ゴム層を設けた受渡しローラとを
備えたキーレスインキング装置において、前記受渡しロ
ーラの表面形状を、インキの流れが生ずる連続した溝部
と、インキの流れを阻止する独立した山部とが規則的に
設けられた凹凸形状とし、前記一つの山部周辺を流れる
インキのパス長さLと、インキ流れ方向に沿った前記山
部の単位長さL0との比である周長比L/ 0 が1.2〜
1.7の範囲であり、山部の単位長さL0が0.2〜
2.0mmの範囲であり、溝部の溝幅Wが山部単位長さ
0の20〜80%の範囲であることを特徴とする。
【0009】
【作用】そして本発明は上記の手段によりインキノズル
6から供給される含水率の高い(20%)インキは、元
ローラ7と受渡しローラ9間の差速スリップ域に入り、
インキは受渡しローラ9上に所定の寸法で形成された凹
凸形状の連続溝部を通過する。
【0010】つまり、インキLは受渡しローラ9の凹凸
の壁面と底面、及び元ローラ7面との間で形成された、
一種の管路の中を流れる。その際、インキは、ある速度
勾配のもとに流れているわけであるから、剪断力を受け
る。その結果、乳化破壊が起り、比較的大きなサイズの
水粒子に合体→成長する。
【0011】この乳化破壊の起こり易さは下記2点に依
ると考えられる。 (1) インキの流動性が良く(速度勾配が大きい)、
積極的に破壊が起る。 (2) ローラ回転方向の単位長さ当りの接液面積を大
きくし(つまり蛇行させる)、破壊が起る確率を大きく
する。 上記(1)の極端な例として図11に示すようなスリッ
ト型溝部がある。(C−Cローラ軸方向)これは管路長
さが短いため、インキ流れ29は圧損が少なく流動性は
良いが、インキがストレートに流れるため接液面積は、
かせげない。
【0012】また上記(2)の例として図12に示すよ
うな形状であると、インキ流れ29の流動性は悪いが接
液面積は大きい。(D−Dローラ軸方向) つまり両パターンとも(1),(2)を同時に満足して
いない。本発明の形状は、上記パターンの中間に当るた
め、流動性と接液面積が相方とも、ほどほどに満足する
ために、乳化破壊が起こり易いと考えられる。
【0013】また山部の寸法の上限は、紙面上にパター
ン目として出現しないところから決まり、下限は加工技
術より制限され、適正値は山部の単位長さが0.2〜
2.0mmの範囲である。また溝部の幅寸法は、小さす
ぎるとインキ流れが阻害され好ましくなく、逆に大きす
ぎると、前述の接液面積の効果が小さくなり乳化破壊が
起こりにくい。適正値は上記、山部の単位長さの20〜
80%の範囲である。
【0014】溝深さは0.15〜1.5mmが好まし
い。次に元ローラ7/受渡しローラ9のニップ出口で、
上記乳化破壊により生成した水粒子は、ローラ間の周速
差および受渡しローラ9の弾性回復時のゴムの動きによ
りローラ系外に、ミスチングとして消費される。以上の
ことよりドクターローラに、含水率の低いインキ(約1
5%。ミスチングにより5%消費)を供給するための、
安定したインキ転移が可能となり、従来の濃度ムラ、筋
ムラ等の印刷障害は解消される。
【0015】
【実施例】以下本発明の第1実施例を図1に基づいて説
明すると1は山部、2は溝部を示し山部1の周辺を流れ
るインキのパス長さLと山部1の単位長さL0 の比であ
る周長比L/L0 が1.2〜1.7の範囲であり、山部
1の単位長さL0 は0.2〜2.0mmの範囲であり溝
部2の溝幅Wは山部単位長さL0 の20〜80%の範囲
とした。
【0016】図2に本発明の第2実施例であるミスチン
グの多い受渡しローラ表面の(以下、基盤目A型と称
す)の斜視図、図3にその断面図、図4に上視図を示
す。(A−A:軸方向)これは周長比が1.3であり、
各寸法は第1実施例の下限(山部単位長さ0.2mm、
溝部の幅はこの単位長さの20%の0.04mm)とし
た。また比較として、本発明の第3実施例を図5,図6
及び図7に示す。図5,6,7に示すように、丁度図2
の凹凸部の配置を90°動かしたローラも合せてテスト
した。(以下基盤目B型)これの周長比は1.9であ
る。(B−B:軸方向)溝部の深さは、いずれも0.1
5mmである。 ゴム硬度は印刷ローラ用NBR JIS HS −A30
°〜40° 溝加工はCO2 レーザによる直彫りで行なった。 運転速度 5万部/時、ニップ幅ドクターローラ/
受渡し=9mm/受渡し/元=6mm 使用インキ シアン(乳化限度24%)新聞用 図8に本案形状の受渡しローラの運転状況を示す。図中
24は基盤目A型で加工している範囲、25は基盤目B
型で加工している範囲、26は元ローラ入口側のイン
キ、27は元ローラ出口側のインキ、28は遊離水、3
0は筋ムラを示すドクターブレード掻取り部における遊
離水の発生状況を比較すると、基盤目A(受渡しの中央
を境にして左側)の方が水が少なく、ドクターローラ上
のインキ含水率が、低いことが判る。また筋ムラも現わ
れなかった。
【0017】これらの水分の多少を定量評価するため、
元ローラ前後の含水率差△Qを調べた。尚△Q=Qin
out ,Qは含水率Qinは元ローラ入口側のインキ2
6、Q out は元ローラ出口側のインキ27である。この
△Q値が大きいことは、ニップを出たインキの水分がミ
スチング等により少なくなっているということである。
【0018】図9にこの△Qと各種ローラの表面形状の
関係を示す。X−座標はインキパスLと山部の単位長さ
0 の比(周長比)であり、これが大きい程、流動性は
小さく、逆に接液面積は大きくなる。結果を見ると、極
端に流動性が良いもの、あるいは接液面積が大きい形状
は△Q値が低く、筋ムラが発生した。
【0019】一方双方の効果があると考えられる本案の
基盤目Aは高い△Q値を示し、インキ転移性が安定して
いた。つまり、乳化破壊を積極的に起こし、水粒子を系
外へ吐き出すには前述〔作用〕の1流動性:大2接液面
積:大を同時に満足させる必要がある。尚,本実施例で
は周長比1.3の菱形凸部について行なったが、特に形
はこれに限定する必要はなく、楕円形又はその他の形で
もよい。
【0020】
【発明の効果】このように本発明によるときは受渡しロ
ーラの表面形状をインキの流れを生ずる溝部が連続であ
って、インキの流れを阻止する山部が独立した規則的な
凹凸形状とし、山部の周辺を流れるインキのパス長さL
と山部の単位長さL0 の比である周長比L/Lo が1.
2〜1.7の範囲であり、山部の単位長さL0 は0.2
〜2.0mmの範囲であり、溝部の溝幅Wは山部単位長
さL0 の20〜80%の範囲としたものであるからたと
えインキタンク中の含水率が上昇しても元ローラ/受渡
しローラのニップ間で水が吐き出されるため、ドクター
ローラ上の含水率は低く、安定した転移が保たれた。
【0021】その結果、現状の受渡しローラで発生して
いる筋ムラ、濃度ムラなどの印刷障害が解消された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す斜視図である。
【図3】図2の断面図である。
【図4】図2の上視図である。
【図5】本発明の第3実施例を示す斜視図である。
【図6】図5の断面図である。
【図7】図5の上視図である。
【図8】本発明の運転状態図てある。
【図9】本発明の元ローラのニップ前後の含水率変化と
表面形状の関係図である。
【図10】キーレスインキング装置の概略図である。
【図11】流動性が良いスリット状パターンのインキ流
れのモデル図である。
【図12】接液面積が大きい基盤目状パターンのインキ
流れのモデル図である。
【符号の説明】
1 山部 2 溝部 7 インキ元ローラ 9 受渡しローラ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に親インキ性金属層を設けたインキ
    元ローラと、該インキ元ローラに接触して回転表面に
    親インキ性ゴム層を設けた受渡しローラとを備えたキー
    レスインキング装置において 前記受渡しローラの表面形状をインキの流れ生ずる
    連続した溝部と、インキの流れを阻止する独立した山部
    とが規則的に設けられた凹凸形状とし、前記一つの 山部周辺を流れるインキのパス長さLと前記
    山部の単位長さL0 の比である周長比L/ 0 が1.2
    〜1.7の範囲であり、山部の単位長さL0が0.2〜
    2.0mmの範囲であり、溝部の溝幅Wが山部単位長さ
    0の20〜80%の範囲であることを特徴とするキー
    レスインキング装置のインキ受渡しローラ。
JP19554092A 1992-07-22 1992-07-22 キーレスインキング装置のインキ受渡しローラ Expired - Lifetime JP2961017B2 (ja)

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