JP2959461B2 - 電界放射冷陰極の検査方法および検査装置 - Google Patents
電界放射冷陰極の検査方法および検査装置Info
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- JP2959461B2 JP2959461B2 JP1533296A JP1533296A JP2959461B2 JP 2959461 B2 JP2959461 B2 JP 2959461B2 JP 1533296 A JP1533296 A JP 1533296A JP 1533296 A JP1533296 A JP 1533296A JP 2959461 B2 JP2959461 B2 JP 2959461B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界放射冷陰極の
検査方法および検査装置に関し、特に製造途中のウェハ
の状態でエミッション特性および絶縁特性を検査する方
法およびそれに用いる装置に関する。
検査方法および検査装置に関し、特に製造途中のウェハ
の状態でエミッション特性および絶縁特性を検査する方
法およびそれに用いる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、熱電子放出を利用した熱陰極に代
わる電子源として、電界放射冷陰極が開発されている。
この電界放射冷陰極は先鋭な突起を持つ電極の先端に、
高電界を発生させることで電子を空間に放出させるもの
である。このため、先端の先鋭度がデバイスの特性を左
右する条件であるが、おおよそ数百オングストローム以
下の曲率半径が必要であると言われている。また高電界
発生のためには対向する電極を近接した位置に配する必
要から、一般的に半導体デバイスにおける微細加工技術
を応用して製造される。
わる電子源として、電界放射冷陰極が開発されている。
この電界放射冷陰極は先鋭な突起を持つ電極の先端に、
高電界を発生させることで電子を空間に放出させるもの
である。このため、先端の先鋭度がデバイスの特性を左
右する条件であるが、おおよそ数百オングストローム以
下の曲率半径が必要であると言われている。また高電界
発生のためには対向する電極を近接した位置に配する必
要から、一般的に半導体デバイスにおける微細加工技術
を応用して製造される。
【0003】図7(a)〜(d)は電界放射冷陰極を示
す図で、図7(a)はウェハ70上に多数の微小冷陰極
を含むチップ78を形成した状態を示している。図7
(b)はウェハ70を切断してチップ78とした状態を
示す斜視図であり、例えば約2mm角の大きさを有して
いる。表面には共通のゲート電極73が設けられてお
り、符号74は電圧印加用のリード線を接続するための
パッドを示す。図7(c)は図7(d)に示したチップ
の拡大断面図で、多数の微小冷陰極77から構成されて
いる。そして図7(d)は1個の微小冷陰極77の断面
図で各部の寸法も記入してある。
す図で、図7(a)はウェハ70上に多数の微小冷陰極
を含むチップ78を形成した状態を示している。図7
(b)はウェハ70を切断してチップ78とした状態を
示す斜視図であり、例えば約2mm角の大きさを有して
いる。表面には共通のゲート電極73が設けられてお
り、符号74は電圧印加用のリード線を接続するための
パッドを示す。図7(c)は図7(d)に示したチップ
の拡大断面図で、多数の微小冷陰極77から構成されて
いる。そして図7(d)は1個の微小冷陰極77の断面
図で各部の寸法も記入してある。
【0004】このような電界放射冷陰極の具体的な製造
方法の一つは、アメリカのSRI(Stanford
Reserch Institute)のスピント氏
(Spindt)らによって開発されている(J.Ap
pl.Phy.39 pp3504,1968)。図7
(a)〜(d)を参照して説明すると、まず、ウェハ7
0の状態のシリコン基板71を用意し、酸化膜をウェハ
全面に成長させて1μm厚の絶縁層72とする。続いて
ゲート電極73としてモリブデンを真空蒸着により0.
2μm厚に堆積する。その後、フォトリソグラフィとエ
ッチングによって直径が約1μmの開口部を設け、回転
斜め蒸着を行いアルミニウムの犠牲層(図示せず)を形
成する。次にモリブデンを垂直方向から真空蒸着して、
エミッタ電極76を堆積させる。また、そのとき同時に
犠牲層上に堆積したモリブデン膜を犠牲層を選択エッチ
ングすることによりリフトオフして取り除く。最後にウ
ェハから多数の微小冷陰極を含むチップを切り出してデ
バイス構造の電界放射冷陰極を得る。
方法の一つは、アメリカのSRI(Stanford
Reserch Institute)のスピント氏
(Spindt)らによって開発されている(J.Ap
pl.Phy.39 pp3504,1968)。図7
(a)〜(d)を参照して説明すると、まず、ウェハ7
0の状態のシリコン基板71を用意し、酸化膜をウェハ
全面に成長させて1μm厚の絶縁層72とする。続いて
ゲート電極73としてモリブデンを真空蒸着により0.
2μm厚に堆積する。その後、フォトリソグラフィとエ
ッチングによって直径が約1μmの開口部を設け、回転
斜め蒸着を行いアルミニウムの犠牲層(図示せず)を形
成する。次にモリブデンを垂直方向から真空蒸着して、
エミッタ電極76を堆積させる。また、そのとき同時に
犠牲層上に堆積したモリブデン膜を犠牲層を選択エッチ
ングすることによりリフトオフして取り除く。最後にウ
ェハから多数の微小冷陰極を含むチップを切り出してデ
バイス構造の電界放射冷陰極を得る。
【0005】このようにして製造された電界放射冷陰極
は、前述のように多数の微小冷陰極からなりたってお
り、しかも多数のチップがウェハ上に形成されているた
めに、すべての素子を欠陥なく作ることはきわめて困難
である。そのため、ウェハ上の素子を個々の素子に切り
離して、エミッション特性や絶縁特性を検査し良品を選
別することが必要である。しかるに従来は、エミッショ
ン特性については、電界放射冷陰極を電子管などのデバ
イスに実装後に検査を行なっていたし、また絶縁特性に
ついては、実装前の空気中で低電圧で行う簡単なチェッ
クにとどまっていた。エミッション特性の検査を実装後
に行う理由は、電界放射冷陰極の場合、真空中において
動作させ、素子の表面を使用するデバイスであるため、
実装前の大気中では動作、特性のチェックを行うことは
不可能であるからである。また低電圧での簡単な絶縁チ
ェック程度しか行えない理由は、大気中では吸着ガス
(水蒸気)の影響により放電破壊の恐れがあり、正しい
素子特性を評価できないからである。
は、前述のように多数の微小冷陰極からなりたってお
り、しかも多数のチップがウェハ上に形成されているた
めに、すべての素子を欠陥なく作ることはきわめて困難
である。そのため、ウェハ上の素子を個々の素子に切り
離して、エミッション特性や絶縁特性を検査し良品を選
別することが必要である。しかるに従来は、エミッショ
ン特性については、電界放射冷陰極を電子管などのデバ
イスに実装後に検査を行なっていたし、また絶縁特性に
ついては、実装前の空気中で低電圧で行う簡単なチェッ
クにとどまっていた。エミッション特性の検査を実装後
に行う理由は、電界放射冷陰極の場合、真空中において
動作させ、素子の表面を使用するデバイスであるため、
実装前の大気中では動作、特性のチェックを行うことは
不可能であるからである。また低電圧での簡単な絶縁チ
ェック程度しか行えない理由は、大気中では吸着ガス
(水蒸気)の影響により放電破壊の恐れがあり、正しい
素子特性を評価できないからである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように従来は、
電界放射冷陰極のエミッション特性の検査は実装後に行
い、また絶縁特性の検査は実装前に大気中で低電圧を印
加した状態で簡単にチェックするだけであった。このた
め実装後にリーク電流が大きくて使い物にならなかった
り、エミッション特性のきわめて悪いものまで実装後で
なければ判定できなかった。これでは特性の悪い、また
使い物にならない電界放射冷陰極が実装されたデバイス
は、不良品として廃棄処分にしなければならず、無駄が
多かった。
電界放射冷陰極のエミッション特性の検査は実装後に行
い、また絶縁特性の検査は実装前に大気中で低電圧を印
加した状態で簡単にチェックするだけであった。このた
め実装後にリーク電流が大きくて使い物にならなかった
り、エミッション特性のきわめて悪いものまで実装後で
なければ判定できなかった。これでは特性の悪い、また
使い物にならない電界放射冷陰極が実装されたデバイス
は、不良品として廃棄処分にしなければならず、無駄が
多かった。
【0007】ところで、電界放射冷陰極の製造は、前述
したように半導体産業で用いられる微細加工・薄膜のプ
ロセスを利用してウェハ単位で行われる。半導体デバイ
スの製造プロセスではウェハからチップを切り出す前
に、プローバにより特性のチェックを行うことが一般的
に行われている。したがって、電界放射冷陰極において
もウェハ状態でエミッション特性や絶縁特性の検査を行
うことが望ましい。
したように半導体産業で用いられる微細加工・薄膜のプ
ロセスを利用してウェハ単位で行われる。半導体デバイ
スの製造プロセスではウェハからチップを切り出す前
に、プローバにより特性のチェックを行うことが一般的
に行われている。したがって、電界放射冷陰極において
もウェハ状態でエミッション特性や絶縁特性の検査を行
うことが望ましい。
【0008】しかし、ウェハ単位で検査をするにも、エ
ミッション(放出電子)を捕集するコレクタ電極の配置
の困難性や冷陰極前方の空間の電場の乱れを考えると、
ゲート電極のパッドにプローバのプローブピンを立てて
測定することは問題があった。
ミッション(放出電子)を捕集するコレクタ電極の配置
の困難性や冷陰極前方の空間の電場の乱れを考えると、
ゲート電極のパッドにプローバのプローブピンを立てて
測定することは問題があった。
【0009】本発明の目的は、上述した従来の種々の問
題点を解決し、ウェハ単位で電界放射冷陰極のエミッシ
ョン特性や絶縁特性などを検査できる方法とそれに用い
る検査装置を提供することである。
題点を解決し、ウェハ単位で電界放射冷陰極のエミッシ
ョン特性や絶縁特性などを検査できる方法とそれに用い
る検査装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の電界放射冷陰極
の検査装置は、真空容器と、その中に配設された検査器
とを備え、検査器は電界放射冷陰極、すなわちチップが
多数マトリクス状に配列された被検査ウェハをX方向お
よびY方向に移動させるXY移動台とチップの冷陰極に
電圧を印加するプローブピンおよび冷陰極から放射され
た電子を集めるコレクタ電極を有するプローバとを含ん
で構成されている。真空容器は、電界放射冷陰極の絶縁
・エミッション特性を検査する主真空容器と、被検査ウ
ェハをXY移動台に着脱する副真空容器とを含んで構成
すると迅速な検査ができる。コレクタ電極は一端が閉じ
た金属製の円筒から成り、また、被検査ウェハがセット
されるX移動台には、内部に加熱用のヒータが埋め込ま
れている。
の検査装置は、真空容器と、その中に配設された検査器
とを備え、検査器は電界放射冷陰極、すなわちチップが
多数マトリクス状に配列された被検査ウェハをX方向お
よびY方向に移動させるXY移動台とチップの冷陰極に
電圧を印加するプローブピンおよび冷陰極から放射され
た電子を集めるコレクタ電極を有するプローバとを含ん
で構成されている。真空容器は、電界放射冷陰極の絶縁
・エミッション特性を検査する主真空容器と、被検査ウ
ェハをXY移動台に着脱する副真空容器とを含んで構成
すると迅速な検査ができる。コレクタ電極は一端が閉じ
た金属製の円筒から成り、また、被検査ウェハがセット
されるX移動台には、内部に加熱用のヒータが埋め込ま
れている。
【0011】また、本発明によれば、被検査ウェハは複
数のチップからなるブロックを縦横にマトリクス上に配
列して構成され、各ブロックを形成する各チップのゲー
ト電極がブロックの外周部に引出されていて、ブロック
を形成するチップ数と同じ本数のプローブピンをあるプ
ローバと、ブロックをカバーできる大きさを有しハニカ
ム構造または円筒を複数本束ねた構造のコレクタ電極を
用いる電界放射冷陰極の検査装置が得られる。
数のチップからなるブロックを縦横にマトリクス上に配
列して構成され、各ブロックを形成する各チップのゲー
ト電極がブロックの外周部に引出されていて、ブロック
を形成するチップ数と同じ本数のプローブピンをあるプ
ローバと、ブロックをカバーできる大きさを有しハニカ
ム構造または円筒を複数本束ねた構造のコレクタ電極を
用いる電界放射冷陰極の検査装置が得られる。
【0012】さらに本発明によれば、真空容器内に被検
査ウェハを配設し、この被検査ウェハの電界放射冷陰極
のエミッタ電極とゲート電極間に電圧を印加し、被検査
ウェハのエミッタ領域前方に配設したコレクタ電極回路
に流れる電流を検出する電界放射冷陰極の検査方法が得
られる。
査ウェハを配設し、この被検査ウェハの電界放射冷陰極
のエミッタ電極とゲート電極間に電圧を印加し、被検査
ウェハのエミッタ領域前方に配設したコレクタ電極回路
に流れる電流を検出する電界放射冷陰極の検査方法が得
られる。
【0013】また本発明によれば、複数チップからなる
ブロックが縦横にマトリクス状に配列されて構成された
被検査ウェハの、各ブロックを形成する各チップのゲー
ト電極のパッドをブロックの外周部に引き出しておき、
この引き出されたゲート電極のパッドにプローブピンを
立て電圧を印加し、絶縁・エミッション特性を検査する
電界放射冷陰極の検査方法が得られる。ゲート電極のパ
ッドをブロックの外周部に引き出しておく配線は、チッ
プに分離する際の切りしろに設けられており、分離のと
き除去される。なお、この引き出し配線は通電溶融によ
り除去することもできる。
ブロックが縦横にマトリクス状に配列されて構成された
被検査ウェハの、各ブロックを形成する各チップのゲー
ト電極のパッドをブロックの外周部に引き出しておき、
この引き出されたゲート電極のパッドにプローブピンを
立て電圧を印加し、絶縁・エミッション特性を検査する
電界放射冷陰極の検査方法が得られる。ゲート電極のパ
ッドをブロックの外周部に引き出しておく配線は、チッ
プに分離する際の切りしろに設けられており、分離のと
き除去される。なお、この引き出し配線は通電溶融によ
り除去することもできる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
図面を参照して説明する。図1は本発明の電界放射冷陰
極の検査装置の第1の実施形態を概略的に示す断面図で
ある。本形態による検査装置は、真空容器1とその内部
に配置された検査器2から成り、検査器2はウェハを縦
横方向に移動させるXY移動台3とプローバ4から構成
されている。真空容器1は、ウェハ6の出入れを行う扉
5を備えており、図には示していないが、当然真空に引
くためのポンプ機構を備えている。
図面を参照して説明する。図1は本発明の電界放射冷陰
極の検査装置の第1の実施形態を概略的に示す断面図で
ある。本形態による検査装置は、真空容器1とその内部
に配置された検査器2から成り、検査器2はウェハを縦
横方向に移動させるXY移動台3とプローバ4から構成
されている。真空容器1は、ウェハ6の出入れを行う扉
5を備えており、図には示していないが、当然真空に引
くためのポンプ機構を備えている。
【0015】つぎに検査器2の構造について説明する。
上述のように検査器2は、XY移動台3とプローバ4か
ら構成されている。図2は、XY移動台3の概略を示す
斜視図である。基台11の上にはY方向レール12が設
けられている。Y移動台13は、Y方向レール12にガ
イドされてY方向に前後にモータなどによって一定ピッ
チずつ移動される。また、Y移動台13の上には、X方
向レール14が設けられており、このX方向レール14
にX移動台15がガイドされてX方向に前後にモータな
どによって一定ピッチずつ移動される。X移動台15に
はウェハ6の押え板16が設けられており、ねじで押え
板16を押圧してウェハ6を固定する。
上述のように検査器2は、XY移動台3とプローバ4か
ら構成されている。図2は、XY移動台3の概略を示す
斜視図である。基台11の上にはY方向レール12が設
けられている。Y移動台13は、Y方向レール12にガ
イドされてY方向に前後にモータなどによって一定ピッ
チずつ移動される。また、Y移動台13の上には、X方
向レール14が設けられており、このX方向レール14
にX移動台15がガイドされてX方向に前後にモータな
どによって一定ピッチずつ移動される。X移動台15に
はウェハ6の押え板16が設けられており、ねじで押え
板16を押圧してウェハ6を固定する。
【0016】ウェハ6は、X移動台15上の押え板16
の間にセットされる。このウェハ6は、図7(a)〜
(d)を参照しながら先に説明したスピント氏等の方法
によって作製されたもので、例えば8インチのウェハで
は約8000チップからなり、ほぼ2mm角の1チップ
には1万個程度の微小冷陰極が集積して形成されてい
る。ウェハ6の裏面には金メッキが施されていて、金属
製のX移動台15に密着されて電気的導通がとられてい
る。
の間にセットされる。このウェハ6は、図7(a)〜
(d)を参照しながら先に説明したスピント氏等の方法
によって作製されたもので、例えば8インチのウェハで
は約8000チップからなり、ほぼ2mm角の1チップ
には1万個程度の微小冷陰極が集積して形成されてい
る。ウェハ6の裏面には金メッキが施されていて、金属
製のX移動台15に密着されて電気的導通がとられてい
る。
【0017】図3(a)は、プローバ4の概略構成を示
している。プローバ4は、絶縁支持体21と、この絶縁
支持体21に固着されたプローブピン22と、コレクタ
電極23とから構成され、コレクタ電極23は支持部材
24を介して絶縁支持体21に固定されている。プロー
バ4は上下移動可能で、エミッション特性や絶縁特性を
測定する時には、プローバを下降させて図3(b)に示
すようにプローブピン22をゲート電極26のパッド2
7に接触させる。プローブピン22には電源28により
数10〜100Vの正電圧が印加され、コレクタ電極2
3には電源29により300〜1000Vの正電圧が印
加される。電源28、29の負側(アース)はX移動台
15に接続される。なお、コレクタ電極23は、チップ
と反対側が閉じた金属製の円筒で、円筒内面で電子を捕
捉する。
している。プローバ4は、絶縁支持体21と、この絶縁
支持体21に固着されたプローブピン22と、コレクタ
電極23とから構成され、コレクタ電極23は支持部材
24を介して絶縁支持体21に固定されている。プロー
バ4は上下移動可能で、エミッション特性や絶縁特性を
測定する時には、プローバを下降させて図3(b)に示
すようにプローブピン22をゲート電極26のパッド2
7に接触させる。プローブピン22には電源28により
数10〜100Vの正電圧が印加され、コレクタ電極2
3には電源29により300〜1000Vの正電圧が印
加される。電源28、29の負側(アース)はX移動台
15に接続される。なお、コレクタ電極23は、チップ
と反対側が閉じた金属製の円筒で、円筒内面で電子を捕
捉する。
【0018】つぎに、電界放射冷陰極のエミッション特
性、絶縁特性の検査方法について説明する。1チップに
約1万個の微小冷陰極が形成され、縦横方向にそれぞれ
数10個のチップがマトリクス上に並んだウェハ6をX
移動台15上にセットする。プローバ4を上昇させた状
態にしておき、Y移動台13とX移動台15を動かして
ウェハ6の例えば一番左上のチップがプローバ4の下部
に位置するようにする。
性、絶縁特性の検査方法について説明する。1チップに
約1万個の微小冷陰極が形成され、縦横方向にそれぞれ
数10個のチップがマトリクス上に並んだウェハ6をX
移動台15上にセットする。プローバ4を上昇させた状
態にしておき、Y移動台13とX移動台15を動かして
ウェハ6の例えば一番左上のチップがプローバ4の下部
に位置するようにする。
【0019】ついで、プローバ4を下降させてプローブ
ピン22をゲート電極26のパッド27に接触させ、電
源28により所定範囲の電圧をゲート電極26とX移動
台15、すなわちエミッタ電極30の間に印加する。絶
縁特性は、プローブピン22の回路に流れる電流をチェ
ックすることによって検査することができる。電流が流
れる場合には、ゲート電極とエミッタ電極間が短絡され
ていることになるから、電界放射冷陰極としては不良品
となる。つぎに、コレクタ電極23に電源29によって
所定の正電圧を印加すると、エミッタ電極30から電界
放射された電子はコレクタ電極23に捕捉され、コレク
タ電極23の回路に電流が流れる。この電流は、最初は
不安定であるので一定値に安定化するまで時間をおく、
すなわちエージングを行う。その後ゲート電極に印加す
る電圧を変化させてコレクタ電極回路に流れる電流を測
定して、エミッション特性を検査する。
ピン22をゲート電極26のパッド27に接触させ、電
源28により所定範囲の電圧をゲート電極26とX移動
台15、すなわちエミッタ電極30の間に印加する。絶
縁特性は、プローブピン22の回路に流れる電流をチェ
ックすることによって検査することができる。電流が流
れる場合には、ゲート電極とエミッタ電極間が短絡され
ていることになるから、電界放射冷陰極としては不良品
となる。つぎに、コレクタ電極23に電源29によって
所定の正電圧を印加すると、エミッタ電極30から電界
放射された電子はコレクタ電極23に捕捉され、コレク
タ電極23の回路に電流が流れる。この電流は、最初は
不安定であるので一定値に安定化するまで時間をおく、
すなわちエージングを行う。その後ゲート電極に印加す
る電圧を変化させてコレクタ電極回路に流れる電流を測
定して、エミッション特性を検査する。
【0020】このようにして第1番目のチップの特性の
測定が完了すると、プローバ4を上昇させ、X移動台1
5をX方向に1チップ分、例えば2mm角のチップであ
れば2mm移動させて右隣のチップがプローバ4の下部
に位置するようにする。つぎに、プローバ4を下降させ
てゲート電極のパッドにプローブピン22を接触させて
上述と同様にしてエージングし、絶縁・エミッション特
性を検査する。こうして第1行の全てのチップについて
順次検査が終了すると、Y移動台13を1チップ分Y方
向に移動させ、第2行目のチップについて左側から順次
検査する。この走査を繰返すことによって、ウェハに含
まれる全てのチップについて絶縁・エミッション特性を
検査することができる。
測定が完了すると、プローバ4を上昇させ、X移動台1
5をX方向に1チップ分、例えば2mm角のチップであ
れば2mm移動させて右隣のチップがプローバ4の下部
に位置するようにする。つぎに、プローバ4を下降させ
てゲート電極のパッドにプローブピン22を接触させて
上述と同様にしてエージングし、絶縁・エミッション特
性を検査する。こうして第1行の全てのチップについて
順次検査が終了すると、Y移動台13を1チップ分Y方
向に移動させ、第2行目のチップについて左側から順次
検査する。この走査を繰返すことによって、ウェハに含
まれる全てのチップについて絶縁・エミッション特性を
検査することができる。
【0021】以上のとおり、本形態によれば、ウェハ状
態で電界放射冷陰極のエミッション特性および絶縁特性
を容易にしかも正確に検査できるので、良品の判定が実
装前に可能となり、非常に経済的である。
態で電界放射冷陰極のエミッション特性および絶縁特性
を容易にしかも正確に検査できるので、良品の判定が実
装前に可能となり、非常に経済的である。
【0022】図4は、本発明の検査装置の第2の実施形
態を示す断面図である。この図4ではX移動台の部分の
みを示してあり、他の部分は第1の実施形態と同じであ
る。この実施形態では、ウェハがセットされるX移動台
41の内部に、通電することによりウェハを加熱するた
めのヒータ42が埋込まれている。電界放射冷陰極を形
成されたウェハは、検査装置にセットする場合などに大
気に曝される。その際ウェハ表面に大気中の水蒸気その
他のガスが吸着される。このような吸着ガスをそのまま
にしてエミッション・絶縁特性を測定したのでは、その
影響を受けて正しい素子特性を評価できない恐れがあ
る。そこでX移動台41にウェハをセットした後、測定
に先だってヒータ42によって加熱してウェハに吸着さ
れているガスを取除き、その後エミッション・絶縁特性
を検査する。
態を示す断面図である。この図4ではX移動台の部分の
みを示してあり、他の部分は第1の実施形態と同じであ
る。この実施形態では、ウェハがセットされるX移動台
41の内部に、通電することによりウェハを加熱するた
めのヒータ42が埋込まれている。電界放射冷陰極を形
成されたウェハは、検査装置にセットする場合などに大
気に曝される。その際ウェハ表面に大気中の水蒸気その
他のガスが吸着される。このような吸着ガスをそのまま
にしてエミッション・絶縁特性を測定したのでは、その
影響を受けて正しい素子特性を評価できない恐れがあ
る。そこでX移動台41にウェハをセットした後、測定
に先だってヒータ42によって加熱してウェハに吸着さ
れているガスを取除き、その後エミッション・絶縁特性
を検査する。
【0023】図5(a)は、本発明の検査装置の第3の
実施形態を示す図で、プローバ部分の横断面図である。
プローバ以外のXY移動台などの構造は第1の実施形態
と同じである。この実施形態の検査装置は、図5(b)
に示すような16個からなるチップ群、すなわちブロッ
クを1度に検査する場合に用いられる。図5(a)に示
すように、この実施形のプローバは、前後左右に配設さ
れた4個の絶縁支持体51と、この絶縁支持体51に支
持部材54を介して固定されたコレクタ電極53と、各
絶縁支持体51に固着されたプローブピン52とから構
成されている。プローブピン52は、前後の絶縁支持体
に各5本、左右の支持体に各3本の合計16本設けられ
ている。コレクタ電極53は、断面がハニカム形状をし
た多数の筒状体から形成されており、ウェハに対向する
側と反対側は閉じられている。図には示していないが、
プローブピン52とコレクタ電極53には電源回路が接
続される。なお、このプローバは、第1の実施形態の図
1に示すのと同様の位置関係でXY移動台に対して配設
される。
実施形態を示す図で、プローバ部分の横断面図である。
プローバ以外のXY移動台などの構造は第1の実施形態
と同じである。この実施形態の検査装置は、図5(b)
に示すような16個からなるチップ群、すなわちブロッ
クを1度に検査する場合に用いられる。図5(a)に示
すように、この実施形のプローバは、前後左右に配設さ
れた4個の絶縁支持体51と、この絶縁支持体51に支
持部材54を介して固定されたコレクタ電極53と、各
絶縁支持体51に固着されたプローブピン52とから構
成されている。プローブピン52は、前後の絶縁支持体
に各5本、左右の支持体に各3本の合計16本設けられ
ている。コレクタ電極53は、断面がハニカム形状をし
た多数の筒状体から形成されており、ウェハに対向する
側と反対側は閉じられている。図には示していないが、
プローブピン52とコレクタ電極53には電源回路が接
続される。なお、このプローバは、第1の実施形態の図
1に示すのと同様の位置関係でXY移動台に対して配設
される。
【0024】図5(b)は、16個のチップのブロック
を示す平面図で、各チップ55のゲート電極56のパッ
ド57は外周部に来るように設けられている。そして内
部のチップのゲート電極は、各チップに分離切断すると
きに無くなってしまう部分である切りしろに設けたゲー
ト引出し配線パターン58によってブロックの外周部に
引き出されている。このようにするのは、プローブピン
に妨げられずにコレクタ電極を配置する空間を確保する
ためである。実際のウェハは、このようなチップ群のブ
ロックが縦横にマトリクス状に多数配列されて形成され
ている。
を示す平面図で、各チップ55のゲート電極56のパッ
ド57は外周部に来るように設けられている。そして内
部のチップのゲート電極は、各チップに分離切断すると
きに無くなってしまう部分である切りしろに設けたゲー
ト引出し配線パターン58によってブロックの外周部に
引き出されている。このようにするのは、プローブピン
に妨げられずにコレクタ電極を配置する空間を確保する
ためである。実際のウェハは、このようなチップ群のブ
ロックが縦横にマトリクス状に多数配列されて形成され
ている。
【0025】つぎに、上述のようなウェハ構造の電界放
射冷陰極のエミッション特性および絶縁特性の検査方法
について述べるが、第1の実施形態で説明したのとほぼ
同じである。まず、X移動台上にウェハをセットし加熱
して吸着ガスを取除く。つぎにXY移動台を動かして1
6個のチップブロックが図5(a)に示すプローバの下
部に位置するようにする。プローバを下降させてプロー
ブピン52をブロックの外周部に配列されている各チッ
プ55のパッド57に接触させる。コレクタ電極53
は、16個のチップブロックをカバーする大きさを有し
ている。
射冷陰極のエミッション特性および絶縁特性の検査方法
について述べるが、第1の実施形態で説明したのとほぼ
同じである。まず、X移動台上にウェハをセットし加熱
して吸着ガスを取除く。つぎにXY移動台を動かして1
6個のチップブロックが図5(a)に示すプローバの下
部に位置するようにする。プローバを下降させてプロー
ブピン52をブロックの外周部に配列されている各チッ
プ55のパッド57に接触させる。コレクタ電極53
は、16個のチップブロックをカバーする大きさを有し
ている。
【0026】各プローブピン52に接続される電気回路
にはスイッチが設けられている。絶縁特性を検査する際
には、全てのプローブピンのスイッチを切り、1チップ
ずつスイッチをオンにして電圧を印加し導通がないかど
うかを順番に検査する。つぎにエミッション特性の検査
に先だって、プローブピンのスイッチのうちで、絶縁特
性の検査で合格したチップにつながるもののみをオンに
してコレクタ電極に流れる電流が安定するまでブロック
を同時にエージングを行う。その後、プローブピンの全
てのスイッチをオフにして絶縁特性を検査したときと同
様に、1チップずつスイッチをオンにして電圧を印加し
順番にエミッション特性を検査する。このようにして1
6個のチップブロックの、全てのチップについて絶縁・
エミッション特性の検査が終わると、つぎのブロックに
ついて同様にして検査を繰り返し、全てのブロックにつ
いて検査を行ない終了する。検査が終ったウェハは、真
空容器から取り出し1チップ毎にダイシングして電界放
射冷陰極素子が得られる。なお、切りしろに配置されて
いるゲート引出し配線パターン58は、チップ化の為の
ダイシング(分離切断)で除去される。また、引出し配
線パターン58を、ダイシング前に、内部のチップのパ
ッド59と補助パッド60との間を通電することで溶融
させて除去することができる。これにより、ダイシング
後のチップにおいてゲートパターンの端部をチップの外
形線よりも内側に配することができ、ゲート電極とエミ
ッタ電極間の絶縁特性を劣化させることがない。このよ
うに、第3の実施形態では、複数のチップを同時にエー
ジングできる利点がある。
にはスイッチが設けられている。絶縁特性を検査する際
には、全てのプローブピンのスイッチを切り、1チップ
ずつスイッチをオンにして電圧を印加し導通がないかど
うかを順番に検査する。つぎにエミッション特性の検査
に先だって、プローブピンのスイッチのうちで、絶縁特
性の検査で合格したチップにつながるもののみをオンに
してコレクタ電極に流れる電流が安定するまでブロック
を同時にエージングを行う。その後、プローブピンの全
てのスイッチをオフにして絶縁特性を検査したときと同
様に、1チップずつスイッチをオンにして電圧を印加し
順番にエミッション特性を検査する。このようにして1
6個のチップブロックの、全てのチップについて絶縁・
エミッション特性の検査が終わると、つぎのブロックに
ついて同様にして検査を繰り返し、全てのブロックにつ
いて検査を行ない終了する。検査が終ったウェハは、真
空容器から取り出し1チップ毎にダイシングして電界放
射冷陰極素子が得られる。なお、切りしろに配置されて
いるゲート引出し配線パターン58は、チップ化の為の
ダイシング(分離切断)で除去される。また、引出し配
線パターン58を、ダイシング前に、内部のチップのパ
ッド59と補助パッド60との間を通電することで溶融
させて除去することができる。これにより、ダイシング
後のチップにおいてゲートパターンの端部をチップの外
形線よりも内側に配することができ、ゲート電極とエミ
ッタ電極間の絶縁特性を劣化させることがない。このよ
うに、第3の実施形態では、複数のチップを同時にエー
ジングできる利点がある。
【0027】上記本形態の説明では、16個のチップブ
ロック毎に分けて検査する場合について述べたが、1ブ
ロックのチップの数は16個に限られるものではなく、
もっと多くのチップ群毎にブロック化することが可能で
ある。最大では全てのチップのゲート電極のパッドをウ
ェハの外周部に引出すことも可能である。また、ハニカ
ム構造のコレクタ電極について述べたが、第1の実施形
態で用いた円筒形のコレクタ電極を複数個束ねた構造の
コレクタ電極にしてもよい。
ロック毎に分けて検査する場合について述べたが、1ブ
ロックのチップの数は16個に限られるものではなく、
もっと多くのチップ群毎にブロック化することが可能で
ある。最大では全てのチップのゲート電極のパッドをウ
ェハの外周部に引出すことも可能である。また、ハニカ
ム構造のコレクタ電極について述べたが、第1の実施形
態で用いた円筒形のコレクタ電極を複数個束ねた構造の
コレクタ電極にしてもよい。
【0028】図6は、本発明の第4の実施形態を示す図
である。上記実施形態では、1つの真空容器の中に検査
器を配設し、その中でウェハの着脱および検査を一緒に
行なっていた。この場合には、ウェハの着脱毎に真空を
破り真空容器内全体が大気に曝される。真空容器の内壁
が大気に曝されると真空容器の内壁に空気中の水蒸気や
ガスなどが吸着され、真空排気に時間を要するばかりで
なく、この吸着ガスがエミッション特性や絶縁特性の検
査の際に放出されて検査結果に悪影響を与える恐れがあ
る。この実施形態では、特性検査を行う主真空容器61
の他に副真空容器62を設け、この中でウェハの着脱を
行うようにしている。すなわち、検査が終了すると、扉
64を明けて検査器を副真空容器62に移して扉64を
閉める。次に副真空容器62の真空を解除し扉65を開
けてウェハの着脱を行なった後、副真空容器62を真空
に引き、その後検査器を主真空容器61に移す。この実
施形態では、主真空容器内は大気に曝されないから上記
のような吸着ガスの悪影響を避けることができ、真空排
気に要する時間が短縮されるため検査の能率が上がる。
である。上記実施形態では、1つの真空容器の中に検査
器を配設し、その中でウェハの着脱および検査を一緒に
行なっていた。この場合には、ウェハの着脱毎に真空を
破り真空容器内全体が大気に曝される。真空容器の内壁
が大気に曝されると真空容器の内壁に空気中の水蒸気や
ガスなどが吸着され、真空排気に時間を要するばかりで
なく、この吸着ガスがエミッション特性や絶縁特性の検
査の際に放出されて検査結果に悪影響を与える恐れがあ
る。この実施形態では、特性検査を行う主真空容器61
の他に副真空容器62を設け、この中でウェハの着脱を
行うようにしている。すなわち、検査が終了すると、扉
64を明けて検査器を副真空容器62に移して扉64を
閉める。次に副真空容器62の真空を解除し扉65を開
けてウェハの着脱を行なった後、副真空容器62を真空
に引き、その後検査器を主真空容器61に移す。この実
施形態では、主真空容器内は大気に曝されないから上記
のような吸着ガスの悪影響を避けることができ、真空排
気に要する時間が短縮されるため検査の能率が上がる。
【0029】
【発明の効果】本発明は、電界放射冷陰極の絶縁特性や
エミッション特性を、デバイスに実装する前のウェハの
状態で検査できるので、冷陰極が不良品であっても実装
デバイス全体を廃止しなければならないということがな
くなり、製造コストを安くできるという利点がある。
エミッション特性を、デバイスに実装する前のウェハの
状態で検査できるので、冷陰極が不良品であっても実装
デバイス全体を廃止しなければならないということがな
くなり、製造コストを安くできるという利点がある。
【0030】また、本発明では、ウェハにおいてチップ
単体または複数チップのブロック毎のいずれの状態で検
査する場合も、プローブピンが立てられるゲート電極の
パッドが外周部に引き出されていてエミッタ領域の前方
に空間のあきがあるので、コレクタ電極をプローブピン
などに妨げられることなく配設でき、エミッション特性
の検査を正確にしかも容易に行なえるという効果があ
る。複数チップのブロック単位で検査を行う場合には、
外周部以外のチップからはゲート電極を引き出すパター
ンを形成することが必要になるが、最近微細パターンの
焼き付けによく利用されるステッパを使用した場合にお
いても、検査ブロックとステップの露光単位を対応させ
ておくことで、容易に適用が可能である。
単体または複数チップのブロック毎のいずれの状態で検
査する場合も、プローブピンが立てられるゲート電極の
パッドが外周部に引き出されていてエミッタ領域の前方
に空間のあきがあるので、コレクタ電極をプローブピン
などに妨げられることなく配設でき、エミッション特性
の検査を正確にしかも容易に行なえるという効果があ
る。複数チップのブロック単位で検査を行う場合には、
外周部以外のチップからはゲート電極を引き出すパター
ンを形成することが必要になるが、最近微細パターンの
焼き付けによく利用されるステッパを使用した場合にお
いても、検査ブロックとステップの露光単位を対応させ
ておくことで、容易に適用が可能である。
【図1】本発明の第1の実施形態の概略構成を示す断面
図である。
図である。
【図2】本発明の第1の実施形態のXY移動台部分の斜
視図である。
視図である。
【図3】(a)および(b)は本発明の第1の実施形態
のプローバ部分を示す概略図および部分斜視図である。
のプローバ部分を示す概略図および部分斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施形態のX移動台部分の断面
図である。
図である。
【図5】(a)は本発明の第3の実施形態のプローバ部
分の横断面図、(b)は被検査ウェハの1ブロックを示
す平面図である。
分の横断面図、(b)は被検査ウェハの1ブロックを示
す平面図である。
【図6】本発明の第4の実施形態の概略構成を示す断面
図である。
図である。
【図7】(a)〜(d)は、従来技術による被検査ウェ
ハに形成された電界放射冷陰極を説明するための図であ
る。
ハに形成された電界放射冷陰極を説明するための図であ
る。
1 真空容器 2、63 検査器 3 XY移動台 4 プローバ 5、64、65 扉 6、70 ウェハ 11 基台 12 Y方向レール 13 Y移動台 14 X方向レール 15、41 X移動台 16 ウェハ押え板 21、51 絶縁支持体 22 プローブピン 23、53 コレクタ電極 24、54 支持部材 25、55、78 チップ 26、56、73 ゲート電極 27、57、74 パッド 28、29 電源 30、76 エミッタ電極 42 ヒータ 58 ゲート引出し配線パターン 61 主真空容器 62 副真空容器 71 Si基板 72 絶縁層 75 開口部 77 微小冷陰極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 9/42 H01J 9/02 H01J 1/30 H01J 31/12 H01J 21/66
Claims (13)
- 【請求項1】 真空容器と、その中に配設された検査器
とを備えた電界放射冷陰極の検査装置であって、 前記検査器は、 電界放射冷陰極が多数配列された被検査ウェハと、 前記被検査ウェハ内の所定の電界放射冷陰極のエミッタ
電極に対して正の電圧を該所定の電界放射冷陰極のゲー
ト電極に印加するためのプローブピンと、前記被検査ウェハとは非接触な状態で配置され、 前記所
定の電界放射冷陰極のエミッタ電極に対して正の電圧が
印加されることで、前記所定の電界放射冷陰極のエミッ
タ電極から放射された電子を捕集するコレクタ電極と、 前記被検査ウェハがセットされ、該被検査ウェハを移動
して前記所定の電界放射冷陰極を前記コレクタ電極に対
向させると共に前記プローブピンと前記所定の電界放射
冷陰極のゲート電極とを接触させるための移動台と、 前記所定の電界放射冷陰極のゲート電極に接触させたプ
ローブピンと前記所定の電界放射冷陰極のエミッタ電極
との間に流れる電流を測定することで前記所定の電界放
射冷陰極の絶縁状態を検査する回路と、 前記コレクタ電極と前記所定の電界放射冷陰極のエミッ
タ電極との間に流れる電流を測定することで前記所定の
電界放射冷陰極のエミッション特性を検査する回路とを
有することを特徴とする、電界放射冷陰極の検査装置。 - 【請求項2】 前記被検査ウェハは前記電界放射冷陰極
を含むチップを縦横にマトリクス状に配列して構成され
ており、 前記各チップの電界放射冷陰極のゲート電極の、前記プ
ローブピンを接触させるパッド部が、チップ外周部に引
き出されていることを特徴とする請求項1に記載の電界
放射冷陰極の検査装置。 - 【請求項3】 前記コレクタ電極は、前記チップと反対
側の端部が閉じた筒状体であることを特徴とする請求項
2に記載の電界放射冷陰極の検査装置。 - 【請求項4】 前記被検査ウェハは、前記電界放射冷陰
極を含むチップが複数個分からなるブロックを縦横にマ
トリクス状に配列して構成されており、 前記プローブピンは、前記ブロックを形成するチップ数
と同じ本数だけ有し、前記各ブロックを形成する各チッ
プの電界放射冷陰極のゲート電極の、前記プローブピン
を接触させるパッド部が、ブロック外周部に引出されて
いることを特徴とする請求項1に記載の電界放射冷陰極
の検査装置。 - 【請求項5】 前記コレクタ電極は、前記ブロックをカ
バーできる大きさを有し、前記被検査ウェハと反対側の
端部が閉じた、断面がハニカム構造をした筒状体もしく
は円筒を複数本束ねた構造であることを特徴とする請求
項4に記載の電界放射冷陰極の検査装置。 - 【請求項6】 前記各ブロックの内部のチップからゲー
ト電極のパッド部をブロック外周部に引き出すための配
線は、検査終了後に各チップに分離する際の切りしろに
配置されていることを特徴とする請求項4又は5に記載
の電界放射冷陰極の検査装置。 - 【請求項7】 前記各ブロックの内部のチップのゲート
電極のパッド部から前記切りしろに引き出された配線
は、各チップに分離する前に通電溶融により除去される
ものであることを特徴とする請求項6に記載の電界放射
冷陰極の検査装置。 - 【請求項8】 前記被検査ウェハがセットされる移動台
の内部には加熱用のヒータが埋込まれていることを特徴
とする請求項1から7のいずれか1項に記載の電界放射
冷陰極の検査装置。 - 【請求項9】 前記真空容器は、前記被検査ウェハ内の
各電界放射冷陰極の絶縁特性及びエミッション特性を検
査するところである主真空容器と、前記被検査ウェハを
装置外部より前記移動台に対して着脱交換するところで
ある副真空容器とからなり、前記主真空容器と前記副真
空容器との間に前記主真空容器の内部を常に真空状態に
するための扉が設けられていることを特徴とする請求項
1から7のいずれか1項に記載の電界放射冷陰極の検査
装置。 - 【請求項10】 電界放射冷陰極が多数配列された被検
査ウェハの状態で該各電界放射冷陰極の絶縁特性及びエ
ミッション特性を検査する方法であって、 前記被検査ウェハを真空容器内に配置する段階と、 前記被検査ウェハ内の所定の電界放射冷陰極のエミッタ
電極に対して正の電圧を該所定の電界放射冷陰極のゲー
ト電極に印加し、前記所定の電界放射冷陰極のゲート電
極とエミッタ電極との間に流れる電流を測定することで
前記所定の電界放射冷陰極の絶縁状態を検査する段階
と、前記被検査ウェハとは非接触な状態で前記所定の電界放
射冷陰極のエミッタ電極に対向して配置されたコレクタ
電極に、 前記所定の電界放射冷陰極のエミッタ電極に対
して正の電圧を印加して、前記所定の電界放射冷陰極の
エミッタ電極から放射された電子を前記コレクタ電極に
より捕集し、前記コレクタ電極と前記所定の電界放射冷
陰極のエミッタ電極との間に流れる電流を測定すること
で前記所定の電界放射冷陰極のエミッション特性を検査
する段階と、 を含むことを特徴とする電界放射冷陰極の検査方法。 - 【請求項11】 前記電界放射冷陰極の絶縁状態及びエ
ミッション特性を検査する前に、前記被検査ウェハを加
熱して前記被検査ウェハにおける吸着ガスを取り除くこ
とを特徴とする請求項10に記載の電界放射冷陰極の検
査方法。 - 【請求項12】 前記電界放射冷陰極の絶縁状態及びエ
ミッション特性の検査を、前記電界放射冷陰極を含むチ
ップ単位で行うことを特徴とする請求項10又は11に
記載の電界放射冷陰極の検査方法。 - 【請求項13】 前記電界放射冷陰極の絶縁状態及びエ
ミッション特性の検査を、前記電界放射冷陰極を含むチ
ップが複数個分からなるブロック単位で行うことを特徴
とする請求項10又は11に記載の電界放射冷陰極の検
査方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1533296A JP2959461B2 (ja) | 1995-02-14 | 1996-01-31 | 電界放射冷陰極の検査方法および検査装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2504495 | 1995-02-14 | ||
JP7-25044 | 1995-02-14 | ||
JP1533296A JP2959461B2 (ja) | 1995-02-14 | 1996-01-31 | 電界放射冷陰極の検査方法および検査装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08287831A JPH08287831A (ja) | 1996-11-01 |
JP2959461B2 true JP2959461B2 (ja) | 1999-10-06 |
Family
ID=26351442
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1533296A Expired - Fee Related JP2959461B2 (ja) | 1995-02-14 | 1996-01-31 | 電界放射冷陰極の検査方法および検査装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2959461B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6756244B2 (en) * | 2002-01-29 | 2004-06-29 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Interconnect structure |
JP4579630B2 (ja) * | 2004-09-22 | 2010-11-10 | キヤノン株式会社 | 電子線装置の製造方法および電子線装置 |
-
1996
- 1996-01-31 JP JP1533296A patent/JP2959461B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08287831A (ja) | 1996-11-01 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |