JP2959042B2 - 画像パターン抽出方法 - Google Patents

画像パターン抽出方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電子部品実装設備において作業対象物であ
る電子部品の位置・姿勢の補正等を目的とした視覚認識
装置の画像処理方法で、画像中の認識対象物に相当する
画像パターンの輪郭線を効率よく抽出する方法に関する
ものである。
従来の技術 近年、電子部品実装機では電子部品の位置及び姿勢の
ずれの補正を実時間で行うために、テレビカメラ等の視
覚センサーを装備し、それら撮像装置から得た画像より
作業対象物である電子部品の画像パターンを抽出するこ
とで、電子部品の位置・姿勢を非接触で計測する画像パ
ターン認識技術が活用される傾向にある。
従来、この種のソフトウェア技術としては入力画像と
して2値画像を用いる方法が利用されており、一般に第
6図に示す手順によって認識対象物の画像パターンを抽
出する。1は画像入力工程で、認識対象物を含む領域の
画像をテレビカメラ等を用いて入力する工程である。2
は画像2値化工程で、入力画像の全画素の輝度を予め与
えられた閾値を基準にして高輝度と低輝度の2値の輝度
に変換し2値画像を得る工程である。3は画像パターン
輪郭線抽出工程で、前記画像2値化工程で得た2値画像
より高輝度画素と低輝度画素の境界を認識対象物の画像
パターンの輪郭線として追跡・抽出する工程である。
発明が解決しようとする課題 上記した2値画像処理によるパターン認識方法では処
理速度に関しては高速で良好な性能を得ることができる
が、画像2値化工程においてどのような入力画像に対し
ても抽出すべき画像パターンと背景画像とを良好に分離
する画像2値化閾値を自動的に算出することが困難なた
め、人手による閾値の指定が必要となり完全自動化の設
備に利用するには難点があった。
本発明は従来の方法による上記の欠点を解消し、入力
画像のコントラストの変動に強く、かつ高速に画像パタ
ーンの抽出を行うことを目的とするものである。
課題を解決するための手段 本発明は画像入力の度に入力画像上に指定したサンプ
リング直線上の輝度を抽出し、そこで得られた輝度分布
を基に認識対象物に相当する画像パターンの境界点を逐
次2値化・追跡することによって画像パターン輪郭線を
抽出することを特徴とする。
作用 本発明は上記した構成により、入力画像のコントラス
トの変動に強い濃淡画像処理特有の長所を備え、かつ画
像の2値化処理を抽出すべき画像パターンの境界線近辺
に限定することによって処理速度の向上がはかられ、強
力かつ高速な画像パターン認識装置の実現を可能とす
る。
実 施 例 以下、本発明の一実施例として電子部品実装設備にお
いて作業対象物である電子部品の位置及び姿勢を補正す
る目的で画像上のリード付き電子部品のリード位置を検
出する例を第1図から第5図を用いて説明する。
第1図において、4は画像入力工程でテレビカメラを
用いて認識対象物であるリード付き電子部品5を含む領
域を撮像し濃淡画の入力画像6を得る工程である。
7は輝度情報抽出工程で、画像入力工程4で得た入力
画像6で電子部品のリード部に相当する画像パターンを
横断するようにサンプリング直線8を指定し、その直線
上の各画素の輝度情報9を抽出し輝度分布10を作成する
工程である。
11は輝度変換表作成工程で、前記輝度情報抽出工程7
で得られた輝度分布表10を用いて抽出すべき画像パター
ンの境界点付近の画素輝度を強調するための輝度変換表
12を作成する工程である。
13は画像パターン境界点抽出工程で、境界追跡点の8
近傍輝度強調工程14,8近傍2値化工程15と境界点追跡工
程16の3つの副工程より構成される。
8近傍輝度強調工程14は、現在注目している境界追跡
点17の回りの8近傍画素18の輝度を輝度変換表12を用い
て強調し、抽出すべき画像パターンを構成する画素と背
景画像を構成する画素の輝度差を拡大して後続工程にお
けるコントラストの改善を図る。
8近傍2値化工程15は、前記工程で得た輝度強調され
た8近傍画素19の各々を予め固定値として与えられた画
像2値化閾値20を基準に2値化して8近傍画素の2値パ
ターン21を求める工程である。ここで画像2値化閾値20
は固定値としたが、前工程の8近傍輝度強調工程14にお
いて画像パターンの境界点近辺のコントラストが改善さ
れているために、固定値の画像2値化閾値20を用いても
画像パターンと背景画像を良好に分離することができ
る。
境界点追跡工程16は前記8近傍2値化工程15で得た8
近傍2値パターン21より現在注目している境界追跡点に
続く後続境界点を8近傍画素の中から選出し境界追跡点
を移動させる工程である。ここで後続境界点の選出方法
には8近傍2値パターン=後続境界点対応表を用いる方
法やチェーンコードより算出する方法などが利用でき
る。
以上の3副工程を境界追跡点が抽出すべき画像パター
ンを一周するか、または指定した処理領域22を外れるま
で繰り返すことによって認識対象物の輪郭を高速に抽出
することができる。
発明の効果 本発明によれば、濃淡画像から目的とする画像パター
ンの輪郭線を高速かつ正確に抽出することが可能で、入
力画像のコントラストに影響されない高速な画像パター
ン認識が実現される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による画像パターン抽出方法の処理工程
フローチャートである。第2図は入力画像例を示す説明
図、第3図は輝度情報,輝度分布,輝度変換を表す説明
図、第4図は画像パターン境界点追跡を表す説明図、第
5図は8近傍画素2値化手順を表す説明である。第6図
は従来の方法による画像パターン抽出方法の処理工程フ
ローチャートである。 8……サンプリング直線、10……輝度分布、12……輝度
変換表、14……8近傍輝度強調、17……境界追跡点、19
……8近傍画素、20……固定2値化閾値、21……8近傍
2値パターン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−76369(JP,A) 特開 平1−222575(JP,A) 特開 昭63−131272(JP,A) 特開 昭63−40471(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06T 9/20 G06T 7/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】認識対象物を撮像した画像上にサンプリン
    グ直線を指定し直線上の画素の輝度分布を算出する第1
    工程と、得られた輝度分布を基に画像の輝度強調変換表
    を作成する第2工程と、輝度強調変換表を用いて抽出す
    べき画像パターンの境界点の8近傍画素の輝度を強調す
    る第3工程と、前記第3工程で輝度強調された8近傍画
    素各々を予め与えた閾値により2値化し8近傍画素の2
    値パターンを作成する第4工程と、前記第4工程によっ
    て得られた8近傍画素2値パターンを基に現境界点に連
    結する後続境界点を選出する第5工程と、第3工程から
    第5工程までを繰り返すことによって画像パターンの輪
    郭線を追跡・抽出する第6工程とを備えたことを特徴と
    する画像パターン抽出方法。
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