JP2958627B2 - オイルクーラのコネクタにおける電食防止装置 - Google Patents

オイルクーラのコネクタにおける電食防止装置

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JP2958627B2 JP33174496A JP33174496A JP2958627B2 JP 2958627 B2 JP2958627 B2 JP 2958627B2 JP 33174496 A JP33174496 A JP 33174496A JP 33174496 A JP33174496 A JP 33174496A JP 2958627 B2 JP2958627 B2 JP 2958627B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として自動車に
用いられるパワーステアリング用オイルクーラのコネク
タにおける電食防止装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来のパワーステアリ
ング用オイルクーラは、鉄製のものが多く用いられてい
たが、最近、小型・軽量化のため、下述するアルミニウ
ム製のものが開発され、使用されている。ところが、こ
のアルミニウム製のパワーステアリング用オイルクーラ
の出入口に連結される配管パイプは依然として鉄製のも
のが用いられており、そこに、アルミニウム製のオイル
クーラを接続した場合、接続部に電食が発生し、アルミ
ニウムパイプに孔食が生ずるという問題があった。
【0003】上述したアルミニウム製のパワーステアリ
ング用オイルクーラは、具体的には、図1に示すよう
に、U字形のアルミニウム製パイプ(1) と、該パイプ
(1) における平行な直管部(1a)に所定間隔をあけて渡し
止められた多数のプレート・フィン(2) と、アルミニウ
ム製パイプ(1) における曲部(1b)寄り部分および端末(1
c)寄り部分に渡し止められたブラケット(3) 等を有して
いる。なお、パワーステアリング用オイルクーラは、コ
ネクタを介してパワーステアリングの機器側と接続され
る。
【0004】そして、本出願人は、上記アルミニウム製
のパワーステアリング用オイルクーラの配管において、
その孔食を防止するために後述する手段を考えた。
【0005】すなわち、上記オイルクーラの製造におい
て、プレート・フィン(2) を亜鉛を用いてろう付けした
後、図7に示すように、パイプ(1) 端部における雄ねじ
部(4a)、非ねじ部(4c)およびフランジ部(4b)を備えたア
ルミニウム製のコネクタ(4)について、その雄ねじ部(4
a)と非ねじ部(4c)だけにマスキング・キャップ(5) を被
せた上、フランジ部(4b)、パイプ(1) およびプレート・
フィン(2) の全面に粉体塗装による塗膜層(7) を形成す
ることが考えられた。
【0006】そして、上記オイルクーラの取付けに当た
っては、図8に示すように、雄ねじ部(4a)に、ユニクロ
メッキを施した鉄製のフレアナット(6) をねじ嵌合する
ものである。
【0007】しかしながら、かかる継手部分においても
なお、該部に水が付着した場合、局部電池が形成され、
アルミニウム製のコネクタ(4) と鉄製のフレアナット
(6) 間に電流が流れて、非ねじ部(4c)におけるアルミニ
ウムがイオン化して水に溶解する結果、該非ねじ部(4c)
に電食(A) が生じ、これが進行することによって該非ね
じ部(4c)に孔が開いてオイル漏れが生ずるおそれがあっ
た。
【0008】本発明の目的は、オイルクーラのコネクタ
について、その雄ねじ部と隣り合う非ねじ部における電
食を有効に防止し得る電食防止装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電食防止装
置は、鉄または銅よりなるフレア・ナットがねじ嵌合さ
れるアルミニウム製の筒状雄ねじ部を備えたオイルクー
ラのコネクタにおける電食防止装置であって、雄ねじ部
のナット嵌め被せ方向と反対側の非ねじ部および雄ねじ
部における非ねじ部側部分に塗膜層が形成されると共に
非ねじ部の塗膜層の内側または外側に、電気絶縁性およ
び耐熱性を有する電食防止層が形成されているものであ
る。
【0010】上記電食防止層は、パワーステアリング用
オイルクーラが120〜130℃程度まで温度上昇する
ことから、耐熱性が要求されると共に上述した局部電池
作用を抑止するために電気絶縁性が要求される。そし
て、かかる観点から、電食防止層としては、シリコン・
グリース、シリコン・シーラント、またはシリコン・ゴ
ム等よりなるシリコン層、フッソ樹脂層、およびフッソ
樹脂とエポキシ樹脂との二重層等が好ましい。
【0011】塗膜層を形成するための塗装としては、例
えば、粉体塗装、浸漬塗装、或いは電着塗装等が挙げら
れる。
【0012】本発明の電食防止装置によれば、雄ねじ部
のナット嵌め被せ方向と反対側の非ねじ部および雄ねじ
部における非ねじ部側部分に塗膜層が形成されると共に
非ねじ部の塗膜層の内側または外側に電気絶縁性および
耐熱性を有する電食防止層が形成されているため、該非
ねじ部に水が付着した場合でも該部における電食が有効
に防止されると共に、パワーステアリング用オイルクー
ラが昇温しても電食防止層の劣化が防げる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0014】この実施形態における電食防止装置は、図
1に示した自動車のパワーステアリング用オイルクーラ
に適用されるものである。オイルクーラの全体の構成は
先に述べた通りである。
【0015】図2は、以下に述べる実施形態1〜3にお
けるマスキング塗装の要領を示している。このマスキン
グ塗装に当たっては、先ず、マスキング・キャップ(5)
を、コネクタ(4) の雄ねじ部(4a)のうちの非ねじ部(4c)
側部分を露出した状態で該雄ねじ部(4a)に嵌め被せた
後、エポキシ系樹脂とポリエステル系樹脂とを混合した
塗料を用いて粉体塗装を行うことにより、アルミニウム
製パイプ(1) 、並びに該パイプ(1) の端部に形成された
コネクタ(4) におけるフランジ部(4b)、非ねじ部(4c)お
よび該非ねじ部(4c)と隣り合う側の雄ねじ部(4a)の一部
に塗膜層(7) が形成されている。
【0016】[実施形態1]図3に示すように、上述し
たマスキング塗装によって、コネクタ(4) におけるフラ
ンジ部(4b)、非ねじ部(4c)および該非ねじ部(4c)と隣り
合う側の雄ねじ部(4a)の一部に塗膜層(7) を形成した
後、コネクタ(4) における非ねじ部(4c)の塗膜層(7) 上
にシリコン・グリース(スリーボンド製1855)が塗
布されることにより、電食防止層(8) が形成されてい
る。そして、雄ねじ部(4a)には鉄製のフレア・ナット
(6) がねじ嵌合される。
【0017】[実施形態2]上記実施形態1におけるシ
リコン・グリースに代えて、シリコン・シーラント(信
越シリコーン:KEクリヤー507001)により、図
3に示す電食防止層(8) が形成されている。その他の点
は上記実施形態1と同様である。
【0018】[実施形態3]図4に示すように、上述し
たマスキング塗装によって、コネクタ(4) におけるフラ
ンジ部(4b)、非ねじ部(4c)および該非ねじ部(4c)と隣り
合う側の雄ねじ部(4a)の一部に塗膜層(7) を形成した
後、コネクタ(4) における非ねじ部(4c)の塗膜層(7) 上
にシリコン・ゴム(9) を嵌め被せて、これにより電食防
止層が形成されている。
【0019】[実施形態4]図5に示すように、コネク
タ(4) における非ねじ部(4c)に、電食防止層(10)を形成
するためのフッソ樹脂製熱収縮チューブ(住友電工製2
2×0.3トウメイ)を嵌め被せた後、図2に示したマ
スキング塗装と同様に、マスキング・キャップを、コネ
クタ(4) の雄ねじ部(4a)のうちの一部を露出した状態で
該雄ねじ部(4a)に嵌め被せた後、上記チューブの上から
上述した粉体塗装を施すことにより、塗膜層(7) が形成
されると共に粉体塗装時の焼付け工程おいて上記フッソ
樹脂製熱収縮チューブが収縮して電食防止層(10)が形成
されている。
【0020】[実施形態5]図6に示すように、上記実
施形態5におけるフッソ樹脂製熱収縮チューブに代え
て、上層(11a) がフッソ樹脂で、下層(11b) がエポキシ
樹脂よりなる熱収縮チューブ(住友電工製O2F2黒)
を用いて二重層である電食防止層(11)を形成した。その
他の点は上記実施形態4と同様である。
【0021】[比較形態]図7に示すように、コネクタ
(4) におけるフランジ部(4b)だけにマスキング塗装のみ
を施した(従来品)。この場合、用いた粉体塗料は、上
記各実施形態と同様、エポキシ系樹脂とポリエステル系
樹脂よりなるものである。
【0022】[電食防止性能試験]上記各実施形態およ
び比較形態のコネクタについて、塩水噴霧→乾燥→湿潤
を60および120回繰り返す(1サイクル/24時
間)CCT(サイクリックコロージョンテスト)を実施
した。そして、テスト後にコネクタ(4) における非ねじ
部(4b)の電食状態を観察し、電食が生じている場合は、
その深さを測定した。テスト結果を表1に示す。
【0023】
【表1】 上記結果を検討してみると、本発明のような電食防止層
が形成されていない比較形態のコネクタでは、電食が激
しく、120サイクルにおいて、オイル漏れが生じてい
る。一方、各実施形態のコネクタでは、比較形態のもの
に比べて、電食が抑制されており、特に、実施形態3の
ものについて電食防止効果が顕著である。
【0024】
【発明の効果】本発明は、鉄または銅よりなるフレア・
ナットがねじ嵌合されるアルミニウム製の筒状雄ねじ部
を備えたオイルクーラのコネクタにおける電食防止装置
であって、雄ねじ部のナット嵌め被せ方向と反対側の非
ねじ部および雄ねじ部における非ねじ部側部分に塗膜層
が形成されると共に非ねじ部の塗膜層の内側または外側
に電気絶縁性および耐熱性を有する電食防止層が形成さ
れているため、コネクタに水が付着して該部分に局部電
池が形成される場合でも、電食防止層の電気絶縁性およ
び耐熱性によって、コネクタにおける非ねじ部の電食が
有効に抑止される。そのため、該部におけるオイル漏れ
が確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オイルクーラの正面図である。
【図2】本発明におけるマスキング塗装による塗膜層の
形成状態を示すコネクタ部の縦断面図である。
【図3】実施形態1および2に係るコネクタの電食防止
構造を示す縦断面図である。
【図4】実施形態3に係るコネクタの電食防止構造を示
す縦断面図である。
【図5】実施形態4に係るコネクタの電食防止構造を示
す縦断面図である。
【図6】実施形態5に係るコネクタの電食防止構造を示
す縦断面図である。
【図7】従来のマスキング塗装状態を示すコネクタの縦
断面図である。
【図8】図7のマスキング塗装を施したコネクタの電食
状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
(1) : アルミニウム製パイプ (4) : コネクタ (4a): 雄ねじ部 (4b): フランジ部 (4c): 非ねじ部 (7) : 塗膜層 (8) 〜(11): 電食防止層

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄または銅よりなるフレア・ナットがね
    じ嵌合されるアルミニウム製の筒状雄ねじ部を備えたオ
    イルクーラのコネクタにおける電食防止装置であって、
    雄ねじ部のナット嵌め被せ方向と反対側の非ねじ部およ
    び雄ねじ部における非ねじ部側部分に塗膜層が形成され
    ると共に非ねじ部の塗膜層の内側または外側に電気絶縁
    性および耐熱性を有する電食防止層が形成されている、
    オイルクーラのコネクタにおける電食防止装置。
  2. 【請求項2】 電食防止層がシリコン層である請求項1
    記載のオイルクーラのコネクタにおける電食防止装置。
  3. 【請求項3】 電食防止層がフッソ樹脂層である請求項
    1記載のオイルクーラのコネクタにおける電食防止装
    置。
  4. 【請求項4】 電食防止層がフッソ樹脂とエポキシ樹脂
    との二重層である請求項1記載のオイルクーラのコネク
    タにおける電食防止装置。
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