JP2958348B2 - アノード電流を流す装置を備えるx線管用回転アノード - Google Patents

アノード電流を流す装置を備えるx線管用回転アノード

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JP2958348B2 JP1009623A JP962389A JP2958348B2 JP 2958348 B2 JP2958348 B2 JP 2958348B2 JP 1009623 A JP1009623 A JP 1009623A JP 962389 A JP962389 A JP 962389A JP 2958348 B2 JP2958348 B2 JP 2958348B2
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J35/00X-ray tubes
    • H01J35/02Details
    • H01J35/04Electrodes ; Mutual position thereof; Constructional adaptations therefor
    • H01J35/08Anodes; Anti cathodes
    • H01J35/10Rotary anodes; Arrangements for rotating anodes; Cooling rotary anodes

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、X線管用の回転アノードに関し、さらに詳
細には、特にX線管が磁気ベアリング方式である場合に
X線管のアノード電流を流す手段に関するものである。
従来の技術 例えば医学的診断を行うためのX線関は、一般にダイ
オードとして、すなわちカソードと反カソードであるア
ノードとで構成されている。これら2つの電極は真空シ
ールされたエンベロープ内に封じられており、このエン
ベロープがこれら2つの電極間の電気的絶縁性を保証し
ている。カソードは電子ビームを発生させ、アノードが
その狭い表面積の部分にこの電子ビームを受ける。この
部分が焦点を構成し、ここからX線が放射される。
電源の高電圧がカソードとアノードの電極に対してカ
ソードが負電位となるようにして印加されるときには、
アノード電流と呼ばれる電流が電源の高電圧を発生させ
る電圧発生器を介して回路内に発生する。このアノード
電流は、電子ビームの形態でカソードとアノードの間の
空間を横切って焦点を叩く。
電子ビームを発生させるのに消費されるエネルギのう
ちのわずかな割合がX線に変換され、残りのエネルギは
熱となって散逸する。そこで、発生する瞬間的なパワー
(約100kW)が大きく、焦点が小さい(約数mm)ことを
考慮して、製造者は、焦点よりも面積がはるかに大きな
焦点リングと呼ばれるリング全体に熱流を分散させる目
的でアノードを回転させるという回転アノード式のX線
管を長年の間製造してきた。回転速度が大きくなるほど
(一般には3,000〜12,000回転/分)、利点は大きい。
従来のタイプの回転アノードは全体の形状が円板であ
り、対称軸線を備えている。アノードは、電気モータに
よってこの対称軸線のまわりを回転する。電気モータ
は、エンベロープの外側に位置するステータと、X線管
のエンベロープ内に対称軸線に沿って配置されたロータ
とを備えている。ロータは、支持シャフトを介してアノ
ードに機械的に連結されている。
さらに一般的な周知の構成によると、ロータはボール
ベアリングを有する機械式ベアリングに取り付けられて
いる。機械式ベアリングタイプのX線管はボールベアリ
ングが特に摩耗するために寿命が短い。摩耗の原因の1
つは、特にX線管内が真空であるために完全にすること
のできない潤滑の問題である。しかし、金属製ボールベ
アリングを有する機械式ベアリングの利点は、X線管の
回転部分(ロータ、アノード)と固定部分(ロータの支
持シャフト、エンベロープ)の間に実際に導電性接触が
あることである。この実際の接触はボールベアリングに
より実現され、この接触は、これと同時にX線管のアノ
ード電流が流れることのできるように電気接触ともな
る。
機械的ベアリングが早く摩耗するという問題点を介す
るための重要な改良は、回転アノード、より厳密にはロ
ータに対して磁気式ベアリングを用いることである。一
般に、磁気式ベアリングは対向して2つずつ取り付けら
れた電磁石を備えている。電磁石が磁場を発生させる
と、この磁場の効果によって回転アノードに連結されて
いてこの回転アノードの回転を保証するロータが平衡状
態に保たれる。回転アノードと、この回転アノードと一
体になって回転する機械的部材とは従ってX線管の残り
の部分とは実際には接触しない。
アノードを回転させるのに磁気式ベアリングを用いる
ことの利点は、主として、ノイズがなく、振動がなく、
回転イステムの寿命が著しく長くなることである。
発明が解決しようとする課題 しかし、磁気式ベアリングを用いると、回転アノード
はX線管の固定部分とは機械的、電気的に隔離されるた
め、X線管のアノード電流を流すのに特別な手段を設け
る必要がある。
この目的で、回転アノードに機械的に接続された1つ
または複数の熱電子放出性補助カソードから放出された
電子を利用することが知られている。電子は位置が固定
された1つまたは複数の補助アノードに捕えられる。主
要な問題点の1つは、回転している補助カソードの温度
を熱電子放出の法則に合うレベルまで上げるのに必要と
されるエネルギをこの補助カソードに供給することであ
る。この種の解決法は複雑でコストがかかる。
また、X線管の回転部分と固定部分の間の電気的接触
が2つの部材の一方を他方に対して摩擦させることによ
って得られる摩擦システムを利用することが知られてい
る。2つの部材というのは、一方の部材は回転アノード
に対して回転可能に接続されるとともに電気的に接続さ
れている部材であり、他方の部材はX線管の高電圧電源
の正の極性に電気的に接続された固定部材である。この
最後の解決法は優れていて構成も簡単であるが、機械的
摩擦による方法である。これは、磁気式ベアリングより
もはるかに早く摩耗し、従ってX線管の可能な寿命を短
くする傾向があることを意味する。
課題を解決するための手段 本発明は、X線管のアノード電流が摩擦接触装置を介
して流れ、構成は、時間が経過すると接触装置の動作が
制限されて摩耗が少なくなるようにされているタイプの
X線管に関する。本発明は、磁気式ベアリングタイプの
回転アノード式X線管特に応用することができるが、応
用がそれだけに限定されることはなく、特にボールベア
リングが電気的に絶縁性であるときには機械式ベアリン
グに本発明を応用するのも興味深い。
本発明によれば、所定の軸に関して回転し、軸方向に
固定されたアノードと、このアノードに連結されたロー
タと、カソードと、摩擦接触装置とを備えるX線管であ
って、ロータがアノードに電気的に接続され、高電圧が
印加されるこのX線管の負電位側がカソードに印加さ
れ、正電位側が摩擦接触装置を介して断続可能にアノー
ドに印加され、摩擦接触装置がロータ内に位置して高電
圧の正電位側に接続されてX線管のアノード電流の流出
のための電気的接触を得るために前記ロータに断続可能
に結合し、X線管が、アノード電流の流出のための電気
的接触をアノードの回転に関係なく遮断または確立する
ために前記ロータと摩擦接触装置とを分離または結合す
る手段をさらに備えることを特徴とするX線管が提供さ
れる。
本発明は、添付の3枚の図面を参照した以下の説明に
よりさらによく理解できよう。なお、本発明がこの図面
に示した実施例に限定されることはない。
実施例 第1図は、本発明のX線管1の概略図である。X線管
1は真空封止したエンベロープ2を備えており、このエ
ンベロープ内には特にカソード3とアノード4とロータ
16とが収容される。カソード3は、エンベロープ2の端
部7に固定されたカソード支持体8によってアノード4
と対向した位置に支持される。
動作中は、アノード4は高電圧発生装置10が発生させ
た高電圧の正電位+HTにされ、カソード3はこの高電圧
の負電位−HTにされる。負電位−HTは高電圧発生装置10
の出力端子11から供給される。高電圧発生装置10は従来
と同様にしてカソード3に接続されており、そのために
は絶縁性かつ気密性のフィードスルー13を介して端子11
とカソード3の間に接続された接続線12が用いられる。
回転アノード4は全体の形状が円板であり、対称軸線
14を備えている。このアノード4は支持シャフト15に固
定されており、この支持シャフトを介してアノードがロ
ータ16に連結されている。ロータ16と支持シャフト15は
対称軸線14に沿って配置されている。ロータ16の回転は
エンベロープ2の外側のステータ17によって発生され、
このロータ16が回転することによってアノード4が例え
ば矢印18で示されているように対称軸線14のまわりを回
転する。
本実施例では、回転中のロータ16の浮上は磁気式ベア
リングによって保証される。この磁気式ベアリングは、
例えば第1と第2の円錐形ベアリングPM1、PM2を備える
タイプのものである。
本実施例ではロータ16は中空であり、対称軸線14を軸
線とする固定された支持シャフト20のまわりを回転す
る。支持シャフト20はエンベロープ2の第2の端部21に
固定されており、第1の端部26がエンベロープ2から突
出している。支持シャフト20のこの端部26は、第2の接
続線22によって高電圧発生装置10の第2の端子23に接続
されている。この端子23からは、高電圧の正電位+HTが
供給される。
固定支持シャフト20、ロータ16、それに支持シャフト
15は金属製であり、従って正電位+HTをアノード4に伝
送するのに使用することができる。しかし、ロータ16は
回転しているときに磁気的に浮上しているため、ロータ
16と固定支持シャフト20の間が実際に接触することはま
ったくない。ロータ16の内側で固定支持シャフト20に取
り付けられているベアリング24は、ロータ16がもはや磁
気式ベアリングPM1、PM2によって支持されなくなったと
きにのみロータ16と接触する。
そこで、固定支持シャフト20とロータ16の間の伝奇的
接続は、摩擦接触装置25によって実現される(点線の長
方形で図示)。
本実施例では、摩擦接触装置25がロータ16の内部で固
定支持シャフト20の第2の端部27に取り付けられてお
り、この摩擦接触装置25によって固定支持シャフト20と
ロータの内壁28の間の電気的接触が確立される。内壁
は、対称軸線14と支持シャフト20にほぼ垂直である。
本発明の1つの特徴によると、X線管1は、支持シャ
フト20とロータ16の間に摩擦接触装置25によって実現す
る電気的接触を望みのままに確保したり抑制したりする
ための手段30(点線の長方形で図示)をさらに備えてい
る。この手段というのはすなわち、摩擦接触装置25を手
段30の制御のもとに自由に開閉することのできるスイッ
チ回路に変換することのできる手段である。実際、この
手段30は、電源31からエネルギを得て摩擦接触装置25を
作動させる制御装置30を構成する。
本実施例では、制御装置30はX線管1内に取り付けら
れており、固定支持シャフト20の内側に配置されてい
る。この目的で、固定支持シャフト20は中空である。こ
の点に関しては第2図を参照してあとでさらに詳しく説
明する。低電圧が電源31の2つの端子33、34から供給さ
れる。この低電圧は第3と第4の接続線35、36によって
固定支持シャフト20の第1の端部26に位置する端部壁40
内に設けられた絶縁性かつ気密性の第2と第3のフィー
ドスルー38、39を介して制御装置30に印加される。
この構成では、X線管1を作動させるにはまず第1に
ステータ17と磁気式ベアリングPM1、PM2に公知のように
して(図示せず)電力を供給して回転アノード4を回転
させ、次に、摩擦接触装置25を作動させてロータ16と摩
擦接触装置25の間の電気的接触を確実にし、最後に、ア
ノード4とカソード3の間に高電圧発生装置10から供給
される高電圧を印加する。するとアノード電流Iが回路
内に流れ、電子ビーム42としてカソード3とアノード4
の間の空間を横切る。高電圧は撮影が終了すると遮断さ
れ、次に制御装置30が摩擦接触装置25を作動させて電気
的接触を停止させ、従ってこの電気的接触を確立するの
に使用される部材(第1図には図示せず)の摩耗が止め
られる。次にアノード4の回転が止められる。しかし、
摩擦接触装置25の摩耗が止まるため、アノード4を傷め
ることなしに回転させ続けることが可能であることはも
ちろんである。
第2図は、摩擦接触装置25と制御装置30についての本
発明の第1の実施例を示すためにロータ16を第1図と同
様ではあるが拡大して示した図である。
摩擦接触装置25は、端部45がロータ16の内壁28に押し
付けられた金属製摩擦装置44を備えている。この摩擦装
置44は、支持シャフト20の内部に形成されたハウジング
46内に取り付けられる。摩擦装置44と内壁28の間の接触
領域47が対称軸線14を中心にもつようにするため、ハウ
ジング46と摩擦装置44は対称軸線14に沿って配置されて
いる。一方、摩擦装置44の端部45が球形であり、対称軸
線14がロータ16の回転軸線を構成しているため、接触領
域47において直線速度がほぼゼロになり、摩耗がなくな
る。摩擦装置44は、ハウジング46の底部51と摩擦装置44
の間で圧縮されているバネ50に押されてロータ16の内壁
28に押し付けられる。この結果、ロータ16と、支持シャ
フト20そのものとバネ50によってこの支持シャフト20に
接触している摩擦装置44との間が電気的に接触する。支
持シャフト20は、第1図に示したように正電位+HTに接
続されている。
ロータ16と固定支持シャフト20の間の電気的接触を除
くためには、摩擦装置44をハウジング46の底部51のほう
に引くだけで十分である。これは、制御装置30によって
実現される。この目的で、本発明のこの第1の実施例で
は、制御装置30が、ロッド57によって摩擦装置44に機械
的に接続されたそれ自体は公知の電気機械装置または電
磁石装置56を備えている。本実施例では、電磁石56は、
固定支持シャフト20内に形成されたキャビティ68内でこ
の支持シャフトの第1の端部26の側に配置されている。
キャビティ68は対称軸線14に沿って配置された通路55に
よってハウジング46と連通している。この通路55の中を
ロッド57が滑る。電磁石56は、従来と同様に、コイル58
と、ロッド57に連結した可動要素、すなわちコア59とを
備えている。コイル58は、端部壁40内に取り付けられた
絶縁性かつ気密性のフィードスルー38、39を介して電源
31(第1図に図示)に電気的に接続されている。端部壁
40は例えば溶接によって端部26に気密に取り付けられて
いる。
このような条件でコイル58に電圧を印加すると、コア
59が第2の矢印61の方向に第1の端部26に向かって移動
し、この同じ方向に摩擦装置44を移動させる。するとバ
ネ50がさらに圧縮され、内壁28から離れる。摩擦装置44
は、コイル58に電圧が印加されている限り内壁28とはも
はや接触せず、コイル58への電圧印加が遮断されたとき
にこの接触状態が復元される。このようにすると動作の
安全が確保され、コイル58に電圧が印加されないときで
も電気的接触が確保される。
本実施例では、固定支持シャフト20は全長にわたって
直径Dが同じであるが、第1の端部26の側の直径がより
大きく、例えば円錐形または円錐台形(図示せず)にな
るようにして、必要に応じてキャビティ68、すなわち制
御装置30に対するスペースをより多く確保することも可
能である。
第3図は、ロータ16と摩擦接触装置25に関する第2図
と同様の図であり、対称軸線、すなわち回転軸線14に沿
って伸ばすことのできる変形可能気密チェンバ70を用い
た第2の実施態様による制御装置30が示されている。
チェンバ70は、流体(図示せず)としてガスまたは液
体、例えば油を含んでいる。このチェンバにはさらに、
絶縁性かつ気密性のフィードスルー38、39を介して電源
31(第1図に図示)に接続された加熱用電気抵抗71が含
まれている。この加熱用抵抗71に電圧を印加するとチェ
ンバ70内に含まれている流体が膨張し、チェンバが、長
さL1の静止位置から、これよりも長い第2の長さL2であ
る変形位置に移動する。加熱用抵抗71にもはや電圧が印
加されなくなると、流体は冷えてチェンバ70は静止位置
に戻り長さが最初の値L1になる。本実施例では、チェン
バ70の長さがL1である静止位置は、ロータ16と摩擦装置
44の間の電気的接触を解除することに対応している。こ
のチェンバ70の長さがこれよりも長いL2であるチェンバ
の変形状態では摩擦装置44が開放されておりバネ50の作
用が妨げられないため、摩擦装置44が内壁28に押し付け
られる。
この目的で、チェンバ70は長さL1、L2の方向が対称軸
線、すなわち回転軸線14に平行になるようにキャビティ
68内に配置される。チェンバ70は端部壁40の側の端部72
の第1の面に固定されているため、このチェンバ70の第
2の面73はこのチェンバが伸びることができるよう自由
状態になっている。カラー74が端部85を介してチェンバ
70の第2の端部面73に固定されている。カラー74は対称
軸線14に沿って配置されており、その第2の端部75はプ
レート76によって閉じられている。プレート76は中央部
に穴77が開けられており、その中にロッド57が嵌合す
る。カラー74内に位置していて摩擦装置44と対向するロ
ッド57の端部78には、ロッド57の端部78がカラー74の穴
77から出るのを防止するカラー80、すなわちロック部材
が取り付けられている。
加熱用電気抵抗71に電圧が印加されていないときには
チェンバ70は最も短い長さL1となり、従って、このチェ
ンバがロッド57を介して摩擦装置44に引張力を及ぼす。
ロッド57のロック部材80は、カラー74のプレート76によ
って保持される。すると摩擦装置44は内壁28から距離d
離れる。この距離dは例えば約3/10mmである。
抵抗71に電圧が印加されているときには、チェンバ70
は変形して長さL1が長くなり徐々に第2の長さL2にな
る。この第2の長さは、チェンバ70内に含まれる流体の
膨張の程度に依存する。チェンバ70の膨張開始時には、
プレート76が第3の矢印87の方向に移動してロッド57を
徐々に開放状態にする。バネ50は摩擦装置44を押してロ
ータ16の内壁28と接触させる。この瞬間から摩擦装置44
とロッド57は不動となり、一方カラー74と第2の端面73
はチェンバ70が第2の長さL2に達するまでこのチェンバ
の変形とともに移動を続ける。第1の長さL1と第2の長
さL2の間の差ΔLは内壁28と摩擦装置44の間の距離dよ
りもはるかに大きいため、摩擦装置44がロータ16の内壁
28に支持される力はバネ50のみによって与えられること
に注意されたい。
チェンバ70は、先に説明したように抵抗71を用いて長
さL1、L2となるように変形させることができるが、本発
明の精神では、チェンバが伸びるまで流体を注入する手
段(図示せず)を抵抗71の代わりに使用することが可能
である。
変形可能なチェンバ70を用いると摩擦接触装置25を極
めて迅速に作動させることができることに注意された
い。このことは、ロータの浮上が磁気式ベアリングシス
テムによって保証される場合には特に重要である。実際
には磁気式ベアリングの芯出しシステムの剛性はボール
ベアリングシステムよりははるかに小さいため、回転軸
線の位置はロータの方向に依存する可能性がある。この
方向は、摩擦装置44とロータ16の内壁28の間の接触が急
激に起こりすぎる場合には少なくとも瞬間的に変化させ
ることができる。この結果としてアノードの回転運動が
乱れて特に焦点の位置が変化する可能性がある。
本実施例では、制御装置30がカラー74を備えている。
内壁28に摩擦装置44を押し付ける力が変形可能なチェン
バ70の変形とは独立となるように、このカラー74にはロ
ッド57が引っ掛けられている。しかしロッド57はチェン
バ70の第2の端面73に直接連結することがもちろん可能
である。場合によっては、摩擦装置44が内壁28に押し付
けられる力を例えば回転速度の関数として調節すること
ができるようにチェンバ70の膨張を決定することも可能
である。
本実施例では、チェンバ70が変形したときにのみ、す
なわち抵抗71に電圧が印加されたときにのみ摩擦装置44
が内壁28と接触する。しかし、本発明の精神では、例え
ばチェンバ70の第2の端面73を固定して第1の端面72を
自由状態にし、さらにロッド57の端部78を第1の端面72
に機械的に接続することによって逆の効果を得ることも
可能である。これは様々な方法(図示せず)で実現する
ことができる。例えば、ロッド57の端部78をチェンバ70
に沿ってこのチェンバのそれぞれの側を通過する2つの
ブランチにして第1の端面72に到達させることや、長さ
L2方向に沿った中央の穴(図示せず)を変形可能チェン
バ70に設けてその中にロッド57を嵌合させて第1の端面
72と接合することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のX線管の一例の概略図である。 第2図は、第1図に示されたロータと、本発明の手段の
第1の実施例の概略断面図である。 第3図は、ロータと、本発明の手段の第2の実施例の概
略図である。 (主な参照番号) 1……X線管、2……エンベロープ、 3……カソード、4……アノード、 8……カソード支持体、10……高電圧発生装置、 13、38、39……フィードスルー、 14……対称軸線、 15、20……支持シャフト、 16……ロータ、17……ステータ、 24……ベアリング、25……摩擦接触装置、 28……内壁、30……制御装置、 31……電源、42……電子ビーム、 41……摩擦装置、46……ハウジング、 47……接触領域、50……バネ、 55……通路、56……電磁石(装置)、 57……ロッド、58……コイル、 59……コア、68……キャビティ、 70……チェンバ、71……加熱用抵抗、 74……カラー、76……プレート、 PM1、PM2……磁気式ベアリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クロード マチユー フランス国 78000 ヴェルサイユリュ デュ ポン コルベール 17テール バティマン 1 (56)参考文献 特開 昭59−73839(JP,A) 特開 昭60−136139(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 35/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の軸に関して回転し、軸方向に固定さ
    れたアノードと、 このアノードに連結されたロータと、 カソードと、 摩擦接触装置とを備えるX線管であって、 ロータがアノードに電気的に接続され、高電圧が印加さ
    れるこのX線管の負電位側がカソードに印加され、正電
    位側が摩擦接触装置を介して断続可能にアノードに印加
    され、摩擦接触装置がロータ内に位置していて高電圧の
    正電位側に接続されてX線管のアノード電流の流出のた
    めの電気的接触を得るために前記ロータに断続可能に結
    合し、X線管が、アノード電流の流出のための電気的接
    触をアノードの回転に関係なく遮断または確立するため
    に前記ロータと摩擦接触装置とを分離または結合する手
    段をさらに備えることを特徴とするX線管。
  2. 【請求項2】前記ロータ内に配置された固定された支持
    シャフトを備え、固定されたこの支持シャフトが前記ロ
    ータの回転の中心となる対称軸線に沿って配置されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載のX線管。
  3. 【請求項3】前記ロータと摩擦接触装置とを分離または
    結合する前記手段が、前記摩擦接触装置の運動を制御す
    る電気機械装置を備え、この電気機械装置が前記摩擦接
    触装置を対称軸線に沿って移動させるように前記摩擦接
    触装置と機械的に連結され、前記摩擦接触装置がアノー
    ド側に移動されたときに前記電気的接触が確立されるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のX線管。
  4. 【請求項4】前記ロータと摩擦接触装置とを分離または
    結合する前記手段が、前記摩擦接触装置の運動を制御す
    る変形可能なチェンバを備え、変形可能なこのチェンバ
    が前記摩擦接触装置と機械的に連結されていて摩擦接触
    装置を対称軸線に沿って移動させることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか1項に記載のX線管。
JP1009623A 1988-01-18 1989-01-18 アノード電流を流す装置を備えるx線管用回転アノード Expired - Fee Related JP2958348B2 (ja)

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FR8800503A FR2626108B1 (fr) 1988-01-18 1988-01-18 Tube a rayons x a anode tournante comportant un dispositif d'ecoulement du courant anodique
FR8800503 1988-01-18

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