JP2957906B2 - 小径穴明け用のコアドリル及びその製造方法 - Google Patents

小径穴明け用のコアドリル及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばフェライト材、
セラミックス材に対して、小径穴を芯を残さず穴明けす
る、小径穴明け用のコアドリル及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、フェライト材、セラミックス材、
コンクリート等に対して、下穴加工後の仕上げ、または
リーマの下穴加工等に用いられるコアドリルは、例えば
実開平2−59904号公報に開示されている。このコ
アドリルは、ダイヤモンドクラウン部を水平断面におい
て、少なくとも一方が解放された内部空間部を有する一
体成形体とし、この内部空間部にコアを破壊するための
斜面を設けたものである。そして、このコアドリルによ
れば、穴の中に研削屑を残すことなく、かつ芯を残すこ
となく穴明けすることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このコ
アドリルにあっては、形状が複雑になって製品が高価に
なり易く、かつ高精度で高能率な穴明けが困難であると
いう問題点があった。すなわち、クラウン部の内部空間
内に斜面を形成しなければならないため、その形状が複
雑になると共に、その加工も、例えば放電加工機等の特
殊な加工機による加工が必要になって、製造コストがア
ップし製品が高価になり易い。特に、直径が5mm以下
の小径穴用のコアドリルにあっては、加工が一層困難と
なり、製品コストもより高価になり易い。
【0004】また、研削面となるコアドリルの端面が、
内部空間部によって比較的大きく解放されているため、
端面の面積が小さくなって十分な剛性が得られず、研削
時の研削抵抗によって端面が変形する場合がある。その
結果、高精度で高能率な穴明けが困難になる。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、その目的は、簡単な形状で安価な製品が得ら
れると共に、刃部の剛性をアップし得て高精度で高能率
な穴明けが可能な、小径穴明け用のコアドリル及びその
製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、請求項1記載の小径穴明け用のコアドリルは、中
心軸に沿って形成され、底面が閉塞された孔を有する略
円筒形状の台金に、孔の開口側の台金の平坦な端面及び
台金の外周面に、砥粒を電着させることによって刃部を
形成させ、一方、孔の開口側の台金の端面から台金の
手方向に沿ってスリットを形成することにより、孔の開
口に連通させ、更に、前記スリットは、スリットの台金
の端面における直径方向の深さを台金の直径の略半分に
設定させてなることを特徴とする。
【0007】また、請求項2記載の小径穴明け用のコア
ドリルの製造方法は、略円柱状の台金素材の中心軸に沿
って、底面が台金素材の一方の端面に貫通しない孔を穿
設して略円筒形状の台金を得る第1のステップと、第1
のステップで得られた台金の、孔の開口側の端面から長
手方向に沿って、台金の端面における深さが台金の直径
の略半分に設定されると共に、孔の開口に連通するスリ
ットを形成する第2のステップと、第2のステップで得
られた台金の、端面及び外周面に砥粒を電着させて刃部
を形成する第3のステップと、を具備することを特徴と
する。
【0008】
【作用】まず、請求項1記載の小径穴明け用のコアドリ
ルによれば、刃部によって芯を有さない小径穴が穴明け
されると共に、刃部で研削された切削屑が、台金の孔か
ら供給され、この孔に連通するスリットから噴出される
研削液によって外部に排出される。スリットは、略円筒
形状の台金の、孔の開口側の平坦な端面から長手方向に
沿って所定長さ形成するだけで良く、その形状が非常に
簡略化されると共に、スリットの台金の略円形の端面に
おける直径方向の深さが、台金の直径の略半分であるた
め、スリットが台金の端面の直径方向の半分程度までし
か形成されず、研削面である平坦な端面の面積が比較的
大きくなり、刃部の剛性がアップして、研削抵抗による
変形等が防止される。
【0009】また、請求項2記載の小径穴明け用のコア
ドリルの製造方法によれば、第1のステップで得られ
た、底面が一方の端面に貫通しない孔を有する台金に、
第2のステップで、一方の端面から長手方向に沿って、
孔の底面側と連通するスリットを形成する。そして、第
3のステップで、この台金に砥粒を電着させて刃部を形
成し、コアドリルを製造する。台金素材への孔の加工及
び台金へのスリットの加工は、例えば一般的なドリル、
エンドミル等で加工することができ、その加工が極めて
容易となって、製造コストが低減される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1〜図4は本発明に係わる小径穴明け用
のコアドリルを示し、図1がその斜視図、図2がその底
面図、図3がその断面図、図4が図2のA−A線断面図
である。図において、コアドリル1は、略円筒形状の台
金2と、この台金2の先端部分に形成された刃部3を有
している。
【0011】台金2は、例えば炭素鋼(S45C)、熱
間圧延軟鋼板(SPH40)等の加工可能な金属で形成
され、その内部には、底面4a側で閉塞され底面4a側
に開口4bが形成される孔4、すなわち、底面4aが、
台金2の一方の端面2aに貫通しない孔4が穿設されて
いる。この孔4の底面4aは、円錐状のテーパ面となっ
ている。また、台金2の外周面2bには、端面2a側か
ら、台金2の長手方向(軸方向)に沿ってスリット5が
形成されている。
【0012】このスリット5は、図2及び図3に示すよ
うに、その幅wと端面2aにおける深さhが、例えば台
金2の直径dの略半分で、その長さlが、例えば直径d
と略同等になる如く設定されている。これにより、スリ
ット5が孔4の開口4bと連通し、その結果、このスリ
ット5を介して、台金2の孔4が外部と連通することに
なる。そして、この台金2の端面2aから外周面2bに
かけて、例えばダイヤモンド砥粒からなる砥粒6が、電
着法によって固着されて、刃部3が形成されている。
【0013】このコアドリル1は、図5に示すようにし
て製造される。すなわち、まず、上記金属からなる丸棒
状の素材11を所定の長さに切断して、円柱状の台金素
材12を作製(A)し、この台金素材12の中心軸に沿
って、底面4aが端面12a側に貫通しない孔4を加工
(B)する。この加工は、例えばボール盤、フライス盤
等により、テーパ刃ドリル13を使用して加工され、孔
4の底面4aは円錐状に形成される。これにより、略円
筒形状の台金2が得られる(第1のステップ)。
【0014】次に、この台金2にスリット5を加工
(C)する(第2のステップ)。この加工は、例えば台
金2をフライス盤のテーブル14上に横向きにセットす
ると共に、台金2の端面2a外側にエンドミル15を位
置させ、テーブル14を移動させつつ、回転しているエ
ンドミル15によって、スリット5を台金2の長手方向
に加工する。
【0015】そして、孔4及びスリット5が加工された
台金2に、図示しない電着機によって、砥粒6を電着
(D)させる(第3のステップ)。これにより、台金2
の先端部分に刃部3が形成されたコアドリル1が製造さ
れる。なお、この加工方法は、一例であって、例えばマ
シニングセンタ等の加工機のNC制御により、孔4の加
工とスリット5の加工を、一台の加工機で連続的に加工
しても良く、また、素材11として、平板状の素材を使
用し、これを円柱状に加工する等、種々の加工方法を採
用し得る。
【0016】そして、このようにして製造されたコアド
リル1は、図6に示すように、コアドリル1の上部(反
端面2a側)を加工機17にセットし、コアドリル1の
孔4内に研削液18を供給しながら、所定の回転及び送
りを加えつつ、フェライト材等のワーク19に穴20を
明ける。
【0017】この時、台金2の端面2a及び外周面2b
に電着されている砥粒6で、ワーク19が研削されると
共に、研削された研削屑21は、孔4に連通しているス
リット5から噴出される研削液18と一緒に、穴20外
に排出される。また、刃部3を形成する、台金2の端面
2a及び端面2aに設けられたスリット5の壁面5aに
よって、穴20内に芯が全く残ることなく研削される。
【0018】このように、上記実施例においては、略円
筒形状の台金2の端面2aから外周面2bにかけて、ス
リット5を単に形成するだけで良いため、その形状を極
めて簡略化させることができると共に、孔4及びスリッ
ト5の加工も一般的な加工機によって容易に加工するこ
とができ、コアドリル1の製造コストを大幅に低減させ
ることができる。これにより、安価なコアドリル1を得
ることができ、特に、例えば直径が5mm以下の小径穴
明け用のコアドリル1であっても、製品を安価に製造す
ることが可能になる。
【0019】また、台金2の端面2aに形成されるスリ
ット5を比較的小さくし得るため、研削面積を大きくす
ることができて、刃部3の剛性を上げることができる。
その結果、研削抵抗によって刃部3が変形することもな
く、高精度で高能率の穴明けが可能になる。なお、実験
によれば、コアドリル1の直径dが2.5mmで、回転
数が1万回/分、送り速度500mm/分で、ワーク1
9としてフェライト材を加工したところ、ワーク19の
欠けや割れの発生が全くなく、良好な穴明け結果が得ら
れた。
【0020】なお、上記実施例においては、砥粒6を台
金2の端面2aと外側面2bに電着させたが、例えばス
リット5の壁面5aにも電着させても良い。また、上記
実施例における、スリット5の幅、長さ等の形状、台金
2の直径及び材質、孔4の形状等は一例であって、本発
明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能であ
ることは言うまでもない。
【0021】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の小径穴明
け用のコアドリル及びその製造方法にあっては、一端側
が閉塞された略円筒形状の台金の、一端側の平坦な端面
から外周面にかけて、スリットを単に形成するだけで良
いため、コアドリル自体の形状を極めて簡略化させてそ
の製造コストの低減が図れる等、安価なコアドリルを得
ることができる。また、台金の端面におけるスリットの
直径方向の深さを台金の直径の略半分に設定することに
より、刃部を形成する端面の研削面積を大きくすること
ができ、刃部の剛性をアップし得て、高精度で高能率な
穴明けが可能になる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるコアドリルの斜視図
【図2】同底面図
【図3】同断面図
【図4】同図2のA−A線断面図
【図5】本発明に係わる小径穴明け用コアドリルの製造
方法の一例を示す概略工程図
【図6】本発明に係わるコアドリルによる穴明け方法を
示す断面図
【符号の説明】
1・・・・・・・・・コアドリル 2・・・・・・・・・台金 2a、12a・・・・端面 2b・・・・・・・・外周面 3・・・・・・・・・刃部 4・・・・・・・・・孔 4a・・・・・・・・底面 4b・・・・・・・・開口 5・・・・・・・・・スリット 6・・・・・・・・・砥粒 12・・・・・・・・台金素材 13・・・・・・・・テーパ刃ドリル 15・・・・・・・・エンドミル 17・・・・・・・・加工機 18・・・・・・・・研削液 19・・・・・・・・ワーク 20・・・・・・・・穴 21・・・・・・・・研削屑 d・・・・・・・・・直径 h・・・・・・・・・深さ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−208510(JP,A) 実開 平4−117712(JP,U) 実開 平2−59904(JP,U) 実開 平4−51365(JP,U) 実開 平3−79213(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B24D 7/18 B23B 51/00 B23B 51/04 - 51/05 B28D 1/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心軸に沿って形成され、底面(4a)が
    閉塞された孔(4)を有する略円筒形状の台金(2)
    に、前記孔(4)の開口(4b)側の該台金(2)の
    坦な端面(2a)及び該台金(2)の外周面(2b)
    に、砥粒(6)を電着させることによって刃部(3)を
    形成させ、一方、前記孔(4)の開口(4b)側の台金
    (2)の端面(2a)から台金(2)の長手方向に沿っ
    てスリット(5)を形成することにより、前記孔(4)
    の開口(4b)に連通させ、更に、前記スリット(5)
    は、該スリット(5)の前記台金(2)の端面(2a)
    における直径方向の深さ(h)を該台金(2)の直径の
    略半分に設定させてなる小径穴明け用のコアドリル。
  2. 【請求項2】略円柱状の台金素材(12)の中心軸に沿
    って、底面(4a)が台金素材(12)の一方の端面
    (12a)に貫通しない孔(4)を穿設して略円筒形状
    の台金(2)を得る第1のステップと、該第1のステッ
    プで得られた台金(2)の、前記孔(4)の開口(4
    b)側の端面(2a)から長手方向に沿って、台金
    (2)の端面(2a)における深さ(h)が台金の直径
    (d)の略半分に設定されると共に、前記孔(4)の開
    口(4b)に連通するスリット(5)を形成する第2の
    ステップと、該第2のステップで得られた台金(2)
    の、端面(2a)及び外周面(2b)に砥粒(6)を電
    着させて刃部(3)を形成する第3のステップと、を具
    備することを特徴とする小径穴明け用のコアドリルの製
    造方法。
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