JP2956579B2 - 型枠材兼用断熱性壁パネル板 - Google Patents

型枠材兼用断熱性壁パネル板

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート壁構
造物を構築する際に内側に配設し、外側に間隔を隔てて
配設した他の型枠材との間にコンクリートを打設し、養
生硬化後のコンクリート壁の内側に残して内装材として
利用できる型枠材兼用断熱性壁パネル板に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリートを用いた建物の建築工事に
おいて、コンクリートを打設して壁面や床面を構築する
際には、予めコンクリート打設用型枠材を所定形状に組
み立てておき、この型枠内にコンクリートを打設し、コ
ンクリートが養生硬化した後に型枠材を取り外し、所期
のコンクリート打設面を得る方法が一般的に用いられて
いる。例えば、ビルディングの外壁を構築するような場
合には、所定の外壁厚に相当する間隔を隔てて2枚の型
枠材を配設し、この2枚の型枠材間にコンクリートを打
設し、養生硬化後に型枠材を取り外して所期のコンクリ
ート打設面を得る。この型枠材には、通常ベニヤ単板を
接着剤によって貼り合わせもの、すなわち普通合板が用
いられている。これは主にハンドリングや現場加工を容
易とするための軽量化と、型枠材の面が直接コンクリー
ト打設面となることから要求される高強度化の両立を図
るためである。
【0003】ところが、近年の環境保護、森林資源の保
護という観点から、木材の消費量を低減する目的で従来
の普通合板に代わる代替合板が種々提案され、実用化さ
れ始めている。本発明者も代替合板として、複数枚の板
材間に無機多孔質粒状物が介装されるとともに、板材間
に生じた間隙に合成樹脂が充填された型枠材を提案して
いる(特願平7−192759号参照)。
【0004】一方、コンクリート建築物や木造建築物の
耐火性内装材として、石膏ボードや石綿セメント珪酸カ
ルシウム板を用いることは公知である。この耐火性内装
材を固定する方法は、コンクリート建築物の場合には、
接着剤を塗布した木レンガを、コンクリート面に強く押
し付けて接着し、接着剤が硬化後に、この木レンガに胴
ぶちを釘付けして固定し、この胴ぶちに接着剤を塗布し
て耐火性内壁材を貼り合わせる方法等が採られ、木造建
築物の場合には、木製の柱や間柱に直接釘打ちして固定
する方法が採られている。また、発泡合成樹脂製の断熱
材は、コンクリート建築物の場合には、コンクリート面
と内装材との間に介装し、木造建築物の場合には外装材
と内装材との間に介装している。そして、前述の内装材
の表面には、化粧仕上げとして壁紙あるいはクロスが貼
られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようにコンクリー
ト壁構造物は、表裏に型枠材を組んで構築した型枠内に
コンクリートを打設し、養生硬化後に型枠材を取外し
て、その内壁側に前述のように耐火性内装材を取付けて
仕上げているが、その施工には多大の時間と労力を費や
し、また型枠材は反復使用可能であるが、耐用回数には
限度があり、いずれは廃棄処分することになるので、コ
ンクリート建築物の施工コストの低減化の妨げになって
いる。
【0006】そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決
しようとするところは、コンクリート壁構造物を表裏の
型枠材間にコンクリートを打設して構築する際の内壁側
に相当する型枠材を、コンクリート養生硬化後もそのま
ま残す、いわゆる捨て型枠材とし、この捨て型枠材を耐
火性且つ断熱性を備えた内装材として利用することが可
能な型枠材兼用断熱性壁パネル板を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、コンクリート
壁構造物の内側に配設し、外側に間隔を隔てて配設した
他の型枠材との間にコンクリートを打設し、養生硬化後
のコンクリート壁の内側に残す捨て型枠兼用壁パネル板
であって、2枚の耐火性無機質板の間に無機多孔質粒状
物を介在させ、無機質板間に生じる間隙に難燃性合成樹
脂発泡体を充填して硬化させることにより、2枚の無機
質板間に断熱層を形成し、コンクリート打設側に対応す
る一方の無機質板の表面に防湿処理を施して前述の課題
解決を計った。
【0008】また、前記無機質板が、石綿セメント珪酸
カルシウム板であること、前記合成樹脂発泡体が、ポリ
ウレタンフォーム、塩化ビニルフォーム、ユリアフォー
ム、フェノールフォームのうちから選ばれた1種である
ことが好ましい。
【0009】そして、前記一方の無機質板の表面に施す
防湿処理として、無機質板の表面に非透水性の接着剤又
は塗料を塗布してなること、あるいは無機質板の表面に
非透水性の接着剤でボール紙を接着してなること、ある
いは無機質板側に対応する片面に防湿加工が施された防
湿紙を接着してなることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において用いることが可能
な各材料としては、以下のものが例示できる。先ず、無
機質板としては、石膏ボード、ロックウール板、石綿ス
レート板、石綿セメント珪酸カルシウム板等が使用可能
であるが、コンクリート打設用型枠材としての強度を確
保する意味において石綿セメント珪酸カルシウム板が特
に好ましい。
【0011】以下無機多孔質粒状物について説明する。
無機多孔質粒状物は、広義には粒状物を2枚の無機質板
間に介在させることにより、壁パネル板に曲げ応力が加
わった時にこの応力をその厚み方向で吸収し、もって容
易に折れたり曲がることのない高強度の型枠材兼用断熱
性壁パネル板を実現するものである。ここで、粒状物の
特性としては以下の点が要求される。 曲げ応力に伴って内側面が折曲して外側面に近づこう
とする力が発生する時に、粒状物としてこの応力を吸収
しうる十分な強度を有していること。これについては、
応力の吸収の点から当然要求されることである。 曲げ応力に伴って内側面が折曲して外側面に近づこう
とする力が発生した時に、粒状物が無機質板内にめり込
むことにより無機質板を突き破らないこと。これについ
ては、粒状物自体が尖頭状部を有していたり、また極め
て硬い材料であると、それ自身がいくら高強度であって
も、壁パネル板全体としての強度向上につながらないこ
とは明らかである。しかしながらこの点は、無機質板の
強度や硬さとの兼ね合いで決まるので、粒状物の物性の
みで決定されるものでもない。 粒状物等を介装したことによる重量増が無いこと。建
築現場の作業実態から見ると、より軽量であることが望
ましいのである。 充填する合成樹脂発泡体との馴染みに優れているこ
と。粒状物と無機質板間に充填される合成樹脂発泡体と
の馴染みが悪ければ、粒状物と合成樹脂発泡体との間の
接着性が低下する結果、両者間に隙間が生じてしまう。
このように、隙間が生じてしまうとその部分に応力が集
中し、やがて当該部分で2つに折れてしまう。
【0012】そして上記〜を満足するための要件と
しては、粒状物として以下の物性が必要となる。 ア)粉粒物として十分な機械的強度を有し、少なくとも
曲げ応力に伴って内側面が折曲して外側面に近づこうと
する力が発生した時、無機質板との接触面積を大きく取
ることによって、無機質板内にめり込んで無機質板を突
き破らない形状を有すること。あるいは、上記の力が加
わった時にある程度の変形によって上記接触面積を大き
く取ることができる物性を有すること。そして粒状物の
この物性が、上述のように、無機質板として用いられる
材料の物性との間で整合性が取れること。 イ)合成樹脂発泡体に対して大きな重量増にならないよ
うな密度あるいは見掛け密度であること。 ウ)合成樹脂発泡体との接触面積が大きく取れること。
【0013】従って本発明では、上記ア),イ),ウ)
の物性を備えるものとして無機多孔質粒状物が選択され
るのである。無機多孔質粒状物としては、上記ア),
イ),ウ)の物性を備えたものであれば使用可能であっ
て特に制限されるものではないが、具体的には以下の物
理的性質を有するものが適している。上記ア),イ),
ウ)の物性を備えるために、本発明では無機多孔質粒状
物を用いるが、多孔質であるためには、当然ながら粒状
物の見掛け密度が真密度よりも小さいことが要件とな
る。しかしながら実際には、無機の多孔質材料は粉体を
造粒後に焼結したり、粉体を加圧成形して粒状に加工し
たりすることによって得られるものが多く、また粒状物
の表面と内部にある程度の空孔がなければ、特に上記
ア)の物性が得られないので、見掛け密度を真密度の1
%〜80%程度の範囲内に設定することが望ましい。
【0014】無機多孔質粒状物の具体的材料としては、
以下のものがある。例えば、ジャイロライト型結晶系の
CaO,SiO2 を主成分とする珪酸カルシウム粉末の
造粒体で、直径が1mm以上で任意に設定され、真密度
が約2.52g/cm3 で見掛け密度が0.1〜0.3
g/cm3 程度のものである。石炭ボイラー等で燃焼後
に回収される石炭灰の粉末を、水等で造粒した後に焼成
して得られる粒状体で、SiO2 ,Al2 3 ,Fe2
3 ,Na2 O,K2O,CaO,MgO等の成分を含
み、真密度が約3g/cm3 以上で見掛け密度が1.3
〜1.4g/cm3 程度のものである。天然産の頁岩や
デイ岩を加熱処理して含水分を消散することで多孔質と
し、見掛け密度を1.1〜1.4g/cm3 程度とした
ものである。アナルサイト(方沸石)、ヒューダンライ
ト(輝沸石)、スティルバルト(束沸石)、ナトロライ
ト(ソーダ沸石)、トムソナイト(トムソン沸石)、ロ
ーモンタイト(濁沸石)等の天然産の沸石族鉱物(テク
トケイ酸塩鉱物)をそのまま加熱処理あるいはその粉末
を造粒後に焼成し、含水分を消散することで多孔質とし
たものである。多孔質の火山性噴出物やその粉末を造粒
・成形したもの、あるいはその他天然物、人工物を問わ
ず、無機材料による粒状物で見掛け密度が真密度よりも
小さいものである。
【0015】また、合成樹脂発泡体としては、硬質ポリ
ウレタンフォーム、軟質ポリウレタンフォーム、硬質塩
化ビニルフォーム、ユリアフォーム、フェノールフォー
ム等が例示でき、特に難燃性のもの、あるいは難燃処理
したものが好ましい。そして発泡体を得る方法として
は、一般的に公知な方法が適用可能であるが、一例とし
てポリウレタンフォーム、ユリアフォーム、フェノール
フォームの3種類の発泡方法をその代表例として以下に
列記する。
【0016】ポリウレタンフォームについては、ポリオ
ール、過剰のジイソシアネート、架橋剤、発泡剤、触
媒、気泡サイズ調整剤等の原料によって得られ、発泡剤
として水とイソシアネートとの反応による二酸化炭素、
フレオン、メチレンジクロライド、ペンタン、機械混合
時に入れる空気等、その他分解型の有機系発泡剤が用い
られる。架橋剤および発泡剤に水を用いると、樹脂中に
おけるユリア結合の割合が多くなるので、良質の発泡体
を得るにはフレオン等の併用が好ましい。気泡サイズ調
整剤にはシリコーン樹脂や乳化剤が、触媒にはアミン類
や有機スズ化合物等が使用できる。
【0017】ユリアフォームについては、粘度が100
0cP程度の粘稠なユリア−ホルムアルデヒド水溶液
(樹脂分50〜90%)100部に、プロパン、ブタ
ン、ブテン、ヘキサン、塩化メチル、フレオンのような
発泡剤を2〜30部低温または密閉容器中で分散させ、
乳化剤の存在下で酸触媒を加えた後、15〜115℃に
温度を上げて得る。また乳化剤を含んだユリア樹脂初期
縮合物を、現場発泡機によって塩酸液を混合しながら機
械的に起泡しながら吐出させてもよい。
【0018】フェノールフォームについては、レゾール
型初期縮合物に泡立機で空気を吹き込みながらクリーム
状としつつ、攪拌下で硬化剤を混合して対象部分に被着
あるいは充填することによって得る。更に、クリーム状
とする時に重炭酸ソーダを1%程度加えて発泡を助けて
もよい。この方法によれば、硬化剤の添加後速やかに硬
化し、密度0.016〜0.401g/cm3 程度の発
泡体となる。酸化触媒にはベンゼンスルフォン酸、トル
エンスルフォン酸、硫酸、リン酸等が用いられる。フレ
オン11のような揮発性発泡剤を配合しておくと、反応
熱で起泡するので初めの泡立ては必要ない。またBak
elite社のBVR−18763等、発泡用に適した
フェノール樹脂も市販されているが、レゾール85部に
アジピン酸とヘキサメチレンジアミンから得られたポリ
アミド5部を共重合させて強靱な発泡体を作製すること
もでき、ポリビニルアルコール、塩化ビニル樹脂を5〜
20部程度配合して強靱性、弾性などを補うこともでき
る。一般に熱硬化性樹脂を高倍率に発泡させると脆くな
る為、10倍以下の低倍率に発泡させればよい。
【0019】本発明の型枠材兼用断熱性壁パネル板は、
上記の材料を用い、2枚の耐火性無機質板の間に無機多
孔質粒状物を介在させ、無機質板間に生じる間隙に難燃
性合成樹脂発泡体を充填して硬化させることにより、2
枚の無機質板間に断熱層を形成し、コンクリート打設側
に対応する一方の無機質板の表面に防湿処理を施したも
のである。即ち、無機質板によって、無機多孔質粒状物
と合成樹脂発泡体を挟んだ構造となる。
【0020】そしてこのような本発明によれば、ア),
イ),ウ)の物性を無機多孔質粒状物によって満足し、
その結果として〜の特性が得られる。つまり、無機
多孔質粒状物とは、文字通り多孔質であって内面が粗で
しかも応力を十分吸収しうる強度を有するので、壁パネ
ル板の曲げ強度を向上させることに直接寄与する。また
無機質板間に生じた間隙に合成樹脂発泡体を充填するこ
とにより、介装された無機多孔質粒状物の落下が防止さ
れるとともに、2枚の無機質板が互いに接着されて一枚
の壁パネル板としての形態となって剪断強度を向上させ
る。
【0021】そして、この無機多孔質粒状物は、曲げ応
力に伴って内側面が折曲して外側面に近づこうとする力
が壁パネル板に発生した時に、以下の作用によってその
応力を吸収する。上記応力の発生に伴い、無機多孔質粒
状物にはそれ自身が潰されようとする力が作用する。し
かしながら、無機多孔質粒状物は無機材料であるために
それ自身で十分な強度を有しており、容易に潰れてしま
うことはない。しかしながら、さらに大きな力が加わっ
た場合には無機多孔質粒状物自身が潰れることになる
が、この時には粗な内面に存在する空隙が潰れることで
この外力が吸収され、無機多孔質粒状物全体にわたる大
きな形状変化は発生しにくい。また、この空隙が潰れる
ことによる若干の外形変化に伴って無機質板との接触面
積も増大するので、無機多孔質粒状物が無機質板内にめ
り込んだり無機質板を突き破ることはない。
【0022】更に、無機多孔質粒状物は多孔質であるた
め、充填される合成樹脂発泡体との接触面積が大きく取
れる結果、両者間の馴染みが良くなって接着性が向上す
る。そして、この結果、粒状物と合成樹脂発泡体との間
に隙間が生じてしまうことがなく、曲げ応力や剪断応力
が加わった時に一か所に応力が集中することがなくな
り、強度の向上が図れることになる。
【0023】また、本発明にかかる壁パネル板は、通常
の型枠材と共に用いてコンクリート打設用型枠を構築す
るものであるが、本発明の壁パネル板は内側の型枠材と
して用い、防湿処理した面を型枠内に配設し、外側の通
常型枠材との間にコンクリートを打設するのである。こ
の際、コンクリート中の水分は、無機質板の防湿処理面
で遮断され、無機質板に水分が吸収されることがなく、
また水分が吸収されたとしても僅かである。特に、無機
質板として石綿セメント珪酸カルシウム板を用いた場合
には、この石綿セメント珪酸カルシウム板は、水に浸し
ておけば2時間で90%の水分を吸収し、脆くなる性質
を有することから、コンクリート中の水分の遮断は必須
である。
【0024】ここで、無機質板の防湿処理として、無機
質板の表面に非透水性の接着剤又は塗料を塗布する方法
は、簡易であり且つ安価である。また、無機質板の表面
に非透水性の接着剤でボール紙を接着して防湿処理する
方法は、接着剤が非透水性であることから、この接着剤
層によってコンクリート中の水分が無機質板に吸収され
ることを制限するとともに、ボール紙がコンクリート中
の余剰水分を吸収してコンクリートの養生硬化を助ける
とともに、無機質板への水分のまわりを抑制する作用を
有する。また、無機質板側に対応する片面に防湿加工が
施された防湿紙を接着して防湿処理する方法は、防湿紙
の防湿加工面によってコンクリート中の水分を確実に遮
断することができるとともに、ボール紙と同様な養生硬
化促進と水分吸収の作用を有する。
【0025】そして、コンクリートが養生硬化した後
は、壁パネル板はコンクリート壁と一体化し、その位置
にそのまま残すことによって内装材として利用される。
また、本発明の壁パネル板は、2枚の無機質板間に合成
樹脂発泡体が充填された構造であるので、この合成樹脂
発泡体が壁構造物の断熱材として作用するのである。断
熱材として利用できる合成樹脂発泡体の素材は、種々の
ものが開発されているが、難燃性を備えていることが建
築物の内装材として用いる場合には要求され、前述のポ
リウレタンフォーム、塩化ビニルフォーム、ユリアフォ
ーム、フェノールフォーム等が利用できる。
【0026】前記無機多孔質粒状物は、合成樹脂発泡体
内に埋設され、前述の如く2枚の無機質板に対するスペ
ーサーとしての機能、壁パネル板の補強機能に加え、合
成樹脂発泡体の増量材としての機能及び難燃性を高める
機能を有するのである。また、無機多孔質粒状物は、表
裏の無機質板に接触しているものもあり、室内側、即ち
壁表面側の無機質板の制振作用もあり、音の吸収や反射
抑制効果も期待できるものである。
【0027】このようにして、コンクリート壁の内側に
一体的に固定された本発明の壁パネル板には、最終的に
は化粧仕上げとして常法どおり壁紙やクロスが貼られる
のである。
【0028】
【実施例】次に、上記本発明の実施例を添付図面に基づ
いて説明する。図1及び図2は、本発明の壁パネル板1
の一部を示し、壁パネル板1は、2枚の無機質板2a,
2bの間に多数の無機多孔質粒状物3,3a,3bが介
装されるとともに、これら無機質板2a,2bの間に生
じた間隙に合成樹脂発泡体4が充填され、一方の無機質
板2bの表面には防湿処理として片面に防湿加工を施し
た防湿紙5を接着した構造のものである。ここで、無機
質板2aは、最終的には室内側、即ちコンクリート打設
用型枠を他の通常型枠材とともに構成した場合には、型
枠の外側になるものであり、無機質板2bはコンクリー
ト打設用型枠の内側になるものである。
【0029】また、無機質板2a,2bの厚みと無機多
孔質粒状物3,3a,3bの外径との関係やその介装密
度等については、本図に示したものはあくまで実施態様
における一例であり、本図例によって何ら限定されるも
のではない。無機多孔質粒状物3は、無機質板2a,2
bの間隔に等しい外径であり、無機多孔質粒状物3a
は、それよりも大きい外径であり、また無機多孔質粒状
物3bはそれよりも小さい外径である。
【0030】このような壁パネル板1はおよそ以下の手
順によって作製される。先ず、壁パネル板1の全厚の深
さを有する有底の治具内に、1枚の無機質板2aを敷
き、該無機質板3aの表面に無機多孔質粒状物3,3
a,3bを適当な密度に撒く。尚、この時には、無機多
孔質粒状物3,3a,3bの量および密度が重要とな
る。即ち、無機多孔質粒状物3,3a,3bが偏在する
と、その密度が粗な部分では、上述したところにより型
枠材としての強度低下を招いてしまうので、ランダムに
撒くか、あるいはほぼ一定の間隔をもって規則正しく撒
くことが望ましい。ランダムに撒くには、例えばふるい
等を用いて偏在を防止することができ、規則正しく撒く
には、後に注入する合成樹脂発泡体材料の流動性を妨げ
ない範囲で無機質板2aとほぼ同じ大きさの網を敷いて
おき、例えば全体を振動させながら、この網の目に無機
多孔質粒状物3,3a,3bを落とし込む等の方法が可
能である。また規則正しく撒くための別の方法として
は、この無機質板2aを装填した治具を、その長辺方向
に移動させながら、例えば適当な供給手段によって短辺
方向に一列で無機多孔質粒状物3,3a,3bを落下さ
せることも可能である。更に、この無機多孔質粒状物
3,3a,3bを撒く際には、無機質板2aの傾斜等に
よって無機多孔質粒状物3,3a,3bが転がったりし
ないよう、無機質板2aの表面に接着剤等の粘着物質を
塗布しておくこともできる。
【0031】次に、もう1枚の無機質板2bを同じ治具
内に装填し、無機質板2aとの間隔を一定に保持する。
この間隔を一定に保持するために、無機質板2bの上方
から均一な圧力を加え、外径の大きい無機多孔質粒状物
3a、又は次に外径の大きい無機多孔質粒状物3を若干
押し潰しながら設定間隔になった状態で維持する。ここ
で、圧力を加えて無機多孔質粒状物3,3a,3bの一
部あるいは全部をある程度潰すことにより、無機質板2
との間の接触面積が増大する。
【0032】上述したように無機多孔質粒状物3,3
a,3bを、例えば無機質板2a,2bの間隔を15m
mとする場合には、12mm〜18mmの粒径分布とな
るようにある程度分級しておき、混入している少量の大
径の無機多孔質粒状物3aを前述のように加圧時に潰し
てしまい、最終的に無機多孔質粒状物3の平均直径によ
って無機質板2a,2bの間隙を制御することができ
る。これは、無機多孔質粒状物は分級されているので平
均直径を有するものの割合が高く、少量の大径の無機多
孔質粒状物3aが潰れる圧力では、これら平均直径を有
する大半の無機多孔質粒状物3は、無機質板2a,2b
との接点が多いことから容易に潰れないことを利用した
ものである。また無機質板2a,2bに石綿セメント珪
酸カルシウム板を用い、かつこの方法を取る場合、例え
大径の無機多孔質粒状物3aが無機質板2a,2bにめ
り込んだとしても、大径の無機多孔質粒状物3aが無機
質板2a,2bを突き破ってその表面から露出したり、
著しく無機質板2a,2bの表面に凹凸が生じなければ
何ら差し支えない。むしろ若干量のめり込みが発生した
方が、無機多孔質粒状物3aと無機質板2a,2bとの
接触面積が大きく取れるので望ましいこともある。従っ
て、無機多孔質粒状物3の粒度分布が極めて均一化して
いる場合には、ほぼ全ての無機多孔質粒状物3を無機質
板2a,2bに若干量めり込ませることも一考である。
また一方で、平均直径より小径の無機多孔質粒状物3b
が混入する場合もあるが、混入比率が低ければ特に問題
にはならない。
【0033】また、2枚の無機質板2a,2bの間隙の
制御については、別途適当な間隙制御手段を外周部等に
設けることで行える。例えば、間隙制御手段として、別
途スペーサー(図示せず)を無機質板2a,2bの内面
に適当な密度、間隔で配置しておくこともできる。
【0034】そして、治具の側面等に開口した注入口か
ら合成樹脂発泡体材料を発泡倍率を考慮して所定量注入
し、注入口を塞いた後、適宜加熱処理するなどして発
泡、硬化させる。この際、合成樹脂発泡体4は、2枚の
無機質板2a,2bの間を隙間なく充填し、無機質板2
a,2bを互いに接着して一体化する。ここで合成樹脂
発泡体としては、ポリウレタンフォームが扱いやすく、
ポリウレタンフォームの場合の充填時には、基材と発泡
剤をミキシングノズル等で混合しながら注入するとよ
い。
【0035】それから、壁パネル板1を治具から取出し
て、無機質板2bの表面に前記防湿紙5を接着し、周囲
を所望形状に切断加工して壁パネル板1として完成品を
得るのである。壁パネル板1の大きさは、例えば長辺短
辺が1820mm×605mmで、厚さが26mmであ
る。尚、無機質板2a,2bの厚さは各5mm、合成樹
脂発泡体4の厚さは15mm、防湿紙5の厚さは1mm
である。そして、完成品の壁パネル板1の形状は、図3
及び図4に示すように、一方の長辺に沿って表側(例え
ば無機質板2a側)に幅50mm、深さ12.5mmの
段部6を形成し、他方の長辺に沿って裏側(例えば無機
質板2b側)に幅50mm、深さ12.5mm(防湿紙
5の厚みを除く)の段部7を形成している。この段部
6,7は、複数の壁パネル板1を連結する際に利用する
ものであり、一方の壁パネル板1の段部6を他方の壁パ
ネル板1の段部7に接合するのである。
【0036】そして、本発明の型枠材兼用断熱性壁パネ
ル板1を使用してコンクリート壁構造物を構築する例を
簡単に説明する。図5(a) に示すように、本発明の壁パ
ネル板1,…を防湿紙5が型枠内に位置するように、複
数枚を互いに前記段部6,7を接合して連結し、型枠材
として配設するとともに、外側には通常の型枠材10を
配設し、常法通り壁パネル板1、型枠材10を補強部材
11で固定して型枠を構成し、この型枠内にコンクリー
トを打設する。そして、コンクリートが養生硬化した
後、補強部材11及び型枠材10を取外し、壁パネル板
1,…はそのままコンクリート壁12と一体化した状態
に残す。最後に、壁パネル板1,…の表面に壁紙13を
貼って完成するのである。
【0037】
【発明の効果】以上の内容からなる本発明の型枠材兼用
断熱性壁パネル板は、コンクリート壁構造物の内側に配
設し、外側に間隔を隔てて配設した他の型枠材との間に
コンクリートを打設し、養生硬化後のコンクリート壁の
内側に残す捨て型枠兼用壁パネル板であって、2枚の耐
火性無機質板の間に無機多孔質粒状物を介在させ、無機
質板間に生じる間隙に難燃性合成樹脂発泡体を充填して
硬化させることにより、2枚の無機質板間に断熱層を形
成し、コンクリート打設側に対応する一方の無機質板の
表面に防湿処理を施してなるので、以下の優れた効果が
得られる。
【0038】先ず、コンクリート打設用型枠材として用
い、コンクリートが養生硬化した後にも、コンクリート
壁と一体化したまま残して内装材として利用できるの
で、コンクリート壁構造物の工数が少なくなり、しかも
コンクリート打設用の通常型枠材の節約にもなるので、
材料コスト及び施工コストの大幅な低減に寄与する。
【0039】また、本発明の壁パネル板は、2枚の無機
質板間に合成樹脂発泡体を充填した構造であるので、こ
の合成樹脂発泡体が断熱材の働きをするので、別途断熱
材を装着する手間と材料費用が節約できる。
【0040】また、本発明の壁パネル板は、一方の無機
質板の表面に防湿処理を施しているので、当該壁パネル
板をコンクリート打設用型枠材として用い、コンクリー
トを打設した際に、コンクリート中の水分が無機質板に
吸収されることを防止することができ、無機質板が劣化
することがない。そして、無機質板の防湿処理として、
無機質板の表面に非透水性の接着剤又は塗料を塗布する
方法は、簡易であり且つ安価である。また、無機質板の
表面に非透水性の接着剤でボール紙を接着して防湿処理
する方法は、接着剤が非透水性であることから、この接
着剤層によってコンクリート中の水分が無機質板に吸収
されることを制限するとともに、ボール紙がコンクリー
ト中の余剰水分を吸収してコンクリートの養生硬化を助
けるとともに、無機質板への水分のまわりを抑制するこ
とができる。また、無機質板側に対応する片面に防湿加
工が施された防湿紙を接着して防湿処理する方法は、防
湿紙の防湿加工面によってコンクリート中の水分を確実
に遮断することができるとともに、ボール紙と同様な養
生硬化促進と水分吸収の作用を有する。
【0041】更に、2枚の無機質板間に無機多孔質粒状
物を介装すると、曲げ応力に伴って内側面が折曲して外
側面に近づこうとする力が発生する時、無機質板との接
触面積を大きく取ることによって無機質板内にめり込ん
だり無機質板を突き破らないこと、また上記の力が加わ
った時に無機多孔質粒状物それ自身のある程度の変形に
よって上記接触面積を大きく取ることができること、更
に充填する合成樹脂発泡体との接着性が優れているこ
と、という主たる作用により、壁パネル板の強度を大幅
に向上させることができ、コンクリート打設用の型枠材
として使用するときにも実用上充分な強度を確保でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の型枠材兼用断熱性壁パネル板の部分断
面図である。
【図2】同じく部分斜視図である。
【図3】本発明の型枠材兼用断熱性壁パネル板の全体斜
視図である。
【図4】同じく一部省略した部分拡大断面図である。
【図5】本発明の型枠材兼用断熱性壁パネル板の使用例
を示し、(a) は壁パネル板を用いてコンクリート打設用
型枠を構成し、型枠内にコンクリートを打設した状態を
示す部分断面図、(b) は壁パネル板をコンクリート壁と
一体化したまま残してその表面に壁紙を貼った状態を示
す部分断面図である。
【符号の説明】
1 壁パネル板 2a,2b 無機質板 3,3a,3b 無機多孔質粒状物 4 合成樹脂発泡体 5 防湿紙 6 段部 7 段部 10 通常型枠材 11 補強部材 12 コンクリート壁 13 壁紙

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート壁構造物の内側に配設し、
    外側に間隔を隔てて配設した他の型枠材との間にコンク
    リートを打設し、養生硬化後のコンクリート壁の内側に
    残す捨て型枠兼用壁パネル板であって、2枚の耐火性無
    機質板の間に無機多孔質粒状物を介在させ、無機質板間
    に生じる間隙に難燃性合成樹脂発泡体を充填して硬化さ
    せることにより、2枚の無機質板間に断熱層を形成し、
    コンクリート打設側に対応する一方の無機質板の表面に
    防湿処理を施したことを特徴とする型枠材兼用断熱性壁
    パネル板。
  2. 【請求項2】 前記無機質板が、石綿セメント珪酸カル
    シウム板である請求項1記載の型枠材兼用断熱性壁パネ
    ル板。
  3. 【請求項3】 前記合成樹脂発泡体が、ポリウレタンフ
    ォーム、塩化ビニルフォーム、ユリアフォーム、フェノ
    ールフォームのうちから選ばれた1種である請求項1又
    は2記載の型枠材兼用断熱性壁パネル板。
  4. 【請求項4】 前記一方の無機質板の表面に施す防湿処
    理として、無機質板の表面に非透水性の接着剤又は塗料
    を塗布してなる請求項1、2又は3記載の型枠材兼用断
    熱性壁パネル板。
  5. 【請求項5】 前記一方の無機質板の表面に施す防湿処
    理として、無機質板の表面に非透水性の接着剤でボール
    紙を接着してなる請求項1、2又は3記載の型枠材兼用
    断熱性壁パネル板。
  6. 【請求項6】 前記一方の無機質板の表面に施す防湿処
    理として、無機質板側に対応する片面に防湿加工が施さ
    れた防湿紙を接着してなる請求項1、2又は3記載の型
    枠材兼用断熱性壁パネル板。
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