JP2954644B2 - 混練りゴム用短繊維の製造方法 - Google Patents

混練りゴム用短繊維の製造方法

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JP2954644B2 JP2090995A JP9099590A JP2954644B2 JP 2954644 B2 JP2954644 B2 JP 2954644B2 JP 2090995 A JP2090995 A JP 2090995A JP 9099590 A JP9099590 A JP 9099590A JP 2954644 B2 JP2954644 B2 JP 2954644B2
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kneaded
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、伝動ベルト等の混練りゴム用短繊維の製造
方法に係り、特に、短繊維の分散性及び配向性の向上対
策に関する。
(従来の技術) 従来より、伝動ベルト等に使用される混練りゴムに配
合される短繊維の製造方法として、例えば6ナイロン,6
6ナイロン,テトロン,コーネックス等の化繊からなる
スダレを規定長さにカットする方法や、スパーン糸をそ
のまま規定長さにカットする方法などがあり、綿繊維に
ついては、綿紡績糸或いは綿紡績糸を数本撚り合わせて
なる合撚糸を規定長さにカットする方法等がある。
また、綿不織布の接着処理したものを粉砕し、ゴムに
配合しうる短繊維としたものも知られている。
(発明が解決しようとする課題) 上記従来のもののうち綿を使用する場合、綿紡積糸単
独やその合撚糸をそのままカットする方法では、接着処
理が困難であり、接着処理を施していない場合には、要
求されるゴムの物性が得られないとともに、規定長さに
カットすることも困難であるという問題がある。
一方、不織布の接着処理粉砕品の場合、ゴムに混練す
る際、繊維のかたまりや不定形の紙状でゴム中に残りや
すく、粉砕品であるために長さも均一ではない。したが
って、繊維のゴム中での配向性や分散性がよくなく、特
にかたまりとして残った部分はゴム中で単なる異物とし
て作用し、伝動ベルトに使用すると、その部分からベル
トの割れが生じて、ベルト寿命低下の一因となる。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その
目的は、綿紡績糸又はその化繊との混紡糸を使用しなが
ら、適度な強度と均一長さを有する短繊維を得る手段を
講ずることにより、ゴム中における短繊維の配向性及び
分散性の向上を図り、もって、混練りゴムの強度を有効
に補強することにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため本発明の第1の解決手段は、
混練りゴムに添加する短繊維の製造方法として、綿紡績
糸又はその化繊混紡糸を撚って合撚糸として、この合撚
糸によりスダレを織り、このスダレを接着処理した後、
所定長さにカットするようにしたものである。
第2の解決手段は、上記第1の解決手段において、ス
ダレを、7S〜20Sの綿紡績糸又はその化繊混紡糸を2〜
3本甘撚りし、タテ密度40〜70本/吋で打ち込んで織っ
たものとし、カット長さを1〜5mmとしたものである。
第3の解決手段は、上記第1又は第2の解決手段にお
いて、上撚り数を50〜80回/10吋としたものである。
(作用) 以上の方法により、請求項(1)の発明では、綿紡積
糸又はその混紡糸が合撚糸とされ、スダレに織られるの
で、綿紡績糸等の接着処理加工が容易になり、かつ短繊
維のカットも容易となって長さが均一になる。したがっ
て、短繊維を混練りゴムに使用した場合、短繊維の配向
性及び分散性が向上し、混練りゴムに要求される所定の
特性が得られることになる。
請求項(2)の発明では、上記請求項(1)の発明に
おいて、合撚糸が甘撚りされているので、接着剤の含浸
性がよくなり混練りゴムの補強効果が高められる。
また、短繊維のカット長さが1〜5mmに設定されてい
るので、特に伝動用ベルトに使用した場合、ベルトの屈
曲に対する性能が向上する。
請求項(3)の発明では、上記請求項(1)又は
(2)の発明において、合撚糸の上撚り数が50〜80(回
/10吋)に設定されているので、特に合撚糸中への接着
剤の含浸性が最良になり、上記請求項(1)又は(2)
の発明の作用がより顕著に得られることになる。
(実施例) 以下、本発明の実施例について、図面に基づき説明す
る。
第1図(a)〜(c)は短繊維の製造工程を示し、ま
ず、番手7Sから20Sの綿及び化繊混紡糸を2〜3本、上
撚り数50〜80(回/10吋)で甘撚りし、縦密度40〜70
(本/吋)で打ち込んだスダレを織り、次に、このスダ
レに一般的なRFL(レゾルシンホルマリンラテックス)
等による接着処理を施す。
この時点で、第1図(a)に示すようなスダレ10が形
成されている。すなわち、上記の合撚糸からなる縦糸1
1,11,…に対して、ごく長い間隔で横糸12,12,…が打ち
込まれたものである。
次に、上記スダレ10を縦糸11,11,…の方向を軸として
のり巻き状に巻き(同図(b)参照)、しかる後、3mm
長さにカットする(同図(c)参照)。
この接着処理後の繊維中の接着剤含浸度を測定した結
果、下記第1表に示すような値を得た。ただし、第1表
において、Aは上撚り数(回/10吋)、Bは縦糸11,11,
…の打込み本数(本/吋)であり、Cは接着処理後の含
浸度(g/m2)である。綿不織布の場合には、規定長さに
カットせずに粉砕処理を行っている。
そして、上記で得た短繊維をゴム中に混練りして、伝
動用ベルトに使用した。第2図はそのVリブドベルト1
の構成を示し、2は芯体コード3を埋設してなる基部で
あって、該基部2の下方にはベルト長手方向に延びる3
つのリブ4〜4が設けられている。上記基部2及び各リ
ブ4〜4には、リブゴム6により一体的に形成されてい
て、該リブゴム6中に、ベルト長手方向とは直角に配向
された無数の短繊維7,7,…が混入されている。なお、基
部2の上方には帆布層5が設けられている。
ここで、上記短繊維のサンプル(1)〜(4)をVリ
ブドベルト1のリブゴム6中に混練し、そのときの繊維
のかたまりの出現頻度F(個数)及び繊維長さL(mm)
を測定した結果、下記第2表の値を得た。ただし、出現
頻度Fは試料の5mm×5mm内に1mm×1mm以上の大きさのか
たまりが何個出現するかを10回繰返し測定した値の平均
値、繊維長さLも10回の測定における平均値であり、s
は標準偏差である。
上記第2表の結果から、本発明の短繊維混入サンプル
(1)〜(3)では、従来の不織布混入サンプル(4)
に比べて、かたまりが少く分散性がよいとともに、繊維
長さLが略均一であることがわかる。
さらに、リブゴム6の物性、つまり10%モジュラスM
(Kg/cm2)、引張強度TB(Kg/cm2)及び破断伸び率E
B(%)は、下記第3表に示すごとくであった。ここ
で、表中、Rは「列理」つまり短繊維7,7,…の配向方
向、NRは「反列理」つまり短繊維7,7,…の配向方向に直
角な方向を示す。
上記第3表の結果から、本発明の短繊維混練サンプル
(1)〜(3)では、10%モジュラスM、引張強度TB
び破断伸び率EBの列理(R)と反列理(NR)とにおける
値の差は、不織布混練サンプル(4)に比べて大きくな
っており、配向性がよくなっていることがわかる。
次に、上記のように作成したVリブドベルト1につい
て、第3図に示すような測定装置を用いて平均寿命試験
を行った。図において、21は駆動プーリ(径120mm、490
0RPM)、22は従動プーリ(径120mm、負荷16PS)、23は
外側アイドラ(径70mm、ベルト角90゜)、24は内側アイ
ドラ(径45mm、ベルト角90゜)であって、ベルトに対す
る付勢加重は85kgfである。
そして、上記Vリブドベルトのサンプル(1)〜
(4)に対する平均寿命試験を行った結果、下記第4表
の値を得た。
ただし、上記第4表において、平均寿命は各々の試験
数の平均値(単位:時間)である。
すなわち、従来の不織布混練サンプル(4)に比べ
て、本発明の短繊維混練サンプル(1)〜(3)では平
均寿命が向上していることが示されている。
したがって、請求項(1)の発明では、綿紡績糸又は
化繊混紡糸を撚って合撚糸とし、スダレに織っているの
で、短繊維7,7,…を略均一長さにカットすることができ
る。
すなわち、従来の紡績糸単独のものでは接着処理がで
きないために、ゴム中に混練しても、混練りゴムに要求
される所定のゴム物性を得ることができない。また、均
一長さにカットすることもできないので、混練りゴムの
特性を使用製品に応じて調節することが困難となる。
一方、不織布を粉砕したものでは、接着処理は施され
ているものの、繊維長さが不均一であり、また、ゴム中
に混練すると不定形の紙状のかたまりとして残り、ゴム
中での配向特性を劣化させるので、ゴムの補強として不
十分なだけでなく、かえってゴム中で異物として作用し
て亀裂を生ぜしめ、寿命を低下させる虞れがある。
それに対して、本発明では、短繊維7,7,…が均一長さ
にカットされるので、所要の配向状態と分散状態とが得
られ、その配向方向に応じた諸特性を発揮することがで
きる。例えば、上記実施例のごとく、ベルト長手方向と
直角に配向させたり、必要に応じてベルト長手方向に配
向させたりすることが可能となるので、混練りゴムの特
性の向上を図ることができるのである。
なお、上記実施例では本発明の短繊維を添加する混練
りゴムとして、伝動用ベルトを例にとったが、本発明は
係る実施例に限定されるものではなく、例えばベルトコ
ンベア等の搬送ベルトや、その他の一般産業用混練りゴ
ムの補強材としても使用することができる。
第3図は上記実施例の変形例を示し、芯体コード3を
埋設してなる基部2の下方に、短繊維7,7,…をベルト長
手方向に配向せしめて混入した混練りゴムからなる歯ゴ
ム8が設けられている。なお、5は帆布層、9は背面ゴ
ム層である。このような歯付きベルトに本発明の短繊維
混練りゴムを使用した場合にも、その性能の向上を図る
ことができる。
請求項(2)の発明では、上記請求項(1)の発明に
おいて、スダレを7S〜20Sの綿紡績糸又はその化繊混紡
糸を2〜3本甘撚りしているので、接着処理液の含浸度
がよくなり、短繊維7,7,…の補強強度が良好に発揮され
る。さらに、短繊維7,7,…のカット長さを1〜5mmにし
た場合、特に伝動用ベルト等に使用すると、混練りゴム
の強度を良好に維持することができ、よって、上記請求
項(1)の発明の効果を有効に発揮することができるの
である。
請求項(3)の発明では、上撚り数を50〜80回/10吋
にしているので、上記請求項(1)又は(2)の発明に
おいて、特に接着剤の含浸度が最良に維持され、よっ
て、上記各発明の効果をより顕著に発揮することができ
る。
(発明の効果) 以上説明したように、請求項(1)の発明によれば、
混練りゴム用短繊維の製造方法として、綿紡績糸又はそ
の化繊混紡糸を合撚りしたものでスダレを織り、接着処
理後所定長さにカットするようにしたので、短繊維の強
度を確保することができるとともに、カット長さが均一
になることで混練りゴム中における配向性と分散性が向
上し、よって、混練りゴムに所要の補強特性を付与する
ことができる。
請求項(2)の発明では、上記請求項(1)の発明に
おいて、7S〜20Sの綿紡績糸又はその化繊混紡糸を2〜
3本甘撚りし、タテ密度40〜70本/吋で打込んでカット
長さを1〜5mmにしたので、接着剤の含浸性が向上する
とともに、伝動用ベルト等に混練した場合、その寿命向
上効果等を有効に発揮することができる。
請求項(3)の発明によれば、上記請求項(1)又は
(2)の発明において、上撚り数を50〜80回/10インチ
としたので、特に、接着剤の含浸度が最良となり、よっ
て、上記請求項(1)又は(2)の発明の効果をより顕
著に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示し、第1図(a)〜(c)は
短繊維の製造工程を示し、それぞれ順に接着処理後のス
ダレの状態、カット前のスダレの状態及びカット後の短
繊維の状態を示す説明図、第2図は短繊維混練りゴムを
使用したVリブドベルトの構造を示す横断面図、第3図
は上記実施例の変形例を示し、短繊維混練りゴムを使用
した歯付きベルトの構造を示す横断面図、第4図は平均
寿命試験に使用した試験機の構成を模式的に示す正面図
である。 6……リブゴム(混練りゴム) 7……短繊維 10……スダレ 11……合撚糸

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】混練りゴムに添加する短繊維の製造方法で
    あって、 綿紡績糸又はその化繊混紡糸を撚って合撚糸として、こ
    の合撚糸によりスダレを織り、このスダレを接着処理し
    た後、所定長さにカットすることを特徴とする混練りゴ
    ム用短繊維の製造方法。
  2. 【請求項2】スダレは7S〜20Sの綿紡績糸又はその化繊
    混紡糸を2〜3本甘撚りし、タテ密度40〜70本/吋で打
    ち込んで織ったものであり、カット長さは1〜5mmであ
    る請求項(1)記載の混練りゴム用短繊維の製造方法。
  3. 【請求項3】上撚り数は50〜80回/10吋である請求項
    (1)又は(2)記載の混練りゴム用短繊維の製造方
    法。
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