JP2953347B2 - サラウンド信号処理装置 - Google Patents

サラウンド信号処理装置

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JP2953347B2
JP2953347B2 JP7161583A JP16158395A JP2953347B2 JP 2953347 B2 JP2953347 B2 JP 2953347B2 JP 7161583 A JP7161583 A JP 7161583A JP 16158395 A JP16158395 A JP 16158395A JP 2953347 B2 JP2953347 B2 JP 2953347B2
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敏之 飯田
智博 毛利
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドルビーサラウンドあ
るいはハイビジョンの音響再生における前方3ch、後
方1chの3−1方式等の後方サラウンド信号が一系統
しかないモノラル音である場合に、特に、その後方音を
音像定位によって実現する際に頭内定位を防ぐべく自然
な音を提供するためのサラウンド信号処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、オーディオ・ビジュアル分野で
は、マルチチャンネルステレオの技術が普及してきてお
り、音像を意図的に受聴者の側方又は後方へと制御する
方向を変化して音場制御する方式がある。しかし、一般
家庭では、スピーカを4つあるいは5つ必要とし、あま
り普及していない。そこで、この後方のスピーカを必要
とした音源を音像定位によって前方の2つのスピーカか
ら再生することにより、一般的なステレオの2スピーカ
によってマルチチャンネルステレオと同等な効果を得る
音場制御として、ドルビーサラウンドやハイビジョンの
3−1方式などの再生方式が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ドルビーサラ
ウンドやハイビジョンの3−1方式などの再生方式で
は、リアの信号がモノラル1系統であり、そのまま電気
的に左右の位置に定位させるとサラウンド音が頭内定位
してしまう。また、通常の5スピーカ再生でもリア2ス
ピーカに対して左右対称な位置に定位させる場合、頭内
定位してしまうことが多い。そこで、この頭内定位を防
止するため、例えば特開平5−207597号公報のよ
うに、音像定位すべきリアのモノラル音を左右で異なる
信号とすべく、反射音の付加あるいは遅延時間を変える
などの手段を取ってきた。しかし、その場合、音像がど
ちらか一方に偏る場合があり、良好な効果が得られな
い。また、この問題を解決するため、本発明者等は既に
特願平6−197356号で、音像定位信号を左右で逆
位相再生とし、自然な音像でしかも音像感が得られる方
法を提案した。ところが、この場合でも逆相感が残り、
また、音質的にも不自然となり、良好な効果が得られな
かった。
【0004】そこで、本発明は、これらの問題点に鑑み
てなされたもので、リアサラウンド信号が一系統のモノ
ラル信号である場合に、受聴者後方の左右対称な位置に
音像定位処理によって虚音像を再現する際、頭内定位を
防止するために疑似ステレオ処理した場合の音響効果を
高めて自然で広がり感が向上したサラウンド空間を創出
できるサラウンド信号処理装置を得ることを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために、本発明に係るサラウンド信号処理装置は、
リア用モノラルサラウンド信号の入力に基づいて受聴者
に対して略左右対称な前方位置に配置した一対のスピー
カからサラウンド音を再生するようにしたサラウンド信
号処理装置において、一対のスピーカから再生される左
右一対のサラウンド信号を互いに非相関性を持たせて疑
似ステレオ化する疑似ステレオ回路に、一対のリア用サ
ラウンド信号に振幅差を持たせる振幅調整手段を備える
とともに、前記疑似ステレオ回路から出力される疑似ス
テレオ化された一対のリア用サラウンド信号の入力に基
づいてフィルタ手段により畳み込み演算処理し、この畳
み込み演算処理した信号に演算手段により加減算処理を
して、受聴者に対して略左右対称な前方位置に配置した
一対のスピーカから再生される左右一対のサラウンド信
号を受聴者に対して略左右対称な後方位置に音像を定位
させる音像定位回路を備えることにより、リアサラウン
ド信号が一系統のモノラル信号である場合に、受聴者後
方の左右対称な位置に虚音像を再現する際、頭内定位を
防止するために疑似ステレオ処理に際して一対のリア用
サラウンド信号の振幅を操作することで逆位相感を和ら
げることができ、音響効果を高めて自然で広がり感が向
上したサラウンド空間を創出できる。
【0006】また、上記振幅調整手段は、一対のリア用
サラウンド信号をそれぞれ振幅調整する一対の振幅調整
手段を有し、それら振幅調整率を異ならせることによ
り、一対のリア用サラウンド信号にレベル差を設けて効
果的な広がりのある音場を再現する。
【0007】また、上記疑似ステレオ回路に、一対のリ
ア用サラウンド信号に時間差を持たせる遅延手段を備
え、この遅延手段により非相関性を持たせて疑似ステレ
オ化した一対のリア用サラウンド信号を得ると共に、そ
の遅延時間を可変設定可能にすることにより、振幅と共
に遅延時間を自由に設定して効果的な広がりのある音場
を再現する。
【0008】また、上記遅延手段は、一対のリア用サラ
ウンド信号をそれぞれ遅延させる一対の遅延手段を有
し、それら遅延時間を異ならせることにより、一対のリ
ア用サラウンド信号の振幅と共に遅延時間をそれぞれ自
由に設定して最も効果の大きい値を選定し、虚音像を明
確にし様々な音場を演出することができる。
【0009】また、上記疑似ステレオ回路から出力され
る疑似ステレオ化された一対のリア用サラウンド信号の
入力に基づいて受聴者に対して略左右対称な前方位置に
配置した一対のスピーカから再生される左右一対のサラ
ウンド信号を受聴者に対して略左右対称な後方位置に音
像を定位させる音像定位回路をさらに備えることによ
り、後方音について後方左右対称な位置に虚音像を定位
させることができ、自然で広がり感が向上したサラウン
ド空間を創出できる。
【0010】さらに、遅延時間の異なる複数のリア用サ
ラウンド信号を振幅調整して加算することにより疑似ス
テレオ化する一対のリア用サラウンド信号に反射音を付
加する反射音付加回路をさらに備えることにより、虚音
像に距離感を与えることができ、ホールや映画館のよう
な臨場感を得ることができると共に、様々な音響空間上
での音場再生が極めて良好に再現できる。
【0011】
【実施例】図1は既に本発明者等が特願平7−2866
5号にて提案した本発明の前提となるサラウンド信号処
理装置の構成を説明するためのもので、リアモノラル音
を疑似ステレオ化し定位処理する回路のブロック図であ
る。すなわち、図1に示すサラウンド信号処理装置は、
リア用モノサラウンド信号Sの入力に基づいて受聴者に
対して略左右対称な前方位置に配置した一対のスピーカ
3L、3Rからサラウンド音を再生するようにしたもの
で、前記一対のサラウンド信号に互いに非相関性を持た
せるべく信号処理するのに、リア用サラウンド信号Sの
遅延信号とその遅延前の信号との和信号及び差信号を生
成する櫛形フィルタを有する疑似ステレオ回路1と、こ
の疑似ステレオ回路1により出力された互いに非相関性
を持たせた一対のサラウンド音を受聴者に対して略左右
対称な後方位置に音像を定位させる音像定位回路2とを
備えている。
【0012】ここで、前記疑似ステレオ回路1は、サラ
ウンド信号Sに遅延量を与えて遅延信号S’として出力
する遅延回路11と、元のサラウンド信号Sと遅延信号
S’とを加算した和信号S+S’を出力する加算器12
と、元のサラウンド信号Sに遅延信号S’を減算した差
信号S−S’を出力する加算器13とを備えている。
【0013】また、前記音像定位回路2は、前記疑似ス
テレオ回路1からの一対のサラウンド信号として出力さ
れる和信号と差信号との加算出力を得る加算器21と、
その和信号と差信号との減算出力を得る加算器22と、
前記加算器21の出力を入力してコンボルバなどの畳み
込み演算処理する第1のフィルタ23と、前記差分器2
2の出力を入力してコンボルバなどの畳み込み演算処理
する第2のフィルタ24と、第1のフィルタ出力と第2
のフィルタ出力とを減算する差分器25と、第1のフィ
ルタ出力と第2のフィルタ出力とを加算する加算器26
とを備えている。
【0014】そして、前記第1及び第2のフィルタ2
3、24の伝達特性P、Nは、 P=(F+K)/(S+A) (1.1) N=(F−K)/(S−A) (1.2) (ただし、Sは一対のスピーカから受聴者の同じ側の耳
までの伝達特性、Aは一対のスピーカから受聴者び反対
側の耳までの伝達特性、Fはサラウンド信号を音像定位
させたい位置から受聴者の同じ側の耳までの伝達関数、
Kはサラウンド信号を音像定位させたい位置から受聴者
の反対側の耳までの伝達関数)に設定されており、伝達
関数の設定によって音像定位位置に幅をもたせてサラウ
ンド再生される範囲を設定できるようになされている。
【0015】前述の構成を備えたサラウンド信号処理装
置においては、音場制御の際、後方左右のサラウンド音
に対し互いに無相関ないしは相関性を弱めることがで
き、極めて良好なサラウンド音場が得られ、特に、自然
で広がり感が向上したサラウンド空間を創出でき、後方
音について後方左右対称な位置に虚音像を定位させるこ
とができると共に、極めてシンプルな構成で、後方での
音場の表現や音像の移動が明確になり、十分なサラウン
ド効果が得られるものである。
【0016】すなわち、図1に示す構成においては、入
力のサラウンド音Sは一系統のモノラル信号であるた
め、この入力信号Sを非相関化すべく櫛形フィルタでな
る疑似ステレオ処理回路1を通し、一方は遅延回路11
により遅延した信号S’との加算出力を加算器12によ
って得ると共に、もう一方は加算器13によって遅延し
た信号S’との減算出力を得て、既に本発明者等が提案
した特願平6−197356号の音像定位回路にそれぞ
れ虚音像の音源信号入力とすることによって、図2に示
すように、後方音について受聴者の後方左右対称な位置
にS+S’とS−S’の虚音像をそれぞれ定位させるこ
とができる。
【0017】ところで、図1に示す構成を式の上で示す
と、第1と第2のフィルタ23、24への入力Pin、N
inは次式で示すことができる。 Pin=(S+S’)+(S−S’)=2S (2.1) Nin=(S+S’)−(S−S’)=2S’ (2.2) つまり、第1のフィルタ23への入力Pinはサラウンド
信号Sをそのままの入力とし、第2のフィルタ24への
入力Ninは入力されるサラウンド信号Sを遅延した信号
S’を入力することで実現できる。これを図に示すと、
図3のように変形することができる。
【0018】さらに、図1に示す構成において、遅延回
路11を経て遅延した信号S’を加算する際の加算器1
2、13に対する遅延信号S’の正負の関係を変えても
よく、遅延信号S’の符号を変えた場合には、第1と第
2のフィルタ23、24への入力Pin、Ninは Pin=(S−S’)+(S+S’)=2S (3.1) Nin=(S−S’)−(S+S’)=−2S’ (3.2) となり、また、同様に、音像定位回路2内の加算器21
と22への入力の符号を変えた場合には、 Pin=(S+S’)−(S−S’)=2S (4.1) Nin=(S+S’)+(S−S’)=2S (4.2) と変形することができる。これは、第1のフィルタ23
に遅延した信号S’を入力し、第2のフィルタ24には
サラウンド信号Sをそのまま入力すればよいことにな
る。
【0019】本発明では、前記の(4.1)、(4.
2)式で示す信号処理の際に、さらに、音場の広がり感
を増すために、第1と第2のフィルタ23と24に入力
する信号に振幅差を持たせるものである。この構成を図
4に示す。すなわち、図4は本発明に係るサラウンド信
号処理装置を示す構成図であり、一対のサラウンド信号
に振幅差を持たせる振幅調整手段として、第1のフィル
タ23への入力側には遅延回路11の前段に振幅調整用
増幅器4aを設けると共に、第2のフィルタ24の入力
側に振幅調整用増幅器4bを設け、振幅調整率を異なら
せて振幅差を持たせるもので、疑似ステレオ回路1内に
備えられる。
【0020】図4において、もし、第1のフィルタ23
側の入力を0とした場合には、本発明者等が既に提案し
た特願平6−197356号の信号処理方法と等しくな
る。つまり、図2に示した虚音像の左右での定位関係
は、S’、−S’となり、遅延を考慮しなければ、虚音
を左右で逆位相に定位させたことに相当する。これは、
頭内定位を防ぎ、広がり感を得ることができるが、逆位
相感が残る。そこで、第1のフィルタ23側の入力を適
当に調整することによって広がり感を損なうことなく、
不自然な定位感を防ぐ効果を生む。
【0021】本実施例では、一対のリア用サラウンド信
号に時間差を持たせることにより非相関性を持たせて疑
似ステレオ化した一対のリア用サラウンド信号を得る遅
延手段としての遅延回路11による遅延量は例えば5m
sとすると共に、振幅調整用増幅器4aと4bの振幅調
整率を異ならせることにより、音像定位回路2の第1の
フィルタ23と第2のフィルタ24への入力レベル差
は、第2のフィルタ24に対して第1のフィルタ23側
の入力を2dB低い値とした。このため、第2のフィル
タ24側の入力は先行音効果に加えレベル差もあるた
め、効果的な広がりのある音場を再現することができる
ことになる。なお、図4の構成では、遅延回路11は、
第1のフィルタ23側に設けられた場合を示したが、第
2のフィルタ24側にのみ設けた場合であってもよい。
【0022】さらに、上述した図4に示す構成例を発展
させて、遅延回路として遅延回路11aと11bを第1
と第2のフィルタ23と24のそれぞれの入力段に対し
て設けたものを図5に示す。このような構成をとること
によって、第1と第2のフィルタ23と24の遅延時間
の関係を自由に可変設定でき、また、振幅も自由に変え
られるため、最も効果の大きい振幅、遅延効果をとるこ
とができる。例えばリスニングルームの環境に応じて、
各フィルタ23と24への入力レベルを変えればよく、
デッドな部屋では、第1のフィルタ23側入力を適度に
加えて逆相関を和らげたり、ライブな部屋では、第1の
フィルタ23側の入力を絞って虚音像を明確にするな
ど、様々に音場を演出することが可能になる。
【0023】また、DSP(デジタルシグナルプロセッ
サ)で実際の信号処理を行う場合には、サラウンド音は
一系統しか存在しないため、遅延線は一つで良く効率も
よい。さらに、この遅延線から遅延時間の異なる信号を
適宜取り出すことによって反射音を付加することがで
き、虚音像に距離感を得ることができ、ホールや映画館
で受聴するような臨場感が得られる。この構成を図6に
示す。
【0024】すなわち、図6は遅延時間の異なる複数の
リア用サラウンド信号を振幅調整して加算することによ
り疑似ステレオ化する一対のリア用サラウンド信号に反
射音を付加する反射音付加回路5を用いて音場を拡大す
ることを可能にしたサラウンド信号処理装置を示す構成
図である。この反射音付加回路5は、遅延手段としての
遅延線11cから遅延時間の異なる複数のリア用サラウ
ンド信号Sを取り出して、振幅調整用増幅器51により
適当に振幅調整し加算器52によって加算することによ
り、疑似ステレオ化する一対のリア用サラウンド信号に
反射音を付加することができ、ドームのような大きな空
間での受聴から小さい空間であるミニシアターまでの様
々な音響空間上での音場再生が極めて良好に再現でき
る。なお、各図に示される第1と第2のフィルタ23と
24はFIRフィルタで行い、頭部伝達特性の周波数位
相特性を完全にシュミレートできる構成とした。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、リア用
モノラルサラウンド信号の入力に基づいて受聴者に対し
て略左右対称な前方位置に配置した一対のスピーカから
サラウンド音を再生するようにしたサラウンド信号処理
装置において、前記一対のスピーカから再生される左右
一対のサラウンド信号を互いに非相関性を持たせて疑似
ステレオ化する疑似ステレオ回路に、一対のリア用サラ
ウンド信号に振幅差を持たせる振幅調整手段を備えると
ともに、前記疑似ステレオ回路から出力される疑似ステ
レオ化された一対のリア用サラウンド信号の入力に基づ
いてフィルタ手段により畳み込み演算処理し、この畳み
込み演算処理した信号に演算手段により加減算処理をし
て、受聴者に対して略左右対称な前方位置に配置した一
対のスピーカから再生される左右一対のサラウンド信号
を受聴者に対して略左右対称な後方位置に音像を定位さ
せる音像定位回路を備えることにより、リアサラウンド
信号が一系統のモノラル信号である場合に、受聴者後方
の左右対称な位置に虚音像を再現する際、頭内定位を防
止するために疑似ステレオ処理に際して一対のリア用サ
ラウンド信号の振幅を操作することで逆位相感を和らげ
ることができ、音響効果を高めて自然で広がり感が向上
したサラウンド空間を創出できるという効果がある。
【0026】また、前記振幅調整手段は、一対のリア用
サラウンド信号をそれぞれ振幅調整する一対の振幅調整
手段を有し、それら振幅調整率を異ならせることによ
り、一対のリア用サラウンド信号にレベル差を設けて効
果的な広がりのある音場を再現することができるという
効果がある。
【0027】また、前記疑似ステレオ回路に、一対のリ
ア用サラウンド信号に時間差を持たせる遅延手段を備
え、この遅延手段により非相関性を持たせて疑似ステレ
オ化した一対のリア用サラウンド信号を得ると共に、そ
の遅延時間を可変設定可能にすることにより、振幅と共
に遅延時間を自由に設定して効果的な広がりのある音場
を再現することができるという効果がある。
【0028】また、前記遅延手段は、一対のリア用サラ
ウンド信号をそれぞれ遅延させる一対の遅延手段を有
し、それら遅延時間を異ならせることにより、一対のリ
ア用サラウンド信号の振幅と共に遅延時間をそれぞれ自
由に設定して最も効果の大きい値を選定し、虚音像を明
確にし様々な音場を演出することができるという効果が
ある。
【0029】また、前記疑似ステレオ回路から出力され
る疑似ステレオ化された一対のリア用サラウンド信号の
入力に基づいて受聴者に対して略左右対称な前方位置に
配置した一対のスピーカから再生される左右一対のサラ
ウンド信号を受聴者に対して略左右対称な後方位置に音
像を定位させる音像定位回路をさらに備えることによ
り、後方音について後方左右対称な位置に虚音像を定位
させることができ、自然で広がり感が向上したサラウン
ド空間を創出できるという効果がある。
【0030】さらに、遅延時間の異なる複数のリア用サ
ラウンド信号を振幅調整して加算することにより疑似ス
テレオ化する一対のリア用サラウンド信号に反射音を付
加する反射音付加回路をさらに備えることにより、虚音
像に距離感を与えることができ、ホールや映画館のよう
な臨場感を得ることができると共に、様々な音響空間上
での音場再生が極めて良好に再現できるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の前提技術となるもので、リアモノラル
音を疑似ステレオ化し定位処理するサラウンド信号処理
装置を示すブロック図である。
【図2】受聴者前方の略左右対称位置に配置した一対の
スピーカからリアサラウンドの虚音像を定位させる場合
の定位位置を示す図である。
【図3】図1の構成を変形した場合の信号処理構成を示
したブロック図である。
【図4】本発明に係るサラウンド信号処理装置を示すも
ので、疑似ステレオ入力に振幅差を持たせたものを示す
ブロック図である。
【図5】本発明に係るサラウンド信号処理装置を示すも
ので、一対の疑似ステレオ入力にそれぞれ時間差を持た
せ任意の特性を得ることを特徴とする回路構成を示す図
である。
【図6】本発明に係るサラウンド信号処理装置を示すも
ので、反射音付加回路を用いて音場を拡大することを可
能として音像定位処理をした回路構成を示す図である。
【符号の説明】
1 疑似ステレオ回路 2 音像定位回路 3L、3R 受聴者に対して略左右対称な前方位置に配
置した一対のスピーカ 11、11a、11b 遅延回路(遅延手段) 11c 遅延線(遅延手段) 4a、4b 振幅調整用増幅器(振幅調整手段) 5 反射音付加回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04S 1/00 - 7/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リア用モノラルサラウンド信号の入力に
    基づいて受聴者に対して略左右対称な前方位置に配置し
    た一対のスピーカからサラウンド音を再生するようにし
    たサラウンド信号処理装置において、前記一対のスピー
    カから再生される左右一対のサラウンド信号を互いに非
    相関性を持たせて疑似ステレオ化する疑似ステレオ回路
    に、一対のリア用サラウンド信号に振幅差を持たせる振
    幅調整手段を備えるとともに、前記疑似ステレオ回路か
    ら出力される疑似ステレオ化された一対のリア用サラウ
    ンド信号の入力に基づいてフィルタ手段により畳み込み
    演算処理し、この畳み込み演算処理した信号に演算手段
    により加減算処理をして、受聴者に対して略左右対称な
    前方位置に配置した一対のスピーカから再生される左右
    一対のサラウンド信号を受聴者に対して略左右対称な後
    方位置に音像を定位させる音像定位回路を備えたことを
    特徴とするサラウンド信号処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のサラウンド信号処理装置
    において、前記振幅調整手段は、一対のリア用サラウン
    ド信号をそれぞれ振幅調整する一対の振幅調整手段を有
    し、それら振幅調整率を異ならせることを特徴とするサ
    ラウンド信号処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のサラウンド信号処
    理装置において、前記疑似ステレオ回路に、一対のリア
    用サラウンド信号に時間差を持たせる遅延手段を備え、
    該遅延手段の遅延時間が可変設定可能なことを特徴とす
    るサラウンド信号処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のサラウンド信号処理装置
    において、前記遅延手段は、一対のリア用サラウンド信
    号をそれぞれ遅延させる一対の遅延手段を有し、それら
    の遅延時間を異ならせることを特徴とするサラウンド信
    号処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載のサラ
    ウンド信号処理装置において、遅延時間の異なる複数の
    リア用サラウンド信号を振幅調整して加算することによ
    り疑似ステレオ化する一対のリア用サラウンド信号に反
    射音を付加する反射音付加回路をさらに備えたことを特
    徴とするサラウンド信号処理装置。
JP7161583A 1995-01-25 1995-06-06 サラウンド信号処理装置 Expired - Lifetime JP2953347B2 (ja)

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US08/590,497 US5844993A (en) 1995-01-25 1996-01-24 Surround signal processing apparatus
EP96100990A EP0724378B1 (en) 1995-01-25 1996-01-24 Surround signal processing apparatus
DE69635466T DE69635466T2 (de) 1995-01-25 1996-01-24 Raumklangbzw. Surround-Signal-Verarbeitungsvorrichtung

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JP7161583A JP2953347B2 (ja) 1995-06-06 1995-06-06 サラウンド信号処理装置

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