JP2951135B2 - パルスレーダのクラッタ除去器 - Google Patents

パルスレーダのクラッタ除去器

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JP2951135B2
JP2951135B2 JP4341054A JP34105492A JP2951135B2 JP 2951135 B2 JP2951135 B2 JP 2951135B2 JP 4341054 A JP4341054 A JP 4341054A JP 34105492 A JP34105492 A JP 34105492A JP 2951135 B2 JP2951135 B2 JP 2951135B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパルスレーダのビデオ信
号処理に係り、特にレーダ受信器のビデオ信号に含まれ
た各種クラッタ信号勢力を段階的に減殺させるか、効率
的に除去するためのクラッタ除去器に関する。
【0002】
【従来の技術】レーダは用途によりパルスレーダ、連続
波(Continuous Wave) レーダ、周波数変調レーダ、位相
変調レーダ等があるが、航法、気象観測、海岸監視、地
形構造及び、車両移動状態把握用として用いられる一般
的なパルスレーダのブロック図は図11のようである。
パルス変調器10は反復するパルス列を発生し、送信器
11はパルス列 (train of pulses)信号により高出力で
信号を増幅した後アンテナ14に送信する。送受切換器
(duplexer) 12は一つのアンテナ14を送信と受信で
共用できるように送信と受信を分離する役割をする。
【0003】アンテナ14はパルスを空間に放射し、標
的や地表面、海表面、雨、雲、霧等から反射されたエコ
ーを受信する。アンテナ14の位置座標はアンテナ14
を駆動させる機械装置13と、表示及び制御器21の間
に連結された位置サーポ系22により制御されながらデ
ィスプレイ上の方位角とアンテナ14の位置が同期され
る。アンテナ14に受信されたエコー信号は送受切換器
12を経て低雑音無線周波数(Radio Frequency: 以下R
Fと称ずる)増幅器15に入力される。低雑音RF増幅
器15は受信された信号を雑音を抑制しながら増幅す
る。
【0004】ミキサ16は局部発振器17から発振する
信号と受信入力RF信号をミックスして通常30MHz
〜120MHzの中間周波信号(Intermediate Frequenc
y:以下IFと称ずる)を作る。中間周波増幅器(IF
AMP)18は一種のマッチフィルター (matched filt
er) で、信号対雑音S/N比を向上しながら増幅する。
検波器19は受信されたIFでビデオ信号を作る。この
ときのビデオ信号は標的から反射された信号と雑音及び
クラッタを含んでいる。クラッタ(clutter) とは地表
面、海表面、雨、雲、霧等から反射されてくるエコー
(echo) 信号を意味し、地表面から反射される地面クラ
ッタ (land clutter) と、海表面から反射される海面ク
ラッタ(sea clutter) 、そして雨、雲、霧等から反射さ
れる気象クラッタ (weather clutter:volume clutterと
もいう) 等がある。
【0005】このようなクラッタ信号はレーダの使用目
的により有用な信号にもなり得るし、また不必要な信号
勢力にも見做されるが、一般的には不必要な信号勢力を
通称する。ビデオ信号処理器20では不必要な雑音や、
または当時のレーダ場内の目的と捕捉して不必要と見做
されるクラッタを除去し、純粋な標的信号を抽出してデ
ィスプレイできるようにする。表示及び制御器21では
陰極線管CRI上にレーダが捕捉した標的を示し、必要
な各種状態を表示する。また、クラッタ選択調節ノブが
あり運用者が画面状態を操作できる。
【0006】図12はビデオ信号処理器20をより細分
したもので、受信されたエコーからクラッタを除去する
クラッタ除去器23と、各種雑音信号に対する抽出レベ
ルを、一定水準以下に減しながら標的信号を抽出するビ
デオ信号主処理器24を示す。このようなパルスレーダ
は送信パルスを送りそのエコーを受信するが、エコー信
号には標的から反射される信号と地表面、海表面、雨、
雲、霧等環境因子から反射されるクラッタが共に存在す
るので目標物を正確に探知するために不必要なクラッタ
を除去する必要がある。これは陰極線管上にディスプレ
イされるクラッタは標的を区分するのに障碍となるから
である。
【0007】従来において、パルスレーダのクラッタ除
去機能を遂行する方法は、単純な形態のアナログ基準モ
デルを選択してクラッタを除去するか、米国特許第4、
837、579号のように中央処理装置でクラッタアル
ゴリズムを計算して得た結果データを毎パルス反復期間
(Pulse Repetition Time:以下PRTと称ずる)ごとに
供給する方式がある。
【0008】即ち、米国特許第4、837、579号に
よる方式である図13と図14によると、クラッタはシ
ステムプロセッサ69で多数のレーダパラメータとさま
ざまな統計資料から得た多数の変数を考慮して計算され
る。レーダ運用者が調節パネルにある調節ノブを調節す
ると、これによるさまざまな変数を考慮してシステムプ
ロセッサ69が適切なアルゴリズムを導出するために計
算を遂行する。計算された最終出力はシステムパス68
を通じてアドレスディコーダ/バッファ65に行く。ア
ドレスディコーダ/バッファ65は入力信号を表面クラ
ッタを除去する敏感時間制御 (Sensitivity Time Contr
ol: 以下STCと称ずる)80と利得補償器81に分配
する。
【0009】平均発生器62はシステムプロセッサ69
が提供したデータをメモリ71に一時貯蔵し、ラッチク
ロック63の同期によりラッチして、ディジタル/アナ
ログ変換器(以下D/A変換器と称ずる)73でアナロ
グ信号に変えて、ビデオ信号から海面及び地面クラッタ
を除去するための平均 (Mean) 信号を発生する。気象要
因から反射される気象クラッタを除去する迅速時間制御
(Fast Time Constant: 以下FTCと称ずる)61は一
種の高域通過フィルタであり、可変抵抗により調節され
た一定のレベルでクラッタを除去する。
【0010】利得補償器81はシステムプロセッサ69
が提供したデータをメモリ75に一時貯蔵した後、ラッ
チクロックに同期されラッチして、D/A変換器77で
アナログ信号に変えて、基準レベルを発生する基準レベ
ル発生器64から発生される基準信号によりレベルを補
償する。このように従来のクラッタ除去器はシステムプ
ロセッサ69が伝達するアルゴリズムをそのまま実行す
る臨界装置(Thresholder) 70機能だけを遂行する。し
たがって毎PRTごとにデータを供給しなければならな
いか、または毎PRTごとに供給せず運用者が調節する
ときだけに供給するとしても全てのアルゴリズム計算を
システムプロセッサで遂行した。
【0011】このような従来の方式によるクラッタ除去
器の短点は、システムプロセッサがクラッタ処理アルゴ
リズムを遂行して結果を出力するのでシステム全体の性
能が低下し、処理速度が遅く、高解像度レーダやカラー
化映像レーダには適用できなくなる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、レーダ受信信号中に含まれたクラッタを除去す
るか段階的に減殺できるようにするため高速、大容量の
メモリに予じめ計算されたアルゴリズムを貯蔵し、調節
ノブの入力により迅速に結果を出力して、迅速かつ信頼
性ある処理ができるパルスレーダのクラッタ除去器を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は以下のようなものとされている。即ち、本
発明によるパルスレーダのクラッタ除去器は、レーダ受
信信号から表面クラッタを除去するSTC手段と、ST
C手段の出力信号から気象クラッタを除去するFTC手
段と、FTC手段からの出力信号に対しSTC手段及び
FTC手段で除去した分の信号を補償してからCFAR
信号処理器へと信号を出力する利得補償器とを備えると
共に、入力された機能調節信号に基づいてSTC手段、
FTC手段及び利得補償器を制御するようにしたパルス
レーダのクラッタ除去器を基本とし、そして、入力され
た機能調節信号に基づいて、STC手段へ接続されるS
TCポート、FTC手段へ接続されるFTCポート及び
利得補償器へ接続される利得ポートの中からいずれか一
のポートを選択するポート選択信号を出力するポート選
択器と、発生可能な全ての状況を考慮して統計的技法を
用いることにより2以上の段階として予じめ必要に応じ
てモデリングしたアルゴリズムを記憶しており、且つ前
記ポート選択信号が入力されたときに、上記アルゴリズ
ムの中からレーダ受信信号と同期した一のアルゴリズム
を出力する高速大容量のクラッタアルゴリズムメモリ手
段と、ポート選択器及びクラッタアルゴリズムメモリか
ら信号を入力され、STC手段、FTC手段及び利得補
償器のいずれかに信号を分配するデータ分配器とを備
え、且つ、レーダ受信信号は、直列に接続されたSTC
手段、FTC手段、利得補償器で順に処理されてからC
FAR信号処理器へ出力されるようになっているものと
されている。
【0014】
【作用】本発明によるパルスレーダのクラッタ除去器は
システムプロセッサーの代りに高速大容量のメモリをも
ってレーダ受信信号から標的の探知能力を阻害するクラ
ッタを減殺するか除去して探知能力を向上せしめる。
【0015】
【実施例】以下、本発明に係る実施例を添付図面に従っ
て説明する。図1は本発明のパルスレーダのクラッタ除
去器のブロック図である。海洋航法及び海岸監視、海洋
管制用レーダや航空機に搭載された探知、追跡レーダか
ら受信されるビデオ信号、そして気象観測用レーダや地
表面マッピング(mapping) レーダから受信されるビデオ
信号には海の波、雨、雪、雲、霧、地表面等から反射さ
れた信号が含まれている。この信号はレーダ探知目的と
関係して必要または不必要な信号であり、不必要な信号
の場合一種の雑音信号のように探知、補捉能力を阻害す
る要素として作用する。海表面から反射された信号を海
面クラッタというが、海面クラッタは波の高さにより左
右され、風速とレーダがみる角度に大きな関係がある。
【0016】海面クラッタのクラッタの強さσcは、ビ
ーム形状損失(Beam Shape Loss)をLp、波との距離
をR、アンテナの高さをh、風速、海の状態、電波の波
長等により変わる変数である海面クラッタ散乱計数を
γ、ビーム方位角(azimuth beam width:アンテナを上
から見下ろした場合における送信電波の広がり角度(頂
角)を意味する)をθa、グレージング角度(Grazing
Angle)をφ、電波の速度をC、パルスの幅をτとする
とき次のように計算する。
【0017】 ここで波の状態が5の場合(台風)と1の場合(一番静
かな状態)、この式を適用してX Band(80Hz
〜120Hz)周波数有するレーダのクラッタ対雑音
(Clutter to Noise: 以下C/Nと称する)レベルを算
出すると図3と図4で示すようである。
【0018】図3及び図4において、測定条件はアンテ
ナの角度が水平(送信高度角0度、受信高度角0度)で
あり、アンテナの高さが50ftの場合で、横軸はレー
ダアンテナから反射体までの距離(単位:海里)を示
し、縦軸は雑音に対するクラッタの強さ(単位:dB)
を示す。図3は波の状態が台風の場合を示し、反射体ま
での距離が遠くなるほどクラッタの強さは指数関数的に
減少することが分かる。図4は波の状態が静かな状態の
場合を示し、クラッタの強さが距離が遠くなるにつれ急
速に減少することが分かる。また、雨、雪、雲、霧等に
よる気象クラッタの強さσcは次の公式により計算す
る。ここで、Rcは気象クラッタが発生する原因となる
雨、雪、雲、霧、(場合によっては航空機なども含む)
等の反射体までの距離を意味する。またθeは送信電波
の垂直角(elevation beam width)、即ち横方向から送
信電波を見た場合における送信電波の広がり角度(頂
角)を意味する。
【0019】 ここで気象クラッタ反射計数ηvを決定する変数はγで
あり、時間当りの降雨量を意味し、相互関係は次のよう
に表示される。 ηv(m2 /m3 )=5.7×10-14 γ1.6 /λ4 但し、λ:電波の波長
【0020】このとき全世界的に発生可能な一般的な標
準降雨量分布は1〜70mm/Hで、この公式で最小と
最大レベルに区分してX Bandの場合を基準にC/
N領域を計算すると図7と図8で示すようである。
【0021】図7と図8において、横軸はレーダから反
射体までの距離(Range:単位:海里)を示し、縦軸
は、雑音に対するクラッタの大きさ(単位:dB)を示
す。このとき、測定条件はアンテナの角度が23度であ
り、通常的な雨雲が位置する高度が8333ftだった
ので距離の範囲が大きく現れる。図7は降雨量が70m
m/時間の場合で、距離により急速に減少することが分
かり、図8は4mm/時間の場合で非常に近い距離のみ
存在することが分かる。また、地表面や陸地等で反射さ
れる地表面クラッタの強さσcはアンテナから反射体ま
での距離H、ビームの水平幅θa、グレージング角度
φ、送信パルス幅γ、電波速度C、ビーム形状損失Lp
を用いて、以下の公式で計算できる。
【0022】 ここで一番重要な変数は散乱計数γで、地形の形態によ
り変る変数であり、その最大値と最小値は岩山と芝生に
当る。この場合γは略0.03〜0.15の範囲にあ
り、この値を基準にしてC/Nを最大と最小に区分して
計算すると図5と図6に示したようである。
【0023】図5と図6において、測定条件はアンテナ
の高さが50ftであり、アンテナが水平(送信高度角
=0度、受信高度角=0度)状態の場合に、横軸はアン
テナから反射体までの距離(単位:海里)を示し、縦軸
は雑音に対するクラッタの強さ(単位:dB)を示す。
図5は地表面からの反射が、一番大きい場合(γが約
0.15の場合)を示したもので、距離が増加するごと
にほぼ指数関数的に減少することが分り、図6は地表面
から反射が一番小さい場合(γが約0.03の場合)
で、距離が増加するごとに急速に減少して近い距離のみ
存在することが分る。
【0024】これまでのクラッタのうち海面クラッタや
地面クラッタはその範囲がレーダの種類により多少差は
あるが近距離領域に存在する。本発明による方法による
と海面クラッタや地面クラッタはSTC処理により除去
され、気象クラッタは発生領域がレーダの全距離領域に
分布されるのでFTC処理により除去される。また、S
TCとFTCで除去されたレベルほど利得補償が要求さ
れる。このようなクラッタ処理アルゴリズムは従来のよ
うにシステムプロセッサで計算して処理せず発生可能な
全ての状況を計算して統計的技法により2段階以上51
2段階、またはそれ以上まで必要に応じてモデリングし
た後、このアルゴリズムを高速大容量メモリに永久貯蔵
させ、相応するいずれか一つを必要に応じて選択してク
ラッタ除去のための信号処理に適用させる技法を考案し
た。
【0025】即ち、システムプロセッサでアルゴリズム
を計算した後、これを処理する方式から現れる多くの問
題点、つまりシステムの性能低下と速度低下等を改善す
るために超高速大容量メモリを利用して実現する。本発
明の方法を利用すると速度、信頼性、探知能力等の性能
面で既存方法より優れ、システムプロセッサを利用する
従来の信号処理技法ではプロセッサの処理能力により略
32段階未満に限定されたが、本発明では最大256段
階、またはそれ以上まで実現させるようにした。
【0026】図1で示すポート選択器31は、図11で
示した表示及び制御器21にある調節の部を操作して発
生されたS機能調節信号32のうちポート選択信号によ
りSTC25にいくSTCポートと、利得補償器27に
いく利得ポート及びFTC26にいくFTCポートのう
ちいずれか一つを選択して、ここに機能調節信号のうち
機能選択信号を印可する。
【0027】4ビットのポート選択信号と8ビットの機
能選択信号から構成された機能調節信号32は各ポート
でアルゴリズムを256段階まで選択できる。このよう
なアルゴリズム段階は必要に応じていくらでも拡張可能
だが、カラー方式でも通常64段階なら充分であり、追
後到来する高解像度映像示現技法に備えて256段階以
上まで拡張できる。
【0028】クラッタアルゴリズムメモリ29はSTC
アルゴリズムと利得補償アルゴリズムを貯蔵していた後
選択された段階を同期信号によりデータ分配器28に送
る。データ分配器28はクラッタアルゴリズムメモリ2
9とFTCポートからきたデータをSTC25、FTC
26、利得補償器27にそれぞれ分配する。
【0029】STC25はディジタルデータをアナログ
に変換した後レーダ受信信号から表面クラッタを除去す
る。FTC26はデータ分配器28のディジタル値をア
ナログに変換した後STC25で表面クラッタが除去さ
れたビデオ信号を受け気象クラッタを除去する。
【0030】利得補償器27はSTC25、FTC26
で除去したレベルを補償する。同期発生器30はレーダ
受信信号からPRTトリガ信号を抽出し、周波数発生器
のカウンターによりクラッタアルゴリズムメモリ29の
アドレスを発生しながら順次的にメモリをアクセスして
該当アドレスのデータが出力するようにする。
【0031】図2は本発明のパルスレーダのクラッタ除
去器の詳しいブロック図で、図1に示したアンテナ14
から電波を放射して目標物に反射された受信信号はIF
端(Intermediate Frepuency 端:中間周波数に対する
増幅とフィルタリング処理を行う)を経由して振幅レベ
ル調節器59でビデオ信号処理ができる適正レベルに調
節した後、表面反射波除去器47でアルゴリズムにより
既に与えられたレベルほど表面クラッタ成分を除去す
る。
【0032】表面クラッタが除去された信号の中に含ま
れている雨、雪、雲、霧等から反射された信号成分は、
気象反射波除去器51で気象クラッタを除去し、最終的
に利得調節器55で一定レベルほど利得を補償させCF
AR(Constant False-AlarmRate) 信号処理器(図示せ
ず)に供給する。表面反射波除去器47の目的は地面や
アンテナ付近で反射される強い信号勢力と、海面から海
表面状態により変わる強力な反射信号を除去することに
ある。図9のAは海の状態が一番静かなときと、最大な
台風状態ので発生し得るレインジとクラッタレベル間の
関係を示すグラフの領域を示したものである。
【0033】図9のBは地面の状態により反射が最大の
場合と最小の場合の領域を示したものである。この区間
を最小32段階、最大256段階まで区分してクラッタ
アルゴリズムメモリ29に全て貯蔵させディスプレイ装
置の前面パネルにいる調節ノブ(図示せず)からいずれ
か1つを選択すると、機能選択信号がポート選択器31
を経由してクラッタアルゴリズムメモリ29でラッチさ
れる。このときメモリに貯蔵された1個の8ビットデー
タがデータ分配器28を通じてD/A変換器44でアナ
ログ信号に変換される。
【0034】この信号は再び機能増幅器45と機能変換
器46を経て表面反射波除去器47で現在受信されてい
るPRTビデオ信号と比較してPRTビデオ信号から表
面反射波を減殺する。また、運用者がある一定の減殺レ
ベルを選択するとそのレベルによるアルゴリズムデータ
がデータ分配器28を経由してD/A変換器48と信号
増幅器49と機能スイッチ50を経て気象反射波除去器
51に入力され、表面反射波除去器47の出力信号から
気象反射信号を減殺する。
【0035】この減殺レベルは前述し第2公式で計算す
ると図9のCのような領域の分布として海面反射波領域
(図9のA)の略1/2〜1/3程度である。表面反射
波除去器47と気象反射波除去器51で各種クラッタが
ある程度除去された信号はクラッタアルゴリズムメモリ
29から出力される信号により利得補償器27で補償が
行われる。
【0036】このクラッタアルゴリズムメモリ29の出
力信号はD/A変換器52でアナログ形態の信号に変換
された後機能増幅器53と機能変換器54を経由して利
得調節器55に入力される。利得補償の程度は表面反射
波除去器47及び気象反射波除去器51で除去したレベ
ル値を合せたほど補償できるようにする。
【0037】このような信号処理は1PRT区間で別個
として遂行され、これを実行させるため受信信号に含ま
れているPRTトリガを検出して同期させる。即ち、シ
ステム同期信号検出器58から検出したPRTトリガを
メモリアドレス発生器57と連結させ毎PRTごとに同
期を成させる。周波数発生器56で発振された周波数に
よりメモリアドレス発生器57で16ビットのアドレス
が発生されクラッタアルゴリズムメモリ29に供給さ
れ、1PRT期間内で最大64Kのアドレスを発生して
PRTが短いか長い全てのレーダに使用できるようにす
る。
【0038】図10のAないし図10のEは本発明によ
りクラッタアルゴリズムをメモリで具現する方法を示し
たものである。図10のAは表面クラッタの可能な範囲
を示したもので、一番小さいときをアルゴリズム1に
し、一番大きいときをアルゴリズム32にして32段階
で区分したものを例として示したものである。
【0039】図10のBは前記図10のAの例のうちア
ルゴリズム30段階を運用者が調節ノブをもって選択し
た場合で、選択されたアルゴリズムはPRT区間内で再
び512のサンプル段階に細分され同期発生器のアドレ
ス発生器が発生するアドレスにより順次的にアクセスさ
れ8ビットデータを出力する。サンプル段階は必要によ
り可変できるのでPRT区間が長いもので短いものを全
て処理できる。
【0040】図10のCは前記図10のBと関係してP
RT区間とダイナミックレンジを示したものである。図
10のDは図10のAのアルゴリズム段階をメモリに具
現したものであり、図10のEは図10のBのアルゴリ
ズム30をメモリに具現したものである。このように必
要なアルゴリズムを必要な段階ほど高速大容量のメモリ
に直接具現してシステムプロセッサの助けなしでもクラ
ッタ除去機能を遂行できる。
【0041】
【効果】このように本発明によるパルスレーダのクラッ
タ除去器はクラッタ除去アルゴリズムをシステムプロセ
ッサで遂行せず、高速メモリで予じめ計算された結果に
より迅速に処理することによりシステムプロセッサの負
荷を減らし全体の性能を大幅に向上せしめられ、高速メ
モリを交換することにより多様なアルゴリズムを容易に
交替でき、クラッタ除去のためのサンプリングの段階を
2〜512段階以上まで具現できるのでカラーディスプ
レイに適用でき、探知及び捕捉能力を向上せしめられ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるパルスレーダのクラッタ除去器の
ブロック図。
【図2】図5のクラッタ除去器をより細部的に示した細
部構成図。
【図3】海の状態が5(台風)の場合の海面クラッタを
示した説明図。
【図4】海状態が1(一番静かなとき)の場合の海面ク
ラッタを示した説明図。
【図5】地表面の反射が最大の場合の地面クラッタを示
した説明図。
【図6】地表面の反射が最小の場合の地面クラッタを示
した説明図。
【図7】降雨量が最大の場合の雨クラッタを示した説明
図。
【図8】降雨量が最小の場合の雨クラッタを示した説明
図。
【図9】図3から図8までクラッタが最小の場合と最大
の場合を総合して示した説明図。
【図10】クラッタ除去アルゴリズムをメモリに具現す
る方法を示した説明図。
【図11】一般的なパルスレーダシステムの構成を示し
たブロック図。
【図12】図11のビデオ信号処理器の細部構成図。
【図13】従来のクラッタ除去器に対するブロック図。
【図14】図13のクラッタ除去器をより細部的に示し
た細部構成図。
【符号の説明】
25 STC手段 26 FTC手段 27 利得補償器 30 同期発生器 31 ポート選択器

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーダ受信信号から表面クラッタを除去
    するSTC手段と、気象クラッタを除去するFTC手段
    と、STC手段及びFTC手段で除去した分の信号を補
    償し、CFAR信号処理機へ信号を出力する利得補償器
    とを備え、入力された機能調節信号に基づいてSTC手
    段、FTC手段及び利得補償器を制御するようにしたパ
    ルスレーダのクラッタ除去器において、 入力された機能調節信号に基づいて、STC手段へ接続
    されるSTCポート、FTC手段へ接続されるFTCポ
    ート及び利得補償器へ接続される利得ポートの中からい
    ずれか一のポートを選択するポート選択信号を出力する
    ポート選択器と、 発生可能な全ての状況を考慮して統計的技法を用いるこ
    とにより2以上の段階として予じめ必要に応じてモデリ
    ングしたアルゴリズムを記憶しており、且つ前記ポート
    選択信号が入力されたときに、上記アルゴリズムの中か
    らレーダ受信信号と同期した一のアルゴリズムを出力す
    る高速大容量のクラッタアルゴリズムメモリ手段と、 ポート選択器及びクラッタアルゴリズムメモリから信号
    を入力され、STC手段、FTC手段及び利得補償器の
    いずれかに信号を分配するデータ分配器とを備え、 且つ、レーダ受信信号は、直列に接続されたSTC手
    段、FTC手段、利得補償器で順に処理されてからCF
    AR信号処理器へ出力されるようになっていることを特
    徴とするパルスレーダのクラッタ除去器。
  2. 【請求項2】 クラッタアルゴリズムメモリは、表面ク
    ラッタを除去するためにSTCへ供給されるアルゴリズ
    ムと、STC手段及び前記FTC手段により除去された
    信号を補償するために利得補償器へ供給されるアルゴリ
    ズムとを記憶することを特徴とする請求項1記載のパル
    スレーダのクラッタ除去器。
  3. 【請求項3】 STC手段は、データ分配器から入力さ
    れたディジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変
    換手段と、該D/A変換手段からのアナログ信号を増幅
    する機能増幅手段と、該機能増幅手段からの出力信号が
    クラッタ除去アルゴリズムの範囲内にあるように調整す
    る機能変換手段と、該機能変換手段からの出力によりレ
    ーダ受信信号からクラッタを除去する表面反射波除去手
    段とを備えたことを特徴とする請求項1記載のパルスレ
    ーダのクラッタ除去器。
  4. 【請求項4】 FTC手段は、データ分配器から入力さ
    れたディジタル信号を受信してアナログ信号に変換する
    D/A変換手段と、D/A変換手段のアナログ信号を適
    切に増幅する信号増幅手段と、信号増幅手段からの出力
    信号がアルゴリズムの範囲内にあるようにスイッチング
    する機能スイッチ手段と、該機能スイッチ手段の出力に
    よりレーダ信号から気象反射信号を除去する気象反射波
    除去手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載のパ
    ルスレーダのクラッタ除去器。
  5. 【請求項5】 利得補償手段は、データ分配器からディ
    ジタル信号を受信してアナログ信号に変換するD/A変
    換手段と、前記D/A変換されたアナログ信号を増幅す
    る機能増幅手段と、前記機能増幅手段からの信号が利得
    補償アルゴリズムの範囲内にあるように調節する機能変
    換手段と、該機能変換手段からの出力により利得を補償
    する利得調節手段とを備えたことを特徴とする請求項1
    記載のパルスレーダのクラッタ除去器。
  6. 【請求項6】 同期発生手段は、レーダ受信信号からパ
    ルス反復期間PRTトリガを抽出する同期信号検出手段
    と、該トリガ信号によりサンプリング段階を同期する周
    波数発生手段と、該周波数発生手段の出力信号により前
    記クラッタアルゴリズムメモリのアドレスを発生するア
    ドレス発生手段とを備えたことを特徴とする請求項1記
    載のパルスレーダのクラッタ除去器。
  7. 【請求項7】 ポート選択手段は、調節ノブによりST
    C手段のデータを選択するSTCポートと、利得補償手
    段のデータを選択する利得ポートと、FTC手段のデー
    タを選択するFTCポートと、前記調節ノブの選択によ
    りポートを選択するディコーダとを備えたことを特徴と
    する請求項1記載のパルスレーダのクラッタ除去器。
  8. 【請求項8】 運用者により観測された海面及び気象状
    態に対応するクラッタ除去アルゴリズムを選択する段階
    と、 統計的技法により、発生可能な全ての海面及び気象状態
    を計算して2以上の段階で必要に応じて予じめモデリン
    グして貯蔵したアルゴリズムの等級に対応する複数のク
    ラッタ除去アルゴリズムのうち、前記運用者が選択した
    一つのアルゴリズムに対応するクラッタ除去アルゴリズ
    ムを抽出する段階と、 前記抽出されたクラッタ除去アルゴリズムにより受信さ
    れたレーダ信号に含まれたクラッタを除去する段階とを
    備え、 レーダ受信信号から表面クラッタ及び気象クラッタを除
    去した後に、その除去した分の信号を補償しCFAR信
    号処理器へ出力するようにしたことを特徴とするパルス
    レーダのクラッタ除去方法。
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