JP2950126B2 - 着色パターン層の形成方法とこの方法に使用される感光性樹脂組成物 - Google Patents

着色パターン層の形成方法とこの方法に使用される感光性樹脂組成物

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JP2950126B2
JP2950126B2 JP32863693A JP32863693A JP2950126B2 JP 2950126 B2 JP2950126 B2 JP 2950126B2 JP 32863693 A JP32863693 A JP 32863693A JP 32863693 A JP32863693 A JP 32863693A JP 2950126 B2 JP2950126 B2 JP 2950126B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー表示用プラズマ
ディスプレイパネルにおけるカラーフィルターパターン
や蛍光表示装置等に適用され、かつ、耐熱性が要求され
る着色パターン層の形成方法に係り、特に、上記着色パ
ターン層の形状と形成位置とを精度良く制御できる形成
方法の改良とこの方法に使用される感光性樹脂組成物に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記カラー表示用プラズマディスプレイ
パネルは、一般に、図2に示すように前面側基板aと、
この前面側基板aに対向して配置された背面側基板b
と、前面側基板aと背面側基板bとを互いに周辺部で固
定する低融点ガラスcと、これ等前面側基板a、背面側
基板b並びに低融点ガラスcにより囲まれた放電空間d
内部に充填され希ガスを主成分とする混合ガスとでその
主要部が構成されており、その画面表示領域の詳細は図
3に示されている。
【0003】すなわち、図3に示すように前面側基板a
は、ガラス基板a1と、このガラス基板a1の内面側の
画素部位に各画素毎設けられ透過光を各色別に着色する
カラーフィルター層Ra、Ga、Baと、このカラーフ
ィルター層Ra、Ga、Ba上に配置された第一放電電
極a3とでその主要部が構成されており、他方、上記背
面側基板bは、ガラス基板b1と、このガラス基板b1
の内面側の画素部位に各画素毎設けられた第二放電電極
b2と、各画素毎分離する土手b4と、上記第一放電電
極a3と対向する第二放電電極b2の交点の周囲部位に
画素毎設けられた蛍光体層b3とでその主要部が構成さ
れている。また、これ等の放電空間である第一放電電極
a3、第二放電電極b2並びに土手b4で囲まれた放電
セルには、放電により紫外線を発生する希ガスを主成分
とする混合ガスがプライミングパスb5から導入されて
いる。
【0004】そして、このカラー表示用プラズマディス
プレイパネルにおいては表示をしたい画素の上記第一放
電電極a3と第二放電電極b2間で放電させ、希ガスを
主成分とする混合ガスの上記放電により励起された原
子、分子から発生する紫外線を利用し上記蛍光体層b3
を発光させて可視光に変換させている。尚、上記カラー
フィルター層Ra、Ga、Baは、蛍光体層b3から生
じた上記可視光と蛍光体層b3で反射された外来光との
双方から不要な色光成分を除去し、表示画面の色純度を
増大させてそのコントラストを向上させるものである。
【0005】ところで、このカラー表示用プラズマディ
スプレイパネルは、従来、以下のような工程を経て製造
されている。まず、ガラス基板a1上にカラーフィルタ
ー層Ra、Ga、Baと第一放電電極a3とを順次形成
して前面側基板aを作製する。他方、ガラス基板b1上
に第二放電電極b2、土手b4、及び、蛍光体層b3を
形成して背面側基板bを作製する。そして、これ等前面
側基板aと背面側基板bとを低融点ガラスcを含むガラ
スペーストを介して重ね合わせると共に、このガラスペ
ーストを焼成処理して上記前面側基板aと背面側基板b
とを固定する。最後に、前面側基板a又は背面側基板b
に設けられた導入孔(図示せず)から上記混合ガスを放
電空間内dに導入してカラー表示用プラズマディスプレ
イパネルを製造している。
【0006】このようにカラー表示用プラズマディスプ
レイパネルの製造工程中においては低融点ガラスcを含
むガラスペーストの焼成工程が含まれているため、上記
カラーフィルター層Ra、Ga、Baを構成する材料に
はこの焼成工程により変色や変形が生じないような耐熱
性が要求されている。
【0007】そこで、従来においては上記カラーフィル
ター層を構成する材料として一般に無機着色顔料を分散
させたガラス材料が適用され、以下のような方法により
形成されている。すなわち、低融点ガラスの粉末と無機
着色顔料とこれ等ガラス粉末並びに無機着色顔料をガラ
ス基板a1に一時的に固定する樹脂バインダーとを主成
分とするペーストを上記ガラス基板a1上の画素部位に
スクリーン印刷し、印刷されたこのペーストを焼成処理
して上記ガラス粉末を溶融させると共に無機着色顔料を
ガラス基板a1に固着し、かつ、樹脂バインダー等のそ
の他の成分を焼失させて上記カラーフィルター層Ra、
Ga、Baを形成している(特開昭61−6150号公
報、及び、特開昭61−6151号公報参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記スクリ
ーン印刷法は所定パターンの開口部を有するスクリーン
版上に上記ペーストを供給し、かつ、柔軟性のあるスキ
ージでこすって上記開口部からペーストを押し出してガ
ラス基板a1上に印刷する方式であるため、印刷機周囲
の温度、湿度、スキージに加えられる圧力やスキージの
移動速度等の条件に応じてスクリーン版が伸縮し上記開
口部が変形し易い欠点がある。しかも一回の印刷で形成
できる印刷被膜の厚みは10μmが限界であり、これ以
上の厚みの被膜を形成するためには同一パターンを繰り
返して印刷する必要がある。しかし、印刷の度に上記印
刷条件がばらついて開口部が変形し易いため見当が完全
に一致したパターンを印刷することは通常困難である。
このため、多数回の印刷により得られたカラーフィルタ
ー層Ra、Ga、Baのパターン形状は歪み易いという
問題点があった。
【0009】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたもので、その課題とするところは、上記カラーフィ
ルター層等着色パターン層のパターン形状と形成位置と
を精度良く制御できる着色パターン層の形成方法を提供
し、かつ、この形成方法に好適に適用される感光性樹脂
組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、透明基板上に着色パターン層を形成する方法
を前提とし、上記透明基板上に感光性樹脂組成物を塗布
し、かつ、露光・現像して上記感光性樹脂組成物層をパ
ターン化する工程と、パターン化された感光性樹脂組成
物層より成る型枠と透明基板の露出部とで構成される凹
部内に着色組成物を充填する工程と、上記型枠を除去し
て着色組成物から成る着色パターン層を残存させる工
程、を具備することを特徴とするものである。
【0011】この請求項1記載の発明に係る着色パター
ン層の形成方法によれば、上記感光性樹脂組成物層のパ
ターン化はマスクを介した露光処理により決定されるた
め、光学的限界まで精度良くそのパターン形状と形成位
置とを制御することが可能となる。そして、パターン化
された感光性樹脂組成物層より成る型枠のパターン形状
と形成位置とに対応して着色組成物層の形状と形成位置
とが正確に決定されるため、着色パターン層のパターン
形状と形成位置を光学的限界まで精度良く制御すること
が可能となる。例えば、上記着色パターン層がカラー表
示用プラズマディスプレイパネルのカラーフィルター層
である場合、ディスプレイパネルの各画素に正確に対応
した各色のカラーフィルター層を形成することが可能と
なり、画素部位の透過光を十分に着色させることが可能
となる。このため、表示画面の色純度が向上して色彩豊
かな画面表示が可能となる。
【0012】尚、着色パターン層をカラー表示用プラズ
マディスプレイパネルのカラーフィルターパターンに利
用する場合には、パネル製造工程中の焼成工程に耐える
耐熱性を確保させるため上記着色組成物がガラスと着色
顔料とを含有する着色ガラスペーストから成ることが望
ましい。請求項2に係る発明はこのような理由に基づい
てなされたものである。
【0013】すなわち、請求項2に係る発明は、請求項
1記載の発明に係る着色パターン層の形成方法を前提と
し、上記着色組成物が、低融点ガラス粉末と着色顔料を
含有する着色ガラスペーストにより構成されていること
を特徴とするものである。
【0014】この請求項2記載の発明に係る着色パター
ン層の形成方法によれば、カラーフィルター層の主要部
を構成する着色組成物が低融点ガラス粉末と着色顔料を
含有する着色ガラスペーストから成り、この着色ガラス
ペーストはカラー表示用プラズマディスプレイパネルを
製造する際の焼成工程に耐えてその光透過特性とパター
ン形状が損なわれないため、優れた特性のカラーフィル
ター層を備えたカラー表示用プラズマディスプレイパネ
ルを簡便かつ確実に製造することが可能となる。
【0015】尚、上記着色ガラスペーストは、低融点ガ
ラス粉末と着色顔料の外、これ等ガラス粉末と着色顔料
とを透明基板上に一時的に保持する樹脂バインターとペ
ースト化に必要な溶剤等を含んでいても当然のことなが
らよい。
【0016】また、着色組成物が上記着色ガラスペース
トから成る場合、パターン化された感光性樹脂組成物層
より成る型枠と透明基板の露出部とで構成される凹部内
に上記着色ガラスペーストを充填した後、焼成処理を施
すことにより着色ガラスペースト中の樹脂バインダーや
型枠を構成する感光性樹脂組成物を焼失させることが可
能となり、かつ、低融ガラス粉末が溶融されて上記着色
顔料を透明基板上に固定させることが可能となる。請求
項3に係る発明はこのような理由に基づいてなされたも
のである。
【0017】すなわち、請求項3に係る発明は、請求項
2記載の発明に係る着色パターン層の形成方法を前提と
し、焼成処理によりパターン化された感光性樹脂組成物
層より成る型枠を除去することを特徴とするものであ
る。
【0018】次に、請求項1〜3に係る感光性樹脂組成
物としては、露光後の現像処理によって露光パターンに
正確に対応した形状と深さを有する型枠を形成できるも
のを適用することが望ましい。請求項4に係る発明はこ
のような理由から上記感光性樹脂組成物を特定した発明
に関するものである。
【0019】すなわち、請求項4に係る発明は、請求項
1、2又は3記載の発明に係る着色パターン層の形成方
法に使用される感光性樹脂組成物を前提とし、アクリル
系樹脂、アクリル系モノマー、光照射によりアクリル系
モノマーの重合を開始させる光重合開始剤、及び、希釈
溶媒を含有することを特徴とするものである。
【0020】尚、請求項4記載の発明に係る感光性樹脂
組成物については、上記アクリル系樹脂3.00〜4
0.00重量%、光照射により重合する上記アクリル系
モノマー1.00〜30.00重量%、光重合開始剤
0.30〜7.50重量%、及び、希釈溶剤10.00
〜95.00重量%の割合で混合して適用することがで
きる。
【0021】また、請求項5及び請求項6に係る発明は
請求項4記載の発明に係る感光性樹脂組成物において上
記アクリル系樹脂をそれぞれ特定した発明に関する。
【0022】すなわち、請求項5に係る発明は、請求項
4記載の発明に係る感光性樹脂組成物を前提とし、上記
アクリル系樹脂が、下記化学式(1)で表されるモノマ
ーと下記化学式(2)で表されるモノマーとの共重合体
であることを特徴とし、
【化7】 (但し、式中、R1 は水素原子又は炭素数1〜5のアル
キル基を示す)
【化8】 また、請求項6に係る発明は、請求項4記載の発明に係
る感光性樹脂組成物を前提とし、上記アクリル系樹脂
が、下記化学式(1)で表されるモノマーと下記化学式
(3)で表されるモノマーと下記化学式(4)で表され
るモノマーとの共重合体であることを特徴とするもので
ある。
【0023】
【化9】 (但し、式中、R1 は水素原子又は炭素数1〜5のアル
キル基を示す)
【化10】
【化11】 そして、請求項5記載の発明に係る感光性樹脂組成物に
よれば、アクリル系樹脂が上記化学式(1)で表される
モノマーと化学式(2)で表されるモノマーとの共重合
体であり、他方、請求項6記載の発明に係る感光性樹脂
組成物においては、上記アクリル系樹脂が化学式(1)
で表されるモノマーと化学式(3)で表されるモノマー
と化学式(4)で表されるモノマーとの共重合体である
ことから、これ等アクリル系樹脂と上記感光性樹脂組成
物中のアクリル系モノマーとの重合により生じるアクリ
ル系ポリマーが三次元的に絡み合い上記透明基板との密
着力を向上させるため、露光部位の感光性樹脂組成物が
現像処理中に透明基板から剥落したりあるいは上記感光
性樹脂組成物層と透明基板との間に隙間ができて型枠形
状が変形したりすることを防止することが可能となる。
このため、上記露光パターンに正確に対応した形状の型
枠を形成することができ、また、これに伴い上記型枠と
透明基板の露出部とで構成される凹部内に充填される着
色組成物の形状と形成位置も正確に決定されるため、着
色パターン層のパターン形状と位置精度の向上を図るこ
とが可能となる。更に、上述した共重合体を適用してい
るため感光性樹脂組成物層における未露光部位の現像液
溶解性が向上し、これに伴い現像時間を速めに設定する
ことにより露光部位の膜減を防止でき現像処理後に残存
する感光性樹脂組成物層の膜厚を精度良く制御すること
が可能となる。従って、パターン化された感光性樹脂組
成物層より成る型枠と透明基板の露出部とで構成される
凹部の深さを高い精度で制御することが可能となり、こ
れに伴い上記凹部内に充填される着色組成物の厚み制御
も改善されるため着色パターン層の厚み精度を向上させ
ることが可能となる。
【0024】このように上記着色パターン層の形状、形
成位置、厚み精度が改善され、この着色パターン層の存
在する部位の光学特性と存在しない部位の光学特性とを
精度良く制御することが可能になるため、例えば、上記
着色パターン層がカラー表示用プラズマディスプレイパ
ネルのカラーフィルター層である場合、このカラーフィ
ルター層の分光透過特性を精度良く制御できることから
表示画面の色純度が向上して色彩豊かな画面表示が可能
となる。
【0025】このような技術的手段において上記化学式
(1)で表されるモノマーとしては、例えば、アクリル
酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピ
ルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルア
クリレート、イソブチルアクリレート、アミルアクリレ
ート、イソアミルアクリレート等が適用できる。尚、化
学式(1)で表されるこのモノマーについては例示され
たモノマーを少なくとも一種適用し、二種以上併用して
もよい。また、上記化学式(2)で表されるモノマーと
してはヒドロキシフェノキシプロピルアクリレートが適
用できる。
【0026】そして、請求項5に係る発明において上記
化学式(1)で表されるモノマー30〜90重量部に対
し、上記化学式(2)で表されるモノマーを5〜20重
量部の割合で共重合させることが望ましい。
【0027】また、上記化学式(3)で表されるモノマ
ーとしてはヒドロキシエチルメタクリレートが適用で
き、上記化学式(4)で表されるモノマーとしてはN−
メトキシメチルアクリルアミドが適用できる。
【0028】そして、請求項6に係る発明において上記
化学式(1)で表されるモノマー30〜90重量部に対
し、上記化学式(3)で表されるモノマーを5〜15重
量部、上記化学式(4)で表されるモノマーを5〜15
重量部の割合で共重合させることが望ましい。
【0029】尚、請求項5及び6に係る発明において、
光照射により重合する上記アクリル系モノマーが下記化
学式(5)で表される官能基を有する場合、上記アクリ
ル系モノマーが露光重合した後における感光性樹脂組成
物層の露光部位の耐現像液性が優れている。従って、現
像処理による膜減が少なくなるためパターン化された感
光性樹脂組成物層から成る型枠の精度が更に改善され、
これに伴い着色パターン層の厚みを更に精度良く制御す
ることが可能となる。請求項7に係る発明はこのような
理由に基づいてなされたものである。
【0030】すなわち、請求項7に係る発明は、請求項
4、5又は6記載の発明に係る感光性樹脂組成物層を前
提とし、上記アクリル系モノマーが、下記化学式(5)
で表される官能基を有することを特徴とするものであ
る。
【0031】
【化12】 尚、上記アクリル系モノマーが化学式(5)で表される
官能基を二以上有する二官能モノマー又は多官能モノマ
ーである場合、これ等モノマーが三次元的に重合して透
明基板との密着力が更に増大する。
【0032】このような二官能モノマーとしては、例え
ば、エチレングリコールジアクリレート、ジアクリレー
ト、トリエチレングリコールジアクリレート等が使用で
き、多官能アクリレートとしては、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアク
リレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等が適
用できる。
【0033】尚、請求項4〜7に係る発明において上記
光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、ベン
ゾフェノン、ベンジルジメチルケタール、トリアジン等
が利用できる。また、希釈溶剤としては、例えば、エチ
ルセルソルブ、シクロヘキサノン等が利用できるが、ア
クリル系樹脂の溶解性等に優れる点でシクロヘキサノン
が好ましい。
【0034】また、本発明に係る着色パターン層として
は、カラー表示用プラズマディスプレイパネルのカラー
フィルター層に適用できる他、画素と画素との間の部位
(画素間部位)に設けられるブラックマトリックス等の
遮光層に適用してもよい。
【0035】
【作用】請求項1に係る発明によれば、透明基板上に感
光性樹脂組成物を塗布し、かつ、露光・現像して上記感
光性樹脂組成物層をパターン化しているため、光学的限
界まで精度良くそのパターン形状と形成位置とを制御す
ることが可能となる。そして、パターン化された感光性
樹脂組成物層より成る型枠のパターン形状と形成位置と
に対応して着色組成物層の形状と形成位置とが正確に決
定されるため、着色パターン層のパターン形状と形成位
置を光学的限界まで精度良く制御することが可能とな
る。
【0036】また、請求項2〜3に係る発明によれば、
上記着色組成物が低融点ガラス粉末と着色顔料を含有す
る着色ガラスペーストにより構成されており、カラー表
示用プラズマディスプレイパネル製造工程中の焼成工程
に耐えてその光透過特性とパターン形状が損なわれるこ
とがないため、優れた特性のカラーフィルター層を備え
たカラー表示用プラズマディスプレイパネルを簡便かつ
確実に製造することが可能となる。
【0037】また、請求項4に係る発明によれば、請求
項1、2又は3記載の着色パターン層の形成方法に使用
される感光性樹脂組成物が、アクリル系樹脂、アクリル
系モノマー、光照射によりアクリル系モノマーの重合を
開始させる光重合開始剤、及び、希釈溶媒を含有してい
るため、露光後の現像処理によって露光パターンに正確
に対応した形状と深さを有する型枠を形成することが可
能となる。
【0038】次に、請求項5に係る発明によれば、アク
リル系樹脂が上記化学式(1)で表されるモノマーと化
学式(2)で表されるモノマーとの共重合体から成り、
また、請求項6に係る発明によれば、上記アクリル系樹
脂が化学式(1)で表されるモノマーと化学式(3)で
表されるモノマーと化学式(4)で表されるモノマーと
の共重合体であることから、これ等アクリル系樹脂と上
記感光性樹脂組成物中のアクリル系モノマーとの重合に
より生じるアクリル系ポリマーが三次元的に絡み合い上
記透明基板との密着力を向上させるため、露光部位の感
光性樹脂組成物が現像処理中に透明基板から剥落したり
あるいは上記感光性樹脂組成物層と透明基板との間に隙
間ができて型枠形状が変形したりすることを防止するこ
とが可能となる。このため、上記露光パターンに正確に
対応した形状の型枠を形成することができ、また、これ
に伴い上記型枠と透明基板の露出部とで構成される凹部
内に充填される着色組成物の形状と形成位置も正確に決
定されるため、着色パターン層のパターン形状と位置精
度の向上を図ることが可能となる。更に、上述した共重
合体を適用しているため感光性樹脂組成物層における未
露光部位の現像液溶解性が向上し、これに伴い現像時間
を速めに設定することにより露光部位の膜減を防止でき
現像処理後に残存する感光性樹脂組成物層の膜厚を精度
良く制御することが可能となる。従って、パターン化さ
れた感光性樹脂組成物層より成る型枠と透明基板の露出
部とで構成される凹部の深さを高い精度で制御すること
が可能となり、これに伴い上記凹部内に充填される着色
組成物の厚み制御も改善されるため着色パターン層の厚
み精度を向上させることが可能となる。
【0039】また、請求項7に係る発明によれば、アク
リル系モノマーが上記化学式(5)で表される官能基を
有しており、このこの官能基を有するアクリル系モノマ
ーが露光重合した後における感光性樹脂組成物層の露光
部位の耐現像液性は良好になるため、現像処理による膜
減が少なくなりパターン化された感光性樹脂組成物層か
ら成る型枠の精度が更に改善され、これに伴い着色パタ
ーン層の厚みを更に精度良く制御することが可能とな
る。
【0040】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を更に詳
細に説明する。
【0041】まず、アクリル酸1.75重量部、メチル
アクリレート8.14重量部、ヒドロキシフェノキシプ
ロピルアクリレート1.75重量部を共重合させてアク
リル樹脂を調製した。そして、このアクリル樹脂を使用
し以下の配合割合で感光性樹脂組成物を調整した。
【0042】 (感光性樹脂組成物) アクリル樹脂 11.64重量% アクリル系モノマー ジペンタエリスリトールペンタアクリレート 2.79重量% ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 4.19重量% 光重合開始剤 トリアジン 1.40重量% 希釈溶剤 シクロヘキサノン 79.98重量% この感光性樹脂組成物を、縦100mm×横100mm
の矩形状開口部が形成された300メッシュ、版厚83
μmのステンレス製スクリーン版を使用して、ガラス基
板1上にスクリーン印刷し、70℃、5分間乾燥した
後、更にもう一度印刷を繰り返し、70℃、20分間乾
燥して、感光性樹脂組成物層2を形成した(図1A参
照)。得られた感光性樹脂組成物層2の厚みは14μm
で全面一様な値を有していた。
【0043】次に、縦50μm×横50μmの矩形状パ
ターンがピッチ100μmで繰り返し形成された遮光膜
3yを有するフォトマスク3を上記感光性樹脂組成物層
2に密着し、超高圧水銀灯により、露光量40mJ/cm
2 の条件で密着露光した(図1B参照)。露光に続い
て、アルカリ現像液により現像して未露光部位の感光性
樹脂組成物層2を除去しガラス基板1を露出させた。
尚、この現像処理の際、上記感光性樹脂組成物層2の剥
離や現像残り等の現象は確認されなかった。次に、23
0℃、1時間の条件で加熱処理して露光部位に残存する
感光性樹脂組成物層2を完全硬化させた(図1C参
照)。加熱硬化後の残存感光性樹脂組成物層2の厚みは
11μmであった。
【0044】次に、この残存感光性樹脂組成物層2上に
着色ガラスペースト4’を供給し、柔軟性のあるシリコ
ンゴム製スキージ5をガラス基板1に対し水平方向に移
動させて型枠としての感光性樹脂組成物層2とガラス基
板1の露出部とで構成された凹部に上記着色ガラスペー
スト4’を充填した(図1D参照)。尚、上記着色ガラ
スペースト4’としては、低融点ガラス粉末と青色の無
機着色顔料とを樹脂バインターと共に混練して得られた
ものが適用されている。
【0045】次に、上記着色ガラスペースト4’を、1
20℃、20分間乾燥し、最高温度580℃、焼成時間
10分間の条件で焼成処理して、着色ガラスペースト
4’中の低融点ガラス粉末を溶融させ無機着色顔料を固
定してカラーフィルター層4を形成すると共に、その他
の成分(例えば、着色ガラスペースト4’中の樹脂バイ
ンターや残存感光性樹脂組成物層2)を焼失させた(図
1E参照)。
【0046】こうして形成されたカラーフィルター層4
の形状は縦50μm×横50μmの矩形状パターンがピ
ッチ100μmで繰返されたもので、そのパターン形
状、形成位置共に上記フォトマスク3の遮光膜3yパタ
ーンを正確に反映したものであった。また、その厚みは
8μmで全面均一な値を有していた。
【0047】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、透明基板
上に設けられる着色パターン層についてそのパターン形
状と形成位置を光学的限界まで精度良く制御できる効果
を有している。
【0048】また、請求項2〜3に係る発明によれば、
光学特性に優れたカラーフィルター層を備えたカラー表
示用プラズマディスプレイパネルを簡便かつ確実に製造
できる効果を有している。
【0049】また、請求項4〜7に係る発明によれば、
透明基板上に設けられる着色パターン層についてそのパ
ターン形状、形成位置及び厚みを精度良く制御できる効
果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るカラーフィルターの製造工程を示
す説明図。
【図2】カラー表示用プラズマディスプレイパネルの概
略断面図。
【図3】図4のIII−III面断面図。
【図4】カラー表示用プラズマディスプレイパネルにお
ける背面側基板の表示領域を示す概略平面図。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 感光性樹脂組成物層 3 フォトマスク 3y 遮光膜 4’ 着色ガラスペースト 4 カラーフィルター層 5 スキージ

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に着色パターン層を形成する方
    法において、 上記透明基板上に感光性樹脂組成物を塗布し、かつ、露
    光・現像して上記感光性樹脂組成物層をパターン化する
    工程と、 パターン化された感光性樹脂組成物層より成る型枠と透
    明基板の露出部とで構成される凹部内に着色組成物を充
    填する工程と、 上記型枠を除去して着色組成物から成る着色パターン層
    を残存させる工程、を具備することを特徴とする着色パ
    ターン層の形成方法。
  2. 【請求項2】上記着色組成物が、低融点ガラス粉末と着
    色顔料を含有する着色ガラスペーストにより構成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の着色パターン層の
    形成方法。
  3. 【請求項3】パターン化された感光性樹脂組成物層より
    成る型枠を焼成処理により除去することを特徴とする請
    求項2記載の着色パターン層の形成方法。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3記載の着色パターン層
    の形成方法に使用される感光性樹脂組成物において、 アクリル系樹脂、アクリル系モノマー、光照射によりア
    クリル系モノマーの重合を開始させる光重合開始剤、及
    び、希釈溶媒を含有することを特徴とする感光性樹脂組
    成物
  5. 【請求項5】上記アクリル系樹脂が、下記化学式(1)
    で表されるモノマーと下記化学式(2)で表されるモノ
    マーとの共重合体であることを特徴とする請求項4記載
    の感光性樹脂組成物。 【化1】 (但し、式中、R1 は水素原子又は炭素数1〜5のアル
    キル基を示す) 【化2】
  6. 【請求項6】上記アクリル系樹脂が、下記化学式(1)
    で表されるモノマーと下記化学式(3)で表されるモノ
    マーと下記化学式(4)で表されるモノマーとの共重合
    体であることを特徴とする請求項4記載の感光性樹脂組
    成物。 【化3】 (但し、式中、R1 は水素原子又は炭素数1〜5のアル
    キル基を示す) 【化4】 【化5】
  7. 【請求項7】上記アクリル系モノマーが、下記化学式
    (5)で表される官能基を有することを特徴とする請求
    項4、5又は6記載の感光性樹脂組成物。 【化6】
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