JP2949599B2 - タービン制御装置 - Google Patents

タービン制御装置

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、タービン制御装置に係り、特に機械・油圧
式ガバナと、カム機構を電気回路で構成した電気カムを
備えたタービン制御装置に関する。
〔従来の技術〕公報により見直し 従来の装置は特開昭62−258104号公報記載のように機
械式ガバナ機構の動作を2次スピードリレイの位置とし
て検出し、ガバナモータ位置に負荷制限器が追従する回
路を電気カム回路に備えている。
第3図は従来の電気カム回路を備えたタービン制御装
置の構成を示すブロック図である。ガバナ1の動作がス
ピードリレイ9を介して2次スピードリレイ20に伝えら
れその位置を差動トランス61で検出し、2次スピードリ
レイ位置信号として電気カム回路50に伝えられる。電気
カム回路50では負荷制限器54又は関数発生器53の何れか
の信号を低値選択回路57で選択し、サーボ弁63に出力す
る。電気カム回路50からの電気信号をサーボ弁63で油圧
に変換し蒸気加減弁101の弁開度を変化させタービン入
口の蒸気流量を制御する。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、2次スピードリレイ位置信号により
電気カム回路50及びサーボ弁63を介して蒸気加減弁101
を制御するがこの2次スピードリレイ位置信号はガバナ
1に系統周波数を入力しているから、第4図に示すよう
に系統周波数が基準周波数f0に対して変動するとそれに
応じて変化する。電気カム回路50にはガバナモータ位置
に負荷制限器54が追従する回路を備えているので、図示
せざる負荷指令によってガバナモータ4の位置が変化す
ると負荷追従幅設定回路51によって設定された追従幅で
負荷制限器54の作動点が追従し、第5図に示すように系
統周波数が基準周波数f0に対して低下しても発電機の出
力が異常に上昇することを負荷制限器54の作動により抑
制する。
電力の品質要素の1つである発電機の出力周波数を基
準周波数f0に維持する為にガバナによりタービンを制御
することは基本的な命題であるが、系統周波数が基準周
波数f0に対して大きく低下し電気カム回路50の負荷制限
器54の自動追従回路が追従不可能となった場合に、発電
機の出力が異常に上昇し出力周波数の低下が限度を越え
ると系統から脱落する。
このようにして1つの発電所が系統から脱落すると、
脱落した発電所の出力が系統内の他の発電所に増加要求
されこの発電所も過負荷により脱落し、系統に残った発
電所が次々と脱落して電力供給が喪失する問題がある。
従ってこのように電力の供給と需要の平衡が崩れた場
合には一部の発電所はタービンを負荷制限器で制御して
ベースロード運転し、他の発電所はタービンをガバナで
制御して供給と需要の平衡を図ることが望ましい。
本発明の目的は、系統周波数から独立してタービンを
制御し、系統からの解列時にタービンが過速することを
防止するタービン制御装置を提供するすることにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、タービンの回転数を検出するガバナと、
該ガバナの同期装置の位置を定めるガバナモータと、前
記ガバナの動作により駆動される2次スピードリレイ
と、該2次スピードリレイの位置を検出し位置信号を出
力する2次スピードリレイ位置検出手段とを有する機械
式ガバナ制御部と、カム機構を電気回路で構成し負荷制
限器と該負荷制限器を前記ガバナに所定の追従幅で追従
させる負荷制限器追従幅制御手段とを備え前記2次スピ
ードリレイの位置信号を入力し補正流量信号を出力する
電気カム回路と、該電気カム回路が出力する補正流量信
号により駆動されるサーボ弁と、該サーボ弁により弁開
度が制御されタービン入口蒸気流量を加減する蒸気加減
弁とを備えたタービン制御装置において、前記電気カム
回路に負荷制御指令を前記負荷制限器と前記ガバナモー
タの何れかに選択して出力する手段と、前記2次スピー
ドリレイの位置信号と前記負荷制限器の出力信号のうち
低値を選択する低値選択手段を設けたことにより達成さ
れる。
上記目的は、タービンの回転数を検出するガバナと、
該ガバナの同期装置の位置を定めるガバナモータと、前
記ガバナの動作により駆動される2次スピードリレイ
と、該2次スピードリレイの位置を検出し位置信号を出
力する2次スピードリレイ位置検出手段とを有する機械
式ガバナ制御部と、カム機構を電気回路で構成し負荷制
限器と該負荷制限器を前記ガバナに所定の追従幅で追従
させる負荷制限器追従幅制御手段を備え前記2次スピー
ドリレイの位置信号を入力し補正流量信号を出力する電
気カム回路と、該電気カム回路が出力する補正流量信号
により駆動されるサーボ弁と、該サーボ弁により弁開度
が制御されタービン入口蒸気流量を加減する蒸気加減弁
とを備えたタービン制御装置において、前記機械式ガバ
ナ制御部に前記ガバナモータの位置を検出しガバナモー
タ位置信号を前記電気カム回路に出力するガバナモータ
位置検出手段と、前記電気カム回路に負荷制御指令を前
記負荷制限器と前記ガバナモータの何れかに選択して出
力する手段と、前記2次スピードリレイの位置信号と前
記負荷制限器の出力のうち低値を選択する低値選択手段
と、前記負荷制限器の出力信号に前記ガバナモータ位置
を所定の追従幅で追従させるガバナモータ位置追従幅制
御手段とを設けたことにより達成される。
上記目的は、タービンの回転数を検出するガバナと、
該ガバナの同期装置の位置を定めるガバナモータと、前
記ガバナの動作により駆動される2次スピードリレイ
と、該2次スピードリレイの位置を検出し位置信号を出
力する2次スピードリレイ位置検出手段とを有する機械
式ガバナ制御部と、カム機構を電気回路で構成し負荷制
限器と該負荷制限器を前記ガバナに所定の追従幅で追従
させる負荷制限器追従幅制御手段を備え前記2次スピー
ドリレイの位置信号を入力し補正流量信号を出力する電
気カム回路と、該電気カム回路が出力する補正流量信号
により駆動されるサーボ弁と、該サーボ弁により弁開度
が制御されタービン入口蒸気流量を加減する蒸気加減弁
とを備えたタービン制御装置において、前記機械式ガバ
ナ制御部に前記ガバナモータの位置を検出しガバナモー
タ位置信号を前記電気カム回路に出力するガバナモータ
位置検出手段と、前記電気カム回路に負荷制御指令を前
記負荷制限器と前記ガバナモータの何れかに選択して出
力する手段と、前記2次スピードリレイの位置信号と前
記負荷制限器の出力のうち低値を選択する低値選択手段
と、前記負荷制限器の出力信号に前記ガバナモータ位置
を所定の追従幅で追従させるガバナモータ位置追従幅制
御手段と、前記2次スピードリレイの位置信号と前記負
荷制限器の出力を比較しタービンをガバナ制御若しくは
負荷制限器制御とするかの選択をする運転方法選択手段
とを設けたことにより達成される。
〔作用〕
上記構成によれば、系統の周波数が大きく変動した場
合、電気カム回路からガバナモータに出力している負荷
指令を負荷制限器に切り替えることにより、系統の周波
数から独立してタービンを制御し安定した発電機の出力
を系統に供給できるから系統の混乱を最小限に抑止する
ことが出来る。
そして、系統から解列した場合電気カム回路に負荷制
限器の出力信号にガバナモータが自動追従する負荷制限
器追従幅制御手段を設けたことにより、発電機の出力が
0になってもタービンの回転数が基準周波数に相当する
基準回転数に追従幅を加えた回転数で負荷制限器が作動
するから過速回転を防止出来る。
〔実施例〕
本発明の実施例を図や表を用いて説明する。
第1図は本実施例の構成を示すブロック図である。タ
ービンの回転数を検出するガバナ1、このガバナの同期
装置の位置を定めるガバナモータ4、前記ガバナの動作
により駆動される2次スピードリレイ20、この2次スピ
ードリレイ20の位置を検出しこの位置信号を出力する差
動トランス61とを有する機械式ガバナ制御部と、2次ス
ピードリレイ位置信号を入力し加減弁特性を機械カムに
代わり電気回路で補正する図示せざる関数発生器器を低
値選択回路57の出力側に有する電気カム回路50におい
て、発電機の出力を設定し負荷制御指令信号を出力する
負荷制御指令201、ガバナモータの入力を選択するガバ
ナモータ選択リレイ202、負荷制限器の入力を選択する
負荷制限器選択リレイ203、ガバナモータ4の位置を検
出しガバナモータ位置信号を出力する差動トランス20
4、2次スピードレレイ位置信号と負荷制限器54の出力
信号とを比較してガバナ運転か負荷制限器運転かを選択
しガバナモータ選択リレイ202と負荷制限器駆動選択リ
レイ203を制御する第1比較器205、負荷追従幅設定回路
51の出力信号と低値選択回路57の出力信号と負荷制限器
54の出力信号とを加算しその偏差を負荷制限器駆動選択
リレイ203に出力する第2比較器206、負荷追従幅設定回
路51の出力信号と負荷制限器54の出力信号と差動トラン
ス204が出力するガバナモータ位置信号とを加算しその
偏差をガバナモータ選択リレイ202に出力する第3比較
器207を回路構成要素としている。そして電気カム回路5
0が出力する電気信号を油圧信号に変換するサーボ弁63
とサーボ弁63が出力する油圧信号により弁開度を変化さ
せてタービンへの蒸気流量を制御する蒸気加減弁101が
有る。
次に本発明の制御動作を説明する。
通常の中央給電指令からの信号によりタービンをガバ
ナで制御する場合は、ガバナモータ選択リレイ22の接点
a−bがオンになり負荷制御指令201が出力する負荷制
御指令信号はガバナモータ4に入力されガバナ1を作動
させ、その動きはスピードリレイ9を介して2次スピー
ドリレイ20に伝えられ、位置信号として差動トランス61
にて検出され電気カム回路50の低値選択回路57に入力さ
れる。
一方負荷制限器駆動選択リレイ203の接点c−bがオ
ンになり負荷追従幅設定回路51で設定した追従幅設定値
に対して、フィードバック値として低値選択回路57が選
択した信号即ち2次スピードリレイ位置信号と負荷制限
器54の出力信号とを第2比較器206に入力して比較演算
しその偏差を負荷制限器54に入力し、負荷制限器54は常
に2次スピードリレイ位置信号に対し追従幅設定値と所
定の速度で作動位置が制御される。
次に系統解列時に中央給電指令からの信号を切り離し
てタービンを負荷制限器54で制御する場合は、負荷制限
器駆動選択リレイ203の接点a−bがオンになり負荷制
御指令201が出力する負荷制御指令信号は負荷制限器54
に直接入力され、負荷制限器54の出力信号は低値選択回
路57に入力される。この場合低値選択回路57は2次スピ
ードリレイ位置信号より低値の負荷制限器出力信号を選
択するから系統周波数に応動するガバナによってタービ
ンは制御されず系統周波数変動の影響を受けることはな
い。また、この場合ガバナモータ選択リレイ202の接点
c−bがオンになり負荷追従幅設定回路51で設定した追
従幅設定値に対して、フィードバック値として負荷制限
器54の出力信号と、差動トランス204がガバナモータ4
の位置を検出したガバナモータ位置信号を第3比較器20
7に入力して比較演算しその偏差をガバナモータ4に入
力し、ガバナモータ4は常に負荷制限器54に対し追従幅
設定値と所定の速度で作動位置が制御される。このよう
にして負荷制限器54に対しガバナモータ4を自動追従さ
せることにより、発電機の出力が0(系統解列時)にな
っても第2図に示すようなガバナ特性が得られるからタ
ービンの回転数は基準のf0からf1に上昇するに過ぎな
い。若し、自動追従させずにガバナモータ位置が上限に
達するとf2に上昇し過速となる。
尚、差動トランス61からの2次スピードリレイ位置信
号と負荷制限器54の出力信号とを第1比較器205に入力
して比較しその差により何れかを判別することによりガ
バナモータ選択リレイ202と負荷制限器駆動選択リレイ2
03の励磁条件を出力して接点を切り替える。タービンを
ガバナで制御している時負荷追従幅設定回路51の設定を
0にするとガバナモータ位置と負荷制限器の作動位置が
一致し、ガバナ制御から負荷制限器制御への切り替えが
円滑に行われる。負荷制限器制御からガバナ制御への切
り替えが同様に円滑に行われる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、電気カム回路に負荷制限器へ直接負
荷指令信号を入力する手段を設けることにより、系統の
周波数が大きく変動した場合、系統周波数から独立して
負荷制限器によりタービンを制御し安定した発電機の出
力を系統に供給できるから混乱を最小限に抑止すること
が出来る。
そして、前記カム回路に負荷制限器の出力信号にガバ
ナモータが自動追従する負荷制限器追従幅制御手段を設
けたことにより、系統から解列した場合発電機の出力が
0になってもタービンの基準回転数に追従幅を加えた回
転数で負荷制限器が作動するから過速回転を防止出来
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の構成を示すブロック図、第2
図は本発明の実施例に係るガバナ特性を示す図表、第3
図は従来の電気カム回路を備えたタービン制御装置の構
成を示すブロック図、第4図は一般的なガバナ特性を示
す図表、第5図は従来の電気カム回路によりガバナモー
タ位置に負荷制限器が追従する状態を示す図表である。 1……ガバナ、4……ガバナモータ、 9……スピードリレイ、20……2次スピードリレイ、50
……電気カム回路、51……負荷追従幅設定回路、53……
関数発生器、54……負荷制限回路、57……低値選択回
路、61……差動トランス、63……サーボ弁、101……蒸
気加減弁、 201……負荷制御指令、 202……ガバナモータ選択リレイ、 203……負荷制限器駆動選択リレイ、 204……差動トランス、205……第1比較器、 206……第2比較器、207……第3比較器

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タービンの回転数を検出するガバナと、該
    ガバナの同期装置の位置を定めるガバナモータと、前記
    ガバナの動作により駆動される2次スピードリレイと、
    該2次スピードリレイの位置を検出し位置信号を出力す
    る2次スピードリレイ位置検出手段とを有する機械式ガ
    バナ制御部と、カム機構を電気回路で構成し、負荷制限
    器と該負荷制限器を前記ガバナに所定の追従幅で追従さ
    せる負荷制限器追従幅制御手段とを備え、前記2次スピ
    ードリレイの位置信号を入力し補正流量信号を出力する
    電気カム回路と、該電気カム回路が出力する補正流量信
    号により駆動されるサーボ弁と、該サーボ弁により弁開
    度が制御されタービン入口蒸気流量を加減する蒸気加減
    弁とを備えたタービン制御装置において、前記電気カム
    回路に負荷制御指令を前記負荷制限器と前記ガバナモー
    タの何れかに選択して出力する手段と、前記2次スピー
    ドリレイの位置信号と前記負荷制限器の出力信号のうち
    低値を選択する低値選択手段を設けたことを特徴とする
    タービン制御装置。
  2. 【請求項2】タービンの回転数を検出するガバナと、該
    ガバナの同期装置の位置を定めるガバナモータと、前記
    ガバナの動作により駆動される2次スピードリレイと、
    該2次スピードリレイの位置を検出し位置信号を出力す
    る2次スピードリレイ位置検出手段とを有する機械式ガ
    バナ制御部と、カム機構を電気回路で構成し、負荷制限
    器と該負荷制限器を前記ガバナに所定の追従幅で追従さ
    せる負荷制限器追従幅制御手段を備え、前記2次スピー
    ドリレイの位置信号を入力し補正流量信号を出力する電
    気カム回路と、該電気カム回路が出力する補正流量信号
    により駆動されるサーボ弁と、該サーボ弁により弁開度
    が制御されタービン入口蒸気流量を加減する蒸気加減弁
    とを備えたタービン制御装置において、前記機械式ガバ
    ナ制御部に前記ガバナモータの位置を検出しガバナモー
    タ位置信号を前記電気カム回路に出力するガバナモータ
    位置検出手段と、前記電気カム回路に負荷制御指令を前
    記負荷制限器と前記ガバナモータの何れかに選択して出
    力する手段と、前記2次スピードリレイの位置信号と前
    記負荷制限器の出力のうち低値を選択する低値選択手段
    と、前記負荷制限器の出力信号に前記ガバナモータ位置
    を所定の追従幅で追従させるガバナモータ位置追従幅制
    御手段とを設けたことを特徴とするタービン制御装置。
  3. 【請求項3】タービンの回転数を検出するガバナと、該
    ガバナの同期装置の位置を定めるガバナモータと、前記
    ガバナの動作により駆動される2次スピードリレイと、
    該2次スピードリレイの位置を検出し位置信号を出力す
    る2次スピードリレイ位置検出手段とを有する機械式ガ
    バナ制御部と、カム機構を電気回路で構成し、負荷制限
    器と該負荷制限器を前記ガバナに所定の追従幅で追従さ
    せる負荷制限器追従幅制御手段を備え、前記2次スピー
    ドリレイの位置信号を入力し補正流量信号を出力する電
    気カム回路と、該電気カム回路が出力する補正流量信号
    により駆動されるサーボ弁と、該サーボ弁により弁開度
    が制御されタービン入口蒸気流量を加減する蒸気加減弁
    とを備えたタービン制御装置において、前記機械式ガバ
    ナ制御部に前記ガバナモータの位置を検出しガバナモー
    タ位置信号を前記電気カム回路に出力するガバナモータ
    位置検出手段と、前記電気カム回路に負荷制御指令を前
    記負荷制限器と前記ガバナモータの何れかに選択して出
    力する手段と、前記2次スピードリレイの位置信号と前
    記負荷制限器の出力のうち低値を選択する低値選択手段
    と、前記負荷制限器の出力信号に前記ガバナモータ位置
    を所定の追従幅で追従させるガバナモータ位置追従幅制
    御手段と、前記2次スピードリレイの位置信号と前記負
    荷制限器の出力を比較しタービンをガバナ制御若しくは
    負荷制限器制御とするかの選択をする運転方向選択手段
    とを設けたことを特徴とするタービン制御装置。
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