JP2946378B2 - 低速陽電子ビーム発生装置 - Google Patents

低速陽電子ビーム発生装置

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JP2946378B2
JP2946378B2 JP6653993A JP6653993A JP2946378B2 JP 2946378 B2 JP2946378 B2 JP 2946378B2 JP 6653993 A JP6653993 A JP 6653993A JP 6653993 A JP6653993 A JP 6653993A JP 2946378 B2 JP2946378 B2 JP 2946378B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加速器にて発生された
加速粒子をターゲット材に照射して核変換を起こして低
速陽電子ビームを発生する低速陽電子ビーム発生装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の低速陽電子ビーム発生装
置は、加速器にて発生された加速粒子を照射される入射
面を有するターゲット材と、減速材と、引き出し電極と
を備えている。ターゲット材は、入射面に加速粒子を照
射されると、ターゲット材中に核反応によるβ+ 崩壊性
同位元素を発生し、β+ 崩壊性同位元素からその周囲に
四方八方に高速陽電子を放出させる。減速材は、ターゲ
ット材の入射面に対向して配置され、ターゲット材中か
ら入射面を介して放出される高速陽電子を受け、高速陽
電子を減速し、低速陽電子を放出する。引き出し電極
は、低速陽電子を低速陽電子ビームとして取り出す。減
速材は、ターゲット材で共用される場合もあり、この場
合、ターゲット材は、入射面に加速粒子を照射される
と、ターゲット材中に核反応によるβ+ 崩壊性同位元素
を発生し、該β+ 崩壊性同位元素からその周囲に高速陽
電子を放出させる機能と、高速陽電子を減速し、低速陽
電子を放出する機能とを有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の低
速陽電子ビーム発生装置では、ターゲット材中のβ+
壊性同位元素から四方八方に放出される高速陽電子のう
ち、ターゲット材の入射面と同一の面から放出される高
速陽電子を減速材で減速して低速陽電子として低速陽電
子ビームを引き出し電極で取り出す。減速材をターゲッ
ト材で共用する場合には、ターゲット材の入射面と同一
の面から放出される低速陽電子を、低速陽電子ビームと
して引き出し電極で取り出す。これは、ターゲット材中
に発生されるβ+ 崩壊性同位元素は、ターゲット材の入
射面付近に多くできるので、高速陽電子はターゲット材
の入射面から多く放出されると考えられてきたことによ
る。
【0004】しかしながら、従来の低速陽電子ビーム発
生装置では、加速器のオンライン利用(図14に示すよ
うに、加速器がオンとなっている状態での高強度の低速
陽電子ビームを継続的に利用する方法)すると、加速粒
子が減速材(ターゲット材で減速材の機能を共用する場
合には、ターゲット材中の減速材として働く部分)を通
過するときに減速材に照射損傷を与えるために、低速陽
電子ビーム強度が減少するという欠点がある。
【0005】また、照射損傷を防ぐために、図14に示
すように、加速器をオンからオフにした時の低速陽電子
ビームを利用するオフライン利用にすると、図14のよ
うに低速陽電子ビーム強度が減少する。というのは、β
+ 崩壊性同位元素の半減期に伴って低速陽電子ビーム強
度が減少してしまうからである。また、低速陽電子ビー
ム強度の減少を極力抑えるために、半減期の長いβ+
壊性同位元素を利用すると、低速陽電子ビームの発生・
停止に時間がかかり、操作性が悪い。
【0006】以上のように、従来の低速陽電子ビーム発
生装置では、高強度の低速陽電子ビームを継続的に得る
ことが困難であった。
【0007】それ故、本発明の課題は、加速器のオンラ
イン利用を容易にし、高強度の低速陽電子ビームを継続
的に得られるようにした低速陽電子ビーム発生装置を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、加速器
にて発生された加速粒子を照射される入射面を有するタ
ーゲット材と、減速材と、引き出し電極とを備え、前記
ターゲット材は、前記入射面に前記加速粒子を照射され
ると、前記ターゲット材中に核反応によるβ+崩壊性同
位元素を発生し、該β+ 崩壊性同位元素からその周囲に
高速陽電子を放出させるものであり、前記減速材は、前
記入射面に対向して配置され、前記ターゲット材中から
該入射面を介して放出される前記高速陽電子を受け、前
記高速陽電子を減速し、低速陽電子を放出するものであ
り、前記引き出し電極は、前記低速陽電子を低速陽電子
ビームとして取り出すものである低速陽電子ビーム発生
装置において、前記ターゲット材は、前記加速粒子が前
記ターゲット材の前記入射面に斜めに入射されるように
前記加速粒子の通路に対して傾いて配置され、前記減速
材は、前記加速粒子の通路から外れた位置に配置されて
いる前記低速陽電子ビーム発生装置であって、前記減速
材及び前記引き出し電極が真空容器中に配置され、前記
ターゲット材の前記入射面とは反対側の面が前記真空容
器の外部に露出するように、前記ターゲット材が前記真
空容器の一部を構成していることを特徴とする低速陽電
子ビーム発生装置が得られる。
【0009】
【作用】本発明は、加速粒子がターゲット材と減速材と
の間を通してターゲット材に斜めに入射されるようにし
て、ターゲット材中にβ+ 崩壊性同位元素を製造する。
このとき加速粒子は、減速材に当たらないように、ター
ゲット材に入射するため、減速材に照射損傷を与えるこ
とはないので、低速陽電子ビームの強度低下を防げる。
ターゲット材中に製造したβ+ 崩壊性同位元素から、高
速陽電子が放出される。このときβ+ 崩壊性同位元素
は、加速粒子の斜め入射により、真正面からの入射に比
べて、ターゲット材表面により近いところにできている
ので、より大量の高速陽電子が放出し、より高強度の低
速陽電子ビームを発生できる。
【0010】
【実施例】次に、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。
【0011】図1を参照すると、本発明の基となる低速
陽電子ビーム発生装置が示されている。この低速陽電子
ビーム発生装置は、加速器(図示せず)にて発生された
加速粒子10を照射される入射面11aを有するターゲ
ット材11と、減速材12と、引き出し電極13とを備
えている。ターゲット材11は、入射面11aに加速粒
子10を照射されると、ターゲット材11中に核反応に
よるβ+ 崩壊性同位元素を発生し、該β+ 崩壊性同位元
素からその周囲に四方八方に高速陽電子を放出させる。
減速材12は、入射面11aに対向して配置され、ター
ゲット材11中から入射面11aを介して放出される高
速陽電子を受け、高速陽電子を減速し、低速陽電子を放
出する。引き出し電極13は、低速陽電子を低速陽電子
ビーム14として取り出す。
【0012】図1の低速陽電子ビーム発生装置において
は、ターゲット材11は、加速粒子10がターゲット材
11の入射面11aに斜めに入射されるように加速粒子
10の通路に対して傾いて配置され、減速材12は、加
速粒子10の通路から外れた位置に配置されている。タ
ーゲット材11、減速材12、および引き出し電極13
は真空容器15中に配置され、ターゲット材11は冷却
液(図示せず)にて冷却される。
【0013】図2を参照すると、本発明の第1の実施例
による低速陽電子ビーム発生装置は、以下の点を除い
て、図1の低速陽電子ビーム発生装置と同様である。即
ち、減速材12及び引き出し電極13が真空容器15中
に配置され、ターゲット材11の入射面11aとは反対
側の面が真空容器15の外部に露出するように、ターゲ
ット材11が真空容器15の一部を構成している。真空
容器15の外部には、ターゲット材11を冷却ガス16
や冷却液等の冷却流体で冷却する冷却装置(図示せず)
が配置されている。
【0014】図3を参照すると、本発明の第2の実施例
による低速陽電子ビーム発生装置は、以下の点を除い
て、図2の低速陽電子ビーム発生装置と同様である。即
ち、減速材12及び引き出し電極13が、加速粒子10
の通路から外れた位置に配置されている真空容器15中
に配置され、ターゲット材11が真空容器15の外部に
配置されている。ターゲット材11の入射面11aと減
速材12との間には、真空容器15の一部を構成する薄
膜18が配置されている。この薄膜18は、ターゲット
材11中から入射面11aを介して放出される高速陽電
子を透過する。冷却装置(図示せず)は、真空容器15
の外部に配置され、ターゲット材11を冷却ガス16等
の冷却流体で冷却する。加速器(図示せず)は別の真空
容器17内に配置されている。
【0015】図4を参照すると、本発明の第3の実施例
による低速陽電子ビーム発生装置は、以下の点を除い
て、図3の低速陽電子ビーム発生装置と同様である。即
ち、引き出し電極13が、加速粒子10の通路から外れ
た位置に配置されている真空容器15中に配置され、タ
ーゲット材11が真空容器15の外部に配置される。減
速材12がターゲット材11の入射面11aに対向する
するように、減速材12が真空容器15の一部を構成し
ている。冷却装置(図示せず)は、真空容器15の外部
に配置され、ターゲット材11を冷却ガス16等の冷却
流体で冷却する。
【0016】図5を参照すると、本発明の第4の実施例
による低速陽電子ビーム発生装置は、以下の点を除い
て、図1の低速陽電子ビーム発生装置と同様である。即
ち、別の減速材22がターゲット材11の入射面11a
とは反対側の面に対向して配置されている。この減速材
22は、ターゲット材11中から該反対側の面を介して
放出される高速陽電子を受けて、低速陽電子を放出す
る。別の引き出し電極23は、減速材22にて放出され
る低速陽電子を別の低速陽電子ビーム24として取り出
す。減速材22および引き出し電極23も、真空容器1
5中に配置されている。
【0017】図6を参照すると、本発明の第5の実施例
による低速陽電子ビーム発生装置は、図5の低速陽電子
ビーム発生装置におけるものと同様な機能を持つ別の減
速材22及び別の引き出し電極23を有し、以下の点を
除いて、図2の低速陽電子ビーム発生装置と同様であ
る。即ち、引き出し電極23は更に別の真空容器25中
に配置され、減速材22がターゲット材11の入射面1
1aとは反対側の面に対向するように、減速材22が真
空容器25の一部を構成している。
【0018】図7を参照すると、本発明の第6の実施例
による低速陽電子ビーム発生装置は、図5の低速陽電子
ビーム発生装置におけるものと同様な機能を持つ別の減
速材22及び別の引き出し電極23を有し、以下の点を
除いて、図3の低速陽電子ビーム発生装置と同様であ
る。即ち、減速材22及び引き出し電極23が真空容器
25中に配置され、ターゲット材11の入射面11aが
真空容器25の外部に露出するように、ターゲット材1
1が真空容器25の一部を構成している。
【0019】図8を参照すると、本発明の第7の実施例
による低速陽電子ビーム発生装置は、図7の低速陽電子
ビーム発生装置における減速材22、引き出し電極2
3、及びターゲット材11を一部とする真空容器25の
組合わせが、図4の低速陽電子ビーム発生装置に適用さ
れた点を除いて、図7の低速陽電子ビーム発生装置と同
様である。
【0020】図9を参照すると、本発明の第8の実施例
による低速陽電子ビーム発生装置は、以下の点を除い
て、図6の低速陽電子ビーム発生装置と同様である。即
ち、減速材22及び引き出し電極23が、真空容器25
中に配置されている。ターゲット材11の入射面11a
と反対側の面と、減速材22との間には、真空容器25
の一部を構成する薄膜28が配置されている。この薄膜
28は、ターゲット材11中から前記反対側の面を介し
て放出される高速陽電子を透過する。
【0021】図10を参照すると、本発明の第9の実施
例による低速陽電子ビーム発生装置は、図9の低速陽電
子ビーム発生装置における減速材22と、引き出し電極
23と、薄膜28を有する真空容器25との組合わせ
が、図3の低速陽電子ビーム発生装置に適用された点を
除いて、図9の低速陽電子ビーム発生装置と同様であ
る。
【0022】図11を参照すると、本発明の第10の実
施例による低速陽電子ビーム発生装置は、図9の低速陽
電子ビーム発生装置における減速材22と、引き出し電
極23と、薄膜28を有する真空容器25との組合わせ
が、図4の低速陽電子ビーム発生装置に適用された点を
除いて、図9の低速陽電子ビーム発生装置と同様であ
る。
【0023】図12を参照すると、本発明の第11の実
施例による低速陽電子ビーム発生装置は、以下の点を除
いて、図5の低速陽電子ビーム発生装置と同様である。
即ち、ターゲット材11及び減速材22の代りにターゲ
ット材11´が設けられている。ターゲット材11´
は、その入射面11aに加速粒子10を照射されると、
ターゲット材11中に核反応によるβ+ 崩壊性同位元素
を発生し、該β+ 崩壊性同位元素からその周囲に高速陽
電子を放出させる機能と、入射面11aとは反対側の面
に向かう高速陽電子を減速し、該反対側の面から低速陽
電子を放出する機能とを有する。引き出し電極23は、
ターゲット材11´の前記反対側の面から放出される低
速陽電子を低速陽電子ビーム24として取り出す。
【0024】次に図1乃至図12の実施例の構成要素の
各々について詳細に説明する。
【0025】ターゲット材 加速器から得られる加速粒子10を、減速材12に当た
らないように斜めにターゲット材11に当て、ターゲッ
ト材11中にβ+ 崩壊性同位元素を製造する。これによ
り、減速材12に照射損傷を与えることを防ぐことがで
き、低速陽電子ビーム14の強度低下を防ぐことができ
る。また、このように斜めに入射すると、真正面からの
入射したときに比べて、β+ 崩壊性同位元素をターゲッ
ト材11表面からより浅いところに製造することができ
るので、結果的に低速陽電子ビームの強度の増加につな
がる。
【0026】具体的には、例えば加速粒子が18MeV
プロトンで、ターゲット材11がアルミニウム(27
l)のとき、低速陽電子ビーム14の強度は、プロトン
電流1μA当たり、従来の低速陽電子ビーム発生装置の
場合、5×105 ×照射損傷による減衰(0より大きく
1より小さい数であって、0に近い数)[slow e
+ /s]となり、本発明による低速陽電子ビーム発生装
置の場合、7×105 [slow e+ /s](入射角
度20度の時)となり、本発明の方が有利であることが
わかる(図13参照)。なお、slow e+ /sは、
1秒間に放出される低速陽電子の数の単位である。ま
た、従来型よりも本発明の方が有利なのは、ターゲット
材11の種類によらない。
【0027】また、ターゲット材11と減速材12とは
できるだけ近づけた方が、得られる低速陽電子ビーム1
4の強度にとって効果的である。これを実現するため
に、ターゲット材11と減速材12とを接近させたと
き、その隙間に加速粒子10を効率よく入射させるため
に、加速粒子10のビーム形状をスリットなどを用いて
細長くしてもよい。
【0028】更に、図5〜図11のように、ターゲット
材11の加速粒子10の入射面11aと反対側の面に、
別の減速材22を配置して、そこから放出される低速陽
電子を利用する(図12のようにターゲット材11´が
減速材を共用できるときには、ターゲット材11´の加
速粒子10の入射面11aと反対側の面から放出される
低速陽電子を利用する)ことにより、同時に2つの低速
陽電子ビーム14及び24を発生させることも可能であ
る。
【0029】図2、図6、及び図9に示すように、ター
ゲット材11を真空容器15の一部にしたり、図3及び
図4に示すように、ターゲット材11を真空容器15の
外部に配置することにより、ターゲット材11の冷却能
率を上げられるので、図1よりも多量の加速粒子10を
ターゲット材11に入射することが可能になり、低速陽
電子ビーム14の強度を増加することができる。
【0030】更に図2において、ターゲット材11とし
て市販のガスケットと同径のアルミニウム円盤を用いる
ことにより、ターゲット材11のセットアップや取り替
え作業を容易にすることができる。
【0031】減速材及び引き出し電極 減速材12は陽電子に対して負の仕事関数を持ち、効率
よく高速陽電子を減速する物質であり、具体的には、タ
ングステン、ニッケル等の単結晶(効率は落ちるが、多
結晶でも可能)の箔であり、真空中で焼鈍し欠陥を取り
除いた上で使用する。
【0032】減速材12は、加速粒子10が当たらない
ようにターゲット材11から少し離して配置する。(得
られる低速陽電子ビーム14の強度にとっては、減速材
12はできるだけターゲット材11に近づけた方がよ
い。)また引き出し電極13によって効率的に低速陽電
子ビーム14を引き出せるように正の電位をかけられる
ようにする。
【0033】真空容器 真空容器は図1、図2、図5、及び図6のように加速器
と低速陽電子ビーム発生装置の真空系を同一にしてもよ
いが、図3、図4、図5、及び図6のように加速器と低
速陽電子ビーム発生装置の真空系を分離した方がシステ
ムとして安全である。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明かなように、本発明で
は、従来型の低速陽電子ビーム発生装置では困難であっ
た、加速器のオンライン使用による高強度低速陽電子ビ
ームの発生が、加速粒子の、ターゲット材と減速材との
間を通しての斜め入射を採用することによって可能にな
った。また、同時に、斜め入射により従来型よりもより
多くの高速陽電子を利用することが可能になり、低速陽
電子ビームの強度を増加することができた。更に、ター
ゲット材を効率よく冷やせるように工夫し、加速粒子の
量を増やせるようにすることによって、得られる低速陽
電子ビーム強度の更なる増加を可能にした。また、ター
ゲット材の両面を利用すれば、同時に2つの低速陽電子
ビームを発生させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基となる低速陽電子ビーム発生装置の
構成図。
【図2】本発明の第1の実施例による低速陽電子ビーム
発生装置の構成図。
【図3】本発明の第2の実施例による低速陽電子ビーム
発生装置の構成図。
【図4】本発明の第3の実施例による低速陽電子ビーム
発生装置の構成図。
【図5】本発明の第4の実施例による低速陽電子ビーム
発生装置の構成図。
【図6】本発明の第5の実施例による低速陽電子ビーム
発生装置の構成図。
【図7】本発明の第6の実施例による低速陽電子ビーム
発生装置の構成図。
【図8】本発明の第7の実施例による低速陽電子ビーム
発生装置の構成図。
【図9】本発明の第8の実施例による低速陽電子ビーム
発生装置の構成図。
【図10】本発明の第9の実施例による低速陽電子ビー
ム発生装置の構成図。
【図11】本発明の第10の実施例による低速陽電子ビ
ーム発生装置の構成図。
【図12】本発明の第11の実施例による低速陽電子ビ
ーム発生装置の構成図。
【図13】本発明の低速陽電子ビーム発生装置の動作及
び特徴を説明するための図。
【図14】低速陽電子ビーム発生装置における加速器の
オンライン使用及びオフライン使用を説明するための
図。
【符号の説明】
10 加速粒子 11 ターゲット材 11a 入射面 12 減速材 13 引き出し電極 14 低速陽電子ビーム 15 真空容器 16 冷却ガス 17 真空容器 18 薄膜 22 減速材 23 引き出し電極 24 低速陽電子ビーム 25 真空容器 28 薄膜 11´ ターゲット材

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加速器にて発生された加速粒子を照射さ
    れる入射面を有するターゲット材と、減速材と、引き出
    し電極とを備え、前記ターゲット材は、前記入射面に前
    記加速粒子を照射されると、前記ターゲット材中に核反
    応によるβ+崩壊性同位元素を発生し、該β+ 崩壊性同
    位元素からその周囲に高速陽電子を放出させるものであ
    り、前記減速材は、前記入射面に対向して配置され、前
    記ターゲット材中から該入射面を介して放出される前記
    高速陽電子を受け、前記高速陽電子を減速し、低速陽電
    子を放出するものであり、前記引き出し電極は、前記低
    速陽電子を低速陽電子ビームとして取り出すものである
    低速陽電子ビーム発生装置において、 前記ターゲット材は、前記加速粒子が前記ターゲット材
    の前記入射面に斜めに入射されるように前記加速粒子の
    通路に対して傾いて配置され、 前記減速材は、前記加速粒子の通路から外れた位置に配
    置されている前記低速陽電子ビーム発生装置であって、 前記減速材及び前記引き出し電極が真空容器中に配置さ
    れ、前記ターゲット材の前記入射面とは反対側の面が前
    記真空容器の外部に露出するように、前記ターゲット材
    が前記真空容器の一部を構成していることを特徴とする
    低速陽電子ビーム発生装置。
  2. 【請求項2】 前記真空容器の外部に配置され、前記タ
    ーゲット材を冷却流体で冷却する冷却装置を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の低速陽電子ビーム発生装
    置。
  3. 【請求項3】 加速器にて発生された加速粒子を照射さ
    れる入射面を有するターゲット材と、減速材と、引き出
    し電極とを備え、前記ターゲット材は、前記入射面に前
    記加速粒子を照射されると、前記ターゲット材中に核反
    応によるβ+崩壊性同位元素を発生し、該β+ 崩壊性同
    位元素からその周囲に高速陽電子を放出させるものであ
    り、前記減速材は、前記入射面に対向して配置され、前
    記ターゲット材中から該入射面を介して放出される前記
    高速陽電子を受け、前記高速陽電子を減速し、低速陽電
    子を放出するものであり、前記引き出し電極は、前記低
    速陽電子を低速陽電子ビームとして取り出すものである
    低速陽電子ビーム発生装置において、 前記ターゲット材は、前記加速粒子が前記ターゲット材
    の前記入射面に斜めに入射されるように前記加速粒子の
    通路に対して傾いて配置され、 前記減速材は、前記加速粒子の通路から外れた位置に配
    置されている前記低速陽電子ビーム発生装置であって、 前記減速材及び前記引き出し電極が、前記加速粒子の通
    路から外れた位置に配置された真空容器中に配置され、
    前記ターゲット材が該真空容器の外部に配置され、前記
    ターゲット材の前記入射面と前記減速材との間に、前記
    真空容器の一部を構成し、前記ターゲット材中から該入
    射面を介して放出される前記高速陽電子を透過する薄膜
    を有することを特徴とする低速陽電子ビーム発生装置。
  4. 【請求項4】 前記真空容器の外部に配置され、前記タ
    ーゲット材を冷却流体で冷却する冷却装置を有すること
    を特徴とする請求項3に記載の低速陽電子ビーム発生装
    置。
  5. 【請求項5】 加速器にて発生された加速粒子を照射さ
    れる入射面を有するターゲット材と、減速材と、引き出
    し電極とを備え、前記ターゲット材は、前記入射面に前
    記加速粒子を照射されると、前記ターゲット材中に核反
    応によるβ+崩壊性同位元素を発生し、該β+ 崩壊性同
    位元素からその周囲に高速陽電子を放出させるものであ
    り、前記減速材は、前記入射面に対向して配置され、前
    記ターゲット材中から該入射面を介して放出される前記
    高速陽電子を受け、前記高速陽電子を減速し、低速陽電
    子を放出するものであり、前記引き出し電極は、前記低
    速陽電子を低速陽電子ビームとして取り出すものである
    低速陽電子ビーム発生装置において、 前記ターゲット材は、前記加速粒子が前記ターゲット材
    の前記入射面に斜めに入射されるように前記加速粒子の
    通路に対して傾いて配置され、 前記減速材は、前記加速粒子の通路から外れた位置に配
    置されている前記低速陽電子ビーム発生装置であって、 前記引き出し電極が、前記加速粒子の通路から外れた位
    置に配置された真空容器中に配置され、前記ターゲット
    材が該真空容器の外部に配置され、前記減速材が前記タ
    ーゲット材の前記入射面に対向するするように、前記減
    速材が前記真空容器の一部を構成していることを特徴と
    する低速陽電子ビーム発生装置。
  6. 【請求項6】 前記真空容器の外部に配置され、前記タ
    ーゲット材を冷却流体で冷却する冷却装置を有すること
    を特徴とする請求項5に記載の低速陽電子ビーム発生装
    置。
  7. 【請求項7】 加速器にて発生された加速粒子を照射さ
    れる入射面を有するターゲット材と、減速材と、引き出
    し電極とを備え、前記ターゲット材は、前記入射面に前
    記加速粒子を照射されると、前記ターゲット材中に核反
    応によるβ+崩壊性同位元素を発生し、該β+ 崩壊性同
    位元素からその周囲に高速陽電子を放出させるものであ
    り、前記減速材は、前記入射面に対向して配置され、前
    記ターゲット材中から該入射面を介して放出される前記
    高速陽電子を受け、前記高速陽電子を減速し、低速陽電
    子を放出するものであり、前記引き出し電極は、前記低
    速陽電子を低速陽電子ビームとして取り出すものである
    低速陽電子ビーム発生装置において、 前記ターゲット材は、前記加速粒子が前記ターゲット材
    の前記入射面に斜めに入射されるように前記加速粒子の
    通路に対して傾いて配置され、 前記減速材は、前記加速粒子の通路から外れた位置に配
    置されている前記低速陽電子ビーム発生装置であって、 前記ターゲット材の前記入射面とは反対側の面に対向し
    て配置され、前記ターゲット材中から該反対側の面を介
    して放出される前記高速陽電子を受けて、低速陽電子を
    放出する別の減速材と、該別の減速材にて放出される前
    記低速陽電子を別の低速陽電子ビームとして取り出す別
    の引き出し電極とを、更に有することを特徴とする低速
    陽電子ビーム発生装置。
  8. 【請求項8】 加速器にて発生された加速粒子を照射さ
    れる入射面を有するターゲット材と、減速材と、引き出
    し電極とを備え、前記ターゲット材は、前記入射面に前
    記加速粒子を照射されると、前記ターゲット材中に核反
    応によるβ+崩壊性同位元素を発生し、該β+ 崩壊性同
    位元素からその周囲に高速陽電子を放出させるものであ
    り、前記減速材は、前記入射面に対向して配置され、前
    記ターゲット材中から該入射面を介して放出される前記
    高速陽電子を受け、前記高速陽電子を減速し、低速陽電
    子を放出するものであり、前記引き出し電極は、前記低
    速陽電子を低速陽電子ビームとして取り出すものである
    低速陽電子ビーム発生装置において、 前記ターゲット材は、前記加速粒子が前記ターゲット材
    の前記入射面に斜めに入射されるように前記加速粒子の
    通路に対して傾いて配置され、 前記減速材は、前記加速粒子の通路から外れた位置に配
    置されている前記低速陽電子ビーム発生装置であって、 前記ターゲット材は、前記入射面に前記加速粒子を照射
    されると、前記ターゲット材中に核反応によるβ+ 崩壊
    性同位元素を発生し、該β+ 崩壊性同位元素からその周
    囲に高速陽電子を放出させる機能と、前記入射面とは反
    対側の面に向かう前記高速陽電子を減速し、該反対側の
    面から低速陽電子を放出する機能とを有するものであ
    り、 前記ターゲット材の前記反対側の面から放出される前記
    低速陽電子を低速陽電子ビームとして取り出す別の引き
    出し電極を、更に有することを特徴とする低速陽電子ビ
    ーム発生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001056307A (ja) * 1999-08-19 2001-02-27 Sumitomo Heavy Ind Ltd 陽電子再放出顕微鏡及び陽電子ビームを用いた観察方法

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