JP2946357B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP2946357B2
JP2946357B2 JP2410556A JP41055690A JP2946357B2 JP 2946357 B2 JP2946357 B2 JP 2946357B2 JP 2410556 A JP2410556 A JP 2410556A JP 41055690 A JP41055690 A JP 41055690A JP 2946357 B2 JP2946357 B2 JP 2946357B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波を利用して被検
体の診断部位、例えば血管や心臓等の運動部位について
その動きの成分を抽出し差分画像として表示し得る超音
波診断装置に関し、特に2階差分画像を描出する機能を
付加し上記運動部位について近似的な加速度を表示する
ことができる超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の差分画像を描出する機能を有する
超音波診断装置は、特開昭62-189054号公報又は特願平1
-258352号の明細書に記載されたものがある。
【0003】特開昭62-189054号公報に記載された超音
波診断装置は、被検体に超音波を送信及び受信する超音
波送受信手段(探触子及び超音波送受信部)と、この超
音波送受信手段からの反射エコー信号を用いて運動部位
を含む被検体内の断層像データを所定周期で繰り返して
得る断層走査手段(ディジタルスキャンコンバータ)
と、この断層走査手段によって得た時系列の画像間で計
算を行ってそれらの差分画像データを生成する手段(差
分処理器)と、この差分画像データ生成手段からの差分
画像データを表示する画像表示手段(テレビモニタ)と
を有して成っていた。
【0004】この場合、上記断層走査手段によって得た
時系列の画像において前回走査時の画像と今回走査時の
画像とを取り込んだ時間経過の間に、被検体内の運動部
位が動くと、その動いた部分については前回画像と今回
画像との間で画像データに差が生じ、静止部分について
は両画像間で画像データは同一であり差分データは零と
なり、運動部位のみが画像表示される。
【0005】また、特願平1-258352号の明細書では、時
系列的に隣接する画像同士で差分処理をし、又は時系列
的に並んだ画像から任意時相の2画像を抽出しそれらの
画像間で差分処理をし、これらにより得られた差分画像
をカラー表示する超音波診断装置が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の超音波診断装置においては、いずれも断層走査手段
から出力された画像データについて二つの断層像を抽出
し、これらの断層像間で引き算を1回行って差分画像デ
ータを生成し、その差分画像を表示するだけであるの
で、被検体の運動部位の変位量を抽出して速度情報を画
像表示することはできるが、その運動部位の速度が変化
する状態、すなわち加速度情報は画像表示できないもの
であった。従って、上記運動部位について速度変化の大
きいところや小さいところがあっても、これらを直接画
像表示することはできないものであった。このことか
ら、被検体の特に運動部位を検査した診断情報として
は、加速度情報が不足することとなり、詳細かつ正確な
診断が困難となることがあった。
【0007】そこで、本発明は、このような問題点に対
処し、被検体の診断部位について2階差分画像を描出す
る機能を付加し運動部位について近似的な加速度を表示
することができる超音波診断装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による超音波診断装置は、被検体に超音波を
送信及び受信する超音波送受信手段と、この超音波送受
信手段からの反射エコー信号を用いて運動部位を含む被
検体内の断層像データを所定周期で繰り返して得る断層
走査手段と、この断層走査手段によって得た時系列の画
像間で引き算を行ってそれらの差分画像データを生成す
る手段と、この差分画像データ生成手段からの差分画像
データを表示する画像表示手段とを有する超音波診断装
置において、上記差分画像データ生成手段は、まず、断
層走査手段からの画像データについて二つの断層像間で
1回目の差分を行い、これにより得られた二つの差分画
像間で2回目の差分を行って2階差分画像データを生成
する構成としたものである。
【0009】そして、上記差分画像データ生成手段は、
断層走査手段から順次取り込んだ画像データについて時
系列的に隣接する断層像同士で1回目の差分を行う差分
手段と、これにより得られた差分画像データについて時
系列的に隣接する差分画像同士で2回目の差分を行う差
分手段とを有するものとするとよい。
【0010】また、上記差分画像データ生成手段は、断
層走査手段から順次取り込んだ画像データについて時系
列的にm枚(mは2以上の整数)間隔で指定した断層像
同士で1回目の差分を行う差分手段と、これにより得ら
れた差分画像データについて時系列的に隣接する差分画
像同士で2回目の差分を行う差分手段とを有するものと
してもよい。
【0011】さらに、上記1回目の差分を行う差分手段
及び2回目の差分を行う差分手段のそれぞれ前段に設け
られた画像データ記憶手段の記憶容量を、対象臓器の動
きの1周期分以上に相当するフレーム数を記憶可能な量
とするとよい。
【0012】さらにまた、上記2回目の差分を行う差分
手段の後段に、これにより生成された2階差分画像デー
タを記憶する記憶手段を設けるとよい。
【0013】また、上記2階差分画像データの記憶手段
の後段に、これより読み出した2階差分画像データへ色
相情報を付与する手段を設けると共に、この色相情報付
与手段の後段には、断層走査手段から出力された断層像
データと上記色相情報付与手段で色相情報を付与された
2階差分画像データとを重畳させる手段を設けると効果
的である。
【0014】
【作用】このように構成された超音波診断装置は、差分
画像データ生成手段により、断層走査手段からの画像デ
ータを入力してまず二つの断層像間で1回目の差分演算
を行い、次いでこれにより得られた二つの差分画像間で
2回目の差分演算を行って2階差分画像データを生成
し、この2階差分画像データを画像表示手段に表示する
ように動作する。これにより、被検体の運動部位につい
て近似的な加速度を表示することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
詳細に説明する。図1は本発明による超音波診断装置の
第一の実施例を示すブロック図である。この超音波診断
装置は、超音波を利用して被検体の診断部位、特に血管
や心臓等の運動部位についてその動きの成分を抽出して
表示し得るもので、図に示すように、探触子1と、超音
波送受信回路2と、ディジタルスキャンコンバータ(以
下「DSC」と略称する)3と、第一の引算器4と、D
/A変換器5と、画像表示器6と、コントローラ7とを
有し、さらに第二の画像メモリ8と、第二の引算器9と
を備えて成る。
【0016】上記探触子1は、機械的または電子的にビ
ーム走査を行って被検体13に超音波を送信及び受信す
るもので、図示省略したがその中には超音波の発生源で
あると共に反射エコーを受信する振動子が内蔵されてい
る。超音波送受信回路2は、上記探触子1に対して駆動
パルスを送出して超音波を発生させると共に受信した反
射エコーの信号を処理するもので、図示省略したがその
中には送波パルサ、送波遅延回路、受波増幅器、受波遅
延回路及び加算器等から成る整相回路や検波回路等が内
蔵されている。そして、これら探触子1と超音波送受信
回路2とで超音波送受信手段を構成しており、上記探触
子1で超音波ビームを被検体13の体内で走査させるこ
とにより、1枚の断層像を得るようになっている。
【0017】DSC3は、上記超音波送受信回路2から
出力される反射エコー信号を用いて運動部位を含む被検
体13内の断層像データを超音波送波周期で得てこのデ
ータを表示するためテレビ同期で読み出し、コントロー
ラ7とで断層走査手段をなすもので、上記超音波送受信
回路2からの反射エコー信号をディジタル信号に変換す
るA/D変換器10と、このA/D変換器10から出力
されるディジタル信号を超音波ビームの1走査線または
複数の走査線ごとにラインメモリに書き込み及び読み出
しを繰り返して後述の画像メモリ12へ送出するバッフ
ァメモリ回路11と、このバッファメモリ回路11から
出力される画像データを1フレーム分ずつ記憶可能で例
えば半導体メモリから成り複数フレーム(例えば3フレ
ーム)の記憶領域を有した画像メモリ12とから成る。
なお、この画像メモリ12は、後述の第二の画像メモリ
8に対して第一の画像メモリとなる。
【0018】第一の引算器4は、上記DSC3から出力
される画像データについて二つの断層像間で1回目の引
き算を行ってそれらの差分画像データを生成する手段と
なるもので、上記第一の画像メモリ12から順次出力さ
れる2フレームの画像データについて、例えば時系列的
に隣接する断層像同士を画素アドレスを対応させて引き
算し、差分データを出力するようになっており、例えば
上記入力した2フレームの断層像の位置情報をアドレス
としその位置での輝度の差を差分データとして出力する
ように書き込まれた演算RAMから成る。なお、この引
算器4は、データの一方に負号を付加して加算する通常
の加算器を用いてもよい。
【0019】D/A変換器5は、後述の第二の引算器9
から出力される差分データを入力してアナログ信号に変
換するものである。また、画像表示器6は、上記D/A
変換器5から出力されるビデオ信号を入力して画像表示
するもので、例えばテレビモニタから成る。そして、こ
れらD/A変換器5と画像表示器6とで、画像表示手段
を構成している。さらに、コントローラ7は、上記各構
成要素の全体の動作を制御するもので、例えばCPUか
ら成る。
【0020】ここで、本発明においては、上記第一の引
算器4の後段に第二の画像メモリ8が設けられると共
に、この第二の画像メモリ8の出力側には第二の引算器
9が設けられている。上記第二の画像メモリ8は、第一
の引算器4で1回目の差分を行って出力された差分画像
データを1フレーム分ずつ記憶するもので、例えば半導
体メモリから成り、複数フレーム(例えば3フレーム)
の記憶領域を有している。
【0021】また、第二の引算器9は、上記第二の画像
メモリ8から出力される差分画像データについて二つの
差分画像間で2回目の引き算を行ってそれらの2階差分
画像データを生成する手段となるもので、第二の画像メ
モリ8から順次出力される2フレームの差分画像データ
について、例えば時系列的に隣接する差分画像同士を画
素アドレスを対応させて引き算し、2階差分データを出
力するようになっており、前記第一の引算器4と同様に
例えば演算RAMから成る。なお、この引算器9も前記
第一の引算器4と同様に通常の加算器を用いてもよい。
【0022】次に、このように構成された第一の実施例
の動作について、図2を参照して説明する。まず、被検
体13へ探触子1を当接し、該被検体13の診断部位
(運動部位を含む)に向けて超音波を送信する。このと
き、送信される超音波は、超音波送受信回路2内の送波
遅延回路によって診断部位において細いビームを形成す
るようにされる。この送信した超音波ビームの反射エコ
ーは探触子1によって受信され、前記増幅器及び受波遅
延回路、加算器等を介して超音波送受信回路2に取り込
まれ、超音波受信ビームが形成される。そして、上記探
触子1からは、所定周期で順次超音波の送受波方向を変
更して、被検体13の診断部位を超音波走査するように
送受波が繰り返して行われる。
【0023】次に、超音波送受信回路2から出力された
エコー信号(アナログ信号)は、A/D変換器10でデ
ィジタル信号に変換されバッファメモリ回路11へ出力
される。バッファメモリ回路11は、複数のラインメモ
リから成り、コントローラ7によって超音波送受波方向
が変化する度に交互に切り換えて書き込みと読み出しが
制御され、順次入力する各超音波受信ビーム毎にディジ
タルエコー信号を第一の画像メモリ12へ出力する。こ
の第一の画像メモリ12へ入力したエコー信号は、コン
トローラ7の制御信号により第1の画像記憶エリア12
1へ順次超音波ビーム毎にそれらの送受波方向を対応さ
せて、図2に示す第1画像I1となる1枚の超音波断層
像を形成するように書き込まれる。
【0024】次に、探触子1は、超音波送受信回路2の
制御で1画像分の超音波走査が終了すると、再び送受波
方向を初期方向へ戻し、送受波を繰り返すとともに、送
受波方向を各送受波毎に順次変更して走査を行う。した
がって、エコー信号も上記と同様に、A/D変換器10
によりA/D変換され、バッファメモリ回路11を介し
て第一の画像メモリ12へ出力される。第一の画像メモ
リ12は、今回の走査によって取り込まれたエコー信号
を第2の画像記憶エリア122へ書き込むようにコント
ローラ7によって制御される。そして、第2の画像記憶
エリア122へのデータ書き込みが超音波走査の進行と
ともに終了すると、図2に示す第2画像I2が形成され
る。
【0025】次いで、コントローラ7は、上記第1の画
像記憶エリア121及び第2の画像記憶エリア122
り、第1画像I1及び第2画像I2の画素を対応させて、
双方の画像データを読み出させ、第一の引算器4へ出力
させる。この引算器4は、それぞれ対応して入力された
データ(画素データ)毎に引き算を行って、順次第1画
像I1と第2画像I2との差分画像データを出力する。そ
して、上記引算器4から出力された第1画像I1と第2
画像I2との差分画像データは、コントローラ7によっ
て制御された第二の画像メモリ8の第1の差分画像記憶
エリア81へ書き込まれる。これが図2に示す第1差分
画像S1となる。
【0026】次に、探触子1は、その後も引き続いて断
層走査を行っており、続いて取り込まれたエコー信号は
A/D変換器10によりA/D変換されてバッファメモ
リ回路11を介して第一の画像メモリ12の第3の画像
記憶エリア123へ順次書き込まれる。そして、第3画
像I3が形成される。
【0027】そして、コントローラ7は、第3画像I3
が形成され終ると、前記第2の画像記憶エリア122
第3の画像記憶エリア123とから、第2画像I2及び第
3画像I3の画素データを対応させて読み出させ、それ
らを第一の引算器4へ出力させる。すると、この引算器
4は前記と同様に、第2画像I2と第3画像I3との間で
引き算を行い、その差分画像データを出力する。次に、
上記引算器4から出力された第2画像I2と第3画像I3
との差分画像データは、コントローラ7によって制御さ
れた第二の画像メモリ8の第2の差分画像記憶エリア8
2へ書き込まれる。これが図2に示す第2差分画像S2
なる。そして、この間に前記DSC3では次の超音波走
査による第4画像I4が形成されて、第一の画像メモリ
12の第1の画像記憶エリア121へ戻って上書きされ
ている。
【0028】次いで、コントローラ7は、上記第1の差
分画像記憶エリア81及び第2の差分画像記憶エリア82
から、第1差分画像S1及び第2差分画像S2の画素を対
応させて、双方の画像データを読み出させ、第二の引算
器9へ出力させる。この引算器9は、それぞれ対応して
入力されたデータ(画素データ)毎に2回目の引き算を
行って、順次第1差分画像S1と第2差分画像S2との間
の2階差分画像データを出力する。これが図2に示す第
1の2階差分画像Is1となる。
【0029】次に、上記第二の引算器9から出力された
2階差分画像データは、D/A変換器5へ入力してアナ
ログ信号に変換され、順次画像表示器6へ送出される。
そして、この画像表示器6は、入力したビデオ信号を輝
度変調して画像として表示する。このとき表示される画
像は、図2に示す第1差分画像S1と第2差分画像S2
の間で各画素毎に2回目の差分を行った第1の2階差分
画像Is1となっている。
【0030】以下、上記の動作を繰り返して行うことに
より、図2に示すように、断層像I1,I2,…,Inを
順次形成し、これらの断層像I1〜Inのうち二つの断
層像間で1回目の差分を行って差分画像S1,S2,…を
生成し、さらにこれらの差分画像S1,S2,…のうち二
つの差分画像間で2回目の差分を行って2階差分画像I
s1,Is2,…を生成し表示する。これにより、被検体1
3の診断部位について近似的に加速度を表した2階差分
画像をリアルタイムに得ることができる。
【0031】次に、このようにして得られる2階差分画
像の表示例を、血管断面を例にとり図3〜図5を参照し
て説明する。図3は運動部位としての血管14の断面を
示しており、この血管14は心臓の動作に従って脈動す
る。いま、心臓が最大収縮から拡張して行く時相を考え
ると、図3において破線の四角で囲んだ血管壁の部分
は、矢印x方向に左から右へ移動することとなる。この
血管壁の移動する状態を拡大して示すと、図4(A)の
ように時刻t1,t2,t3の経過に従って位置が変化す
る。このとき、上記血管壁の運動は、加速度を有した運
動をするので、時刻t1からt2の間に移動した距離x1
と、時刻t2からt3の間に移動した距離x2とでは差が
生じている。なお、上記時刻t1,t2,t3が図2で示
した断層像の第1画像I1,第2画像I2,第3画像I3
の計測時点に対応するものとする。
【0032】このような状態で、図4(A)に示す距離
xを横軸とし、画像表示の輝度を縦軸としたグラフを表
すと、図4(B)のようになる。ここでは、説明を簡単
とするため、血管壁の輝度を“1”とし、その他の部分
の輝度を“0”として表し、また、時相が変化しても上
記血管壁の厚みの変化は十分に少ないものとして図示し
てある。1回目の差分は、図4(B)において、(b)
に示す時刻t2における第2画像I2から(a)に示す時
刻t1における第1画像I1を引き算して、(d)に示す
第1差分画像S1を得るものであり、図上で左側に位置
する内壁側で負となり低輝度で表示され、右側に位置す
る外壁側で正となって高輝度で表示される。同様にし
て、時刻t3の第3画像I3から時刻t2の第2画像I2
引き算した第2差分画像S2(図4(B)の(e)参照)
も、同じように内壁側で低輝度で表示され、外壁側で高
輝度で表示される。
【0033】次に、2回目の差分は、図4(B)におい
て、(e)に示す第2差分画像S2から(d)に示す第
1差分画像S1を引き算して、(f)に示す第1の2階
差分画像Is1を得るものであり、この場合は、両端に位
置する内壁側及び外壁側で正となって高輝度で表示さ
れ、中間部で負または零となって低輝度で表示される。
いま、血管14の内壁側に注目して説明すると、図4
(A)において、時刻t1から時刻t2の間に移動した距
離x1と、時刻t2から時刻t3の間に移動した距離x2
の差は、高加速度ならばx2≫x1となり、低加速度なら
ばx1≒x2となり、さらに負の高加速度ならばx1≫x2
となる。
【0034】このように2階差分を行った結果の画像を
通常の二次元画像として表示した例を示すと、図5のよ
うになる。図5(A)は図3に示す血管14の壁が高加
速度で移動した場合の図4(B)の(f)に示す第1の
2階差分画像Is1に対応する表示例を示し、図5(B)
は上記血管壁が低加速度で移動した場合の第1の2階差
分画像Is1に対応する表示例を示している。これらの図
から明らかなように、隣接する低輝度部分(黒く塗りつ
ぶしたところ)と高輝度部分(白抜きで表したところ)
の幅が、高加速度または低加速度の違いによりそれぞれ
変化している。この結果、近似的に運動部位の加速度を
表示した画像となる。
【0035】ただし、本発明は、例えば心臓や血管等の
運動部位を対象とするものであって、差分時間(図4に
おけるt2−t1,t3−t2に相当する時間)やフレーム
レートについては、被検体13の運動部位の速度をも考
慮する必要がある。例えば、低速かつ低加速度の運動部
位では、前記の距離x1,x2はともに小となり、観察が
困難となる。この場合は、後述するように、二つの画像
データを時系列的にm枚間隔で指定して差分を行うこと
により改善することができる。なお、このときは、画像
をm枚とる時間内での速度変化を平均化したことにな
る。一方、高速かつ高加速度の運動部位では、上記の距
離x1,x2はともに大となり、よく観察できる。この場
合、さらに細部の観察を行うためには、画像のフレーム
レートを上げればよい。しかし、フレームレートは、超
音波走査線の走査範囲及び密度並びに深度等により制限
されるため、所望のフレームレートが得られないことが
ある。その場合には、超音波送受信技術として、特公昭
56-20017号公報に記載の技術を併せて用いればよい。
【0036】図6は本発明の第二の実施例を示すブロッ
ク図である。この実施例は、DSC3内の第一の画像メ
モリ12及び第二の画像メモリ8の記憶容量を、対象臓
器の動きの1周期分以上に相当するフレーム数を記憶可
能な量としたものである。例えば、図1に示す第一の実
施例においては、それぞれの画像メモの12,8は3フ
レーム分の記憶容量しか持たなかったが、本実施例にお
いては、nフレーム分たとえば30フレーム分の記憶容量
を有して構成されている。この場合は、DSC3による
超音波走査によって得られた断層像データは、コントロ
ーラ7の制御により、順次第一の画像メモリ12へ入力
すると共に、第1の画像記憶エリア121〜第nの画像
記憶エリア12nに第1画像I1,第2画像I2,…,第
n画像Inのように順次書き込まれて行く。そして、第
1画像I1から第n画像Inまで総て第一の画像メモリ
12へ書き込まれた後に、次のように二通りの2階差分
画像表示を行う。
【0037】第一の画像表示は、図2に示すように、前
述の第一の実施例と全く同様の手法により2階差分画像
Is1,Is2,…を得て、画像表示するものである。この
場合は、高加速度で移動する運動部位(対象臓器)を適
切に表示することができる。
【0038】次に、第二の画像表示は、DSC3内の第
一の画像メモリ12から画像データを読み出す際に、時
系列的にm枚(mは2以上の整数)間隔で指定した二つ
の画像データを読み出し、これらの間で差分演算を行
う。例えば、第1画像と第m画像、第m画像と第2m画
像、第2m画像と第3m画像、…のように指定して二つ
の画像データを読み出す。或いは、第1画像と第m画
像、第2画像と第(m+1)画像、第3画像と第(m+
2)画像、…のように指定して二つの画像データを読み
出し、それらの断層像間で1回目の差分を行う。このよ
うにして得られた差分画像データは、順次第1差分画
像、第2差分画像、第3差分画像、…として第二の画像
メモリ8に書き込まれる。そして、この第二の画像メモ
リ8からは、図2に示す第一の実施例と同様に、時系列
的に隣接する二つの差分画像データを読み出し、これら
の差分画像S1とS2,S2とS3,…間で2回目の差分を
行い、2階差分画像Is1,Is2,…を得て、画像表示す
るものである。この場合は、運動部位の動きが低速かつ
低加速度のときに適切な速さの動画像を表示することが
でき、観察し易くすることができる。
【0039】図7は本発明の第三の実施例を示すブロッ
ク図である。この実施例は、第二の引算器9の後段に、
これにより生成された2階差分画像データを記憶する手
段としての第三の画像メモリ15を設けたものである。
そして、この第三の画像メモリ15の記憶容量は、対象
臓器の動きの1周期分以上に相当するフレーム数を記憶
可能な量とされている。この場合は、図6に示す第二の
実施例において、第二の引算器9で生成した2階差分画
像データを、上記第三の画像メモリ15に順次記憶する
ことができると共に、それらを読み出して2階差分画像
を画像表示器6に表示することができる。さらに、この
実施例の場合は、2階差分画像を表示する際に、差分画
像を得るための演算処理を画像表示器6のリフレッシュ
動作に同期させる必要がなくなり、独自のタイムチャー
トにそって行うことができる。
【0040】図8は本発明の第四の実施例を示すブロッ
ク図である。この実施例は、上記第三の画像メモリ15
の後段に、これより読み出した2階差分画像データへ色
相情報を付与する手段としてのカラーエンコーダ16を
設けると共に、このカラーエンコーダ16の後段には、
DSC3から出力された白黒の断層像データと上記カラ
ーエンコーダ16で色相情報を付与された2階差分画像
データとを重畳させる手段としての加算器17を設けた
ものである。なお、この実施例における画像表示器6′
は、カラー表示が可能なものとされている。この場合
は、第三の画像メモリ15から読み出した2階差分画像
データについて、色相情報を付与して運動部位をカラー
表示することができると共に、このカラー表示された運
動部位の画像を白黒の断層像と合成して同時に表示でき
る。
【0041】第四の実施例の場合の表示動作について、
図9を参照して説明する。DSC3内の第一の画像メモ
リ12には、断層像データが第1画像I1から第n画像
Inまで順次記憶され、第三の画像メモリ15には、2
階差分画像データが第1の2階差分画像Is1,第2の2
階差分画像Is2,第3の2階差分画像Is3,…のように
順次記憶されている。この状態で、まず図8に示すコン
トローラ7から第一の画像メモリ12及び第三の画像メ
モリ15に対して読み出し信号が送出される。すると、
第一の画像メモリ12からは第1画像I1が読み出さ
れ、第三の画像メモリ15からは第1の2階差分画像I
s1が読み出される。そして、この読み出された第1の2
階差分画像Is1のデータは、次のカラーエンコーダ16
へ入力され、ここでR(赤色),G(緑色),B(青
色)のいずれかの色相情報、又はそれらの組み合わされ
た色相情報が付与されてカラーの第1の2階差分画像I
sc1となる。次に、このカラーの第1の2階差分画像Is
c1と上記読み出された第1画像I1とは、それぞれ加算
器17へ入力され、対応する画素アドレス毎に加算して
白黒の断層像とカラーの2階差分画像との合成画像が生
成される。その後、この合成画像のデータは、図8のD
/A変換器5へ入力してビデオ信号に変換され、カラー
の画像表示器6′に表示される。
【0042】以後、上記の動作を順次繰り返すことによ
り、例えば白黒の断層像中に心臓の弁等の運動部位の2
階差分画像をカラーで表示することができ、その動く状
態を鮮明に表示することができる。さらに、周囲の静止
部の中における運動部位の位置関係を把握しながら診断
部位の観察が可能となる。なお、白黒の断層像だけを表
示する場合、又はカラーの2階差分画像だけを表示する
場合は、コントローラ7からの画像データの読み出し信
号を、第一の画像メモリ12のみ又は第三の画像メモリ
15のみに対して送出するようにすればよい。
【0043】なお、以上の実施例の説明においては、い
ずれも第一の引算器4と第二の引算器9との二つの引算
器を設けて、それぞれ1回目の差分と2回目の差分を行
うものとしたが、本発明はこれに限らず、引算器は一つ
だけとしてこの引算器を用いて1回目の差分と2回目の
差分を順次行うようにしてもよい。例えば、図1におい
て、第二の引算器9は設けず第一の引算器4だけとし、
第二の画像メモリ8から読み出した二つの差分画像デー
タを上記引算器4へ入力させて両者間で引き算をし、2
階差分画像データを生成するようにしてもよい。
【0044】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されたので、
差分画像データ生成手段(4,9)により、断層走査手
段(3)からの画像データを入力してまず二つの断層像
間で1回目の差分演算を行い、次いでこれにより得られ
た二つの差分画像間で2回目の差分演算を行って2階差
分画像データを生成し、この2階差分画像データを画像
表示手段(6)に表示することができる。これにより、
被検体13の運動部位について近似的な加速度を表示す
ることができる。従って、上記運動部位について速度変
化の大きいところや小さいところがあると、これらを計
測して直接画像表示することができる。このことから、
被検体の特に運動部位を検査した診断情報として、加速
度情報も得ることができ、詳細かつ正確な診断を可能と
することができる。
【0045】また、図6に示すように、第一の画像メモ
リ12及び第二の画像メモリ8の記憶容量を、対象臓器
の動きの1周期分以上に相当するフレーム数を記憶可能
な量としたものにおいては、その画像表示の手法によ
り、例えば心臓の弁のように高速かつ高加速度の運動部
位でも適切に表示することができるし、一方、例えば腹
部血管のように低速かつ低加速度の運動部位でも適切な
速さの動画像を表示して、観察し易くすることができ
る。
【0046】さらに、図7に示すように、生成された2
階差分画像データを記憶する第三の画像メモリ15を設
けたものにおいては、得られた2階差分画像を所望のと
きにいつでも観察できると共に、その表示の際に、差分
画像を得るための演算処理を画像表示器6のリフレッシ
ュ動作に同期させる必要がなくなる。
【0047】さらにまた、図8に示すように、第三の画
像メモリ15の後段にカラーエンコーダ16及び加算器
17を設けたものにおいては、生成した2階差分画像を
カラーで表示することができると共に、このカラーで表
示された運動部位の画像を白黒の断層像と合成して同時
に表示できる。従って、運動部位の動く状態を鮮明に表
示することができると共に、静止部の中における運動部
位の位置関係を把握しながら診断部位の観察が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による超音波診断装置の第一の実施例
を示すブロック図、
【図2】 第一の実施例における画像表示の動作を示す
説明図、
【図3】 運動部位としての血管を示す断面図、
【図4】 上記血管についての2階差分画像の表示例を
説明するためのグラフ、
【図5】 上記血管について2階差分を行った結果の画
像を通常の二次元画像として表示した例を示す説明図、
【図6】 第二の実施例を示すブロック図、
【図7】 第三の実施例を示すブロック図、
【図8】 第四の実施例を示すブロック図、
【図9】 第四の実施例における画像表示の動作を示す
説明図。
【符号の説明】
1…探触子、 2…超音波送受信回路、 3…DSC、
4…第一の引算器、 5…D/A変換器、 6…画像
表示器、 7…コントローラ、 8…第二の画像メモ
リ、 9…第二の引算器、 10…A/D変換器、 1
1…バッファメモリ回路、 12…第一の画像メモリ、
13…被検体、 15…第三の画像メモリ、 16…
カラーエンコーダ、 17…加算器。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61B 8/00 - 8/15 A61B 6/00 - 6/14

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体に超音波を送信及び受信する超音
    波送受信手段と、この超音波送受信手段からの反射エコ
    ー信号を用いて運動部位を含む被検体内の断層像データ
    を所定周期で繰り返して得る断層走査手段と、この断層
    走査手段によって得た時系列の画像間で引き算を行って
    それらの差分画像データを生成する手段と、この差分画
    像データ生成手段からの差分画像データを表示する画像
    表示手段とを有する超音波診断装置において、上記差分
    画像データ生成手段は、まず、断層走査手段からの画像
    データについて二つの断層像間で1回目の差分を行い、
    これにより得られた二つの差分画像間で2回目の差分を
    行って2階差分画像データを生成する構成としたことを
    特徴とする超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 上記差分画像データ生成手段は、断層走
    査手段から順次取り込んだ画像データについて時系列的
    に隣接する断層像同士で1回目の差分を行う差分手段
    と、これにより得られた差分画像データについて時系列
    的に隣接する差分画像同士で2回目の差分を行う差分手
    段とを有するものであることを特徴とする請求項1記載
    の超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 上記差分画像データ生成手段は、断層走
    査手段から順次取り込んだ画像データについて時系列的
    にm枚(mは2以上の整数)間隔で指定した断層像同士
    で1回目の差分を行う差分手段と、これにより得られた
    差分画像データについて時系列的に隣接する差分画像同
    士で2回目の差分を行う差分手段とを有するものである
    ことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  4. 【請求項4】 上記1回目の差分を行う差分手段及び2
    回目の差分を行う差分手段のそれぞれ前段に設けられた
    画像データ記憶手段の記憶容量を、対象臓器の動きの1
    周期分以上に相当するフレーム数を記憶可能な量とした
    ことを特徴とする請求項1,2又は3記載の超音波診断
    装置。
  5. 【請求項5】 上記2回目の差分を行う差分手段の後段
    に、これにより生成された2階差分画像データを記憶す
    る記憶手段を設けたことを特徴とする請求項1,2,3
    又は4記載の超音波診断装置。
  6. 【請求項6】 上記2階差分画像データの記憶手段の後
    段に、これより読み出した2階差分画像データへ色相情
    報を付与する手段を設けると共に、この色相情報付与手
    段の後段には、断層走査手段から出力された断層像デー
    タと上記色相情報付与手段で色相情報を付与された2階
    差分画像データとを重畳させる手段を設けたことを特徴
    とする請求項5記載の超音波診断装置。
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