JP2946260B2 - 圧電発音体及びその製造方法 - Google Patents

圧電発音体及びその製造方法

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JP2946260B2 JP4253505A JP25350592A JP2946260B2 JP 2946260 B2 JP2946260 B2 JP 2946260B2 JP 4253505 A JP4253505 A JP 4253505A JP 25350592 A JP25350592 A JP 25350592A JP 2946260 B2 JP2946260 B2 JP 2946260B2
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康弘 金井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば圧電ブザー、圧
電送受話器等に用いる圧電発音体の振動板の防錆性を改
善したものに関する。
【0002】
【従来の技術】圧電ブザー、圧電送受話器等には圧電振
動板を発音体ケースに取り付けた構造を有する圧電発音
体が用いられている。例えば、圧電受話器には、図4に
示すように、合成樹脂成形体からなる有底円筒状の発音
体ケース1の内壁に段部を形成し、この段部に図5に示
す圧電振動板2を接着剤により取り付け、発音体ケース
1の底部中央に形成した貫通孔に多数の微細孔を有する
膜状のダンパー3を封着することにより圧電発音体4を
作成し、一方電話器シヤーシ5の放音孔6、6・・の周
囲に段差のある二重の円筒状部を設け、低い方の内側の
円筒状部7に上記発音体ケース1の先端面をOリング8
を介して当接するとともに、外側の円筒状部9の端面と
圧電発音体4の底部に設けた鍔部1aとをねじ10、1
0により止めた構造のものが挙げられる。
【0003】ここで、圧電振動板2は、圧電セラミック
板2aの両主面に電極2b、2cが設けられ、その一方
の側の電極2b上に接着剤により金属製の振動板2dが
貼着されたものであり、振動板2dと他方の電極2cに
リード端子2e、2fがはんだ付けされた後上記発音体
ケース1に取り付けられる。そして、図1の圧電受話器
において、これらリード端子に送話器側から送られた電
気信号が入力されることにより圧電振動板2は振動し、
これにより電気信号が音声に変換されて放音孔6、6・
・を通して聴取されることになる。
【0004】ところで、最近電話器のハンディ化が進
み、室外で持ち運びされることが多いので、送受話器に
おいて通話孔、放音孔から直接水が内部に侵入する機会
が増し、内部の電子機器の金属部品を錆させる等の障害
があるので、これらの孔からの水の侵入を防止するその
防水機能レベルとして、JIS防沫4等級の基準が示さ
れている。圧電受話器についても、振動板がステンレス
鋼等の金属製であるので水分と接触すると長い間には錆
びることがあり、これが錆びると振動特性が異なった
り、破損したりするため防水処理が施されている。
【0005】従来、圧電受話器についての防水処理とし
ては、図4において撥水性シート11を放音孔6、6・
・を覆うように設けたもの、あるいは図示省略したがO
リング8と発音体ケース1の先端面との間、Oリング8
と内側円筒状部7の先端面との間に同様な撥水性シート
を設けたものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな撥水性シートは、水が直接侵入することは防止でき
るが、空気中の湿分は透過するため、温度差のある雰囲
気下におかれた場合は振動板に結露することもあり、防
錆の目的を充分に果たすことができなかった。また、こ
のような撥水性シートを設けると、音圧レベルを低下さ
せ、音響振動を減衰させることになるので、音響インピ
ーダンスが大きくなるのみならず、単価が高く、しかも
その取り付けの加工費もかかるので、コスト高になると
いう問題もあった。
【0007】上記は圧電受話器に用いられる圧電発音体
の場合であったが、圧電ブザー等の他の圧電音響装置に
おいても同様な問題があり、その解決が望まれていた。
【0008】本発明の目的は、撥水性シートを設けるこ
となくこれより簡単な手段により防水をすることができ
る圧電発音体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、圧電性セラミック板とその両主面に設け
た電極からなる圧電素子板の一方の主面側に振動板を貼
着した圧電振動板を発音体ケースに取り付けた構造を有
する圧電発音体において、上記振動板の圧電素子板とは
反対側の主面全面にJIS A 50以下の硬度の紫外
線硬化型の硬化樹脂塗膜を設けた圧電発音体を提供する
ものである。
【0010】また、本発明は、圧電性セラミック板とそ
の両主面に設けた電極からなる圧電素子板の一方の主面
側に振動板を貼着した圧電振動板を発音体ケースに取り
付けた後、上記振動板の圧電素子板とは反対側の主面全
面に紫外線硬化型樹脂液を塗布し、紫外線照射によりそ
の塗膜を硬化させる圧電発音体の製造方法を提供するも
のである。
【0011】本発明に使用される紫外線硬化型の硬化
脂塗膜は、硬度がJIS A 50(JIS K 63
01 A型における硬度が50、他の同形式の記載部分
もこれに準ずる)以下のものであり、これには例えば
外線硬化型のシリコーン系樹脂が用いられる。これに
、例えば紫外線硬化型シリコーン樹脂が好ましい。シ
リコーン系樹脂としては、その名称を問わず、ケイ素と
酸素を骨格としてアルキル基やフェニル基を持つ高分子
をいい、シラノールのポリ縮合物が挙げられる。他の樹
脂とも併用することができる。
【0012】その他アクリレート系、ワニス系、エポキ
シ系その他の紫外線硬化型樹脂も単独又は他のものと併
用して上記紫外線硬化型シリコーン系樹脂と同様に、そ
の硬度がJIS A 50以下のものであれば使用でき
るが、硬度がこれより大きいものは、振動板の振動性を
害する点で好ましくない。好ましい硬度としてはJIS
A 18〜29が挙げられる。なお、本発明において
樹脂にはゴムと言われるものも含む。
【0013】上記樹脂塗膜は振動板の上記圧電素子板と
は反対側の主面全面に形成される。その厚さとしては、
5〜500μmが好ましい。
【0014】上記樹脂塗膜を形成するには、振動板の圧
電素子板を貼着した面とは反対の主面に上記樹脂液を通
常用いる印刷等の手段で塗布すればよい。その塗布は、
上記圧電振動板を所定の発音体ケースに組み込んだ後に
行なう。
【0015】上記圧電振動板は、PZT、PLZT、P
T系、あるいはPZTを基にした3成分系等の圧電材料
のグリーンシートからの打ち抜き片を焼成し、この焼成
により得た圧電セラミック板に、Ag、Pd、Pt、N
i、Cu、Co等の金属材料を真空蒸着、スパッタリン
グ、無電解メッキあるいはこれらの金属材料をバインダ
ーと混ぜてペースト化した電極材料ペーストを塗布する
ことにより形成し(ガラスを固着剤とする場合も含
む)、さらに振動板としてニッケル、真鍮、ステンレス
鋼等の金属板が導電性接着剤(ガラス等を含む無機系の
もの、金属粉末と有機バインダーを含むもの等)等によ
り接合されることにより作成される。
【0016】本発明に用いる発音体ケースとしては、例
えばポリエステル、PBT、ABS等の樹脂成形体が挙
げられる。
【0017】
【作用】圧電振動板の振動板に圧電素子板とは反対側の
主面に硬度JIS A 50以下の樹脂塗膜を設けるこ
とにより、圧電振動板の音響特性を害することなく、振
動板そのものに防水性を持たせることができる。また、
その樹脂塗膜として紫外線硬化型の硬化樹脂塗膜を用い
たので、発音体ケースに圧電振動板を組み込んだ後に、
紫外線硬化型の樹脂液を塗布し、紫外線を照射すること
によりその硬化樹脂塗膜を得ることができる。
【0018】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。 実施例1 図1に示すように、後述する方法により、図4と同様の
発音体ケース1に図2に示すリード付き樹脂加工圧電振
動板12を組み込み、圧電発音体15を作成する。
【0019】この樹脂加工圧電振動板12は次のように
して作成された。PZTセラミック材料を用い、ドクタ
ーブレード法にてグリーンシートを作製し、その打ち抜
き片を1300℃で2時間焼成し、厚さ50μm、直径
15mmの圧電セラミック板12aを作製する。この圧
電セラミック板12aの両主面にサイドマージン1mm
を残し、圧電用銀ペースト(Ag粉末、ビヒクル、溶剤
等からなる)をスクリーン印刷法にて塗布し、800℃
で15分の熱処理を行って電極12b、12cを形成す
る。
【0020】次に、上記一方の側の電極12bに、ステ
ンレス鋼製の厚さ50μm、直径20mmの振動板12
dを、接着剤(変成アクリレート樹脂を主成分に有する
もの)を用い紫外線照射により該接着剤を硬化すること
により貼着する。上記他方の電極12cにリード線12
eをはんだ付けにより接続するとともに、圧電セラミョ
ク板12a側の振動板12dの主面の周辺部にリード線
12fをはんだ付けにより接続した。さらに100℃の
雰囲気下において電界を加えて分極処理を行なった。次
に、このようにして得られた圧電振動板を図1に示すよ
うに(同図の紫外線硬化型の硬化塗膜12gがない状
態)、図4と同様の発音体ケース1に図4の場合と同様
にシリコーン接着剤(主成分にα,ω−ジヒドロキシジ
メチルポリシロキサンを有するもの)13を塗布し、室
温で3分乾燥させて取り付け、圧電発音体15を作成す
る。 そして、上記振動板12dの圧電セラミック板12
aを貼着しない面に紫外線硬化型のシリコーン樹脂液
(ビニルシロキサンチオールを原料として得られるもの
を主成分に有するもの)を塗布し、紫外線照射により
塗膜を硬化させ、図1、2に示す紫外線硬化型の硬化
樹脂塗膜12gを設ける。このようにして、樹脂加工圧
電振動板12が発音体ケース1に取り付けられた状態で
得られる。なお、図1では、樹脂塗膜12gの上側に接
着剤13が塗布されている状態が示されているが、本実
施例の場合には、逆に接着剤13が下側になり、その上
側に樹脂塗膜12gが設けられていることになる。
【0021】
【0022】上記圧電発音体15について、周波数─音
圧特性を測定した結果を図3に点線で示す。図中の実線
は上記樹脂塗膜を設けなかった以外は同様にして作成し
た圧電発音体について同様に測定した結果である。
【0023】これらのグラフから、上記樹脂塗膜を設け
たものと、この塗膜を設けなかったものの周波数─音圧
特性はほとんど変わらず、樹脂塗膜を設けることにより
その特性が低下しないことがわかる。
【0024】
【0025】比較例1 従来の撥水性シートを図4のとおりに用いた以外は実施
例1と同様に測定したところ、図3の一点鎖線のグラフ
が得られた。
【0026】実施例1において、紫外線硬化型アクリル
系樹脂の樹脂塗膜(ショワD硬度(JIS A 50以
上))を設けた以外同様にして圧電発音体を作成し、こ
れについても同様に測定したところ、図3の二点鎖線の
グラフが得られた。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、発音体ケースに圧電振
動板を取り付けた構造を有する圧電発音体において、圧
電振動板の振動板の圧電素子板とは反対側の主面全面に
JISA 50以下の硬度の紫外線硬化型の硬化樹脂
膜を設けたので、この圧電発音体を例えば電話器の受話
器に用いた場合には金属の振動板は空気中の湿分に直接
接触することを避けることができるとともに、音圧を低
下させることもなく、さらに材料コストも安く、加工作
業も容易であるので、撥水性シートを振動板に到る過程
で別体に設け、振動板に湿分の接触を避けることができ
なかった従来の圧電受話器に比べ防水性、及び製造コス
トを一段と改善することができる。また、上述したよう
に紫外線硬化型の硬化樹脂塗膜を設けたので、圧電振動
板を発音体ケースに取り付けた後に、紫外線硬化型樹脂
を塗布し、紫外線を照射することによりその硬化樹脂塗
膜を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電発音体の一実施例の正面断面図で
ある。
【図2】その圧電振動板の断面図である。
【図3】本発明の実施例その他の圧電発音体を受話器に
用いたときの周波数─音圧特性を示すグラフである。
【図4】従来の圧電受話器の部分断面図である。
【図5】その圧電発音体の圧電振動板の断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・発音体ケース 4、12・・・・圧電振動板 2a、12a・・圧電セラミック板 2b、2c、12b、12c・・電極 2d、12d・・振動板 12g・・・・樹脂塗膜 4、15・・・圧電発音体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭48−20367(JP,U) 実開 昭51−29824(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04R 17/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電性セラミック板とその両主面に設け
    た電極からなる圧電素子板の一方の主面側に振動板を貼
    着した圧電振動板を発音体ケースに取り付けた構造を有
    する圧電発音体において、上記振動板の圧電素子板とは
    反対側の主面全面にJIS A 50以下の硬度の紫外
    線硬化型の硬化樹脂塗膜を設けた圧電発音体。
  2. 【請求項2】 圧電性セラミック板とその両主面に設け
    た電極からなる圧電素子板の一方の主面側に振動板を貼
    着した圧電振動板を発音体ケースに取り付けた後、上記
    振動板の圧電素子板とは反対側の主面全面に紫外線硬化
    型樹脂液を塗布し、紫外線照射によりその塗膜を硬化さ
    せる圧電発音体の製造方法。
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US5901231A (en) * 1995-09-25 1999-05-04 Noise Cancellation Technologies, Inc. Piezo speaker for improved passenger cabin audio systems
JP2008286945A (ja) * 2007-05-16 2008-11-27 Panasonic Electric Works Co Ltd 音源装置

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