JP2944971B2 - 田植機における苗植装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【産業上の利用分野】本発明は、田植機において、苗載
台上の苗マットから苗を一株づつ分割したのちこれを圃
場面に植付けるための回転式の苗植装置に関するもので
ある。 【０００２】 【従来の技術】従来、この種の苗植装置は、例えば特公
昭４９−２７７６２号公報に記載されているように、先
端に苗の分割爪を有する苗植体の基端を、機体側に扇動
リンクを介して連結する一方、該苗植体の中途部を、エ
ンジンにて回転駆動される爪軸に固着したクランクの先
端を枢着し、該クランクの回転により苗植体を、その分
割爪の先端が、上下方向に長い楕円状閉ループの軌跡を
描くように上下揺動させるように構成することによっ
て、苗マットからの苗分割時に苗を傷めず、苗を圃場面
に植えたあと分割爪が苗から素早く逃げて苗の植付け姿
勢を安定化するようにしたものであったが、このクラン
ク式の苗植装置は、その上下揺動のために振動が大き
く、しかも、植付け速度が遅い等の問題があった。 【０００３】そこで、最近では、例えば、特公昭４９−
１７８０６号公報や特公昭４９−１７８０７号公報等に
記載されているように、苗載台の近くにおける機体に、
動力源からの動力伝達にて回転駆動される回転ケース
を、略水平横向きの軸線回りに回転するように配設し、
該回転ケースにおけるにおける前記軸線を中心とする左
右両側の箇所に、植付け軸を、前記軸線と平行に軸支し
て、この両植付け軸に、分割爪を備えた苗植体を、その
分割爪が前記苗載台側に向かう姿勢で装着する一方、前
記回転ケース内に、当該回転ケースの回転に伴って前記
植付け軸に対して不等速回転を伝えるようにした機構を
設けて、前記苗植体を、当該苗植体における分割爪の先
端が上下方向に長い楕円状閉ループ曲線の運動軌跡を描
くように首振り回動させるように構成して成るいわゆる
回転式の苗植装置が提案されている。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】ところが、この回転式
苗植装置では、各苗植体における分割爪の先端の移動速
度が、前記クランク式の苗植装置よりも大幅に早いこと
により、当該分割爪が苗載台を通過するときにおいて、
苗を損傷することが多発するばかりか、当該分割爪によ
る圃場面に対する苗の植付け姿勢が不安定になると言う
問題があった。 【０００５】本発明は、回転式の苗植装置における前記
の問題を、構造の複雑化及び大型化を招来することな
く、確実に解消することを技術的課題とするものであ
る。 【０００６】 【課題を解決するための手段】この技術的課題を達成す
るため本発明は、「苗載台の近くにおける機体に、動力
源からの動力伝達にて回転駆動される爪軸を、略水平横
向きにして軸支し、この爪軸に、回転ケースを、前記爪
軸の軸線回りに回転するように取付け、該回転ケースに
おける前記軸線を中心とする左右両側の箇所に、植付け
軸を、前記軸線と平行に軸支して、この両植付け軸に、
分割爪を備えた苗植体を、その分割爪が前記苗載台側に
向かう姿勢で装着する一方、前記回転ケース内に、当該
回転ケースの回転に伴って前記植付け軸に対して不等速
回転を伝えるようにした不等速歯車列を設けて、前記苗
植体を、当該苗植体における分割爪の先端が上下方向に
長い楕円状閉ループ曲線の運動軌跡を描くように回転ケ
ースに対して逆回動させるように構成して成る苗植装置
において、前記回転ケースの単位回転角度に対する分割
爪先端における前記運動軌跡の曲線に沿った単位移動量
を、前記爪軸の回転速度を一定に保持にした状態のもと
で、前記両苗植体における分割爪が苗載台の箇所を通過
するとき及び圃場面に進入するときの両方において小さ
く、分割爪が苗載台から圃場面に向かって下降動すると
き及び圃場面から苗載台に向かって上昇動するときの両
方において大きくし、更に、前記運動軌跡のうち前記両
分割爪が圃場面に対して進入する直前の部位から当該運
動軌跡の最下端部までの区間を、前記両分割爪が圃場面
に対して略垂直状に起立した姿勢で且つ略平行の姿勢を
保持して移動するように、前記不等速歯車列にて設定す
る。」と言う構成にしたものである。 【０００７】 【実施例】以下、本発明の実施例を、歩行型の二条植田
植機に適用した場合の実施例の図面について説明する。
図において符号１は、前部にエンジン２を備え後部に苗
載台３とハンドル４とを備えた伝動ケ−ス兼用の機体５
の下面に、圃場面Ｂを滑走するフロート６を設け、且
つ、前記機体５の左右両側に車輪７をスイングケース８
を介して装着して成る田植機を示し、該田植機１の機体
５には、前記苗載台３の前方位置に、エンジン２からの
動力にて一定の回転速度で回転駆動される爪軸９が略水
平方向に軸支され、該爪軸９の左右両端には、詳しくは
後述する回転式の苗植装置１０が装着されている。 【０００８】この回転式の苗植装置１０は、図３〜図５
に示すように、機体５に対して軸支した爪軸９の端部に
被嵌固着した小判型の回転ケース１１を備え、該回転ケ
ース１１は、前記爪軸９によって田植機１の側面視にお
いて矢印Ａで示すように、右方向に回転するもので、こ
の回転ケース１１内における爪軸９上には、太陽歯車１
２が回転自在に被嵌され、該太陽歯車１２は、前記機体
５に対して適宜の回転位相調節手段１３を介して回転不
能に係止されている。 【０００９】前記回転ケース１１の左右両端には、爪軸
９からの距離が等しい位置に、遊星歯車軸１４が爪軸９
と平行に軸支され、この両遊星歯車軸１４は、回転ケー
ス１１に対して回転不能に固着されると共に、該両遊星
歯車軸１４上には、前記太陽歯車１２と同歯数の遊星歯
車１５が回転自在に被嵌されている。また、前記回転ケ
ース１１内には、爪軸９と両遊星歯車軸１４との中間位
置に中間軸１６が軸支され、該両中間軸１６上に、太陽
歯車１２と遊星歯車１５との両方に噛合する中間歯車１
７を嵌着することにより、これら各歯車１２，１７，１
５と詳しくは後述するカム歯車２４ａ及び欠歯ストッパ
ー歯車２５ａとによって、前記回転ケース１１の回転に
伴って前記遊星歯車軸１４に回転自在に被嵌した植付け
軸１８に対して不等速回転を伝えるようにした不等速歯
車列を構成する。 【００１０】一方、前記回転ケース１１内における両遊
星歯車軸１４上には、スリーブ状の植付け軸１８を回転
自在に被嵌して、該スリーブ状の植付け軸１８の一端
を、回転ケース１１外に突出して、その突出端には、先
端に苗の分割爪１９を備えた苗植体２０を、その分割爪
１９が、前記苗載台３に向かう姿勢位置にして各々固着
する。 【００１１】そして、前記両遊星歯車軸１４における遊
星歯車１５には、植付け軸１８に向って突出する爪２１
を、植付け軸１８には、遊星歯車１５に向って突出する
爪２２を各々一体的に設け、該両爪２１，２２を、遊星
歯車１５が右回転するとき互いに接当し、遊星歯車１５
が左回転するとき互いに離れるように構成すると共に、
両爪２１，２２間には、当該両爪２１，２２を互いに接
当する方向に付勢するリング状ばね体２３を設けて、こ
のリング状ばね体２３にて遊星歯車１５の左回転を植付
け軸１８に対して弾性的に伝達するように構成する。 【００１２】また、回転ケース１１内における両中間軸
１６には、前記中間歯車１７における左右両側のうち機
体５とは反対側の部位に、円周における一部に円弧状外
周面２６ａと欠歯部２６ｂとを有するカム歯車２４ａ
（大径）を各々嵌着する一方、前記回転ケース１１内に
おける両植付け軸１８には、円周における一部の歯を切
欠いた欠歯型ストッパー歯車２５ａ（小径）を、当該欠
歯型ストッパー歯車２５ａが前記カム歯車２４ａに噛合
するように各々嵌着し、前記苗植体２０が、回転ケース
１１の矢印Ａ方向への回転に伴って前記苗載台３に面す
る側において、苗載台３の下端に相当する高さ位置（つ
まり、回転ケース１１が略水平となる位置）から分割爪
１９が圃場面Ｂに対して進入する直前の位置まで下降す
る区間において、中間軸１６のカム歯車２４ａにおける
円弧状外周面２６ａが、植付け軸１８の欠歯型ストッパ
ー歯車２５ａにおける欠歯部に接当することにより、前
記の区間において前記植付け軸１８の左回転が遅れるよ
うに構成する。 【００１３】この構成において、苗植装置１０における
回転ケース１１が、爪軸９によって矢印Ａ方向に公転回
転するときに、その両端の遊星歯車軸１４に被嵌した植
付け軸１８に取付く苗植体２０は、爪軸９を中心に公転
するが、該苗植体２０が取付く植付け軸１８は、遊星歯
車１５にばね体２３を介して弾性的に連結され、遊星歯
車１５は中間歯車１７を介して太陽歯車１２に噛合し
て、太陽歯車１２との間で歯車列機構が構成され、且
つ、太陽歯車１２と遊星歯車１５とは同じ歯数に構成さ
れていて、遊星歯車１５及びこれに連結の植付け軸１８
は、回転ケース１１の矢印Ａ方向への公転回転に伴っ
て、その公転の回転角度と同じ回転角度だけ矢印Ａ方向
とは逆向きの方向に遊星歯車軸１４を中心として自転す
るから、この両植付け軸１８に取付く両苗植体２０は、
苗載台３の方向を向いた状態で、しかも、苗載台３に対
して一定の姿勢を保った状態のもとで矢印Ａ方向に旋回
運動することになり、この旋回運動中において、苗載台
３に面する側において上から下に下降するとき、先端の
分割爪１９にて苗載台３上の苗マットから苗を一株だけ
分割したのち、その下降下限の近傍において圃場面Ｂに
植付けし、その後において圃場面Ｂより上昇するのであ
る。 【００１４】この場合、回転ケース１１が略水平状態に
なったとき、苗載台３に面する側の苗植体２０では、中
間軸１６のカム歯車２４ａにおける円弧状外周部２６ａ
に、図５に示すように、植付け軸１８の欠歯ストッパー
歯車２５ａにおける歯部の一端が接当して、この時点か
ら苗植体２０の矢印Ａと逆方向への自転が停止すること
により、苗植体２０の矢印Ａと逆方向への自転が、回転
ケース１１の矢印Ａ方向への公転に対して遅れるから
（但し、遊星歯車１５は矢印Ａと逆方向に自転して、爪
２１と２２とはばね体２３に抗して離れ、ばね体２３に
は弾性力が蓄えられる）、苗植体２０は、回転ケース１
１の矢印Ａ方向への公転に伴って、その分割爪１９が圃
場面Ｂに対して進入する直前において圃場面Ｂに対して
略垂直状に起立するように姿勢変換されて、やがて、下
降下限の若干手前の位置で圃場面Ｂに所定き深さまで進
入する。 【００１５】そして、回転ケース１１の矢印Ａ方向への
公転に伴い、中間軸１６上の大径のカム歯車２４ａにお
ける歯部が、図６に示すように、植付け軸１８上の小径
の欠歯型ストッパー歯車２５ａにおける歯部に噛合を始
めることにより、植付け軸１８が左方向に回転するので
あるが、前記カム歯車２４ａにおける歯部が欠歯型スト
ッパー歯車２５ａにおける歯部に噛合することによる植
付け軸１８の左回転は、その噛合の当初において緩やか
で遅いことにより、前記分割爪１９は、圃場面Ｂに対し
て略垂直で、且つ、略平行の姿勢を保持したままで圃場
面Ｂに所定の深さまで侵入して、苗の植付けを行う。 【００１６】次いで、回転ケース１１の矢印Ａ方向への
公転に伴い、前記カム歯車２４ａにおける歯部が欠歯型
ストッパー歯車２５ａにおける歯部に完全に噛合するこ
とにより、植付け軸１８が、前記大径のカム歯車２４ａ
と小径の欠歯型ストッパー歯車２５ａとの直径比に基づ
いて、前記中間軸１６よりも早い速度で左回転するか
ら、この植付け軸１８に取付く苗植体２０は、矢印Ａと
逆方向に遊星歯車軸１４を中心に戻し回転され、この戻
し回転によって分割爪１９は、圃場面Ｂへの苗の植付け
後において田植機１の進行方向とは逆方向つまり植付け
後の苗から離れるように動きつつ圃場面Ｂから抜けて上
昇し、やがて苗植体２０が元の姿勢に戻るから、このと
きの分割爪１９先端の運動軌跡は、図７に二点鎖線で示
すように、上下方向に長手の楕円状の閉ループ曲線Ｄと
なり、例えば、前記特公昭４９−２７７６２号公報等に
記載されているクランク式苗植装置の場合と同じ形状の
上下方向に長い楕円状の閉ループ曲線が得られることに
なる。 【００１７】つまり、ここにおける両苗植体２０は、そ
の分割爪１９が苗を持った状態で圃場面Ｂに向って下降
するとき垂直に姿勢変換して圃場面Ｂに侵入し、植付け
後圃場面Ｂから抜けるとき植付け後の苗から離れるよう
に逃げつつ上昇するから、圃場面Ｂに対する苗の植付け
が正しい姿勢の状態のもとで確実にできるのである。こ
の場合において、前記した不等速歯車列にて、各苗植体
２０の自転を回転ケース１１の公転に対して遅らせ又は
進ませるときのタイミングを調節設定することにより、
前記回転ケース１１の単位回転角度Δθに対する分割爪
１９先端の前記運動軌跡の曲線Ｄに沿った単位移動量Ｓ
を、前記爪軸９の回転速度を一定に保った状態のもと
で、前記両分割爪１９が苗載台３の箇所を通過するとき
においてＳ１と小さくすると共に、前記両分割爪１９が
圃場面Ｂに対して進入するときにおいてもＳ２と小さく
し、更に、両分割爪１９が苗載台３から圃場面Ｂに向か
って下降動とき及び圃場面Ｂから苗載台３に向かって上
昇動するときの両方において前記単位移動量Ｓ１，Ｓ２
よりも大きくするように構成することに加えて、前記運
動軌跡の曲線Ｄのうち前記両分割爪１９が圃場面Ｂに対
して進入する直前の部位Ｄ０から当該運動軌跡の最下端
部Ｄ１までの区間を、前記分割爪１９が、圃場面Ｂに対
して略垂直状の起立した姿勢で、且つ、平行の姿勢を保
持して移動するように構成するのである。 【００１８】このように構成することにより、各苗植体
２０における分割爪１９の移動速度は、当該分割爪１９
が苗載台３の箇所を通過するときにおいて遅くなるか
ら、分割爪１９が苗載台３における苗マットから苗を分
割するときにおいて、苗を損傷することを低減できるの
である。しかも、各苗植体２０における分割爪１９の移
動速度は、圃場面Ｂに対して進入するときにおいて遅く
なることに加えて、分割爪１９は、圃場面Ｂに対して略
垂直状に進入し、最下端部まで略平行の姿勢を保持して
移動するから、圃場面Ｂに対して苗の植付けを行うに際
して、苗の植付け姿勢が分割爪の移動によって変化する
ことを低減できて、苗の植付け姿勢を略一定にすること
ができるのである。 【００１９】 【発明の作用・効果】本発明は、以上のように、回転式
の苗植装置において、その回転ケースに取付けた各苗植
体における分割爪の先端が、前記回転ケースに設けた不
等速歯車列によって、上下方向に長い楕円状閉ループの
運動軌跡を描くように構成する場合に、前記回転ケース
の単位回転角度に対する分割爪先端の前記運動軌跡の曲
線に沿った移動量を、前記回転ケースが取付く爪軸の回
転速度を一定に保持した状態で、前記両苗植体における
分割爪が苗載台の箇所を通過するとき及び分割爪が圃場
面に進入するときの両方において小さく、分割爪が苗載
台から圃場面に向かって下降動するとき及び圃場面から
苗載台に向かって上昇動するときの両方において大きく
することに加えて、前記運動軌跡のうち前記分割爪が圃
場面に対して進入する直前の部位から当該運動軌跡の最
下端部までの区間を、前記分割爪が圃場面に対して略垂
直状に起立した姿勢で且つ略平行の姿勢を保持して移動
するように構成したことにより、各苗植体における分割
爪の移動速度は、当該分割爪が苗載台の箇所を通過する
ときにおいて遅くなるから、分割爪が苗載台における苗
マットから苗を分割するときにおいて、苗を損傷するこ
とを低減できる一方、各苗植体における分割爪の移動速
度は、圃場面に対して進入するときにおいて遅くなるこ
とに加えて、分割爪は、圃場面に対して略垂直状に進入
し、最下端部まで略平行の姿勢を保持して移動するか
ら、圃場面に対して苗の植付けを行うに際して、苗の植
付け姿勢が分割爪の移動によって変化することを低減で
きて、苗の植付け姿勢を略一定に揃えることができる。 【００２０】しかも、本発明は、回転ケースの単位回転
角度に対する分割爪先端の前記運動軌跡の曲線に沿った
単位移動量を、爪軸の回転速度を一定に保持にした状態
のともで、前記分割爪が苗載台の箇所を通過するとき及
び分割爪が圃場面に進入するときの両方において小さ
く、分割爪が苗載台から圃場面に向かって下降動すると
き及び圃場面から苗載台に向かって上昇動するときの両
方において大きくすること、及び、運動軌跡のうち前記
分割爪が圃場面に対して進入する直前の部位から当該運
動軌跡の最下端部までの区間を、前記分割爪が圃場面に
対して略垂直状に起立した姿勢で且つ略平行の姿勢を保
持して移動することを、回転ケースの回転に伴って前記
植付け軸に対して不等速回転を伝えるようにした不等速
歯車列にて設定すると言う構成したことにより、分割爪
先端の運動軌跡を上下方向に長い楕円状閉ループ曲線に
するための不等速歯車列をそのまま利用して、分割爪の
移動速度を、当該分割爪が苗載台の箇所を通過するとき
及び圃場面に対して進入するときにおいて遅くすること
ができ、例えば、実公昭５４−２０３３６号公報のよう
に、爪軸を不等速回転するように構成する必要がないか
ら、構造の複雑化を及び大型化を招来することを回避で
きる。 【００２１】従って、本発明によると、分割爪が苗載台
における苗マットから苗を分割するときに苗を損傷する
のを低減すること、及び、分割爪にて苗を圃場面に植付
けるときにおいてその植付け姿勢を一定に揃えること
を、構造の複雑化を及び大型化を招来することなく、確
実に達成できる効果を有する。

【図面の簡単な説明】 【図１】田植機の側面図である。 【図２】図１の平面図である。 【図３】本発明の実施例による苗植装置の縦断正面図で
ある。 【図４】図３のIV−IV視断面図である。 【図５】図３のＶ−Ｖ視断面図である。 【図６】図５の作用状態を示す図である。 【図７】苗植体の運動軌跡を示す図である。 【図８】本発明の別の実施例による苗植装置の断面図で
ある。 【図９】図８の作用状態を示す図である。 【符号の説明】 １ 田植機 ９ 爪軸 １０ 苗植装置 １１ 回転ケース １２ 太陽歯車 １４ 遊星歯車軸 １５ 遊星歯車 １８ 植付け軸 １９ 分割爪 ２０ 苗植体 ２１，２２ 爪 ２３ ばね体 ２４ａ カム歯車 ２５ａ ストッパー歯車 Ｄ 運動軌跡 Ｂ 圃場面

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 １．苗載台の近くにおける機体に、動力源からの動力伝
   達にて回転駆動される爪軸を、略水平横向きにして軸支
   し、この爪軸に、回転ケースを、前記爪軸の軸線回りに
   回転するように取付け、該回転ケースにおける前記軸線
   を中心とする左右両側の箇所に、植付け軸を、前記軸線
   と平行に軸支して、この両植付け軸に、分割爪を備えた
   苗植体を、その分割爪が前記苗載台側に向かう姿勢で装
   着する一方、前記回転ケース内に、当該回転ケースの回
   転に伴って前記植付け軸に対して不等速回転を伝えるよ
   うにした不等速歯車列を設けて、前記苗植体を、当該苗
   植体における分割爪の先端が上下方向に長い楕円状閉ル
   ープ曲線の運動軌跡を描くように回転ケースに対して逆
   回動させるように構成して成る苗植装置において、 前記回転ケースの単位回転角度に対する分割爪先端にお
   ける前記運動軌跡の曲線に沿った単位移動量を、前記爪
   軸の回転速度を一定に保持にした状態のもとで、前記両
   苗植体における分割爪が苗載台の箇所を通過するとき及
   び圃場面に進入するときの両方において小さく、分割爪
   が苗載台から圃場面に向かって下降動するとき及び圃場
   面から苗載台に向かって上昇動するときの両方において
   大きくし、更に、前記運動軌跡のうち前記両分割爪が圃
   場面に対して進入する直前の部位から当該運動軌跡の最
   下端部までの区間を、前記両分割爪が圃場面に対して略
   垂直状に起立した姿勢で且つ略平行の姿勢を保持して移
   動するように、前記不等速歯車列にて設定したことを特
   徴とする田植機における苗植装置。