JP2944597B2 - コネクタ圧縮工具 - Google Patents

コネクタ圧縮工具

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JP2944597B2
JP2944597B2 JP9326757A JP32675797A JP2944597B2 JP 2944597 B2 JP2944597 B2 JP 2944597B2 JP 9326757 A JP9326757 A JP 9326757A JP 32675797 A JP32675797 A JP 32675797A JP 2944597 B2 JP2944597 B2 JP 2944597B2
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盛安 垣内
泰司 三輪
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コネクタ圧縮工
具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】配電線に使用されるコネクタを圧縮する
コネクタ圧縮工具は、一般に、一方向に開いた略コ字状
に形成されたアーム部を有している。このアーム部の内
側の一端には、略U字状のダイスが取り付けられてい
る。このアーム部の他端には、該アーム部の内側に向け
てピストンを進退させることのできるシリンダが取り付
けられ、ピストンの先端には、前記ダイスに対向配置さ
れる略U字状の他のダイスが固定されている。
【0003】このように構成された圧縮工具により、配
電線の接続作業を行う場合には、複数の電線を挿入した
コネクタをダイス間に配し、その後、シリンダを作動さ
せて両ダイスを近接させる。これにより、コネクタが電
線ごと圧縮されて、該コネクタ内の複数の電線が電気的
および機械的に接続されることになる。
【0004】ところで、このような圧縮工具において
は、電線の接続不良を防止するために、全ての圧縮作業
において、コネクタの潰れ代、すなわち、圧縮高さを規
定範囲内に維持する必要がある。従来、この圧縮高さを
維持する方法として、圧縮工具のシリンダに供給される
油圧を測定することや、圧縮作業後に、コネクタの圧縮
後の形状をゲージ等により測定する方法が実施されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、圧縮高
さの異常は、きわめて稀にしか生じないので、上述した
油圧測定またはゲージによる測定を、全ての圧縮作業ご
とに実施することは作業工数の増大を招くために望まし
くなく、実際には、油圧あるいはコネクタ形状の定期点
検により、圧縮高さが正常であることを確認するにとど
まっていた。このため、現実に圧縮高さに異常が生じた
場合には、その異常は定期点検時に発見されることにな
り、それ以前に、正常な圧縮高さの達成されない圧縮作
業が実施されるおそれがあった。
【0006】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
ものであって、圧縮作業ごとの作業工数を増大させるこ
となく、しかも、圧縮高さが規定範囲外となった場合に
はこれを確実に検知し得るとともに、圧縮不良のコネク
タが配電線に残されることを確実に防止し得るコネクタ
圧縮工具を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、電線を挿入したコネクタを圧縮する一対
のダイスと、該ダイスを、相互に離間した解放位置と、
コネクタが完全に圧縮される圧縮位置との間で相対的に
接離させるダイス駆動手段と、前記ダイスがコネクタの
圧縮を開始した後に作動して、該ダイスの解放位置への
復帰を制限する係止手段と、前記ダイスによるコネクタ
の圧縮完了を検知する検知手段と、該検知手段により圧
縮完了が検知されたときに、前記係止手段による前記ダ
イスの移動制限を解除する解除手段とを具備するコネク
タ圧縮工具を提案している。
【0008】上記コネクタ圧縮工具においては、前記ダ
イス駆動手段が、先端に固定した一方のダイスを他方の
ダイスに対して接離する方向に往復移動させるピストン
を具備し、前記係止手段が、前記ピストンに該ピストン
の移動方向に対して交差する方向に移動可能に取り付け
られる係止片と、前記ピストンが前進移動させられて前
記ダイスが圧縮位置近傍に配置されたときに、前記係止
片を前記ピストンの移動方向に対して交差する方向に突
出させる付勢手段と、前記ピストンが圧縮位置近傍に配
置されたときに突出させられた係止片の後方に配置さ
れ、ピストンが後進移動させられるときに係止片を当接
させる当接面とを具備することとしてもよい。
【0009】さらに、前記解除手段が、前記ピストンに
該ピストンの移動方向に移動自在に取り付けられ、前記
ダイスの圧縮位置において該ダイスの圧縮力により前記
ピストンに対して後方に相対移動させられるスライダよ
りなり、該スライダに、前記ダイスの圧縮力を、突出さ
せられた前記係止片を引っ込める方向への押圧力に変換
する変換手段が設けられていることにしてもよい。この
場合、変換手段を係止片に当接する傾斜面としてもよ
い。
【0010】さらに、検知手段が、前記ピストンに固定
された前記一方のダイスにピストンの移動方向に移動自
在に取り付けられ、前記圧縮位置において前記他方のダ
イスに当接して該他方のダイスによりピストンに対して
後方に押圧されるとともにその押圧力を前記解除手段に
伝達する押圧片よりなることにしてもよい。
【0011】また、前記係止手段による前記ダイスの解
放位置への復帰の制限を手動により解除する手動解除手
段をさらに具備することにしてもよい。この場合に、前
記手動解除手段が、前記当接面に当接した前記突出した
係止片を前記ピストンの移動方向に交差する方向に押圧
する押圧体と、該押圧体を前記交差方向に移動可能に支
持する支持体と、前記押圧体を前記支持体に対して固定
しかつ破断されることによって押圧体の支持体に対する
移動を許容する固定部材とを具備することにしてもよ
い。
【0012】また、前記支持体の外部に配置され、前記
固定部材が破断されるときに破壊されるカバーをさらに
具備することにしてもよい。さらに、前記固定部材が破
断されることにより前記押圧体が前記支持体に対して移
動されたときに、該押圧体を移動後の位置に固定する固
定手段が、さらに設けられていることにしてもよい。
【0013】
【作用】本発明に係るコネクタ圧縮工具によれば、一対
のダイス間においてコネクタの圧縮が開始された後に作
動する係止手段により、ダイスの解放位置への復帰が制
限されるとともに、その制限は、検知手段により圧縮完
了が検知されることによってのみ解除手段により解除さ
れる。したがって、適正な圧縮高さを達成していない圧
縮不良の場合に、コネクタ圧縮工具をコネクタから取り
外すことができないことになり、油圧低下等の原因に基
づく圧縮不良のコネクタが放置されることを確実に防止
することが可能となる。
【0014】前記係止手段を、例えばダイスを駆動する
ピストンに出没可能に設けた係止片と、突出した係止片
の後方に配置される当接面とから構成すれば、きわめて
簡易な構成により、上記作用を達成することが可能とな
る。すなわち、上記によれば、突出した係止片を引っ込
めない限り、該係止片と当接面との当接によってピスト
ンの後退が不可能となるため、ダイスの後退が効果的に
制限されることになる。
【0015】前記解除手段を、ピストンの移動方向に移
動自在なスライドにより構成し、該スライダに、ダイス
の圧縮力を係止片を引っ込めるための押圧力に変換する
変換手段を設ければ、ダイスによりコネクタを圧縮する
際の圧縮力を利用して、係止片を引っ込めることがで
き、圧縮完了に対応して、ダイスの後退を可能とするこ
とができる。この場合に、変換手段を傾斜面によって構
成すれば、きわめて簡易な構成により、上記作用を達成
し得る。
【0016】前記検知手段を一方のダイスに取り付けた
押圧片により構成すれば、両ダイスによるコネクタの圧
縮に伴って、圧縮の完了する圧縮位置近傍で押圧片を他
方のダイスに当接させることにより、圧縮完了が近いこ
とを検知することが可能となる。また、その検知開始位
置から圧縮完了までの間に押圧片を介してダイスの圧縮
力をスライダに伝達することにより、係止片を徐々に引
っ込めて、係止手段によるダイスの移動制限が解除され
ることになる。
【0017】また、手動解除手段を設けることとすれ
ば、何らかの原因によってコネクタの圧縮を完了するこ
とができない場合であっても、この手動解除手段によっ
て係止手段による制限を強制的に解除することができ、
作業者に圧縮不良の存在を確実に認識させながら、後の
作業を続行させることができる。
【0018】手動解除手段を、当接面に当接している突
出した係止片を押圧する押圧体と、該押圧体を支持する
支持体と、押圧体を支持体に固定しかつ破断によって押
圧体の支持体に対する移動を許容する固定部材とから構
成すれば、固定部材の破断によってのみ、係止片を引っ
込めてダイスの移動制限を解除することが可能となる。
【0019】さらに、支持体の外部に配置され、固定部
材が破断されるときに破壊されるカバーを具備すること
とすれば、カバーを壊さない限り、手動解除手段を作動
させることができず、後の作業者が、手動解除手段の作
動させられたコネクタ圧縮工具であることを、容易に認
識することが可能となる。
【0020】また、固定部材が破断されることにより押
圧体が支持体に対して移動されたときに、押圧体を移動
後の位置に固定する固定手段をさらに設ければ、手動解
除手段が一度使用されたコネクタ圧縮工具では、修理し
ない限り手動解除手段を再使用することができないよう
にすることにより、手動解除手段の安易な使用を防止す
ることが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るコネクタ圧縮
工具の一実施形態について、図1〜図8を参照して説明
する。本実施形態に係るコネクタ圧縮工具1は、図1に
示されるように、相互に接離させられて両者間にコネク
タ2を挟んで圧縮するための一対のダイス3,4と、一
方向に開いたコ字状に形成され前記ダイス3,4の内の
一方のダイス(固定側ダイス)3をその内側に固定する
アーム部5と、該アーム部5に一体的に構成され前記ダ
イス3,4の内の他方のダイス(移動側ダイス)4を先
端に取り付けるピストン6を有するシリンダ7とを具備
している。前記移動側ダイス4は、シリンダ6の作動に
よってその圧縮面4aを固定側ダイス3の圧縮面3aに
対向させたまま、相互に最も離間した解放位置とコネク
タ2が適正な圧縮高さに圧縮される圧縮位置との間を往
復直線移動させられるようになっている。なお、説明の
便宜上、移動側ダイス4が圧縮位置に向かう方向を前
方、解放位置に向かう方向を後方とする。
【0022】また、本実施形態に係るコネクタ圧縮工具
1には、移動側ダイス4が圧縮位置近傍に配されたとき
に作動して、移動側ダイス4の解放位置への復帰を制限
する係止手段8と、ダイス3,4によるコネクタ2の圧
縮完了を検知する検知手段9と、検知手段9による圧縮
完了の検知に応じて、係止手段8による移動側ダイス4
の移動制限を解除する解除手段10とが設けられてい
る。
【0023】前記係止手段8は、図2に示されるよう
に、前記シリンダ7のピストン6の先端部周面に、半径
方向に穿設された横孔11と、該横孔11内に該横孔1
1の長手方向に沿って移動可能に収容された係止片12
と、該係止片12を半径方向外方に向かって常時付勢す
る付勢手段13と、前記アーム部5に形成されたピスト
ン案内孔14の前記ピストン6の出入口近傍に設けられ
た当接面15とから構成されている。
【0024】前記ピストン案内孔14の内面には、ピス
トン6の周面に微小隙間をなして外嵌されるガイドリン
グ16が設けられている。これにより、ピストン6が後
退させられてピストン案内孔14内に配されているとき
には、係止片12はガイドリング16によって横孔11
から突出することを抑止され、横孔11内に収納状態に
保持されている。また、係止片12には、後述するスラ
イダの後端を挿入可能な孔17が形成されている。
【0025】また、前記当接面15は、後述する手動解
除手段を構成しているハウジング18の一部として構成
されている。このハウジング18は、前記ピストン案内
孔14のピストン6の出入口近傍のアーム部5に固定さ
れている。そして、前記ガイドリング16を延長する案
内面18aと、該案内面18aに直交配置された前記当
接面15とを具備している。したがって、ピストン6が
前進させられて、前記横孔11がガイドリング16から
外れ、さらに前記ハウジング18の案内面18aから外
れると、該横孔11内に配されていた係止片12が、付
勢手段13の付勢力によって半径方向外方に移動させら
れて、前記当接面15の前方に突出させられるようにな
っている。
【0026】これにより、突出した係止片12を横孔1
1内に引っ込めないままピストン6が後退させられる
と、該係止片12の側面が前記ハウジング18の当接面
15に当接して、ピストン6のそれ以上の後退を制限す
るようになっている。当接面15の位置は、移動側ダイ
ス4が固定側ダイス3に漸次近接して、コネクタ2の圧
縮が開始された後に、係止片12が横孔11から突出す
るような位置に調節されていればよい。
【0027】前記検知手段9は、例えば、移動側ダイス
4にその移動方向に平行に穿設された貫通孔19に、丸
棒状の押圧片20をスライド可能に挿入することにより
構成されている。前記押圧片20は、前記移動側ダイス
4の貫通孔19から前後に突出した状態に配置されてい
る。押圧片20は、その前端が、移動側ダイス4が圧縮
位置近傍に配置されたときに、対向配置されている固定
側ダイス3に当接し、圧縮の進行とともに、圧縮力によ
り移動側ダイス4に対して後方にスライドさせられるよ
うになっている。また、その後端は、後述するスライダ
の前面に当接させられるようになっている。図中符号2
1は、押圧片20が移動側ダイス4から脱落しないよう
に保持しておくための周溝であり、図示しない止めねじ
を挿入されるようになっている。
【0028】前記解除手段10は、ピストン6の前面
に、該ピストン6の移動方向に平行に形成された孔22
内にスライド可能に挿入されたスライダ23であり、そ
の前面を前記押圧片20の後端に当接させるように配置
されている。このスライダ23の後部には、後方に向か
ってピストン6の軸線からの距離が漸次大きくなる傾斜
面24が設けられている。
【0029】スライダ23が後方に押圧されてその後端
が前記係止片12に形成された孔17内に挿入される
と、図4に示されるように、前記傾斜面24が前記孔1
7の縁部と当接し、押圧片20から受けた後方に向かう
押圧力を、傾斜面24によって半径方向内方に向かう押
圧力に変換し、傾斜面24に従って係止片12を半径方
向内方へ移動させることができるようになっている。な
お、符号25は、スライダ23を孔22から脱落しない
ように保持する止めねじである。
【0030】このスライダ23には、さらにその前部
に、前記ハウジング18の当接面15に当接する位置関
係に配されるフランジ面23aが設けられている(図3
参照)。このフランジ面23aは、係止片12が引っ込
められた状態でピストン6が後退させられて、解放位置
近傍に配されたときに前記当接面15に当接することに
より、ピストン6に対して前方に押圧され、ガイドリン
グ16によって横孔11内に引っ込んだ状態に保持され
ている係止片12の孔17からスライダ23の後部を引
き抜くことができるようになっている。
【0031】このように構成された本実施形態に係るコ
ネクタ圧縮工具1の作用について以下に説明する。本実
施形態に係るコネクタ圧縮工具1により、コネクタ2を
圧縮するには、まず、シリンダ7のピストン6を後退さ
せて、移動側ダイス4および固定側ダイス3を図2に示
された解放位置に配置した状態で、両ダイス3,4の間
に複数の電線(図示略)を挿入したコネクタ2を配置す
る。この状態では、係止片12はガイドリング16によ
ってピストン6の横孔11内に保持されている。
【0032】次いで、シリンダ7に油圧を供給してピス
トン6を前進させると、図3に示されるように、ダイス
3,4間にコネクタ2が挟まれる。この状態では、ピス
トン6の先端がピストン案内孔14から突出し、係止片
12は、一部をハウジング18の案内面18aに引っか
けた状態で、なおも横孔11内に収容されている。
【0033】そして、この状態から、さらにもう少しピ
ストン6が前進されると、両ダイス3,4によりコネク
タ2の圧縮が開始され、係止片12の後端がハウジング
18の案内面18aから外れて、付勢手段13により横
孔11から半径方向外方に突出させられることになる。
ピストン6がさらに前進させられると、図4に示される
ように、移動側ダイス4は、固定側ダイス3に接触する
直前の位置、すなわち圧縮位置近傍まで移動させられ、
この時点で、前記押圧片20の前端が固定側ダイス3に
当接する。
【0034】この場合において、コネクタ2が正常な圧
縮高さまで圧縮される場合には、さらにコネクタ2の圧
縮が進行して、図5のように、コネクタ2が適正な圧縮
高さに圧縮される圧縮位置までの間に、前記押圧片20
は固定側ダイス3から受ける押圧力により、移動側ダイ
ス4に対して後方に移動される。また、押圧片20の後
端によって押圧されたスライダ23がピストン6に対し
て後方にスライドさせられる。これにより、スライダ2
3の後部に設けた傾斜面24によって係止片12が横孔
11内を半径方向内方に向けて押し下げられ、移動側ダ
イス4が解放位置に復帰することが可能となる。
【0035】一方、油圧の低下等の何らかの原因によっ
て、移動側ダイス4のそれ以上の前進が不可能となる場
合には、係止片12は、横孔11から突出状態に維持さ
れる。したがって、ピストン6を後退させると、図6
(a)に示されるように、横孔11から突出している係
止片12の先端部が、ハウジング18の当接面15に当
接して、コネクタ2の圧縮が開始された位置よりも後方
へ移動することが制限される。これにより、圧縮工具1
をコネクタ2から取り外すことができなくなる。
【0036】すなわち、本実施形態に係るコネクタ圧縮
工具1によれば、ダイス3,4が圧縮位置まで移動させ
られること、つまり、コネクタ2が適正な圧縮高さとな
るように圧縮されることにより、始めて、移動側ダイス
4を解放位置まで復帰することが可能となる。したがっ
て、圧縮作業の結果、圧縮不良が生じた場合において
は、コネクタ圧縮工具1をコネクタ2から解放すること
ができず、作業者は、圧縮不良のあることを確実に認識
でき、そのようなコネクタ2が圧縮不良のまま放置され
る危険性が解消されることになる。
【0037】次に、本実施形態に係るコネクタ圧縮工具
1に随意に追加し得る手動解除手段26について説明す
る。この手動解除手段26は、図6〜図8に示されるよ
うに、前記当接面15を有しアーム部5に固定されるハ
ウジング18と、該ハウジング18に前記当接面15に
当接させられた状態の係止片12と一列に配され得るよ
うに形成された支持孔27内に、スライド可能に挿入さ
れた棒状の押圧体28と、該押圧体28を横切るように
貫通してハウジング18に固定する固定部材29と、ハ
ウジング18の外部に突出する押圧体28の先端を被覆
するように配置されたカバー30と、前記ハウジング1
8に、前記支持孔27と交差するように穿設された孔3
1内に移動可能に配置され前記支持孔27内に出没可能
に配されるロックピン32と前記押圧体28の周面に形
成され前記ロックピン32の先端を係合可能な段部33
とからなる固定手段34とを具備している。図6(b)
において、符号35はロックピン32を支持孔27方向
に付勢するばね、36は、ばね35をハウジング18の
孔37内に保持する止めねじである。前記固定部材29
および前記カバー30は、例えば、樹脂のように破壊さ
れ易い材料で構成されている。
【0038】このように構成された手動解除手段26の
作用について、以下に説明する。図6(a)に示される
ように、横孔11から突出したままの係止片12がハウ
ジング18の当接面15に当接した状態で、カバー30
の外部からハンマー(図示略)等により、押圧体28の
先端を打撃する。これにより、図7(b)に示されるよ
うに、カバー30が破壊され、同時に、図7(a)に示
されるように、樹脂製の固定部材29が破壊され、押圧
体28が押し下げられて、係止片12を横孔11内に押
し込む。これにより、係止片12と当接面15との係合
が外れ、移動側ダイス4を解放位置まで移動することが
可能となる。
【0039】この場合において、押圧体28が押し下げ
られると、ばね35の付勢力によってロックピン32が
支持孔27の内方に突出させられ、押圧体28の周面に
形成された段部33にその先端を係合させる。これによ
り、押圧体28は、係止片12を押圧したままの状態に
保持することになる。
【0040】すなわち、手動解除手段26を作動させる
には、カバー30および固定部材29を破壊しなければ
ならないので、該手動解除手段26が一旦作動させられ
たコネクタ圧縮工具1を再使用するには、カバー30お
よび固定部材29を修理する必要がある。このため、手
動解除手段26を用いた解除操作が安易に実施されるこ
とを効果的に予防することができる。特に、カバー30
はハウジング18の外部に配置されているので、それが
破壊されていることが、作業者に一目でわかるようにな
っている。
【0041】また、ロックピン32によって押圧体28
が戻らないようにしてあるので、修理せずに再使用した
場合であって、再度圧縮不良が生じた場合には、図8に
示される状態となって、これを解除することができず、
これによっても、手動解除手段26の安易な操作を防止
するようになっている。さらに、押圧体28が戻らない
状態では、スライダ23のフランジ面23aが当接面1
5の代わりに押圧体28に当接することになるので、ピ
ストン6は最も後退させた状態でも解放位置よりも若干
前進した位置に配されることになる。したがって、ピス
トン6先端の外周面に、例えば、赤色等の目に付きやす
い色を付しておくことにより、手動解除手段26が作動
した状態のままであることをさらに容易に作業者に認識
させることが可能となる。
【0042】なお、本実施形態においては、図1〜図8
を参照して説明したが、本発明はこれらの図面に表され
たコネクタ圧縮工具1に限定されるものではなく、例え
ば、各部材の形状や寸法は適宜に選定でき、付勢手段1
3,35も、コイルスプリングなどの弾性体を任意に選
定できることは言うまでもない。また、スライダ23の
後部に設けた傾斜面24によって、固定側ダイス3から
の押圧力を係止片12を押し下げる力に変換することと
したが、これに代えて、他の周知の機構を用いることも
可能である。
【0043】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明に係るコ
ネクタ圧縮工具によれば、コネクタの圧縮作業におい
て、何らかの原因で適正な圧縮高さが達成されない場合
には、ダイスが解放位置に復帰することが制限されるの
で、コネクタ圧縮工具がコネクタを把持した状態に維持
され、作業者が圧縮不良の発生を確実に認識できるとい
う効果がある。その結果、圧縮不良のコネクタが配電線
に残される危険性を確実に解消することができる。
【0044】さらに、本発明によれば、上記効果を達成
し得るコネクタ圧縮工具を、電気的構造によることな
く、きわめて簡易な機械的構造のみによって構成してい
るので、コストを増大させることなく、きわめて信頼性
の高いコネクタ圧縮工具を提供することができるという
効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るコネクタ圧縮工具の一実施形態
を示す一部を破断した正面図である。
【図2】 ダイスが解放位置に配されている状態を示す
図1のコネクタ圧縮工具の拡大断面図である。
【図3】 ダイスがコネクタの圧縮を開始する直前の状
態を示す図1のコネクタ圧縮工具の拡大断面図である。
【図4】 押圧片が固定側ダイスに当接した状態の図1
のコネクタ圧縮工具を示す拡大断面図である。
【図5】 ダイスが圧縮位置に配されている状態を示す
図1のコネクタ圧縮工具の拡大断面図である。
【図6】 コネクタ圧縮工具に付属される操作前の手動
解除手段であって、(a)は縦断面図、(b)は一部を
破断した正面図である。
【図7】 操作された状態の図6の手動解除手段であっ
て、(a)は縦断面図、(b)は一部を破断した正面図
である。
【図8】 修理されずに再使用された場合の図6の手動
解除手段であって、(a)は縦断面図、(b)は一部を
破断した正面図である。
【符号の説明】
1 コネクタ圧縮工具 2 コネクタ 3 固定側ダイス(ダイス) 4 移動側ダイス(ダイス) 6 ピストン(ダイス駆動手段) 7 シリンダ(ダイス駆動手段) 8 係止手段 9 検知手段 10 解除手段 12 係止片 13 付勢手段 15 当接面 18 ハウジング(支持体) 23 スライダ 24 傾斜面(変換手段) 20 押圧片 26 手動解除手段 28 押圧体 29 固定部材 30 カバー 34 固定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 恭数 愛知県名古屋市東区東新町1番地 中部 電力株式会社内 (72)発明者 垣内 盛安 愛知県名古屋市東区東新町1番地 中部 電力株式会社内 (72)発明者 三輪 泰司 愛知県名古屋市港区千年3丁目1番32号 株式会社トーエネック内 (72)発明者 安田 均 愛知県春日井市松河戸町108番地 株式 会社古川電機製作所 春日井工場内 (72)発明者 近藤 崇文 神奈川県川崎市川崎区駅前本町3番地1 株式会社日本エフ・シー・アイ内 (56)参考文献 特開 昭60−240082(JP,A) 特開 昭60−240083(JP,A) 特開 平9−92425(JP,A) 特開 平10−189201(JP,A) 特開 平10−249458(JP,A) 実開 昭60−92493(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02G 1/14 H01R 43/042 H01R 43/048

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電線を挿入したコネクタを圧縮する一対
    のダイスと、 該ダイスを、相互に最も離間した解放位置と、コネクタ
    が適正な圧縮高さに圧縮される圧縮位置との間で相対的
    に接離させるダイス駆動手段と、 前記ダイスがコネクタを圧縮し始めた後に作動して、該
    ダイスの解放位置への復帰を制限する係止手段と、 前記ダイスによるコネクタの圧縮完了を検知する検知手
    段と、 該検知手段により圧縮完了が検知されたときに、前記係
    止手段による前記ダイスの移動制限を解除する解除手段
    とを具備することを特徴とするコネクタ圧縮工具。
  2. 【請求項2】 前記ダイス駆動手段が、先端に固定した
    一方のダイスを他方のダイスに対して接離する方向に往
    復移動させるピストンを具備し、 前記係止手段が、前記ピストンに該ピストンの移動方向
    に対して交差する方向に移動可能に取り付けられる係止
    片と、前記ピストンが前進移動させられて前記ダイスが
    圧縮位置近傍に配置されたときに、前記係止片を前記ピ
    ストンの移動方向に対して交差する方向に突出させる付
    勢手段と、前記ピストンが圧縮位置近傍に配置されたと
    きに突出させられた係止片の後方に配置され、ピストン
    が後退移動させられるときに係止片を当接させる当接面
    とを具備することを特徴とする請求項1記載のコネクタ
    圧縮工具。
  3. 【請求項3】 前記解除手段が、前記ピストンに該ピス
    トンの移動方向に移動自在に取り付けられ、前記ダイス
    の圧縮位置において該ダイスの圧縮力により前記ピスト
    ンに対して後方に相対移動させられるスライダよりな
    り、 該スライダに、前記ダイスの圧縮力を、突出させられた
    前記係止片を引っ込める方向への押圧力に変換する変換
    手段が設けられていることを特徴とする請求項2記載の
    コネクタ圧縮工具。
  4. 【請求項4】 前記変換手段が、前記係止片に当接する
    傾斜面であることを特徴とする請求項3記載のコネクタ
    圧縮工具。
  5. 【請求項5】 前記検知手段が、前記ピストンに固定さ
    れた前記一方のダイスにピストンの移動方向に移動自在
    に取り付けられ、前記圧縮位置近傍において前記他方の
    ダイスに当接して該他方のダイスによりピストンに対し
    て後方に押圧されるとともにその押圧力を前記解除手段
    に伝達する押圧片よりなることを特徴とする請求項2か
    ら請求項4のいずれかに記載のコネクタ圧縮工具。
  6. 【請求項6】 前記係止手段による前記ダイスの解放位
    置への復帰の制限を手動により解除する手動解除手段を
    さらに具備することを特徴とする請求項1から請求項5
    のいずれかに記載のコネクタ圧縮工具。
  7. 【請求項7】 前記手動解除手段が、前記当接面に当接
    した前記突出した係止片を前記ピストンの移動方向に交
    差する方向に押圧する押圧体と、該押圧体を前記交差方
    向に移動可能に支持する支持体と、前記押圧体を前記支
    持体に対して固定しかつ破断されることによって押圧体
    の支持体に対する移動を許容する固定部材とを具備する
    ことを特徴とする請求項6記載のコネクタ圧縮工具。
  8. 【請求項8】 前記支持体の外部に配置され、前記固定
    部材が破断されるときに破壊されるカバーをさらに具備
    することを特徴とする請求項7記載のコネクタ圧縮工
    具。
  9. 【請求項9】 前記固定部材が破断されることにより前
    記押圧体が前記支持体に対して移動されたときに、該押
    圧体を移動後の位置に固定する固定手段が、さらに設け
    られていることを特徴とする請求項7または請求項8記
    載のコネクタ圧縮工具。
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