JP2943458B2 - 接触帯電装置 - Google Patents

接触帯電装置

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JP2943458B2 JP28557491A JP28557491A JP2943458B2 JP 2943458 B2 JP2943458 B2 JP 2943458B2 JP 28557491 A JP28557491 A JP 28557491A JP 28557491 A JP28557491 A JP 28557491A JP 2943458 B2 JP2943458 B2 JP 2943458B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電圧を印加した導電性
部材(帯電部材)を被帯電体に当接させて被帯電体面の
帯電(除電を含む)を行なう接触帯電装置の改善に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、複写機・記録装置等の画
像形成装置において、被帯電体としての感光体や誘電体
等の像担持体の面を均一帯電処理する手段としては、非
接触式の帯電装置である、コロトロンやスコロトロン等
のコロナ放電器が広く用いられている。
【0003】コロナ放電器は均一帯電性がよい。しか
し、高価な高圧電源を必要とする、それ自体や高圧電源
のシールド空間等のスペースを必要とし、又オゾン等の
コロナ生成物の発生が多くその対処のための付加手段・
機構を必要とし、それ等が装置を大型化・高コスト化等
する因子となっている等の問題点を有している。
【0004】そこで、近時は問題点の多いコロナ放電器
の代りに、接触帯電方式の採用が検討されている。接触
帯電は被帯電体としての像担持体面に電源により電圧
(例えば1〜2KV程度の直流電圧、或は直流電圧と交
流電圧の重畳電圧等)を印加した接触帯電部材としての
導電性部材を接触させることにより像担持体面を所定の
電位に帯電させるもので、ローラ帯電式(特開昭56−
91253号公報)、ブレード帯電式(特開昭56−1
94349号公報・同60−147756号公報)、帯
電−クリーニング兼用式(特開昭56−165166号
公報)等が考案されている。
【0005】しかしながら、この接触帯電式帯電装置に
おける問題点として次のような事項が挙げられる。
【0006】.感光体等の像担持体にピンホール部等
の低耐圧表面欠陥部があった場合に、像担持体面の帯電
のために該像担持体面に当接させた電圧印加状態の接触
帯電部材と像担持体のピンホール部との間で火花放電を
生じやすく、放電が起きると像担持体面には、ピンホー
ル部だけにとどまらず、該ピンホール部を含む接触帯電
部材との帯電域全面に渡って帯電電荷が乗らなくなる、
所謂「電荷抜け」現象をみやすい。
【0007】.ブレード帯電方式においては、帯電ブ
レードが像担持体に圧接するが由に起こる像担持体面の
摩耗・損傷や帯電ブレードの反転が起こり、均一な帯電
が得られない場合がある。
【0008】そこで出願人は、上記の「電荷抜け」の
問題を解決するために、使用する接触帯電部材を、ブレ
ード状の導電性部材を基体とし、その導電性部材の像担
持体と静電的に影響する部位面を導電性部材よりも電気
抵抗値の大きい一種類以上の抵抗層で被覆することを先
に提案した(特開平1−93760号公報)。
【0009】またの問題点である像担持体面の摩耗・
損傷や帯電ブレード反転の発生に対しては、帯電ブレー
ドの少なくとも像担持体と当接する部位の摩擦係数を像
担持体クリーニング部材のそれよりも小さくすることを
先に提案した(特開平1−93762号公報)。
【0010】上記特開平1−93760号公報で提案し
たように、導電性ブレード基体の表層に抵抗層を設けた
接触帯電部材としての帯電ブレードは効果的なものでは
あるが、問題点として、製造上、工程数が多くなり、精
度的にもよりシビアなものが要求され、その結果として
帯電ブレードのコストも上昇してしまうことが挙げられ
る。
【0011】即ち、ブレード状の帯電部材の場合は被帯
電体面のピンホールによって生じる火花放電は、図8に
示すように、被帯電体(例えば、電子写真感光体)1に
当接させた帯電ブレード100のエッジ端面部と、帯電
ブレード100が被帯電体1との当接部から離間する領
域中との2ケ所で発生する。Pは被帯電体1のピンホー
ル部、Sは火花放電を示すしている。
【0012】このため、基本的には帯電部材をブレード
形状にした場合、抵抗層はブレードの被帯電体1との当
接面と、ブレードエッジ端面部の2面に設ける必要があ
る。しかしながら、ブレードのエッジ端面部及びエッジ
部に対して抵抗層をコートしようとすると、エッジ部の
コート層厚が少なくなり、エッジ部に均一に必要最低限
のコート層厚を確保するためにはコート厚を増す必要が
あり、コーティング回数を増す等の手間がかかるばかり
でなく、抵抗層の層厚が増すことにより帯電性が悪くな
ってしまう弊害がある。
【0013】また100μm厚以下のシート状(ソリッ
ド)の抵抗体を抵抗層としてこれを導電性ブレード基層
に貼り付ける方式をとった場合も、特にエッジ端面部に
精度良く貼ることは製造上かなり困難であり、当接面部
とエッジ端面部との角部と抵抗層の間のすきまをさらに
埋める必要もあり、なおさら製造上困難を伴う。
【0014】図9は帯電ブレード100のエッジ端面部
に抵抗層を設けない形態としたものを示している。即
ち、帯電ブレード100の導電性基層100aのエッジ
端面部を湾曲状に面取りdしてこのエッジ端面部dには
導電性基層100aを露出させないものである。100
bは抵抗層、Lは帯電ブレードの自由長である。
【0015】しかしながらこの形態の帯電ブレード10
0の場合でもエッジ端面部を湾曲状に面取りdする工程
が必要となり、また抵抗層100bの貼り付け精度も必
要となる。加えて、被帯電体1との当接部において帯電
ブレード100の導電性基層100aの厚みが少ない為
に当接状態が不安定になりがちであるといった問題があ
る。
【0016】以上のような製造上の問題点は帯電部材を
ブレード形状とした際に生ずるもので、ローラ形状の場
合にはローラ形状の導電性基層に抵抗層としてシリンカ
ブルチューブをかぶせたり、抵抗層をコートすることも
容易で、製造上に大きな困難は伴わない。
【0017】以上説明したように「電荷抜け」防止の為
に帯電ブレードを抵抗層で被覆することは、製造上少々
複雑であり、又困難も伴なう。
【0018】一方、特開平1−93762号公報に提案
した、帯電ブレード表面の摩擦係数を、被帯電体1とし
ての像担持体の面を拭掃するクリーニングブレードのそ
れよりも小さくする構成においても、上述の「電荷抜
け」防止の為には低摩擦係数の表層がある程度以上の抵
抗値をもつ抵抗層として作用する必要がある。該公報に
記載の実施例によれば、ナイロン系・PFA系等の滑剤
性を有する樹脂に導電材を含有さて抵抗値を制御した低
摩擦係数材料のシート層を接合させるものであり、より
具体的には、帯電ブレード基体(下地ゴム層)としての
102 〜106 Ω・cmの導電性EPDMに、滑性コー
ト層であり又抵抗層でもある108 Ω・cmのナイロン
系樹脂を50μmコートしたものを使用している。
【0019】ナイロン系樹脂及びPFA系の樹脂はその
樹脂自身に低摩擦係数という特質をもつ反面、硬度が高
かったり、下地の導電性ゴム層との密着性・接着性に難
があったりし、コート層を形成することで下地のゴム層
のゴム弾性特性を阻害したり、下地のゴム弾性層の曲げ
に追従できずコート層が剥離したり、又コート層を形成
させた後にブレード先端をカットした際に、コート層と
下地のゴム層との弾性率の差が硬度差によってきれいな
切断面を得ることができないこともあり、ブレードエッ
ジ部に凹凸を残してしまうとその部分に起因する帯電ム
ラを発生することもある。
【0020】以上説明してきたように、帯電ブレード表
面を低摩擦係数とするために、自身で滑性を有する樹脂
をコート及び接合することは帯電ブレードとしてのゴム
弾性を損ねたり、ブレード先端のエッジ精度が得られ難
く、帯電不良を生じる恐れがある。
【0021】以上の問題点を解決するために本出願人
は、帯電ブレードとして、導電性部材が2層構成より成
るブレード形状であって、被帯電体との当接部を含む一
層は軟質弾性層であり、かつフッ素樹脂粉末が分散され
て表面抵抗率が5×107 Ω/□以上であり、当接部を
含まない他層の体積抵抗率が1×106 〜1×109 Ω
・cmであることを特徴とするものを提案した(特願平
2−014092号)。この帯電ブレード構成によっ
て、シンプルな構成で製造上工程数が少なく安定して低
コストに量産可能な帯電ブレードを得ることができた。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの特願平2−
014092号に提案の帯電ブレードも被帯電体との当
接部の摩耗は避け難い。帯電ブレードの長寿命化をはか
るためには、 .被帯電体との当接部のコート層材質の耐摩耗性を上
げる .摩耗しても尚充分なコート層が残っているようにコ
ート層の膜厚を上げる .被電体の表面を柔らかくして削れ易くして、帯電ブ
レードのコート層の摩耗量を減少させる などの方法が考えられる。しかしながら、の方法は、
コート層に求められる性能が抵抗値制御が可能で、かつ
軟質柔軟であり、また低摩擦係数があることより、材質
の選定の余地はあまりなく、特に耐摩耗性を改善すると
コート層は一般に硬くもろくなる方向であるので柔軟性
を大きくそこねて、ブレードのゴム弾性を阻害してしま
ったり、密着性が劣ってしまって良くない。
【0023】の方法は、被帯電体の傷・損傷の発生や
寿命が短くなる欠点があり実用的ではない。
【0024】従って、残ったの方法によりコート層の
厚みを厚くすることが最も容易と考えられる。しかしな
がら、この方法にもデメリットがある。すなわち、もと
もとブレード基層の体積抵抗がある程度高い(1×10
6 〜1×109 Ω・cm)上に、それ以上の抵抗の高い
層をコートしているために、膜厚を厚くすることによっ
てコート層の抵抗値が上昇すると帯電性に支障をきたし
てくる。
【0025】よってある程度の厚みをつけても抵抗値が
上がらず帯電し、かつ電荷抜けを防止するためには、5
×107 Ω/□以上の表面抵抗が必要となり、コート層
の抵抗値制御の範囲が狭くなってしまう欠点があった。
又、コート層の厚みが大きくなればなる程、ブレード自
身のゴム性が悪化するので、ブレードとしてのクリープ
特性・へたり特性が悪くなり、経時的なブレードへたり
によって安定した帯電に必要な充分な圧力もかからなく
なる恐れもある。
【0026】そこで本発明の目的は、2層構成の帯電ブ
レードを帯電部材とする接触帯電装置について、帯電性
を損なうことなく帯電ブレードの摩耗による寿命低下を
防止して、装置の耐久性向上を図ることにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明は、電圧を印加し
た導電性部材を被帯電体に接触させて帯電を行なう接触
帯電装置において、上記導電性部材は2層構成より成る
ブレード形状であって、被帯電体との当接部を含む一層
は、被帯電体との当接部を含まない他層よりも抵抗が高
く、かつ厚みがブレード長手方向と直交する方向に先端
より徐々に小さくなっており、被帯電体との当接部を含
まない他層の体積抵抗値が1×106 〜1×109 Ωc
mであることを特徴とする接触帯電装置、である。
【0028】
【作用】帯電ブレードの摩耗は被帯電体との当接部であ
るブレードの先端エッジ部に生じる。一方、帯電ブレー
ドの被帯電体の帯電に寄与する主たる部位は上記被帯電
体との当接部ではなく、その当接部近傍の、被帯電体と
の間に微小エアギャップを介して対向したブレード部分
であり、帯電ブレードの、摩耗する部位と、被帯電体の
帯電に寄与する主たる部位とは必ずしも一致しない。
【0029】そこで上記のように2層構成より成るブレ
ードにおいて、被帯電体に対する当接部を含む一層は、
当接部を含まない他層よりも抵抗が高く、かつ厚みをブ
レード長手方向を直交する方向に先端より徐々に小さく
することにより、該層の被帯電体に実際に当接している
部分の層厚が厚いので帯電ブレードの耐摩耗性を確保で
きると共に、帯電ブレードの被帯電体の帯電に寄与する
部位における該層の層厚は薄いから該部位における帯電
性は損なわれない。つまり、帯電性を損なうことなく帯
電ブレードの摩耗による寿命低下を防止し得て、装置の
耐久性向上を図ることができる。
【0030】
【実施例】
<実施例1>(図1〜図4) 図1・図2は本発明の第1の実施例を示すもので、図1
は接触帯電装置の帯電ブレードが感光ドラム1に当接し
ている様子を示した断面図、図2は図1に示した接触帯
電装置を用いた画像形成装置の一例の要部の概略構成図
である。
【0031】(1)画像形成装置の構成 本例の画像形成装置は転写式電子写真プロセス利用のプ
ロセスカートリッジ着脱式の複写装置である。
【0032】図2において、1は像担持体としての回転
ドラム型の電子写真感光体(本例は感光層1aの厚み2
5μm・誘電率約3のOPC感光体、1bは導電性基体
(AL)、以下感光ドラムと記す)であり、矢示Aの時
計方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回
転駆動される。本実施例では像担持体1をドラム型とし
たが、回動ベルト型等であってもよい。またドラムであ
れ、ベルトであれ、シームレスのものはもちろん使用で
き、シームありのものも同期信号をとって各複写工程を
行なえば使用できる。
【0033】10は接触帯電装置の接触帯電部材として
の帯電ブレードであり、感光ドラム1面に接触させてあ
る。この帯電ブレード10に電源Eから所定の電圧が印
加されることにより、回転感光ドラム1面が帯電ブレー
ド10により接触式にて所定の極性・電位に一様に帯電
処理される。この帯電ブレード10については後記
(2)項で詳述する。
【0034】7は像露光手段としての短焦点レンズアレ
イであり、このアレイにより不図示の原稿台上の原稿の
画像情報が上記帯電処理された回転感光ドラム1面に結
像露光されることにより、ドラム面に露光画像の静電潜
像が形成される。
【0035】8は現像装置であり、ドラム面の静電潜像
をトナー像として現像する。
【0036】9は転写手段としての転写ローラであり、
感光ドラム1と転写ローラ9との間(転写部)に不図示
の給紙部より1枚ずつ搬送された転写材Kに感光ドラム
面側のトナー像を転写する。13は転写材Kを感光ドラ
ム1の回転と同期取りして感光ドラム1と転写ローラ9
との間に給送するタイミングローラ(レジストロー
ラ)、14はタイミングローラ13と転写ローラ9との
間に配設した、転写材Kのガイド役である転写ガイドで
ある。
【0037】感光ドラム1と転写ローラ9との間を通過
してトナー像転写を受けた転写材Kは搬送装置15によ
り不図示の定着装置へ導入されてトナー像の定着を受け
て、画像形成物として排出される。転写材Kに対するト
ナー像転写後の感光ドラム1は16により残トナー等の
付着残留物の除去を受けて清浄面化されて、繰り返して
像形成に供される。
【0038】本例の複写装置は、感光ドラム1・帯電ブ
レード10・現像装置8・クリーニング装置16の4つ
のプロセス装置についてそれらを互いに所定の位置関係
をもって一括して組み込んだプロセスカートリッジ20
として構成してあり、該カートリッジ20は複写装置本
体内に支持レール11・12に沿って図面に垂直の方向
に挿入して装着することができ、逆に複写装置本体外へ
抜き外し自在である。
【0039】プロセスカートリッジ20を複写装置本体
内に十分に挿入して装着することにより、複写装置本体
側とプロセスカートリッジ20側とが機械的・電気的に
相互カップリングし複写装置として作動可能状態とな
る。
【0040】(2)接触帯電装置 図1は図2の複写装置の帯電ブレード10の部分を拡大
して模式的に示した図である。
【0041】帯電ブレード10はブレード支持板金2に
接着剤2aにより固定支持させてあり、被帯電体として
の感光ドラム1の水平方向よりα゜の位置において接線
に対してθ゜の当接角(ブレード先端部と、ドラム上に
ブレードが当接している点でのドラムの接線のうちブレ
ード当接点よりドラム面移動方向下流側の線とのなす
角)をもって感光ドラム1の回転に対してカウンタ方向
に当接(当接角が鋭角)させている。
【0042】当接位置角度であるα゜は各プロセス装置
の配置及び使用する感光ドラムの径などによって適宜選
ばれる。
【0043】帯電ブレード10の当接角θ゜は帯電の安
定性上、30゜以下が望ましい。
【0044】又、当接方向はカンウタに限定されるもの
ではないが、順方向の当接(当接角が鋭角)よりもカウ
ンタ当接の方がブレードエッジ部にトナー等の残留物が
達してもブレードエッジ部で残留物がせき止められ、エ
ッジ部よりドラム面移動方向下流側の帯電面に残留物が
達しにくくなることにより帯電ムラが発生しずらい傾向
にあるので、カウンタ当接の方がより望ましい。
【0045】基層ゴム3には、感光ドラム1との当接面
側にコート層4が、その裏側には、背面電極5が設けら
れている。この2層4・5を加えた基層ゴム3はブレー
ド支持板金2に固定されている。本実施例においては、
背面電極5は基層ゴム3の裏面全域に設けてあり、背面
電極5と基層ゴム3は電気的に導通されているが、ブレ
ード支持板金2と背面電極層5は接着剤2aを介して電
気的に絶縁された状態で接着されている。よって、背面
電極層5とブレード支持板金2とを電気的に接続するた
めに、導電塗料6を設けてある。
【0046】電源Eから帯電ブレード10に印加する電
圧は、ブレード支持板金2、次にブレード支持板金2と
背面電極5とを電気的に接続する導電塗料6、背面電極
5を経て基層ゴム3に印加され、最後にコート層4に印
加される。
【0047】基層ゴム3はエピクロルヒドリンゴム・E
PDM等のゴムに、カーボンブラックや金属酸化物(酸
化亜鉛・酸化チタン等)などの導電粉を添加して、抵抗
値を1×106 〜1×109 Ω・cmに制御している。
【0048】1×106 Ω・cmより小さい抵抗である
場合には、感光ドラム1上にブツ等の欠陥があった場合
に電流リークを生じてしまい、いわゆる“横白抜け”
(反転現像の場合は、“横黒帯”)という画像欠陥を生
じてしまう。また1×109 Ω・cm以上になると、背
面電極層5とコート層4との間のブレードの板厚分の抵
抗が大きくなり、印加した電圧の減衰が大きく、帯電性
が劣化してしまう。よって、基層ゴム3の抵抗値は、1
×106 Ω・cm〜1×109 Ω・cmが望ましい。
【0049】次に、コート層4について説明する。コー
ト層4は、本実施例においてはウレタンエラストマーに
酸化亜鉛を分散させたもので、厚みは20〜50μm程
度である。又、このコート層は帯電ブレード10の先端
部で最も厚みが大きく帯電ブレード10の根元に行くに
従って徐々に厚みが小さくなるようにコートされてい
る。図1においては、帯電ブレード10のコート層4は
ブレードの先端部のみにあり、ブレードの根元において
は基層ゴム3が露出した形態をとっているが、コート層
4の厚みが先端部より徐々に小さくなっていれば、基層
ゴム3の全面にコート層4が存在しても良い。
【0050】上記形態の帯電ブレード10は製造要領を
図3により説明する。まず、帯電ブレード2枚分の巾を
もつ基層ゴム3の一面に電極層5を設けたものに、コー
ト層4をコーティングする。
【0051】このコーティング方法は、ギアポンプより
一定量の塗料をノズルより流出させながら、基層ゴム3
を長手方向に(紙面に垂直な方向)一定速度で移動させ
るものである。塗料の粘度・固形量・流出量、基層ゴム
3の移動速度によって、コート層4の層厚・形状が決定
される。コート層4の端部4aは、塗料の粘度・表面張
力によって膜厚が徐々に小さくなる。
【0052】このコーティング方法によって、約6mm
(ブレード1枚分としては、この半分の巾3mm)のコ
ーティングを行い、コート層4の厚み分布を測定したも
のを図4に示す。この厚み分布は図3のB−Bのライン
に沿って切断して得た2枚の帯電ブレード10・10の
右側部分の帯電ブレードのコート層4の層厚を測定した
ものである。図4より、ブレード先端部は約60μm、
先端部より1mmの位置では約50μm、先端部より2
mmの位置では約30μmの厚み分布となっている。こ
の厚み分布は、ノズル形状、塗液の粘度を調整すること
によって変化させることができる。又、図4に示したコ
ート層厚み分布においても、例えば、切断位置を1mm
の位置にすれば、ブレード先端部でコート厚約50μ
m、先端部より1mmの位置で約30μmの厚み分布の
コート層が得られる。
【0053】(3)ブレードの摩耗について ここで、ブレードの摩耗と実際に帯電に関与している部
位について述べる。まず、ブレードの摩耗であるが、当
接状態によって当然摩耗の状態が変化する。しかしなが
ら、カウンタ当接の場合はエッジ部でトナー等の残留物
をせき止める意味において、エッジ当接、ないしはエッ
ジを含む腹当り当接が望ましく、その際の摩耗は当然に
エッジ部となる。
【0054】また順方向当接においても極端な腹当たり
で当接させない限りエッジ部近傍が摩耗する。よってブ
レードの摩耗はエッジ部ないしエッジ部近傍に発生す
る。
【0055】これに対して、帯電ブレード10の帯電に
寄与している部位は、感光ドラム1に接触している部位
ではなく、数μm〜数100μmのエアギャップをもっ
た部位であると推定される。その理由として、帯電のメ
カニズムは、感光ドラム1がOPCである場合、電荷注
入による帯電はほとんど行なわれず、微小エアギャップ
に或るレベル以上の電界がかかったときに発生する放電
現象により帯電することが主であることである。
【0056】以上説明してきたように、ブレードの摩耗
する部位と帯電に寄与する部位は必ずしも一致しない。
ブレードの当接角度等の条件によってブレードの摩耗す
る部位は異なるが、カウンタ当接でエッジを含む腹当り
の場合で当接角θ゜15°〜20°程度の場合、ブレー
ドの摩耗はブレードエッジ先端より50μm程度のごく
先端のみ摩耗する。これに対して帯電に寄与している部
位は、ブレード先端から少なくとも0.3mm以上1m
m程度までと推定される。
【0057】本実施例においては、ブレードエッジ先端
はコート層4の層厚が約60μm、先端から1mmの位
置におけるコート層厚は約50μmとなり、摩耗する部
位においては、コート厚が厚く例えば、従来の50μm
厚の均一な層膜のコート層に比べて10μm分摩耗が有
利であり、又帯電に寄与する部位においては、膜厚が増
加することもなく50μmのままなので、帯電性能には
全く影響しない、又、徐々に膜厚の変化が行なわれてい
るために、膜厚の段差において異常放電を発生するよう
な弊害もない。
【0058】図4に示したコート層膜厚分布をもつ帯電
ブレード10を自由長L6mm、基層ゴム厚み1.5m
m,当接角θ°=15°、当接圧20g/cmの条件で
耐久試験を行なった。なお、画出しの条件は次に示す通
りである。
【0059】 画出し条件 プロセススピード 50mm/sec 感光ドラム径 φ30 印加バイアス AC+DC AC 500HZ 、1800VPP DC −700V 前露光 なし 電位設定 暗部VD =−700V 明部VL =−230V ハーフトーン部VH =−400V 耐久の結果、8000枚程度まで帯電性を損なうことも
なく、また耐久後、感光ドラム1に人為的に欠陥を作り
電流リーク試験を行なったが、リークも発生しなかっ
た。
【0060】耐久後のブレードの摩耗量を測定した所、
厚み方向で約50μm、巾方向で約80μm摩耗してい
た。これは、従来均一膜厚50μmのブレードが500
0〜6000枚の耐久において、リークが発生したり、
コート厚がなくなって基層ゴムが直接に感光ドラム1に
当接することによるトルクの上昇、変音等が発生するこ
とが生じたのに比べて、1.3〜1.6倍の寿命延び効
果が認められた。
【0061】<実施例2>(図5) 本実施例は、実施例1と同様に、ブレード巾の2枚分の
基層ゴム3の裏面に背面電極5を全面に設けた後、コー
ティングを2回行なうことでコート層4を形成する。
【0062】即ち図5の(a)は1回目のコート層コー
ティングが終了した段階を示しており、巾xでコーティ
ングされている。このときのコーティング方法はスクリ
ーンメッシュを介して印刷する方法をとっているが、マ
スキングを施してスプレーでコートしても良い。
【0063】1回目のコート層コーティングの塗膜4が
乾燥したら、図5の(b)のようにさらにそのコート層
4の上に2回目のコート層コーティング4´を1回目と
同様の方法でコートする。塗料自身の粘性や流動性によ
りコート巾yの端部はダレ部が生じ、コート層4とコー
ト層4´との境界も比較的なだらかな層厚変化が実現で
きる。
【0064】コート層4´の乾燥後、中心線B−Bの位
置でブレードを切断することによってエッジ部において
コート層厚が大きく、徐々に小さくコート厚が変化した
2枚の帯電ブレード10・10が作成できる。本実施例
においては、実施例1に比べて大面積化が容易であるの
で大量生産に向くメリットがあげられる。
【0065】<実施例3>(図6) 本実施例はコート層4をディッピング法で形成したもの
である。図6の(a)・(b)・(c)・(d)はその
手順要領を示すものである。
【0066】(a)40はコート層4の塗液であり、2
2は帯電ブレード10の背面電極を設ける部位にコート
層をつけないためのマスキング部材である。
【0067】ブレード支持板金2へ基層ゴム3を予め接
着剤2aで結合させた後、背面電極5を設ける部位にマ
スキング部材22をつける。
【0068】本実施例においては背面電極5を後で設け
るために、マスキング部材22が必要であるが、コート
層4をつける前に背面電極5を設けておければ、マスキ
ング部材22は必要がない。
【0069】マスキング部材22をつけたブレード3を
コート層4の塗液40の中につけて図中の矢印vの方向
に適当な速度で引き上げる。この引き上げ速度を引き上
げ開始時には大きく、その後は徐々に速度を小さくする
ことにより、ブレード先端部へのコート厚を大きくする
ことが可能である。
【0070】(b)コート後、コート層4を乾燥させた
ものを、ラインH−Hに沿って所定の自由長Lになるよ
うに先端を切断する。
【0071】(c)切断後、マスキング部材22をその
マスキング部材22に付着したコート層4とともに取り
除く。
【0072】(d)その後、背面電極5を設けて、導電
塗料6で背面電極5とブレード支持板金2との導通をと
る。
【0073】以上の(a)〜(d)の工程を経て、帯電
ブレード10が製造される。本実施例においては、ディ
ッピング時の引き上げ速度Vの制御によって、コート層
4の厚み分布を自由に簡便に設定できるメリットがあ
る。
【0074】<実施例4>(図7) 本実施例においては、コート層4のコーティング方法は
実施例1又は同2の方法を用いている。ただし、基層ゴ
ム3の断面形状を異なったものとしている。すなわち、
ブレード2枚分の巾をもつ基層ゴム3の厚みを中央部d
1 が薄くなるように成型している。中央部c1 は端部c
2 に比べて50μm〜200μm程度薄い板厚になるよ
うにしている。この基層ゴム3に中央部c1 を中心に一
様にコート層4を塗布することにより、中央部から切断
B−Bした際にエッジ部とブレード先端部のコート層4
の厚みが大きくなる。
【0075】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、帯電ブレ
ードを帯電部材とする接触帯電装置について、帯電性を
損なうことなく帯電ブレードの摩耗による寿命低下を防
止して、装置の耐久性向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 接触帯電装置の帯電ブレードが感光ドラム1
に当接している様子を示した断面図
【図2】 図1に示した接触帯電装置を用いた画像形成
装置の一例の要部の概略構成図
【図3】 帯電ブレードの製造要領図
【図4】 コート層の厚み分布グラフ
【図5】 (a)・(b)は第2の実施例の帯電ブレー
ドの製造要領図
【図6】 (a)乃至(d)は第3の実施例の帯電ブレ
ードの製造要領図
【図7】 第4の実施例の帯電ブレードの製造要領図
【図8】 帯電部材が帯電ブレードである時に被帯電体
上のピンホールによって生じる火花放電の説明図
【図9】 エッジ端面部に抵抗層を設けない形態の帯電
ブレードの断面図
【符号の説明】
1 被帯電体(像担持体、感光ドラム) 10 帯電ブレード 2 ブレード支持板金 3 基層ゴム 4 コート層 5 背面電極層 6 導電性塗料 E 電源
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 15/02 101

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧を印加した導電性部材を被帯電体に
    接触させて帯電を行なう接触帯電装置において、 上記導電性部材は2層構成より成るブレード形状であっ
    て、被帯電体との当接部を含む一層は、被帯電体との当
    接部を含まない他層よりも抵抗が高く、かつ厚みがブレ
    ード長手方向と直交する方向に先端より徐々に小さくな
    っており、被帯電体との当接部を含まない他層の体積抵
    抗値が1×106〜1×109Ωcmであることを特徴と
    する接触帯電装置。
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