JP2942640B2 - 製鋼スラグの粉化防止材 - Google Patents
製鋼スラグの粉化防止材Info
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- JP2942640B2 JP2942640B2 JP3523191A JP3523191A JP2942640B2 JP 2942640 B2 JP2942640 B2 JP 2942640B2 JP 3523191 A JP3523191 A JP 3523191A JP 3523191 A JP3523191 A JP 3523191A JP 2942640 B2 JP2942640 B2 JP 2942640B2
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- steelmaking slag
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイカルシウムシリケ
ートを主体とする製鋼スラグの粉化防止材に関する。
ートを主体とする製鋼スラグの粉化防止材に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、製鋼スラグはその冷却過程におい
て、自己崩壊・粉化を起こし、作業環境を悪化させると
ともに、その有効利用を阻んできた。とりわけ、CaO/Si
O2比が1.8 以上の製鋼スラグにおいて、ダイカルシウム
シリケート（2CaO・SiO2）の相転移により約14％の体積
膨張を伴うために、その殆どが粉化する。
て、自己崩壊・粉化を起こし、作業環境を悪化させると
ともに、その有効利用を阻んできた。とりわけ、CaO/Si
O2比が1.8 以上の製鋼スラグにおいて、ダイカルシウム
シリケート（2CaO・SiO2）の相転移により約14％の体積
膨張を伴うために、その殆どが粉化する。
【０００３】製鋼スラグの粉化を防止する方法として
は、例えば特開昭62-162657 号公報には、溶融状態の製
鋼スラグに硼酸あるいは硼酸化合物と珪酸塩質の岩石・
鉱物及びその風化物、カラミ、石炭灰、ガラスクズ、鋳
物廃砂等とを添加することにより、製鋼スラグを改質す
ることが開示されている。
は、例えば特開昭62-162657 号公報には、溶融状態の製
鋼スラグに硼酸あるいは硼酸化合物と珪酸塩質の岩石・
鉱物及びその風化物、カラミ、石炭灰、ガラスクズ、鋳
物廃砂等とを添加することにより、製鋼スラグを改質す
ることが開示されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、硼酸化
合物や珪酸塩質の岩石・鉱物等は、その組成が多種多様
であること、また結晶質であるから比重や溶融性がそれ
ぞれ異なること等から、これらを単に組み合わせて、溶
融スラグに添加しても、スラグ中での溶融性、分散性が
悪いので、B2O3のスラグ中への歩留まりが悪く、製鋼ス
ラグの粉化を防止できない欠点があった。
合物や珪酸塩質の岩石・鉱物等は、その組成が多種多様
であること、また結晶質であるから比重や溶融性がそれ
ぞれ異なること等から、これらを単に組み合わせて、溶
融スラグに添加しても、スラグ中での溶融性、分散性が
悪いので、B2O3のスラグ中への歩留まりが悪く、製鋼ス
ラグの粉化を防止できない欠点があった。
【０００５】本発明は、非晶質SiO2源を用いるととも
に、B2O3源とSiO2源を造粒物として添加することによ
り、溶融スラグ中での溶融性、分散性を改善した製鋼ス
ラグの粉化防止材を提供するものである。
に、B2O3源とSiO2源を造粒物として添加することによ
り、溶融スラグ中での溶融性、分散性を改善した製鋼ス
ラグの粉化防止材を提供するものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、B2O3
10〜40重量％、非晶質SiO210〜70重量％含有し、かつ、
一次粒子径が１mm以下の造粒物からなることを特徴とす
る製鋼スラグの粉化防止材である。
10〜40重量％、非晶質SiO210〜70重量％含有し、かつ、
一次粒子径が１mm以下の造粒物からなることを特徴とす
る製鋼スラグの粉化防止材である。
【０００７】以下、本発明の内容を詳細に説明する。本
発明の粉化防止材は化学成分として、B2O310〜40重量
％、非晶質SiO210〜70重量％含有する事を特徴とする。
発明の粉化防止材は化学成分として、B2O310〜40重量
％、非晶質SiO210〜70重量％含有する事を特徴とする。
【０００８】本発明者は、種々実験の結果、非晶質SiO2
とB2O3源とは低い温度で親和性を有し、従来の結晶質Si
O2主体の材料と比べて、溶融スラグに対する粉化防止材
の溶融性、分散性が優れており、非晶質SiO2をB2O3源に
配合すれば、B2O3のスラグ中への歩留まりが向上するこ
とを見出した。
とB2O3源とは低い温度で親和性を有し、従来の結晶質Si
O2主体の材料と比べて、溶融スラグに対する粉化防止材
の溶融性、分散性が優れており、非晶質SiO2をB2O3源に
配合すれば、B2O3のスラグ中への歩留まりが向上するこ
とを見出した。
【０００９】本発明の粉化防止材は、B2O3が10重量％未
満では、相対的に非晶質SiO2を含め他の成分が大きな割
合を占めることにより粘度が上り、結果としてB2O3の分
散が不充分となり製鋼スラグの粉化防止の効果が劣るの
で好ましくない。また、B2O3が40重量％を越えた場合、
粉化防止材の溶融性が悪くなり、B2O3の歩留まりが落ち
るので好ましくない。
満では、相対的に非晶質SiO2を含め他の成分が大きな割
合を占めることにより粘度が上り、結果としてB2O3の分
散が不充分となり製鋼スラグの粉化防止の効果が劣るの
で好ましくない。また、B2O3が40重量％を越えた場合、
粉化防止材の溶融性が悪くなり、B2O3の歩留まりが落ち
るので好ましくない。
【００１０】本発明の粉化防止材は、非晶質SiO2が10重
量％未満では、粉化防止材の溶融性が悪くなり、好まし
くない。また、非晶質SiO2が70重量％を越えた場合、B2
O3の分散が不充分となり、製鋼スラグの粉化防止の効果
が劣るので好ましくない。
量％未満では、粉化防止材の溶融性が悪くなり、好まし
くない。また、非晶質SiO2が70重量％を越えた場合、B2
O3の分散が不充分となり、製鋼スラグの粉化防止の効果
が劣るので好ましくない。
【００１１】このように本発明の粉化防止材はB2O3と非
晶質SiO2を主成分とするが、それ以外には、残部として
CaO 、Na2O、MgO 、Al2O3 、K2O 、Fe2O3 等を単独もし
くは複数含有してもさしつかえない。
晶質SiO2を主成分とするが、それ以外には、残部として
CaO 、Na2O、MgO 、Al2O3 、K2O 、Fe2O3 等を単独もし
くは複数含有してもさしつかえない。
【００１２】次に、本発明の粉化防止材の一次粒子径は
１mm以下である。一次粒子径が１mmを越えた場合、造粒
物中のB2O3成分と非晶質SiO2が均一混合できないため、
結果として造粒物中のB2O3成分と非晶質SiO2の偏りを生
じ、製鋼スラグの粉化防止の効果が劣るので好ましくな
い。
１mm以下である。一次粒子径が１mmを越えた場合、造粒
物中のB2O3成分と非晶質SiO2が均一混合できないため、
結果として造粒物中のB2O3成分と非晶質SiO2の偏りを生
じ、製鋼スラグの粉化防止の効果が劣るので好ましくな
い。
【００１３】本発明の粉化防止材のB2O3源としては、硼
珪酸塩鉱物、無水硼酸塩鉱物、含水硼酸塩鉱物、硼酸、
硼砂、カーン石、灰硼石、Priceite、曹灰硼石、Boroca
lcite 、硼珪酸ガラス屑等があげられる。
珪酸塩鉱物、無水硼酸塩鉱物、含水硼酸塩鉱物、硼酸、
硼砂、カーン石、灰硼石、Priceite、曹灰硼石、Boroca
lcite 、硼珪酸ガラス屑等があげられる。
【００１４】本発明の粉化防止材の非晶質SiO2源として
は、溶融シリカフィラー、溶融シリカフィラー屑、合成
シリカ等があげられる。溶融シリカは、珪石を完全に溶
融したガラス状のシリカで、通常SiO2 90 ％以上のもの
は、耐火物やフィラーとして用いられているが、これら
の材料調整で発生する屑品が特に好ましい。SiO2 90％
未満の溶融シリカ、合成シリカでも差し支えない。これ
らは、一度溶融されているので、均質でしかも溶融性が
良いことが特徴である。
は、溶融シリカフィラー、溶融シリカフィラー屑、合成
シリカ等があげられる。溶融シリカは、珪石を完全に溶
融したガラス状のシリカで、通常SiO2 90 ％以上のもの
は、耐火物やフィラーとして用いられているが、これら
の材料調整で発生する屑品が特に好ましい。SiO2 90％
未満の溶融シリカ、合成シリカでも差し支えない。これ
らは、一度溶融されているので、均質でしかも溶融性が
良いことが特徴である。
【００１５】本発明の粉化防止材の製造方法としては、
所定量のB2O3源、非晶質SiO2源をボールミル、振動ミ
ル、ローラミル等で粉砕し、１mm以下に篩い分け、次に
ドラム型、パン型、押し出し型等の造粒機を用い、バイ
ンダーとして水、水ガラス、ポリビニルアルコール液、
メチルセルロース液等を15〜25重量％の範囲で加え、そ
の後乾燥し、２〜30mmの造粒物に製造する。
所定量のB2O3源、非晶質SiO2源をボールミル、振動ミ
ル、ローラミル等で粉砕し、１mm以下に篩い分け、次に
ドラム型、パン型、押し出し型等の造粒機を用い、バイ
ンダーとして水、水ガラス、ポリビニルアルコール液、
メチルセルロース液等を15〜25重量％の範囲で加え、そ
の後乾燥し、２〜30mmの造粒物に製造する。
【００１６】
【実施例】コレマナイト（トルコ産、B2O3 44.1 ％、最
大粒径 0.8mm）、溶融シリカフィラー屑（市販品、SiO2
99.8 ％、最大粒径 0.8mm）、珪石（市販品、SiO299.2
％、最大粒径 0.8mm）、珪砂（市販品、SiO2 97.3 ％、
最大粒径 0.8mm）を用いて、表１に示す粉化防止材を調
整した。次に、これを溶融製鋼スラグ（1500℃）に対
し、スラグ中のB2O3が一定値（0.10重量％目標）含むよ
うに、前記スラグに対し置注法により添加した。その
後、室温まで徐冷し、三か月後のスラグの外観の観察結
果を示した。なお、観察結果の○は全く粉化していない
状態であり、×は全て、もしくは一部粉化している状態
を示す。また、同表中の実験番号１〜４は本発明の実施
例を示し、実験番号５〜15は本発明の比較例を示す。
大粒径 0.8mm）、溶融シリカフィラー屑（市販品、SiO2
99.8 ％、最大粒径 0.8mm）、珪石（市販品、SiO299.2
％、最大粒径 0.8mm）、珪砂（市販品、SiO2 97.3 ％、
最大粒径 0.8mm）を用いて、表１に示す粉化防止材を調
整した。次に、これを溶融製鋼スラグ（1500℃）に対
し、スラグ中のB2O3が一定値（0.10重量％目標）含むよ
うに、前記スラグに対し置注法により添加した。その
後、室温まで徐冷し、三か月後のスラグの外観の観察結
果を示した。なお、観察結果の○は全く粉化していない
状態であり、×は全て、もしくは一部粉化している状態
を示す。また、同表中の実験番号１〜４は本発明の実施
例を示し、実験番号５〜15は本発明の比較例を示す。
【００１７】
【発明の効果】本発明による製鋼スラグの粉化防止材
は、溶融製鋼スラグに対する分散性、溶融性に優れてい
るので、製鋼スラグの粉化を防止するのに最適である。
また、得られたスラグは、粉化せず材質や粒度が変動し
にくいので、道路用（表層、路盤、フィラー）、港湾材
料、地盤改良材、セメントクリンカー原料、耕土培養対
策資材、土壌改良資材、土工用材（盛土、土地造成）、
コンクリート用細骨材等に利用できる。
は、溶融製鋼スラグに対する分散性、溶融性に優れてい
るので、製鋼スラグの粉化を防止するのに最適である。
また、得られたスラグは、粉化せず材質や粒度が変動し
にくいので、道路用（表層、路盤、フィラー）、港湾材
料、地盤改良材、セメントクリンカー原料、耕土培養対
策資材、土壌改良資材、土工用材（盛土、土地造成）、
コンクリート用細骨材等に利用できる。
【表１】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) C04B 5/06
Claims (1)
- 【請求項１】 B2O310〜40重量％、非晶質SiO210〜70重
量％含有し、かつ一次粒子径が１mm以下の造粒物からな
ることを特徴とする製鋼スラグの粉化防止材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3523191A JP2942640B2 (ja) | 1991-02-05 | 1991-02-05 | 製鋼スラグの粉化防止材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3523191A JP2942640B2 (ja) | 1991-02-05 | 1991-02-05 | 製鋼スラグの粉化防止材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04254445A JPH04254445A (ja) | 1992-09-09 |
| JP2942640B2 true JP2942640B2 (ja) | 1999-08-30 |
Family
ID=12436070
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3523191A Expired - Fee Related JP2942640B2 (ja) | 1991-02-05 | 1991-02-05 | 製鋼スラグの粉化防止材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2942640B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20220250979A1 (en) * | 2019-05-17 | 2022-08-11 | Imertech Sas | Method of increasing the stability of a slag |
-
1991
- 1991-02-05 JP JP3523191A patent/JP2942640B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20220250979A1 (en) * | 2019-05-17 | 2022-08-11 | Imertech Sas | Method of increasing the stability of a slag |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04254445A (ja) | 1992-09-09 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |