JP2942582B2 - アルミニウム送電線の製造方法 - Google Patents

アルミニウム送電線の製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は周囲の環境に調和された色調を有するアルミ
ニウム送電線に関するものである。
〔従来の技術〕〔発明が解決しようとする課題〕 近年電力需要が増大し、これに伴って送電線の大サイ
ズ化、多導体化および多回線化の傾向がある。
また大容量の発電所から、都市部に送電する場合、用
地の事情により国立、国定公園等環境保護地域内を通っ
て送電線を架設しなければならないケースも増えてきて
いる。
しかし、このような場合に架線されているアルミニウ
ム送電線例えばACSRは従来のように製造されたままのも
のを架線した場合、周囲の環境に溶け合わず、特に金属
光沢を有するアルミニウム表面が白く反射する等して目
立ち、周囲のよい環境を著しく損なうという問題が生じ
ている。
この問題を解決するためアルミニウム送電線の最外層
の表面をサンドブラスト処理することが行われている。
しかしこのブラスト処理による方法では、表面の反射率
を低減させることは出来るものの明度の点では効果がな
いか、むしろマイナスとなるため、送電線の背景が緑の
多い森林の場合には、送電線全体が白く浮かび上がり満
足の行く問題解決とはなっていないのが現状である。
そこでこのような課題を解決する他の手段として、黒
色に着色した塗料を塗覆して明度を下げることが考えら
れる。
しかし、送電線の場合には、このような塗装法により
明度を下げる方法は直ちには採用し得ない。
その理由は送電線では架線後にスペーサーやアーマー
ロッド等の付属品を多数取りつける必要があるが、塗装
をすると電気絶縁性の塗膜を有することとなるので、こ
れを剥離して電線と付属品とが同電位となるようにしな
ければならず、しかも塗膜の剥離を行う場合、非常に高
い空中作業を行わなければならず、現実には実施しがた
い。またこの塗膜に導電性を付与して剥離作業を要しな
いものとする考えもあるが、塗膜に導電性を付与するた
めに例えばカーボンブラックを添加配合した塗料では、
アルミニウムの腐食が促進されることが認められ、結局
この方法も実用化はできなかった。
本発明はこのような従来の技術では解決できなかった
課題を解決することを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記の実情に鑑みて種々検討の結果なされた
もので、電線表面を構成する素線の表面を粗いものと、
細かいものの2段階のブラスト処理をすることが、低明
度で低反射の表面が得られることを見出したが、さらに
これを改良すべく検討の結果、この2段階のブラスト処
理をした後ベーマイト処理をすれば、一層優れた効果を
発揮できることを見出した。
本発明の概要は以下のとおりである。
アルミニウム送電線の少なくとも最外層のアルミニウ
ム素線の表面を、粒径の粗い研磨材でブラスト処理し、
ついで粒径の細かい研磨材でブラスト処理した後、さら
にベーマイト処理することを特徴とするアルミニウム送
電線の製造方法(請求項1)である。
この場合のブラスト処理は、粒径の粗い研磨材による
ブラスト処理を最大粗さ15〜50μmとし、粒径の細かい
研磨材によるブラスト処理を最大粗さ3〜12μmとする
ことが好ましい(請求項2)。
さらに又、粒径の粗い研磨材としてコランダムの#60
〜#150を用い、粒径の細かい研磨材としてコランダム
の#180〜#320を用いるのが好ましい(請求項3)。
〔作用〕
本発明はアルミニウム送電線の表面をブラスト処理す
るに当たり、粒径の粗い研磨材でブラスト処理したもの
が、粒径の細かい研磨材でブラスト処理されることによ
り、粗い研磨表面がさらにランダムに細かい研磨表面と
なり、これに加えてベーマイト化処理による皮膜形成に
より、より一層複雑な表面構造と表面に存在する不純物
元素の酸化による着色などにより、従来得られなかった
ような低明度、低反射率を実現することができた。
本発明で用いられるブラスト処理の研磨材としては、
コランダム、炭化珪素、珪砂などの通常のブラスト処理
で良いが、これに粉末をそのまま吹きつける乾式、水中
に分散させて行う湿式のいずれでもよい。しかし、特に
コランダムはこわれにくい上に、たとえ細かく粉砕して
線材に埋込まれる様なことがあっても電線の耐食性を損
なう恐れがないため好ましい。
すなわち本発明で得られる送電線表面の明度と反射率
を考慮すると種々実験の結果、最初のブラスト処理は最
大粗さ15〜50μmとし、次のブラスト処理は最大粗さ3
〜12μmとすることが好ましい結果を得た。この表面を
得るため研磨材として最初コランダムの#60〜#150を
用い、次にコランダムの#180〜#320を用いると所定の
研磨が達成される。
上記の2段階の粗面化の処理を終えたものにベーマイ
ト処理を行うが、この処理は100℃以上の過熱蒸気雰囲
気中に置くか、或いは水蒸気を電線表面に吹きつける
か、或いは70℃以上の熱水に浸漬するなど公知の手段で
行うことができる。
この場合ベーマイト化成の促進材として、トリエタノ
ールアミン、ジエチルアミン、モノエチルアミン、アン
モニア水など弱アルカリ性物質を添加してもよい。
ベーマイト処理後に汚染防止や潤滑性付与のため、界
面活性剤等を塗布しても差し支えない。
本発明によると、前記した2段階のブラスト処理とベ
ーマイト化(皮膜1μm以下)の処理による効果とが複
合されて、従来得られていないような複雑な表面とな
り、光の反射、屈折、吸収などにより明度が低下するも
のと思われる。又複次的効果として低コロナ騒音をも達
成することが出来た。
実施例 実施例1〜9 810mm2のACSRを各種粒径のコランダムを研磨剤とし
て、空気圧力4kg/cm2、1m/分で乾式で2段ブラスト処理
した後ベーマイト処理したものについての試料の反射率
と明度、表面粗さRa、Rmaxを調べた。ベーマイト処理は
脱塩水の沸騰水中に10分間浸漬して行った。
又比較のために全く何の処理もしない無処理のもの、
ベーマイト処理のみのもの、1段ブラスト処理のもの2
段ブラスト処理のものについても同様に調べた。
又さらに上記の乾式ブラスト処理に変えて湿式ブラス
ト処理とした実施例及び比較例についても同様に調べ
た。この場合ベーマイト処理するものの条件は同じとし
た。
これらの結果は第1表に総合して示してあるが、本発
明のものが明度も反射率も小さく好ましいものであるこ
とが判る。
但し試験条件は下記のとおり、 1)反射率は45度における反射率を測定した。
2)明度は日本電色工業(株)製色差計Σ80により測定
した。
3)表面粗さは小坂研究所製触針式表面粗さ計を用い、
撚線した素線を整直して真っ直ぐとした状態で測定し
た。
〔発明の効果〕
本発明によれば、研磨処理を粗面と細面の2段ブラス
ト処理したものに加えて、ベーマイト処理も施したので
非常に複雑な表面が形成され、明度も反射も少ない送電
線を容易に提供することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三戸 雅隆 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (72)発明者 斉藤 健 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (72)発明者 大出 寛 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (72)発明者 武井 祐史 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (72)発明者 岩山 博明 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (72)発明者 佐野 ▲つとむ▼ 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−224014(JP,A) 特開 昭61−276729(JP,A) 特開 昭59−182967(JP,A) 特開 平3−236110(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01B 5/00 - 5/10 H01B 13/00 501 C23F 1/00 - 1/36

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム送電線の少なくとも最外層の
    アルミニウム素線の表面を、粒径の粗い研磨材でブラス
    ト処理し、ついで粒径の細かい研磨材でブラスト処理し
    た後、さらにベーマイト処理することを特徴とするアル
    ミニウム送電線の製造方法。
  2. 【請求項2】粒径の粗い研磨材によるブラスト処理を最
    大粗さ15〜50μmとし、粒径の細かい研磨材によるブラ
    スト処理を最大粗さ3〜12μmとした請求項1記載のア
    ルミニウム送電線の製造方法。
  3. 【請求項3】粒径の粗い研磨材としてコランダムの#60
    〜#150を用い、粒径の細かい研磨材としてコランダム
    の#180〜#320を用いる請求項1記載のアルミニウム送
    電線の製造方法。
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JP7339645B2 (ja) * 2018-05-21 2023-09-06 国立大学法人北海道大学 潜熱蓄熱体、潜熱蓄熱体の製造方法、及び、熱交換材料

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