JP2942477B2 - 巻糸ボビンの外形検査装置 - Google Patents

巻糸ボビンの外形検査装置

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JP2942477B2
JP2942477B2 JP7233252A JP23325295A JP2942477B2 JP 2942477 B2 JP2942477 B2 JP 2942477B2 JP 7233252 A JP7233252 A JP 7233252A JP 23325295 A JP23325295 A JP 23325295A JP 2942477 B2 JP2942477 B2 JP 2942477B2
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winding
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    • B65H63/006Warning or safety devices, e.g. automatic fault detectors, stop-motions ; Quality control of the package quality control of the package
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2701/00Handled material; Storage means
    • B65H2701/30Handled filamentary material
    • B65H2701/31Textiles threads or artificial strands of filaments

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  • Quality & Reliability (AREA)
  • Filamentary Materials, Packages, And Safety Devices Therefor (AREA)
  • Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維製造業におい
て、巻糸ボビンのバルジ,輪抜け,段付き等の外形不良
を、生産ライン上で自動的に検出し、判別するための装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】合成繊維の製造においては、紡糸から玉
揚まで一貫して行われ、さらに最近では、搬送及び梱包
の自動化が実現しつつある。一方、巻糸ボビンの外観検
査においては目視検査が行われており、生産された巻糸
ボビンは玉揚げ後、梱包・出荷する前に、毛羽や汚れ等
とともに巻形状のチェックを受け、いわゆるバルジ,輪
抜け,段付き等の不良品は除かれ良品のみが出荷され
る。
【0003】ここで、外形不良について説明すると、良
品の巻糸ボビンの外形形状は、側面から見ると図7
(a)のように一定の厚みをもっている。これに対し、
バルジ不良は、図7(b)に示すように、巻上げ時のテ
ンションの調整不良等により不規則に巻取られ、巻糸ボ
ビン端面の中央部が許容値以上に膨らんだものである。
また、輪抜け不良は、図7(c)に示すように、搬送時
の衝撃等により巻糸ボビンの端面が崩れ、巻糸ボビン端
面に許容値以上の段差がついたものである。また、段付
き不良は、図7(d)に示すように、トラバースの不具
合等により均一な巻上げができず、巻糸ボビンの外周端
が許容値以下に窪んでいるものをいう。このような外形
不良は、後工程において種々の問題を生ずる原因とな
る。
【0004】このような巻糸ボビンの外観検査において
は、従来より自動化が試みられており、例えば、特開平
6−24649号、特開平6−24650号公報に開示
される検査装置及び方法が知られている。
【0005】特開平6−24649号公報に開示される
検査装置(以下、従来例1と称する。)は、検査対象と
なるパッケージの側面から端面にかけてスリット光を照
射し、パッケージのエッジ形状をCCDカメラで撮像
し、撮像したパッケージの形状データと、予めメモリに
記憶された正常パッケージの形状データとを比較し、そ
のマッチング度合いにより、段巻,菊巻等の不良を検出
するというものである。
【0006】また、特開平6−24650号公報に開示
される検査方法(以下、従来例2と称する。)は、ま
ず、パッケ−ジ側投光器にて、トレイに起立したパッケ
ージの端面に対して直交するように所定幅スリット状の
レーザー光を出射し、パッケージ側投光器と対向するよ
うに設置したパッケージ側受光器で受光する。ついで、
トレイ側投光器にてトレイの端面に対して直交するよう
に所定幅スリット状のレーザー光を出射し、トレイ側投
光器と対向するように設置したトレイ側受光器で受光す
る。そして、両受光器の受光量からバルジ形状を検出す
るというものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来例
1においては、前述のとおりパッケージのエッジ形状を
CCDカメラで撮像するためパッケージの一箇所のエッ
ジしか撮像しておらず、検査の抜けが生じる。また、メ
モリに記憶された正常パッケージの形状データを毎回呼
び出して、検査の対象となるパッケージの形状データと
比較するため、多大な処理時間を要する。また、生産さ
れるパッケージの巻取り形状は必ずしも同一ではなくば
らつきがあるため、従来例1のようなパターンマッチン
グによる比較検査では、安定した検査は困難であり、そ
のため誤認識率が高くなる。また、CCDカメラで画像
処理して検査する方式は装置が高価になる。
【0008】前記従来例2においては、パッケージの端
面に対して直交するようにレーザー光を照射するため、
パッケージの凸部のみを検出しており巻糸ボビン端面の
形状を詳細に把握するには至らない。このため、パッケ
ージ端面の形状によっては検出できないケースが生じ
る。特に前述のバルジ不良,輪抜け不良,段付き不良等
を判別することはできない。
【0009】前記従来例の他にも、パッケージの外形不
良を検査するためにパッケージ端面の凹凸状態を計測す
る方法として、従来からの接触式変位計あるいは近接セ
ンサーによる測定が考えられる。しかし、接触式変位計
では、柔らかいパッケージ表面を傷つけてしまうため適
用できず、また近接センサーとしての超音波センサーや
静電容量式のセンサーでは細かい凹凸は計測できず精度
の高い測定ができない。また、最近ではレーザーを利用
した三次元測定器も実用化されているが、非常に高価な
ものである。
【0010】本発明は、上述のような従来装置の問題点
を解決するためになされたものであって、巻糸ボビンの
端面の凹凸形状を定量的に詳細にかつ簡便に把握し、バ
ルジ,輪抜け,段付き等の外形不良を正確に自動判別す
る検査装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る請求項1に記載した発明は、紙管に糸条
を捲着して形成した巻糸ボビンの外形形状を検査する装
置であって、前記巻糸ボビンの表裏面のそれぞれに対し
巻糸ボビン端面の変位を計測し、変位データを得る変
位計測手段と、該変位計測手段を前記巻糸ボビンに対し
て相対的に移動せしめる移動手段と、該移動手段に対応
して前記変位計測手段により得られた変位データを連続
的に記憶し、前記ボビン端面の凹凸形状に関する形状デ
ータを作成する形状データ作成手段と、該形状データを
基に外形不良を検出する判定手段とから構成したことを
特徴とするものである。
【0012】又、請求項2に記載した発明は、上記請求
項1の発明において、前記変位計測手段の計測位置を、
巻糸ボビン端面の紙管近傍を通る直線上に設定したこと
を特徴とするものである。
【0013】又、請求項3に記載した発明は、上記請求
項1又は2の発明における前記変位計測手段を、前記巻
糸ボビンの表裏面のそれぞれに対して、略直角方向のレ
ーザー光を照射するレーザー投光手段と、該レーザー投
光手段より照射したレーザー光の巻糸ボビン上の照射点
位置近傍を、投光光線とは異なる方向から撮像する撮像
手段を内蔵し、撮像データを基に、レーザー投光手段か
ら前記巻糸ボビンまでの距離に応じた電圧を出力するレ
ーザー受光手段とから構成したことを特徴とするもので
ある。
【0014】又、請求項4に記載した発明は、上記請求
項1又は2又は3の発明における前記判定手段を、形状
データの前処理を行う前処理部と、バルジ不良を検出す
るバルジ判定部と、輪抜け不良を判定する輪抜け判定部
と、段付き不良を判定する段付き判定部とから構成した
ことを特徴とするものである。
【0015】請求項1の発明によれば、まず、移動手段
により変位計測手段を巻糸ボビンに対して相対的に移動
せしめるとともに、変位計測手段によりボビン端面の変
位(変位データ)を計測する。そして、形状データ作成
手段は、変位計測手段からの変位データを所定時間間隔
で取り込み、これを必要時間記憶して巻糸ボビン端面の
凹凸形状に関する形状データを得る。そして、この形状
データを基に、判定手段は、外形不良を検出する。
【0016】また、請求項2の発明によれば、請求項1
の発明において、巻糸ボビンの端面の紙管近傍を通る直
線上の部分の変位、即ち凹凸状態を計測する。ここで、
巻糸ボビンの外形不良は巻糸ボビン端面に輪環状態で現
れるため、紙管近傍を通る直線上の凹凸状態を計測する
ことは、巻糸ボビン端面全体を検査することに相当する
ものとなる。このようにして、簡便に、巻糸ボビン端面
の凹凸形状を表す形状データを得ることができる。
【0017】また、請求項3の発明によれば、請求項1
または2の発明における変位計測手段を、レーザー光を
利用した非接触の変位計測手段とした。ここで、レーザ
ー投光手段から投光するレーザー光は指向性が強く、ま
たスポット径が小さいことから、ボビン表面の小さい凹
凸も精度良く計測することができる。
【0018】また、請求項4の発明によれば、請求項1
または2または3の発明における判定手段を、前処理
部、バルジ判定部、輪抜け判定部、段付き判定部から構
成しており、各外形不良を分類して判別することができ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
き、添付図面に基づいて説明する。
【0020】まず、本発明の具体的態様たる装置(以
下、「本装置」という。)の構成について説明する。図
1は本装置の概略構成を示す斜視図であるが、同図に示
すように、本装置は、巻糸ボビンの端面の変位を計測す
る変位計測手段たる変位計(3)および、巻糸ボビン
(1)を検査領域内で、矢示A方向に一定速度で搬送す
る移動手段たるコンベア(2)と、前記変位計(3)に
より計測された変位データを処理し、不良の有無を検出
し、且つ不良の種類を判別する処理部(6)とからなる
ものである。該処理部(6)は、前記変位計(3)によ
り計測された変位データを処理する形状データ作成手段
(7)と、該形状データを処理し不良の有無を検出し、
且つ不良の種類を判別する判定手段(8)とから構成さ
れる。以下、各部の詳細について説明する。
【0021】(A)変位計測手段 本装置においては、変位計測手段として、半導体レーザ
ーを用いた変位計(3)を使用しており、図1に示すよ
うに、巻糸ボビン(1)の表裏2つの端面を計測するよ
うに当該変位計(3a),(3b)をそれぞれ配設して
いる。また、図3は当該変位計(3)の概略構成を示す
説明図であるが、同図に示すように、この変位計(3)
は投光部(4)と、受光部(5)とからなり、本装置で
はこれを一体的に設けたものを使用している。この変位
計(3)の原理は三角測量法に基づいたものであり、投
光光線と異なる方向からレーザー光の照射点を見た場
合、受光側の結像面にできる像の位置が測定面までの距
離に応じて変化するという原理である。
【0022】(A−1)投光部 前記投光部(4)は、図3に示すように、電源回路(4
a),半導体レーザー(4b),投光レンズ(4c)か
らなり、巻糸ボビン(1)の端面に対して略直角にレー
ザー光を照射するものである。
【0023】(A−2)受光部 前記受光部(5)は、図3に示すように、受光レンズ
(5a)と、光ポジションセンサ(5b)と、データ変
換回路(5c)とからなり、巻糸ボビン(1)の端面に
照射したレーザー光の照射点位置を撮像し、その撮像位
置に応じた出力、即ち測定点までの距離に応じた電圧を
出力するものである。
【0024】光ポジションセンサ(PSD:Photo
Sennsitive Detector)(5b)
は、光線の照射されている位置に応じて電流値が線形的
に変化するものであり、その電流値を電流電圧変換して
電圧を出力するものである。また、データ変換回路(5
c)は、光ポジションセンサ(5b)からの出力電圧値
を、測定点までの距離に応じた電圧(以下、この電圧値
を「変位データ」と呼ぶ。)に変換するものである。図
4に、測定距離と、変位計(3)からの出力電圧との関
係を示す。
【0025】また、図1に二点鎖線で示すように、変位
計測位置が巻糸ボビン端面における紙管近傍を通る直線
となるように、変位計(3)の高さを調節している。
【0026】(B)移動手段 前記移動手段は、図1に示したコンベア(2)からな
り、巻糸ボビン(1)を載置したトレイ(1a)を一定
速度で搬送するものである。また、位置決め手段として
のストッパ(2a)を備えている。尚、本装置において
は、移動手段としてコンベアを使用しているがこれに限
られるものではない。また、巻糸ボビンを固定し、変位
計測手段を移動させることも考えられる。例えば、リニ
アガイドに変位計測手段を取り付けて一直線上を移動さ
せることもできる。
【0027】前記コンベア(2)は、 図1に示すよう
に、巻糸ボビン(1)を載置したトレイ(1a)を、コ
ンベア(2)により一定速度で搬送する。そして、位置
決め手段としてのストッパ(2a)を上昇させ、コンベ
ア上面より突出せしめることにより、巻糸ボビン(1)
を載置したトレイ(1a)をコンベア上の所定の位置に
一旦停止させ、ついで測定開始と同時にストッパを下降
させ再度トレイ(1a)を搬送する。
【0028】(C)処理部 前記処理部(6)は、変位計により計測された巻糸ボビ
ン(1)端面の変位データを処理し、不良を検出し,判
別するものであり、図2に示すように、変位計(3)に
より得られた変位データを用いて形状データを作成する
形状データ作成手段(7)と、該形状データを基に外形
不良を検出する判定手段(8)とからなるものである。
【0029】(C−1)形状データ作成手段 前記形状データ作成手段(7)は、データ記憶部(7
a)と形状データ作成部(7b)からなる。形状データ
は、巻糸ボビン(1)を一定速度で搬送しつつ、前記変
位計(3)からの出力電圧(変位データ)を所定時間間
隔で取り込み、所定時間記憶することにより得られ、前
記巻糸ボビン(1)の前記直線上の凹凸形状を測定出来
る。
【0030】これを図5を用いて説明すると、まず二つ
の変位計(3a),(3b)間の距離Dを予め測定し、
データ記憶部(7a)に格納しておく。ついで、巻糸ボ
ビン(1)を矢示B方向に移動せしめるとともに、一定
のサンプリング間隔で、変位データ即ち各測定位置xi
での巻糸ボビン(1)の両端面までの距離Lai,Lb
iを計測し、順次データ記憶部(7a)に格納する。そ
して、前記形状データ作成部(7b)において、このよ
うにして時系列で得られた変位データLai,Lbiお
よび上述の距離Dから形状データTai,Tbiを作成
する。
【0031】この作成方法は、まず、巻糸ボビン(1)
の略中心に基準線を設定し、この基準線から二つの変位
計(3a),(3b)までの距離Da,Dbを、次式を
満足するように設定する。 Da+Db=D,Da>Lai,Db>Lbi そして、形状データTai,Tbiを次式より算出す
る。 Tai=Da−Lai,Tbi=Db−Lbi また、各測定位置xiでの巻糸ボビン(1)の厚さTi
は、次式で求めることができる。 Ti=Tai+Tbi
【0032】このようにして得られた形状データを図6
に示す。ただし、同図に示すように、前記変位計(3)
により得られた変位データにおいては、巻糸ボビン
(1)の両端近傍および紙管近傍において、形状不良で
はないが大きな凹凸状の信号を含んでおり、形状データ
にも現れる。この信号の処理については、判定手段
(8)の前処理部の項で述べる。
【0033】なお、変位計(3)のレーザー照射位置の
高さを調整することにより、巻糸ボビン(1)の端面の
任意の直線上にレーザー光を照射することができる。本
装置では、レーザー照射手段を紙管のやや上方にレーザ
ー光を照射するように設定しているが、これは、外形不
良が巻糸ボビン(1)端面に輪環状に表れるため、巻糸
ボビン(1)の中央紙管近傍のある直線上の変位データ
が取得できれば、バルジ,輪抜け,段付きの検出および
判別が可能であるからである。ここで、より精度の高い
測定をしたい場合には、高さを変えて繰り返し走査すれ
ば全面を検査できる。また巻糸ボビン(1)を回転させ
ながら走査を繰り返しても良い。
【0034】本装置においては、巻糸ボビン(1)の両
側に変位計(3)を配設しており、巻糸ボビン(1)の
両端面の変位データを取得しているが、これは、後述す
るように、不良の判別を正確に行うためであって、単に
外形不良の有無を検出するだけであれば、いづれか一方
の端面だけの変位データを取得すれば良い。
【0035】(C−2)判定手段 前記判定手段(8)は、前記形状データ作成手段(7)
により得られた形状データを利用して外形不良を検出す
るものであり、図2に示すように、前記形状データにお
いて検査に必要な範囲を設定する前処理部(8a)と、
バルジを検出するバルジ判定部(8b)と、輪抜けを検
出する輪抜け判定部(8c)と、段付きを検出する段付
き判定部(8d)と、判定結果出力部(8e)とからな
るものである。
【0036】(a)前処理部 前処理部(8a)は、形状データを用いて不良を判定す
る際に、検査に適さない信号を含まないように、検査範
囲を設定するものである。
【0037】形状データは図6からわかるように、巻糸
ボビン(1)の両端近傍および紙管近傍において、形状
不良ではない大きな凹凸状の信号を含んでいる。即ち、
巻糸ボビン(1)の両端近傍においては、レーザーの照
射点の映像が不安定となるからであり、巻糸ボビン
(1)の紙管近傍においては、紙管付近に、外形不良と
は異なる表面の凹凸が存在し、それに応じた信号が検出
されるからである。そこで、このような検査に適さない
信号を含まないように、検査範囲を設定する。図6に示
す例では、A−A’間およびB−B’間が適した検査範
囲である。
【0038】(b)バルジ判定部 前記バルジ判定部(8b)は、図8(b)に示すよう
に、一点鎖線で表した上述の検査範囲において、最大厚
さ(Tmax)と最小厚さ(Tmin)とを求め、次式
からバルジ量Vを算出する。 バルジ量V=最大厚さTmax−最小厚さTmin そして、バルジ量Vが予め設定した許容値Vpを越えた
とき、バルジ不良と判定する。
【0039】(c)輪抜け判定部 前記輪抜け判定部(8c)は、図8(c)に示すよう
に、前記検査範囲内において、巻糸ボビン(1)の端面
で外側へ凸なる位置(xA)を検出し、ついで該凸なる
位置(xA)の凸部の大きさ(ΔT)が所定値より大き
い場合に不良と判定する。
【0040】ここで、外側へ凸なる位置(xA)は、形
状データTaiおよびTbiの差分値をとることにより
検出する。差分値とは、図5において、隣合う二つの測
定位置x(i)とx(i+1)における、形状データT
aiまたはTbi差をもとめたものであり、たとえば、
形状データTaiの場合、 x(i)とx(i+1)での差分値=Ta(i+1)−
Ta(i) で算出される。そして、この差分値が所定値(任意に設
定)を越えた点を抽出する。なお比較する形状データは
隣合う二つの点におけるものではなく、任意の二点にお
けるものとしてもよい。
【0041】(d)段付き判定部 前記段付き判定部(8d)は、図8(c)に示すよう
に、取得した変位デ−タから巻糸ボビン(1)の外周端
の厚さTeを求め、外周端の厚さTeが所定値より小さ
い場合は不良と判定する。ここで、上述のように外周端
は、検査範囲外であるので、一点鎖線で示す検査範囲の
端部(図5におけるA点あるいはB点)の厚さTe’を
外周端の厚さTeとみなすこととする。即ち、段付き不
良は、外周端より内側(紙管側)の外周端より少し離れ
た所に発生するため、上述の検査範囲の端部の厚さT
e’を外周端の厚さTeとみなしても差し支えないので
ある。
【0042】(e)判定結果出力部 前記判定結果出力部(8e)は、バルジ判定部(8
b),輪抜け判定部(8c),段付き判定部(8d)か
らの判定結果を判断し、不良の有無、不良の種別を出力
するものである。
【0043】以上のように本装置によれば、巻糸ボビン
(1)をコンベア(2)で搬送し、変位計(3)を用い
て巻糸ボビン(1)端面までの距離を測定し、変位デー
タを得る。ついで、形状データ作成手段(7)におい
て、この変位データを連続的に記憶し、巻糸ボビン
(1)端面の紙管近傍を通る直線上の凹凸状況を表す形
状データを作成する。そして、この形状データから判定
手段(8)を用いてバルジ、輪抜け、段付きの各不良を
検出し判別することができる。
【0044】ここで、例えば、バルジ、輪抜け、段付き
以外の外形不良の検出についても、図8に示したよう
に、巻糸ボビン(1)端面の正確な形状デ−タを定量的
に取得しているため、判定手段(8)に然るべき判定部
を設定することにより、任意の項目での正確な判別が可
能である。
【0045】なお、バルジ,輪抜け,段付き等の判別を
せずに、単に不良を検出する場合には、巻糸ボビン
(1)の片側の端面の変位データを取得すればよい。
【0046】なお、具体例は提示しないが、本発明によ
れば、合成繊維の巻糸ボビンに限らず、天然繊維の小パ
ッケ−ジについても効果的に適用できる
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、三角測量法の原理にも
とづいて、レーザー光を用いて巻糸ボビン端面の変位を
計測し、且つ巻糸ボビンの外形不良が輪環状に現れると
いう特徴を利用して、巻糸ボビンにおける紙管近傍の一
直線上の凹凸形状を計測することにより、外形不良を簡
便にかつ精度良く検査することができる。さらに、端面
の凹凸の形状によって、バルジ,輪抜け,段付きの判別
が可能になることで、不良発生の原因までつかむことが
でき、この結果を前工程にフィードバックするにより不
良発生を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態たる本装置を示す正面図で
ある。
【図2】本装置の処理部を示す説明図である。
【図3】本装置の変位計測手段を示す説明図である。
【図4】本装置における、変位計の測定距離と出力電圧
との関係を示す説明図である。
【図5】本装置における、形状データ作成手段の説明図
である。
【図6】本装置で得られる形状データと検査範囲とを示
す説明図である。
【図7】巻糸ボビンの外形不良を示す説明図である。
【図8】本装置における、判定手段の説明図である。
【符号の説明】
1 巻糸ボビン 1a トレイ 2 コンベア 2a ストッパ 3 変位計 4 投光部 5 受光部 6 処理部 7 形状データ作成手段 7a データ記憶部 8b 形状データ作成部 8 判定手段 8a 前処理部 8b バルジ判定部 8c 輪抜け判定部 8d 段付き判定部 8e 判定結果出力部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65H 63/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙管に糸条を捲着して形成した巻糸ボビ
    ンの外形形状を検査する装置であって、前記巻糸ボビンの表裏面のそれぞれに対して 巻糸ボビン
    端面の変位を計測し、変位データを得る変位計測手段
    と、 該変位計測手段を前記巻糸ボビンに対して相対的に移動
    せしめる移動手段と、 該移動手段に対応して前記変位計測手段により得られた
    変位データを連続的に記憶し、前記ボビン端面の凹凸形
    状に関する形状データを作成する形状データ作成手段
    と、 該形状データを基に外形不良を検出する判定手段とから
    構成したことを特徴とする巻糸ボビンの外形検査装置。
  2. 【請求項2】 前記変位計測手段の計測位置を、 巻糸ボビン端面の紙管近傍を通る直線上に設定したこと
    を特徴とする請求項1記載の巻糸ボビンの外形検査装
    置。
  3. 【請求項3】 前記変位計測手段を、 前記巻糸ボビンの表裏面のそれぞれに対して、略直角方
    向のレーザー光を照射するレーザー投光手段と、 該レーザー投光手段より照射したレーザー光の巻糸ボビ
    ン上の照射点位置近傍を、投光光線とは異なる方向から
    撮像する撮像手段を内蔵し、撮像データを基に、レーザ
    ー投光手段から前記巻糸ボビンまでの距離に応じた電圧
    を出力するレーザー受光手段とから構成したことを特徴
    とする請求項1又は2記載の巻糸ボビンの外形検査装
    置。
  4. 【請求項4】 前記判定手段を、形状データの前処理を
    行う前処理部と、バルジ不良を検出するバルジ判定部
    と、輪抜け不良を判定する輪抜け判定部と、段付き不良
    を判定する段付き判定部とから構成したことを特徴とす
    る請求項1又は2又は3記載の巻糸ボビンの外形検査装
    置。
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