JP2941720B2 - 原子燃料棒の端栓取付平行度測定方法およびその装置 - Google Patents
原子燃料棒の端栓取付平行度測定方法およびその装置Info
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- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Description
して用いられる原子燃料棒の端栓取付平行度測定方法お
よびその装置に係り、特に、測定精度と測定検査効率の
向上を図った原子燃料棒の端栓取付平行度測定方法およ
びその装置に関する。
込めて、被覆管の両端に端栓を溶接してあるもので、こ
の原子燃料棒は束ねて燃料集合体に組み上げられる。図
5は、標準的な原子燃料棒1を示す図で、2は被覆管、
3は上部端栓、4は下部端栓である。端栓3、4は、被
覆管2の内部に燃料ペレットを密封するために用いられ
るもので、TIG溶接により被覆管2の両端部に接合さ
れている。
料棒を燃料集合体に組み立てた場合の構造強度部材にな
るので、平行度、曲り、偏心などについて組み立て前に
十分な検査が行なわれる。
定するために定盤上に固定した原子燃料棒を示す図で、
図6(a)は平面図、図6(b)は側面図である。端栓
取付平行度は、被覆管2の通り芯に対するそれぞれ上部
端栓3、下部端栓4の通り芯の平行度であり、基準とな
る方の被覆管2は、V形の溝が精密に加工されているV
ブロック5、5、…により定盤上に水平な姿勢で保持さ
れるようになっている。
を説明する図である。従来は、原子燃料棒1をすきまな
く配置したVブロック5にのせた状態のまま、一人の検
査員が手で少しずつ原子燃料棒1を回しながら、他の検
査員が端栓部測定部分6の範囲の中で昇降量が最大とな
る位置を探し、その位置を含む端栓部測定部分6で軸方
向に沿ってダイヤルゲージ7をスライドさせながら最大
昇降量を求めることによって平行度を測定している。
うな従来のダイヤルゲージを用いた測定では、測定作業
が自動化されておらず、測定に検査員が最低でも2人要
し、測定に人が介在するため、検査員の熟練度によって
測定精度にばらつきが発生するという問題がある。さら
には、Vブロック上で回転させるときに原子燃料棒表面
に傷が発生する虞があった。
有する問題点を解消し、検査員による測定精度のバラツ
キをなくし、原子燃料棒表面に傷を発生させることな
く、精度良く効率的に取付平行度を測定することのでき
る原子燃料棒の端栓取付平行度測定方法およびその装置
を提供することにある。
めに、本発明による測定方法は、原子燃料棒を定盤上の
測定位置に位置決め、その被覆管部の通り芯を測定基準
に一致させ、前記通り芯に関して対称な2個のリニアゲ
ージを使用した接触式ゲージ対を一定の間隔をおいて原
子燃料棒の軸方向に複数組配置し、前記原子燃料棒の端
栓部にその軸方向と垂直な平面上で前記各組の接触式ゲ
ージ対を接触させて、各組のリニアゲージの測定値から
前記端栓部の通り芯を測定し、前記被覆管部の通り芯と
前記端栓部の通り芯とを比較することにより前記端栓部
の取付平行度を測定することを特徴とするものである。
は、原子燃料棒をその被覆管部の通り芯が測定基準に一
致するように固定可能な定盤と、原子燃料棒の軸方向と
垂直に前記原子燃料棒の端栓部に接触子が接触する2個
のリニアゲージを軸方向に沿って一定の間隔をおいて配
置した接触式ゲージ対と、複数組の前記接触式ゲージ対
を前記端栓部の通り芯に関して対称位置に保持するとと
ともに、前記端栓部の軸方向に移動自在なように前記定
盤上の測定位置に取り付けられたゲージ固定治具とから
なる測定部と、を具備することを特徴とする。
称に位置するリニアゲージの接触子が端栓に対してその
軸方向と垂直に当るようにすることで、従来のように原
子燃料棒を回さなくて済み、測定条件がまちまちになら
ずに統一的できる。また、原子燃料棒のタイプに合せて
リニアゲージを保持するゲージ固定治具の位置を調整で
きるので、端栓形状の違いに対応できる。
接触式ゲージ対は、接触子の先端部で揺動可能に結合さ
れる接触板によって前記リニアゲージの接触子同士が連
結され、前記接触板は、弾性付勢手段により前記端栓部
に押し付けられるように弾性力で付勢される。
スプリング内蔵のエアシリンダが用いられる。測定時に
は、エアシリンダのエア圧力が開放されて内蔵のスプリ
ングによって接触板が端栓に押し付けられ、接触式ゲー
ジ対の2個のリニアゲージの読みの差から端栓の傾きを
求めることができる。このとき、接触板は、スプリング
の弾性力のみで端栓に接触するのでスプリングを調整す
ることで端栓表面の傷の発生を防止できる。
端栓取付平行度測定方法およびその装置の一実施形態に
ついて、添付の図面を参照して説明する。図1は、本実
施形態による原子燃料棒の端栓取付平行度測定装置の全
体を示す図で、図1(A)はその平面図、図1(B)は
側面図である。10は定盤で、原子燃料棒1は、一定間
隔をおいて設けてある固定治具11によって定盤上10
の所定の測定位置に固定されるようになっている。原子
燃料棒1は、定盤上に固定された状態では、被覆管部2
の通り芯は測定基準に合うようになっており、したがっ
て、被覆管部2の通り芯を基準にして、両端部の端栓部
3、4の通り芯を求めて比較することで、端栓部3、4
の取付平行度を測定することができる。
棒1の端栓3、4が位置する定盤10の両端部は、多種
類の燃料棒および端栓形状タイプに対応できるように、
ガイド13を介して燃料棒1の軸方向にスライドさせて
位置調整可能なように設けられている。
る測定部12の構成を示す断面図である。上部端栓3側
の測定部12についても同じ構成である。14がゲージ
固定治具であり、このゲージ固定治具14の中央部は、
方形の穴部15がくり抜かれており、その内側面に2つ
一組のリニアゲージ16、17が合計4組、合計で8個
取り付けられている。リニアゲージ16、17は、接触
子16a、17aの先端を被測定部に当てて、その突出
量を計測することのできる測定器である。
子燃料棒1の軸方向に沿って平行に同一位相で一定の間
隔を保って固定されており、接触式ゲージ対を構成する
ようになっている。
aは、接触板18を介して下部端栓4の表面に接触する
ように構成されている。この接触板18は、接触子16
a、17a同士を連結するように取り付けられ、特に、
この場合、接触子16a、17aの先端とは、下部端栓
4の傾きに応じて揺動できるように結合されている。ま
た、接触板18を下部端栓4に押し付ける弾性付勢手段
としてエアシリンダ19が用いられており、このエアシ
リンダ19のロッド20の先端部に形成されている球状
の押圧部20aは、エアシリンダ19に内蔵の図示され
ないスプリングの弾発力によって、接触板18を下部端
栓4に対して押し付けることができる。なお、エアシリ
ンダ19にエアが供給されると、前記のスプリングの弾
発力に抗してロッド20が引っ込むようになっている。
ように、下部端栓4の軸芯に関して対称に4組配置され
ている。この実施形態では、90゜ずつ偏位するように
なっているが、これに限定されるものではなく、例え
ば、120゜ずつ3組設けるようにしてもよい。また、
このような配置では、図3に示すように、接触式ゲージ
対のリニアスケール17、16は、片側どうしの接触子
は下部端栓4の軸と直交する同一平面上にあるようにな
っている。
装置を使用して行なう測定の手順について説明する。ま
ず、図1に示すように、定盤10の上に原子燃料棒1に
固定治具11を用いて固定し、被覆管部2の通り芯を次
のようにして測定基準としておく。
20を利用することで、原子燃料棒1のおおよその位置
決めをした後(図4(a))、原子燃料棒1の左右から
V溝21,21が対向し合った固定治具11,11で原
子燃料棒1を固定することで、この原子燃料棒1の位置
決めを行なう(図4(b))。この実施形態では、固定
治具11,11は、これらを遠近方向にスライドさせる
モータに負荷検知用のリミッターが設けられており(図
示せず)、原子燃料棒1に当接した左右の固定治具1
1,11に同時に一定の負荷がかかると、固定治具1
1,11の移動は自動的に停止するようになっている。
の接触部近傍には、リニアセンサ(図示せず)が設けら
れており、このリニアセンサにより正確に原子燃料棒1
を固定していることを確認することが好ましい。
に、固定治具11,11は原子燃料棒1を断面方向から
みて、4点の点接触で固定するため、対向する接触点を
結んだ線分どうしの交点Oが断面方向からみた原子燃料
棒1の中心となり、この中心点を軸方向に結んだ線が、
測定対象の原子燃料棒1の通り芯である。
に移動させてその取付け位置から容易に通り芯を算出す
ることができるため、こうして求めた通り芯を測定基準
とする。
それぞれ測定部12をスライドさせることによって、図
3に示すように、ゲージ固定治具14を下部端栓4(上
部端栓3についても同様である)にかぶせるようにして
原子燃料棒および端栓形状の種類に応じて簡単に装着す
ることができ、自動化も可能である。
開放されており、内蔵のスプリングの弾発力のみによっ
て接触板18が下部端栓4に押し付けられる。このた
め、接触子16a、17aは接触板18を介して接触す
ることとあいまって、下部端栓4の表面に傷がつくのを
防止することができる。
する4方向からリニアスケール16、17の接触子16
a、17aが同時に下部端栓4の外周面に当接するの
で、従来のように原子燃料棒を回すような必要がなく、
また、一定の測定条件の下での測定を可能とする。この
とき、下部端栓4に傾きがあれば、それぞれ各組のリニ
アゲージの示す値の差となってあらわれる。
栓3について通り芯を求めることができ、これらを測定
基準と比較することで、取付平行度を測定することがで
きる。その測定値についても、接触式ゲージ対を4組設
けていることで、測定者の練度に依存せずに精度の信頼
性を高めることができる。
によれば、検査員による測定精度のバラツキをなくし、
原子燃料棒表面に傷を発生させることなく、精度良く効
率的に取付平行度を測定することができる。
装置の一実施形態を示す全体構成図。
す図。
Claims (3)
- 【請求項1】原子燃料棒を定盤上の測定位置に位置決
め、その被覆管部の通り芯を測定基準に一致させ、 前記通り芯に関して対称な2個のリニアゲージを使用し
た接触式ゲージ対を一定の間隔をおいて原子燃料棒の軸
方向に複数組配置し、 前記原子燃料棒の端栓部にその軸方向と垂直な平面上で
前記各組の接触式ゲージ対を接触させて、各組のリニア
ゲージの測定値から前記端栓部の通り芯を測定し、 前記被覆管部の通り芯と前記端栓部の通り芯とを比較す
ることにより前記端栓部の取付平行度を測定することを
特徴とする原子燃料棒の端栓取付平行度測定方法。 - 【請求項2】原子燃料棒をその被覆管部の通り芯が測定
基準に一致するように固定可能な定盤と、 原子燃料棒の軸方向と垂直に前記原子燃料棒の端栓部に
接触子が接触する2個のリニアゲージを軸方向に沿って
一定の間隔をおいて配置した接触式ゲージ対と、複数組
の前記接触式ゲージ対を前記端栓部の通り芯に関して対
称位置に保持するととともに、前記端栓部の軸方向に移
動自在なように前記定盤上の測定位置に取り付けられた
ゲージ固定治具とからなる測定部と、 を具備することを特徴とする原子燃料棒の端栓取付平行
度測定装置。 - 【請求項3】前記接触式ゲージ対は、接触子の先端部で
揺動可能に結合される接触板によって前記リニアゲージ
の接触子同士が連結され、前記接触板は、弾性付勢手段
により前記端栓部に押し付けられるように弾性力で付勢
されていることを特徴とする請求項2に記載の原子燃料
棒の端栓取付平行度測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8282504A JP2941720B2 (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | 原子燃料棒の端栓取付平行度測定方法およびその装置 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10123283A JPH10123283A (ja) | 1998-05-15 |
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JP8282504A Expired - Fee Related JP2941720B2 (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | 原子燃料棒の端栓取付平行度測定方法およびその装置 |
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FR2936048B1 (fr) * | 2008-09-15 | 2010-12-03 | Areva Nc | Dispositif de mesure et de correction d'un defaut de parallelisme d'un crayon de combustible nucleaire |
CN102980500A (zh) * | 2012-11-16 | 2013-03-20 | 无锡麦铁精密机械制造有限公司 | 一种弧面对称度检具 |
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1996
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