JP2940959B2 - 電気モータを用いた動力舵取装置 - Google Patents
電気モータを用いた動力舵取装置Info
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Description
本発明は、電気モータを用いた自動車の動力舵取装置
に関する。
に関する。
一般に、自動車の動力舵取装置はステアリングシャフ
トとピニオン軸の間を弾性部材(トーションバー)にて
結合し、この弾性部材のねじれによって生じるステアリ
ングシャフトとピニオン軸の相当回転に基づいて作動す
るサーボバルブによりアシスト力を与えるパワーシリン
ダへの作動流体の給排を制御している。即ち、自動車の
ハンドルからステアリングシャフトに入力されるマニュ
アルトルクの大きさに比例して弾性部材がねじれてステ
アリングシャフトとピニオン軸が相対回転することでア
シストトルク(補助操舵力)を発生させて操舵に必要な
マニュアルトルクを減少させる装置である。 そして、上記作動流体のサーボバルブへの供給はエン
ジン動力を利用してポンプを回転させることにより達成
している。
トとピニオン軸の間を弾性部材(トーションバー)にて
結合し、この弾性部材のねじれによって生じるステアリ
ングシャフトとピニオン軸の相当回転に基づいて作動す
るサーボバルブによりアシスト力を与えるパワーシリン
ダへの作動流体の給排を制御している。即ち、自動車の
ハンドルからステアリングシャフトに入力されるマニュ
アルトルクの大きさに比例して弾性部材がねじれてステ
アリングシャフトとピニオン軸が相対回転することでア
シストトルク(補助操舵力)を発生させて操舵に必要な
マニュアルトルクを減少させる装置である。 そして、上記作動流体のサーボバルブへの供給はエン
ジン動力を利用してポンプを回転させることにより達成
している。
ここで、フロント側にエンジンを載置していない自動
車(例えば、ミッドシップ車等)ではエンジンとステア
リングシャフト等との間が相当離れており、その距離を
配管接続することは構成が複雑となり適切でない。 そこで、特開昭56−99859号公報に開示されているよ
うに、ステアリングシャフト等の近辺に電気モータを配
設し、そのモータ動力を利用して作動流体を供給するポ
ンプにてステアリングシャフト等にアシストトルクを発
生させることが考えられる。 ところが、例えば、低速時においてハンドル操作が連
続する場合のように、上記ポンプを回転駆動する電気モ
ータに高電流が流れっぱなしになると、電気モータが過
熱し最終的に電気モータの損傷を招く恐れがある。 本発明は、上記の課題を解決するために成されたもの
であり、その目的とするところは、電気モータの損傷等
を予防した電気モータを用いた動力舵取装置を提供する
ことである。
車(例えば、ミッドシップ車等)ではエンジンとステア
リングシャフト等との間が相当離れており、その距離を
配管接続することは構成が複雑となり適切でない。 そこで、特開昭56−99859号公報に開示されているよ
うに、ステアリングシャフト等の近辺に電気モータを配
設し、そのモータ動力を利用して作動流体を供給するポ
ンプにてステアリングシャフト等にアシストトルクを発
生させることが考えられる。 ところが、例えば、低速時においてハンドル操作が連
続する場合のように、上記ポンプを回転駆動する電気モ
ータに高電流が流れっぱなしになると、電気モータが過
熱し最終的に電気モータの損傷を招く恐れがある。 本発明は、上記の課題を解決するために成されたもの
であり、その目的とするところは、電気モータの損傷等
を予防した電気モータを用いた動力舵取装置を提供する
ことである。
上記課題を解決するための発明の構成は、第1図にそ
の概念を示したように、自動車に搭載された電気モータ
の回転によりステアリングシャフト等に加えるアシスト
トルクを制御する動力舵取装置において、前記電気モー
タ1を流れる負荷電流を検出する電流検出手段2と、前
記電気モータ1に流れる負荷電流と、その負荷電流によ
って生じる単位時間当たりの発熱量に対応する温度変化
量との関係を、前記電気モータの温度が高いほど温度変
化量が小さくなるように、前記電気モータ1の温度毎に
定めた温度特性を記憶した温度特性記憶手段3と、前記
温度特性記憶手段3に記憶された温度特性から前記電流
検出手段2により検出された負荷電流と前記電気モータ
1の温度に対応する温度変化量を求めて、この温度変化
量を積算することにより現在の前記電気モータ1の温度
を求める温度積算手段4と、前記温度積算手段4により
求められた現在の電気モータ1の温度と予め設定された
上限温度及び下限温度とを比較して判定信号を出力する
温度判定手段5と、前記温度判定手段5から出力された
判定信号に基づき、前記電気モータ1を回転・停止制御
するモータ制御手段6とを備えたことを特徴とする。
の概念を示したように、自動車に搭載された電気モータ
の回転によりステアリングシャフト等に加えるアシスト
トルクを制御する動力舵取装置において、前記電気モー
タ1を流れる負荷電流を検出する電流検出手段2と、前
記電気モータ1に流れる負荷電流と、その負荷電流によ
って生じる単位時間当たりの発熱量に対応する温度変化
量との関係を、前記電気モータの温度が高いほど温度変
化量が小さくなるように、前記電気モータ1の温度毎に
定めた温度特性を記憶した温度特性記憶手段3と、前記
温度特性記憶手段3に記憶された温度特性から前記電流
検出手段2により検出された負荷電流と前記電気モータ
1の温度に対応する温度変化量を求めて、この温度変化
量を積算することにより現在の前記電気モータ1の温度
を求める温度積算手段4と、前記温度積算手段4により
求められた現在の電気モータ1の温度と予め設定された
上限温度及び下限温度とを比較して判定信号を出力する
温度判定手段5と、前記温度判定手段5から出力された
判定信号に基づき、前記電気モータ1を回転・停止制御
するモータ制御手段6とを備えたことを特徴とする。
電流検出手段2により電気モータ1を流れる負荷電流
が検出される。 一方、温度特性記憶手段3には上記電気モータ1に流
れる負荷電流と、その負荷電流によって生じる単位時間
当たりの発熱量に対応する温度変化量との関係を、前記
電気モータの温度が高いほど温度変化量が小さくなるよ
うに、上記電気モータ1の温度毎に定めた温度特性が記
憶されている。 次に、温度積算手段4は上記温度特性記憶手段3に記
憶された温度特性から上記電流検出手段2により検出さ
れた負荷電流と上記電気モータ1の温度に対応する温度
変化量を求めて積算することにより現在の電気モータ1
の温度を求める。 そして、温度判定手段5はその求められた現在の電気
モータ1の温度と予め設定された上限温度及び下限温度
とを比較して判定信号を出力する。 その出力された判定信号に基づき、モータ制御手段6
は上記電気モータ1を回転・停止制御する。
が検出される。 一方、温度特性記憶手段3には上記電気モータ1に流
れる負荷電流と、その負荷電流によって生じる単位時間
当たりの発熱量に対応する温度変化量との関係を、前記
電気モータの温度が高いほど温度変化量が小さくなるよ
うに、上記電気モータ1の温度毎に定めた温度特性が記
憶されている。 次に、温度積算手段4は上記温度特性記憶手段3に記
憶された温度特性から上記電流検出手段2により検出さ
れた負荷電流と上記電気モータ1の温度に対応する温度
変化量を求めて積算することにより現在の電気モータ1
の温度を求める。 そして、温度判定手段5はその求められた現在の電気
モータ1の温度と予め設定された上限温度及び下限温度
とを比較して判定信号を出力する。 その出力された判定信号に基づき、モータ制御手段6
は上記電気モータ1を回転・停止制御する。
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。 第2図は本発明に係る電動ポンプ式動力舵取装置の構
成を示した構成図である。 11は自動車の車速を検出する車速センサ、12はハンド
ル13が操舵されているか否かを検出するステアリングセ
ンサである。 14は制御装置であり、制御装置14はバッテリBから電
源供給され車速センサ11及びステアリングセンサ12から
の出力信号が入力されている。 又、Pは電気モータMにより回転されるポンプであ
り、電気モータMと一体的に配設されたポンプPとから
電動ポンプは構成され、ポンプPから送り出された作動
液体はサーボバルブ16に供給される。 更に、電気モータMを流れる負荷電流が電流検出手段
を達成する電流検出器15により検出され、その出力信号
が制御装置14に入力されている。 21はラック&ピニオンギヤにより構成されるギヤハウ
ジングである。 そして、22は補助操舵力を発生させるパワーシリンダ
であり、前述したようにサーボバルブ16によりパワーシ
リンダ22への作動流体の給排が制御され、そのパワーシ
リンダ22のピストン23の左右のステアリングロッド24を
介してボール継手25を作動させ図示しない操舵輪を回動
させる。 次に、電気モータMに印加すべき電圧Eを求めるため
の制御装置14の処理手順を示した第3図のフローチャー
トに基づき、車速Vと電圧Eとの関係を示した特性図
〔マップ1〕である第5図を参照して説明する。 先ず、ステップ100では電気モータMの制御に関する
フラグであるMotorが通常制御のMotor=1となっている
か否かが判定される。ここで、制御の最初では電気モー
タMは通常制御されるようにフラグMotorは初期値Motor
=1であるのでステップ100の判定はYESとなり、ステッ
プ102に移行する。 ステップ102ではハンドル13による操舵が有るか否
か、即ち、ステアリングセンサ12から出力信号が出力さ
れているか否かが判定される。 ステップ102でステアリングセンサ12から出力信号が
出力され、操舵有りと判定されると、ステップ104に移
行し、車速センサ11からその時の車速Vが読み込まれ
る。 次にステップ106に移行して、〔マップ1〕である第
5図の特性図から、ステップ104で読み込まれた車速V
に対応して電気モータMに印加すべき電圧Eを算出す
る。 次にステップ108に移行して、ステップ106で算出され
た電圧Eを電気モータMに出力し、本プログラムを終了
する。この様にして、車速が低い程アシストトルクが大
きくなるように制御される。 尚、上述のステップ100で電気モータMの制御に関す
るフラグMotorが0となっており通常制御から逸脱して
いる場合、或いは、ステップ102でステアリングセンサ1
2から出力信号が出力されておらず操舵無しの場合に
は、ステップ110に移行し、電気モータMに印加すべき
電圧E=0として、上述のステップ108に移行し、即
ち、電気モータMを停止させる。 次に、電気モータMをモータ温度により制御するため
の制御装置14の処理手順を示した第4図のフローチャー
トに基づき、電気モータMを流れる負荷電流IMとこの負
荷電流IMが所定時間連続して流れたときの温度変化量Tm
との関係を電気モータMの温度毎に示した特性図〔マッ
プ2〕である第6図、負荷電流IMの変化を示したタイム
チャートである第7図(a)及び負荷電流IMの変化に対
するモータ温度MTHの変化を示したタイムチャートであ
る第7図(b)を参照して説明する。 先ず、ステップ200で電気モータMに流れる負荷電流I
Mを電流検出器15から読み込む。 次にステップ202に移行して、〔マップ2〕である第
6図の特性図から、ステップ200で読み込まれた負荷電
流IMと電気モータMの温度に対応する温度変化量Tmを算
出する。 この算出に際しては、最初、電気モータMが載置され
た環境温度として最悪の場合を考慮し、例えば、80℃を
電気モータMの温度の初期値T0とする。そして、その特
性を表した80℃に対応する線と負荷電流IMとに対応した
温度変化量Tmを求める。又、電気モータMの温度がその
特性を表した温度に対応する線と線との間となる場合に
は、温度に対する比で算出した中間線を用い、その温度
に対応する中間線と負荷電流IMとに対応した温度変化量
Tmを求めることとする。 尚、一般に、負荷電流IMと温度変化量Tmとの関係は単
位時間当たりの放熱量が現在のモータ温度と環境温度と
の温度差に応じて変化するので、電気モータMを流れる
負荷電流IMが同じ場合には、モータ温度が高い程、温度
変化量Tmは小さい値をとると考えられる。しかし、第6
図の特性図〔マップ2〕に示したように、電気モータM
の損傷等を防止するため、安全係数を見込んで、現在の
モータ温度の大小に拘わらず、電気モータMを流れる負
荷電流IMが大きい80A付近においては、温度変化量Tmを
モータ温度80℃に対応する線に漸近させてある。 そして、温度積算手段を達成するステップ204に移行
し、現在の擬似的なモータ温度MTHはステップ202で算出
した温度変化量Tmを次式にて積算して求める。 MTH=MTH+Tm 次にステップ206に移行して、電気モータMの正常・
異常状態を示すフラグMFが正常状態のMF=0であるか否
かが判定される。制御の最初では電気モータMは正常状
態でありフラグMFは初期値MF=0であるのでステップ20
6の判定はYESとなり、ステップ208に移行する。 ステップ208では、MTH≦Hであるか否かが判定され
る。即ち、ステップ204で積算して求められたモータ温
度MTHと予め設定された電気モータMの損傷等しない上
限温度H(例えば、180℃)とが比較される。 そして、モータ温度MTHが上限温度Hを越えていなけ
れば、ステップ208における不等式が成立し、電気モー
タMは損傷等する温度に達していないので、その判定は
YESとなり、本プログラムを終了する。 上述のステップ208でMTH≦Hの不等式が成立しなくな
る時点(第7図(a),(b)における時間t1)では、
電気モータMが過熱して損傷する可能性があり、ステッ
プ208の判定はNOとなり、ステップ210に移行する。そし
て、ステップ210で電気モータMの正常・異常状態を示
すフラグMFをMF=1の異常状態とする。 次に、上述のステップ206でMF=1であると、判定はN
Oとなり、ステップ212に移行する。 ステップ212では、MTH≧Lであるか否かが判定され
る。即ち、ステップ204で積算して求められたモータ温
度MTHが予め設定された下限温度L(例えば、100℃)と
比較される。この下限温度Lは過熱した電気モータMの
温度が十分に冷却されポンプの回転再開が可能と判断で
きる温度である。 そして、ステップ212の不等式が成立すると判定はYES
であり、ステップ214に移行し、電気モータMの制御に
関するフラグMotorを停止であるMotor=0とする。する
と、上述した第3図のフローチャートにおけるステップ
100の判定により、過熱による損傷等を防止するために
電気モータMを停止させる。 そして、電気モータMが停止されると負荷電流IMは零
であり、〔マップ2〕である第6図の特性図から、その
時の温度変化量Tmは負の値となるので第4図のステップ
204における温度積算では、そのモータ温度MTHが温度変
化量Tmだけ徐々に低下し(第7図(b)における時間t1
〜t2の間)、ステップ212におけるMTH≧Lの不等式が成
立しなくなる時点(第7図(a),(b)における時間
t2)では、判定はNOとなり、ステップ216に移行する。
ステップ216では、電気モータMのフラグMFを正常状態
であるMF=0に戻し、ステップ218に移行し、電気モー
タMの制御に関するフラグMotorを通常制御であるMotor
=1とする。すると、上述した第3図のフローチャート
において、通常制御に復帰してMotor=1であるので、
ステップ100の判定はYESとなり、上述と同様にステップ
102以降の処理が実行される。 ここで、温度特性記憶手段は制御装置14内のメモリに
て構成される。そして、温度判定手段はステップ208及
びステップ212にて達成され、モータ制御手段はステッ
プ214及びステップ218にて達成される。 尚、第7図(a),(b)において、時間t1までは、
操舵有りで車速Vが一定(低速)で負荷電流IMが最大の
80Aであり、モータ温度に拘わらず温度変化量Tmが一定
の場合のモータ温度MTHの変化が示されている。 次に、本発明の電動ポンプ式動力舵取装置に係る他の
実施例として、第8図に示したように、電気モータMの
温度を検出するモータ温度センサとして、例えば、バイ
メタル18を配設し、併用した場合の制御装置14の処理手
順を第9図のフローチャートに基づき、前述の実施例と
同様に〔マップ2〕である第6図、バイメタル18のON/O
FF状態に対応したモータ温度MTHの変化と電気モータM
の制御状態を示したタイムチャートである第11図を参照
して説明する。 先ず、前述の実施例における第4図のステップ200〜
ステップ208に対応したステップ300〜ステップ308が同
様に、処理実行される。 そして、モータ温度MTHが上限温度H(例えば、180
℃)を越えていなければ、ステップ308における不等式
が成立し、電気モータMは損傷等する温度に達していな
いので、その特定はYESであり、ステップ310に移行す
る。 ステップ310では、バイメタル18がON状態であるか否
かが判定される。ここで、バイメタル18は、例えば、第
10図に示したような、ヒステリシス動作温度特性を有し
ているものとする。 つまり、バイメタル18は電気モータMが冷えていると
ON状態であり、140℃以上の高温となるとOFF状態とな
り、高温のOFF状態から徐々に冷えて85℃以下の低温と
なるとON状態に復帰する。 ここで、バイメタル18がON状態であるとステップ310
の判定はYESとなり、本プログラムを終了する。 上述のステップ310でバイメタル18がOFF状態であると
ステップ310の判定はNOであり、ステップ312に移行し、
MTH=Hにセット、つまり、モータ温度MTHを上述の上限
温度Hである180℃とする(第11図における時間t1)。 即ち、このモータ温度推定演算においては、一度、電
源かOFFされると次の電源がON時には実際のモータ温度
に拘わらず電気モータMは環境温度の初期値T0の80℃で
あるとしてモータ温度MTHが積算を開始される。 従って、上述の処理以前の実際のモータ温度がバイメ
タル18をOFF状態とする温度以上となっている場合に
は、そのモータ温度MTHを上限温度Hと置き換えること
により、実際のモータ温度が上限温度Hを越えることを
防止している。 次にステップ314に移行して、電気モータMの正常・
異常状態を示すフラグMFをMF=1の異常状態とした後、
本プログラムを終了する。 上述のステップ308でMTH≦Hの不等式が成立しなくな
る時点(第11図における時間t3)では、電気モータMが
過熱して損傷する可能性があり、ステップ308の判定はN
Oとなり、上述のステップ314に移行し、同様に、電気モ
ータMの正常・異常状態を示すフラグMFをMF=1の異常
状態とした後、本プログラムを終了する。 次に、上述のステップ306でMF=1であると、判定はN
Oであり、ステップ316に移行する。 ステップ316では、MTH≧Lであるか否かが判定され
る。即ち、温度積算手段を達成するステップ304で積算
して求められたモータ温度MTHが予め設定された下限温
度L(例えば、100℃)と比較される。この下限温度L
は過熱した電気モータMの温度が十分に冷却されポンプ
の回転再開が可能と判断できる温度である。 そして、ステップ316の不等式が成立すると判定はYES
であり、ステップ318に移行し、電気モータMの制御に
関するフラグMotorを停止であるMotor=0とする。する
と、上述した第3図のフローチャートにおけるステップ
100の判定により、過熱による損傷等を防止するために
電気モータMを停止させる。 そして、電気モータMが停止されると負荷電流IMは零
であり、〔マップ2〕である第6図の特性図から、その
時の温度変化量Tmは負の値となるので第9図のステップ
304における温度積算では、そのモータ温度MTHが温度変
化量Tmだけ徐々に低下し(第11図における時間t1〜t2或
いはt3〜t4の間)、ステップ316におけるMTH≧Lの不等
式が成立しなくなる時点(第11図における時間t2或いは
t4)では、判定はNOとなり、ステップ320に移行する。 ステップ320ではバイメタル18がOFF状態であるか否か
が判定される。 ここで、バイメタル18がOFF状態であるうちは、ステ
ップ320の判定はYESであり、上述のステップ318に移行
し、同様に、電気モータMを停止状態とする。 そして、バイメタル18がON状態となると、ステップ32
0の判定はNOとなり、ステップ322に移行し、MTH=Lに
セット、つまり、モータ温度MTHを上述の下限温度Lで
ある100℃とする。 通常においては、第11図に示したように、バイメタル
18がOFF状態からON状態となった後に、モータ温度MTHの
値が下限温度Lに到達するように算出される。しかし、
モータ温度MTHの温度変化量Tmだけによるモータ温度推
定演算では、その算出されたモータ温度MTHが実際のモ
ータ温度と掛け離れた値となってしまう場合がある。こ
の場合においては、ステップ320及びステップ322の実行
により、モータ温度MTHを実際のモータ温度に近い値に
戻すことができる。 そして、ステップ324に移行し、前述の実施例におけ
る第4図のステップ216〜ステップ218に対応したステッ
プ324〜ステップ326が同様に、処理実行される。 尚、前述の実施例と同様に、温度特性記憶手段は制御
装置14内のメモリにて構成される。そして、温度判定手
段はステップ308、ステップ310、ステップ316及びステ
ップ320にて達成され、モータ制御手段はステップ318及
びステップ326にて達成される。 上述したように、電動ポンプを利用した動力舵取装置
において、電動ポンプを駆動する電気モータMに高電流
が流れっぱなしになることがないので、その電気モータ
Mは過熱することがなく損傷等を防止される。 更に、他の実施例で示したように、モータ温度センサ
としてバイメタル18等を併用することにより、モータ温
度MTHを常にバックアップ電源によりバックアップして
記憶させておく必要がなく、エンジン停止前、即ち、制
御装置14の電源OFF以前のモータ温度が考慮されること
になる。 従って、電気モータMが冷え切る前に電源を再投入し
た場合においても、バイメタル18がON或いはOFF状態で
ある信号に基づいてモータ温度が演算されるので、電源
再投入時にバイメタル18がONであって、尚且つ、実際の
モータ温度が140℃近辺であるような場合においても電
気モータMに対する過熱保護が可能となる。
成を示した構成図である。 11は自動車の車速を検出する車速センサ、12はハンド
ル13が操舵されているか否かを検出するステアリングセ
ンサである。 14は制御装置であり、制御装置14はバッテリBから電
源供給され車速センサ11及びステアリングセンサ12から
の出力信号が入力されている。 又、Pは電気モータMにより回転されるポンプであ
り、電気モータMと一体的に配設されたポンプPとから
電動ポンプは構成され、ポンプPから送り出された作動
液体はサーボバルブ16に供給される。 更に、電気モータMを流れる負荷電流が電流検出手段
を達成する電流検出器15により検出され、その出力信号
が制御装置14に入力されている。 21はラック&ピニオンギヤにより構成されるギヤハウ
ジングである。 そして、22は補助操舵力を発生させるパワーシリンダ
であり、前述したようにサーボバルブ16によりパワーシ
リンダ22への作動流体の給排が制御され、そのパワーシ
リンダ22のピストン23の左右のステアリングロッド24を
介してボール継手25を作動させ図示しない操舵輪を回動
させる。 次に、電気モータMに印加すべき電圧Eを求めるため
の制御装置14の処理手順を示した第3図のフローチャー
トに基づき、車速Vと電圧Eとの関係を示した特性図
〔マップ1〕である第5図を参照して説明する。 先ず、ステップ100では電気モータMの制御に関する
フラグであるMotorが通常制御のMotor=1となっている
か否かが判定される。ここで、制御の最初では電気モー
タMは通常制御されるようにフラグMotorは初期値Motor
=1であるのでステップ100の判定はYESとなり、ステッ
プ102に移行する。 ステップ102ではハンドル13による操舵が有るか否
か、即ち、ステアリングセンサ12から出力信号が出力さ
れているか否かが判定される。 ステップ102でステアリングセンサ12から出力信号が
出力され、操舵有りと判定されると、ステップ104に移
行し、車速センサ11からその時の車速Vが読み込まれ
る。 次にステップ106に移行して、〔マップ1〕である第
5図の特性図から、ステップ104で読み込まれた車速V
に対応して電気モータMに印加すべき電圧Eを算出す
る。 次にステップ108に移行して、ステップ106で算出され
た電圧Eを電気モータMに出力し、本プログラムを終了
する。この様にして、車速が低い程アシストトルクが大
きくなるように制御される。 尚、上述のステップ100で電気モータMの制御に関す
るフラグMotorが0となっており通常制御から逸脱して
いる場合、或いは、ステップ102でステアリングセンサ1
2から出力信号が出力されておらず操舵無しの場合に
は、ステップ110に移行し、電気モータMに印加すべき
電圧E=0として、上述のステップ108に移行し、即
ち、電気モータMを停止させる。 次に、電気モータMをモータ温度により制御するため
の制御装置14の処理手順を示した第4図のフローチャー
トに基づき、電気モータMを流れる負荷電流IMとこの負
荷電流IMが所定時間連続して流れたときの温度変化量Tm
との関係を電気モータMの温度毎に示した特性図〔マッ
プ2〕である第6図、負荷電流IMの変化を示したタイム
チャートである第7図(a)及び負荷電流IMの変化に対
するモータ温度MTHの変化を示したタイムチャートであ
る第7図(b)を参照して説明する。 先ず、ステップ200で電気モータMに流れる負荷電流I
Mを電流検出器15から読み込む。 次にステップ202に移行して、〔マップ2〕である第
6図の特性図から、ステップ200で読み込まれた負荷電
流IMと電気モータMの温度に対応する温度変化量Tmを算
出する。 この算出に際しては、最初、電気モータMが載置され
た環境温度として最悪の場合を考慮し、例えば、80℃を
電気モータMの温度の初期値T0とする。そして、その特
性を表した80℃に対応する線と負荷電流IMとに対応した
温度変化量Tmを求める。又、電気モータMの温度がその
特性を表した温度に対応する線と線との間となる場合に
は、温度に対する比で算出した中間線を用い、その温度
に対応する中間線と負荷電流IMとに対応した温度変化量
Tmを求めることとする。 尚、一般に、負荷電流IMと温度変化量Tmとの関係は単
位時間当たりの放熱量が現在のモータ温度と環境温度と
の温度差に応じて変化するので、電気モータMを流れる
負荷電流IMが同じ場合には、モータ温度が高い程、温度
変化量Tmは小さい値をとると考えられる。しかし、第6
図の特性図〔マップ2〕に示したように、電気モータM
の損傷等を防止するため、安全係数を見込んで、現在の
モータ温度の大小に拘わらず、電気モータMを流れる負
荷電流IMが大きい80A付近においては、温度変化量Tmを
モータ温度80℃に対応する線に漸近させてある。 そして、温度積算手段を達成するステップ204に移行
し、現在の擬似的なモータ温度MTHはステップ202で算出
した温度変化量Tmを次式にて積算して求める。 MTH=MTH+Tm 次にステップ206に移行して、電気モータMの正常・
異常状態を示すフラグMFが正常状態のMF=0であるか否
かが判定される。制御の最初では電気モータMは正常状
態でありフラグMFは初期値MF=0であるのでステップ20
6の判定はYESとなり、ステップ208に移行する。 ステップ208では、MTH≦Hであるか否かが判定され
る。即ち、ステップ204で積算して求められたモータ温
度MTHと予め設定された電気モータMの損傷等しない上
限温度H(例えば、180℃)とが比較される。 そして、モータ温度MTHが上限温度Hを越えていなけ
れば、ステップ208における不等式が成立し、電気モー
タMは損傷等する温度に達していないので、その判定は
YESとなり、本プログラムを終了する。 上述のステップ208でMTH≦Hの不等式が成立しなくな
る時点(第7図(a),(b)における時間t1)では、
電気モータMが過熱して損傷する可能性があり、ステッ
プ208の判定はNOとなり、ステップ210に移行する。そし
て、ステップ210で電気モータMの正常・異常状態を示
すフラグMFをMF=1の異常状態とする。 次に、上述のステップ206でMF=1であると、判定はN
Oとなり、ステップ212に移行する。 ステップ212では、MTH≧Lであるか否かが判定され
る。即ち、ステップ204で積算して求められたモータ温
度MTHが予め設定された下限温度L(例えば、100℃)と
比較される。この下限温度Lは過熱した電気モータMの
温度が十分に冷却されポンプの回転再開が可能と判断で
きる温度である。 そして、ステップ212の不等式が成立すると判定はYES
であり、ステップ214に移行し、電気モータMの制御に
関するフラグMotorを停止であるMotor=0とする。する
と、上述した第3図のフローチャートにおけるステップ
100の判定により、過熱による損傷等を防止するために
電気モータMを停止させる。 そして、電気モータMが停止されると負荷電流IMは零
であり、〔マップ2〕である第6図の特性図から、その
時の温度変化量Tmは負の値となるので第4図のステップ
204における温度積算では、そのモータ温度MTHが温度変
化量Tmだけ徐々に低下し(第7図(b)における時間t1
〜t2の間)、ステップ212におけるMTH≧Lの不等式が成
立しなくなる時点(第7図(a),(b)における時間
t2)では、判定はNOとなり、ステップ216に移行する。
ステップ216では、電気モータMのフラグMFを正常状態
であるMF=0に戻し、ステップ218に移行し、電気モー
タMの制御に関するフラグMotorを通常制御であるMotor
=1とする。すると、上述した第3図のフローチャート
において、通常制御に復帰してMotor=1であるので、
ステップ100の判定はYESとなり、上述と同様にステップ
102以降の処理が実行される。 ここで、温度特性記憶手段は制御装置14内のメモリに
て構成される。そして、温度判定手段はステップ208及
びステップ212にて達成され、モータ制御手段はステッ
プ214及びステップ218にて達成される。 尚、第7図(a),(b)において、時間t1までは、
操舵有りで車速Vが一定(低速)で負荷電流IMが最大の
80Aであり、モータ温度に拘わらず温度変化量Tmが一定
の場合のモータ温度MTHの変化が示されている。 次に、本発明の電動ポンプ式動力舵取装置に係る他の
実施例として、第8図に示したように、電気モータMの
温度を検出するモータ温度センサとして、例えば、バイ
メタル18を配設し、併用した場合の制御装置14の処理手
順を第9図のフローチャートに基づき、前述の実施例と
同様に〔マップ2〕である第6図、バイメタル18のON/O
FF状態に対応したモータ温度MTHの変化と電気モータM
の制御状態を示したタイムチャートである第11図を参照
して説明する。 先ず、前述の実施例における第4図のステップ200〜
ステップ208に対応したステップ300〜ステップ308が同
様に、処理実行される。 そして、モータ温度MTHが上限温度H(例えば、180
℃)を越えていなければ、ステップ308における不等式
が成立し、電気モータMは損傷等する温度に達していな
いので、その特定はYESであり、ステップ310に移行す
る。 ステップ310では、バイメタル18がON状態であるか否
かが判定される。ここで、バイメタル18は、例えば、第
10図に示したような、ヒステリシス動作温度特性を有し
ているものとする。 つまり、バイメタル18は電気モータMが冷えていると
ON状態であり、140℃以上の高温となるとOFF状態とな
り、高温のOFF状態から徐々に冷えて85℃以下の低温と
なるとON状態に復帰する。 ここで、バイメタル18がON状態であるとステップ310
の判定はYESとなり、本プログラムを終了する。 上述のステップ310でバイメタル18がOFF状態であると
ステップ310の判定はNOであり、ステップ312に移行し、
MTH=Hにセット、つまり、モータ温度MTHを上述の上限
温度Hである180℃とする(第11図における時間t1)。 即ち、このモータ温度推定演算においては、一度、電
源かOFFされると次の電源がON時には実際のモータ温度
に拘わらず電気モータMは環境温度の初期値T0の80℃で
あるとしてモータ温度MTHが積算を開始される。 従って、上述の処理以前の実際のモータ温度がバイメ
タル18をOFF状態とする温度以上となっている場合に
は、そのモータ温度MTHを上限温度Hと置き換えること
により、実際のモータ温度が上限温度Hを越えることを
防止している。 次にステップ314に移行して、電気モータMの正常・
異常状態を示すフラグMFをMF=1の異常状態とした後、
本プログラムを終了する。 上述のステップ308でMTH≦Hの不等式が成立しなくな
る時点(第11図における時間t3)では、電気モータMが
過熱して損傷する可能性があり、ステップ308の判定はN
Oとなり、上述のステップ314に移行し、同様に、電気モ
ータMの正常・異常状態を示すフラグMFをMF=1の異常
状態とした後、本プログラムを終了する。 次に、上述のステップ306でMF=1であると、判定はN
Oであり、ステップ316に移行する。 ステップ316では、MTH≧Lであるか否かが判定され
る。即ち、温度積算手段を達成するステップ304で積算
して求められたモータ温度MTHが予め設定された下限温
度L(例えば、100℃)と比較される。この下限温度L
は過熱した電気モータMの温度が十分に冷却されポンプ
の回転再開が可能と判断できる温度である。 そして、ステップ316の不等式が成立すると判定はYES
であり、ステップ318に移行し、電気モータMの制御に
関するフラグMotorを停止であるMotor=0とする。する
と、上述した第3図のフローチャートにおけるステップ
100の判定により、過熱による損傷等を防止するために
電気モータMを停止させる。 そして、電気モータMが停止されると負荷電流IMは零
であり、〔マップ2〕である第6図の特性図から、その
時の温度変化量Tmは負の値となるので第9図のステップ
304における温度積算では、そのモータ温度MTHが温度変
化量Tmだけ徐々に低下し(第11図における時間t1〜t2或
いはt3〜t4の間)、ステップ316におけるMTH≧Lの不等
式が成立しなくなる時点(第11図における時間t2或いは
t4)では、判定はNOとなり、ステップ320に移行する。 ステップ320ではバイメタル18がOFF状態であるか否か
が判定される。 ここで、バイメタル18がOFF状態であるうちは、ステ
ップ320の判定はYESであり、上述のステップ318に移行
し、同様に、電気モータMを停止状態とする。 そして、バイメタル18がON状態となると、ステップ32
0の判定はNOとなり、ステップ322に移行し、MTH=Lに
セット、つまり、モータ温度MTHを上述の下限温度Lで
ある100℃とする。 通常においては、第11図に示したように、バイメタル
18がOFF状態からON状態となった後に、モータ温度MTHの
値が下限温度Lに到達するように算出される。しかし、
モータ温度MTHの温度変化量Tmだけによるモータ温度推
定演算では、その算出されたモータ温度MTHが実際のモ
ータ温度と掛け離れた値となってしまう場合がある。こ
の場合においては、ステップ320及びステップ322の実行
により、モータ温度MTHを実際のモータ温度に近い値に
戻すことができる。 そして、ステップ324に移行し、前述の実施例におけ
る第4図のステップ216〜ステップ218に対応したステッ
プ324〜ステップ326が同様に、処理実行される。 尚、前述の実施例と同様に、温度特性記憶手段は制御
装置14内のメモリにて構成される。そして、温度判定手
段はステップ308、ステップ310、ステップ316及びステ
ップ320にて達成され、モータ制御手段はステップ318及
びステップ326にて達成される。 上述したように、電動ポンプを利用した動力舵取装置
において、電動ポンプを駆動する電気モータMに高電流
が流れっぱなしになることがないので、その電気モータ
Mは過熱することがなく損傷等を防止される。 更に、他の実施例で示したように、モータ温度センサ
としてバイメタル18等を併用することにより、モータ温
度MTHを常にバックアップ電源によりバックアップして
記憶させておく必要がなく、エンジン停止前、即ち、制
御装置14の電源OFF以前のモータ温度が考慮されること
になる。 従って、電気モータMが冷え切る前に電源を再投入し
た場合においても、バイメタル18がON或いはOFF状態で
ある信号に基づいてモータ温度が演算されるので、電源
再投入時にバイメタル18がONであって、尚且つ、実際の
モータ温度が140℃近辺であるような場合においても電
気モータMに対する過熱保護が可能となる。
本発明は、温度特性記憶手段に記憶された、電気モー
タの温度が高いほど温度変化量が小さくなるような温度
特性から電流検出手段により検出された電気モータを流
れる負荷電流とその電気モータの温度に対応する温度変
化量を求めて積算することにより現在の電気モータの温
度を求める温度積算手段と、その求められた現在の電気
モータの温度と予め設定された上限温度及び下限温度と
を比較して判定信号を出力する温度判定手段と、その出
力された判定信号に基づき、電気モータを回転・停止制
御するモータ制御手段とを備えており、電気モータはそ
の負荷電流と温度に対応した温度変化量を積算し求めら
れた現在の温度が予め設定された上限温度を越えると停
止され、予め設定された下限温度より低くなると回転再
開されるという回転・停止制御が実行されるので、電気
モータが過熱してから損傷等を起こすことがない電気モ
ータを用いた動力舵取装置となる。特に、電気モータの
温度が高いほど、同一負荷電流では温度変化量を小さく
する特性により電気モータの温度を予測しているため、
電気モータの温度予測の精度が高くなり、確実に電気モ
ータの加熱損傷を防止することができる。 又、負荷電流が高い領域においては、電気モータの温
度にかかわらず所定の温度変化量となるような特性とし
ているので、電気モータMの温度をより安全に予測する
ことができるため、確実に電気モータの加熱損傷を防止
することができる。 さらに、同一負荷電流における負荷電流に対する温度
変化量の変化率の絶対値を、電気モータの温度が高いほ
ど大きくなるような特性としているため、温度の予測値
の上昇がより高速になるため、より安全且つ確実に電気
モータの温度を予測することがでる。
タの温度が高いほど温度変化量が小さくなるような温度
特性から電流検出手段により検出された電気モータを流
れる負荷電流とその電気モータの温度に対応する温度変
化量を求めて積算することにより現在の電気モータの温
度を求める温度積算手段と、その求められた現在の電気
モータの温度と予め設定された上限温度及び下限温度と
を比較して判定信号を出力する温度判定手段と、その出
力された判定信号に基づき、電気モータを回転・停止制
御するモータ制御手段とを備えており、電気モータはそ
の負荷電流と温度に対応した温度変化量を積算し求めら
れた現在の温度が予め設定された上限温度を越えると停
止され、予め設定された下限温度より低くなると回転再
開されるという回転・停止制御が実行されるので、電気
モータが過熱してから損傷等を起こすことがない電気モ
ータを用いた動力舵取装置となる。特に、電気モータの
温度が高いほど、同一負荷電流では温度変化量を小さく
する特性により電気モータの温度を予測しているため、
電気モータの温度予測の精度が高くなり、確実に電気モ
ータの加熱損傷を防止することができる。 又、負荷電流が高い領域においては、電気モータの温
度にかかわらず所定の温度変化量となるような特性とし
ているので、電気モータMの温度をより安全に予測する
ことができるため、確実に電気モータの加熱損傷を防止
することができる。 さらに、同一負荷電流における負荷電流に対する温度
変化量の変化率の絶対値を、電気モータの温度が高いほ
ど大きくなるような特性としているため、温度の予測値
の上昇がより高速になるため、より安全且つ確実に電気
モータの温度を予測することがでる。
第1図は本発明の概念を示したブロックダイヤグラム。
第2図は本発明の具体的な一実施例に係る電動ポンプ式
動力舵取装置の構成を示した構成図。第3図及び第4図
は同実施例に係る制御装置の処理手順を示したフローチ
ャート。第5図は同実施例に係る車速Vと電圧Eとの関
係を示した特性図。第6図は同実施例に係る負荷電流IM
と温度変化量Tmとの関係をモータ温度MTH毎に示した特
性図。第7図(a)は同実施例に係る負荷電流IMの変化
を示したタイムチャート。第7図(b)は第7図(a)
における負荷電流IMの変化に対するモータ温度MTHの変
化を示したタイムチャート。第8図は本発明に係る電動
ポンプ式動力舵取装置の他の実施例を示した構成図。第
9図は他の実施例に係る制御装置の処理手順を示したフ
ローチャート。第10図はバイメタルの温度に対する動作
特性を示した説明図。第11図はバイメタルのON/OFF状態
に対応したモータ温度MTHの変化と電気モータMの制御
状態を示したタイムチャートである。 11……車速センサ、12……ステアリングセンサ 14……制御装置、15……電流検出器 16……サーボバルブ、17……リザーバタンク 21……ギヤハウジング、22……パワーシリンダ 25……ボール継手 B……バッテリ、M……電気モータ、P……ポンプ
第2図は本発明の具体的な一実施例に係る電動ポンプ式
動力舵取装置の構成を示した構成図。第3図及び第4図
は同実施例に係る制御装置の処理手順を示したフローチ
ャート。第5図は同実施例に係る車速Vと電圧Eとの関
係を示した特性図。第6図は同実施例に係る負荷電流IM
と温度変化量Tmとの関係をモータ温度MTH毎に示した特
性図。第7図(a)は同実施例に係る負荷電流IMの変化
を示したタイムチャート。第7図(b)は第7図(a)
における負荷電流IMの変化に対するモータ温度MTHの変
化を示したタイムチャート。第8図は本発明に係る電動
ポンプ式動力舵取装置の他の実施例を示した構成図。第
9図は他の実施例に係る制御装置の処理手順を示したフ
ローチャート。第10図はバイメタルの温度に対する動作
特性を示した説明図。第11図はバイメタルのON/OFF状態
に対応したモータ温度MTHの変化と電気モータMの制御
状態を示したタイムチャートである。 11……車速センサ、12……ステアリングセンサ 14……制御装置、15……電流検出器 16……サーボバルブ、17……リザーバタンク 21……ギヤハウジング、22……パワーシリンダ 25……ボール継手 B……バッテリ、M……電気モータ、P……ポンプ
フロントページの続き (72)発明者 岡村 幸男 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 天野 佳治 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−246871(JP,A) 特開 昭62−295777(JP,A) 特開 昭63−71480(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 6/00 - 6/02
Claims (3)
- 【請求項1】自動車に搭載された電気モータの回転によ
りステアリングシャフト等に加えるアシストトルクを制
御する電気モータを用いた動力舵取装置において、 前記電気モータを流れる負荷電流を検出する電流検出手
段と、 前記電気モータに流れる負荷電流と、その負荷電流によ
って生じる単位時間当たりの発熱量に対応する温度変化
量との関係を、前記電気モータの温度が高いほど温度変
化量が小さくなるように、前記電気モータの温度毎に定
めた温度特性を記憶した温度特性記憶手段と、 前記温度特性記憶手段に記憶された温度特性から前記電
流検出手段により検出された負荷電流と前記電気モータ
の温度に対応する温度変化量を求めて、この温度変化量
を積算することにより現在の前記電気モータの温度を求
める温度積算手段と、 前記温度積算手段により求められた現在の電気モータの
温度と予め設定された上限温度及び下限温度とを比較し
て判定信号を出力する温度判定手段と、 前記温度判定手段から出力された判定信号に基づき、前
記電気モータを回転・停止制御するモータ制御手段と を備えたことを特徴とする電気モータを用いた動力舵取
装置。 - 【請求項2】前記温度特性記憶手段に記憶された温度特
性は、負荷電流が高い領域では電気モータの温度に拘わ
らず所定の温度変化量となるようにしたことを特徴とす
る請求項1に記載の電気モータを用いた動力舵取装置。 - 【請求項3】前記温度特性記憶手段に記憶された温度特
性は、同一負荷電流における負荷電流に対する温度変化
量の変化率の絶対値が、前記電気モータの温度が高い
程、大きくなる特性としたことを特徴とする請求項1又
は請求項2に記載の電気モータを用いた動力舵取装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26951089A JP2940959B2 (ja) | 1989-10-16 | 1989-10-16 | 電気モータを用いた動力舵取装置 |
EP90119855A EP0423737B1 (en) | 1989-10-16 | 1990-10-16 | Power steering apparatus with electric motor |
US07/598,201 US5103926A (en) | 1989-10-16 | 1990-10-16 | Power steering apparatus with electric motor |
DE69009389T DE69009389T2 (de) | 1989-10-16 | 1990-10-16 | Servolenkung mit einem elektrischen Motor. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26951089A JP2940959B2 (ja) | 1989-10-16 | 1989-10-16 | 電気モータを用いた動力舵取装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03132473A JPH03132473A (ja) | 1991-06-05 |
JP2940959B2 true JP2940959B2 (ja) | 1999-08-25 |
Family
ID=17473422
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26951089A Expired - Fee Related JP2940959B2 (ja) | 1989-10-16 | 1989-10-16 | 電気モータを用いた動力舵取装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2940959B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5605714B2 (ja) * | 2011-06-21 | 2014-10-15 | 株式会社デンソー | モータ駆動装置、およびこれを用いた電動パワーステアリング装置 |
-
1989
- 1989-10-16 JP JP26951089A patent/JP2940959B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03132473A (ja) | 1991-06-05 |
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