JP2938653B2 - 映像符号化装置における量子化器 - Google Patents
映像符号化装置における量子化器Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィルタバンク又は直
交変換等により元信号を複数成分に分割して符号化する
画像の高能率符号化装置の量子化器に関するものであ
る。
交変換等により元信号を複数成分に分割して符号化する
画像の高能率符号化装置の量子化器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来用いられている符号量割り当て方法
として、例えば、J. W. Woods and S.D. O'neil, “Sub
band Coding of Images”, IEEE Trans. on Acoustics,
Speech, and Processing, vol.ASSP-34, No.5, pp.127
8-1288(1988)で述べられている方法は、各成分の分散σ
i2、歪みDi、符号量Ri、総歪みΣiDi、総符号量R=
ΣRi/Niとし、各成分の符号量と歪みの関係が式
(1)で表されるという前提で、連立するdDi/dRi
=λ/Niを解くことにより、割り当てるべき符号量を決
定する。ここで、λはラグランジェの未定数であり、N
iはi成分のデータ個数に対する全体のデータ個数の比
率であり、例えば、元のデータを1/2の周波数領域に
帯域制限した後に1/2のデータ個数にサブサンプルす
るような分割に対しては、Ni=2となる。結果として
式(2)が得られる。
として、例えば、J. W. Woods and S.D. O'neil, “Sub
band Coding of Images”, IEEE Trans. on Acoustics,
Speech, and Processing, vol.ASSP-34, No.5, pp.127
8-1288(1988)で述べられている方法は、各成分の分散σ
i2、歪みDi、符号量Ri、総歪みΣiDi、総符号量R=
ΣRi/Niとし、各成分の符号量と歪みの関係が式
(1)で表されるという前提で、連立するdDi/dRi
=λ/Niを解くことにより、割り当てるべき符号量を決
定する。ここで、λはラグランジェの未定数であり、N
iはi成分のデータ個数に対する全体のデータ個数の比
率であり、例えば、元のデータを1/2の周波数領域に
帯域制限した後に1/2のデータ個数にサブサンプルす
るような分割に対しては、Ni=2となる。結果として
式(2)が得られる。
【0003】
【数1】
【0004】
【数2】
【0005】前記式(2)より、各成分へ割り当てるべ
き符号量が定まる。式(1)を用いれば、割り当てられ
た符号量から歪みが算出できるので、それぞれの成分の
符号量と歪みを求めることができ、総符号量一定時の総
歪みの理論的な限界値を求めることができる。
き符号量が定まる。式(1)を用いれば、割り当てられ
た符号量から歪みが算出できるので、それぞれの成分の
符号量と歪みを求めることができ、総符号量一定時の総
歪みの理論的な限界値を求めることができる。
【0006】従来、各成分に対して異なった非線形量子
化器を割り当てるなど、定まった符号量を満足するよう
に、量子化器を設計していた。
化器を割り当てるなど、定まった符号量を満足するよう
に、量子化器を設計していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の方法で
は、設計された量子化器には以下の問題点があった。
は、設計された量子化器には以下の問題点があった。
【0008】(1).各成分毎に異なった非線形量子化
器を用いるため、ハードウエアの規模が増大する。
器を用いるため、ハードウエアの規模が増大する。
【0009】(2).量子化器の符号量−歪み特性は、
厳密には式(1)に従わず特性が理論的な限界から外れ
ることがある。
厳密には式(1)に従わず特性が理論的な限界から外れ
ることがある。
【0010】本発明は、前記問題点を解決するためにな
されたものであり、本発明の目的は、ハードウエア化が
簡単な量子化器を用いて、理論的な限界に近い特性の量
子化器を実現することが可能な技術を提供することにあ
る。
されたものであり、本発明の目的は、ハードウエア化が
簡単な量子化器を用いて、理論的な限界に近い特性の量
子化器を実現することが可能な技術を提供することにあ
る。
【0011】本発明の前記ならびにその他の目的及び新
規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明ら
かにする。
規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明ら
かにする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明では、以上の点を考慮し、各成分に対する量
子化幅の比を一定とし、量子化幅を数値計算で求める方
法で量子化器を設計する。すなわち、入力されたディジ
タル画像信号(例えば、ディジタル画像信号系列の時間
冗長度を動き補償フレーム間予測を用いて抑圧した後の
ディジタル画像信号、あるいは静止画像のディジタル画
像信号)の空間的冗長度を、多段フィルタバンク(例え
ば、ウェーブレット変換)あるいは直交変換(例えば、
離散コサイン変換)により、複数成分に分割し、当該分
割された各成分を、各々量子化し、量子化された信号を
可変長符号化する映像符号化装置における量子化器にお
いて、前記量子化器は、前記各成分の信号の分散値を算
出する第1の手段と、当該第1の手段で算出された各成
分の信号の分散値に基づき、平均符号量が目標符号量に
対して所定の値となる量子化幅を算出する第2の手段
と、前記各成分の信号毎に設けられる複数の線形量子化
器であって、当該第2の手段で算出された量子化幅に基
づき前記各成分の信号毎の量子化幅を求め、前記求めら
れた前記各成分の信号毎の量子化幅を用いて前記各成分
の信号を量子化する線形量子化器とを有することを最も
主要な特徴とする。
に、本発明では、以上の点を考慮し、各成分に対する量
子化幅の比を一定とし、量子化幅を数値計算で求める方
法で量子化器を設計する。すなわち、入力されたディジ
タル画像信号(例えば、ディジタル画像信号系列の時間
冗長度を動き補償フレーム間予測を用いて抑圧した後の
ディジタル画像信号、あるいは静止画像のディジタル画
像信号)の空間的冗長度を、多段フィルタバンク(例え
ば、ウェーブレット変換)あるいは直交変換(例えば、
離散コサイン変換)により、複数成分に分割し、当該分
割された各成分を、各々量子化し、量子化された信号を
可変長符号化する映像符号化装置における量子化器にお
いて、前記量子化器は、前記各成分の信号の分散値を算
出する第1の手段と、当該第1の手段で算出された各成
分の信号の分散値に基づき、平均符号量が目標符号量に
対して所定の値となる量子化幅を算出する第2の手段
と、前記各成分の信号毎に設けられる複数の線形量子化
器であって、当該第2の手段で算出された量子化幅に基
づき前記各成分の信号毎の量子化幅を求め、前記求めら
れた前記各成分の信号毎の量子化幅を用いて前記各成分
の信号を量子化する線形量子化器とを有することを最も
主要な特徴とする。
【0013】
【作用】前述の手段によれば、分割された各成分の信号
の分散に応じて所定の符号量に対して量子化誤差を最小
とするので、ハードウエア化が容易な直線量子化器を用
いて、従来の理論的な限界に近い符号量−歪み特性を実
現できる。また、一般的な帯域分割を用いる場合には、
単一の量子化器を用い、量子化される信号に対して簡単
な計算を行うだけで上述の特性を実現することが可能で
ある。
の分散に応じて所定の符号量に対して量子化誤差を最小
とするので、ハードウエア化が容易な直線量子化器を用
いて、従来の理論的な限界に近い符号量−歪み特性を実
現できる。また、一般的な帯域分割を用いる場合には、
単一の量子化器を用い、量子化される信号に対して簡単
な計算を行うだけで上述の特性を実現することが可能で
ある。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。
説明する。
【0015】エントロピ一定の条件で、最小の自乗歪み
を与えるスカラ型の最適量子化器については、T. Berge
r, “Optimum Quantizers and Permutation Codes”, I
EEETrans. Inform. Theory, vol.IT-18, No.6, pp.759-
765 (Nov.1972)で、入力信号の分布に因らず、ほぼ線形
となることが報告されている。
を与えるスカラ型の最適量子化器については、T. Berge
r, “Optimum Quantizers and Permutation Codes”, I
EEETrans. Inform. Theory, vol.IT-18, No.6, pp.759-
765 (Nov.1972)で、入力信号の分布に因らず、ほぼ線形
となることが報告されている。
【0016】また、R.C. Wood:“ On optimum Quatizat
ion ”, IEEE Trans. Inform. Theory, vol.IT-5, pp.2
48-252(Mar.1969)における近似によれば、直線量子化器
の符号量Rと量子化幅hには、式(3)の関係がある。
ion ”, IEEE Trans. Inform. Theory, vol.IT-5, pp.2
48-252(Mar.1969)における近似によれば、直線量子化器
の符号量Rと量子化幅hには、式(3)の関係がある。
【0017】
【数3】
【0018】従来法で割り当てられた符号量を与える量
子化幅は、式(3)と式(2)から式(4)となる。
子化幅は、式(3)と式(2)から式(4)となる。
【0019】
【数4】
【0020】すなわち、各成分の量子化幅はその分散に
関係なく、1/√Ni (√はNiの平方根を意味する)に比
例するという近似解が得られる。本発明は、以上の点を
考慮し、各成分に対する量子化幅の比を一定とし、量子
化幅を数値計算で求める。
関係なく、1/√Ni (√はNiの平方根を意味する)に比
例するという近似解が得られる。本発明は、以上の点を
考慮し、各成分に対する量子化幅の比を一定とし、量子
化幅を数値計算で求める。
【0021】図1は、本発明を適用した一実施例の量子
化幅制御回路の構成を示すブロック図であり、1は分散
計算回路、2は量子化幅算出回路、3は線形量子化器で
ある。
化幅制御回路の構成を示すブロック図であり、1は分散
計算回路、2は量子化幅算出回路、3は線形量子化器で
ある。
【0022】前記線形量子化器3は、図2に示すよう
に、第1ROM(Read Only Memory)31と第2R
OM32で構成されている。第1ROM31は、量子化
幅算出回路2により求められた、量子化幅hの値が各成
分に対応する√Ni(Niはi成分に対する全体のデータ
個数比率:ここでは、√はNiの平方根を意味する)の値
で割られ(h/√Ni)、実際の量子化幅hiが求められ、
その結果をテーブル化して半導体メモリ素子に記録され
ている。第2ROM32は、前記第1ROM31の出力
である量子化幅hiと成分i(成分iのデータ個数=全
体のデータ個数/Ni )が入力されると、成分iの量子
化番号が出力されるテーブルが半導体メモリ素子に記録
されている。すなわち、第2ROM32のなかの成分i
のデータの値と量子化幅hiを並べた数値からなるアド
レスに、対応する量子化番号を記録しておく。このよう
なROM読み出し回路を構成しておけばデータを読み出
すアドレスを指定するだけで量子化番号が得られる。分
散計算回路1は公知のものを使用する。量子化器はRO
Mを基本要素として構成される。
に、第1ROM(Read Only Memory)31と第2R
OM32で構成されている。第1ROM31は、量子化
幅算出回路2により求められた、量子化幅hの値が各成
分に対応する√Ni(Niはi成分に対する全体のデータ
個数比率:ここでは、√はNiの平方根を意味する)の値
で割られ(h/√Ni)、実際の量子化幅hiが求められ、
その結果をテーブル化して半導体メモリ素子に記録され
ている。第2ROM32は、前記第1ROM31の出力
である量子化幅hiと成分i(成分iのデータ個数=全
体のデータ個数/Ni )が入力されると、成分iの量子
化番号が出力されるテーブルが半導体メモリ素子に記録
されている。すなわち、第2ROM32のなかの成分i
のデータの値と量子化幅hiを並べた数値からなるアド
レスに、対応する量子化番号を記録しておく。このよう
なROM読み出し回路を構成しておけばデータを読み出
すアドレスを指定するだけで量子化番号が得られる。分
散計算回路1は公知のものを使用する。量子化器はRO
Mを基本要素として構成される。
【0023】本実施例の量子化幅制御回路は、図1に示
すように、分散計算回路1において各成分の分散σ1 2,
σ2 2σ3 2,・・・・σM2(このMはσの下付のエムであ
る)が計算され、量子化算出回路2に入力される。この
量子化算出回路2では後で説明する図3に示すフローチ
ャートに従い、量子化幅hが計算され、各成分に対する
線形量子化器3に各成分のデータとともに入力される。
すように、分散計算回路1において各成分の分散σ1 2,
σ2 2σ3 2,・・・・σM2(このMはσの下付のエムであ
る)が計算され、量子化算出回路2に入力される。この
量子化算出回路2では後で説明する図3に示すフローチ
ャートに従い、量子化幅hが計算され、各成分に対する
線形量子化器3に各成分のデータとともに入力される。
【0024】図3は、図1に示す量子化幅算出回路2に
おける量子化幅算出処理手順を示すフローチャートであ
る。
おける量子化幅算出処理手順を示すフローチャートであ
る。
【0025】図3において、hは量子化幅、Robjは目
標符号量、σiはi成分の分散値、Riはi成分の符号
量、Niはi成分に対する全体のダータ個数比率、hmax
は量子化幅の一時的最大値、hminは量子化幅の一時的
最小値、εはしきい値である。
標符号量、σiはi成分の分散値、Riはi成分の符号
量、Niはi成分に対する全体のダータ個数比率、hmax
は量子化幅の一時的最大値、hminは量子化幅の一時的
最小値、εはしきい値である。
【0026】関数 r(h/√Ni,σ2)は変数h/√Ni,σ
に対して次式(5)で表される。
に対して次式(5)で表される。
【0027】
【数5】
【0028】量子化幅算出回路2における量子化幅算出
処理は、まず、量子化幅hを適当に定める。例えば、h
=1とし、成分の数をMとする。
処理は、まず、量子化幅hを適当に定める。例えば、h
=1とし、成分の数をMとする。
【0029】図3に示すように、ステップ101で、各
成分i(i=1,2,3・・・M)の分散値σiとデー
タ個数比率Niは既知である。
成分i(i=1,2,3・・・M)の分散値σiとデー
タ個数比率Niは既知である。
【0030】前記式(5)で表される成分iの符号量R
iをi=1,2,3・・・Mついて計算する。各成分と
統合した平均符号量Rは、次式(6)により計算する。
iをi=1,2,3・・・Mついて計算する。各成分と
統合した平均符号量Rは、次式(6)により計算する。
【0031】
【数6】
【0032】ステップ102で、平均符号量Rと目標符
号量Robjとを比較し、平均符号量Rが目標符号量Robj
以上であれば(NO)、ステップ103で、量子化幅h
の値を2倍し(h'=2h)、再び式(5),(6)を計
算し、ステップ105で、平均符号量Rと目標符号量R
objとを比較する。この操作を平均符号量Rが目標符号
量Robj以上になるまで繰り返す。
号量Robjとを比較し、平均符号量Rが目標符号量Robj
以上であれば(NO)、ステップ103で、量子化幅h
の値を2倍し(h'=2h)、再び式(5),(6)を計
算し、ステップ105で、平均符号量Rと目標符号量R
objとを比較する。この操作を平均符号量Rが目標符号
量Robj以上になるまで繰り返す。
【0033】前記ステップ2で、平均符号量Rが目標符
号量Robj以上になれば(YES)、ステップ104
で、この時の量子化幅hを一時的な最大値hmaxとして
メモリに蓄える。次にh(=hmax)に1/2を乗じる。
号量Robj以上になれば(YES)、ステップ104
で、この時の量子化幅hを一時的な最大値hmaxとして
メモリに蓄える。次にh(=hmax)に1/2を乗じる。
【0034】ステップ105で、このh(=hmax)に
1/2を乗じた量子化幅h''(=h/2)を量子化幅hと
して前記式(5),(6)を計算し、ステップ106で、
平均符号量Rと目標符号量Robjとを比較し、平均符号
量Rが目標符号量Robj以下であれば(NO)、ステッ
プ107で、hに更に1/2を乗じ、平均符号量Rが目
標符号量Robj以上になるまで繰り返す。通常は1回1/
2を乗じるだけでR>Robjとなる。平均符号量Rが目
標符号量Robj以上であれば(YES)、この時の量子
化幅hを一時的な最小値hminとしてメモリに蓄える
(ステップ108)。
1/2を乗じた量子化幅h''(=h/2)を量子化幅hと
して前記式(5),(6)を計算し、ステップ106で、
平均符号量Rと目標符号量Robjとを比較し、平均符号
量Rが目標符号量Robj以下であれば(NO)、ステッ
プ107で、hに更に1/2を乗じ、平均符号量Rが目
標符号量Robj以上になるまで繰り返す。通常は1回1/
2を乗じるだけでR>Robjとなる。平均符号量Rが目
標符号量Robj以上であれば(YES)、この時の量子
化幅hを一時的な最小値hminとしてメモリに蓄える
(ステップ108)。
【0035】求めたい量子化幅は、最大値hmaxと最小
値hminとの間にある。ステップ109で、最大値hmax
と最小値hminとの平均値をとり、それを量子化幅hと
する。この時のhに対するRの値が目標値符号量Robj
に対して絶対値誤差で見た時、あるしきい値ε以下にな
っていれば、得られたhを最終的な量子幅とする。
値hminとの間にある。ステップ109で、最大値hmax
と最小値hminとの平均値をとり、それを量子化幅hと
する。この時のhに対するRの値が目標値符号量Robj
に対して絶対値誤差で見た時、あるしきい値ε以下にな
っていれば、得られたhを最終的な量子幅とする。
【0036】そうでない場合は、以下の処理により量子
化幅hを変化させる。
化幅hを変化させる。
【0037】ステップ110で、h=(hmax+hmin)
/2として式(5),(6)により平均符号量Rを求め
る。ステップ111で、|R−Robj|としきい値εと
を比較し、|R−Robj|がしきい値εより小さい(|
R−Robj|<ε:YES)ときは処理は終了する。|
R−Robj|がしきい値εより大きい(|R−Robj|>
ε:NO)のときは、ステップ112で、平均符号量R
と目標値符号量Robjとを比較し、平均符号量Rが目標
値符号量Robjより小さい(R<Robj:YES)ときは
hをhmaxに置き換える。逆に平均符号量Rが目標値符
号量Robjより大きい(R>Robj:NO)ときはhをh
minに置き換える。
/2として式(5),(6)により平均符号量Rを求め
る。ステップ111で、|R−Robj|としきい値εと
を比較し、|R−Robj|がしきい値εより小さい(|
R−Robj|<ε:YES)ときは処理は終了する。|
R−Robj|がしきい値εより大きい(|R−Robj|>
ε:NO)のときは、ステップ112で、平均符号量R
と目標値符号量Robjとを比較し、平均符号量Rが目標
値符号量Robjより小さい(R<Robj:YES)ときは
hをhmaxに置き換える。逆に平均符号量Rが目標値符
号量Robjより大きい(R>Robj:NO)ときはhをh
minに置き換える。
【0038】この処理を平均符号量Rの値が目標値符号
量Robjに対して絶対値誤差で見た時、あるしきい値ε
以下になるまで繰り返す。
量Robjに対して絶対値誤差で見た時、あるしきい値ε
以下になるまで繰り返す。
【0039】以上の説明からわかるように、本実施例に
よれば、用意すべき量子化器はすべて直線量子化器とな
り従来方法と比較してハードウエア構成が簡易となる。
また直交変換では、Niは、各成分ですべて等しいた
め、同一の量子化器を各成分に用いることができる。ま
た、フィルタバンクにより分割する場合、各成分の画素
数比は、一般的に22 nであるため、単一の量子化器を用
意し、量子化される信号を2n 倍することで、上述の特
性を実現できる。
よれば、用意すべき量子化器はすべて直線量子化器とな
り従来方法と比較してハードウエア構成が簡易となる。
また直交変換では、Niは、各成分ですべて等しいた
め、同一の量子化器を各成分に用いることができる。ま
た、フィルタバンクにより分割する場合、各成分の画素
数比は、一般的に22 nであるため、単一の量子化器を用
意し、量子化される信号を2n 倍することで、上述の特
性を実現できる。
【0040】信号の2n倍は、信号が、整数または固定
小数点実数で表される場合には、ビットシフトで、浮動
小数点実数で表される場合には指数部の加算で簡単に実
現できる。
小数点実数で表される場合には、ビットシフトで、浮動
小数点実数で表される場合には指数部の加算で簡単に実
現できる。
【0041】さらにD.P. Garredo and W.A. Finamore,
“Optimum Bit Allocation Procedure for Hierarchica
l Subband Coding of Image", Proc. IMAGE' COM 90,p
p.126-129 (Nov. 1990).から引用した表1の異なる分散
を持つ7成分の信号に対して上述の手法で設計した量子
化器を用いた場合と、従来の論理的限界値を比較すると
図4のように差は僅かであり、上述手法で論理的な限界
に近い特性を実現できる。図4中、Dは、量子化誤差の
分散である。
“Optimum Bit Allocation Procedure for Hierarchica
l Subband Coding of Image", Proc. IMAGE' COM 90,p
p.126-129 (Nov. 1990).から引用した表1の異なる分散
を持つ7成分の信号に対して上述の手法で設計した量子
化器を用いた場合と、従来の論理的限界値を比較すると
図4のように差は僅かであり、上述手法で論理的な限界
に近い特性を実現できる。図4中、Dは、量子化誤差の
分散である。
【0042】
【表1】
【0043】図5は、本発明の量子化器を適用した画像
の高能率符号化装置の一実施例の概略構成を示すブロッ
ク図であり、401は帯域分割器、501,502,5
03,・・・,50Mは量子化器、601,602,60
3,・・・,60Mは可変長符号化器である。
の高能率符号化装置の一実施例の概略構成を示すブロッ
ク図であり、401は帯域分割器、501,502,5
03,・・・,50Mは量子化器、601,602,60
3,・・・,60Mは可変長符号化器である。
【0044】入力画像は、帯域分割器401でN成分に
分割され、前述の手法で設計した量子化器501,50
2,503,・・・,50Mでそれぞれ量子化され、可変
長符号化器601,602,603,・・・,60Mでそ
れぞれ可変長符号化され、圧縮された符号列として出力
される。
分割され、前述の手法で設計した量子化器501,50
2,503,・・・,50Mでそれぞれ量子化され、可変
長符号化器601,602,603,・・・,60Mでそ
れぞれ可変長符号化され、圧縮された符号列として出力
される。
【0045】本実施例は、静止画の符号化、もしくは動
画像のフレーム内符号化に対する符号化装置であるが、
動画像のフレーム間符号化に適用する際には、フレーム
間動き補償予測を行い、該予測誤差信号に対して、本実
施例で示した構成で符号化を行えば良いことは容易に類
推できる。
画像のフレーム内符号化に対する符号化装置であるが、
動画像のフレーム間符号化に適用する際には、フレーム
間動き補償予測を行い、該予測誤差信号に対して、本実
施例で示した構成で符号化を行えば良いことは容易に類
推できる。
【0046】以上、本発明を実施例に基づき具体的に説
明したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、
その要旨を逸脱しない範囲において種々変更し得ること
はいうまでもない。
明したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、
その要旨を逸脱しない範囲において種々変更し得ること
はいうまでもない。
【0047】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、ハードウエア化が容易な直線量子化器を用いて、従
来の理論的な限界に近い符号量−歪み特性が実現でき
る。また、一般的な帯域分割を用いる場合には、単一の
量子化器を用い、量子化される信号に対して簡単な計算
を行うだけで前述の特性を実現することができる。
ば、ハードウエア化が容易な直線量子化器を用いて、従
来の理論的な限界に近い符号量−歪み特性が実現でき
る。また、一般的な帯域分割を用いる場合には、単一の
量子化器を用い、量子化される信号に対して簡単な計算
を行うだけで前述の特性を実現することができる。
【図1】 図1は、本発明を適用した一実施例の量子化
幅制御回路の構成を示すブロック図、
幅制御回路の構成を示すブロック図、
【図2】 図1に示す線形量子化器の構成を示すブロッ
ク図、
ク図、
【図3】 図1に示す量子化幅算出回路における量子化
幅算出処理手順を示すフローチャート、
幅算出処理手順を示すフローチャート、
【図4】 従来の理論的な限界に近い符号量−歪み特性
と本実施例による符号量−歪み特性を示す図、
と本実施例による符号量−歪み特性を示す図、
【図5】 本発明の量子化器を適用した画像の高能率符
号化装置の一実施例の概略構成を示すブロック図。
号化装置の一実施例の概略構成を示すブロック図。
1…分散計算回路、2…量子化算出回路、3…線形量子
化器、31…第1ROM、32…第2ROM、401…
帯域分割器、501,502,503,・・・,50M…各
成分に対する量子化器、601,602,603,・・・,
60M…各成分に対する可変長符号化器。
化器、31…第1ROM、32…第2ROM、401…
帯域分割器、501,502,503,・・・,50M…各
成分に対する量子化器、601,602,603,・・・,
60M…各成分に対する可変長符号化器。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−191618(JP,A) 1990年 テレビジョン学会年次大会 P.119−120(ディジタルVTR用高能 率符号化方式の検討(その2)−サブバ ンドDCT−、ブロックのアクティビテ ィに応じて線形量子化特性を切り換える 点) 1990年 電子情報通信学会春季全国大 会、D−268「画像のサブバンド領域に おける量子化についての一検討」 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 1/41 - 1/419 H04N 7/24 - 7/68
Claims (3)
- 【請求項1】 入力されたディジタル画像信号の空間的
冗長度を、多段フィルタバンクあるいは直交変換により
複数成分に分割し、当該分割された複数成分を各々量子
化し、量子化された信号を可変長符号化する映像符号化
装置における量子化器において、前記量子化器は、前記各成分の信号の分散値を算出する
第1の手段と 、当該第1の手段で算出された各成分の信号の分散値に基
づき、平均符号量が目標符号量に対して所定の値となる
量子化幅を算出する第2の手段と 、前記各成分の信号毎に設けられる複数の線形量子化器で
あって 、当該第2の手段で算出された量子化幅に基づき
前記各成分の信号毎の量子化幅を求め、前記求められた
前記各成分の信号毎の量子化幅を用いて前記各成分の信
号を量子化する線形量子化器とを有することを特徴とす
る量子化器。 - 【請求項2】 前記入力されるディジタル画像信号は、
ディジタル画像信号系列の時間冗長度を動き補償フレー
ム間予測を用いて抑圧した後のディジタル画像信号であ
ることを特徴とする請求項1に記載の量子化器 。 - 【請求項3】 前記入力されるディジタル画像信号は、
静止画のディジタル画像信号であることを特徴とする請
求項1に記載の量子化器 。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4008547A JP2938653B2 (ja) | 1992-01-21 | 1992-01-21 | 映像符号化装置における量子化器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4008547A JP2938653B2 (ja) | 1992-01-21 | 1992-01-21 | 映像符号化装置における量子化器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05199511A JPH05199511A (ja) | 1993-08-06 |
JP2938653B2 true JP2938653B2 (ja) | 1999-08-23 |
Family
ID=11696164
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4008547A Expired - Fee Related JP2938653B2 (ja) | 1992-01-21 | 1992-01-21 | 映像符号化装置における量子化器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2938653B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7525463B2 (en) * | 2003-04-17 | 2009-04-28 | Droplet Technology, Inc. | Compression rate control system and method with variable subband processing |
-
1992
- 1992-01-21 JP JP4008547A patent/JP2938653B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
1990年 テレビジョン学会年次大会 P.119−120(ディジタルVTR用高能率符号化方式の検討(その2)−サブバンドDCT−、ブロックのアクティビティに応じて線形量子化特性を切り換える点) |
1990年 電子情報通信学会春季全国大会、D−268「画像のサブバンド領域における量子化についての一検討」 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05199511A (ja) | 1993-08-06 |
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